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【発明の名称】 封緘材及び複槽薬剤バッグ封緘体並びにその製造方法
【発明者】 【氏名】三井 仁

【氏名】大森 正一

【要約】 【課題】複槽薬剤バッグに装着しても、外観が見苦しくならない封緘材及び複槽薬剤バッグ封緘体並びにその製造方法を提供する。

【構成】異なる薬液がそれぞれ収容された二つの薬液収容室12a、12bを相互に連通可能な隔壁部13bを介して連結してなるバッグ本体11と、このバック本体11における一方の薬液収容室12aに装着された注出用口栓14とからなる二槽薬液バッグ10と、この二槽薬液バッグ10における注出用口栓14が装着された薬液収容室12aに、注出用口栓14側から被せて加熱収縮させることによって封緘する袋状の封緘材20とを備えている。封緘材20は、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等からなる、主として一方向に延伸された延伸フィルムによって形成されており、二槽薬液バッグ10に被せたときに、その主延伸方向が二槽薬液バッグ10の幅方向を向くように、延伸フィルムが使用されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる薬剤が収容される複数の薬剤収容室及び隣接する前記薬剤収容室を相互に連通可能に連結する隔壁部を有する柔軟なバッグ本体と、このバック本体における一端側の前記薬剤収容室に装着された注出用口部材とを備え、投薬する際は、前記隔壁部を開通させてそれぞれの前記薬剤収容室に収容された異なる薬剤を混合し、前記バック本体における前記注出用口部材が装着されていない他端側の前記薬剤収容室の外側に形成された吊下穴に引っかけて吊り下げた状態で、混合薬剤を前記注出用口部材から注出するようになっている複槽薬剤バッグにおける一端側の前記薬剤収容室または他端側の前記薬剤収容室に、前記注出用口部材または前記吊下穴を覆うように、被せて加熱収縮させることによって封緘する袋状または筒状の封緘材であって、
主として、前記薬剤収容室の幅方向に延伸させた延伸フィルムによって形成されていることを特徴とする封緘材。
【請求項2】
異なる薬剤が収容される複数の薬剤収容室及び隣接する前記薬剤収容室を相互に連通可能に連結する隔壁部を有する柔軟なバッグ本体と、このバック本体における一端側の前記薬剤収容室に装着された注出用口部材とを備え、投薬する際は、前記隔壁部を開通させてそれぞれの前記薬剤収容室に収容された異なる薬剤を混合し、前記バック本体における前記注出用口部材が装着されていない他端側の前記薬剤収容室の外側に形成された吊下穴に引っかけて吊り下げた状態で、混合薬剤を前記注出用口部材から注出するようになっている複槽薬剤バッグにおける一端側の前記薬剤収容室または他端側の前記薬剤収容室に、前記注出用口部材または前記吊下穴を覆うように、被せて加熱収縮させることによって封緘する袋状または筒状の封緘材であって、
収縮応力が5MP以下の熱収縮性フィルムによって形成されていることを特徴とする封緘材。
【請求項3】
異なる薬剤が収容される複数の薬剤収容室及び隣接する前記薬剤収容室を相互に連通可能に連結する隔壁部を有する柔軟なバッグ本体と、このバック本体における一端側の前記薬剤収容室に装着された注出用口部材とを備え、投薬する際は、前記隔壁部を開通させてそれぞれの前記薬剤収容室に収容された異なる薬剤を混合し、前記バック本体における前記注出用口部材が装着されていない他端側の前記薬剤収容室の外側に形成された吊下穴に引っかけて吊り下げた状態で、混合薬剤を前記注出用口部材から注出するようになっている複槽薬剤バッグにおける一端側の前記薬剤収容室または他端側の前記薬剤収容室に、前記注出用口部材または前記吊下穴を覆うように、被せて加熱収縮させることによって封緘する袋状または筒状の封緘材であって、
最大収縮率が25〜15%の熱収縮性フィルムによって形成されていることを特徴とする封緘材。
【請求項4】
異なる薬剤が収容される複数の薬剤収容室及び隣接する前記薬剤収容室を相互に連通可能に連結する隔壁部を有する柔軟なバッグ本体と、このバック本体における一端側の前記薬剤収容室に装着された注出用口部材とを備え、投薬する際は、前記隔壁部を開通させてそれぞれの前記薬剤収容室に収容された異なる薬剤を混合し、前記バック本体における前記注出用口部材が装着されていない他端側の前記薬剤収容室の外側に形成された吊下穴に引っかけて吊り下げた状態で、混合薬剤を前記注出用口部材から注出するようになっている複槽薬剤バッグにおける一端側の前記薬剤収容室または他端側の前記薬剤収容室に、前記注出用口部材または前記吊下穴を覆うように、被せて加熱収縮させることによって封緘する袋状または筒状の封緘材であって、
前記注出用口部材が装着された前記薬剤収容室の幅方向の両側部に対応する部分は熱収縮性を有しているが、前記薬剤収容室の幅方向の中央部に対応する部分は熱収縮性を有していない部分熱収縮性フィルムによって形成されていることを特徴とする封緘材。
