| 【発明の名称】 |
眼用保護具 |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 啓一
【氏名】松本 公男
【氏名】岡 紘一郎
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| 【要約】 |
【課題】本発明により、ダブルレンズ内に曇りの発生しない眼用保護具、とくにゴーグルやシールドができるようになった。
【構成】ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂のいずれかでできたフロントレンズとバックレンズが、平行的に対置された状態でガスケットによって固定されており、かつ、フロントレンズとバックレンズとガスケットで囲まれた空間をそなえているダブルレンズ部分と、フレーム部分と、顔面固定部分からなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂のいずれかでできたフロントレンズとバックレンズが、平行的に対置された状態でガスケットによって固定されており、かつ、フロントレンズとバックレンズとガスケットで囲まれた空間をそなえているダブルレンズ部分と、フレーム部分と、顔面固定部分からなることを特徴とする眼用保護具。 【請求項2】 フロントレンズが非球面状、あるいは球面形状、あるいは円筒形状をしており、かつ、屈折力補正のため、レンズ中心部から端部にいくほど厚みが薄くなることを特徴とする請求項1記載の眼用保護具。 【請求項3】 バックレンズが厚み0.3〜3mmのシートまたは成形体であり、かつ、フロントレンズとほぼ同じ非球面形状、あるいは球面形状、あるいは円筒形状であることを特徴とする請求項2記載の眼用保護具。 【請求項4】 フロントレンズが厚み0.3〜3mmのシートまたは成形体であり、かつ、バックレンズが厚み0.3〜3mmのシートであり、かつ、ダブルレンズ部分としては円筒状であることを特徴とする請求項1記載の眼用保護具。 【請求項5】 バックレンズのバックカーブ側が防曇剤処理されていることを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載の眼用保護具。 【請求項6】 バックレンズのバックカーブ側に、バックレンズとほぼおなじ非球面形状あるいは球面形状あるいは円筒形状をした防曇性能のある樹脂シートを積層することを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載の眼用保護具。 【請求項7】 ガスケットが厚さ0.5〜7mm、幅2〜10mm程度の樹脂からなり、フロントレンズのバックカーブ側とバックレンズのフロントカーブ側を接着剤または粘着剤によって固定することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の眼用保護具。 【請求項8】 フロントレンズとバックレンズとガスケットで構成される空間の気圧調整機構として、バックレンズに少なくとも1つの気圧調整孔を設けることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の眼用保護具。 【請求項9】 フロントレンズとバックレンズとガスケットで構成される空間の気圧調整機構として、ガスケットに少なくとも1つの気圧調整孔を設けるか、通気性ガスケットを用いることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の眼用保護具。 【請求項10】 気圧調整孔を、水は透さないが、水蒸気を透す性質をもつ通気性の閉塞材でおおうことを特徴とする請求項8または9記載の眼用保護具。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は眼用保護具、とくに、スキー、スノーボード、アイススケート、サイクリング、モトクロスなどで使用するスポーツ用ゴーグルやシールド、建築や土木工事などで使用する産業用ゴーグルやシールドにかかわる。 【0002】 なかでも、打撲や雨、雪、塵埃などから眼を保護する機能にすぐれ、かつ発汗や環境温度変化があっても、ダブルレンズ内が曇りにくいゴーグルやシールドにかかわる。 【背景技術】 【0003】 スキー、スノーボード、アイススケート、サイクリング、モトクロスなどスピードのつくスポーツでは、転倒や衝突など不測の事故から眼を保護するため、また、雨天や降雪時の適正視界を維持するために、両眼をおおうゴーグルやシールドがひろく着用される。 【0004】 また、建物の解体、土石の採取や砕石、トンネル掘削、鉱山、セメント製造や製鉄など 、いわゆる塵埃職場においても、眼を保護するためにゴーグルやシールドがひろく着用される。 【0005】 これらのゴーグルやシールドは、シングルレンズとよばれ、一重のレンズであることが 基本形になっている。 【0006】 ゴーグルやシールドには、転倒や衝突などから眼を保護する打撃防止機能と、雨、雪、 塵埃などから眼をまもる異物遮断機能が不可欠である。ただ、着用中の発汗や環境温度変化によってレンズが曇ることを防ぐ防曇機能が十分でなかった。 【0007】 異物遮断機能は、両眼をおおう構造そのものに基づくため、レンズに使用する樹脂の性 質にはかかわりないが、打撃防止機能は、レンズ基材の曲げ剛性や耐衝撃強度にかかわり、腰が強くて曲がりにくい、かつ強靭性のあることに定評のあるポリカーボネート製レンズが一般に使われてきた。 【0008】 ゴーグルやシールドの防曇機能については、レンズの内側、つまり接眼側に防曇コーテ ィングをする方法がとられている。ただし、いかなる防曇剤も、吸湿量に限界があり、一定量以上を吸水すると防曇膜に水滴がつき、レンズが曇る問題があった。 【0009】 しかも、ゴーグルやシールドの接眼側は、皮膚との間に一種の密閉的空間をつくるので 、皮膚からつねに供給される汗などの水分がこもる構造になっている。