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【発明の名称】 移動体
【発明者】 【氏名】増田 隆

【氏名】脇田 健一

【氏名】森田 健二

【氏名】前野 敏明

【氏名】赤尾 幸生

【氏名】倉町 建士

【氏名】安藤 秀美

【氏名】古川 達彦

【氏名】浅野 秀忠

【氏名】三浦 純一

【氏名】横井 岩男

【要約】 【課題】路面に溝があっても、その溝に落ちることがなく、この溝を通過することができる移動体を得る。

【構成】進行方向の前側に設けられた前輪2と、前輪2の中心部に固定された前輪車軸3と、前輪2の後側に設けられた後輪4と、前輪車軸3が回転自在に支持されたフレーム5とを備え、路面溝7aを有する路面7を移動する車いす1において、前輪車軸3が転動可能なガイド溝6aを有した渡し板6を備え、渡し板6は、前輪車軸3を中心に進行方向に回動して路面溝7aを跨いで路面7に倒伏する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
進行方向の前側に設けられた前輪と、
前記前輪の中心部に固定された前輪車軸と、
前記前輪の後側に設けられた後輪と、
前記前輪車軸が回転自在に支持されたフレームとを備え、溝を有する路面を移動する移動体において、
前記前輪車軸が転動可能なガイド部を有した渡し板を備え、
前記渡し板は、前記前輪車軸を中心に進行方向に回動して前記溝を跨いで前記路面に倒伏することを特徴とする移動体。
【請求項2】
前記ガイド部には、前記前輪車軸の転動方向に沿った中間部に、互いに対向して隆起した隆起部が形成され、前記渡し板が倒伏して前記前輪車軸が前記隆起部に沿って転動する際に、前記前輪が前記路面から浮き上がることを特徴とする請求項1に記載の移動体。
【請求項3】
進行方向の前側に設けられた一対の前輪と、
前記前輪の中心部に固定された前輪車軸と、
前記前輪の後側に設けられた後輪と、
前記前輪車軸が回転自在に支持されたフレームとを備え、溝を有する路面を移動する移動体において、
前記フレームに一端部が支持され、下方へ延びた支持体と、
前記支持体の他端部が相対的に摺動可能なガイド部を有した渡し板とを備え、
前記渡し板は、前記支持体の他端部を中心に進行方向に回動して前記溝を跨いで前記路面に倒伏することを特徴とする移動体。
【請求項4】
前記支持体および前記渡し板は前記前輪の中間に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の移動体。
【請求項5】
前記支持体の一端部は、前記フレームに回動可能に設けられた回動軸に固定され、
前記回動軸には、前記渡し板の端部に形成された凹部と係合して、起立した前記渡し板を保持する保持体が設けられ、
前記回動軸には、前記回動軸を中心に前記保持体および前記支持体を回動させる回動軸回動手段がさらに設けられ、
前記保持体が前記渡し板を保持したまま、前記回動軸回動手段により前記回動軸が回動すると、前記保持体および前記支持体が前記回動軸を中心に回動するとともに、前記渡し板も同時に前記回動軸を中心に回動することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の移動体。
【請求項6】
一端部が前記フレームに回動自在に支持され、他端部が前記渡し板の上部を係止して起立した前記渡し板を保持するストッパーを備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の移動体。
【請求項7】
前記フレームの前側に設けられ、前方の前記路面の前記溝を検出するセンサと、
前記ストッパーを回動させるストッパー回動手段とを備え、
前記センサが前記溝を検出すると前記ストッパー回動手段へ信号を送り、前記ストッパー回動手段が前記ストッパーを回動させて前記渡し板の保持を解除することを特徴とする請求項6に記載の移動体。
【請求項8】
前記ガイド部の端部には、前記前輪車軸または前記支持体の他端部を狭持する先細り部が形成され、前記渡し板が倒伏して前記前輪車軸または前記支持体の他端部が前記先細り部にまで移動すると、前記前輪車軸または前記支持体の他端部は前記先細り部に狭持され、前記渡し板が前記前輪車軸または前記支持体の他端部ととともに同方向に回動して起立することを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の移動体。
