| 【発明の名称】 |
ケミカルピーリング用中和シート |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 栄次
【氏名】高梨 誉也
|
| 【要約】 |
【課題】ケミカルピーリング剤で処理した皮膚のうち、所望の部分を効果的に中和することができるケミカルピーリング用中和シートを提供する。
【構成】炭酸水素ナトリウム及び粘着剤を含有する中和層3を備えたケミカルピーリング用中和シート1において、中和層3に含有される炭酸水素ナトリウム量を20〜70g/m2とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 炭酸水素ナトリウム及び粘着剤を含有する中和層を備えたケミカルピーリング用中和シートであって、 前記中和層に含有される炭酸水素ナトリウム量が20〜70g/m2である前記ケミカルピーリング用中和シート。 【請求項2】 前記中和層を支持する基材をさらに備えた請求項1記載のケミカルピーリング用中和シート。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ケミカルピーリング剤で皮膚を処理した後、皮膚に残存するH+を中和するためのケミカルピーリング用中和シートに関する。 【背景技術】 【0002】 肌荒れ、にきび、しわ、しみ等の改善に効果があるケミカルピーリング剤(例えば、α−ハイドロキシアシド(AHA)、三塩化酢酸(TCA)、フェノール等)を使用した皮膚疾患の治療法は、ケミカルピーリングと呼ばれており、ケミカルピーリング剤を含有するケミカルピーリング用シートが開発されている(特許文献1)。 【0003】 ケミカルピーリングは、皮膚をケミカルピーリング剤で処理することによって皮膚に適度な刺激を与え、皮膚の再生を図るものである。すなわち、皮膚をケミカルピーリング剤で処理することによって皮膚の角質や表皮が剥がされ、これにより細胞が賦活化して皮膚の再生が図られる。 【0004】 しかしながら、皮膚をケミカルピーリング剤で必要以上に処理すると、ケミカルピーリング剤から生じたH+によって炎症、発疹、発赤、細胞・タンパク質の変性等の皮膚障害が生じるおそれがある。したがって、皮膚をケミカルピーリング剤で処理した後、皮膚に残存するH+を中和する必要があり、従来、皮膚に残存するH+の中和は、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、トリエタノールアミン、アルギニン等の塩基性物質を含有する中和液を皮膚に塗布することにより行われてきた。 【特許文献1】特開2002−255798号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 中和液は、皮膚に残存するH+を中和し、H+による皮膚障害の発生を防止することができるが、中和液に含有される塩基性物質が皮膚に残存すると皮膚障害が生じるおそれがある。例えば、中和液の液だれによって、H+が残存する部分以外の部分に中和液が広がると、中和液に含有される塩基性物質によって皮膚障害が生じるおそれがある。また、H+が残存する部分においても、塩基性物質から過剰なOH−が供給されると、OH−によって皮膚障害が生じるおそれがある。 【0006】 そこで、本発明は、ケミカルピーリング剤で処理した皮膚のうち、所望の部分を効果的に中和することができるケミカルピーリング用中和シートを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記目的を達成するために、本発明は、炭酸水素ナトリウム及び粘着剤を含有する中和層を備えたケミカルピーリング用中和シートであって、前記中和層における炭酸水素ナトリウム含有量が20〜70g/m2である前記ケミカルピーリング用中和シートを提供する。 【0008】 中和層には、粘着剤により粘着性が付与されているので、本発明のケミカルピーリング用中和シートを、ケミカルピーリング剤で処理した皮膚のうち所望の部分に貼付することができる。本発明のケミカルピーリング用中和シートを皮膚に貼付すると、中和層に含有される炭酸水素ナトリウムにより、ケミカルピーリング剤で処理した皮膚に残存するH+に対する中和作用が発揮される。中和層に含有される炭酸水素ナトリウム量が20〜70g/m2であるため、ケミカルピーリング剤で処理した皮膚に残存するH+に対する十分な中和作用が発揮されるとともに、中和層から過剰なOH−が供給されることが防止されている(すなわち、中和層から供給された過剰なOH−による皮膚障害の発生が防止されている)。また、中和層に含有される炭酸水素ナトリウム量が20〜70g/m2であるため、ケミカルピーリング用中和シートを皮膚から剥離する際、中和層に含有される炭酸水素ナトリウムが脱落して皮膚に付着することが防止されている(すなわち、中和層から脱落した炭酸水素ナトリウムによる皮膚障害の発生が防止されている)。さらに、ケミカルピーリング剤を中和するにあたり、中和液を使用する場合のような液だれが生じることがなく、皮膚のうち必要な部分のみを効果的に中和することができる。 【0009】 本発明のケミカルピーリング用中和シートは、前記中和層を支持する基材をさらに備えることが好ましい。これにより、本発明のケミカルピーリング用中和シートの皮膚への貼付及び剥離を容易に行うことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 以下、本発明のケミカルピーリング用中和シートを図面に基づいて説明する。 本実施形態に係るケミカルピーリング用中和シート1は、図1に示すように、基材2と、基材2に支持された中和層3と、中和層3に積層された剥離シート4とを備える。 【0011】 ケミカルピーリング用中和シート1の構成は、中和層3と皮膚とが接触するように、ケミカルピーリング用中和シート1を皮膚に貼付できる範囲において変更可能であり、例えば、ケミカルピーリング用中和シートは、中和層3のみから構成されていてもよいし、基材2と中和層3との間に1又は2以上の層を有していてもよいし、中和層3に剥離シートが積層されていなくてもよい。 