そのため、ゴーグルやシールドを着用しつづけると、遅かれ早かれ曇りが発生するのは避けがたく、半永久的に防曇性を付与することは困難であった。 【0010】 こうした限界ある防曇機能にたいし、ほぼ平行的に配置した2枚のレンズを、レンズの 周縁部に置いたガスケットで固定する二重レンズ構造、つまりダブルレンズが提案されてきた。 【0011】 ダブルレンズを構成する2枚のレンズのうち、外側に面するレンズ、つまりフロントレ ンズは、打撃防止機能から、従来どおり、おおむねポリカーボネート樹脂がつかわれてきた。 【0012】 これに対し、接眼側となる内側のレンズ、つまりバックレンズは、吸湿性のあるアシル セルロース樹脂がつかわれてきた。アシルセルロース、なかでもプロピルセルロースが好ましくつかわれる。 【0013】 ダブルレンズは、2枚のレンズとガスケットによって作られる空間が温度緩衝ゾーンに なるため、寒冷な外気と接触しても、ゴーグル内部の冷却が緩和される。 【0014】 したがって、皮膚に接する側に閉じこめられた水蒸気が、バックレンズへ結露しにくく なるとともに、たとえ結露しても、プロピルセルロースに吸収されるため、シングルレンズのゴーグルにくらべると、接眼側の曇りが生じにくくなった。 【0015】 しかし、アシルセルロース系樹脂は一般に透湿性が高く、プロピルセルロースのバック レンズをとおして、皮膚に接する側に閉じこめられた水蒸気が、フロントレンズとバックレンズとガスケットによって囲まれたダブルレンズの内部空間へ透過しやすく、暖かい部屋から、スキーゲレンデのような−5℃くらいの環境にでると、フロントレンズの内側、つまり、フロントレンズのバックカーブ側に曇りが生じる問題があった。 【0016】 この問題にたいし、フロントレンズのバックカーブ側に防曇性能のある被膜を付与する ことが提案されている(特許文献1)。 【特許文献1】特表2002−505157号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0017】 しかし、射出成形したポリカーボネート樹脂のフロントレンズのバックカーブ側だけに 防曇膜を付与するのは、製造技術的に容易でない。 【0018】 たとえば、簡便なディッピング法でおこなうと、バックカーブ側と同時にフロントカー ブ側にも防曇コーティングされることになる。そうなれば、防曇膜は一般に硬度がひくいので、フロントレンズ表面の汚れをとるため拭ったりすると、防曇膜に傷がつき、スリガラスのようになって視界不良になりやすい。 【0019】 また、難しい技術を駆使して、フロントレンズのバックカーブ側にだけ防曇コーティン グをしたとしても、防曇膜は一般に強度や、基材への密着性が低いため、フロントレンズのバックカーブ側とガスケットとの接着や粘着がすぐ剥離をおこし、耐久性のあるダブルレンズを造れない問題があった。 【課題を解決するための手段】 【0020】 上記課題を解決するために、次のような手段を発明するに至った。 【0021】 まず、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂のいずれかでできたフロントレンズとバックレンズが、平行的に対置された状態でガスケットによって固定されており、かつ、フロントレンズとバックレンズとガスケットで囲まれた空間をそなえているダブルレンズ部分と、フレーム部分と、顔面固定部分からなることを特徴とする眼用保護具である。 【0022】 さらには、フロントレンズが非球面状、あるいは球面形状、あるいは円筒形状をしてお り、かつ、屈折力補正のため、レンズ中心部から端部にいくほど厚みが薄くなることを特徴とする眼用保護具である。 【0023】 さらには、バックレンズが厚み0.3〜3mmのシートまたは成形体であり、かつ、フ ロントレンズとほぼ同じ非球面形状、あるいは球面形状、あるいは円筒形状であることを特徴とする眼用保護具である。 【0024】 さらには、フロントレンズが厚み0.3〜3mmのシートまたは成形体であり、かつ、 バックレンズが厚み0.3〜3mmのシートであり、かつ、ダブルレンズ部分としては円筒状であることを特徴とする眼用保護具である。 【0025】 さらには、バックレンズのバックカーブ側が防曇剤処理されていることを特徴とする眼 用保護具である。 【0026】 さらには、バックレンズのバックカーブ側に、バックレンズとほぼおなじ非球面形状あ るいは球面形状あるいは円筒形状をした防曇性能のある樹脂シートを積層することを特徴とする眼用保護具である。 【0027】 さらには、ガスケットが厚さ0.5〜7mm、幅2〜10mm程度の樹脂からなり、フ ロントレンズのバックカーブ側とバックレンズのフロントカーブ側を接着剤または粘着剤によって固定することを特徴とする眼用保護具である。 【0028】 さらには、フロントレンズとバックレンズとガスケットで構成される空間の気圧調整機 構として、バックレンズに少なくとも1つの気圧調整孔を設けることを特徴とする眼用保護具である。 【0029】 さらには、フロントレンズとバックレンズとガスケットで構成される空間の気圧調整機 構として、ガスケットに少なくとも1つの気圧調整孔を設けるか、通気性ガスケットを用いることを特徴とする眼用保護具である。 【0030】 さらには、気圧調整孔を、水は透さないが、水蒸気を透す性質をもつ通気性の閉塞材で おおうことを特徴とする眼用保護具である。 【発明の効果】 【0031】 本発明により、打撃や、雨、雪、塵埃などから眼を保護する機能にすぐれ、かつ、発汗や環境温度変化があっても、ダブルレンズの中が曇りにくく、耐久性があって、スキー、スノーボード、アイススケート、サイクリング、モトクロスなどのスポーツや、建築や土木工事などの産業現場において好適に使用できるゴーグルやシールドなどの眼用保護具を提供できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0032】 本発明の眼用保護具は、ダブルレンズ部分とフレーム部分とベルト部分からなる。 