【請求項5】
異なる薬剤が収容される複数の薬剤収容室及び隣接する前記薬剤収容室を相互に連通可能に連結する隔壁部を有する柔軟なバッグ本体と、このバック本体における一端側の前記薬剤収容室に装着された注出用口部材とを備え、投薬する際は、前記隔壁部を開通させてそれぞれの前記薬剤収容室に収容された異なる薬剤を混合し、前記バック本体における前記注出用口部材が装着されていない他端側の前記薬剤収容室の外側に形成された吊下穴に引っかけて吊り下げた状態で、混合薬剤を前記注出用口部材から注出するようになっている複槽薬剤バッグと、
前記複槽薬剤バッグにおける一端側の前記薬剤収容室または他端側の前記薬剤収容室に、前記注出用口部材または前記吊下穴を覆うように、被せて加熱収縮させることによって封緘する請求項1、2、3または4に記載の封緘材とを備えていることを特徴とする複槽薬剤バッグ封緘体。
【請求項6】
請求項5に記載の複槽薬剤バッグ封緘体の製造方法であって、
請求項1、2または3に記載の封緘材を形成するための長尺帯状の封緘材形成フィルム及び前記複槽薬剤バッグを送出しながら、前記複槽薬剤バッグにおける前記注出用口部材が装着された一端側の前記薬剤収容室または外側に前記吊下穴が形成された他端側の前記薬剤収容室を、幅方向に二つ折りした前記封緘材形成フィルムまたは2枚の前記封緘材形成フィルムによって挟み込み、
前記複槽薬剤バッグを挟み込んだ前記封緘材形成フィルムにおける前記複槽薬剤バッグの送出方向の前後を溶断シールすることにより、前記複槽薬剤バッグに被せた状態で袋状または筒状の前記封緘材を形成し、
前記複槽薬剤バッグに被せた前記封緘材を加熱収縮させることによって前記複槽薬剤バッグを封緘するようにした複槽薬剤バッグ封緘体の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、同時に配合すると経時変化を起こすような不安定な薬剤等(液剤、粉末剤または固形剤)が二槽に分かれて封入されており、投薬時に隔壁を開通して使用する二槽バッグ製剤等の複槽薬剤バッグを封緘する封緘材及び複槽薬剤バッグが封緘材によって封緘された複槽薬剤バッグ封緘体並びにその複槽薬剤バッグ封緘体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の複槽薬剤バッグとしては、例えば、図8に示すように、異なる薬液がそれぞれ収容された二つの薬液収容室52a、52bを相互に連通可能な隔壁部53bを介して連結してなるバッグ本体51と、このバック本体51における一方の薬液収容室52bに装着された注出用口栓54とからなる二槽薬液バッグ50が一般的であり、投薬時に、隔壁部53bを開通させてそれぞれの薬液収容室52a、52bに収容された異なる薬液を混合し、この混合薬液を注出用口栓54から注出することができるようになっている。
【0003】
前記バッグ本体51は、内面が熱接着性を有する柔軟な筒状体の両端部及び中間部を相互にヒートシールすることによって、二つの薬液収容室52a、52b及び隔壁部53bが形成されており、一端側のヒートシール縁53aに、一方の薬液収容室52aに連通する注出用口栓54がヒートシールされている。
【0004】
二つの薬液収容室52a、52bを区画している隔壁部53bは、両端のヒートシール縁53a、53cよりも、シール強度が小さく、いずれか一方の薬液収容室52aまたは薬液収容室52bを押えて内圧を高くすると、シール強度の小さい隔壁部53bにシール破壊が発生して、シールされている柔軟性シート同士が離反し、両薬液収容室52a、52bが相互に連通するようになっており、これによって、二つの薬液収容室52a、52bに収容されている異なる薬液が混合されることになる。
【0005】
投薬する際は、上述した作業を行って、二つの薬液収容室52a、52bにそれぞれ収容されている異なる薬液を混合しなければならないが、こういった二槽薬液バッグ50を取り扱う看護士が単槽薬液バッグと勘違いすることにより、隔壁部53bを開通させることなく、即ち、二つの薬液収容室52a、52bに収容されている異なる薬液を混合することなく、注出用口栓54が装着されている一方の薬液収容室52aに収容された薬液だけが投与されるおそれがある。
【0006】
このため、こういった二槽薬液バッグ50では、隔壁部を開通させなければ簡単に取り外すことができない封緘材60を、注出用口栓54を含む一方の薬液収容室52aに装着することによって、封緘することが提案されている。
【0007】
こういった封緘材60は、熱収縮性フィルムによって、一端側が開放された袋状に形成されており、注出用口栓54側から二槽薬液バッグ50に被せて、その注出用口栓54が装着された薬液収容室52aを概ね覆った状態で、加熱収縮させることにより、その薬液収容室52aに略密着させるようになっている。
【0008】
