| 【発明の名称】 |
吸収性物品 |
| 【発明者】 |
【氏名】木村 真由美
【氏名】山本 耕裕
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| 【要約】 |
【課題】着用者に違和感を与えにくく、吸収性物品の使用時に、防漏ポケットが開口しやすい吸収性物品を提供すること。
【構成】吸収層12及び防漏層16を備えた縦長の吸収性本体11と、吸収性本体11の肌当接面側における両側部それぞれに配された一対のサイド防漏シート15,15と、吸収性本体11から幅方向外方に延出する一対のウイング部2.2とを有する吸収性物品1であって、一対のサイド防漏シート15,15それぞれと吸収層12との間に、吸収性本体11の幅方向中央側に向かって開口する防漏ポケット4が形成されており、吸収性本体11は、その幅方向中央部に、その両側に位置する部分に比べて剛性が高い高剛性領域11Hを有しており、防漏ポケット4、ウイング部2及び高剛性領域11Hの総てを横切る折曲線L1.L2に沿って長手方向に折り曲げられた状態で包装されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸収層及び防漏層を備えた縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の肌当接面側における両側部それぞれに配された一対のサイド防漏シートと、該吸収性本体から幅方向外方に延出する一対のウイング部とを有する吸収性物品であって、 一対の前記サイド防漏シートそれぞれと前記吸収層との間に、前記吸収性本体の幅方向中央側に向かって開口する防漏ポケットが形成されており、 前記吸収性本体は、その幅方向中央部に、その両側に位置する部分に比べて剛性が高い高剛性領域を有しており、 前記防漏ポケット、前記ウイング部及び前記高剛性領域の総てを横切る折曲線に沿って長手方向に折り曲げられた状態で包装されている吸収性物品。 【請求項2】 一対の前記サイド防漏シートそれぞれは、密度が0.05〜0.15g/cm3である請求項1記載の吸収性物品。 【請求項3】 一対の前記サイド防漏シートは、前記折曲線が横切る部分の密度がエンボス加工によって部分的に高められている請求項1記載の吸収性物品。 【請求項4】 前記吸収層は、液透過性の表面シート及び吸収体を含み、前記吸収性本体の前記高剛性領域の両側に位置する部分における吸収体は、嵩高繊維を30重量%以上含んでいる請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。 【請求項5】 前記吸収層は、液透過性の表面シート及び吸収体を含んでおり、 前記吸収体は、その幅方向の全域に亘るように配された2層の幅広吸収性シートと、幅方向中央部のみに配された幅狭吸収性シートとを有し、前記吸収性本体の高剛性領域においては、2層の幅広吸収性シートそれぞれと幅狭吸収性シートとの間が接着剤を介して接合されており、該吸収性本体の高剛性領域の両側に位置する部分においては、2層の幅広吸収性シート間が接合されていない請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。 【請求項6】 包装から取り出して展開した状態における最大厚みが5mm以下である請求項1〜5の何れかに記載の吸収性物品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等の吸収性物品に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、生理用ナプキン等の吸収性物品においては、肌当接面側における長手方向の両側部に、液体の横方向への移動を阻止する立体障壁を形成して横漏れ防止性を高めることが広く行われている。 例えば、特許文献1には、長手方向の両側部に設けられたバリヤーフラップを、弾性伸縮部と、該弾性伸縮部の前後各々に位置する非伸縮部とにより構成し、該弾性伸縮部を横切る折曲線に沿って長手方向に折り曲げた個袋入り生理用ナプキンが記載されている。 また、特許文献2には、ウイング部を形成させる液バリヤシートの一方の側縁側を、表面シート上に重ねて配置すると共に、該バリヤシートを、その一方の側縁から離間した位置において表面シートに接合し、該バリヤシートと該表面シートとの間に防漏ポケットが形成されている生理用ナプキンが提案されている。 【0003】 【特許文献1】特開平8−660号公報 【特許文献2】実開平5−51328号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 特許文献1記載のナプキンは、個袋から取り出したときに、幅方向に折曲線が形成されているため弾性伸縮部が収縮し易く、バリヤーフラップが良好に立ち上がる。