【0033】 ダブルレンズ部分は、平行的に対置されたポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂のいずれかでできたフロントレンズとバックレンズが、ガスケットによって固定され、かつ、フロントレンズとバックレンズとガスケットで囲まれた空間をそなえている。 【0034】 本発明で用いるフロントレンズは、硬さや強度、強靭性から、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂であることが好ましい。 【0035】 ポリカーボネート樹脂には、ビスフェノールAなど芳香環をふくむ芳香族ポリカーボネート樹脂、脂環族ポリカーボネート樹脂、および、ポリカーボネート樹脂とポリエステル樹脂のポリマーアロイが含まれる。 【0036】 なかでも、硬さや強度、強靭性から、ビスフェノールAなど芳香環をふくむポリカーボネート樹脂、ならびに、同ポリカーボネート樹脂とポリエステル樹脂とのポリマーアロイが好ましい。 【0037】 ポリウレタン樹脂は、芳香族イソシアネートや脂環族イソシアネートをイソシアネート成分の主成分にしたポリウレタン樹脂のうち、結晶化の起こりにくい、透明性の高いポリウレタン樹脂が好ましい。 【0038】 ポリエステル樹脂は、テレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸をジカルボン酸成分の主成分にしたポリエステル樹脂のうち、透明性の高いポリエステル樹脂が好ましい。 【0039】 ポリアミド樹脂は、脂環族あるいは脂肪族ジカルボン酸、および、脂環族あるいは脂肪族ジアミンを分子内に含む、非晶性で透明度のたかいポリアミド樹脂が好ましい。 【0040】 上記のポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂 のうち、樹脂の硬さ、腰の強さ、強靭性において優れるポリカーボネート樹脂が好ましく使われる。 【0041】 なかでも、ビスフェノールAなど芳香環をふくむポリカーボネート樹脂、あるいは、同ポリカーボネート樹脂とポリエステル樹脂のポリマーアロイであって、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が15000以上、好ましくは18000以上のものが、強度と靭性においてすぐれ、眼用保護具の着用者を打撃から守る機能がたかいので、とくに推奨される。 【0042】 フロントレンズは、一般に、射出成形法または押し出し成形法または板間重合法で作ることができる。 【0043】 本発明のポリカーボネート樹脂、あるいはポリウレタン樹脂、あるいはポリエステル樹 脂、あるいはポリアミド樹脂を射出成形法または板間重合法でフロントレンズにする場合は、顔面にそった円筒形状、あるいは非球面形状、あるいは球面形状の金型をもちい、円筒形状、あるいは非球面形状、あるいは球面形状のフロントレンズにすることが好ましい。 【0044】 なかでも、非球面形状、あるいは球面形状であることが、デザイン的にも、あるいは屈 折力補正しやすいうえでも好ましい。 【0045】 ここで非球面形状というのは、魅力的外観をねらったデザイン上の要請、あるいは、眼 用保護具を着用したときに、レンズのどの部分においても、できるだけ歪んで見えないようにする光学的な要請から、真性の球面をいくぶんか逸脱する非球面形状をさす。 【0046】 また、球面形状というのは、レンズのどの横断面をとっても、フロントカーブとバック カーブが円弧の一部になる、真性の球面をさす。 【0047】 また、ここでフロントカーブというのは、レンズの対物側のカーブをさし、バックカー ブは、レンズの接眼側のカーブをさす。 【0048】 厚みを均一に設計したレンズをプラノレンズというが、とくにゴーグルのように横長の プラノレンズの場合は、左右の端部にいくほど入射角の鋭角化とレンズ内の行路長が大きくなることは避けられず、その結果、屈折力が発生し、視覚的歪みが大きくなりやすい。すなわち、ゴーグル着用者にとり、レンズを左右端視するほど歪んで見えやすい欠陥がある。 【0049】 こうした厚み均一レンズの屈折力は、射出成形法であれば、レンズ端部に行くほどレン ズ厚みを薄くして補正する手法がある。 【0050】 すなわち、屈折力を補正する光学理論にもとづき、レンズ中心から端部へいくほど、レ ンズ厚みをうすく設計した非球面金型をもちい、視覚的歪みを補正した非球面形状レンズにする。 【0051】 また、同様に、フロントカーブ度数にたいしバックカーブ度数を調整した金型をもちい 、端部にいくほどレンズの厚みを薄くして視覚的歪みを補正した球面形状レンズにする。 【0052】 なお、ここでいうカーブ度数は、ガラスの屈折率を1.523、曲率半径をR(m)と すれば、(1.523−1)/Rをさす。 【0053】 射出成形法でつくるフロントレンズのうち、屈折力補正しないレンズの場合は、レンズ 厚みが0.3〜3mm、好ましくは0.4〜2.6mmの範囲である。 【0054】 厚みが0.3mmを下回ると、レンズの物理的強度がよわくなり、また3mmを上回る と、レンズ端部の屈折力がおおきくなりやすく、好ましくない。 【0055】 射出成形法でつくるフロントレンズのうち、屈折力補正する場合は、レンズ中心厚みが 0.8〜4mm、好ましくは1〜3.6mmの範囲である。 【0056】 中心厚みが0.8mmを下回ると、レンズ端部において物理的強度がよわくなりやすく 、また4mmを上回ると、レンズが重くなりやすく好ましくない。 【0057】 また、フロントレンズは、円筒形状の金型をもちいて、円筒形状にすることができる。 屈折力補正しない円筒形状レンズの場合は、レンズ厚みが0.3〜3mm、好ましくは0.4〜2.6mmの範囲である。 【0058】 厚みが0.3mmを下回ると、レンズの物理的強度がよわくなり、また3mmを上回る と、レンズ端部の屈折力がおおきくなりやすく、好ましくない。 【0059】 屈折力補正する円筒形状レンズの場合は、レンズ中心厚みが0.8〜4mm、好ましく は1〜3.6mmの範囲である。 