従って、薬液を投与するために、熱収縮させた封緘材60を引き抜いて開封しようとしても、扁平状態に近い隔壁部53b近傍に位置している封緘材60の口部は、ある程度膨らんでいる薬液収容室52aの中央部を通過することができず、簡単に取り外すことができないが、隔壁部53bを開通させて、隣接する二つの薬液収容室52a、52bを連通させると、バッグ本体51の膨らみが全体的に小さくなり、二槽薬液バッグ50から封緘材60を引き抜いて開封することが可能となる。
【0009】
従って、このような封緘材60が装着された二槽薬液バッグ50では、バッグ本体の隔壁部53bを開通させずに、注出用口栓54が装着されている一方の薬液収容室52aに収容された薬液だけを投与するといった、不適切な取り扱いを防止することができる。
【0010】
【特許文献1】特開2005−211558号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、こういった封緘材60を形成するための熱収縮性フィルムとしては、通常、2軸延伸フィルムが使用されているので、封緘材60を二槽薬液バッグ50に被せて加熱収縮させると、封緘材60の口部がバッグ本体51の幅方向(横方向)に収縮するだけではなく、バッグ本体51の幅方向に直交する方向(縦方向)にも収縮するので、図8に示すように、封緘材60の口部における幅方向の中央部が注出用口栓54側に引っ張られることによって開口縁が大きく後退する、所謂「ひけ」が発生し、外観が見苦しくなるといった問題がある。
【0012】
そこで、この発明の課題は、複槽薬剤バッグに装着しても、外観が見苦しくならない封緘材及び複槽薬剤バッグ封緘体並びにその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するため、請求項1にかかる発明は、異なる薬剤が収容される複数の薬剤収容室及び隣接する前記薬剤収容室を相互に連通可能に連結する隔壁部を有する柔軟なバッグ本体と、このバック本体における一端側の前記薬剤収容室に装着された注出用口部材とを備え、投薬する際は、前記隔壁部を開通させてそれぞれの前記薬剤収容室に収容された異なる薬剤を混合し、前記バック本体における前記注出用口部材が装着されていない他端側の前記薬剤収容室の外側に形成された吊下穴に引っかけて吊り下げた状態で、混合薬剤を前記注出用口部材から注出するようになっている複槽薬剤バッグにおける一端側の前記薬剤収容室または他端側の前記薬剤収容室に、前記注出用口部材または前記吊下穴を覆うように、被せて加熱収縮させることによって封緘する袋状または筒状の封緘材であって、主として、前記薬剤収容室の幅方向に延伸させた延伸フィルムによって形成されていることを特徴とする封緘材を提供するものである。
【0014】
また、上記の課題を解決するため、請求項2にかかる発明は、異なる薬剤が収容される複数の薬剤収容室及び隣接する前記薬剤収容室を相互に連通可能に連結する隔壁部を有する柔軟なバッグ本体と、このバック本体における一端側の前記薬剤収容室に装着された注出用口部材とを備え、投薬する際は、前記隔壁部を開通させてそれぞれの前記薬剤収容室に収容された異なる薬剤を混合し、前記バック本体における前記注出用口部材が装着されていない他端側の前記薬剤収容室の外側に形成された吊下穴に引っかけて吊り下げた状態で、混合薬剤を前記注出用口部材から注出するようになっている複槽薬剤バッグにおける一端側の前記薬剤収容室または他端側の前記薬剤収容室に、前記注出用口部材または前記吊下穴を覆うように、被せて加熱収縮させることによって封緘する袋状または筒状の封緘材であって、収縮応力が5MP以下の熱収縮性フィルムによって形成されていることを特徴とする封緘材を提供するものである。
【0015】
また、上記の課題を解決するため、請求項3にかかる発明は、異なる薬剤が収容される複数の薬剤収容室及び隣接する前記薬剤収容室を相互に連通可能に連結する隔壁部を有する柔軟なバッグ本体と、このバック本体における一端側の前記薬剤収容室に装着された注出用口部材とを備え、投薬する際は、前記隔壁部を開通させてそれぞれの前記薬剤収容室に収容された異なる薬剤を混合し、前記バック本体における前記注出用口部材が装着されていない他端側の前記薬剤収容室の外側に形成された吊下穴に引っかけて吊り下げた状態で、混合薬剤を前記注出用口部材から注出するようになっている複槽薬剤バッグにおける一端側の前記薬剤収容室または他端側の前記薬剤収容室に、前記注出用口部材または前記吊下穴を覆うように、被せて加熱収縮させることによって封緘する袋状または筒状の封緘材であって、最大収縮率が25〜15%の熱収縮性フィルムによって形成されていることを特徴とする封緘材を提供するものである。
【0016】
