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【発明の名称】 パンツ型使い捨ておむつ、及びパンツ型使い捨ておむつ用外装体
【発明者】 【氏名】中澤 幸子

【要約】 【課題】良好な装着感を有するとともに、着用者の足の動きが制限され難く、更に、吸収性本体の交換が容易で、且つ吸収性本体を交換して用いたとしても排泄物が漏れることのないパンツ型使い捨ておむつを提供する。

【構成】前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から構成され、前身頃2と後身頃6の対応する側縁部同士が接合されて、ウエスト周り開口部10及び一対の脚周り開口部12が形成されたパンツ型使い捨ておむつ1であって、外装部材16と、一対の立体ギャザー26と、吸収性本体14とを備え、一対の立体ギャザー26は、外装部材16の少なくとも股下部4に配置されたものであり、吸収性本体14は、吸収体22とトップシート18とバックシート20とを有するものであり、吸収性本体14が、一対の立体ギャザー26の間の領域に、外装部材16に対して着脱可能な状態で配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前身頃、股下部及び後身頃の各部から構成され、前記前身頃と前記後身頃の対応する側縁部同士が接合されて、一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつであって、
外装部材と、一対の立体ギャザーと、吸収性本体とを備え、
前記外装部材は、不織布によって構成され、前記前身頃、前記股下部及び前記後身頃の各部を形成するものであり、
前記一対の立体ギャザーは、前記外装部材の少なくとも前記股下部に配置されたものであり、
前記吸収性本体は、排泄物吸収用の吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートとを有するものであり、
前記吸収性本体が、前記一対の立体ギャザーの間の領域に、前記外装部材に対して着脱可能な状態で配置されたものであるパンツ型使い捨ておむつ。
【請求項2】
前記外装部材は、その内面に配置された液不透過性材料からなる液不透過性シートを更に有し、
前記液不透過性シートは、前記一対の立体ギャザーの間の領域に配置されたものであり、前記液不透過性シートに前記吸収性本体が着脱可能な状態で配置されている請求項1に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【請求項3】
前記吸収性本体は、縦長の矩形状を呈し、その4つの角に切り欠き部が形成された形状に構成されたものである請求項1又は2に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【請求項4】
前記吸収性本体は、一対の吸収性本体用立体ギャザーを更に有するものである請求項1〜3のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【請求項5】
前記吸収性本体の前記バックシートは、液不透過性材料又は撥水性材料からなるものである請求項1〜4のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【請求項6】
前記吸収性本体又は前記外装部材の少なくともいずれか一方は、前記吸収性本体を前記外装部材に機械的結合させることが可能な結合部材を更に有し、
前記結合部材は、前記外装部材の内面又はそれに付設されたシートの表面における、前記一対の立体ギャザーの間の領域に配置されたものである請求項1〜5のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【請求項7】
前記結合部材が、メカニカルファスナーのフック材、又は前記フック材と結合可能なループ材もしくは繊維状の表面を有する素材からなるシート材である請求項6に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【請求項8】
前記吸収性本体又は前記外装部材の少なくともいずれか一方は、前記吸収性本体を前記外装部材に着脱可能な粘着部を更に有し、
前記粘着部は、前記外装部材の内面又はそれに付設されたシートの表面における、前記一対の立体ギャザーの間の領域に配置されたものである請求項1〜5のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【請求項9】
前記吸収性本体は、その長手方向の長さが、前記立体ギャザーの前記前身頃側から前記後身頃側までの長さよりも短いものである請求項1〜8のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【請求項10】
前記立体ギャザーは、その少なくとも一部が着色されたものである請求項1〜9のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【請求項11】
前記外装部材は、伸縮性素材からなる伸縮部材を更に有し、
前記伸縮部材は、前記外装部材の内面又はそれに付設されたシートの表面における、前記一対の立体ギャザーの間の領域に、前記前身頃側から前記後身頃側にかけて伸長状態で配置されたものである請求項1〜10のいずれか一項に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【請求項12】
前身頃、股下部及び後身頃の各部から構成され、前記前身頃と前記後身頃の対応する側縁部同士が接合されて、一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつ用外装体であって、
外装部材と、一対の立体ギャザーとを備え、
前記外装部材は、不織布によって構成され、前記前身頃、前記股下部及び前記後身頃の各部を形成するものであり、