【0012】 基材2の形状は、図1に示すようにシート状であるが、ケミカルピーリング用中和シート1を皮膚に貼付できる範囲において変更可能である。 基材2の材質は、皮膚の動きへの追従性(柔軟性)を有するものであれば特に限定されず、例えば、繊維、合成樹脂、天然高分子、金属、セラミックス、それらの複合材料等が挙げられる。 【0013】 繊維としては、例えば、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、塩化ビニル繊維、塩化ビニリデン繊維等の合成繊維;アセテート繊維等の半合成繊維;ビスコース繊維等の再生繊維;木綿等の天然繊維等が挙げられる。 【0014】 合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリエチレン共重合体(例えば、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体)等のポリエチレン系樹脂;ポリプロピレン;ポリスチレン、ポリスチレン共重合体(例えばアクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体)等のポリスチレン系樹脂;塩化ビニル樹脂;塩化ビニリデン樹脂;ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂;ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル等のアクリル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート;ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の成分を含む熱可塑性エラストマー等が挙げられる。 【0015】 天然高分子としては、例えば、セルロース又はセルロース誘導体、キチン、キトサン、アルギン酸又はアルギン酸塩等が挙げられる。 金属としては、例えば、金、白金、アルミニウム等が挙げられる。 セラミックスとしては、例えば、アパタイト、アルミナ、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ホウ素等が挙げられる。 【0016】 基材2として使用できるシート状基材としては、例えば、繊維集合体(編織物、不織布等)、合成樹脂フィルム、発泡フィルム、紙(上質紙、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙、無塵紙、和紙等)、金属箔、金属蒸着合成樹脂フィルム、金属蒸着紙、それらの積層体等が挙げられる。基材2の厚みは通常0.01〜1mm、好ましくは0.1〜0.6mmである。基材2として繊維集合体を使用する場合、その目付量は、通常5〜150g/m2、好ましくは10〜80g/m2である。 【0017】 中和層3は、炭酸水素ナトリウム及び粘着剤を含有する。 炭酸水素ナトリウムは、中和層3に分散した状態で含有される。炭酸水素ナトリウムは、中和効果が穏やかであるため、他の塩基性物質と比較して皮膚障害が発生しにくい。中和層3に含有される炭酸水素ナトリウム量は20〜70g/m2である。中和層3に含有される炭酸水素ナトリウム量が20g/m2未満であると、十分な中和効果が得られないおそれがある一方、中和層3に含有される炭酸水素ナトリウム量が70g/m2を超えると、中和層3の膜強度が低下し、炭酸水素ナトリムの脱落が発生するおそれがある。 【0018】 粘着剤は、中和層3に粘着性を付与できる限り特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられるが、炭酸水素ナトリウムの性質として、水分や酸性成分が多量に存在していると分解温度が低下して中和層3の形成時や保存中に分解してしまう問題があるため、多量の水分や酸性成分を含有しない中性〜アルカリ性の粘着剤が好ましい。粘着剤が多量の水分や酸性成分を含有していると、中和層を形成するための塗工液中で炭酸水素ナトリウムが分解して塗工液が発泡したり、炭酸水素ナトリウムが酸性成分と反応し、塗工液がゲル化して塗工不能となったりすることがあるが、中性〜アルカリ性の粘着剤を用いることによりこれらを効果的に防止することができる。多量の水分や酸性成分を含有しない粘着剤は、溶剤型又はホットメルト型の粘着剤で、かつ粘着剤の構成成分であるベースポリマー、粘着付与剤、軟化剤等に酸性成分を多量に含んでいないものから適宜選択することができるが、例えば、多量の水分や酸性成分を含有しないアクリル系粘着剤としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルから導かれる構成単位と、必要に応じてカルボキシル基以外の反応性官能基を有するモノマーから導かれる構成単位とを含有するアクリル系共重合ポリマーが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜18のアクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルが挙げられ、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−トリデシル、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル等が挙げられ、これらのモノマーは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、カルボキシル基以外の反応性官能基としては、例えば、ヒドロキシル基、アミノ基、アルコキシ基、アミド基、グリシジル基等が挙げられ、これらの反応性官能基を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシプチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルアルコール、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル等のヒドロキシル基を有するモノマー、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリロイルモルホリン等のアミノ基を有するモノマー等が挙げられ、これらのモノマーは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。 