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【発明の名称】 ナースコールシステム
【発明者】 【氏名】中村 英治

【氏名】武富 厚樹

【要約】 【課題】膨大な配線工事を不要としつつ、無線式のナースコール子機の紛失を防止することができ、無線式のナースコール子機へ電源を容易に供給することができるようにする。

【構成】子機1から親機10への呼出し信号や、子機1と親機10との間の通話による音声信号は、無線により伝送され、子機1への電源の供給は、有線により行われる。これにより、子機1に電源以外の信号の送受信が行われないので、子機1を汎用の電源に接続することができ、膨大な配線工事を必要とせずにナースコールシステムを設置することができる。また、子機1は、電源線の長さを超えて持ち運ばれなくなるので、子機1の紛失を防止することができる。また、子機1は、電源線により常に電源に接続されているので、子機1に常に電源を供給している状態とすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者による操作によって、前記患者を識別する患者識別情報を含み、医療従事者を呼び出す呼出し信号を生成する呼出し操作部と、
前記呼出し操作部により生成された呼出し信号を外部に無線送信すると共に、外部との間で通話の音声信号を無線送受信する子機用通信インターフェースと、
前記呼出し操作部の操作に対する応答があった場合に、通話を開始する子機用制御部と、
前記患者の発する通話の音声を入力して子機用通信インターフェースに出力する子機用マイクと、
前記子機用通信インターフェースが無線受信した音声を出力する子機用スピーカと、
有線により電源を供給する電源供給部と、
を備えた子機を有するナースコールシステム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、病院や介護施設などで患者や被介護者からの要求に応じて看護師や介護者を呼び出すナースコールシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ナースコールシステムでは、患者や被介護者(以下、まとめて患者と記載する)の近辺(例えば、ベッドの近辺など)に設置されたナースコール子機及び看護師や介護者(以下、まとめて医療従事者と記載する)の居る部屋などに設置されたナースコール親機を有線により接続している。そして、患者がナースコール子機を操作することにより、ナースコール親機が呼出し音やメロディ音を出力するようにしている。看護師や介護者は、ナースコール親機が発する呼出し音やメロディ音を聴いて、ナースコール親機に設けられた受話器により応答し、患者と通話する。
【0003】
ところで、ナースコール子機とナースコール親機とを無線により接続し、無線式のナースコール子機からの電波を受信する受信機を特定することで、ナースコール子機の存在位置を特定する技術が知られている(例えば、特許文献1など)
【特許文献1】特開2005−40378号公報
【0004】
しかしながら、この特許文献1に記載の技術では、無線式のナースコール子機を患者が容易に持ち運ぶことができることから、ナースコール子機を紛失してしまうケースがあった。また、無線式のナースコール子機により呼出しや通話を行うためには、ナースコール子機に電源を供給する必要があるが、この電源は、充電式のバッテリーなどにより構成されるため、定期的にバッテリーの充電を行う必要があり、面倒であった。
【0005】
これを解決するために、電源供給線及び呼出し信号の伝送線として共用される電源線を有線とし、通話用の信号や呼出し信号を無線にて伝送する技術が知られている(例えば、特許文献2など)。
【特許文献2】特許3402565号公報
【0006】
しかしながら、この特許文献2に記載の技術では、呼出し信号の伝送線として共用される電源線が有線となっているため、依然として膨大な配線工事が必要となり、ナースコールシステムを容易に設置することができないという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、膨大な配線工事を不要としつつ、無線式のナースコール子機の紛失を防止することができ、無線式のナースコール子機へ電源を容易に供給することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明では、ナースコール親機とナースコール子機との間の信号のやりとりを無線により行い、ナースコール子機に対する電源の供給を有線にて行うようにしている。
【発明の効果】
【0009】
上記のように構成した本発明によれば、ナースコール子機に、電源以外の信号の送受信が有線により行われないので、電源線を汎用の電源に接続することができ、膨大な配線工事を必要とせずにナースコールシステムを設置することができる。また、無線式のナースコール子機は、電源線に接続されているので、所定の範囲を超えて持ち運ぶことができなくなる。これにより、ナースコール子機の紛失を防止することができる。また、無線式のナースコール子機は、電源線によって常に電源に接続されているので、常に電源を供給している状態とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態によるナースコールシステムの構成例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態によるナースコールシステムは、子機1及び親機10を備えて構成されている。また、子機1は、子機用制御部2、呼出しスイッチ3(特許請求の範囲の呼出し操作部に該当する)、子機用通信インターフェース4、子機用スピーカ5、子機用マイク6、電源供給部7を備えて構成されている。
【0011】
また、親機10は、親機用制御部11、親機用通信インターフェース12、患者情報記憶部13、表示部14、親機用マイク15、親機用スピーカ16を備えて構成されている。
【0012】