【請求項9】
前記前輪車軸または前記支持体の他端部が歯車形状に形成され、前記ガイド部の端部には、前記歯車と歯合する歯部が形成され、前記渡し板が倒伏して前記前輪車軸または前記支持体の他端部が前記歯部まで移動すると、前記前輪車軸または前記支持体の他端部は前記歯部と歯合し、前記渡し板が前記前輪車軸または前記支持体の他端部とともに同方向に回動して起立することを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の移動体。
【請求項10】
前記渡し板は各頂点近傍が円形状をした三角形状であり、前記ガイド部は前記渡し板の全周に渡って外周面から一定の距離だけ離れて形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の移動体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、進行方向の前側に設けられた前輪と、前記前輪の中心部に固定された前輪車軸と、前記前輪の後側に設けられた後輪と、前記前輪車軸が回転自在に支持されたフレームとを備え、溝を有する路面を移動する移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、進行方向の前側に設けられた前輪と、前記前輪の中心部に固定された前輪車軸と、前記前輪の後側に設けられた後輪と、前記前輪車軸が回転自在に支持されたフレームと、前記前輪より前側に設けられた補助輪と、前記補助輪に連結して設けられ前記後輪を制動するブレーキとを備えた車いすが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この車いすは、前記補助輪が溝に落ちると、前記後輪につながれたブレーキを作動させて、車いすが前記溝に落ちることを防いでいる。
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第2583150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このものの場合には、補助輪が路面の溝に落ちると、この溝から補助輪を抜け出すためには、車いすを上方に持ち上げて脱出しなければならず、また、そのままこの溝を越えて通過することができないという問題点があった。
【0005】
この発明は、上述のような問題点を解決することを課題とするものであって、その目的は、路面に溝があっても、その溝に落ちることがなく、この溝を越えて通過することができる車いすを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る移動体は、進行方向の前側に設けられた前輪と、前記前輪の中心部に固定された前輪車軸と、前記前輪の後側に設けられた後輪と、前記前輪車軸が回転自在に支持されたフレームとを備え、溝を有する路面を移動する移動体において、前記前輪車軸が転動可能なガイド部を有した渡し板を備え、前記渡し板は、前記前輪車軸を中心に進行方向に回動して前記溝を跨いで前記路面に倒伏する。
また、この発明に係る移動体は、進行方向の前側に設けられた一対の前輪と、前記前輪の中心部に固定された前輪車軸と、前記前輪の後側に設けられた後輪と、前記前輪車軸が回転自在に支持されたフレームとを備え、溝を有する路面を移動する移動体において、前記フレームに一端部が支持され、下方へ延びた支持体と、前記支持体の他端部が相対的に摺動可能なガイド部を有した渡し板とを備え、前記渡し板は、前記支持体の他端部を中心に進行方向に回動して前記溝を跨いで前記路面に倒伏する。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係る移動体によれば、路面に溝があっても、その溝に前輪が落ちることがなく、この溝を通過することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明の各実施の形態を図に基づいて説明するが、各図において、同一または相当の部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る車いす1の一使用態様を示す構成図、図2は図1の路面溝7aと渡し板6との関係を示す要部斜視図、図3は図1の前輪2と渡し板6との関係を示す断面図である。