【0019】 粘着剤による中和層3の粘着力(JIS Z 0237に準拠)は、通常1〜8N/19mm、好ましくは2〜5N/19mmである。中和層3の粘着力が上記範囲内にあると、十分な中和効果が発揮されるのに十分な時間、ケミカルピーリング用中和シートを皮膚に貼付することができる。 【0020】 中和層3は、炭酸水素ナトリウム及び粘着剤のみから構成されていてもよいが、炭酸水素ナトリウム及び粘着剤を所定の状態で中和層3に保持するための基剤を含有していてもよい。基剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(ビニルピロリドン−酢酸ビニル)、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、メチルセルロース等)、アルギン酸中和塩、デンプン等の水溶性ポリマー;シリコーン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリスチレン、ポリビニルアルキルエーテル等の水不溶性ポリマーのうち1種又は2種以上を使用することができる。また、中和層は、多官能性のイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、多価金属イオン、キレート化合物等の架橋剤を含んでいてもよい。 【0021】 中和層3の厚みは特に限定されるものではないが、通常0.01〜0.15mm、好ましくは0.02〜0.1mm、さらに好ましくは0.03〜0.09mmである。中和層3の厚みが0.01mm未満であると、必要量の炭酸水素ナトリウムを含有させた上で粘着剤層の粘着性を維持することが困難となる一方、中和層3の厚みが0.15mmを超えると、皮膚の中和に寄与しない無駄な部分が増加するため不経済であり、さらには皮膚に貼付した場合に違和感を生じさせることとなる。 【0022】 剥離シート4としては、例えば、グラシン紙、上質紙、コート紙、ポリエチレンラミネート紙等の紙;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の各種プラスチックフィルムに、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、長鎖アルキル系樹脂等の剥離剤を塗布して剥離剤層を形成したものを使用することができる。剥離シート4により、未使用のケミカルピーリング用中和シート1の中和層3を乾燥、埃の付着等から保護することができる。 【0023】 ケミカルピーリング用中和シート1は、中和層3の構成成分と、所望によりさらに溶剤(トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール等)とを含有する塗工液を調製し、この塗工液を、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等の常法に従って剥離シート4の表面に塗布して乾燥させた後、基材2と貼合するか、又は基材2の表面に直接塗布して乾燥させた後、剥離シート4と貼合することにより製造することができる。剥離シート4又は基材2への塗工液の塗布量は、中和層3に含有される炭酸ナトリウム量が20〜70g/m2となるように調節する。 【0024】 ケミカルピーリング用中和シート1を使用する際、まず、剥離シート4を剥がして中和層3を露出させた後(剥離シート4を剥がした後のケミカルピーリング用中和シート1を以下「ケミカルピーリング用中和シート1’」という。)、ケミカルピーリング剤で処理した後の皮膚と中和層3とが接触するように、ケミカルピーリング用中和シート1’を皮膚に貼付する。中和層3には、粘着剤により粘着性が付与されているので、中和層3を介してケミカルピーリング用中和シート1’を皮膚に貼付することができる。これにより、皮膚に残存するH+が中和され、H+による皮膚障害の発生を防止することができる。ケミカルピーリング剤を中和するにあたり、中和液を使用する場合のような液だれが生じることがなく、皮膚のうち必要な部分のみを効果的に中和することができる。また、中和層3に含有される炭酸水素ナトリウム量が20〜70g/m2であるため、皮膚に残存するH+に対する十分な中和作用が発揮されるとともに、中和層3から過剰なOH−が供給されることはなく、中和層3から供給された過剰なOH−による皮膚障害の発生を防止することができる。さらに、中和層3に含有される炭酸水素ナトリウム量が20〜70g/m2であるため、ケミカルピーリング用中和シートを皮膚から剥離する際、中和層3に含有される炭酸水素ナトリウムが脱落して皮膚に付着することはなく、中和層3から脱落した炭酸水素ナトリウムによる皮膚障害の発生を防止することができる。 【実施例】 【0025】 〔実施例1〜8及び比較例1〜6〕 (1)中和シートAの製造(実施例1) 酢酸エチル12.6gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)17.65gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸2−エチルヘキシル(EHA)−アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)(BA:EHA:HEA=77:18:5(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(40.8%)100gを添加し、さらにイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,コロネートL,濃度75%)0.5gを添加し、攪拌して塗工液を調製した。