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【発明の名称】 分包薬剤の検薬方法と検薬装置
【発明者】 【氏名】竹田 史章

【要約】 【課題】装置が小型で比較的低コストで製造でき、薬剤分包装置により分包した薬剤だけでなく、手作業により分包して包装したり、包装(袋詰め)作業だけを装置を用いて行ったりした薬剤についても照合することが可能な検薬装置を提供する。

【構成】カメラと照明器とからなる撮影ユニット4と、この撮影ユニット4を、一回服用分ごとに薬剤が分包された袋上を相対的に一回服用分ごと移動させるコンベヤベルト2と、一回服用分ごとの薬剤をカメラにてカラー撮影し、画像処理して薬剤ごとに長軸方向長さ、短軸方向長さ、面積を画素数に基づき算出するとともに、一画素ごとにRGBの濃度値をそれぞれ算出する画像処理・演算手段7と、この画像処理・演算手段7にて算出した一回服用分ごとの薬剤データを、一回服用分ごとに処方された個々の薬剤の基準画像データと対比させ、各袋内の分包された薬剤が処方箋による薬剤と一致するか否かを照合する判定手段7とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一回ごとの服用に応じて分包された錠剤あるいはカプセルからなる薬剤が処方箋通りの薬剤であるか否かを照合する分包薬剤の検薬方法であって、
一回服用分ごとに薬剤が分包された各透明な袋内の薬剤をカラー撮影し、薬剤ごとに画像処理して長軸方向長さ、短軸方向長さ、面積を画素数に基づき算出するとともに、一画素ごとにRGBの濃度値をそれぞれ算出し、
一回服用分ごとに処方された個々の薬剤の基準画像データと対比させることにより、各透明な袋内の分包された薬剤が処方箋による薬剤と一致するか否かについて照合することを特徴とする分包薬剤の検薬方法。
【請求項2】
一回ごとの服用に応じて分包された錠剤あるいはカプセルからなる薬剤が処方箋通りの薬剤であるか否かを照合する分包薬剤の検薬方法であって、
一回服用分ごとに薬剤が分包された各透明な袋内の薬剤を上方から前記袋の上面に対し平行光線を照射した状態で上方のカメラにてカラー撮影するとともに、下方からも前記袋内の薬剤のシルエットを別のカメラにて撮影し、
上下の前記各カメラにて撮影した薬剤画像のうち、上方のカメラでカラー撮影したカラー画像について、薬剤ごとに画像処理して一画素ごとにRGBの濃度値を算出して個々の薬剤の色相を特定する一方、
下方のカメラで撮影した個々の薬剤のシルエット画像について、隣接する薬剤のうち接触箇所がある場合には収縮画像処理を施して切り離し後に、接触箇所がない場合にはそのまま、グレースケール化した薬剤の2値化画像に基づいて個々の薬剤の長軸方向長さ、短軸方向長さ、面積を画素数に基づきそれぞれ算出して形状を特定し、これらの薬剤の形状データと薬剤の色相データのみ又は同色相データおよび刻印・文字を含むカラー画像データとを重ね合わせて融合し、
一回服用分ごとに処方された個々の薬剤の基準画像データと対比させることにより、各透明な袋内の分包された薬剤が処方箋による薬剤と一致するか否かについて照合することを特徴とする分包薬剤の検薬方法。
【請求項3】
一回ごとの服用に応じて分包された錠剤あるいはカプセルからなる薬剤が処方箋通りの薬剤であるか否かを照合する分包薬剤の検薬装置であって、
カメラと照明器とからなる撮影ユニットと、
この撮影ユニットを、一回服用分ごとに薬剤が分包された透明な袋上を相対的に一回服用分ごと移動させる移動手段と、
一回服用分ごとの薬剤を前記カメラにてカラー撮影し、画像処理して薬剤ごとに長軸方向長さ、短軸方向長さ、面積を画素数に基づき算出するとともに、一画素ごとにRGBの濃度値をそれぞれ算出する画像処理・演算手段と、
この画像処理・演算手段にて算出した一回服用分ごとの薬剤データを、一回服用分ごとに処方された個々の薬剤の基準画像データと対比させることにより、各透明な袋内の分包された薬剤が処方箋による薬剤と一致するか否かについて照合する判定手段とを備えることを特徴とする分包薬剤の検薬装置。
【請求項4】
一回ごとの服用に応じて分包された錠剤あるいはカプセルからなる薬剤が処方箋通りの薬剤であるか否かを照合する分包薬剤の検薬装置であって、
前記分包薬剤を挟んで表側と裏側とに配置される2台のカメラと前記分包薬剤に対して表側から平行光線を照射する照明器とからなる撮影ユニットと、
この撮影ユニットを、一回服用分ごとに薬剤が分包された透明な袋上を相対的に一回服用分ごと移動させる移動手段と、
一回服用分ごとの薬剤を前記一方のカメラにて表側からカラー撮影するとともに、前記他方のカメラにて裏側から薬剤のシルエットを撮影し、それらのシルエット画像についてグレースケール化処理し、また隣接する薬剤が接触している場合には収縮処理して切り離し後に復元して薬剤ごとに長軸方向長さ、短軸方向長さ、面積を画素数に基づき算出して個々の薬剤の形状を特定するとともに、前記カラー撮影した画像を一画素ごとにRGBの濃度値をそれぞれ算出して個々の薬剤の色相データを含むカラー画像データと薬剤の前記形状データとを融合する画像処理・演算手段と、