この実施の形態に係る移動体である車いす1は、進行方向の前側に設けられた前輪2と、この前輪2の中心部に固定された前輪車軸3と、前輪2の後側に設けられた後輪4とを備えている。
さらに、車いす1は、前輪車軸3を回転自在に支持したフレーム5と、前輪車軸3に設けられた小判形の渡し板6とを備えている。
【0009】
渡し板6の側面には、ガイド部である長穴形状のガイド溝6aが渡し板6の長手方向に直線状に設けられており、前輪車軸3が、ガイド溝6aに転動可能となっている。
また、このガイド溝6aの両端部は、先細りに形成された先細り部6bを有しており、前輪車軸3を狭持することができる。
渡し板6は、路面7に倒伏したときの上下方向の幅が、前輪2の直径より少し大きくなっている。
また、渡し板6の両端部は、渡し板6が路面7から起立したときに、路面7に接触しないように形成されている。
【0010】
渡し板6は、弾力性に優れた素材、例えば、スチレン系樹脂材から構成されている。
なお、渡し板6の材質は、スチレン系樹脂材に限定されるものではなく、金属製材料、合成ゴム等であってもよい。また、ガイド溝6a周辺および渡し板6の外周には、耐摩擦性に優れた素材、例えば、ポリウレタン樹脂材を用いて二重または三重の構造にしてもよい。
【0011】
フレーム5には、L字形状のストッパー8の一端部が回動自在に設けられており、他端部が渡し板6を係止することができる。
ストッパー8には、レバー9が固定されており、このレバー9を後方に傾けると、ストッパー8は回動し、ストッパー8は渡し板6から外れて、渡し板6が自重により前側に向かって回動する。
【0012】
次に、この実施の形態に係る車いす1の動作について説明する。
まず、図4に示すように、車いす1の進行方向の路面7に路面溝7aがある場合に、車いす1の利用者は、レバー9を後方に引いて、ストッパー8を回動させて、渡し板6が路面溝7aを跨いで倒伏する。
この状態で、車いす1が路面溝7aに移動し、前輪車軸3がガイド溝6aを転動して、前輪2が路面溝7aの上に到達すると、前輪2は、渡し板6により、支持されているので、路面溝7aには入り込まず、空中に浮いた状態となる。
さらに、図5に示すように、車いす1を進めると、前輪2が路面溝7aを通過して、前輪2は再び路面7と接触する。
前輪車軸3が渡し板6の端部に到達すると、前輪車軸3は渡し板6の先細り部6bに狭持され、前輪2とともに回転する前輪車軸3の回転力が渡し板6に伝えられる。その結果、渡し板6の反前輪車軸3側が持ち上げられ、ストッパー8により再び係止される。
【0013】
以上説明したように、この実施の形態に係る車いす1によると、路面7に路面溝7aがあった場合に、渡し板6により、前輪2が路面溝7aに落ちることがなく、車いす1は路面溝7aを通過することができる。
【0014】
また、フレーム5には、渡し板6を係止するストッパー8が設けられているので、起立した渡し板6を保持することができる。
【0015】
また、渡し板6のガイド溝6aには、前輪車軸3を狭持する先細り部6bが形成され、前輪2とともに渡し板6が同方向に回動するので、倒伏した渡し板6を自動的に、ストッパー8に係止される位置に戻すことができる。
【0016】
また、渡し板6は、弾力性に優れた素材を用いているので、車いす1に乗っている利用者への振動が軽減される。なお、渡し板6は、弾力性の優れた素材でなくても、本発明に適用することができる。
さらに、ガイド溝6a周辺および渡し板6の外周部分には、耐摩擦性能に優れた素材を用いているので、長期に亘り耐久性を維持することができる。なお、ガイド溝6a周辺および渡し板6の外周部分は、耐摩擦性能に優れた素材でなくても、本発明に適用することができる。
【0017】
なお、この実施の形態では、ガイド溝6aには、前輪車軸3を挟持する先細り部6bが形成された渡し板6について説明したが、勿論このものに限らない。ガイド溝6aに先細り部6bを形成せずガイド溝6aが前輪車軸3を挟持しなくても、図6に示すように、前輪車軸3による渡し板6の推力と、渡し板6と路面7との間に発生する摩擦力とにより、渡し板6には前輪車軸3の回転方向と同じ方向の回転モーメントが発生する。この回転モーメントにより、倒伏した渡し板6が回動して、渡し板6をストッパー8に係止される位置に自動的に戻すことができる。