この塗工液を剥離処理したポリエチレンフィルム上に、乾燥後質量が約90g/m2(厚さ約0.09mm)(炭酸水素ナトリウム含有量:27g/m2、炭酸水素ナトリウム含有率:30質量%)となるように塗工し、90℃で2分間乾燥し、ポリエステル不織布(ユニチャーム製 ソフロンEP−40,厚さ0.5mm,目付40g/m2)と貼合し、中和シートAを作製した。 【0026】 (2)中和シートBの製造(実施例2) 酢酸エチル24.55gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)27.45gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸2−エチルヘキシル(EHA)−アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)(BA:EHA:HEA=77:18:5(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(40.8%)100gを添加し、さらにイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,コロネートL,濃度75%)0.5gを添加し、攪拌して塗工液を調製した。この塗工液を剥離処理したポリエチレンフィルム上に、乾燥後質量が約90g/m2(厚さ約0.09mm)(炭酸水素ナトリウム含有量:36g/m2、炭酸水素ナトリウム含有率:40質量%)となるように塗工し、90℃で2分間乾燥し、ポリエステル不織布(ユニチャーム製 ソフロンEP−40,厚さ0.5mm,目付40g/m2)と貼合し、中和シートBを作製した。 【0027】 (3)中和シートCの製造(実施例3) 酢酸エチル41.4gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)41.2gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸2−エチルヘキシル(EHA)−アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)(BA:EHA:HEA=77:18:5(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(40.8%)100gを添加し、さらにイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,コロネートL,濃度75%)0.5gを添加し、攪拌して塗工液を調製した。この塗工液を剥離処理したポリエチレンフィルム上に、乾燥後質量が約90g/m2(厚さ約0.09mm)(炭酸水素ナトリウム含有量:45g/m2、炭酸水素ナトリウム含有率:50質量%)となるように塗工し、90℃で2分間乾燥し、ポリエステル不織布(ユニチャーム製 ソフロンEP−40,厚さ0.5mm,目付40g/m2)と貼合し、中和シートCを作製した。 【0028】 (4)中和シートDの製造(実施例4) 酢酸エチル66.5gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)61.75gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸2−エチルヘキシル(EHA)−アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)(BA:EHA:HEA=77:18:5(重量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(40.8%)100gを添加し、さらにイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,コロネートL,濃度75%)0.5gを添加し、攪拌して塗工液を調製した。この塗工液を剥離処理したポリエチレンフィルム上に、乾燥後質量が約90g/m2(厚さ約0.09mm)(炭酸水素ナトリウム含有量:54g/m2、炭酸水素ナトリウム含有率:60質量%)となるように塗工し、90℃で2分間乾燥し、ポリエステル不織布(ユニチャーム製 ソフロンEP−40,厚さ0.5mm,目付40g/m2)と貼合し、中和シートDを作製した。 【0029】 (5)中和シートEの製造(実施例5) 酢酸エチル108.5gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)96gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸2−エチルヘキシル(EHA)−アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)(BA:EHA:HEA=77:18:5(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(40.8%)100gを添加し、さらにイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,コロネートL,濃度75%)0.5gを添加し、攪拌して塗工液を調製した。この塗工液を剥離処理したポリエチレンフィルム上に、乾燥後質量が約90g/m2(厚さ約0.09mm)(炭酸水素ナトリウム含有量:63g/m2、炭酸水素ナトリウム含有率:70質量%)となるように塗工し、90℃で2分間乾燥し、ポリエステル不織布(ユニチャーム製 ソフロンEP−40,厚さ0.5mm,目付40g/m2)と貼合し、中和シートEを作製した。 【0030】 (6)中和シートFの製造(実施例6) 酢酸エチル12.6gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)17.65gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸2−エチルヘキシル(EHA)−アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)(BA:EHA:HEA=77:18:5(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(40.8%)100gを添加し、さらにイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,コロネートL,濃度75%)0.5gを添加し、攪拌して塗工液を調製した。