【0060】 中心厚みが0.8mmを下回ると、レンズ端部において物理的強度がよわくなりやすく 、また4mmを上回ると、レンズが重くなりやすく好ましくない。 【0061】 また、フロントレンズには、押し出し成形法や板間重合法などで作った樹脂シートを用 いることができる。この場合は、上記のポリカーボネート樹脂、あるいはポリウレタン樹脂、あるいはポリエステル樹脂、あるいはポリアミド樹脂をスリットからシート状に押し出すか、板間重合するか、プレス成形して、厚み0.3〜3mm、好ましくは0.4〜2.6mmの樹脂シートをつくり、さらに、非球面形状あるいは球面形状あるいは円筒形状に賦形する方法をとりうる。 【0062】 シート厚みが0.3mmを下回ると、ゴーグルやシールドレンズにした場合、曲がった り折れたりしやすく、また、3mmを上回ると、レンズ端部の屈折力がおおきくなりやすく、好ましくない。 【0063】 非球面形状あるいは球面形状あるいは円筒形状への賦形方法はとくに限定しないが、上 記の樹脂シートを適切な大きさに切りとり、切りとった樹脂シートを賦形用の型にセットし、熱風や熱コテなどによって、一定形状に熱賦形する方法が一般的である。 【0064】 フロントレンズを射出成形するときに、あらかじめ非球面形状あるいは球面形状あるい は円筒形状に賦形してある偏光板や調光性樹脂板を金型内にセットしておき、フロントカーブ側に偏光板や調光性樹脂板をインサート成形することも可能である。 【0065】 また、フロントレンズは、その表面を、ハードコートしたり、反射防止加工したり、撥水加工して、ゴーグルの付加価値を高めることができる。 【0066】 また、真空蒸着技術などにより、メタリックな、あるいはハーフミラー的、あるいは特 殊色相の超薄膜を付与することもできる。 【0067】 また、基材となるポリカーボネート樹脂、あるいはポリウレタン樹脂、あるいはポリエ ステル樹脂、あるいはポリアミド樹脂にあらかじめ染料や顔料をいれたり、レンズや樹脂シートにしてから染料で染色したりして、着色することができる。 【0068】 本発明のバックレンズは、樹脂の硬さや強度、強靭性から、フロントレンズとおなじポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂が好ましく使われる。 【0069】 すなわち、ポリカーボネート樹脂には、ビスフェノールAなど芳香環をふくむ芳香族ポリカーボネート樹脂、脂環族ポリカーボネート樹脂、および、ポリカーボネート樹脂とポリエステル樹脂のポリマーアロイが含まれる。 【0070】 なかでも、樹脂の硬さや強度、強靭性から、ビスフェノールAなど芳香環をふくむポリカーボネート樹脂、ならびに、同ポリカーボネート樹脂とポリエステル樹脂のポリマーアロイが好ましい。 【0071】 ポリウレタン樹脂は、芳香族イソシアネートや脂環族イソシアネートをイソシアネート成分の主成分にしたポリウレタン樹脂のうち、結晶化の起こりにくい、透明性の高いポリウレタン樹脂が好ましい。 【0072】 ポリエステル樹脂は、テレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸をジカルボン酸成分の主成分にしたポリエステル樹脂のうち、透明性の高いポリエステル樹脂が好ましい。 【0073】 ポリアミド樹脂は、脂環族あるいは脂肪族ジカルボン酸、および、脂環族あるいは脂肪族ジアミンを分子内に含む、非晶性で透明度のたかいポリアミド樹脂が好ましい。 【0074】 上記のポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂 のうち、樹脂の硬さ、腰の強さ、強靭性において優れるため、ポリカーボネート樹脂が好ましく使われる。 【0075】 なかでも、ビスフェノールAなど芳香環をふくむポリカーボネート樹脂、あるいは、同ポリカーボネート樹脂とポリエステル樹脂のポリマーアロイであって、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が15000以上、好ましくは18000以上のものが、強度と靭性においてすぐれ、眼用保護具の着用者を打撃から守る機能がたかいので、とくに推奨される。 【0076】 本発明のバックレンズは、フロントレンズと同様、金型をつかって射出成形法や板間重合法でつくることができる。この場合は、厚み均一レンズのほか、屈折力補正レンズを作ることができる。 【0077】 また、押し出し成形法や板間重合法やプレス成形法などによってつくられた樹脂シート から、厚み均一レンズをつくることができる。 【0078】 なかでも、製造の容易性やコスト面から、押し出し成形法あるいは板間重合法あるいは プレス成形法の樹脂シートからつくったバックレンズが推奨される。 【0079】 バックレンズは、厚み0.3〜3mm、好ましくは0.4〜2.6mmであることが推 奨される。 【0080】 レンズ厚みが0.3mmを下回ると、眼用保護具の着用時に皮膚から発生する水蒸気が バックレンズをとおし、フロントレンズとバックレンズとガスケットによって作られる空間内へ透過しやすく、透過した水蒸気によって、フロントレンズの内側、つまり、フロントレンズのバックカーブ側に曇りが生じやすくなる。とくに、スキーゲレンデのような寒冷な環境において、曇りやすい。 【0081】 また、レンズ厚みが3mmを超えると、フロントレンズと同様、屈折力によるレンズ端 部の視覚的歪みが大きくなりやすい。 【0082】 本発明のバックレンズは、フロントレンズにちかい非球面形状あるいは球面形状あるい は円筒形状であることが好ましい。フロントレンズとほぼ同形状にすることによって、両レンズをほぼ平行的に対面配置することができ、ダブルレンズの見栄えをよくすることができる。 【0083】 バックレンズをフロントレンズとほぼ同形状にする方法、つまり、バックレンズを非球 面形状あるいは球面形状あるいは円筒形状にする方法はとくに限定しないが、フロントレンズの金型にちかい形状の金型をもちいる方法、ならびに、バックレンズ用の樹脂シートを適切な大きさに切りとり、切りとったシートを賦形用の型にセットし、熱風や熱コテなどによって、一定形状に熱賦形するのが一般的である。 