また、上記の課題を解決するため、請求項4にかかる発明は、異なる薬剤が収容される複数の薬剤収容室及び隣接する前記薬剤収容室を相互に連通可能に連結する隔壁部を有する柔軟なバッグ本体と、このバック本体における一端側の前記薬剤収容室に装着された注出用口部材とを備え、投薬する際は、前記隔壁部を開通させてそれぞれの前記薬剤収容室に収容された異なる薬剤を混合し、前記バック本体における前記注出用口部材が装着されていない他端側の前記薬剤収容室の外側に形成された吊下穴に引っかけて吊り下げた状態で、混合薬剤を前記注出用口部材から注出するようになっている複槽薬剤バッグにおける一端側の前記薬剤収容室または他端側の前記薬剤収容室に、前記注出用口部材または前記吊下穴を覆うように、被せて加熱収縮させることによって封緘する袋状または筒状の封緘材であって、前記注出用口部材が装着された前記薬剤収容室の幅方向の両側部に対応する部分は熱収縮性を有しているが、前記薬剤収容室の幅方向の中央部に対応する部分は熱収縮性を有していない部分熱収縮性フィルムによって形成されていることを特徴とする封緘材を提供するものである。
【0017】
また、上記の課題を解決するため、請求項5にかかる発明は、異なる薬剤が収容される複数の薬剤収容室及び隣接する前記薬剤収容室を相互に連通可能に連結する隔壁部を有する柔軟なバッグ本体と、このバック本体における一端側の前記薬剤収容室に装着された注出用口部材とを備え、投薬する際は、前記隔壁部を開通させてそれぞれの前記薬剤収容室に収容された異なる薬剤を混合し、前記バック本体における前記注出用口部材が装着されていない他端側の前記薬剤収容室の外側に形成された吊下穴に引っかけて吊り下げた状態で、混合薬剤を前記注出用口部材から注出するようになっている複槽薬剤バッグと、前記複槽薬剤バッグにおける一端側の前記薬剤収容室または他端側の前記薬剤収容室に、前記注出用口部材または前記吊下穴を覆うように、被せて加熱収縮させることによって封緘する請求項1、2、3または4に記載の封緘材とを備えていることを特徴とする複槽薬剤バッグ封緘体を提供するものである。
【0018】
また、この複槽薬剤バッグ封緘体は、請求項1、2または3に記載の封緘材を形成するための長尺帯状の封緘材形成フィルム及び前記複槽薬剤バッグを送出しながら、前記複槽薬剤バッグにおける前記注出用口部材が装着された一端側の前記薬剤収容室または外側に前記吊下穴が形成された他端側の前記薬剤収容室を、幅方向に二つ折りした前記封緘材形成フィルムまたは2枚の前記封緘材形成フィルムによって挟み込み、前記複槽薬剤バッグを挟み込んだ前記封緘材形成フィルムにおける前記複槽薬剤バッグの送出方向の前後を溶断シールすることにより、前記複槽薬剤バッグに被せた状態で袋状または筒状の前記封緘材を形成し、前記複槽薬剤バッグに被せた前記封緘材を加熱収縮させることによって前記複槽薬剤バッグを封緘するようにした請求項6に記載の複槽薬剤バッグ封緘体の製造方法によって製造することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、請求項1にかかる発明の封緘材は、薬剤収容室の幅方向に延伸させた延伸フィルムによって形成されているので、複槽薬剤バッグにおける一端側または他端側の薬剤収容室に被せて加熱収縮させても、封緘材の口部における薬剤収容室の幅方向の中央部が、薬剤収容室の幅方向に直交する方向にほとんど収縮することがない。従って、封緘材の口部における薬剤収容室の幅方向の中央部に「ひけ」が発生しにくく、この封緘材によって封緘された請求項5にかかる発明の複槽薬剤バッグ封緘体は、その外観を損なうことがなく、封緘性能が低下することもない。
【0020】
また、請求項2にかかる発明の封緘材は、収縮応力が5MP以下の熱収縮性フィルムによって形成されているので、複槽薬剤バッグにおける一端側または他端側の薬剤収容室に被せて加熱収縮させても、その収縮量が抑制され、封緘材の口部における薬剤収容室の幅方向の中央部に発生する「ひけ」を小さく抑えることができると共に、封緘材の収縮に伴うバッグ本体の変形も抑えることができる。従って、この封緘材によって封緘された請求項5にかかる発明の複槽薬剤バッグ封緘体は、その外観が損なわれにくく、封緘性能も低下しにくい。
【0021】
また、請求項3にかかる発明の封緘材は、最大収縮率が25〜15%以下の熱収縮性フィルムによって形成されているので、複槽薬剤バッグにおける一端側または他端側の薬剤収容室に被せて加熱収縮させても、封緘材が必要以上に収縮することがなく、封緘材の口部における薬剤収容室の幅方向の中央部に発生する「ひけ」を小さく抑えることができると共に、封緘材の収縮に伴うバッグ本体の変形も抑えることができる。従って、この封緘材によって封緘された請求項5にかかる発明の複槽薬剤バッグ封緘体は、その外観が損なわれにくく、封緘性能も低下しにくい。
【0022】
また、請求項4にかかる発明の封緘材は、薬剤収容室の幅方向の両側部に対応する部分は熱収縮性を有しているが、薬剤収容室の幅方向の中央部に対応する部分は熱収縮性を有していない部分熱収縮性フィルムによって形成されているので、複槽薬剤バッグにおける一端側または他端側の薬剤収容室に被せて加熱収縮させても、封緘材の口部における薬剤収容室の幅方向の中央部が、いずれの方向にもほとんど収縮することがない。従って、封緘材の口部における薬剤収容室の幅方向の中央部に「ひけ」が発生することがなく、バッグ本体も変形しにくいので、この封緘材によって封緘された請求項5にかかる発明の複槽薬剤バッグ封緘体は、その外観を損なうことがなく、封緘性能が低下することもない。
