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【発明の名称】 クロスバー部材
【発明者】 【氏名】高田 芳則

【氏名】松永 紀之

【氏名】松永 茂之

【要約】 【課題】

【構成】クロスバー部材100は、クロスバー17の内パイプ18と外パイプ19と、クロスバー17を接続する接続部材22と接続補助部材23より構成されている。内パイプ18と外パイプ19に第1固定部24、第2固定部25と第3固定部26にそれぞれボルト孔21を穿設した。外パイプ19の一方端には車椅子10の下部フレーム12に回動自在に軸着する軸着部20が着設されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車椅子の下部フレームに回動自在に軸着する軸着部を有するクロスバーの外パイプと、該外パイプに内パイプを挿入し、該内パイプを外パイプ内で摺動させて長さの調節が可能なクロスバーと、上部フレームに回動自在に軸着する軸着部を有する接続補助部材と、接続補助部材とクロスバーを接続する接続部材よりなるクロスバー部材であって、前記クロスバーに複数の孔を有する第1固定部と、該第1固定部から離れて複数の孔を有する第2固定部と第3固定部を有し、前記第1固定部をボルトで固定することによって、複数の孔を有する前記第2固定部と前記第3固定部の孔の位置が決定することを特徴とするクロスバー部材。
【請求項2】
第1固定部、第2固定部、第3固定部に穿設された複数の孔の数は少なくとも2つ〜5つであることを特徴とする請求項1に記載のクロスバー部材。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、車椅子の左右の主車輪の間に着設して車椅子を折り畳み可能にするクロスバー部材に関わる。より詳しくは、車椅子を折り畳み可能にするのみならず、車椅子の座幅の調節も可能なクロスバー部材に関わる。
【背景技術】
【0002】
車椅子の利用者は、成長に伴って車椅子の座幅が合わなくなったりする。また、病院などに備えられている車椅子は、患者に合わせて座幅を調節する必要がある。座幅が合わないと車椅子に落ち着いて座っていることができず、又操作がし難く、危険でもある。それ故に、車椅子の座幅を簡単に調節できる車椅子が望ましく、そのための工夫が種々試みられている。
【0003】
特許文献1の座幅可変車椅子は、下辺でメインフレームに回転可能に連結されている対のクロスバーからなるクロスバー組立を備える車椅子に関する。前記クロスバーの交叉連結部に設けられている摺動案内部材と、前記摺動案内部材に案内される上下クロスバー部分と、クロスバー交叉回転中心軸を兼ねるカム軸と、前記カム軸と一体に回転し、前記上下クロスバー部分の進出量を決定するカム板を含んでいる。伝達固定手段は、前記カム板と前記上下クロスバー部分を連結し、前記カム板の回転量を前記上下クロスバー部分に伝達し、調節して、カムとクロスバーを固定するものである。
【0004】
特許文献1の座幅変更はクロスバーの中央部にカム板を着設して、カム板に穿設された溝に沿ってクロスバーの幅を調節する。座幅の変更範囲は、カム板の回転半径内に限られる。
【0005】
特許文献2の車椅子は、メインフレーム及び座フレームを備える。座フレームは、クロスメンバーを備える。各クロスメンバーはその端部間の距離が変化する。クロスメンバーは、その中央部において回動中心により連結されている。両者は、相対的に回動する。各クロスメンバーは、筒状部材とスライド部材をとを有し、スライド部材が筒状部材に対してスライドする。このスライドは、固定軸が着脱されることによって、規制され、許容される。クロスメンバーにリンク部材が連結されている。
【0006】
特許文献2のクロスメンバーによる座幅の調節は、クロスメンバーの中程に長溝の調整孔を設けて、この長溝をずらせながらクロスバーの長さを調節する方法を採用している。当該方法は座部に体重がかかると調整孔の長溝の間でずれる可能性があり、これを予防するためにリンク部材が必須となる。
【0007】
特許文献3の折り畳み可能な車椅子は、中央の交差連結部を介して回転可能に連結している折り畳み可能な前後一対のクロスバーを備え、クロスバーに対し折り畳み方向に張力を付与すべく付勢手段を備える。付勢手段は、クロスバーの交差連結部よりも下側にてクロスバー相互間に対し交差状に張架した一対のコイル発条によるものとし、クロスバーの交差連結部よりも上側には、付勢手段による折り畳み方向への張力に抗してクロスバーを拡開した状態を維持するようにクロスバー相互間に掛架した中央ノブ位置で回動可能な少なくとも一対のリンク部を突っ張り状に保持する回転レバー式ロック機構を備える。