前記一対の立体ギャザーは、前記外装部材の少なくとも前記股下部に配置されたものであり、
前記外装部材における前記一対の立体ギャザーの間の領域に、排泄物を吸収するための吸収性本体を着脱するための吸収性本体着脱領域が形成されているパンツ型使い捨ておむつ用外装体。
【請求項13】
請求項12に記載のパンツ型使い捨ておむつ用外装体の前記吸収性本体着脱領域に着脱可能に構成され、排泄物吸収用の吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートとを有する吸収性本体。
【請求項14】
前記吸収性本体は、前記吸収性本体を前記パンツ型使い捨ておむつ用外装体の前記吸収性本体着脱領域に機械的結合させることが可能な結合部材を更に有する請求項13に記載の吸収性本体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、パンツ型使い捨ておむつ、及びパンツ型使い捨ておむつ用外装体に関する。更に詳しくは、一つのウエスト周り開口部と一対の脚周り開口部が形成され、パンツ型に構成され、吸収性本体が着脱可能なパンツ型使い捨ておむつ、及び吸収性本体を装着することによってパンツ型使い捨ておむつとして用いることが可能なパンツ型使い捨ておむつ用外装体に関する。
【背景技術】
【0002】
パンツ型使い捨ておむつとは、例えば、図35に示すパンツ型使い捨ておむつ120のように、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から構成され、前身頃2と後身頃6の対応する側縁部同士が接合されて、一つのウエスト周り開口部10と一対の脚周り開口部12(12a,12b)が形成された使い捨てのおむつである。このようなパンツ型使い捨ておむつにおいては、ウエスト周り開口部10と脚周り開口部12(12a,12b)に沿って、糸ゴム等の伸縮材(例えば、ウエスト周り伸縮材42、脚周り伸縮材40、腹周り伸縮材44)を配置する構成が一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
パンツ型使い捨ておむつは、布製のパンツを履かせるのと同様の手順で着用者に装着させることができるため、短時間でおむつの交換を行うことができることに加え、着用者を立たせたままでおむつの交換を行うこともできる。また、テープ型おむつのように、固定テープによってウエスト周り寸法を調節する必要がなく、おむつの交換が容易であるという利点をも有するものである。
【0004】
ところで、成人用の使い捨ておむつにおいては、おむつを交換する際の労力を軽減するため、使い捨ておむつと、尿取りパッド(インナーパッド、補助パッドとも称される)とを併用することがある。尿取りパッドは、使い捨ておむつと同様の吸収体を備えているが、専ら尿吸収を目的とする小型の吸収パッドであり、通常は、使い捨ておむつのトップシートの表面に載置した状態で用いられる。そして、着用者が排尿した際には使い捨ておむつ全体ではなく、この尿取りパッドのみを交換する方法で使用する。従って、排尿の度に使い捨ておむつ全体を交換する方法と比較して、交換が簡便であり、介護者の介護労力が軽減される。また、使い捨ておむつよりも低廉であるため、排尿の度に使い捨ておむつを交換する方法と比較してコスト的にも有利である。
【0005】
このような用途に用いられる尿取りパッドとしては、例えば、吸収体と、液透過性材料からなるトップシートと、液不透過性材料からなるバックシートとを備え、そのバックシート側の前後の末端領域に、尿取りパッドを使い捨ておむつに対して掛止するための掛止手段(例えば、メカニカルファスナー等)を設けた尿取りパッドが開示されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載されるような尿取りパッドは、バックシート側の前後の末端領域に設けられた掛止手段によって、使い捨ておむつに対して尿取りパッドを確実に固定することができる。
【0006】
また、上記のような尿取りパッドを用いずに、パンツ型使い捨ておむつの吸収性本体が、粘着剤層もしくはメカニカルファスナによって着脱可能に構成されているパンツ型使い捨ておむつも提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
【特許文献1】登録実用新案第3024357号公報
【特許文献2】特開2000−139982号公報
【特許文献3】登録実用新案第3058259号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2に示すような尿取りパッドを用いた場合には、パンツ型使い捨ておむつにおける吸収体と、この尿取りパッドとが、おむつの股下部に二重に配置されるため、着用者の装着感が極めて悪くなるという問題があった。また、おむつの股下部の厚さが厚くなることによって、着用者の足の動きが制限されてしまうという問題もあった。
【0009】
また、上記した特許文献3のパンツ型使い捨ておむつにおいては、吸収性本体に立体ギャザーが一体化して形成されているために、吸収性本体をパンツ型使い捨ておむつから取り外す際に、立体ギャザーも同時に取り外されてしまう。このため、吸収性本体の代わりに、吸収体を有するパッドを新たに装着して用いた場合に、パットから漏れた排泄物が、そのまま脚周り開口部等から外に漏れてしまうという問題があった。また、このパンツ型使い捨ておむつは、新たなパッドを装着する際に、パッドの適切な装着位置が判別し難いという問題もあった。
【0010】