【0023】
また、柔軟性シートによって形成されている複槽薬剤バッグやフィルムによって形成されている封緘材は、いずれも保形性に乏しいので、袋状に形成された封緘材を複槽薬剤バッグに被せにくく、封緘材の複槽薬剤バッグへの自動装着が困難であるという問題があるが、請求項6にかかる発明の複槽薬剤バッグ封緘体の製造方法では、複槽薬剤バッグに被せながら、袋状または筒状の封緘材を形成するようにしているので、かかる方法を採用することにより、封緘材の複槽薬剤バッグへの自動装着が可能になるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、この発明にかかる複槽薬剤バッグ封緘体の一実施形態である二槽薬液バッグ封緘体1を示している。この二槽薬液バッグ封緘体1は、同図(a)、(b)に示すように、異なる薬液がそれぞれ収容された二つの薬液収容室12a、12bを相互に連通可能な隔壁部13bを介して連結してなるバッグ本体11と、このバック本体11における一方の薬液収容室12aに装着された注出用口栓14とからなる二槽薬液バッグ10と、この二槽薬液バッグ10における注出用口栓14が装着された薬液収容室12aに、注出用口栓14側から被せて加熱収縮させることによって封緘する袋状の封緘材20とを備えており、封緘状態では、同図(b)に示すように、封緘材20の開放端の開口が薬液収容室12aの最大厚みよりも小さくなっているので、投薬時に、同図(c)に示すように、隔壁部13bを開通させてそれぞれの薬液収容室12a、12bに収容された異なる薬液を混合することによって、薬液収容室12aの厚みを封緘材20の開放端の開口より小さくしなければ、二槽薬液バッグ10から封緘材20を簡単に取り外すことができないようになっている。
【0025】
前記バッグ本体11は、ポリエチレン、ポリプロピレン等によって形成された厚さ0.08〜1.0mmの柔軟な筒状体の両端部及び中間部を扁平状態に重ね合わせてヒートシールすることによって、二つの薬液収容室12a、12bが形成されており、一方の薬液収容室12aの外側のヒートシール縁13aに、その薬液収容室12aに連通する注出用口栓14がヒートシールされていると共に、他方の薬液収容室12aの外側のヒートシール縁13cには、バッグ本体11を吊り下げるための吊下穴11aが形成されている。
【0026】
二つの薬液収容室12a、12bを区画している隔壁部13bは、両端のヒートシール縁13a、13cよりも、シール強度が小さく、いずれか一方の薬液収容室12aまたは薬液収容室12bを押えて内圧を高くすると、シール強度の小さい隔壁部13bにシール破壊が発生して、シールされている柔軟性シート同士が離反し、両薬液収容室12a、12bが相互に連通するようになっており、これによって、二つの薬液収容室12a、12bに収容されている異なる薬液が混合されることになる。
【0027】
前記注出用口栓14は、バッグ本体11を形成している柔軟性シートに対して熱接着性を有する樹脂によって形成された口栓本体15と、この口栓本体15の口部に嵌着されたゴム栓(図示せず)と、このゴム栓を覆うように、口栓本体15の口部に剥離可能にヒートシールされた易剥離性積層フィルムによって形成された封緘シール16とから構成されており、投薬時は、口栓本体15から封緘シール16を剥がして、輸液セットのびん針をゴム栓に刺通するようになっている。
【0028】
前記封緘材20は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン、スチレンブタジエン共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン等のポリオレフィン系樹脂等からなる、主として一方向に延伸された、厚さ10〜60μm程度の単層または複層の延伸フィルムによって形成されており、図2(a)、(b)に示すように、二槽薬液バッグ10に被せたときに、その主延伸方向が二槽薬液バッグ10の幅方向を向くように、延伸フィルムが使用されている。従って、この封緘材20を二槽薬液バッグ10に被せて加熱すると、主として、二槽薬液バッグ10の幅方向に収縮することになる。なお、ここにいう、「主として一方向に延伸(一軸延伸)された」とは、主延伸方向に2〜5倍、その直行方向に1〜1.5倍延伸されたものをいい、90℃の熱水に10秒間浸漬したときに、主収縮方向に20%以上(例えば20〜80%)、他方向に−5〜15%程度、好ましくは、−4〜5%収縮するものをいう。
【0029】
この封緘材20は、主として一方向に延伸された延伸フィルムをその主延伸方向に折り畳み、その両側縁を重ね合わせて封筒貼りすることによって筒状に形成した後、一端側を溶断シールすることによって袋状に形成されており、溶断シールされた閉塞端は、その両端部が溶断によってR状に切除されている。なお、同図(a)、(b)における網掛け表示部分が封筒貼り部分を示している。
【0030】
