| 【発明の名称】 |
吸収性物品及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】濱島 美次
【氏名】横松 弘行
【氏名】坂橋 春夫
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| 【要約】 |
【課題】ウイング部が、柔らかな肌触りを有し、ウイング部を容易にショーツ等に巻き込んで固定でき、その際に生じる折り曲げ部も柔軟で着用者に不快感を与えにくく、また、不織布に粘着剤を転着して粘着部を形成する場合の転着性にも優れている吸収性物品を提供すること。
【構成】吸収層2及び防漏層3を具備する縦長の吸収性本体4と、該吸収性本体4の両側に設けられた一対のウイング部6,6とを有する吸収性物品1において、ウイング部6は、2層以上の積層構造を有する積層不織布61からなり、積層不織布61は、肌側に位置する最上層が未エンボス不織布62からなり、非肌側に位置する最下層がエンボス不織布63からなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸収層及び防漏層を具備する縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の両側に設けられた一対のウイング部とを有する吸収性物品において、 前記ウイング部は、2層以上の積層構造を有する積層不織布からなり、 前記積層不織布は、肌側に位置する最上層が未エンボス不織布からなり、非肌側に位置する最下層がエンボス不織布からなることを特徴とする吸収性物品。 【請求項2】 前記未エンボス不織布は、坪量が10〜50g/m2であり、密度0.005〜0.05g/cm3であり、厚みが0.5〜3mmであり、 前記エンボス不織布は、坪量が10〜50g/m2であり、密度が0.02〜0.5g/cm3であり、厚みが0.1〜1.5mmであり、前記未エンボス不織布よりもエンボス不織布の密度が高い、請求項1記載の吸収性物品。 【請求項3】 前記未エンボス不織布は、前記吸収性本体の幅方向と同じ方向の100g/50mm加重時の伸度が10%以上であり、 前記エンボス不織布は、前記吸収性本体の幅方向と同じ方向の100g/50mm加重時の伸度が8%以下である、請求項1又は2記載の吸収性物品。 【請求項4】 前記積層不織布は、前記未エンボス不織布と前記エンボス不織布とが積層された2層構造の不織布であり、前記未エンボス不織布及び前記エンボス不織布は、何れも疎水性の合成繊維からなる請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。 【請求項5】 前記エンボス不織布は、前記未エンボス不織布と同一の不織布にエンボス加工を施して得られたものである請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。 【請求項6】 請求項1記載の吸収性物品の製造方法であって、 エンボス加工が施されていない帯状不織布の長手方向の片側に、エンボスロールを用いてエンボス加工を施す工程、エンボス加工を施した部分とエンボス加工を施していない部分とが重なるように折り返し両者間を接着して積層不織布を得る工程、該積層不織布を、吸収性物品とされたときの肌側にエンボス加工を施していない部分が位置し非肌側にエンボス加工を施した部分が位置するように、吸収性本体の構成部材に固定する工程、及び該積層不織布をウイング部の形状を生じるように切断する工程を具備する、吸収性物品の製造方法。 【請求項7】 請求項1記載の吸収性物品の製造方法であって、 エンボス加工が施されていない帯状不織布の長手方向の中央部又両側部に、エンボスロールを用いてエンボス加工を施す工程、エンボス加工を施した部分とエンボス加工を施していない部分とが重なるように折り返し両者間を接着して積層不織布を得る工程、該積層不織布を、そのそれぞれにウイング部の形状を生じるように2本の積層不織布に分離する工程、及び、2本に分離した積層不織布を、そのまま或いは所定の長さに切断した後、吸収性物品とされたときの肌側にエンボス加工を施していない部分が位置し非肌側にエンボス加工を施した部分が位置するように、吸収性本体の両側部を構成する部材に固定する工程を具備する、吸収性物品の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、経血やおりもの、尿などを吸収する為の、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド等の吸収性物品に関し、詳しくは、吸収性本体の両側にウイング部を有する吸収性物品及びその効率的な製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド等の吸収性物品として、液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を具備する縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の両側に設けられた一対のウイング部とを有するものが知られている。 ウイング部は、使用中における吸収性物品の位置ズレやヨレを防止したり、吸収性物品を固定するショーツ等の下着が汚れることを防止するものである。 一般に、ウイング部は、非肌側の片面に粘着部が設けられており、吸収性物品をショーツ等に固定する際に、クロッチ部の側縁に沿って折り曲げられ、該粘着部を介してショーツ等の非肌対向面に固定される。 【0003】 従来の吸収性物品におけるウイング部の構造は、吸収性本体の肌当接面を構成する不織布製のシートもしくは開孔フィルムと、吸収性本体の肌当接面とは反対側の面を構成する樹脂フィルム製の液不透過性シートとを、それぞれ吸収性本体の幅方向の外方に向かって延出させてウイング部を形成し、該ウイング部の液不透過性シート側に粘着剤を塗布して粘着部を設けたものが殆どである。 