| 【発明の名称】 |
スリングシート |
| 【発明者】 |
【氏名】森島 勝美
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| 【要約】 |
【課題】首の支持力の弱い要介護者の頭部及び頚部を安定的に保持して吊り上げられるスリングシートを提供することを目的とする。
【構成】本発明のスリングシート10は、要介護者の最大と見積もられる体躯に合わせて上へ十分に長く形成された基布の上部に、要介護者の後頭部を基布の上部に沈み込まないように支える上下方向の大きさが7〜15cmである枕16が基布の上部の上端部に取付位置変更不能に取り付けられ、要介護者の実際の体躯の大きさに合わせて枕16の上下方向の位置調節が枕16に基布の上部を巻き付けることにより行われ、スリングシート10を吊り下げるための吊り帯17、21の二本を、枕16の直ぐ両側方の基布に連結できるようにされている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 体躯の大きい要介護者の頭部に対応するように上へ十分に長く形成された基布の上部に、要介護者の後頭部を該基布の上部に沈み込まないように支える枕が取り付けられ、かつ、要介護者の実際の体躯の大きさに合わせて前記枕の上下方向の位置調節が可能とされたスリングシート。 【請求項2】 前記枕は前記基布の上部の上端部に取付位置変更不能に取り付けられ、前記枕の上下方向の位置調節は前記枕に前記基布の上部を巻き付けることにより行うように構成された請求項1記載のスリングシート。 【請求項3】 前記スリングシートを吊り下げるための吊り帯のうち二本を、前記枕の直ぐ両側方の基布に連結できるように構成した請求項2記載のスリングシート。 【請求項4】 前記吊り帯の二本を、前記枕の直ぐ両側方の基布に直接連結した請求項3記載のスリングシート。 【請求項5】 前記吊り帯の二本を、前記枕の直ぐ両側方の基布に取り付けた連結具に連結できるようにした請求項3記載のスリングシート。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、病人、高齢弱者等の要介護者を吊り上げる際に使用するスリングシートに関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、要介護者をベッド、車椅子、便座、風呂等の相互間で移動させるときに、要介護者の安全等を確保し、また介護者の負担を軽減するため、スリングシートが用いられている。このスリングシートには、図10に示すような、要介護者の首より下を支えるいわゆるハーフタイプのスリングシート100があり、これは手軽に使える利点はあるが、首の支持力の弱い要介護者には使用することができなかった(特許文献1)。 【0003】 また、首の支持力の弱い要介護者に対応するため、スリングシートとは別体でスリングシートと同時に使用して頭部を釣支するものや、シート部を頭部の上方まで延伸して頭部を支持するいわゆるフルタイプのスリングシートもあった。 【特許文献1】特開2001−87324号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかし、スリングシートと別体のものは、要介護者を吊り上げている途中で要介護者の頭部が外れてしまい、頭部の保持が急になくなることがあった。また、スリングシートを頭部の上方まで延伸したものは、頭部及び体幹を包むようにして吊り上げるため、要介護者の首が前方に折れ曲がってしまうことがあった。この折れ曲がりを回避するため、後頭部に当接する例えばタオルのような部材をスリングシートと要介護者との間に単に差し込んで介在させることもあったが、すぐに同部材がずれてしまい、頭部及び頚部を安定的に保持することができなかった。 【0005】 そこで、首の支持力の弱い要介護者の頭部及び頚部を安定的に保持して吊り上げられるスリングシートを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上記目的を達成するため、本発明のスリングシートは、体躯の大きい要介護者の頭部に対応するように上へ十分に長く形成された基布の上部に、要介護者の後頭部を該基布の上部に沈み込まないように支える枕が取り付けられ、かつ、要介護者の実際の体躯の大きさに合わせて前記枕の上下方向の位置調節が可能とされている。 【0007】 本明細書において、「上」はスリングシート使用時に要介護者の頭部が位置する方を、「下」はスリングシート使用時に要介護者の脚部が位置する方を意味する。また、「表面」はスリングシート使用時に要介護者と接する面を、「裏面」はスリングシート使用時に要介護者と接しない面を意味する。また、「体躯の大きい要介護者」は、一般大多数の要介護者における体躯の相対的に大きい人を想定したものである。また、「後頭部」は、頭部の後側のみならず、頚部の後側までを含んでもよい。