【0084】 あるいは、樹脂シートのフロントレンズと、樹脂シートのバックレンズを事前に賦形す ることなくダブルレンズ部分につくり、円筒形状にカーブしたレンズ嵌合孔をもつゴーグルフレームへ、該ダブルレンズを円筒形に曲げながらセットする方法や、両レンズをガスケットで接着するときに円筒形状に曲げる方法がある。 【0085】 バックレンズのバックカーブ側は、眼用保護具の着用時に皮膚から発生する水蒸気が結 露しやすいので、バックレンズの少なくともバックカーブ側は防曇コーティングしていることが望ましい。 【0086】 あるいは、バックレンズのバックカーブ側に、ゴーグル使用者が市販の防曇液を塗るこ とができる。 【0087】 また、バックレンズは、ハードコートや蒸着膜など、フロントレンズと同様の機能膜を 付与することができる。 【0088】 本発明のダブルレンズ部分は、上記のようにして作ったフロントレンズとバックレンズ を、ほぼ平行的に対置する形でガスケットを介して粘着、または接着固定して作ることができる。 【0089】 ガスケットの基材樹脂は、ポリウレタン樹脂や合成ゴムやエラストマー類などが適し、 なかでも、指で押して変形可能、かつ元の形に自然復元するくらいの弾力性があり、破断伸度が40%以上ある樹脂あるいは多孔性樹脂が好ましい。 【0090】 とくに、弾力性や伸度を好ましい大きさに調整しやすく、かつ、重量を軽くできる多孔 性ガスケットが推奨される。 【0091】 多孔性ガスケットの場合は、汗や雪、雨などの濡れがダブルレンズ内部へ浸透しにくい ことから、独立気泡性であることが好ましい。 【0092】 ガスケットは、ゴーグルの美観上、顔料や染料によって着色されていることがのぞまし く、とくに黒あるいは白など無彩色系の色相が好ましい傾向がある。 【0093】 ガスケットは、上記基材樹脂を相当直径1〜8mm、好ましくは3〜6mmのひも状に 成形した、ひも状ガスケットであってもよい。 【0094】 ひも状ガスケットの相当直径が1mmを下回ると、フロントレンズとバックレンズの間 隙が十分でなくなり、両レンズが接触する可能性や、接着力不足が生じやすい。また、8mmを上回ると、ゴーグルの美観にさしさわる可能性がある。 【0095】 ひも状ガスケットをもちいてダブルレンズをつくる場合は、粘着剤、あるいは接着剤を 塗布したひも状ガスケットを、フロントレンズのバックカーブ側、あるいはバックレンズのフロントカーブ側の周縁部におき、フロントレンズとバックレンズを重ねあわせ、両レンズをほぼ平行的に対置し、必要におうじて熱や圧力を加えて貼付、固定してダブルレンズ部分にする方法がある。 【0096】 また、ガスケットは、シート状ガスケットであってもよい。この場合は、上記基材樹脂 でつくった厚み0.5〜7mm、好ましくは1〜5mmのシートを、ダブルレンズの接着形状にあわせ、幅2〜10mm程度、好ましくは3〜8mm程度に打ちぬき、あるいは切断し、粘着剤または接着剤で、フロントレンズとバックレンズを貼付する方法をとるのが一般的である。 【0097】 ガスケットの厚みが0.5mmを下回ると、フロントレンズとバックレンズの間隙が十 分でなくなり、両レンズが接触しやすくなる。また、厚みが7mmを超えると、ゴーグルの見栄えをそこなう傾向がある。 【0098】 ガスケットの幅が2mmを下回ると、粘着剤や接着剤の接着力が不十分になりやすく、 また、10mmを上回ると、ゴーグルの見栄えをそこなう傾向がある。 【0099】 なお、ガスケットの幅は、必ずしも一定である必要はなく、意匠性や構造的な必要性を 勘案して、適宜変更しうるものである。ガスケットの幅に、たとえば、幅2〜10mm“程度”とあるのは、そうした意味合いがこめられる。 【0100】 本発明でもっとも好ましいガスケットは、作りやすさや作業性から、シート状ガスケッ トである。シートの両面に粘着剤または接着剤を塗布し、さらにリリースシートでカバーしたガスケットシートを、ダブルレンズの接着形状にあわせ、打ちぬき、あるいは切断し、環状あるいはそれに近いガスケットを作り、リリースシートを剥離してから、フロントレンズのバックカーブ側、あるいはバックレンズのフロントカーブ側におき、フロントレンズとバックレンズを重ねあわせ、両レンズをほぼ平行的に対置し、必要におうじて熱や圧力を加えて貼付、固定してダブルレンズ部分をつくる方法が、作業性や接着の確実性からもっとも好ましい。 【0101】 ガスケットの粘着剤にはアクリル系や合成ゴム系などがあり、また、接着剤には酢酸ビ ニル系、シアノアクリレート系、ポリウレタン系、エラストマー系などがある。作業性や接着の確実性から、粘着剤の方が好ましい。 【0102】 以上のようにして、フロントレンズとバックレンズとガスケットによって、フロントレ ンズとバックレンズとガスケットで囲まれた空間をもつ1個のダブルレンズができあがる。 【0103】 この空間に、スポーツ中や仕事のさいちゅう、雨や汗が入りこむとダブルレンズの内部 の曇り原因になり、また、ゴーグルの美観のうえからも、ガスケットは切れ目のない環状ガスケットにし、この空間を密閉的空間にすることが好ましい。 【0104】 しかし、スキーやスノーボードのように、リフトやゴンドラによって、一日のうちに何 度も標高変化のあるスポーツの場合は、この空間が密閉的空間であると、気圧変動によって、ダブルレンズ部分に膨れたり、へこんだりする圧力がかかる。その結果、レンズの厚みが大きく、フロントレンズやバックレンズが気圧変動に追従して変形しにくいような場合、気圧変動負荷の大部分がガスケットの接着面に集中し、ガスケットの接着面が剥離する不都合が生じるおそれがある。 【0105】 かかる不都合を防止するため、本発明では、フロントレンズとバックレンズとガスケッ トで囲まれた空間に気圧調整機構をそなえたダブルレンズ部分にすることがある。 