また、特許文献1には、ウイング部の肌触り及び、通気性を向上させる為に、ウイング部を不織布のみから構成した吸収性物品が提案されている。 【0004】 【特許文献1】特開2002−272786号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 従来の液不透過性シートと不織布製のシートとからなるウイング部を備えた吸収性物品においては、ウイング部をショーツに巻き込み固定したときに、その折り返し部が硬くなり、足の付け根部分に不快感を与えたり、フィルムを含んで構成される為に、通気性に劣るという問題があった。 また、特許文献1の吸収性物品のように、ウイング部を一枚の不織布で構成した場合には、ウイング部の柔らかさや通気性は改善されるが、柔らかな一枚の不織布で構成されるために、ウイング部をショーツに綺麗に巻き込む為の、不織布の剛性、腰が得られず、ウイング部をショーツに巻き込んで装着する操作をスムーズに行い難いという問題があった。 また、特許文献1には、ウイング部の付け根部を除く領域に、面状のヒートエンボス処理を施し、その部分の不織布をフィルム化させ、ズレ止め粘着剤と不織布との定着性を高めることが記載されている。このヒートエンボスは、ズレ止め粘着剤の定着性を改善するが、ウイング部を構成する不織布の厚み方向全体をエンボス一体化する為に、ウイング不織布が薄く、硬くなり、ウイング部の肌触り、柔らかさや操作性が損なわれる。 【0006】 本発明の目的は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る吸収性物品及びその効率的な製造方法を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明は、吸収層及び防漏層を具備する縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の両側に設けられた一対のウイング部とを有する吸収性物品において、前記ウイング部は、2層以上の積層構造を有する積層不織布からなり、前記積層不織布は、肌側に位置する最上層が未エンボス不織布からなり、非肌側に位置する最下層がエンボス不織布からなることを特徴とする吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。 【0008】 また、本発明は、前記吸収性物品の製造方法であって、エンボス加工が施されていない帯状不織布の長手方向の片側に、エンボスロールを用いてエンボス加工を施す工程、エンボス加工を施した部分とエンボス加工を施していない部分とが重なるように折り返し両者間を接着して積層不織布を得る工程、該積層不織布を、吸収性物品とされたときの肌側にエンボス加工を施していない部分が位置し非肌側にエンボス加工を施した部分が位置するように、吸収性本体の構成部材に固定する工程、及び、該積層不織布をウイング部の形状を生じるように切断する工程を具備する、吸収性物品の製造方法を提供するものである。 【0009】 また、本発明は、前記吸収性物品の製造方法であって、エンボス加工が施されていない帯状不織布の長手方向の中央部又両側部に、エンボスロールを用いてエンボス加工を施す工程、エンボス加工を施した部分とエンボス加工を施していない部分とが重なるように折り返し両者間を接着して積層不織布を得る工程、該積層不織布を、そのそれぞれにウイング部の形状を生じるように2本の積層不織布に分離する工程、及び、2本に分離した積層不織布を、そのまま或いは所定の長さに切断した後、吸収性物品とされたときの肌側にエンボス加工を施していない部分が位置し非肌側にエンボス加工を施した部分が位置するように、吸収性本体の両側部を構成する部材に固定する工程を具備する、吸収性物品の製造方法を提供するものである。 【発明の効果】 【0010】 本発明の吸収性物品は、ウイング部が、柔らかな肌触りを有する。また、ウイング部を容易にショーツ等に巻き込んで固定でき、その際に生じる折り曲げ部も柔軟で着用者に不快感を与えにくい。また、不織布に粘着剤を転着して粘着部を形成する場合の転着性にも優れている。 本発明の吸収性物品の製造方法によれば、上記吸収性物品を効率的に製造することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。 本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキン1は、図1及び図2に示すように、液保持性の吸収層2及び液不透過性の防漏層3を具備する縦長の吸収性本体4と、吸収性本体4の長手方向の両側に設けられた一対のウイング部6,6とを有する。 【0012】 吸収層2は、図2に示すように、液透過性の表面シート21と液保持性の吸収体22とからなり、防漏層3は、液不透過性(難透過性も含む)の裏面シート31からなる。吸収体22は、表面シート21と裏面シート31との間に挟持固定されている。表面シート21、吸収体22及び裏面シート31は一体化されて吸収性本体4を構成している。吸収性本体4の長手方向両側部の表面シート21側には、サイドシート51が配されて防漏ポケット5が形成されている。防漏ポケット5は、表面シート21から離間可能な自由端52と、サイドシート51が表面シート21に固定されて形成された固定端53とを有している。吸収性本体4の非肌当接面にはショーツとの接合に用いられる本体粘着部(図示略)が設けられている。 【0013】 本実施形態のナプキン1における各ウイング部6は、図2に示すように、2層の積層構造を有する積層不織布61からなり、該積層不織布61は、肌側に位置する最上層が未エンボス不織布62からなり、非肌側に位置する最下層がエンボス不織布63からなる。 