一般には、頭部及び頚部を安定的に保持して吊り上げるには、「後頭部」のうちでも、頭蓋骨下部にある乳様突起から第七頚椎までの間を支えることが好ましいとされており、本発明でもこの間を支えることが好ましい。 【0008】 枕の上下方向の大きさは、特に限定されないが、5〜18cmであることが好ましく、より好ましくは7〜15cmである。5〜18cmの範囲を外れると、前記乳様突起から第七頚椎までの間を支えることが難しくなる傾向となる。また、後述するように、枕の上下方向の位置調節を枕に基布の上部を巻き付けることにより行う場合には、半巻きごとの調節ピッチが過大にならないように、枕の上下方向の大きさの上限を15cmにすることが好ましい。 【0009】 枕の芯材の材質は、特に限定されないが、頭部及び頚部を安定的に保持して吊り上げられるよう、剛性と弾力性がバランスした発泡樹脂体や風船等を例示できる。発泡樹脂体の形態は、特に限定されないが、例えば所定形状に成形したもの、円筒体を扁平に賦形したもの等を例示できる。 【0010】 風船の態様は特に限定はなく、後頭部との当接状態を考慮して内圧が調節できるものでもよく、小さな風船(エアセル)の集合体であってもよい。また、風船そのものが枕から容易に脱着できるものであってもよい。要介護者の入浴時に枕の芯材が風船であるスリングシートを用いることで、該風船の浮力により要介護者の頭部が浴槽内に水没することを防ぐ効果が得られる。 【0011】 枕の取付態様と、枕の上下方向の位置調節の態様としては、特に限定はないが、以下のものを例示できる。 (a)枕は基布の上部の上端部に取付位置変更不能に取り付けられ、枕の上下方向の位置調節は枕に基布の上部を巻き付けることにより行うように構成された態様。 (b)枕は基布の上部に取付位置変更可能に取り付けられ、枕の上下方向の位置調節は基布の上部への取付位置を変更することにより行うように構成された態様。 (c)枕は基布の上部の上下方向の複数位置にそれぞれ取付位置変更不能に取り付けられた複数の風船状の枕であり、枕の上下方向の位置調節はいずれの枕を膨らますかにより行うように構成された態様。 【0012】 介護用リフトの掛止部にスリングシートを連結させるための部材の態様としては特に限定はないが、スリングシートの外縁の補強帯等を延伸させたものや、スリングシートとは別体の帯状又は輪状のものを例示できる。 【0013】 スリングシートを吊り下げるための吊り帯のうち二本は、基布のうち枕の近傍に連結できるように構成することが好ましい。特に、上記(a)のように巻き付ける場合には、スリングシートを吊り下げるための吊り帯の二本を、枕の直ぐ両側方の基布に連結できるように構成して、該二本を巻き付けの中心部に位置させることが好ましい。 【0014】 この吊り帯の二本を「基布のうち枕の近傍に連結できるように構成する」態様としては、次のものを例示できる。 (ア)吊り帯の二本を、枕の直ぐ両側方の基布に直接連結する態様 この連結の仕方としては、吊り帯を縛りこんで枕に連結したり、枕に輪を設けそこに吊り帯を通して連結したり、枕の直ぐ両側方の基布に吊り帯を縫着したりすることなどを例示できる。 (イ)吊り帯の二本を、枕の直ぐ両側方の基布に取り付けた連結具に連結できるようにした態様 この連結具としては、バックル、ループ状のストラップ、ラダー等を例示できる。 【0015】 枕の直ぐ両側方の基布に連結されている吊り帯を用いて枕を吊り上げる仕方としては、枕の直ぐ両側方の基布に連結されている吊り帯を直接介護用リフトの掛止部に掛止させてもよいし、枕の直ぐ両側方の基布に連結されている吊り帯を介護用リフトの掛止部にスリングシートを連結させるための部材に係合させてもよい。 【0016】 枕の直ぐ両側方の基布に連結されている吊り帯が介護用リフトの掛止部にスリングシートを連結させるための部材に係合する方法としては、特に限定はないが、吊り帯の端に輪を設けこれを縛りこんで結着する方法や、吊り帯の端にフックを設けこれで掛止する方法等を例示できる。 【0017】 要介護者の大腿部を吊り上げる方法としては、胴部と同じように側方から包み込むように吊り上げる方法でもよいし、大腿部に巻いて股間から吊り上げる方法でもよい。 【発明の効果】 【0018】 本発明によれば、首の支持力の弱い要介護者の頭部及び頚部を安定的に保持して吊り上げられるスリングシートを提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 スリングシートは、体躯の大きい要介護者の頭部に対応するように上へ十分に長く形成された基布の上部の上端部に、要介護者の後頭部を基布の上部に沈み込まないように支える上下方向の大きさが7〜15cmである枕が取付位置変更不能に取り付けられ、枕に基布の上部を巻き付けることにより、要介護者の実際の体躯の大きさに合わせて枕の上下方向の位置調節が行われるように構成されている。