しかし、折曲線による折曲の折りグセが、そのままナプキン幅方向の略全域に残り、装着時に折りグセ部分と体との間に隙間が生じ、側部方向へ液が流れる道筋を作りモレを引き起こし易くなる。また、バリヤーフラップが、伸長状態で貼着した弾性部材の収縮によって立ち上がるものであるため、バリヤーフラップ部が装着時に身体を圧迫し、ナプキンの両側部が、着用者に違和感を与え易いという問題がある。また製造工程において、弾性部材を伸長状態で貼着する必要があり、使用材料の低減や製造コストの低減を図る上で好ましくない。 また、特許文献2記載のナプキンにおいては、バリヤシートと表面シートとの間が充分に離間ぜずに、ポケットの機能が充分に発揮されない恐れがある。 【0005】 従って、本発明の目的は、着用者に違和感を与えにくく、吸収性物品の使用時に、防漏ポケットが開口しやすい吸収性物品を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明は、吸収層及び防漏層を備えた縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の肌当接面側における両側部それぞれに配された一対のサイド防漏シートと、該吸収性本体から幅方向外方に延出する一対のウイング部とを有する吸収性物品であって、一対の前記サイド防漏シートそれぞれと前記吸収層との間に、前記吸収性本体の幅方向中央側に向かって開口する防漏ポケットが形成されており、前記吸収性本体は、その幅方向中央部に、その両側に位置する部分に比べて剛性が高い高剛性領域を有しており、前記防漏ポケット、前記ウイング部及び前記高剛性領域の総てを横切る折曲線に沿って長手方向に折り曲げられた状態で包装されている吸収性物品を提供することにより、上記目的を達成したものである。 【発明の効果】 【0007】 本発明の吸収性物品は、着用者に違和感を与えにくく、吸収性物品の使用時に、防漏ポケットが開口しやすい。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。 本発明の一実施形態である生理用ナプキン1(以下、単にナプキン1ともいう)は、図1及び図2に示すように、吸収層12及び防漏層16を備えた縦長の吸収性本体11と、該吸収性本体11の肌当接面側における両側部それぞれに配された一対のサイド防漏シート15,15と、該吸収性本体の両側縁から幅方向外方に延出する一対のウイング部2,2とを有する。 ナプキン1は、着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部Aと、該排泄部対向部Aの前後に延在する前方部B及び後方部Cとを有する。ナプキン1の着用時には、前方部Bが着用者の前(腹)側に配され、後方部Cが着用者の後(背)側に配される。一対のウイング部2,2は、排泄部対向部Aにおける吸収性本体11の両側に形成されている。 【0009】 吸収層12は、液透過性の表面シート13と液保持性の吸収体14とからなり、防漏層16は、液不透過性(難透過性も含む概念である)の裏面シートからなる。本実施形態における防漏層16は、裏面シートのみからなるため、両者に同一の符号16を付す。 吸収体14は、表面シート13と裏面シート16との間に挟まれて、これらと一体化されている。 【0010】 一対のサイド防漏シート15,15は、吸収性本体11の肌当接面側における両側部それぞれに、該吸収性本体11の長手方向に沿って配されている。 サイド防漏シート15,15は、それぞれ、吸収性本体11の幅方向中央側に位置する一方の側縁15a(以下、内側縁ともいう)から所定幅の領域が、表面シート13の両側部と重なっており、図2に示すように、内側縁15aから他方の側縁15b方向に離間した位置において、表面シート13にヒートシール等の公知の接合手段により接合されている。 【0011】 このサイド防漏シート15と表面シート15との接合により、ナプキン1の長手方向におけるウイング部2,2の形成位置と略同じ位置に、図1に示すように、吸収性本体11の幅方向中央側に向かって凹に湾曲した形状の一対の接合線3,3が形成されている。 一対の接合線3,3それぞれは、それぞれの両端部31,32を、サイド防漏シート15の内側縁15aの近傍に有しており、その両端部31,32間は、略円弧状をなしている。各接合線3の両端部31,32間の長さは、ナプキン1の全長の10〜50%程度であることが好ましい。 