【0008】
特許文献3のクロスバーは折り畳み方向に張力を付与するために、交差連結部の上に、長さ変更手段が設けられているので、幅を変更すると座部の高さが変わる。
【0009】
上記のように、車椅子の座幅を変えるクロスバーの形状が種々開示されている。しかし、座幅を簡単に変更できて、しかも強固に維持できる取扱の容易なクロスバーの出現が望まれている。
【特許文献1】特開2002−85467号公報
【特許文献2】特開2004−49679号公報
【特許文献3】特開2004−159969号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、病院などに設置されている車椅子を患者に合わせて座幅を簡単に調節したり、使用中の車椅子を成長に合わせ、あるいは肥満や痩身に合わせて、座幅を簡単に調節することができるクロスバー部材を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の車椅子の座幅を簡単に調節することができるクロスバー部材は、クロスバーが内パイプと外パイプよりなり、この内パイプを外パイプ内で摺動させて長さの調節ができるクロスバーとした。クロスバーの長さ(座幅)を調節して固定する場合は、内パイプと外パイプの固定部に任意の位置に穿設されたボルト孔の位置を合わせて、ボルトで固定することによって、所望の座幅に調節することができる構造とした。
【0012】
本発明は、車椅子の下部フレームに回動自在に軸着する軸着部を有するクロスバーの外パイプと、該外パイプに内パイプを挿入し、該内パイプを外パイプ内で摺動させて長さの調節が可能なクロスバーと、上部フレームに回動自在に軸着する軸着部を有する接続補助部材と、接続補助部材とクロスバーを接続する接続部材よりなるクロスバー部材であって、前記クロスバーに複数の孔を有する第1固定部と、該第1固定部から離れて複数の孔を有する第2固定部と第3固定部を有し、前記第1固定部をボルトで固定することによって、複数の孔を有する前記第2固定部と前記第3固定部の孔の位置が決定することを特徴とするクロスバー部材である。
【0013】
クロスバーの外パイプ内を内パイプを摺動させて長さを調節し、第1固定部の任意の孔の位置でボルトで固定すると、第2固定部、第3固定部のボルト孔が決まり、第2固定部、第3固定部のボルト孔にボルトを通して固定することにより、クロスバーの長さを調節して、車椅子の座幅の調節が簡単にできる。
【0014】
本発明の別の特徴は、第1固定部、第2固定部、第3固定部に穿設された複数の孔の数は少なくとも2つ〜5つであることを特徴とする請求項1に記載のクロスバー部材である。
【0015】
クロスバーの固定部に穿設するボルト孔の数は特に限定されるものではないが、あまり多く開けるとパイプの強度を損ねたりする。クロスバーの長さを調節する手間を考えると、座幅の調節のために穿設するボルトの孔は適当な間隔をあけて2〜5個位穿設するのが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
第1の固定部のボルト孔を任意の位置で固定することによって、複数のボルト孔が穿設された第2固定部、および第3固定部の孔の位置が自ずから決まり、ボルト孔にボルトを通して簡単に固定することができる。クロスバーの長さを調節することによって、車椅子の座幅を簡単に調節することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明のクロスバー部材100を装着した車椅子10を示す。車椅子10は前部の左右に回動自在なキャスター13とその後方に主車輪14が左右に着設されている。それらの間に座部15と背もたれが部16が着設されており、利用者が座乗することができる。この座部15の下で、上部フレーム11と下部フレームの両側を繋ぐようにクロスバー17が装着されている。このクロスバー17は、外パイプと内パイプよりなり、車椅子10を簡単に折り畳んだり、拡げたりするために着設するものであるが、その他に、車椅子の強度を維持する効果も有している。
【0018】