また、スリングシートを吊り下げるための吊り帯の二本を、枕の直ぐ両側方の基布に連結できるように構成されている。 【実施例1】 【0020】 以下、本実施例を図面に基づいて説明する。図4、図5に示す実施例1のスリングシート10は、要介護者の大腿部から背中を支えさらに体躯の大きい要介護者の頭部に対応するように上へ十分に長く形成された基布11と、基布11の上部の上端部に取付位置変更不能に取り付けられた、要介護者の後頭部を基布11の上部に沈み込まないように支える枕16とからなっている。 【0021】 基布11は、化学繊維製の一枚のメッシュ布地よりなり、上半部は上端にいくほど狭くなる台形状で、下半部は縦長の矩形状である。上端部を除く基布11の裏面の外縁には補強帯12が縫着されている。基布11の左右の側端の中央及び下部にはストラップ13、14が補強帯12に縫着されており、ストラップ13、14が縫着されている付近の補強帯12は二重になり、二重になった補強帯12の間には樹脂製の板(破線で示す)が挿入されている。また、基布11の下端の表裏両面には、外面を化学繊維製のメッシュ布で覆われている発泡樹脂製のクッション25が下辺に添って縫着されている。基布11の裏面の幅方向中央には、スリングシート10の中央を示すための布テープ15が上端から下端まで縫着されている。 【0022】 基布11の上端部は裏面方向に折り返され、端辺を基布11に縫着することで筒状にされている。枕16は、上下方向の大きさが約10〜12cm、横幅が35〜50cmの発泡樹脂よりなるものであり、前記筒状の基布11中に挿入して両側端を縫合することで取付位置変更不能に取り付けられている。そして、要介護者の実際の体躯の大きさに合わせて、枕16をスリングシート裏面側に折り返し、該枕16に基布11を巻き付けることにより、枕16の上下方向の位置を調節できるようになっている。枕16の直ぐ両側方の基布11には連結具としてのループ状のストラップ17が縫着されている。 【0023】 介護用リフト90の掛止部91にスリングシート10を連結させるための吊り帯としては、計4本の調節帯18、19と、計2本の首部調節帯21が用いられる。基布11の左右両端の中央及び下部に縫着されている各ストラップ13、14には、調節帯18、19が縛りこんで結着されている。 【0024】 図5(b)に示すように、調節帯18、19は帯紐24の両端を縫合してなる輪と、該帯紐24に掛け渡された三本の中間帯紐20からなる。調節帯18、19について更に詳述すると、調節帯18、19は三本の中間帯紐20が掛け渡されることにより梯子状になり、ストラップ13、14に結着される側にあたる調節帯18、19の基端には、ストラップ13、14に調節帯18、19を縛りこんだとき、結着点で調節帯18、19に捩れが生じるのを防止するため、予め帯紐に半回転の捩りが加えられている。各中間帯紐20の両端が帯紐24に縫着されることにより、各中間帯紐20は調節帯18、19に掛け渡されている。ただし、本実施例においては各調節帯18、19に掛け渡された中間帯紐20の数は共に三本ずつであるが、調節帯の長さ等を考慮して、各調節帯18、19に掛け渡される中間帯紐20の数を増減してもよい。また、基布11の左右両端の中央に縫着されているストラップ13に結着している調節帯18と、基布11の左右両端の下部に縫着されているストラップ14に結着している調節帯19とに掛け渡される、中間帯紐20の数が異なっていてもよい。 【0025】 枕16の左右両端の中央部に縫着されているストラップ17には、基布側端のストラップ13、14に結着している調節帯18、19に係合して枕16を支持するための首部調節帯21が結着されている。 【0026】 図5(a)に示すように、首部調節帯21は帯紐からなり、ストラップ17に結着していない方の端にあたる先端には二つの三角形の頂点が合わさった形状の金属製のフック22が取着されている。首部調節帯21の中央には四角枠内に2本の橋がかけられた形状のクリップ23が装着され、該帯21の先端でない方の端を本クリップ23に通すことで基端に輪ができ、この輪によって枕16の左右両端の中央部のストラップ17に本首部調節帯21が結着している。 【0027】 本実施例のスリングシート10の使用状態(吊り上げ状態)を、図1〜図3に基づいて説明する。 【0028】 図1に示すように、基布側端中央及び下端に結着している調節帯18、19の先端を介護用リフト90の掛止部91に掛止し、要介護者の背中から大腿部にかけてを本実施例のスリングシート10で包み込むようにして使用する。なお、本図において、各調節帯18、19は最先端を介護用リフト90の掛止部91に掛止しているが、吊り上げ時の要介護者の姿勢を考慮して、各調節帯18、19が梯子状になるよう設けられている中間帯紐20を介護用リフト90の掛止部91に掛止して使用してもよい。 【0029】 図2(a)に示すように、要介護者の実際の体躯が小さい場合には、図3に(a)から(c)への変化で示すように、枕16をスリングシート裏面側に折り返し、該枕16に基布11の基布を巻き付けて、枕16の上下方向の位置を後頭部に当接するよう低くする。