【0012】 サイド防漏シート15における、内側縁15aと前記接合線3との間は、図2に示すように、表面シート13に接合されておらず、これにより、サイド防漏シート15と表面シート13との間に、吸収性本体の幅方向中央側に向かって開口する防漏ポケット4,4が形成されている。この防漏ポケット4は、包装された状態のナプキン1においては、実質的に開口していないが、図2に示すように、包装から取り出してショーツ等の下着に固定した状態においては、吸収性本体11の幅方向中央側に向かって開口し、ナプキンの幅方向へ移動した経血等を捕捉する。本発明における防漏ポケットは、吸収性物品の使用(着用)時に、吸収性本体の幅方向中央側に向かって開口するものであれば良い。また、吸収性物品の使用(着用)時に、常時開口している必要はなく、着用者から受ける圧力の増減に伴い開閉を繰り返すものであっても良い。 【0013】 吸収性本体11は、図2に示すように、その幅方向中央部に、その両側に位置する部分11L,11L(低剛性領域ともいう)に比べて剛性が高い高剛性領域11Hを有している。 そして、本実施形態のナプキン1は、図2に示すように、一対の防漏ポケット4,4、一対のウイング部2,2及び吸収性本体11の高剛性領域11Hの総てを横切る折曲線L1,L2に沿って長手方向に折り曲げられた状態で包装されている。 【0014】 包装状態のナプキン1について更に説明すると、ウイング部2,2は、ナプキン1の長手方向に延びる折曲線LWに沿ってナプキン幅方向に折り曲げられ、吸収性本体11の肌当接面側に重ねられている。吸収性本体11の肌当接面側に折り曲げられた一対のウイング部2それぞれの粘着部23は、図示しない剥離紙で被覆されている。 また、ナプキン1は、何れもナプキン1を幅方向に横切る折曲線である4本の折曲線L〜L4で長手方向に折り曲げられている。折曲線L1、L2による折曲の前に、ウイング部2は、吸収性本体11の肌当接面側に折り曲げられている。 【0015】 各折曲線L1〜L4によるナプキン1の折曲の向きは、何れも裏面シート16側が山、表面シート13側が谷となる向きであり、折曲線L1〜L4による折曲の際の折曲の順序は、L3、L4、L1、L2の順である。折曲線L4、L1及びL2による折曲の際には、図1に仮想線で示すように包装材5がナプキン1の非肌当接面側に配されており、ナプキン1と包装材5とは一体的に折曲されている。包装材5における、折り畳まれたナプキン1の両側縁から延出する部分がヒートシールにより封止され、更にタブテープ6で、包装材の長手方向の端部がその対向面に止めつけてある。 従来、生理用ナプキン等の吸収性物品は、長手方向に折り曲まれた状態で包装材により個別に包装(個装)されて市販等されることが通常であり、包装に用いられる包装材の材質や包装の方法等は、従来の、個装された吸収性物品と同様とすることができる。 【0016】 本実施形態のナプキン1は、上述したように、一対の防漏ポケット4,4、一対のウイング部2,2及び吸収性本体11の高剛性領域11Hの総てを横切る折曲線L1,L2に沿って長手方向に折り曲げられた状態で包装されており、また、折曲線L1,L2における折曲の向きがナプキン1の非肌当接面側が山となる向きであるため、防漏ポケット4の上壁を形成するサイド防漏シート15における、折曲線L1,L2により折曲された箇所には、しっかりとした強い折りグセが付いている。そのため、ナプキン1を使用する際に、ナプキン1を、ショーツ等の下着の肌対向面上に平面状に拡げたときに、その折りグセが付いた部分Bは、図3及び図4に示すように、屈曲した状態を維持し易い。 他方、その折りグセが付いた部分Bの下には、吸収性本体11の低剛性領域11Lが位置し、該低剛性領域11Lには、低剛性であることによって元々折りグセが付きにくい上に、該低剛性領域11Lは、高剛性領域11Hに比べ高さが低くなっているため、高剛性領域11Hに比較して緩やかな曲率で折り曲げられ、吸収性本体11の低剛性領域11Lには、高剛性領域11Hに比べて折りグセが付きにくい。また、サイド防漏シート15は、低剛性領域11Lより内面で折られるため、折りグセが付き易くなっている。そのため、ナプキン1を使用する際に、ナプキン1を、ショーツ等の下着の肌対向面上に平面状に拡げたときに、その折曲されていた部分11Bは、図3及び図4に示すように、比較的平らな状態となる。 【0017】 このように、サイド防漏シート15が、折りグセにより屈曲状態を維持し易い一方、その下に位置する吸収性本体の低剛性領域11Lが、比較的平らになることによって、防漏ポケット4が開口し易い。 