この画像処理・演算手段にて算出した一回服用分ごとの薬剤データを、一回服用分ごとに処方された個々の薬剤の基準画像データと対比させることにより、各透明な袋内の分包された薬剤が処方箋による薬剤と一致するか否かについて照合する判定手段とを備えることを特徴とする分包薬剤の検薬装置。
【請求項5】
前記薬剤の基準画像データが、分包された薬剤のうちの最初の袋内に入れられた薬剤を前記カメラにてカラー撮影し、画像処理して算出した薬剤データに基づいて自動的に登録されたものであることを特徴とする請求項3記載の分包薬剤の検薬装置。
【請求項6】
前記薬剤の基準画像データが、分包された薬剤のうちの最初の袋内に入れられた薬剤を前記カメラにて表側からカラー画像を撮影するとともに、裏側からシルエット画像を撮影し、それぞれ画像処理して算出した両者のデータを融合した薬剤データに基づいて自動的に登録されたものであることを特徴とする請求項4記載の分包薬剤の検薬装置。
【請求項7】
前記薬剤の基準画像データが、前記薬剤分包装置の薬剤のデータベースに基づいて前記カメラにてカラー撮影し画像処理して算出する薬剤データと一致するように作成した薬剤データに基づいて自動的に登録されたものであることを特徴とする請求項3または4記載の分包薬剤の検薬装置。
【請求項8】
前記撮影ユニットが相対的に薬剤が分包された透明な袋上を一回服用分ごとに間欠的に移動しながら連続して照合し、薬剤ミスと判定した袋上で移動を停止し警告する連続検薬モードと、一回服用分ごとに照合し、照合結果に関係なく次の服用分の照合について使用者の指示を要求する逐次検薬モードの2種類のモードを有することを特徴とする請求項3または4記載の分包薬剤の検薬装置。
【請求項9】
照合の結果、不要な薬剤が分包されている場合あるいは必要な薬剤が不足している場合に、その薬剤をカラー画像で表示する画像表示手段と、同画像表示手段に照合結果の内容をメッセージで表示し、かつ音声で警告する警告手段とを備えることを特徴とする請求項3または4記載の分包薬剤の検薬装置。
【請求項10】
照合の結果、間違った薬剤が分包されている場合に、間違った薬剤と必要な薬剤をそれぞれカラー画像で表示する画像表示手段と、同画像表示手段に照合結果内容をメッセージで表示し、かつ音声で警告する警告手段とを備えることを特徴とする請求項3または4記載の分包薬剤の検薬装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、分包された薬剤(錠剤およびカプセルからなる薬剤(いいかえれば、粉薬や顆粒薬を除く薬剤))が処方されたところの正しい薬剤であるか否かを自動的に照合する検薬方法とその検薬装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
病院や医院の薬局では、通常、薬剤分包装置によって患者ごとに処方される薬剤を一回ごとの服用に適するように分包することが行なわれている。このような薬剤分包作業は薬剤師が直接あるいは薬剤師の監理の下で看護師等により手作業によったり包合機を用いたりして袋詰めしたり、薬剤分包装置により全自動的に行われたりしている。
【0003】
通常、処方箋に基づいて処方される薬剤は、手作業によって分包されるときに、個々の仕分け用薬剤引き出しに誤って処方外の薬剤が入ったことに起因して結果的に分包ミスが生じる場合と、仕分け用薬剤引き出しには正しい薬剤が入っているにも拘わらず、人為的なミスにより誤った分包がなされる場合とがある。
【0004】
一方、薬剤分包装置を用いて分包されるときは、仕分け用薬剤引き出しには正しい薬剤が入っているが、引き出しから自動的に搬送されて分包される際にその搬入路から錠剤やカプセルなどの薬剤が飛び出し、袋内に搬入されないために、薬剤の分包ミスが起こることがある。このため、分包された薬剤が処方箋通りに分包されているかどうかの照合、いわゆる、検薬を行なってから患者へ渡されている。
【0005】
ところで、このような検薬作業は、分包された薬剤と処方箋とを見比べ、実際に分包された一分包ごとの薬剤と処方箋リストに記載された薬剤とを目視にてチェックしなければならないため、時間のかかる煩雑な作業となっており、薬局窓口での待ち時間を長くする原因となっている。
【0006】
そこで、この問題を解決する一つの方法として、錠剤分包装置に処方データを印字するプリンタを備え、そのプリンタによって薬剤分包の分割分包部と別に形成した処方内容表示部に錠剤種、錠剤数および患者名などを印字し、その錠剤種、錠剤数および患者名などを印字した処方内容表示部を検薬の際に見ることにより、処方箋リストをいちいち見なくても検薬が行なえるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