この塗工液を剥離処理したポリエチレンフィルム上に、乾燥後質量が約70g/m2(厚さ約0.07mm)(炭酸水素ナトリウム含有量:21g/m2、炭酸水素ナトリウム含有率:30質量%)となるように塗工し、90℃で2分間乾燥し、ポリエステル不織布(ユニチャーム製 ソフロンEP−40,厚さ0.5mm,目付40g/m2)と貼合し、中和シートFを作製した。 【0031】 (7)中和シートGの製造(実施例7) 酢酸エチル146.5gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)96gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸2−エチルヘキシル(EHA)−アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)(BA:EHA:HEA=77:18:5(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(40.8%)100gを添加し、さらにイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,コロネートL,濃度75%)0.5gを添加し、攪拌して塗工液を調製した。この塗工液を剥離処理したポリエチレンフィルム上に、乾燥後質量が約30g/m2(厚さ約0.03mm)(炭酸水素ナトリウム含有量:21g/m2、炭酸水素ナトリウム含有率:70質量%)となるように塗工し、90℃で2分間乾燥し、ポリエステル不織布(ユニチャーム製 ソフロンEP−40,厚さ0.5mm,目付40g/m2)と貼合し、中和シートGを作製した。 【0032】 (8)中和シートHの製造(実施例8) 酢酸エチル69gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)62.7gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)(BA:HEA=70:30(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(41.4%)100gを添加し、さらにイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,コロネートL,濃度75%)0.5gを添加し、攪拌して塗工液を調製した。この塗工液を剥離処理したポリエチレンフィルム上に、乾燥後質量が約90g/m2(厚さ約0.09mm)(炭酸水素ナトリウム含有量:54g/m2、炭酸水素ナトリウム含有率:60質量%)となるように塗工し、90℃で2分間乾燥し、ポリエステル不織布(ユニチャーム製 ソフロンEP−40,厚さ0.5mm,目付40g/m2)と貼合し、中和シートHを作製した。 【0033】 (9)中和シートX1の製造(比較例1) 300mL容量のマヨネーズ瓶に、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸2−エチルヘキシル(EHA)−アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)(BA:EHA:HEA=77:18:5(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(40.8%)100gを添加し、さらにイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,コロネートL,濃度75%)0.5gを添加し、攪拌して塗工液を調製した。この塗工液を剥離処理したポリエチレンフィルム上に、乾燥後質量が約90g/m2(厚さ約0.09mm)(炭酸水素ナトリウム含有量:0g/m2、炭酸水素ナトリウム含有率:0質量%)となるように塗工し、90℃で2分間乾燥し、ポリエステル不織布(ユニチャーム製 ソフロンEP−40,厚さ0.5mm,目付40g/m2)と貼合し、中和シートX1を作製した。 【0034】 (10)中和シートX2の製造(比較例2) 酢酸エチル3.6gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)10.30gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸2−エチルヘキシル(EHA)−アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)(BA:EHA:HEA=77:18:5(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(40.8%)100gを添加し、さらにイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,コロネートL,濃度75%)0.5gを添加し、攪拌して塗工液を調製した。この塗工液を剥離処理したポリエチレンフィルム上に、乾燥後質量が約90g/m2(厚さ約0.09mm)(炭酸水素ナトリウム含有量:18g/m2、炭酸水素ナトリウム含有率:20質量%)となるように塗工し、90℃で2分間乾燥し、ポリエステル不織布(ユニチャーム製 ソフロンEP−40,厚さ0.5mm,目付40g/m2)と貼合し、中和シートX2を作製した。 【0035】 (11)中和シートX3の製造(比較例3) 酢酸エチル192.3gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)164.7gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸2−エチルヘキシル(EHA)−アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)(BA:EHA:HEA=77:18:5(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(40.8%)100gを添加し、さらにイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,コロネートL,濃度75%)0.5gを添加し、攪拌して塗工液を調製した。