しかも、ナプキン1の長手方向におけるウイング部2の形成位置と略同じ位置に折曲線L1,L2が存在しているため、ウイング部2,2を、下着の股下部の側縁に沿って折り曲げ、粘着部23を介して下着の非肌対向面に固定したとき、吸収性本体11の折曲されていた部分11Bに、下着からの圧力Pが比較的強く加わり、そのため、該部分11Bが一層平らに延ばされ易い。これにより、防漏ポケット4が一層開口し易くなり、ナプキン1の使用時に、防漏ポケット4が、充分且つ確実に開口して、優れた防漏性能が得られる。 尚、下着の非肌対向面は、典型的には、下着の外表面であるが、股下部がショーツの外表面をなす外層シートとその内側に一部が外層シートから離間するように設けられた装着部との2重構造を有するもの等においては、該装着部の外層シート側の面が下着の非肌対向面である。 【0018】 また、本実施形態においては、折りグセの付き易さの差で、防漏ポケットを開口させるようにしたので、弾性部材の収縮により防漏ポケットを開口させる場合に比べて、防漏ポケット4が肌に当たる感触が柔らかであり、また、製造時に弾性部材を伸長状態で固定する必要もない。更に、吸収性本体11の両側部が幅方向中央部よりも低剛性になされているので、着用者に違和感を与えにくい。 【0019】 更に、吸収性本体11が、高剛性領域11Hを幅方向中央部に有し、該部分11Hには、折曲線L1,L2による折曲の折りグセが付きやすいため、ナプキン1を拡げて下着に固定したときに、該部分11Hの折りグセにより、ナプキン1の表面に、幅方向に延びる谷状のくぼみCが生じやすく、このくぼみCにより、ナプキン1の前後方向への液の移動が抑制され、ナプキン1の前後からの漏れを防止することができる。 【0020】 サイド防漏シート15は、上記の作用により防漏ポケット4の開口性を高める観点から、折りグセが付きやすいことが好ましい。 具体的には、サイド防漏シート15は、密度が0.05〜0.15g/cm3であることが好ましく、0.09〜0.12g/cm3であることがより好ましい。 また、サイド防漏シート15の形成材料としては、各種公知の材料を用いることができ、例えば撥水性の不織布や樹脂フィルム製シートが好ましく用いられる。特に撥水性のエアースルー不織布を用いることが、肌触りのよさと横モレ防止の点から好ましい。また、不織布と樹脂フィルムのラミネート体を用いることもできる。このように肌触りと防漏性に優れる材料を用いることができるが、折りグセの付きやすさの点から、スパンボンド法、メルトブローン法によって形成された不織布等を用いることが肌触りを含めて好ましい。また、このようなシートを数枚重ねて使用してもよい。 【0021】 また、同様の観点から、サイド防漏シート15は、折曲線L1(L2)が横切る部分の密度がエンボス加工によって部分的に高められていることが好ましい。 この場合のサイド防漏シート15の材料としては、熱融着法、水流交絡法、ニードルパンチ法、溶剤接着法、スパンボンド法、メルトブローン法等によって形成された不織布が挙げられる。エンボス加工による密度の部分的な上昇は、このような不織布に、部分的な圧密化部を形成をして、不織布の繊維の集合状態を全体的に緻密にし、折曲線L1(L2)が横切る部分に折りグセが付きやすくすることを意味する。 【0022】 エンボスピッチは折りグセのつきやすさの点から3〜10mmが好ましく、エンボス化率は肌触りの観点から5〜20%が好ましい。またエンボスは、熱融着によって形成されたもの、あるいは、2枚のシートを使用し、その層間にホットメルトのような接着手段を設け、更にエンボス加圧処理を施し圧密化したものでもよい。 【0023】 本実施形態のナプキン1における吸収性本体11は、図2に示すように、吸収体14の剛性の差によって、高剛性領域11Hとその両側に位置する低剛性領域11Lとが生じている。 本実施形態のナプキン1における吸収体14は、図1に示すように、着用時の前後方向と同方向に長い形状を有しており、その長手方向及び幅方向の一部に、他の部分より、構成する吸収性シート7の層数が多く剛性が高い高剛性部分を有している。 ナプキン1を平面視したとき、内部に吸収体の剛性が高い前記高剛性部分が存在する部分が、吸収性本体11の高剛性領域11Hとなっており、内部に吸収体の高剛性部分以外の部分(相対的に低剛性の部分)が存在する部分が、吸収性本体11の低剛性領域11L,11Lとなっている。 【0024】 吸収性本体11の高剛性領域11Hにおける吸収体14は、吸収性シート7が4層に積層された構造を有し、吸収性本体11の低剛性領域11Lにおける吸収体14は、吸収性シート7が2層に積層された構造を有している。