しかしながら、特許文献1の方法では、プリンタの印字速度が薬剤の分包速度に比べて遅く、しかも、プリンタによって印字される処方内容表示部を分包袋に設けたため、印字処理が終わるまで分包処理を完了することができず分包速度の低下を招く。そこで、分包速度を速くする、他の先行技術として、分包情報を記憶させたトランスポンダを薬剤分包に自動的に取り付ける錠剤分包装置とその錠剤分包装置によって分包された薬剤分包を検薬するための検薬カウンタとからなり、上記錠剤分包装置が、複数の種類の錠剤を収納する複数の錠剤フィーダと、トランスポンダを収納した錠剤フィーダを備えるとともに、前記錠剤フィーダから排出される錠剤およびトランスポンダを分包処理する包装装置と、包装装置で分包されたトランスポンダとの発信/受信用アンテナと読み取り/書き込み器を備え、一方、検薬カウンタには、トランスポンダへの発信/受信用アンテナと、トランスポンダの読み取り/書き込み器と、その受信結果を表示する出力端末とを備え、薬剤分包の際、トランスポンダに、薬剤データと患者の認識データなどからなる分包情報を書き込み、その分包情報を書き込んだトランスポンダを、薬剤を入れた分包に繋げて薬剤を入れない分包に投入して取り付け、そのトランスポンダを取り付けた薬剤分包の検薬の際に、前記薬剤分包に対して送信要求信号を発信し、その要求信号によって送信される分包情報を読取って、読取ったデータに基づいて表示装置に表示される分包情報と分包された薬剤の照合を行なう薬剤分包装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特公平3−35181号公報
【特許文献2】特許第3634024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献2に記載の装置は、薬剤分包装置に分包された薬剤の照合を行う検薬装置が一体に組み込まれており、汎用性を欠き、装置が大がかりとなる。
【0009】
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、装置が小型で比較的低コストで製造でき、薬剤分包装置により分包した薬剤だけでなく、手作業により分包して包装したり、包装(袋詰め)作業だけを装置を用いて行ったりした薬剤についても照合することが可能な検薬方法と検薬装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために本発明に係る分包薬剤の検薬方法は、一回ごとの服用に応じて分包された錠剤あるいはカプセルからなる薬剤が処方箋通りの薬剤であるか否かを照合する分包薬剤の検薬方法であって、一回服用分ごとに薬剤が分包された各透明な袋内の薬剤をカラー撮影し、薬剤ごとに画像処理して長軸方向長さ(長径)、短軸方向長さ(短径)および面積を画素数に基づき算出するとともに、一画素ごとにRGBの濃度値(階調)をそれぞれ算出し、一回服用分ごとに処方された個々の薬剤の基準画像データと対比させることにより、各透明な袋内の分包された薬剤が処方箋による薬剤と一致するか否かについて照合することを特徴とする。
【0011】
上記の構成を有する本発明に係る分包薬剤の検薬方法によれば、一回に服用すべき薬剤が処方箋にて処方された基準画像データと、長軸長さ(長径)、短軸長さ(短径)および面積、並びに色彩においてそれぞれ一致するか否かが照合され、各透明な袋内の分包された薬剤の正否が判定されるから、検薬精度が高く、間違いが起こりにくい。
【0012】
また請求項2に係る分包薬剤の検薬方法は、一回ごとの服用に応じて分包された錠剤あるいはカプセルからなる薬剤が処方箋通りの薬剤であるか否かを照合する分包薬剤の検薬方法であって、一回服用分ごとに薬剤が分包された各透明な袋内の薬剤を上方から前記袋の上面に対し平行光線を照射した状態で上方のカメラにてカラー撮影するとともに、下方からも前記袋内の薬剤のシルエットを別のカメラにて撮影し、上下の前記各カメラにて撮影した薬剤画像のうち、上方のカメラでカラー撮影したカラー画像について、薬剤ごとに画像処理して一画素ごとにRGBの濃度値を算出して個々の薬剤の色相を特定する一方、下方のカメラで撮影した個々の薬剤のシルエット画像について、隣接する薬剤のうち接触箇所がある場合には収縮画像処理を施して切り離した後に、接触箇所がない場合にはそのまま、グレースケール化した薬剤の2値化画像に基づいて個々の薬剤の長軸方向長さ、短軸方向長さ、面積を画素数に基づきそれぞれ算出して形状を特定し、これらの薬剤の形状データと薬剤の色相データのみ又は同色相データおよび刻印・文字を含むカラー画像データとを重ね合わせて融合し、一回服用分ごとに処方された個々の薬剤の基準画像データと対比させることにより、各透明な袋内の分包された薬剤が処方箋による薬剤と一致するか否かについて照合することを特徴とする。
【0013】
上記の構成を有する請求項2に係る分包薬剤の検薬方法によれば、一回に服用すべき薬剤が処方箋にて処方された基準画像データと、長径、短径および面積、並びに色彩においてそれぞれ一致するか否かが照合され、各透明な袋内の分包された薬剤の正否が判定されるから、検薬精度が高く、間違いが起こりにくいという効果に加えて、以下の効果がある。すなわち、無反射光源による単一方向からのカメラによる撮像では、袋の乱反射がある程度軽減されるとしても、薬剤の色相によっては形状の特定が困難な場合がある。これは、袋表面で乱反射するため光源の光量を必要以上に上げられないことに起因する。つまり、特定の色相を想定して形状抽出用しきい値を固定すると、他の色相では有効でない。この解決策として、たとえば、複数のしきい値を薬剤の形状抽出に使用することが考えられるが、袋内の薬剤の位置によって乱反射の状態が変化するので、薬剤の形状を確実に特定できるとは限らない。しかし、この検薬方法によると、袋の表側に平行光線が照射された裏側から撮影することによって薬剤のシルエット画像を得るので、薬剤の色相だけでなく、乱反射や薬剤に付された刻印や文字に影響されず、薬剤の形状を確実に特定でき、しかもシルエット画像のためにグレースケール化され、黒色または灰色として捉えられるので、1つのしきい値で形状を抽出して特定(薬剤の面積や長径や短径)できる。そして、その上で表側のカラー画像を画像フレーム内の座標に基づいて重ね合わせるので、薬剤の色相データを含む色彩情報も形状情報とともに個々の薬剤について得られる。