肌側及び非肌側は、図2に示すように、ウイング部6を吸収性本体4の側方に延ばしたときに、吸収性本体4の肌当接面側(表面シート側)と同じ側(図2中の上側)が肌側であり、吸収性本体4の非肌当接面側(裏面シート側)と同じ側が非肌側である。 【0014】 未エンボス不織布62は、エンボス加工が施されていない不織布であり、エンボス不織布63は、エンボス加工が施されている不織布である。ここでいうエンボス加工には、積層不織布を構成する不織布同士を結合させるために、該積層不織布の厚み方向の全体に一体的に施されるエンボス加工は含まれない。積層不織布61には、そのような一体化のためのエンボス加工も施されていないことが好ましい。 【0015】 未エンボス不織布62としては、高圧水流処理により繊維ウエブの構成繊維同士を交絡させて得られる不織布であるスパンレース不織布、熱風処理により繊維ウエブの構成繊維同士を熱融着させて得られる不織布であるエアスルー不織布、接着剤で繊維ウエブの構成繊維同士を接着させて得られる不織布であるレジンボンド不織布等が挙げられる。 これらの不織布の製造に用いる繊維ウエブは、カード機や空気中で繊維を積繊してなるエアレイド法等によって製造することができる。 これらの中でも、肌触りの点から、スパンレース不織布、エアスルー不織布が好ましく、若干の伸張性を有することによるウイングの操作性やコストも考慮するとエアスルー不織布がより好ましい。 【0016】 未エンボス不織布62の構成繊維は、合成繊維、再生ないし半合成繊維及び天然繊維の何れであっても良い。合成繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂からなるポリオレフィン繊維、ポリエチレンフタレート等のポリエステル樹脂からなるポリエステル繊維、ナイロン等のポリアミド繊維、2種以上の樹脂からなる複合繊維等が挙げられる。複合繊維としては、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維等が挙げられる。再生繊維ないし半合成繊維としては、レーヨン、キュプラ、テンセル等が挙げられる。天然繊維としては、パルプ繊維、コットン繊維等が挙げられる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。 これらの繊維の中でも好ましいのは、肌触りと不織布表面強度の点からポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維である。未エンボス不織布中のポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維の含有割合は、30〜100重量%、特に50〜100重量%であることが好ましい 【0017】 未エンボス不織布62は、坪量が10〜50g/m2であり、密度が0.005〜0.05g/cm3であり、厚みが0.5〜3mmであることが好ましく、より好ましくは、坪量が15〜30g/m2であり、密度が0.007〜0.03g/cm3、厚み1〜2.5mmである。 未エンボス不織布62の坪量を10g/m2以上にすることで、不織布を地合良く安定的に製造することが容易となり、坪量を50g/m2以下にすることで、ウイングの折り曲げに関する操作性やコスト的に安いものとすることができる。未エンボス不織布62の密度を0.005g/cm3以上にすることで、不織布としての強度を充分として、使用中に、繊維の毛羽等が発生することを抑制でき、密度を0.05g/cm3以下にすることで、不織布が硬くなりすぎて肌触りが悪くなることを防止できる。未エンボス不織布62の厚みを0.5mm以上とすることで、良好なクッション性が得られ、肌触りを良好なものとすることができ、3mm以下とすることで、製造時に該不織布をロールから供給する場合に、該ロールの巻き長さが長くなり、生産性が良好となる。 【0018】 未エンボス不織布62の厚み等は、それぞれ、以下のように求められる。 〔厚み〕 ウイング部から測定用のサンプル(積層不織布61の小片)を切り出す。サンプルを切り出す際には、ウイング部を、粘着剤65が塗布されていない部分(例えば、図1中のA−A線)で切断して、下層のエンボス不織布63における複数のエンボス部64を通る切断面〔図3(a)参照〕を生じさせる。また、サンプルは、不織布の厚みが変化しないように切り出す。 切り出したサンプル上に、2.5g/cm2の荷重となるように、平板で加重した。図3(a)に示すが如く、切断面をマイクロスコープで観察し、上層の未エンボス不織布の厚み(L1)を測定する。計10点の厚みを求め、10点の平均値を上層の未エンボス不織布の厚みとした。不織布の種類によっては表面に部分的に繊維の毛羽があるものがあるが、不織布表面の毛羽の厚みは含めずに測定する。 【0019】 〔坪量〕 坪量の測定は、不織布を10cm×10cmの寸法に切り出し、その重量を測定し、1m2辺りの重量に換算した。サンプル数10点を測定し、その平均値を坪量とした。 ウイングつきの製品から測定する場合は、ウイング部を構成する積層不織布を製品から切り出し、更に積層不織布から上層の未エンボス不織布のみを剥がして、その未エンボス不織布の面積と重量を測定する。測定した重量と面積から、1m2辺りの重量に算出した。サンプル数10点を測定し、その平均値を坪量とした。上層の未エンボス不織布に接着剤、粘着剤が付着している場合は、トルエン等の有機溶剤で、粘着剤を溶解除去し、乾燥した後に測定する。 【0020】 〔密度〕 密度は、不織布の見掛けの密度である。密度は、上記のようにして測定した坪量と厚みから算出した。 例えば、坪量が20g/m2の不織布で、厚みが1mmであれば、 密度=坪量/1m2辺りの不織布容積=20g/(厚み0.1cm×100cm×100cm)=0.02g/cm3である。 