この塗工液を剥離処理したポリエチレンフィルム上に、乾燥後質量が約90g/m2(厚さ約0.09mm)(炭酸水素ナトリウム含有量:72g/m2、炭酸水素ナトリウム含有率:80質量%)となるように塗工し、90℃で2分間乾燥し、ポリエステル不織布(ユニチャーム製 ソフロンEP−40,厚さ0.5mm,目付40g/m2)と貼合し、中和シートX3を作製した。 【0036】 (12)中和シートX4の製造(比較例4) 酢酸エチル13.6gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)8.6gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸(AA)(BA:AA=90:10(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(34%)100gを添加したところ、ゲル化してしまい、塗工液を調製できなかった。 【0037】 (13)中和シートX5の製造(比較例5) 酢酸エチル24.9gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)14.7gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸(AA)(BA:AA=90:10(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(34%)100gを添加したところ、ゲル化してしまい、塗工液を調製できなかった。 【0038】 (13)中和シートX6の製造(比較例6) 酢酸エチル146.2gを300mL容量のマヨネーズ瓶に添加し、炭酸水素ナトリウム(関東化学製)80gを添加して分散させた後、アクリル酸ブチル(BA)−アクリル酸(AA)(BA:AA=90:10(質量比))の酢酸エチル/トルエン溶液(34%)100gを添加したところ、ゲル化してしまい、塗工液を調製できなかった。 【0039】 (14)各中和シート貼付後の皮膚のpH変化 前腕内側部分を水で洗浄し、ケミカルピーリング液を適用する部分のpHを測定した。pH測定後の皮膚10mm×10mmにケミカルピーリング液(AHAローション(グリコール酸含有),pH2.78,セラコスメティックス製)を専用筆で2回塗布した(ケミカルピーリング液の塗布量:7〜9mg)。2分後、実施例品である中和シートA〜H(実施例1〜8)、あるいは比較例品である中和シートX1〜X3(比較例1〜3)をケミカルピーリング液塗布後の皮膚に貼付した。中和シート貼付後3、5又は10分間放置し、中和シートを剥離して皮膚のpHを測定した。 【0040】 また、前腕内側部分を水で洗浄し、ケミカルピーリング液を適用する部分のpHを測定した。pH測定後の皮膚10mm×10mmにケミカルピーリング液(AHAローション(グリコール酸含有),pH2.78,セラコスメティックス製)を専用筆で2回塗布した(ケミカルピーリング液の塗布量:7〜9mg)。2分後、水で洗浄し、ケミカルピーリング液を適用した部分のpHを測定した。 【0041】 なお、pHの測定は23±1℃の温度条件下で行い、pH測定器としてポータブルpH計HM−20P/GST5723S電極(東亜ディーケーケー社製)を使用した。 【0042】 皮膚のpH変化([ケミカルピーリング液適用前の皮膚のpH]−[中和シート貼付後の皮膚のpH])を表1に示す。なお、表1中、カッコ内は(ケミカルピーリング液適用前の皮膚のpH,中和シート貼付後の皮膚のpH)を示す。 【0043】 【表1】
【0044】 表1に示すように、中和シートA〜Hを使用した場合、中和シート貼付3、5及び10分後の皮膚のpHと、ケミカルピーリング液適用前の皮膚のpHとの差は小さかった。このことは、中和シートA〜Hによって皮膚に残存するケミカルピーリング液を効果的に中和できたこと、及び中和シートA〜Hから過剰なOH−が供給されなかったことを示す。これに対して、中和シートX1〜X3を使用した場合、中和シート貼付3、5及び10分後の皮膚のpHと、ケミカルピーリング液適用前の皮膚のpHとの差は大きかった。このことは、中和シートX1及びX2によって皮膚に残存するケミカルピーリング液を十分に中和できなかったこと、中和シートX3から過剰なOH−が供給されたことを示す。 【0045】 (15)各中和シートを剥離した後の皮膚の観察 各中和シートを剥離した後、皮膚に糊(炭酸水素ナトリウムが脱落して生じる)が付着しているか否かを観察した。 観察結果を表2に示す。表2中、「×」は糊の付着があったこと、「○」は糊の付着がなかったことを示す。 【0046】 【表2】
【図面の簡単な説明】 【0047】 【図1】本発明のケミカルピーリング用中和シートの一実施形態を示す断面図である。 【符号の説明】 【0048】 1・・・ケミカルピーリング用中和シート 2・・・基材 3・・・中和層 4・・・剥離シート
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000102980 【氏名又は名称】リンテック株式会社
|
| 【出願日】 |
平成18年7月4日(2006.7.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100108833 【弁理士】 【氏名又は名称】早川 裕司
【識別番号】100112830 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴木 啓靖
|
| 【公開番号】 |
特開2008−13457(P2008−13457A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−184320(P2006−184320) |
|