【0014】
特に、薬剤の形状については、1)シルエット画像からの薬剤の切り出しであるから、袋表面における多方向性乱反射の影響を受けることがなく、またカラー画像を用いる場合と比較してたとえば8近傍収縮処理が一層有効に機能し、個々の薬剤の正確な形状の抽出が可能になる。2)薬剤上に付された文字や刻印などが形状の抽出に影響されない。3)一つで複数色を有するカプセル状薬剤などの形状を色相に関係なく抽出可能である。4)薬剤の種々の色相に影響されることなく形状を抽出できる。
【0015】
上記の課題を解決するために本発明に係る分包薬剤の検薬装置(請求項3)は、一回ごとの服用に応じて分包された錠剤あるいはカプセルからなる薬剤が処方箋通りの薬剤であるか否かを照合する分包薬剤の検薬装置であって、カメラと照明器とからなる撮影ユニットと、この撮影ユニットを、一回服用分ごとに薬剤が分包された透明な袋上を相対的に一回服用分ごと移動させる移動手段と、一回服用分ごとの薬剤を前記カメラにてカラー撮影し、画像処理して薬剤ごとに長軸方向長さ、短軸方向長さ、面積を画素数に基づき算出するとともに、一画素ごとにRGBの階調をそれぞれ算出する画像処理・演算手段と、この画像処理・演算手段にて算出した一回服用分ごとの薬剤データを、一回服用分ごとに処方された個々の薬剤の基準画像データと対比させることにより、各透明な袋内の分包された薬剤が処方箋による薬剤と一致するか否かについて照合する判定手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
上記の構成を有する本発明に係る分包薬剤の検薬装置によれば、一回分ごとに分包された薬剤を撮影し、個々の薬剤について寸法と面積を割り出し、色相についてもRGBの255の階調(濃度値)で特定するので、検薬精度が高く、分包された薬剤の正否を正確に判定できる。しかも、分包した薬剤の透明な袋上を撮影ユニットが間欠的に相対的に移動しながら撮影し、画像処理して基準データと対比して照合するので、照合作業に時間がかからず、効率的に検薬できるから、薬局前などでの患者の待ち時間を大幅に短縮でき、薬剤師などの作業負担を非常に軽減できる。
【0017】
請求項4に係る分包薬剤の検薬装置は、一回ごとの服用に応じて分包された錠剤あるいはカプセルからなる薬剤が処方箋通りの薬剤であるか否かを照合する分包薬剤の検薬装置であって、前記分包薬剤を挟んで表側と裏側とに配置される2台のカメラと前記分包薬剤に対して表側から平行光線を照射する照明器とからなる撮影ユニットと、この撮影ユニットを、一回服用分ごとに薬剤が分包された透明な袋上を相対的に一回服用分ごとに移動させる移動手段と、一回服用分ごとの薬剤を前記一方のカメラにて表側からカラー撮影するとともに、前記他方のカメラにて裏側から薬剤のシルエットを撮影し、それらのシルエット画像についてグレースケール化処理し、また隣接する薬剤が接触している場合には収縮処理して切り離し後に復元して薬剤ごとに長軸方向長さ、短軸方向長さ、面積を画素数に基づき算出して個々の薬剤の形状を特定するとともに、前記カラー撮影した画像を一画素ごとにRGBの濃度値をそれぞれ算出して個々の薬剤の色相データを含むカラー画像データと薬剤の前記形状データとを融合する画像処理・演算手段と、この画像処理・演算手段にて算出した一回服用分ごとの薬剤データを、一回服用分ごとに処方された個々の薬剤の基準画像データと対比させることにより、各透明な袋内の分包された薬剤が処方箋による薬剤と一致するか否かについて照合する判定手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
請求項4に係る分包薬剤の検薬装置によれば、一回分ごとに分包された薬剤を表側と裏側とからそれぞれ撮影し、個々の薬剤の形状については裏側から撮影したシルエット画像により寸法と面積を割り出して形状を特定し、色相については表側から撮影したカラー画像によりRGBの255の階調(濃度値)で特定し、表側のカラー画像と裏側のグレースケール化した形状画像とを画像フレーム内の座標に基づいて重ね合わせるので、薬剤の色相情報と形状情報とが融合された薬剤データが袋表面の乱反射や薬剤に付された刻印や文字に影響されずに個々の薬剤について確実に得られ、検薬精度が高く、分包された薬剤の正否を正確に判定できる。しかも、分包した薬剤の透明な袋上を撮影ユニットが間欠的に相対的に移動しながら撮影し、画像処理して基準データと対比して照合するので、照合作業に時間がかからず、効率的に検薬できるから、薬局前などでの患者の待ち時間を大幅に短縮でき、薬剤師などの作業負担を非常に軽減できる。
【0019】
請求項5に記載のように、前記薬剤の基準画像データが、分包された薬剤のうちの最初(1番目)の透明な袋内に入れられた薬剤を前記カメラにてカラー撮影し、画像処理して算出した薬剤データに基づいて自動的に登録されたものであってもよい。