【0106】 気圧調整機構を設ける方法として、レンズに設ける場合とガスケットに設ける場合があ る。 【0107】 レンズに設ける場合は、ピンホールや孔、スリットなどをレンズに設ける。なかでも、 着用中の外観をそこないにくいバックレンズに設ける方法が推奨される。 【0108】 この場合は、バックレンズに少なくとも1つの気圧調整孔を設ける。なかでも、美観上 、気圧調整孔は1つであることが望まれる。 【0109】 気圧調整孔の形状はとくに限定しないが、円形や楕円形状であることが、レンズの物理 的強度をそこないにくく、美観のうえでも好ましい。 【0110】 また、気圧調整孔は、相当直径0.5〜3mm、好ましくは0.6〜2.5mmの大き さが推奨される。相当直径が0.5mmを下回ると、気圧調整孔が1つの場合は、気圧調整の機能が不十分になりやすく、3mmを上回ると、ゴーグルなどの美観をそこなう傾向がある。 【0111】 気圧調整孔は、なんらかの防水処置をしてあることが好ましい。防水処置として、水を 通しにくいが、水蒸気は透過する機能をもつシートを孔の上に貼付する方法が推奨される。 【0112】 このようなシートとして、ゴアテックスのようなフッ素系微多孔性シート、ポリウレタ ン系シート、撥水剤処理をした、あるいは、しない連続気泡性の多孔性シート、撥水剤を吹き付けたり塗ったりした防水布、撥水処理をした繊維を織ったり、編んだりした繊維製品などがある。 【0113】 これらのシート状物は、粘着剤や接着剤によってレンズの気圧調整孔部分に貼付される 。 【0114】 また、気圧調整機構をガスケットに設ける場合は、ガスケットに少なくとも1つの気圧 調整孔を設ける。 【0115】 かかる気圧調整孔として、ガスケットに、小さな切れ目をつくることが推奨される。多 孔性ガスケットの場合は、連続気泡のガスケットにする方法がある。 【0116】 ガスケットに、小さな切れ目をつくる場合も、多孔性ガスケットの場合も、外部からの 雨や汗の侵入をふせぐために、前者では、水を通しにくいが、水蒸気は透過する機能をもつ上記のようなシートを貼付することが好ましい。また、後者では、撥水剤を吹き付けるか塗るかして、表面を防水処置することが好ましい。 【0117】 本発明のフレーム部分は、ゴーグルであれば、ダブルレンズ部分を嵌合する孔と外気と の通気孔をそなえたゴーグルフレームと、顔面装着体のついた樹脂製品である。 【0118】 ゴーグルフレームに使用する樹脂は、ダブルレンズ部分の嵌合作業性や、顔面フィット 性から、適度の軟らかさをもった樹脂が推奨される。 【0119】 ゴーグルフレームは、通常、射出成形された構造体であり、ダブルレンズを嵌合するの に適する大きさと、固定用の溝を周縁部にそなえた、ダブルレンズ部分の嵌合孔と、外気との通気孔をそなえる。 【0120】 ダブルレンズ部分は、ゴーグルフレームの嵌合孔に嵌合され、該嵌合孔にそなわる溝に はめて固定される。場合によっては、粘着剤や接着剤で接着することもある。 【0121】 ゴーグルフレームにもうける外気との通気孔は、着用中のゴーグルに、皮膚から発生す る水蒸気がこもらないよう、外へ換気する役割をする。つまり、水蒸気がバックレンズのバックカーブ側の曇りや、バックレンズをとおし、ダブルレンズ部分へ侵入し、フロントレンズのバックカーブ側の曇りの原因になりにくい役割をする。 【0122】 ゴーグルフレームの通気孔は、通常、ゴーグルフレームの上辺、側面、あるいは下辺に もうける。 【0123】 孔の大きさや数はとくに限定しないが、通気性をたかめるために、その面積が1cm2 以上であることが好ましい。 【0124】 また、通気孔が開放系の孔であると、雨や雪や汗が入りこむ恐れがたかいので、通常、 通気孔になんらかの防水処置をすることが好ましい。防水処置として、水を通しにくいが、水蒸気は透過する機能をもつシートを孔の上に貼付する方法が推奨される。 【0125】 このようなシートとして、ゴアテックスのようなフッ素系微多孔性シート、ポリウレタ ン系シート、撥水剤処理をした、あるいは、しない連続気泡性の多孔性シートまたは多孔体またはメッシュ、撥水剤を吹き付けたり塗ったりした防水布、撥水処理をした繊維を織ったり、編んだりした繊維製品などがある。 【0126】 これらのシート状物、あるいは多孔体またはメッシュは、粘着剤や接着剤によってゴー グルフレームの通気孔に貼付する。 【0127】 また、ゴーグルフレームは、ゴーグルの顔面フィット性をよくするために、通常は、顔 面構造にあわせ、おおむね円筒形状に設計される。 【0128】 これに加え、ゴーグルフレーム部分は、顔面とのフィット性をさらにたかめ、かつ、顔 面に痛痒などの不快感を与えないよう、通常、ゴーグルフレームの顔と接触する部分に顔面装着体がつけられる。 【0129】 顔面装着体は、ゴーグルフレームよりも軟らかい樹脂でつくられた一種のクッション材 である。感触性のよさから、多孔性の樹脂であることが好ましい。連続気泡、独立気泡のいずれでも用いられるが、通気性のある連続気泡が好ましい。 【0130】 ゴーグルフレームと顔面装着体とは、一般に異なった樹脂が用いられ、両者は粘着剤や 接着剤で貼付したり、面ファスナーで固定したりする。 【0131】 また、本発明のフレーム部分は、シールドであれば、ダブルレンズ部分を嵌合あるいは 固定し、多くの場合、顔面装着体のついたシールドフレームである。 【0132】 本発明にかかわるゴーグルフレームは、顔面固定用のベルト部分が取りつけられる。ベ ルト部分は、通常、ゴムやスパンデックスをつかった伸び縮みのできるベルトでできており、場合により、長さを調整する金具をつける。 【0133】 また本発明にかかわるシールドフレームは、顔面あるいはヘルメットへ固定するための ベルトや金具が取りつけられる。 【0134】 〔実施例1〕 (ゴーグルの調製) (1) フロントレンズの調製:粘度平均分子量が22000程度、厚み1mmのビスフェノールA系ポリカーボネート樹脂シートをフロントレンズの大きさに打ちぬいた。 