以上のように、この二槽薬液バッグ封緘体1では、二槽薬液バッグ10を封緘する封緘材20が、二槽薬液バッグ10に被せたときに、主延伸方向が二槽薬液バッグ10の幅方向を向くように、主として一方向に延伸された延伸フィルムによって形成されているので、二槽薬液バッグ10における注出用口栓14側の薬液収容室12aに被せて加熱収縮させても、封緘材20の口部における薬液収容室12aの幅方向の中央部が、薬液収容室12aの幅方向に直交する方向にほとんど収縮することがない。従って、封緘材20の口部における薬液収容室12aの幅方向の中央部に「ひけ」が発生しにくく、この封緘材によって封緘された二槽薬液バッグ封緘体1は、その外観を損なうことがなく、封緘性能が低下することもない。
【0031】
また、この封緘材20は、形成している延伸フィルムの主延伸方向が二槽薬液バッグ10の幅方向(横方向)に向いているので、横方向には容易に破断することができるが、縦方向には破断しにくくなっている。従って、隔壁部13bを開通させてそれぞれの薬液収容室12a、12bに収容された異なる薬液を混合することなく、封緘材20を、その開口端の端縁から縦方向に破断して取り外そうとしても、簡単に取り外すことができず、封緘性能が向上する。
【0032】
なお、上述した実施形態では、封緘材20における溶断シールされた閉塞端は、その両端部がR状に切除されているだけであるが、例えば、図3(a)に示す封緘材20Aのように、そのR状部分に凸部20Aaを形成しておくと、二槽薬液バッグ10の薬液収容室12aに被せて加熱収縮させても、同図(b)に示すように、凸部20Aa部分は外側にある程度張り出した状態となるので、この凸部20Aa部分を摘み部として使用することができ、封緘材20Aを取り外す際の操作性が向上する。
【0033】
また、上述した実施形態では、二槽薬液バッグ10に被せたときに、主延伸方向が二槽薬液バッグ10の幅方向を向くように、主として一方向に延伸された延伸フィルムによって封緘材20を形成しているが、これに限定されるものではなく、例えば、加熱時の熱収縮応力が小さい熱収縮性フィルムによって封緘材を形成することも可能である。このように加熱時の熱収縮応力が小さい熱収縮性フィルムによって形成された封緘材を、二槽薬液バッグ10の薬液収容室12aに被せて加熱収縮させても、その収縮量が抑制され、封緘材の口部における薬剤収容室の幅方向の中央部に発生する「ひけ」を小さく抑えることができると共に、封緘材の収縮に伴うバッグ本体11の変形も抑えることができる。従って、この封緘材によって封緘された二槽薬液バッグ封緘体は、その外観が損なわれにくく、封緘性能も低下しにくい。
【0034】
加熱時の熱収縮応力が小さい熱収縮性フィルムとしては、ポリスチレン系樹脂やポリ乳酸系樹脂からなる熱収縮性フィルムまたはポリ乳酸系樹脂とポリスチレン系樹脂とを積層した熱収縮性フィルムを採用することができ、特に、収縮応力が小さいポリ乳酸系樹脂からなるフィルムが好ましく、さらに、主延伸方向が二槽薬液バッグ10の幅方向を向くように、主として一方向に延伸された一軸延伸フィルムが好ましい。
【0035】
封緘材を形成する熱収縮性フィルムの収縮応力は、5MPa以下、好ましくは3MP以下である。なお、ここにいう収縮応力は、主延伸方向に200mm、主延伸方向と直交する方向に15mmの略矩形のフィルム片を採取し、該フィルム片を引張り試験機のチャックにチャック間距離100mmでセットしフィルム片を保持した状態で85℃の温水に10秒浸漬したときに生じる収縮応力の最大値である。なお、収縮応力を小さくしてバッグ本体11の変形を抑える点から、厚さが、40μm以下、好ましくは、10〜30μm程度の熱収縮性フィルムを使用することが望ましい。
【0036】
また、ポリ乳酸系樹脂からなる熱収縮性フィルムは、ポリ乳酸系重合体を主成分とするフィルムであり、ポリ乳酸系重合体のみから構成されていてもよいが、脂肪族ポリエステル樹脂などの他の樹脂を含んでいてもよく、その他の添加剤を含んでいてもよい。また、ポリ乳酸系樹脂からなる熱収縮性フィルムにおけるポリ乳酸系重合体の含有量は、50〜100重量%が好ましく、より好ましくは60〜90重量%である。
【0037】
ここにいうポリ乳酸系重合体は、乳酸(D−乳酸、L−乳酸、DL−乳酸またはこれらの混合物)を単量体成分とする重合体を意味し、乳酸と他のヒドロキシカルボン酸又はラクトン類との共重合体も含まれる。他のヒドロキシカルボン酸として、例えば、グリコール酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸などが挙げられる。ラクトン類としては、例えば、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどが例示される。ポリ乳酸系重合体は単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
【0038】