また、図2(b)に示すように、要介護者の実際の体躯が大きい場合には、逆に前記基布11の巻きを解いてゆき、枕16の上下方向の位置を後頭部に当接するよう高くする。なお、前記基布11の巻きを完全に解いて延ばし、枕16が要介護者の後頭部に当接しないようにして、従来のフルタイプのスリングシートのような利用の仕方もできる。 【0030】 なお、前記のような基布11の巻き付けに代えて、図6に示すように、基布11の上部に上下方向に長い面ファスナーの一方51を設け、枕16の裏面に面ファスナーの他方52を設け、面ファスナー51に適宜高さに面ファスナー52を着脱可能(取付位置変更可能)に取り付けることにより、枕16の上下方向の位置を調節できるようにしてもよい。 【0031】 図1、図2に示すように、枕16を支えるため、枕16の左右両端の中央部のストラップ17に結着している首部調節帯21の先端に取着しているフック22を基布中央のストラップ13に結着している調節帯18に掛止している。また、図2においては、要介護者の体躯の違いにより調節帯18にフック22を掛止している位置が違う。なお、図1、図2においては、フック22を基布中央のストラップ13に結着している調節帯18に掛止しているが、吊り上げ時の要介護者の姿勢を考慮してフック22を基布下部のストラップ14に結着している調節帯19に掛止して使用してもよい。さらに、枕16を直接介護用リフト90の掛止部91で支えるため首部調節帯21とは別の帯紐(図示略)を枕16の左右両端の中央部のストラップ17に通し、該帯紐の端を調節帯19に掛止するようにしてもよい。 【0032】 本実施例によれば、以下の効果が得られる。 (a)基布11に取り付けられた枕16が要介護者の後頭部に当接することで、吊り上げ時の要介護者の頭部及び頚部の安定的な保持を図ることができる。 (b)要介護者の体躯に合わせ枕16に基布11を巻き付けて枕16の上下位置を調節することで、体躯の大きい要介護者でも体躯の小さい要介護者でも、その後頭部に枕16をフィットさせることができ、また、巻き付けにより基布11の遊びが無くなるので要介護者の後頭部から外れることもない。 (c)首部調節帯21に装着されている前記形状のクリップ23によって首部調節帯21の長さを調節することで、要介護者の頭部及び頚部の状態を調節できる。 (d)介護用リフト90の掛止部91に掛止するところを調節できる梯子状の調節帯18、19を用いてスリングシート10を吊り上げるため、要介護者の姿勢を調節できる。 (e)首部調節帯21の先端のフックを梯子状の調節帯18、19に掛止することで、枕16の角度調節ができる。 (f)スリングシート10に縫着された各ストラップ13、14に調節帯18、19を縛りこんで結着することで、スリングシート10の下端等の片持ちが防止できる。 【実施例2】 【0033】 図8、図9に示す実施例2のスリングシート30は、基布31がその下端で二股に分かれて要介護者の大腿部を包む脚受け部38となっている点などにおいて実施例1と相違するものであり、実施例1と同様の枕36を備えている。 【0034】 基布31は、化学繊維製の一枚の織布よりなり、上部は上端にいくほど狭くなる台形状で、下部は横広の略矩形状である。基布31の裏面の幅方向中央にはスリングシート30の中央を示すための布テープ35が上端から下端まで縫着されている。 【0035】 脚受け部38は、二股に分かれた両片とも下端にいくほど狭くなっている。脚受け部38の裏面には外面を基布31等と同じ織布で覆われてクッションが縫着されている。 【0036】 基布31及び脚受け部38の外縁には補強帯32が縫着されており、基布31の下部矩形状の両上部角及び脚受け部36の両下端では補強帯32が基布のないところまで延伸されストラップ33、34が形成されている。 【0037】 枕36は、実施例1と同様にして、基布31の上端部に取り付けられている。枕36の左右両端の中央部には首部調節帯41を取着するストラップ37が縫着されている。図9(b)に示すように、枕36の左右両端の中央部に縫着されているストラップ37の先端には、首部調節帯41に装着されているバックル挿入部43を嵌合させるためのバックル受け部42が取着されている。 【0038】 基布31及び脚受け部38に設けられたストラップ33、34の先端には両端をストラップ33、34に縫着している三本の中間帯紐40が掛け渡され、これによりストラップ33、34が梯子状になっている。 【0039】 図9(a)に示すように、首部調節帯41は帯紐からなり、首部調節帯41の一端には縛りこみ時の結着点での捩れを防止するための半回転の捩りが加えられている輪が形成され、中央には枕36の中央部に縫着されているストラップ37の先端に取着されているバックル42に嵌合するバックル43が装着されており、他端には該バックル43が帯紐から抜脱されるのを防止するため帯紐が二重になるように縫製されている。