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、良好な装着感を有するとともに、着用者の足の動きが制限され難く、更に、吸収性本体の交換が容易で、且つ吸収性本体を交換して用いたとしても排泄物が漏れることのないパンツ型使い捨ておむつ、及び吸収性本体を装着して用いることにより、上記したパンツ型使い捨ておむつと同様の効果を得ることが可能なパンツ型使い捨ておむつ用外装体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者は、前記のような従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、吸収性本体を、一対の立体ギャザーの間の領域に、外装部材に対して着脱可能な状態で配置することによって、上記課題が解決されることに想到し、本発明を完成させた。具体的には、本発明により、以下のパンツ型使い捨ておむつ、及びパンツ型使い捨ておむつ用外装体が提供される。
【0012】
[1] 前身頃、股下部及び後身頃の各部から構成され、前記前身頃と前記後身頃の対応する側縁部同士が接合されて、一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつであって、外装部材と、一対の立体ギャザーと、吸収性本体とを備え、前記外装部材は、不織布によって構成され、前記前身頃、前記股下部及び前記後身頃の各部を形成するものであり、前記一対の立体ギャザーは、前記外装部材の少なくとも前記股下部に配置されたものであり、前記吸収性本体は、排泄物吸収用の吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートとを有するものであり、前記吸収性本体が、前記一対の立体ギャザーの間の領域に、前記外装部材に対して着脱可能な状態で配置されたものであるパンツ型使い捨ておむつ。
【0013】
[2] 前記外装部材は、その内面に配置された、液不透過性材料からなる液不透過性シートを更に有し、前記液不透過性シートは、前記一対の立体ギャザーの間の領域に配置されたものであり、前記液不透過性シートに前記吸収性本体が着脱可能な状態で配置されている前記[1]に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【0014】
[3] 前記吸収性本体は、縦長の矩形状を呈し、その4つの角に切り欠き部が形成された形状に構成されたものである前記[1]又は[2]に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【0015】
[4] 前記吸収性本体は、一対の吸収性本体用立体ギャザーを更に有するものである前記[1]〜[3]のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【0016】
[5] 前記吸収性本体の前記バックシートは、液不透過性材料又は撥水性材料からなるものである前記[1]〜[4]のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【0017】
[6] 前記吸収性本体又は前記外装部材の少なくともいずれか一方は、前記吸収性本体を前記外装部材に機械的結合させることが可能な結合部材を更に有し、前記結合部材は、前記外装部材の内面又はそれに付設されたシートの表面における、前記一対の立体ギャザーの間の領域に配置されたものである前記[1]〜[5]のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【0018】
[7] 前記結合部材が、メカニカルファスナーのフック材、又は前記フック材と結合可能なループ材もしくは繊維状の表面を有する素材からなるシート材である前記[6]に記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【0019】
[8] 前記吸収性本体又は前記外装部材の少なくともいずれか一方は、前記吸収性本体を前記外装部材に着脱可能な粘着部を更に有し、前記粘着部は、前記外装部材の内面又はそれに付設されたシートの表面における、前記一対の立体ギャザーの間の領域に配置されたものである前記[1]〜[5]のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【0020】
[9] 前記吸収性本体は、その長手方向の長さが、前記立体ギャザーの前記前身頃側から前記後身頃側までの長さよりも短いものである前記[1]〜[8]のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【0021】
[10] 前記立体ギャザーは、その少なくとも一部が着色されたものである前記[1]〜[9]のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【0022】
[11] 前記外装部材は、伸縮性素材からなる伸縮部材を更に有し、前記伸縮部材は、前記外装部材の内面又はそれに付設されたシートの表面における、前記一対の立体ギャザーの間の領域に、前記前身頃側から前記後身頃側にかけて伸長状態で配置されたものである前記[1]〜[10]のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
【0023】
[12] 前身頃、股下部及び後身頃の各部から構成され、前記前身頃と前記後身頃の対応する側縁部同士が接合されて、一つのウエスト周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつ用外装体であって、外装部材と、一対の立体ギャザーとを備え、前記外装部材は、不織布によって構成され、前記前身頃、前記股下部及び前記後身頃の各部を形成するものであり、前記一対の立体ギャザーは、前記外装部材の少なくとも前記股下部に配置されたものであり、前記外装部材における前記一対の立体ギャザーの間の領域に、排泄物を吸収するための吸収性本体を着脱するための吸収性本体着脱領域が形成されているパンツ型使い捨ておむつ用外装体。
【0024】
[13] 前記[12]に記載のパンツ型使い捨ておむつ用外装体の前記吸収性本体着脱領域に着脱可能に構成され、排泄物吸収用の吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートとを有する吸収性本体。