【0021】 エンボス不織布63としては、上述した未エンボス不織布62として例示した各種不織布にエンボス加工を施したもの等を用いることができる。また、エンボス加工により繊維同士間を接合させた、ヒートロール不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布の他にスパンボンド不織布とメルトブローン不織布とを複合した不織布等を用いることもできる。 エンボス不織布63は、各種の不織布のなかでも、不織布表面強度とズレ止め粘着剤65の転着性の点から、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維からなるエアスルー不織布にエンボス加工を施したもの、あるいは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維からなる繊維ウエブにヒートロールエンボス加工したヒートロール不織布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維からなるスパンボンド不織布が好ましい。 【0022】 エンボス不織布63は、エンボス加工により、図3(a)及び図3(b)に示すように、厚みが部分的に薄くなった部分64(以下、エンボス部ともいう)を有している。 エンボス部64が、ウイング部の可撓性を向上させるために、エンボス不織布63における、吸収性本体の長手方向と同じ方向(図1のX方向)及び吸収性本体の幅方向と同じ方向(図1のY方向)のそれぞれにおいて非連続に形成されていることが好ましい。 【0023】 エンボス部64は、単に圧縮されて厚密化されている部分であっても良いが、熱エンボス、高周波エンボス又は超音波エンボス等により、エンボス不織布63の構成繊維同士が熱融着していることが好ましい。 【0024】 エンボス部64は、ウイング部の面積に対して充分に小さい面積のものが、エンボス不織布63における、ウイング部6を形成する部分の全域に亘るように分布していることが好ましく、ウイング部6を形成する部分の全域に均一なパターンで万遍なく分散していることがより好ましい。例えば、小円形のエンボス部を、千鳥状のパターンで万遍なく分散配置することができる。個々のエンボス部64の平面視形状は、円形または楕円形が好ましいが、矩形、三角形、ハート形等の任意の形状とすることもできる。 【0025】 また、面積10cm2の当たりのエンボスの個数は、5〜50個程度であることが好ましく、より好ましくは10〜30個程度である。また、個々のエンボス部64の面積は、0.005〜0.3cm2、特に0.01〜0.2cm2であることが好ましい。エンボスの面積率(不織布の単位面積当りのエンボス部の合計面積)は、2〜50%、特に3〜30%であることが好ましい。 また、ズレ止め粘着剤65の転着性をより高める目的で、ズレ止め粘着剤65に相当する部分全面をエンボス加工しても良い。 【0026】 エンボス不織布63は、坪量が10〜50g/m2であり、密度が0.02〜0.5g/cm3であり、厚みが0.1〜1.5mmであることが好ましく、より好ましくは、坪量が15〜30g/m2であり、密度が0.03〜0.3g/cm3、厚み0.15〜1.0mmであることがより好ましい。 エンボス不織布63の坪量を10g/m2以上にすることで、該不織布を地合良く安定的に製造することが容易となり、また、強度も充分となる。他方、坪量を50g/m2以下にすることで、コスト的に安いものとすることができる。エンボス不織布63の密度を0.02g/cm3以上にすることで、不織布としての強度が充分となり、密度を0.5g/cm3以下にすることで、不織布が硬くなりすぎて肌触りが悪くなることを防止できる。エンボス不織布63の厚みを0.1mm以上とすることで、ズレ止め粘着剤65の未エンボス不織布への裏抜けを防止し、1.5mm以下とすることで、製造時に該不織布をロールから供給する場合に、該ロールの巻き長さが長くなり、生産性が良好となる。 【0027】 エンボス不織布63の厚み等は、それぞれ、以下のように求められる。 〔厚み〕 ウイング部から測定用のサンプル(積層不織布61の小片)を切り出す。サンプルを切り出す際には、ウイング部を、粘着剤65が塗布されていない部分(例えば、図1中のA−A線)で切断して、下層のエンボス不織布63における複数のエンボス部64を通る切断面〔図3(a)参照〕を生じさせる。また、サンプルは、不織布の厚みが変化しないように切り出す。 切り出したサンプル上に、2.5g/cm2の荷重となるように、平板で加重した。 図3(a)に示す如く、切断面をマイクロスコープで観察し、下層のエンボス不織布の厚みL2〔図3(b)参照〕及びそのエンボス部64の厚みL3〔図3(b)参照〕を測定する。エンボス不織布の厚みは、L2とL3の平均厚みとし、計10点の厚みL2,L3を求め、10点のL2とL3の平均値を下層のエンボス不織布の厚みとした。不織布の種類によっては表面に部分的に繊維の毛羽があるものがあるが、不織布表面の毛羽の厚みは含めずに測定する。 【0028】 〔坪量〕 坪量の測定は、不織布を10cm×10cmの寸法に切り出し、その重量を測定し、1m2辺りの重量に換算した。サンプル数10点を測定し、その平均値を坪量とした。 ウイングつきの製品本体から測定する場合は、ウイング部を構成する積層不織布を製品から切り出し、更に積層不織布から下層のエンボス不織布のみを剥がして、そのエンボス不織布の面積と重量を測定する。尚、下層エンボス不織布に、ズレ止め粘着剤65が塗布されているが、トルエン等の有機溶剤で、粘着剤65を溶解除去した後に、測定した重量と面積から、1m2辺りの重量に換算した。サンプル数10点を測定し、その平均値を坪量とした。 【0029】 〔密度〕 密度は、不織布の見掛けの密度である。密度は、上記のようにして測定した坪量と厚みから算出した。 