また、本バックル43の帯紐を通す箇所は四角枠内に1本の橋がかけられた形状になっており、これによって首部調節帯41の長さを調節することができる。 【0040】 本実施例のスリングシート30の使用状態(吊り上げ状態)を、図7に基づいて説明する。 【0041】 基布31の下部矩形状の両上部角及び脚受け部38の両下端から延伸しているストラップ33、34の先端を介護用リフト90の掛止部91に掛止し、要介護者の背中から大腿部にかけてを本実施例のスリングシート30で包み込むようにして使用する。ただし、大腿部に巻いて股間から吊り上げるため、脚受け部の両下端から延伸しているストラップ34は、要介護者の前方で互いに交差するようにして左右反対側の介護用リフト90の掛止部91に掛止されている。なお、本図においては、各ストラップ33、34の最先端を介護用リフト90の掛止部91に掛止されているが、吊り上げ時の要介護者の姿勢を考慮して各ストラップ33、34が梯子状になるよう設けられている中間帯紐40を介護用リフト90の掛止部91に掛止して使用してもよい。 【0042】 枕36に形成された枕36が要介護者の体躯に合わせ要介護者の後頭部に当接して要介護者の頭部及び頚椎を保持できるよう、枕36をスリングシート30の裏面側に折り返して枕36に基布31の基布を巻き付けて枕36の位置を調節している。 【0043】 枕36を支えるため、首部調節帯41の一端に形成されている輪を縛りこむことで基布のストラップ33に首部調節帯41を結着し、バックル43は枕36のストラップ37の先端に取着されているバックル42に嵌合している。 【0044】 本実施例2によっても、実施例1と同様の効果(a)〜(e)が得られる。各効果において実施例1と異なるのは、(c)ではバックル43によって首部調節帯41の長さを調節する点、(d)では調節できる梯子状のストラップ33、34を用いる点、(e)では首部調節帯41の一端に形成されている輪を縛りこんで首部調節帯41を梯子状のストラップ33、34に結着する点である。さらに、本実施例2によれば、次の効果(g)が得られる。 (f)脚受け部38の両下端から延伸しているストラップ34を要介護者の前方で互いに交差するようにして左右反対側の介護用リフト90の掛止部91に引っ掛けることで、要介護者が吊り上げ中にスリングシート30から脱落するのを防止できる。 【0045】 なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で各部の構成を適宜変更して実施することもできる。 【図面の簡単な説明】 【0046】 【図1】本発明に係る実施例1のスリングシートの使用状態を示す斜視図である。 【図2】同スリングシートの要介護者の体躯の違いによる使用状態の違いを示す部分斜視図である。 【図3】同スリングシートの枕の位置を調節している状態を示す部分斜視図である。 【図4】同スリングシートの裏面側の平面図である。 【図5】同スリングシートの部材を示す平面図である。 【図6】同スリングシートの別態様の平面図である。 【図7】本発明に係る実施例2のスリングシートの使用状態を示す斜視図である。 【図8】同スリングシートの裏面側の平面図である。 【図9】同スリングシートの部材を示す平面図である。 【図10】従来のスリングシートの使用状態を示す斜視図である。 【符号の説明】 【0047】 10 スリングシート 16 枕(実施例1) 17 ストラップ 21 首部調節帯 30 スリングシート 36 枕(実施例2) 37 ストラップ 41 首部調節帯 42 バックル(枕側) 43 バックル(首部調節帯側)
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| 【出願人】 |
【識別番号】393029929 【氏名又は名称】株式会社モリトー
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| 【出願日】 |
平成18年8月4日(2006.8.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096116 【弁理士】 【氏名又は名称】松原 等
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| 【公開番号】 |
特開2008−36100(P2008−36100A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月21日(2008.2.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−213983(P2006−213983) |
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