【0020】
請求項6に記載のように、前記薬剤の基準画像データが、分包された薬剤のうちの最初の袋内に入れられた薬剤を前記カメラにて表側からカラー画像を撮影するとともに、裏側からシルエット画像を撮影し、それぞれ画像処理して算出した両者のデータを融合した薬剤データに基づいて自動的に登録されたものであってもよい。
【0021】
これら(請求項5または請求項6)のようにすれば、分包薬剤の包装された透明な袋のうち1番目の袋に入っている薬剤が処方箋通りであるかを確認するだけで済み、後は自動的に検薬作業が行われる。
【0022】
請求項7に記載のように、前記薬剤の基準画像データが、前記薬剤分包装置の薬剤のデータベースに基づいて前記カメラにてカラー撮影し画像処理して算出する薬剤データと一致するように作成した薬剤データに基づいて自動的に登録されたものであってもよい。
【0023】
このようにすれば、薬剤分包装置にて用いられる薬剤のデータベースを利用して基準の画像データを作成できるので便利であり、人手による確認作業が一切不要になる。
【0024】
請求項8に記載のように、前記撮影ユニットが相対的に薬剤の分包された透明な袋上を一回服用分ごとに間欠的に移動しながら連続して照合し、薬剤ミスと判定した袋上で移動を停止し警告する連続検薬モードと、一回服用分ごとに照合し、照合結果に関係なく次の服用分の照合について使用者の指示を要求する逐次検薬モードの2種類のモードを有することができる。
【0025】
このように2つのモードを持たせたことで、使用者が分包の数量等に応じて便利な方を選択し、検薬作業を行える。
【0026】
請求項9に記載のように、照合の結果、不要な薬剤が分包されている場合あるいは必要な薬剤が不足している場合に、その薬剤をカラー画像で表示する画像表示手段と、同画像表示手段に照合結果の内容をメッセージで表示し、かつ音声で警告する警告手段とを備えることができる。
【0027】
請求項10に記載のように、照合の結果、間違った薬剤が分包されている場合に、間違った薬剤と必要な薬剤をそれぞれカラー画像で表示する画像表示手段と、同画像表示手段に照合結果内容をメッセージで表示し、かつ音声で警告する警告手段とを備えることができる。
【0028】
請求項9あるいは請求項10のように構成することで、画像表示手段にて不要あるいは不足の薬剤をメッセージとともに確認し、また音声でも照合結果を聞いて対応できるので、作業ミスが起こりにくい。
【発明の効果】
【0029】
本発明に係る分包薬剤の検薬方法と検薬装置には、次のような優れた効果がある。すなわち、
装置が小型で比較的低コストで製造でき、薬剤分包装置により分包した薬剤だけでなく、手作業により分包したり、包装(袋詰め)作業だけを包合機を用いて行ったりした薬剤についても照合できて汎用性に富むほか、一回分ごとに分包された薬剤を撮影し、個々の薬剤について寸法と面積を割り出し、色彩についてもRGBの各255の階調で特定するので、照合精度が高く、各透明な袋内の分包された薬剤の正否を正確に判定でき、また、分包した薬剤の透明な袋上を撮影ユニットが間欠的に相対移動しながら撮影し、画像処理して基準データと対比して照合するので、照合作業に時間がかからず、効率的に検薬できるから、薬局前などでの患者の待ち時間を大幅に短縮でき、薬剤師などの作業負担を軽減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明に係る分包薬剤の検薬装置について実施の形態を図面に基づき検薬方法と併せて説明する。
【0031】
図1は分包薬剤の検薬装置の実施例を示す斜視図である。
【0032】
本例の検薬装置1は連続する透明な袋の1番目の袋に詰め合わされた薬剤が正しいことを前提とし、後続の袋に詰め合わされた薬剤が1番目の透明な袋内の薬剤と一致するかを照合する仕様である。そこで、使用者はあらかじめ1番目の透明な袋内の薬剤を処方箋により照合しておく必要がある。また、図2(a)のように袋の一端部分に患者の記名部がある袋の場合、透明な袋内の薬剤を記名部から離間する方向に寄せておく必要がある。
【0033】
図1に示すように、検薬装置1は、無端のコンベヤベルト2を本体3の長手方向両端のプーリ間に掛け渡し、駆動モータ(図示せず)により搬送する構成の、分包薬剤の袋送り機構(移動手段)を備えている。本体3の先端部に門形フレーム3aが一体に形成され、カラー画像撮影用のカメラと照明器からなる撮影ユニット4が門形フレーム3aに下向きに装備されている。カメラはデジタルカメラで、照明器はLEDをリング状に配列した無反射照明器である。この照明器にて、分包薬剤の透明な袋をほぼ真上から無反射光源の光線を照射することで、袋表面での照射光の反射をある程度無くせる。本体3の長手方向の中間位置にタッチパネル式の表示装置5を設けている。この表示装置5は、不足した薬剤や間違った薬剤を表示する表示器と、操作盤(タッチパネル)としての2つの機能を備えている。本体3の側面基端側に,ON/OFFスイッチ6を設けている。なお、図1中の符号7は制御部(CPU)で、画像処理・演算手段および判定手段は制御部7に含まれる。また符号8はプログラム収納部である。
【0034】