ポリ乳酸系樹脂からなる熱収縮性フィルムに含まれるポリ乳酸系重合体以外の樹脂としては、例えば、脂肪族ポリエステル樹脂が挙げられる。この脂肪族ポリエステル樹脂は、脂肪族または脂環式ジオール成分と脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分との縮重合、脂肪族または脂環式ヒドロキシカルボン酸の縮重合、ラクトン類の開環重合またはこれらの組み合わせにより製造される。
【0039】
脂肪族ポリエステル樹脂の代表的な例としては、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリエチレンサクシネート(PES)、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリエチレンテレフタレートサクシネート(PETS)などが挙げられる。中でも、PBS、PBSA、PCL、及びこれらの混合物などが好適に利用される。
【0040】
ポリ乳酸系樹脂からなる熱収縮性フィルムに脂肪族ポリエステル樹脂を含有させる場合、フィルム中の含有量は10〜50重量%が好ましく、より好ましくは20〜40重量%である。
【0041】
また、上述したような収縮応力が小さい熱収縮性フィルムに代えて、最大収縮率が25〜15%の熱収縮性フィルムによって封緘材を形成しても同様の効果を得ることができる。
【0042】
また、上述した各実施形態では、単一の熱収縮性フィルムによって封緘材を形成しているが、例えば、図4(a)、(b)に示す封緘材20Bのように、「ひけ」が発生しにくい幅方向の両側部は熱収縮性フィルム21、21によって形成すると共に、「ひけ」が発生しやすい幅方向の中央部は非熱収縮性フィルム22、22によって形成してなる部分熱収縮性フィルムを使用することも可能である。なお、同図(a)における網掛け表示部分が、熱収縮性フィルム21と非熱収縮性フィルム22とを接合している封筒貼り部分を示している。
【0043】
このように、部分熱収縮性フィルムによって形成された封緘材20Bは、二槽薬液バッグ10の薬液収容室12aに被せて加熱収縮させても、その口部における薬液収容室12aの幅方向の中央部が、いずれの方向にもほとんど収縮することがないので、封緘材20Bの口部における薬液収容室12aの幅方向の中央部に「ひけ」が発生することがなく、バッグ本体11も変形しにくいので、この封緘材20Bによって封緘された複槽薬剤バッグ封緘体は、その外観を損なうことがなく、封緘性能が低下することもない。さらに、非熱収縮性フィルム22に表示印刷等を施すことにより、表示がゆがむことがなく、デザイン面においても好適である。
【0044】
非熱収縮性フィルム22としては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムや二軸延伸ポリプロピレンフィルム等が使用できる。これらのフィルムは、100℃の熱水に10秒間浸漬したときの収縮率が5%未満、特に2%未満のフィルムが好ましい。
【0045】
また、熱収縮性フィルム21と非熱収縮性フィルム22の接合はフィルムの側縁同士を接着剤等を介して重ね合わせて接着するか、フィルム同士をヒートシールして接着すれば良い。
【0046】
また、上述した各実施形態では、袋状に形成された封緘材20、20A、20Bによって二槽薬液バッグ10を封緘するようにしているが、これに限定されるものではなく、図5(a)、(b)に示すように、両端が開放された筒状の封緘材20Cを使用することも可能である。こういった筒状の封緘材20Cを、注出用口栓14を覆うように、薬液収容室12aに被せて加熱収縮させると、封緘材20Cと注出用口栓14との間に指が入らないか、指が入りにくくなるような状態まで、封緘材20Cにおける注出用口栓14側の開口端が大きく収縮し、封緘シール16を容易に剥がすことができなくなるので、封緘性能を確保することができる。なお、この二槽薬液バッグ10Aには、バッグ本体11における他方の薬液収容室12bの外側のヒートシール縁13cに、使用時に注射器等によってさらに他の薬液等を注入するための混注用口栓17が装着されている。
【0047】
また、上述した各実施形態では、封緘材20、20A、20B、20Cを、注出用口栓14側の薬液収容室12aに装着するようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば、図6に示すように、吊下穴11a側の薬液収容室12bに装着することも可能である。この場合、隔壁部13bを開通させてそれぞれの薬液収容室12a、12bに収容された異なる薬液を混合することによって、二槽薬液バッグ10Bから封緘材20(20A、20B)を取り外さなければ、二槽薬液バッグ10Bを吊り下げることができないので、バッグ本体11Aの隔壁部13bを開通させずに、注出用口栓14が装着されている一方の薬液収容室12aに収容された薬液だけを投与するといった、不適切な取り扱いを間接的に防止することができる。
【0048】