詳細には、吸収体14は、その長手方向及び幅方向の全域に亘る2層の幅広吸収性シート7aと、吸収体14の長手方向の一部における幅方向中央部のみに配された幅狭吸収性シート7bとを有しており、吸収性本体11の高剛性領域11Hにおける、2層の幅広吸収性シート間には、幅狭吸収性シート7bが2層に折り畳まれた状態で配されており、吸収性本体11の低剛性領域11Lには、幅狭吸収性シート7bが配されていない。 【0025】 吸収性本体11の低剛性領域11L、11L(高剛性領域の両側に位置する部分)における吸収体14は、その構成成分中に、嵩高繊維を30重量%以上含んでいること、特に50〜80重量%含んでいることが、低剛性領域11L、11Lに折りグセが付きにくなり、防漏ポケットの開口性が一層向上するので好ましい。 嵩高繊維は、繊維形状が捻れ構造、クリンプ構造、屈曲および、または、分岐構造の立体構造をとるか、または断面積が極太(たとえば繊維粗度が0.3mg/以上)である繊維である。 嵩高繊維としては、特に天然セルロース繊維、再生セルロース繊維、PET、PE、PPなどの合成繊維を親水化処理して得られた繊維が好ましく、これらは2種以上の組み合わせて用いることができるが、吸収性、コストの観点から木材パルプを用いることが好ましい。 尚、嵩高繊維と併用する繊維としては、親水性表面を有する繊維であれば、特に制限なく用いることができる。 【0026】 また、吸収性本体11の低剛性領域11L、11Lにおける吸収体14は、吸収性本体11の高剛性領域11Hにおける吸収体14よりも、厚み方向において隣接するシートとの間及び/又は内部にすべりが生じやすいことが好ましい。かかる構成により、吸収性本体11の両側部に一層折りグセが付きにくくなり、相対的に折りグセが付きやすいサイド防漏シートとの関係において、より防漏ポケットが開口しやすくなる。本実施形態のナプキン1における前記「厚み方向において隣接するシート」は、表面シート13又は裏面シート16である。 【0027】 本実施形態のナプキン1における吸収体4は、その幅方向の全域に亘るように配された2層の幅広吸収性シート7aと、幅方向中央部のみに配された幅狭吸収性シート7bとを有し、吸収性本体11の高剛性領域11Hにおいては、2層の幅広吸収性シート7aそれぞれと幅狭吸収性シート7bとの間が接着剤8を介して接合されており、吸収性本体11の低剛性領域11L,11L(高剛性領域の両側に位置する部分)においては、2層の幅広吸収性シート7a間が接合されていない。これにより、吸収体14は、高剛性領域11Hにおける吸収体14よりも内部にすべりが生じやすくなっている。 本実施形態の構成に代えて、高剛性領域11Hにおける2層の幅広吸収性シート7aそれぞれと幅狭吸収性シート7bとの間を強固に接着する一方、低剛性領域11L、11Lにおける2層の幅広吸収性シート7a間を、接着剤の塗布パターンを異ならせて弱く接着しても良い。 【0028】 本実施形態のナプキン1は、包装から取り出して展開した状態における最大厚みが5mm以下である。特に厚みが最大となる高剛性領域の厚みを5mm以下に抑えることで、排泄部対向部付近に違和感が発生することを防止することができる。 高剛性領域の厚みは1.5〜5mm、特に2.0〜3.5mmであることが好ましい。低剛性領域の厚みは0.5〜3mm、特に1.0〜2.0mmであることが好ましい。 【0029】 本実施形態のナプキン1における吸収性本体11の防漏層16側の面には、図5に示すように、本体粘着部9が設けられている。本体粘着部9は、ショーツ等の下着の肌対向面に当接し、ナプキン1と下着との間に位置ズレが生じるのを防止するものである。本実施形態のナプキン1における本体粘着部9は、吸収性本体11の幅方向に延びる帯状の粘着部91,91・・を、該吸収性本体11の長手方向に多数間欠的に形成してなる。このように、本体粘着部9を設けることで、高剛性領域11Hに設けられた折り線による折りグセからショーツに接着固定されることで、製品が平らに押し広げられ、完全に折りグセがのばされることはない。 【0030】 本実施形態のナプキン1の各部を構成する材料について説明する。表面シート13や裏面シート16としては、この種の物品に通常用いられているものを特に制限無く用いることができる。例えば、表面シート13としては、親水性且つ液透過性の不織布や、開孔フィルムを用いることができる。裏面シート16としては、液不透過性の材料や撥水性の材料を用いることができる。液不透過性の材料としては、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート材等を用いることができ、撥水性の材料としては、スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド等からなる多層構造の複合不織布、スパンボンド不織布、ヒートボンド不織布、エアースルー不織布等を用いることができる。 