ここで、上記実施例に係る分包薬剤の検薬作業の手順を図5(a)のフローチャートに基づいて説明する。
【0035】
1) スイッチ6をONにし、コンベヤベルト2上の定位置に分包薬剤の連続した透明袋の1番目をセット(載置)する。ここで、図5(a)は分包薬剤の検薬手順を示すフローチャートである。図5(a)においてパワーON(step1)により、検薬プログラムのアプリケーションが立ち上がる(step2)。そして、検薬作業が開始される(step3)と、患者名や投薬時刻(朝・昼・夕)や透明な袋の内容(ピッチ・袋の枚数)について登録の有無が確認される。登録されていない(NOの)場合には、続いて、薬剤が分包される袋のピッチ・袋の枚数・患者名・投薬時間などの登録処理(step13)がなされ、制御部7(図1参照)へ送信される(step14)。
【0036】
2) step3でYESの場合は、図5(b)に示すように使用者が表示装置5のタッチパネルのチェックボタンあるいは連続チェックボタンを押す。本例では、連続チェックボタンを押したと仮定する(step4)。
【0037】
3) コンベヤベルト2が回転し、透明な袋の1番目が門形フレーム3aの撮像部(撮影ユニット4)下へ移動すると、近赤外線センサ(図示せず)で検知され、コンベヤベルト2の回転が停止する。
【0038】
4) ここで、透明な袋内の薬剤を無反射照明器(無反射光源)で照射しながらカメラが撮像し(step5)、カラー画像(bitmap画像、図2(b))として取り込む(step6)。
【0039】
5) 個々の薬剤についてRGBの濃度値(255階調)を検出し、色彩テンプレートを作成する。また、カラー画像を画像処理して二値化画像(図2(c))に変換する。さらに、各薬剤の二値化画像からエッジを抽出(図2(d))し、ラベリングを行う。
【0040】
6) ラベリングした領域を順に切り出し、ラベリングした各薬剤の画像(図2(e))ごとに長軸L、短軸Sの長さを画素数で算出する。薬剤の製造時における形状の寸法誤差は0.5mmであるので、この精度に適応できるようにする。また、領域内の各薬剤ごとに画像の面積を全画素数で算出し、形状テンプレートを作成する。色彩・形状の基準テンプレートはエクセル形式でディスク(制御部7)に格納保管し、自動登録される(step7)。
【0041】
7) つぎに、コンベヤベルト2が回転し、1袋長さ分を移動し、袋の2番目が門形フレーム3aの撮像部下へ移動すると、近赤外線センサ(図示せず)で検知され、コンベヤベルト2の回転が停止する。ここで、2番目の袋について上記4)〜6)の処理が行われる(step8〜step10)。
【0042】
8) 2番目の袋内の全薬剤について、ラベル(薬剤)のvが条件を満たす(基準テンプレートと一致する)か、およびラベル(薬剤)数が一致するかを照合する(step11)。つまり、


(添字… M:薬剤の基準データを示す, C:2番目の袋内の薬剤データを示す)
両者が一致していれば、表示装置5に図3(a)のように「正しく袋詰めされている」と表示し、音声でも「正しく袋詰めされている」と照合結果を報告する(step12)。
【0043】
9) 以降3番目、4番目と順に袋内の薬剤について、ラベル(薬剤)のvが条件を満たす(基準テンプレートと一致する)か、およびラベル(薬剤)数が一致するかを照合し、一致すれば、照合結果が報告され、全ての袋内の薬剤について検薬作業が終了する(step8〜12)。
【0044】
10) 一方、上記の検薬作業において、条件を満たさない袋があった場合、その袋は門形フレーム3aの撮像部下で停止し、表示装置5に表示された連続チェックボタンが押されるまで袋の移動が中断する。
【0045】
a) ラベル数が同一であるが、vの条件を満たさないとき、
分包されている薬剤を表示し、不要な薬剤と不足している薬剤とを表示して点滅させる。音声で「薬剤の種類が異なる」と警告する(図3(b))。
【0046】
b) ラベル数が不足するとき、
分包されている薬剤を表示し、不足している薬剤を表示して点滅させる。音声で「表示・点滅している薬剤が不足する」と警告する(図3(c))。
【0047】
c) ラベル数が多いとき、
分包されている薬剤を表示し、不要な薬剤を表示して点滅させる。音声で「不要な薬剤がある」と警告する(図3(d))。
【0048】
なお、(単独の)チェックボタンを押して検薬作業をする場合には、検薬する袋が門形フレーム3aの撮像部下で停止すると、表示装置5に表示されたチェックボタンを押すまで袋の移動が中断するので、検薬作業が終了するたびにチェックボタンを押す必要がある。
【0049】
ところで、分包された薬剤が透明な袋内で接触した状態で撮像されることがある。この場合には、図4(a)〜(c)に示すように、接触(重合)した各薬剤の画素を外周側から徐々に削っていき、離間した場合(図4(c))に接触していると認識する。そして、各薬剤がたとえば円形の場合には、画素を削る前の状態に戻し、それぞれの中心点を基準とした各円が内接される正方形(図4(d))を作成し、それぞれを引き離した状態で各正方形に内接する円を作成し、各薬剤の形状とする(図4(e))。説明を容易にするため、薬剤の形状が円形の場合を例示したが、長円形など長軸(長径)と短軸(短径)を持つ形状についても同じようにして薬剤の形状を特定することができる。