また、上述した各実施形態では、それぞれ袋状に形成された封緘材を二槽薬液バッグに被せるようにしているが、柔軟性シートによって形成されている二槽薬液バッグやフィルムによって形成されている封緘材は、いずれも保形性に乏しいので、袋状に形成された封緘材を二槽薬液バッグに被せにくく、封緘材の二槽薬液バッグへの自動装着が困難であるという問題がある。
【0049】
かかる問題を解決するためには、二槽薬液バッグに被せながら、袋状の封緘材を形成していくことが考えられる。具体的には、図7(a)に示すように、封緘材20Dを形成するための長尺帯状の封緘材形成フィルムF及び二槽薬液バッグ10を送出しながら、同図(b)に示すように、二槽薬液バッグ10の薬液収容室12aを、幅方向に二つ折りした封緘材形成フィルムFによって挟み込み、同図(c)に示すように、二槽薬液バッグ10の薬液収容室12aを挟み込んだ封緘材形成フィルムFにおける二槽薬液バッグ10の送出方向の前後を順次溶断シールすることにより、二槽薬液バッグ10に被せた状態で袋状の封緘材20Dを形成すればよく、その後、封緘材20Dを加熱収縮させることにより二槽薬液バッグ封緘体が出来上がる。これにより、封緘材の二槽薬液バッグへの自動装着が可能となる。
【0050】
なお、このような方法によって、第1の実施形態に使用されている封緘材20に相当する封緘材を形成する場合は、同図(a)に示すように、封緘材形成フィルムFとして、主として長手方向に延伸された延伸フィルムを使用することになる。
【0051】
また、二槽薬液バッグ10の薬液収容室12b側に封緘材20Dを装着する場合は、封緘材形成フィルムFによって薬液収容室12b側が挟み込まれるように、二槽薬液バッグ10の搬送姿勢を逆にすればよく、さらに、筒状の封緘材を装着する場合は、2枚の封緘材形成フィルムFによって、二槽薬液バッグ10の薬液収容室12aまたは薬液収容室12bを挟み込むようにすればよい。
【0052】
また、上述した実施形態では、柔軟な筒状体の両端部及び中間部を扁平状態に重ね合わせてヒートシールすることによって、二つの薬液収容室12a、12bが形成されている二槽薬液バッグ10について説明したが、これに限定されるものではなく、柔軟性シートを重ね合わせて、周縁部及び中間部をヒートシールすることによって二つの薬液収容室が形成された二槽薬液バッグについても本発明を適用することができる。
【0053】
また、上述した各実施形態では、異なる薬液がそれぞれ収容された二つの薬液収容室を有する二槽薬液バッグに封緘材が装着された二槽薬液バッグ封緘体について説明したが、三以上の薬剤収容室を有する複槽薬剤バッグについても本発明を適用することができ、注出用口部材が装着されている薬剤収容室に液剤が収容されていれば、他の薬剤収容室には、粉末剤または固形剤が収容されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】(a)はこの発明にかかる複槽薬剤バッグ封緘体の一実施形態である二槽薬液バッグ封緘体を示す平面図、(b)は同上の二槽薬液バッグ封緘体を示す側面図、(c)は同上の二槽薬液バッグ封緘体から封緘材を取り外す方法を説明するための説明図である。
【図2】(a)は同上の封緘材を示す平面図、(b)は同上の封緘材を二槽薬液バッグに被せた状態を示す平面図である。
【図3】(a)は封緘材の変形例を示す平面図、(b)は同上の封緘材によって二槽薬液バッグを封緘した状態を示す平面図である。
【図4】(a)は封緘材の他の実施形態を示す平面図、(b)は同上の封緘材を、その開放端側から視た図である。
【図5】(a)は他の実施形態である筒状の封緘材を二槽薬液バッグに被せた状態を示す平面図、(b)は同上の封緘材を加熱収縮させて二槽薬液バッグに装着した複槽薬剤バッグ封緘体を示す平面図である。
【図6】袋状の封緘材を二槽薬液バッグの吊下穴側に装着した複槽薬剤バッグ封緘体を示す平面図である。
【図7】(a)〜(c)は自動化に適した封緘材の形成方法を説明するための工程図である。
【図8】従来の二槽薬液バッグ封緘体を示す平面図である。
【符号の説明】
【0055】
1 二槽薬液バッグ封緘体(複槽薬剤バッグ封緘体)
10、10A、10B 二槽薬液バッグ(複槽薬剤バッグ)
11、11A バッグ本体
11a 吊下穴
12a、12b 薬液収容室(薬剤収容室)
13a、13c ヒートシール縁
13b 隔壁部
14 注出用口栓(注出用口部材)
15 口栓本体
16 封緘シール
17 混注用口栓
20、20A、20B、20C、20D 封緘材
20Aa 凸部
21 熱収縮性フィルム
22 非熱収縮性フィルム
F 封緘材形成フィルム
【出願人】 【識別番号】000238005
【氏名又は名称】株式会社フジシールインターナショナル
【出願日】 平成18年7月7日(2006.7.7)
【代理人】 【識別番号】100104640
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 陽一


【公開番号】 特開2008−12187(P2008−12187A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−188520(P2006−188520)