【0018】
実施の形態2.
図7は、実施の形態2に係る車いす1の斜視図である。
この実施の形態に係る車いす1は、フレーム5の前側の中間に、一端部がフレーム5に接続された、垂直に下方へ延びた支持体12の垂直部12aが2本設けられている。
支持体12の他端部は、2本の垂直部12aを連結した摺動部12bを有している。
支持体12の他端部には、摺動部12bが摺動するガイド溝6aを有した渡し板6が設けられている。
フレーム5の前側には、L字形状のストッパー8の一端部が回動自在に設けられており、他端部が渡し板6を係止することができる。
ストッパー8には、ストッパー8を回動させるレバー9が固定されている。
その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0019】
車いす1の進行方向の路面7に路面溝7aがあると、レバー9を後方に傾けて、ストッパー8を回動させる。
その結果、ストッパー8が渡し板6から外れて、渡し板6が自重により前側に向かって回動し、渡し板6は路面溝7aを跨いで路面7に倒伏する。
さらに、車いす1を前進させると、図6に示すように、摺動部12bがガイド溝6aの中を摺動し、車いす1の前輪2は路面溝7aに落ちることなく路面溝7aを通過することができる。
【0020】
この実施の形態に係る車いす1によると、渡し板6が前輪車軸3ではなく、フレーム5の前側に支持体12を介して設けられているので、渡し板6の数を1つにすることができる。
また、渡し板6が空きスペースである両前輪2の中間に設けられているので、車いす1の幅の寸法を大きくすることなく、渡し板6の幅を大きくすることができる。その結果、渡し板6を倒伏させているときの車いす1の左右のバランスが良くなる。
【0021】
実施の形態3.
図8は、実施の形態3に係る車いす1の斜視図である。
この実施の形態に係る車いす1は、フレーム5の前側に路面7の路面溝7aを検出するセンサ11が設けられている。
このセンサ11が路面7の路面溝7aを検出すると、電気的に接続されたストッパー回動手段であるストッパー自動解放装置10へ電気的信号を出力して、ストッパー自動解放装置10がストッパー8を回動させ、渡し板6が回転する。
その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0022】
この実施の形態に係る車いす1によると、路面7に路面溝7aがあると、センサ11が路面溝7aを検出し、ストッパー自動解放装置10により、自動的に渡し板6が回動し、渡し板6が路面溝7aを跨いで倒伏するので、運転者が意識することなく、路面溝7aを通過することができる。
【0023】
なお、この実施の形態では、実施の形態1に係る車いす1にストッパー自動解放装置10およびセンサ11を備えたものとして説明したが、勿論このものに限らず、例えば、実施の形態2に係る車いす1にストッパー自動解放装置10およびセンサ11を備えたものであってもよい。
【0024】
実施の形態4.
図9は、実施の形態4に係る車いす1の渡し板6と前輪車軸3との関係を示す構成図である。
この実施の形態に係る車いす1は、前輪車軸3が歯車形状に形成された歯車部3aを有し、ガイド溝6aの両端部には、歯車部3aと歯合する歯部6cが形成されている。
その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0025】
路面7の路面溝7aを跨いで、渡し板6が倒伏し、前輪車軸3が渡し板6の歯部6cまで移動すると、歯車部3aと歯部6cとが歯合するので、前輪車軸3の回転力が渡し板6に確実に伝達され、渡し板6を起立させることができる。
【0026】
この実施の形態に係る車いす1によると、前輪車軸3が歯車形状に形成された歯車部3aを有し、ガイド溝7aの両端部には、歯車部3aと歯合する歯部6cが形成されているので、前輪車軸3の回転力が渡し板6に確実に伝達され、確実に渡し板6を起立させることができる。
【0027】
なお、この実施の形態では、ガイド溝6aの端部に、歯車部3aと歯合する歯部6cが形成されていると説明したが、勿論このものに限らず、例えば、タイミングベルトをガイド溝6aに貼り付けて、歯車部3aと歯合させてもよい。