【0050】
ところで、上記実施例では、分包した薬剤の入った各袋をコンベヤベルト2によって門形フレーム3aの撮像部下まで移動させるようにしたが、逆に薬剤が分包されている多数の連続した各袋に対し、カメラとLED照明器からなる撮影ユニット4を袋上に沿って移動させ撮像することにより検薬作業を行うようにしてもよい。
【0051】
図6〜図8は本発明の検薬装置あるいは検薬方法の他の実施例を示すもので、図6は検薬装置1における撮影ユニットの第2実施例を示す斜視図と上下のカメラによりそれぞれ撮影した薬剤の画像を示す平面図である。
【0052】
図6に示すように、本例の撮影ユニット4’は、分包した薬剤の入った袋を挟んで上方に設置されるデジタルカメラ41と、下方に設置されるデジタルカメラ42と、上方に設置される平行光線を下向きに照射する照明器43とを備えている。照明器43には、たとえば間接照明の一種であるフラットドーム照明器が使用される。また、図示は省略するが、下方からの撮影に白色半透明の散光版を用いることで、中央部と周辺部との光量の差がなくなり、シルエット画像を鮮明に撮れる。上方のデジタルカメラ41によりカラー撮影した画像の処理については、隣接する薬剤が接触している場合に切り離しを行う画像処理を省いた点を除いて上記実施例と共通するので、説明を省略する。
【0053】
下方デジタルカメラ42により撮影される個々の薬剤は、照明器43による平行光線の照明下で灰色もしくは黒色のシルエット画像として撮像される。また、シルエット画像の場合でも、上方のデジタルカメラ41による撮影と同様に、図7に示すように分包された薬剤が透明な袋内で、入れ子状態の三次元的に隣接(接触)した状態で撮像されることがあるが、この場合には、図8に示すように8近傍収縮処理を施す。つまり、薬剤のシルエット画像から上下・左右・右斜め・左斜め方向に1画素ずつ外周側から削っていき、隣接する薬剤の画像の接触箇所が離間した場合には、実際は隣接した薬剤同士が接触していると判定する。そして、離間後すなわち切り離し後、画素を削る前の状態に戻して薬剤の元の形状を復元する。薬剤がたとえば円形の場合には、それぞれの中心点を基準とした各円が内接される正方形(図4(d))を作成し、それぞれを引き離した状態で各正方形に内接する円を作成し、各薬剤の形状とする(図4(e))。この画像処理については上記したとおりであるが、上方のデジタルカメラ41により撮像したカラー画像とは異なり、モノクロ(グレースケール)画像からなる薬剤の形状は、その色相の如何(いかん)に関わらず全て灰色(理想的には黒色)となり、色相については1つのしきい値で形状の特定ができる。また、そこでは(薬剤の形状については)薬剤に付されている刻印や文字も無視される。したがって、たとえば2色のカプセル状薬剤においても全体が灰色となり、同一(共通)のしきい値により形状の抽出(特定)が可能になる。
【0054】
詳しくは、上方から平行光線を照射した状態で散光版を通して下方カメラ42によりカラー撮影する。そして、薬剤のシルエット画像をグレースケール化し、背景との関係で2値化画像とする。このとき、最適なしきい値を決定する必要があるが、しきい値と薬剤と背景との間における輝度の関係は、薬剤>しきい値>背景になる必要がある。そして、上記第2実施例ではしきい値=180としたが、この状態で、2色カプセル状の薬剤についても単一の領域として形状を特定することができた。なお、上記実施例では、上方は袋の表側を、下方は袋の裏側を表しており、カメラ41および照明器43を袋を挟んで水平方向の一方に、カメラ42を袋を挟んで水平方向の他方に配置することも可能である。
【0055】
このようにして、灰色(薬剤)と白色(背景)の2値化画像により袋内における個々の薬剤の形状抽出(特定)が確定すれば、確定した個々の薬剤の形状情報(データ)を、各薬剤の画像フレーム内の直交座標の位置(座標値)に基づいて、最初に得られた上記のカラー画像と重ね合わせることにより、個々の薬剤の色相情報(RGBの輝度値)も得られ、薬剤の形状情報と色相情報とが組み合わさった上記第1の実施例と同様の薬剤情報となる。後は、袋内の個々の薬剤について得られた薬剤情報を、薬剤の基準情報と照合し、判断されることは上記第1実施例の場合と同様である。なお、本実施例の検薬方法では、上方のデジタルカメラ41による撮影で得られたカラー画像については、上記の分包薬剤が透明な袋内で接触した状態で撮像される場合に切り離し(分離)する画像処理は、不要になる。これは、上方のデジタルカメラ41による撮像画像では薬剤の色相情報(薬剤に付されている刻印や文字があればそれらを含む情報)が得られればよく、薬剤の形状情報は下方のデジタルカメラ42により撮影したシルエット画像から得るからである。
【0056】
つぎに、上記第2実施例に係る分包薬剤の検薬作業の手順を、図5(a)のフローチャートを参考にして説明する。
【0057】
1) スイッチ6をONにし、コンベヤベルト2上の定位置に分包薬剤の連続した透明袋の1番目をセット(載置)する。図5(a)においてパワーON(step1)により、検薬プログラムのアプリケーションが立ち上がる(step2)。そして、検薬作業が開始される(step3)と、患者名や投薬時刻(朝・昼・夕)や透明な袋の内容(ピッチ・袋の枚数)について登録の有無が確認される。登録されていない(NOの)場合には、続いて、薬剤が分包される袋のピッチ・袋の枚数・患者名・投薬時間などの登録処理(step13)がなされ、制御部7(図1参照)へ送信される(step14)。