例えば、坪量が20g/m2の不織布で、L2とL3の平均厚みが1mmであれば、 密度=坪量/1m2辺りの不織布容積=20g/(厚み0.1cm×100cm×100cm)=0.02g/cm3である。 【0030】 ウイング部6を構成する積層不織布61は、ウイング部6のショーツ等への巻き込み性を向上させる観点から、最上層を構成する未エンボス不織布62及び最下層を構成するエンボス不織布63が以下の条件を満たすものであることが好ましい。また、未エンボス不織布62及び最下層を構成するエンボス不織布63は、それぞれ坪量が10〜50g/m2であることが好ましい。 未エンボス不織布62:吸収性本体の幅方向と同じ方向(図1のY方向)の100g/50mm加重時の伸度が10%以上、特に15〜50%が好ましい。 エンボス不織布63:吸収性本体の幅方向と同じ方向(図1のY方向)の100g/50mm加重時の伸度が8%以下、特に1〜6%が好ましい。 【0031】 <100g/50mm加重時の伸度の測定方法> 吸収性本体の幅方向と同じ方向は、ウイング部が延出する方向である。 (1)上層及び下層に使用する不織布を、それぞれ、吸収性本体の長手方向と同方向の長さが50mm、吸収性本体の幅方向と同方向の長さが100mmとなるように切り出して測定サンプルとする。 テンシロン引っ張り試験機にて、不織布の測定サンプルを、その長手方向が引っ張り方向となるように、50mmチャック間で止め、引っ張り速度300mm/minの速度で、引っ張り、100gの加重で引っ張った時の伸度を求める。即ち、100g/50mm加重時の伸度=(100g加重時の伸ばされた距離/伸ばす前の不織布長50mm)×100(%)である。例えば、100g加重時の伸ばされた距離6mmであれば、100g加重時の伸度=6/50×100=12%である。N=5の平均値で求める。100g/50mm加重時の「50mm」はサンプルの幅であり、サンプルの幅がこれに満たないときは50mm幅の値に換算する。 (2)完成したナプキン等から求める場合、上層不織布と下層不織布をきれいに剥がして、粘着剤65が付着している部分は、トルエン等の有機溶剤で、粘着剤を溶解除去して評価する。また、不織布寸法が、所要の寸法が取れない場合は、下記の様にする。例えば、幅が25mmしか取れない場合は、100g/50mm加重に相当する加重は、20g/10mmであり、幅が25mmならば、50g/25mm加重時の伸度を求める。長さが100mm取れない場合、例えば、長さ50mmしか取れない場合、テンシロンのチャック間を狭めて測定する。例えば、長さ50mmの場合は、チャックで外れない様に、挟むにはそれぞれ10mm以上は挟んだ方が良く、チャック間30mmとして測定する。 100g/50mm加重で引っ張った時の伸度が、3mmであれば、伸度=3mm/30mm×100=10%である。 【0032】 積層不織布61は、該積層不織布61を構成する不織布同士間が接着剤により接合されていることが好ましい。この接着剤以外による方法としては、カード法やエアレイド法によるウエブや不織布を未エンボス不織布層とし、エンボス不織布と積層後に熱融着成分(バインダー成分)を熱風処理して略全面で接合する方法や、ウイング周辺部で不織布同士間をヒートシールして部分的に接合する方法がある。 本実施形態における積層不織布61においては、未エンボス不織布62とエンボス不織布63との間が、接着剤(図示略)により接合されている。接着剤は、ウイング部6を形成する部分の全域に隙間なく塗工されていても良いが、ウイング部6を形成する部分の全域に亘ってパターン塗工されていても良い。パターン塗工の塗工パターンとしては、スパイラルパターン、ドットパターン、ストライプパターン(縞状パターン)、格子パターン、市松模様状のパターン等が挙げられる。 【0033】 また、積層不織布61は、本実施形態におけるように、未エンボス不織布62とエンボス不織布63とが積層された2層構造の不織布であり、該未エンボス不織布62及び該エンボス不織布63は、何れも疎水性の合成繊維からなることが好ましい。 積層不織布61を構成する不織布の全部が疎水性の合成繊維からなることで、ナプキン両サイドから血液が染み出すのを防止し、防漏効果を向上させる。ウイング部に少量血液が漏れ出してもウイング部で吸収できるように、上層未エンボス不織布は親水性に、下層エンボス不織布は、疎水性の不織布にする事も好ましく使用出来る。 【0034】 疎水性の合成繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維等を用いることができる。疎水性の合成繊維は、スパンボンド法やメルトブロー法等のその表面に界面活性剤を有しない不織布の製造方法により樹脂本来の疎水性を発現するようにされているか、上記樹脂本来が疎水性の繊維を更に疎水化する目的及び、親水性の樹脂からなる繊維表面を疎水化する為に疎水性処理剤を表面に塗工したり、当該樹脂に疎水性処理剤を練り込んで紡糸する方法等によって疎水性としたものであっても良い。疎水性の繊維は、シリコン系、フッソ系、パラフィン系等の疎水性繊維化油剤で処理してなるものが好ましい。 【0035】 本実施形態の生理用ナプキン1においては、ウイング部6の肌側が未エンボス不織布62からなる積層不織布61からなるため、ウイング部6が柔らかな肌触りを有する。また、その一方において、ウイング部の非肌側がエンボス不織布63からなり、ウイング部6が充分な強度と腰を有するものとなるため、ウイング部6をショーツ等に巻き込んで装着することも容易であり、また、その際に生じる折り曲げ部も、柔軟で不快感を与えにくい。更に、ウイング部6の非肌側がエンボス不織布63からなり、肌側の未エンボス不織布62に比して、不織布繊維表面の表面強度が強く、また繊維密度が高いため、エンボス不織布63に粘着剤65を転着して、ウイング部6の片面にウイング部固定用のウイング部粘着部を形成する場合、該粘着剤65の転着性にも優れている。