【0028】
実施の形態5.
図10は実施の形態5に係る車いす1の構成図、図11は図10の車いす1の要部説明図である。
この実施の形態に係る車いす1は、渡し板6が、各頂点近傍が円形状をした三角形状に形成されている。
ガイド溝6aは、三角形状の渡し板6の全周に渡って、外周面から一定の距離だけ離れて形成されている。
その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0029】
路面7に路面溝7aがあると、渡し板6を回転させて、渡し板6は路面溝7aを跨いで倒伏する。
前輪2が路面溝7aを通過した後に、渡し板6を回転させて、前輪2が路面7と接触する。
【0030】
この実施の形態に係る車いす1によると、渡し板6の回転させる角度が、実施の形態1のものより小さくすることができるので、渡し板6の駆動を短時間で行うことができる。
【0031】
実施の形態6.
図12(a)は実施の形態6に係る車いす1の要部側面図、図12(b)は図12(a)の車いす1の一使用態様を示す要部側面図である。
この実施の形態に係る車いす1の渡し板6のガイド溝6aには、前輪車軸3の転動方向に沿った中間部に、互いに対向して隆起した隆起部6dが形成されている。
前輪車軸3がガイド溝6aの端部側にあるときは、前輪2は渡し板6とともに路面7に接触しているが、前輪車軸3が隆起部6dにあるときは、前輪2が路面7から浮き上がった状態となる。
このことにより、前輪2は路面7に接触しないので、前輪2が路面溝7aを渡る途中に、前輪2が路面溝7aの角に衝突することを回避することができる。
その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0032】
この実施の形態に係る車いす1によると、ガイド溝6aには、前輪車軸3の転動方向に沿った中間部に、互いに対向して隆起した隆起部6dが形成されているので、前輪2が路面溝7aを渡る途中に、前輪2が路面溝7aの角に衝突することを回避することができる。
【0033】
実施の形態7.
図13(a)は実施の形態7に係る車いす1の回動軸14と保持体15と渡し板6との関係を示す正面図、図13(b)は図13(a)の回動軸14の端部を示す拡大図である。
この実施の形態に係る車いす1のフレーム5には、連結部13を介して回動可能な回動軸14が設けられ、この回動軸14に支持体12が固定されており、支持体12はフレーム5に回動可能に支持されている。
連結部13には、径方向に沿った凹部13aが周方向に沿って2ヶ所に、離れて形成されている。
回動軸14には、連結部13の凹部13aと係合することで、フレーム5に対する回動軸14の回動を規制する突起部14aが形成されている。
この回動軸14には、渡し板6の端部を保持する保持体15が固定されており、回動軸14が回動すると、保持体15および支持体12が回動軸14を中心に回動するとともに、渡し板6も同時に回動軸14を中心に回動する。
さらに、この回動軸14には、回動軸14を中心に保持体15および支持体12を回動させる回動軸回動手段であるレバー16が設けられている。
【0034】
図14(a)は渡し板6と保持体15とを示す側面図、図14(b)は図14(a)の渡し板6と保持体15とを示す正面図、図14(c)は図14(b)のA部を拡大した図である。
渡し板6の長手方向に沿った両端部には、凹部6eが両面に形成され、保持体15には、この凹部6eと係合可能な係合部15aがバネ15bを介して設けられている。
係合部15aが凹部6eと係合しているときに、バネ15bが係合部15aを渡し板6側へ付勢することで、凹部6eと係合部15aとは確実に係合している。
その他の構成は、実施の形態2と同様である。
【0035】
次に、この実施の形態に係る車いす1の渡し板6の収納方向について説明する。
図15(a)は実施の形態7に係る車いす1の要部側面図、図15(b)は図15(a)の車いす1の一使用態様を示す要部側面図である。
まず、渡し板6を起立させ、保持体15により渡し板6の一端部を保持させた後、連結部13の凹部13aと回動軸14の突起部14aとを外して、回動軸14を回動可能にする。