フロントレンズのフロントカーブ側に、真空蒸着法でミラー加工した。 【0135】 (2) バックレンズの調製:粘度平均分子量が22000程度、厚み0.8mmのビスフェノールA系ポリカーボネート樹脂シートをバックレンズの大きさに打ちぬいた。 【0136】 (3) ガスケットの調製:厚み3mmのクロロプレンでできた独立気泡性シートの両面に粘着剤をぬり、さらにリリースシートでおおったものを、ダブルレンズの貼付形に打ちぬき、幅5mmのリング状ガスケットをつくった。 【0137】 (4) ダブルレンズの調製:バックレンズを、ゴーグルフレームのダブルレンズ嵌合孔とほぼおなじ円筒形状の型にセットする。上記リング状ガスケットの片側のリリースシートをはぎ、型にセットしたバックレンズに接着する。もう片側のリリースシートをはぎ、そのうえにフロントレンズを対置させる。押し付けて両レンズを貼付し、ゴーグルフレームのダブルレンズ嵌合孔とほぼおなじ円筒形状の、密閉的空間を有するダブルレンズ部分を調製した。 【0138】 (5) ゴーグルフレームの調製:ダブルレンズ部分を嵌合する孔と、ゴーグルフレームの上辺に1つあたり1cm2 の通気孔を4つそなえ、かつ、顔面へフィットしやすいように顔面構造にあわせ、円筒形状に設計された金型を用い、ポリウレタン樹脂を射出成形して、ゴーグルフレームを調製した。 【0139】 (6) ゴーグルフレームの通気孔の防水:各通気孔に、厚み2mmの連続気泡性ポリウレタンシートを粘着剤で貼付した。 【0140】 (7) ゴーグルフレームの顔面装着体取りつけ:厚み15mmの連続気泡性ポリウレタンシートを、ゴーグルフレームの接顔部分の形状に15mm幅で切りとり、リング状の顔面装着体をつくり、粘着剤でゴーグルフレームに貼付して、ゴーグルフレーム部分を調製した。 【0141】 (8) ゴーグルフレーム部分にダブルレンズ部分の取りつけ:ゴーグルフレームのダブルレンズ部分を嵌合する孔にダブルレンズ部分を嵌合し、嵌合孔周囲の溝にはめて、ダブルレンズを固定した。 【0142】 (9) 顔面固定用のベルト部分の調製:ゴム糸のまわりを合成繊維で巻いた伸縮性の糸でつくったベルトと留め金でできた顔面固定用のベルト部分をゴーグルフレーム部分に固定して、ゴーグルを調製した。 【0143】 (防曇テスト) バックレンズのバックカーブ側に市販の防曇液をぬった上記ゴーグルを室温で顔面に装着してから−5℃の環境試験室に入った。1時間たっても、ダブルレンズ内に曇りが発生しなかった。 【0144】 (ダブルレンズの剥離テスト) 上記ゴーグルを、−5℃の環境下において、1気圧と0.95気圧の間の減圧反復テストを行った。500回行っても、レンズとガスケットの接着面に剥離が見られなかった。 【0145】 〔実施例2〕 (ゴーグルの調製) (1) フロントレンズの調製:粘度平均分子量が22000程度のビスフェノールA系ポリカーボネート樹脂をつかい、フロントカーブが6C、バックカーブが6.1C、中心厚みが1.8mmのフロントレンズを射出成形した。 フロントレンズのフロントカーブ側に、真空蒸着法でミラー加工した。 【0146】 (2) バックレンズの調製と気圧調整孔の調製:粘度平均分子量が20000程度のビスフェノールA系ポリカーボネート樹脂で作られた厚み0.8mの樹脂シートを、フロントレンズにほぼ近い大きさに打ちぬいた。 【0147】 フロントレンズとバックレンズとガスケットで囲まれた空間内の、ガスケットにできるだけ近いバックレンズの位置に、直径1mmの円形孔を打ちぬいて、気圧調整孔をつくった。 【0148】 つづいて、上記樹脂シートを型にはめ、フロントレンズのバックカーブに近い形状に熱賦形して、バックレンズをつくった。 【0149】 (3) ガスケットの調製:厚み3mmのクロロプレンでできた独立気泡性シートの両面に粘着剤をぬり、さらにリリースシートでおおったものを、ダブルレンズの貼付形に打ちぬき、幅5mmのリング状ガスケットをつくった。 【0150】 (4) ダブルレンズの調製:上記リング状ガスケットの片側のリリースシートをはぎ、バックレンズに接着する。もう片側のリリースシートをはぎ、そのうえにフロントレンズを平行的に対置させ、押し付けて、両レンズを貼付した。 【0151】 (5) 気圧調整孔の防水:バックレンズに設けた直径1mmの気圧調製孔に、直径3mmの粘着剤つきフッ素系多孔膜を貼付して、気圧調整孔の防水をした。 【0152】 (6) ゴーグルフレームの調製:ダブルレンズ部分を嵌合する孔と、ゴーグルフレームの上辺に1つあたり1cm2の通気孔を4つそなえ、かつ、顔面へフィットしやすいように顔面構造にあわせ、円筒形状に設計された金型を用い、ポリウレタン樹脂を射出成形して、ゴーグルフレームを調製した。 【0153】 (7) ゴーグルフレームの通気孔の防水:各通気孔に、厚み2mmの連続気泡性ポリウレタンシートを粘着剤で貼付した。 【0154】 (8) ゴーグルフレームの顔面装着体取りつけ:厚み15mmの連続気泡性ポリウレタンシートを、ゴーグルフレームの接顔部分の形状に15mm幅で切りとり、リング状の顔面装着体をつくり、粘着剤でゴーグルフレームに貼付して、ゴーグルフレーム部分を調製した。 【0155】 (9) ゴーグルフレーム部分にダブルレンズ部分の取りつけ:ゴーグルフレームのダブルレンズ部分を嵌合する孔にダブルレンズ部分を嵌合し、嵌合孔周囲の溝にはめて、ダブルレンズを固定した。 【0156】 (10)顔面固定用のベルト部分の調製:ゴム糸のまわりを合成繊維で巻いた伸縮性の糸でつくったベルトと留め金でできた顔面固定用のベルト部分をゴーグルフレーム部分に固定して、ゴーグルを調製した。 【0157】 (防曇テスト) バックレンズのバックカーブ側に市販の防曇液をぬった上記ゴーグルを室温で顔面に装着してから−5℃の環境試験室に入った。1時間たっても、ダブルレンズ内に曇りが発生しなかった。 【0158】 (ダブルレンズの剥離テスト) 上記ゴーグルを、−5℃の環境下において、1気圧と0.95気圧の間の減圧反復テストを行った。