図2は、本発明のクロスバー部材100を装着した車椅子10の裏面下部を示している。クロスバー17の一方端の軸着部20を下部フレーム12に回動自在に軸着し、クロスバー17の他方端は上部フレーム11に接続部材22と接続補助部材23を用いて、回動自在に軸着している。
【0019】
図3は、本発明のクロスバー部材100のそれぞれの部品を示している。本発明のクロスバー部材100は、クロスバー17の内パイプ18と外パイプ19と、クロスバー17を接続する接続部材22と接続補助部材23より構成されている。クロスバー17の内パイプ18に第1固定部24用のボルト孔21を1つ穿設し、第2固定部25と第3固定部26にそれぞれ5個のボルト孔21を穿設した。クロスバー17の外パイプ19の一方端には車椅子10の下部フレーム12に回動自在に軸着する軸着部20が着設されている。軸着部20に近い方を第1固定部24とし、この第1固定部24に間隔をあけて5個のボルト孔21を穿設し、他方端に向かって第2固定部25と第3固定部26を設け、それぞれ内パイプ18と同様に5個のボルト孔21を穿設した。車椅子10の上部フレーム11へクロスバーを固定する方法は、接続部材22のボルト孔21bに上部フレーム11に回動自在に軸着する接続補助部材23のボルト孔21aを軸着して、接続部材22のボルト孔21cとクロスバーの第3固定部26のボルト孔21とをボルトで固定する。
【0020】
図4は、クロスバー17の内パイプ18をクロスバー17の外パイプ19に挿入して、第1固定部24のボルト孔21にボルトで固定した場合(●)の第2固定部25と第3固定部26のボルト孔21(●)の位置を示している。図4の(a)(b)(c)(d)(e)に示すように、第1固定部24の固定位置によって、第2固定部25、第3固定部26の固定する位置は決まり、それぞれのボルト孔21をボルトで固定するとクロスバー17の長さが調節、固定され、第2固定部25、第3固定部26のボルト孔21を探す必要がなく、車椅子10の座幅が簡単に調節できる。
【0021】
クロスバー17の幅は、図5の(a)から(b)(c)(d)に示すように、クロスバー17を種々の長さに調節することができる。図5(a)はクロスバー17に穿設した第1固定部24の一番下のボルト孔21で固定した例で、クロスバー17を一番短い状態にした場合を示している。次いで、図5(b)(c)(d)へと第1固定部24の固定位置を上げていった例を示し、第1固定部24の固定位置を上にするとクロスバー17は順次長くなっていく状態を示している。上記のクロスバー部材100を車椅子10の上部フレーム11と下部フレーム12に軸着して、上記のようにクロスバー17の内パイプ18を外パイプ19内を摺動させて固定する位置を変更することによって、クロスバー17の長さを調節することによって、車椅子の幅を簡単に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】クロスバー部材を着設した車椅子の斜視図である。
【図2】車椅子にクロスバー部材を着設した背面部分の斜視図である。
【図3】クロスバー部材のそれぞれの部品の正面図である。
【図4】クロスバー部材の長さを変えて組み合わせた正面図である。
【図5】長さを変えて組み立てたクロスバー部材の正面図である。
【符号の説明】
【0023】
100:クロスバー部材
10:車椅子
11:上部フレーム
12:下部フレーム
13:キャスター
14:主車輪
15:座部
16:背もたれ部
17:クロスバー
18:内パイプ
19:外パイプ
20:軸着部
21:ボルト孔
22:接続部材
23:接続補助部材
24:第1固定部
25:第2固定部
26:第3固定部
【出願人】 【識別番号】000146113
【氏名又は名称】株式会社松永製作所
【出願日】 平成18年9月11日(2006.9.11)
【代理人】 【識別番号】100083932
【弁理士】
【氏名又は名称】廣江 武典

【識別番号】100129698
【弁理士】
【氏名又は名称】武川 隆宣

【識別番号】100129676
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼荒 新一

【識別番号】100135585
【弁理士】
【氏名又は名称】西尾 務


【公開番号】 特開2008−61918(P2008−61918A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−245125(P2006−245125)