図1において、子機1は、患者が在室する病室内のベッドなどに取り付けられている。また、親機10は、医療従事者が待機しているナースセンターなどに設置されている。ここで、子機1は、無線通信により親機10に接続されている。また、複数の子機1は、一つの親機10に対して識別可能に設置されている。なお、子機1と親機10との間に図示しない廊下灯を介在させ、親機10と廊下灯とを有線で接続し、廊下灯と子機1とを無線で接続するようにしても良い。また、子機1と親機10との間に図示しない制御器を介在させ、親機10と制御器とを有線で接続し、制御器と子機1とを無線で接続するようにしても良い。
【0013】
子機用制御部2は、子機1の各構成要素を制御する。呼出しスイッチ3は、患者の操作により呼出し信号を生成して子機用制御部2へ出力する。ここで、呼出し操作部3は、患者により操作される図示しないボタンとボタンの操作により呼出し信号を生成する図示しない呼出し信号生成部とにより構成されている。患者は、医療従事者を呼び出したい場合に、呼出し操作部3のボタンを押下する。
【0014】
子機用通信インターフェース4は、子機用制御部2から入力した呼出し信号を所定の周波数の電波として出力する。また、子機用通信インターフェース4は、子機用マイク6に入力した音声を音声信号として所定の周波数の電波で出力する。また、子機用通信インターフェース部4は、親機10から出力された音声信号を受信する。
【0015】
子機用スピーカ5は、親機10より送信され、子機用通信インターフェース4によって受信した音声信号による音声を外部に出力する。また、子機用マイク6は、患者が発する音声を入力する。これにより、子機1と親機10との間で通話が行われる。
【0016】
電源供給部7は、電源線により病室内などから電源を取得する。ここで、電源線の長さは、患者が子機1を病室外へ持ち出せない長さ(例えば、1〜2mなど)とする。また、電源供給線は、病室内の壁面に形成された壁埋め込み形子機などから供給しても良いが、病室内の壁面などに設けた電源コンセントに電源線の先端に設けた電源プラグを接続することにより供給しても良い。
【0017】
親機用制御部11は、親機10の各構成要素を制御する。親機用通信インターフェース12は、子機1から送信された呼出し信号や音声信号を受信する。また、親機用通信インターフェース12は、後述する親機用マイク15により入力された音声を子機1に送信する。
【0018】
患者情報記憶部13は、患者氏名、性別、血液型、年齢、住所などの患者に固有の固定データを識別情報により識別可能に記憶する。ここで、識別情報と子機1とを関連付けることにより、呼出しや通話を行っている患者を特定することができる。
【0019】
表示部14は、呼出しスイッチ3が操作された子機1の識別情報によって特定される患者の氏名やベッド番号などを表示する。親機用マイク15は、医療従事者が発する音声を入力する。
【0020】
親機用スピーカ16は、親機用通信インターフェース12が呼出し信号を受信した場合に、親機用制御部11によって生成される呼出し音を出力する。また、親機用スピーカ16は、親機用通信インターフェース12が受信した子機1からの音声信号に基づく音声を出力する。なお、呼出し音を親機用スピーカ14から出力せず、呼出し音を専用に鳴らしたり、呼出しを示す表示を行ったりする警報部を別途設けても良い。これらの呼出し動作に対して、親機10では、図示しない応答操作部により応答の操作を行う。
【0021】
親機用マイク15にて入力された音声は、親機用通信インターフェース12を介して子機1に送信される。子機1の子機用通信インターフェース4では、音声信号を受信する。また、子機用スピーカ5は、子機用通信インターフェース4を介して入力した音声信号による音声を外部に出力する。
【0022】
以上詳しく説明したように、本実施形態によれば、子機1から親機10への呼出し信号や、子機1と親機10との間の通話による音声信号は、無線により伝送されるが、子機1への電源の供給は、有線により行われる。これにより、子機1に電源以外の信号の送受信が行われないので、子機1を汎用の電源に接続することができ、膨大な配線工事を必要とせずにナースコールシステムを設置することができる。また、子機1は、電源線の長さを超えて持ち運ばれることがなくなるので、患者は子機1を持ち出すことができなくなり、子機1の紛失を防止することができる。また、子機1は、電源線により常に電源に接続されているので、子機1に常に電源を供給している状態とすることができる。
【0023】
なお、前述した実施形態では、電源線の長さは、患者が子機1を病室外へ持ち出せない長さとしているが、これに限定されない。例えば、病室外へ持ち出せるような長さ(例えば、5m〜10mなど)としても良い。このように、電源線を長くした場合でも、電源線を辿ることで、子機1を探すことができる。
【0024】
また、このような場合において、電源線を巻き取り式として、必要な長さだけ使用できるようにしても良い。これにより、余った電源線が邪魔になることがなくなる。
【0025】
また、前述した実施形態では、呼出し信号及び音声信号を無線にて伝送するようにしているが、これに限定されない。例えば、生体情報機器からのデータ信号や、様々なセンサーからの検出信号などを伝送するようにしても良い。
【0026】
その他、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、病院や介護施設などで患者や被介護者からの要求に応じて看護師や介護者を呼び出すナースコールシステムに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本実施形態によるナースコールシステムの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0029】
1 子機
2 子機用制御部
3 呼出しスイッチ
4 子機用通信インターフェース
5 子機用スピーカ
6 子機用マイク
7 電源供給部
10 親機
11 親機用制御部
12 親機用通信インターフェース
13 患者情報記憶部
14 表示部
15 親機用マイク
16 親機用スピーカ
【出願人】 【識別番号】591253593
【氏名又は名称】株式会社ケアコム
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−6202(P2008−6202A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−181829(P2006−181829)