このとき、渡し板6の他端部は路面7に接触し、支持体12の摺動部12bはガイド溝の路面7側端部に配置され、渡し板6は保持体15および支持体12により固定される。
次に、レバー16を一方向に傾けて、回動軸14を中心に保持体15、支持体12および渡し板6を回動させた後、連結部13の凹部13aと回動軸14の突起部14aとを係合させる。
これにより、路面7に接触していた渡し板6の他端部が路面7から離れて、渡し板6を収納することができる。その結果、渡し板6を使用しないときには、渡し板6を収納することで、車いす1は通常の走行を行うことができる。
【0036】
この実施の形態に係る車いす1によると、レバー16を用いて回動軸14を中心に渡し板6を回動させて、渡し板6を収納することができるので、車いす1は通常の走行を行うことができる。
【0037】
なお、上記各実施の形態では、ガイド部をガイド溝6aとして説明したが、勿論このものに限らず、ガイド部が貫通孔であってもよい。
【0038】
また、上記各実施の形態では、移動体を車いすとした場合について説明したが、勿論このものに限らず、例えば、乳母車、搬送台車およびショッピングカートであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】実施の形態1に係る車いすの一使用態様を示す構成図である。
【図2】図1の路面溝と渡し板との関係を示す要部斜視図である。
【図3】図1の前輪と渡し板との関係を示す断面図である。
【図4】図1の車いすの別の態様を示す構成図である。
【図5】図1の車いすのさらに別の態様を示す構成図である。
【図6】図1の路面と前輪車軸とにより渡し板が元の位置に戻る様子を示す説明図である。
【図7】実施の形態2に係る車いすの斜視図である。
【図8】実施の形態3に係る車いすの斜視図である。
【図9】実施の形態4に係る車いすの渡し板と前輪車軸との関係を示す構成図である。
【図10】実施の形態5に係る車いすの構成図である。
【図11】図10の車いすの要部説明図である。
【図12】図12(a)は実施の形態6に係る車いすの要部側面図、図12(b)は図12(a)の車いすの一使用態様を示す要部側面図である。
【図13】図13(a)は実施の形態7に係る車いすの回動軸と保持体と渡し板との関係を示す正面図、図13(b)は図13(a)の回動軸の端部を示す拡大図である。
【図14】図14(a)は渡し板と保持体とを示す側面図、図14(b)は図14(a)の渡し板と保持体とを示す正面図、図14(c)は図14(b)のA部を拡大した図である。
【図15】図15(a)は実施の形態7に係る車いすの要部側面図、図15(b)は図15(a)の車いすの一使用態様を示す要部側面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 車いす、2 前輪、3 前輪車軸、3a 歯車部、4 後輪、5 フレーム、6 渡し板、6a ガイド溝、6b 先細り部、6c 歯部、6d 隆起部、6e 凹部、7 路面、7a 路面溝、8 ストッパー、9 レバー、10 ストッパー自動解放装置、11 センサ、12 支持体、12a 垂直部、12b 摺動部、13 連結部、13a 凹部、14 回動軸、14a 突起部、15 保持体、15a 係合部、15b バネ、16 レバー。
【出願人】 【識別番号】591036457
【氏名又は名称】三菱電機エンジニアリング株式会社
【出願日】 平成19年6月28日(2007.6.28)
【代理人】 【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治

【識別番号】100084010
【弁理士】
【氏名又は名称】古川 秀利

【識別番号】100094695
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 憲七

【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順

【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一


【公開番号】 特開2008−49135(P2008−49135A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2007−170768(P2007−170768)