【0031】 吸収体4を構成する吸収性シート7a,7bとしては、2枚の不織布や紙の間に吸収性ポリマーやパルプを担持した吸収性シート、特開平8−246395号公報記載の吸収性シート等を用いることができる。また、吸収体として、従来汎用されているフラッフパルプの積繊体又はフラッフパルプと高吸収性ポリマーの粒子との混合積繊体をティッシュペーパー等の透水性材料で被覆したもの等を用いることもできる。 【0032】 本発明の吸収性物品は、前述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。 例えば、防漏ポケット、ウイング部及び高剛性領域の総てを横切る折曲線L1,L2は、一本のみであっても良く、例えば上記実施形態におけるL1,L2の何れかを省略したり、L1とL2に代えて、それらの中間の位置に一本のみ存在させても良い。 また、2層の幅広吸収性シート間に幅狭吸収性シートを介在させるのに代えて、2層の幅広吸収性シートの表面シート側又は裏面シート側に幅狭吸収性シートを積層することもできる。また、高剛性領域と低剛性領域の剛性を、それぞれに配される吸収性シートの層数の差により異ならせるのに代えて、それぞれに配される吸収体の坪量の差により異ならせることもできる。吸収性シートの層数の差により異ならせる場合の層数の差は、1又は3以上であっても良い。 【0033】 また、吸収性本体11の低剛性領域11L、11Lに折りグセが付きにくくなる構成として、吸収性本体11の低剛性領域11L、11Lにおける吸収体14を、吸収性本体11の高剛性領域11Hにおける吸収体14よりも、厚み方向における隣接シート(表面シート及び/又は裏面シート等)との間にすべりが生じやすくしても良い。具体例としては、吸収体14と表面シート13とを接着する接着剤の塗工パターンを、高剛性領域11Hにおいては密なパターンとする一方、低剛性領域11L、11Lにおけては相対的に疎なパターンとすることが挙げられる。密なパターンと疎なパターンの組み合わせとしては、全面塗工とスパイラル等のパターン塗工、ストライプパターンのストライプの間隔が密なパターンとストライプパターンのストライプの間隔が疎なパターン等が挙げられる。 【0034】 また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキン以外に、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等であっても良い。 【図面の簡単な説明】 【0035】 【図1】図1は、本発明の一実施形態としての生理用ナプキンを表面シート側から見た状態を示す平面図である。 【図2】図2は、図1のII−II線拡大断面図である。 【図3】図3は、着用状態において防漏ポケットが開口した状態を示す斜視図である。 【図4】図4は、図3のIII−III線断面図である。 【図5】図5は、図1の生理用ナプキンを裏面シート側から見た状態を示す平面図である。 【符号の説明】 【0036】 1 生理用ナプキン(吸収性物品) 11 吸収性本体 11H 高剛性領域 11L 低剛性領域(高剛性領域の両側に位置する部分) 12 吸収層 13 表面シート 14 吸収体 15 サイド防漏シート 16 裏面シート(防漏層) 2 ウイング部 4 防漏ポケット 5 包装材 6 タブテープ L1,L2 防漏ポケット、ウイング部及び高剛性領域の総てを横切る折曲線
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月6日(2006.9.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076532 【弁理士】 【氏名又は名称】羽鳥 修
【識別番号】100101292 【弁理士】 【氏名又は名称】松嶋 善之
【識別番号】100112818 【弁理士】 【氏名又は名称】岩本 昭久
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| 【公開番号】 |
特開2008−61760(P2008−61760A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−241733(P2006−241733) |
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