また、女性がショーツに装着する時に、ウイング同士を巻き込みすぎ、片側のウイング粘着部が、もう片側のウイング不織布に接着した場合も、ウイング表面側は低密度の為に、接着しすぎて剥がし難いというトラブルもなくなる。 【0036】 本実施形態の生理用ナプキン1においては、図1及び図2に示すように、ウイング部6を構成する積層不織布61は、吸収体22の側縁部のやや外方において、熱シール、超音波シール等により裏面シート31に接合一体化されている。積層不織布61が裏面シート31に接合された接合部41は、吸収性本体4の長手方向に湾曲線状に延びており、前述した未エンボス不織布62及びエンボス不織布63それぞれは、接合部41を超えて、ナプキン1の幅方向の内方に向かって延出している。そして、未エンボス不織布62及びエンボス不織布63それぞれの延出部は、前述した防漏ポケット5の自由端52付近において互いに連続している。図2に示す例においては、防漏ポケット5の固定端53と自由端52との間における、2層の不織布間は接合されていない。 【0037】 尚、生理用ナプキン1における表面シート21、吸収体22、裏面シート31、ウイング部粘着部形成用のズレ止め粘着剤65としては、従来、この種の物品に用いられているものを特に制限なく用いることができる。 【0038】 次に、本発明の吸収性物品の製造方法の一実施形態(第1実施形態ともいう)について説明する。第1実施形態で製造するナプキンは、防漏ポケット5を構成するシート材が、固定端53と自由端52の間において、図5に示す構造を有する以外は、上述したナプキン1と同様の構造を有する。 【0039】 第1実施形態の製造方法においては、先ず、図4(a)に示すように、全幅に亘ってエンボス加工が施されていない帯状の不織布60を連続搬送しながら、その長手方向の片側に、エンボスロール7を用いて熱エンボス加工を施す。エンボスロール7は、周面に散点状に凸部が形成されており、該エンボスロール7と、不織布60を挟んで反対側に位置する周面平滑なアンビルロール(図示略)との間で不織布60を部分的に加熱及び加圧することによって、帯状不織布60の片側に多数のエンボス部64を形成する〔図4(b)参照〕。エンボス加工後の不織布60は、エンボス加工を施した部分63がエンボス不織布となり、エンボス加工を施していない残りの部分62が未エンボス不織布となる〔図4(c)参照〕。 前記帯状不織布60としては、坪量10〜50g/m2、密度0.005〜0.05g/cm3、厚み0.5〜3mmであるものを用いることが好ましく、エンボス加工は、エンボス加工を施した部分63が、坪量10〜50g/m2、密度0.02〜0.5g/cm3、厚み0.1〜1.5mmとなるように行うことが好ましい。 【0040】 次いで、エンボス加工後の不織布60を、連続搬送しながら、図4(c)に示すように、エンボス加工を施した部分63と施していない部分62とが重なるように折り返し、また、両者間を接着して積層不織布61とする。エンボス加工を施した部分63と施していない部分62とを接合するには、相対向することになる面の何れか一方又は双方にホットメルト型の接着剤等を塗工しておく。 【0041】 そして、得られた積層不織布61を、連続搬送しながら、長手方向に沿って切断し、2本の積層不織布61に分割する〔図4(d)参照〕。 そして、それら2本の積層不織布61を、それぞれ、エンボス加工が施されていない部分62が肌側、エンボス加工が施された部分63が非肌側となるようにして、吸収性本体の構成部材としての表面シート21に固定する〔図4(e)参照〕。 積層不織布61の表面シート21への固定は、表面シート21の連続体の側部と積層不織布61の側部とを重ね、その重なり部に、ヒートシール等の公知に接合加工を施すことにより行う。この接合によって、防漏ポケット5の固定端53が形成される。 【0042】 そして、2本の積層不織布61を固定した表面シート21を、吸収体22や裏面シート31と積層し、これらの所定の箇所をヒートシール等により接合する。 そして、得られた複合体を、ナプキン形状に打ち抜き、前後端42,43をヒートシール等により接合した。尚、この打ち抜きは、各積層不織布61が、ウイング部6の形状を生じるように切断される。 そして、ナプキン形状に打ち抜いた複合体におけるウイング部6の片面にホットメルト型粘着剤を塗工してウイング部粘着部25を形成する。 このようにして、第1実施形態の製造方法によれば、本発明の一実施形態であるナプキン1Aを効率的に製造することができる。 【0043】 尚、上述した製造方法においては、積層不織布61を表面シート21に固定した後に、積層不織布61をウイング部6の形状を生じるように切断したが、積層不織布61をウイング部6の形状を生じるように切断した後、それを、表面シート21等に固定しても良い。即ち、本発明の製造方法においては、積層不織布を吸収性本体の構成部材に固定する工程と、該積層不織布をウイング部の形状を生じるように切断する工程とは、何れを前に行っても良い。また、積層不織布61を固定する対象である吸収性本体の構成部材は、表面シート21に代えて裏面シート31等であっても良く、単独状態の表面シート21や裏面シート31に固定するのに代えて、これらの一方又は双方と吸収体等とが一体化されたものに固定しても良い。 【0044】 次に、本発明の吸収性物品の製造方法の第2及び第3実施形態について、図6を参照して説明する。 第2実施形態においては、全幅に亘ってエンボス加工が施されていない帯状不織布60を連続搬送しながら、第1実施形態と同様にして、該帯状不織布60の長手方向に延びる中央部にエンボス加工を施す。 第3実施形態においては、全幅に亘ってエンボス加工が施されていない帯状不織布60を連続搬送しながら、第1実施形態と同様にして、該帯状不織布60の長手方向の両側部にエンボス加工を施す。 