500回行っても、レンズとガスケットの接着面に剥離が見られなかった。 【0159】 〔実施例3〕 (ゴーグルの調製) (1) フロントレンズの調製:透明ナイロン樹脂(“ダイアミド”ZC7500、ダイセル・デグッサ社製)をつかい、フロントカーブが6C、バックカーブが6.1C、中心厚みが1.8mmのフロントレンズを射出成形した。 フロントレンズのフロントカーブ側に、真空蒸着法でミラー加工した。 【0160】 (2) バックレンズの調製と気圧調整孔の調製:透明ナイロン樹脂(“ダイアミド”ZC7500、ダイセル・デグッサ社製)で作られた厚み1mmの樹脂シートを、フロントレンズにほぼ近い大きさに打ちぬいた。 【0161】 フロントレンズとバックレンズとガスケットで囲まれた空間内の、ガスケットにできるだけ近いバックレンズの位置に、直径1mmの円形孔を打ちぬいて、気圧調整孔をつくった。 【0162】 つづいて、上記樹脂シートを型にはめ、フロントレンズのバックカーブに近い形状に熱 賦形して、バックレンズをつくった。 【0163】 (3) ガスケットの調製:厚み3mmのクロロプレンでできた独立気泡性シートの両面に粘着剤をぬり、さらにリリースシートでおおったものを、ダブルレンズの貼付形に打ちぬき、幅5mmのリング状ガスケットをつくった。 【0164】 (4) ダブルレンズの調製:上記リング状ガスケットの片側のリリースシートをはぎ、バックレンズに接着する。もう片側のリリースシートをはぎ、そのうえにフロントレンズを平行的に対置させ、押し付けて、両レンズを貼付した。 【0165】 (5) 気圧調整孔の防水:バックレンズに設けた直径1mmの気圧調製孔に、直径3mmの粘着剤つきフッ素系多孔膜を貼付して、ダブルレンズ部分を調製した。 【0166】 (6) ゴーグルフレームの調製:ダブルレンズ部分を嵌合する孔と、ゴーグルフレームの上辺に1つあたり2cm2の通気孔を2つ、ゴーグルフレームの下部に1つあたり2cm2の通気孔を2つそなえ、かつ、顔面へフィットしやすいように顔面構造にあわせ、円筒形状に設計された金型を用い、ポリウレタン樹脂を射出成形して、ゴーグルフレームを調製した。 【0167】 (7) ゴーグルフレームの通気孔の防水:各通気孔に、厚み2mmの連続気泡性ポリウレタンシートを粘着剤で貼付した。 【0168】 (8) ゴーグルフレームの顔面装着体取りつけ:厚み15mmの連続気泡性ポリウレタンシートを、ゴーグルフレームの接顔部分の形状に15mm幅で切りとり、リング状の顔面装着体をつくり、粘着剤でゴーグルフレームに貼付して、ゴーグルフレーム部分を調製した。 【0169】 (9) ゴーグルフレーム部分にダブルレンズ部分の取りつけ:ゴーグルフレームの嵌合孔にダブルレンズ部分を嵌合し、嵌合孔周囲の溝にはめて、ダブルレンズを固定した。 【0170】 (10)顔面固定用のベルト部分の調製:ゴム糸のまわりを合成繊維で巻いた伸縮性の糸でつくったベルトと留め金でできた顔面固定用のベルト部分をゴーグルフレーム部分に固定して、ゴーグルを調製した。 【0171】 (防曇テスト) バックレンズのバックカーブ側に市販の防曇液をぬった上記ゴーグルを室温で顔面に装着してから−5℃の環境試験室に入った。1時間たっても、ダブルレンズ内に曇りが発生しなかった。 【0172】 (ダブルレンズの剥離テスト) 上記ゴーグルを、−5℃の環境下において、1気圧と0.95気圧の間の減圧反復テストを行った。500回行っても、レンズとガスケットの接着面に剥離が見られなかった。 【0173】 〔比較例1〕 バックレンズが、実施例2で用いた厚み0.8mmのポリカーボネート樹脂シートのか わりに、厚み0.8mmのプロピルセルロースシートであること以外は実施例1と同様にしてゴーグルを調製した。 【0174】 実施例1と同様の方法で、−5℃における防曇テストをしたところ、10分後にダブルレンズ内に曇りが発生した。 【0175】 〔比較例2〕 バックレンズが、実施例2で用いた厚み0.8mmのポリカーボネート樹脂シートのか わりに、厚み0.25mmのポリカーボネート樹脂シートであること以外は実施例1と同様にしてゴーグルを調製した。 【0176】 実施例2と同様の方法で、−5℃における防曇テストをしたところ、20分後にダブルレンズ内に曇りが発生した。 【0177】 〔比較例3〕 バックレンズに気圧調整孔を設けない以外は、実施例2と同様にしてゴーグルを調製した。 【0178】 (防曇テスト) バックレンズのバックカーブ側に市販の防曇液をぬった上記ゴーグルを室温で顔面に装着してから−5℃の環境試験室に入った。1時間たっても、ダブルレンズ内に曇りが発生しなかった。 【0179】 (ダブルレンズの剥離テスト) 上記ゴーグルを、−5℃の環境下において、1気圧と0.95気圧の間の減圧反復テストを行った。20回行ったところで、レンズとガスケットの接着面に剥離が見られた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000179926 【氏名又は名称】山本光学株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年10月27日(2006.10.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072213 【弁理士】 【氏名又は名称】辻本 一義
【識別番号】100119725 【弁理士】 【氏名又は名称】辻本 希世士
【識別番号】100129975 【弁理士】 【氏名又は名称】上野 康成
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| 【公開番号】 |
特開2008−62009(P2008−62009A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−292258(P2006−292258) |
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