【0058】
2) step3でYESの場合は、図5(b)に示すように使用者が表示装置5のタッチパネルのチェックボタンあるいは連続チェックボタンを押す。本例では、連続チェックボタンを押したと仮定する(step4)。
【0059】
3) コンベヤベルト2が回転し、透明な袋の1番目が門形フレーム3aの撮像部(撮影ユニット4)下へ移動すると、近赤外線センサ(図示せず)で検知され、コンベヤベルト2の回転が停止する。
【0060】
4') ここで、透明な袋内の薬剤を平行光線照射式照明器で平行光線を照射しながら上方のカメラ41が撮像し(step5)、カラー画像(bitmap画像、図2(b))として取り込む(step6)。
【0061】
同時に、下方のカメラ42は、散光版を通して袋内の個々の薬剤のシルエットを撮像し、カラーのシルエット画像として取り込む。
【0062】
5) 上記のカラー画像については、個々の薬剤についてRGBの濃度値(255階調)を検出し、色相を特定する。同時に彩度または彩度・明度も特定し、色彩を特定する。
【0063】
5') 一方、カラーのシルエット画像は、グレースケール化処理して二値化画像(図2(c))に変換する。また、透明な袋内で、図7に示すように隣り合う薬剤が接触した状態で撮像されていることがあるが、この場合には、図8に示すように8近傍収縮処理を施して薬剤の2値化画像から上下・左右・右斜め・左斜め方向に1画素ずつ外周側から削っていき、隣接する薬剤の画像の接触箇所が離間した場合は、薬剤が接触していると判定する。そして、離間後に、画素を削る前の状態に戻して薬剤の元の形状を復元する。さらに、各薬剤の二値化画像(形状を復元した画像を含む)からエッジを抽出(図2(d))し、ラベリングを行う。
【0064】
6) ラベリングした領域を順に切り出し、ラベリングした各薬剤の画像(図2(e))ごとに長軸L、短軸Sの長さを画素数で算出する。また、領域内の各薬剤ごとに画像の面積を全画素数で算出し、形状を特定する。
【0065】
6') そして、画像フレーム内の座標に基づいて、個々の薬剤について色彩情報と形状情報とを重ね合わせて個々の薬剤について色彩・形状情報を作成する。
【0066】
なお、最初の袋内の薬剤について、色彩・形状テンプレートを作成する。色彩・形状の基準テンプレートはエクセル形式でディスク(制御部7)に格納保管し、自動登録される(step7)。
【0067】
7) つぎに、コンベヤベルト2が回転し、1袋長さ分を移動し、袋の2番目が門形フレーム3aの撮像部下へ移動すると、近赤外線センサ(図示せず)で検知され、コンベヤベルト2の回転が停止する。ここで、2番目の袋について上記4)〜6')の処理が行われる(step8〜step10)。
【0068】
その他の作業手順については、上記の第1実施例と共通するので、説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に係る分包薬剤の検薬装置の実施例を示す斜視図である。
【図2】(a)は分包薬剤袋を示す正面図,(b)〜(e)はカラー画像、二値化画像、エッジ抽出画像およびラベル画像である。
【図3】(a)〜(d)は照合結果の表示態様を示す各画面である。
【図4】(a)〜(c)は接触(重合)した各薬剤の画素を外周側から徐々に削っていく過程を表し、(d)(e)は内接円により復元する過程と復元した薬剤の円形状を表す説明図である。
【図5】(a)は分包薬剤の検薬手順を示すフローチャートで、(b)は登録画面、比較マスター画像、単独チェックによる照合結果の画面、連続チェックによる照合結果の画面である。
【図6】検薬装置1における撮影ユニットの第2実施例を示す斜視図と上下のカメラによりそれぞれ撮影した薬剤の画像を示す平面図である。
【図7】隣り合う薬剤の3次元的隣接(接触)状態を説明図である。
【図8】位置の薬剤の8近傍収縮処理と復元態様を示す説明図である。
【符号の説明】
【0070】
1 検薬装置
2 コンベヤベルト
3 本体
3a門形フレーム
4・4’撮影ユニット
5 タッチパネル式の表示装置
6 ON/OFFスイッチ
7 制御部
8 プログラム収納部
41・42 デジタルカメラ
43 平行光線照射式照明器
【出願人】 【識別番号】506204151
【氏名又は名称】株式会社 タフティ
【識別番号】506204966
【氏名又は名称】株式会社 ヴェルデ
【出願日】 平成19年6月5日(2007.6.5)
【代理人】 【識別番号】100085291
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥巣 実

【識別番号】100117798
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 慎一


【公開番号】 特開2008−18230(P2008−18230A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2007−149013(P2007−149013)