図6中、不織布60Aが、帯状不織布60の長手方向の中央部にエンボス加工を施したものであり、不織布60Bが、帯状不織布60の長手方向の両側部にエンボス加工を施したものである。 そして、何れの実施形態においても、エンボス加工後の不織布60A,60Bを、エンボス加工を施した部分63と施していない部分62とが重なるように折り返すと共に両者間を接着して積層不織布61A,61Bとする。エンボス加工を施した部分63と施していない部分62とを接着するには、相対向することになる面の何れか一方又は双方にホットメルト型の接着剤を塗工しておく。 【0045】 第2及び第3実施形態においては、このようにして製造した、それぞれ1本の積層不織布61A,61Bを、そのそれぞれにウイング部の形状を生じるように2本の積層不織布61,61に切断して分離する。切断には公知の切断手段が用いられる。 そして、分離された2本の積層不織布61,61を、それぞれナプキン1つ分のサイズに切断した後、エンボス加工が施されていない部分62が肌側、エンボス加工が施された部分63が非肌側となるようにして、吸収性本体の両側部を構成する部材としての表面シート21又は裏面シート31にヒートシール等により固定する。切断により生じた2本の積層不織布61,61は、所定の長さに切断することなく、吸収性本体の両側部を構成する部材に接合することもできる。 そして、積層不織布61を固定した表面シート21又は裏面シート31を、吸収性物品を構成する吸収体等の他の部材(図示略)と一体化し、また、積層不織布61の固定により形成されたウイング部6の片面にウイング部粘着部25を形成して、ナプキン1Bが得られる。 【0046】 第2及び第3実施形態で製造されるナプキン1は、表面シート21又は裏面シート31に積層不織布61が接合されており、ウイング部6が側方に向かって延出した積層不織布61から形成されている。 【0047】 本発明は、上述した各実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。 例えば、上述した生理用ナプキン1におけるウイング部6は、未エンボス不織布62とエンボス不織布63とが、防漏ポケット5を形成する部分まで延出して、その延出部分において連続していたが、図5や図7に示すナプキンのように、未エンボス不織布62とエンボス不織布63とは、非連続であっても良い。 また、図8に示すように、吸収性本体4における裏面シート31の非肌当接面側に、吸収体22を横断するように不織布製シート8を配し、該シート8と防漏ポケット5を形成するシート51とを、それぞれ、吸収性本体4の幅方向外方に延出させ、それぞれの延出部を、積層不織布61を構成する未エンボス不織布及びエンボス不織布としても良い。 【0048】 また、上述した積層不織布は、一枚の未エンボス不織布を、部分的にエンボス加工し、未エンボス不織布とエンボス不織布を積層した不織布を示したが、それぞれ別部材の未エンボス不織布とエンボス不織布を準備し、積層不織布としても良い。 また、積層不織布は、2層構造のものに限られず、ウイング部のクッション感や強度を向上させる為に、3層以上の積層構造を有するものであっても良い。3層以上の積層不織布は、肌側の最上層を構成する未エンボス不織布62と非肌側の最下層を構成するエンボス不織布63との間に配する不織布は、それぞれ未エンボス不織布62かエンボス不織布63と同様のものを使用するのが、加工工程上、ロールの種類が増えないので好ましい。 また、ウイング部分に吸収性を持たせるために、パルプ等を乾式及び湿式法で製造した乾式パルプシートや吸収紙等を、未エンボス不織布とエンボス不織布との間に使用しても良い。 【0049】 また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティライナー、失禁パッド等であっても良い。 更に、本発明の一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。 【実施例】 【0050】 以下、本発明を実施例を示してより詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例により何ら制限されるものではない。 〔実施例1〕 【0051】 上述した第1実施形態の製造方法と同様にして生理用ナプキンを製造した。 具体的には、疎水性のシリコン系の油剤で処理したPET/PE芯鞘型複合繊維(芯:PET,鞘:PE)100%から、カード機で繊維ウエブを得、その後、エアスルー方式の熱風処理にて繊維同士を接着し、未エンボスのエアスルー不織布を得た。このエアスルー不織布は、坪量25g/m2、不織布密度0.0167g/cm3、厚み1.5mm、幅方向の100g加重時伸度25%であった。 このエアスルー不織布を、240mm幅で切り出し、片側120mm部分を、熱エンボスロールでドット状にエンボスし(エンボス面積率5%)、片側をエンボス不織布とした。エンボス不織布の物性は、坪量25g/m2、不織布密度0.125g/cm3、厚み0.2mm、幅方向の100g加重時伸度5%であった。 エンボス不織布63上に、スパイラル形状でホットメルトを3g/m2を塗布し、エンボス処理を施していない片側(未エンボス不織布)を折り返して接着して、積層不織布を得た。 【0052】 得られた幅120mmの2層構造の積層不織布を中央で左右60mm幅となるようにカットし、それらを、未エンボス不織布がナプキンとされたときの肌側、エンボス不織布がナプキンとされたときの非肌側になるように、表面シートの両サイドに重ね、その重ねた部分をヒートシールして接合した。 次いで、2枚の積層不織布と表面シートの複合シートを、吸収体及び裏面シートと重ねて所定箇所を接合した後、図4(d)に示すように、ウイング形状に全体を切り抜き、ナプキンの前後をヒートシールした。 次いで、ウイングの非肌面に、ショーツと固定する為の、ズレ止めホットメルト剤を塗布して粘着部を形成して生理用ナプキンを得た。更にそのウイング部を吸収性本体の肌面側に折り畳んで剥離紙で覆い、更に包装材で包装して個別体とした。 吸収体、裏面シート及び包装材としては、花王株式会社製の市販の生理用ナプキン(商品名「ロリエ さらさらクッション ウイングつき」)と同一のものを用いた。 【0053】 〔実施例2〕 疎水性のシリコン系の油剤で処理したPET/PE芯鞘繊維(芯:PET,鞘:PE)100%から、カード機で繊維ウエブを得、その後、エアスルー方式の熱風処理にて繊維同士を接着し、未エンボスのエアスルー不織布を得た。このエアスルー不織布は、厚み1.5mm、坪量30g/m2、不織布密度0.02g/cm3、幅方向の100g加重時伸度22%であった。 そのエアスルー不織布を、120mm幅で切り出した。 別途、PP/PE芯鞘繊維をスパンボンド法で製造し、その後エンボス加工により、繊維同士を熱接着してスパンボンド不織布を製造した。このスパンボンド不織布(エンボス不織布)の物性は、厚み0.17mm、坪量17g/m2、不織布密度0.1g/cm3、幅方向の100g加重時伸度5%であった。 このスパンボンド不織布上に、スパイラル形状でホットメルト型の接着剤を3g/m2を塗布し、接着剤塗布面に前記エアスルー不織布を重ねあわせて接着した。 得られた幅120mmの2層構造の積層不織布を中央で左右60mm幅となるようにカットした。この60mm幅の積層不織布を、表面シートの両サイドに接合する以外は、実施例1と同様にして、生理用ナプキンの個装体を得た。 【0054】 〔実施例3〕 上述した第2実施形態の製造方法と同様にして生理用ナプキンを製造した。 具体的には、実施例1と同様にして、未エンボスのエアスルー不織布を得た。このエアスルー不織布は、厚み1.5mm、坪量25g/m2、不織布密度0.0167g/cm3、幅方向の100g加重時伸度25%であった。 このエアスルー不織布を、180mm幅で切り出し、長手方向に延びる中央線を中心とする中央の幅90mmの部分を、熱エンボスロールでドット状にエンボスし(エンボス面積5%)、中央をエンボス不織布とした。エンボス不織布の物性は、厚み0.2mm、坪量25g/m2、不織布密度0.125g/cm3、幅方向の100g加重時伸度5%であった。 エンボス不織布63上に、スパイラル形状でホットメルトを3g/m2を塗布し、エンボス処理を施していない両側部(未エンボス不織布)を左右から折り返して接着して、積層不織布を得た。 【0055】 得られた幅90mmの2層構造の積層不織布を、図6に示すように、切断して、そのそれぞれにウイング部の形状を生じるように2本の60mm幅の積層不織布に分離し、そのそれぞれを、未エンボス不織布が肌側の最上層、エンボス不織布が非肌側の最下層となるように、表面シートの両サイドに重ね、ヒートシールにて接合した。 次いで、2枚の積層不織布と表面シートの複合シートを、吸収体及び裏面シートと重ねて所定箇所を接合し、また、ナプキンの前後をヒートシールした。 次いで、ウイングの非肌面に、ショーツと固定する為の、ズレ止めホットメルト剤を塗布して粘着部を形成して生理用ナプキンを得た。更にそのウイング部を吸収性本体の肌面側に折り畳んで剥離紙で覆い、更に包装材で包装して個別体とした。 吸収体、裏面シート及び包装材としては、花王株式会社製の市販の生理用ナプキン(商品名「ロリエ さらさらクッション ウイングつき」)と同一のものを用いた。 【0056】 実施例の生理用ナプキンは、何れも、ウイング部が柔らかな肌触りを有していた。また、市販の生理用ショーツのクロッチ部に固定したとき、ウイング部を容易にショーツに巻き込んで固定することができ、その際に生じる折り曲げ部も柔軟であった。 【図面の簡単な説明】 【0057】 【図1】図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキンを示す平面図である。 【図2】図2は、図1のII−II線断面図である。 【図3】図3(a)は、図1に示す生理用ナプキンのウイング部の拡大断面図であり、図3(b)は、図3(a)の下層のエンボス不織布部分のみを示す拡大断面図である。 【図4】図4は、本発明の吸収性物品の製造方法の一実施形態を示す概略工程図である。 【図5】図5は、本発明の吸収性物品の他の実施形態を示す断面図(図2相当図)である。 【図6】図6は、本発明の吸収性物品の製造方法の他の実施形態を示す概略工程図である。 【図7】図7は、本発明の吸収性物品の他の実施形態を示す断面図(図2相当図)である。 【図8】図8は、本発明の吸収性物品の更に他の実施形態を示す幅方向断面図である。 【符号の説明】 【0058】 1 生理用ナプキン(吸収性物品) 2 吸収層 3 防漏層 4 吸収性本体 5 防漏ポケット 6 ウイング部 61 積層不織布 62 未エンボス不織布 63 エンボス不織布 7 エンボスロール
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月4日(2006.9.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076532 【弁理士】 【氏名又は名称】羽鳥 修
【識別番号】100101292 【弁理士】 【氏名又は名称】松嶋 善之
【識別番号】100112818 【弁理士】 【氏名又は名称】岩本 昭久
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| 【公開番号】 |
特開2008−61664(P2008−61664A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−239584(P2006−239584) |
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