【0025】
[14] 前記吸収性本体は、前記吸収性本体を前記パンツ型使い捨ておむつ用外装体の前記吸収性本体着脱領域に機械的結合させることが可能な結合部材を更に有する前記[13]に記載の吸収性本体。
【発明の効果】
【0026】
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、良好な装着感を有するとともに、着用者の足の動きが制限され難く、更に、吸収性本体の交換が容易で、且つ吸収性本体を交換して用いたとしても排泄物が漏れることがない。また、本発明のパンツ型使い捨ておむつ用外装体は、吸収性本体を装着して用いることにより、上記した本発明のパンツ型使い捨ておむつと同様の効果を得ることができる。また、本発明の吸収性本体は、上記パンツ型使い捨ておむつ用外装体の吸収性本体として好適に用いることができる。更に、この吸収性本体は、上記した本発明のパンツ型使い捨ておむつの交換用の吸収性本体としても好適に用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明のパンツ型使い捨ておむつ、パンツ型使い捨ておむつ用外装体、及び吸収性本体を実施するための最良の形態について具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備えるパンツ型使い捨ておむつ、パンツ型使い捨ておむつ用外装体、及び吸収性本体を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0028】
なお、本明細書において「パンツ型使い捨ておむつ」というときは、図1に示すパンツ型使い捨ておむつ1のように、前身頃2と後身頃6の対応する側縁部同士(側縁部2a,6a、側縁部2b,6b)を接合することによって、接合部8、一つのウエスト周り開口部10及び一対の脚周り開口部12a,12bが形成され、予めパンツ型に構成されたおむつを意味するものとする。
【0029】
また、本明細書において、「前身頃」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の腹側(身体前方)を覆う部分、「股下部」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の股下を覆う部分、「後身頃」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の背側(身体後方)を覆う部分を意味するものとする。
【0030】
[1]本発明のパンツ型使い捨ておむつの構成:
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、図1〜図5に示すパンツ型使い捨ておむつ1のように、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から構成され、前身頃2と後身頃6の対応する側縁部2a,6a(2b,6b)同士が接合されて(接合部8)、一つのウエスト周り開口部10及び一対の脚周り開口部12(12a,12b)が形成されたパンツ型使い捨ておむつ1であって、外装部材16と、一対の立体ギャザー26(26a,26b)と、吸収性本体14とを備え、外装部材16は、不織布によって構成され、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部を形成するものであり、一対の立体ギャザー26a,26bは、外装部材16の少なくとも股下部4に配置されたものであり、吸収性本体14は、排泄物吸収用の吸収体22と、吸収体22の表面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体22の裏面を被覆するように配置されたバックシート20とを有するものであり、吸収性本体14が、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域(吸収性本体着脱領域9)に、外装部材16に対して着脱可能な状態で配置されたものである。なお、図3及び図4において、符号50で示す白抜きの三角印は、着脱可能な状態に接続された仮止めの部位を示し、符号51で示す塗りつぶした三角印及び丸印は、ぞれぞれの部材が剥離できないように接続された本止めの部位を示している。
【0031】
ここで、図1は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの一の実施形態を示す概略斜視図であり、本発明のパンツ型使い捨ておむつをその前方から見た状態を示す図である。また、図2は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの一の実施形態を示す平面図であり、図1に示すパンツ型使い捨ておむつを展開し、おむつの吸収性本体側から見た状態を示す図である。また、図3は、本発明の使い捨ておむつの一の実施形態を示す概略断面図であり、図2に示す使い捨ておむつをX1−X1’線に沿って切断した断面を示す概略断面図であり、図4は、本発明の使い捨ておむつの一の実施形態を示す概略断面図であり、図2に示す使い捨ておむつをX2−X2’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。また、図5は、図2に示すパンツ型使い捨ておむつから吸収性本体を取り除いた状態を示す平面図である。
【0032】
このように、本発明のパンツ型使い捨ておむつは、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域に配置された吸収性本体14が、仮止めの部位50にて着脱可能な状態で配置されているため、おむつ着用時に排泄を行った際に、おむつ全体を交換する必要はなく、吸収性本体14のみを交換することによって対応することができ、経済的であるとともに、衣服の着脱を伴うパンツ型使い捨ておむつ1(具体的には、外装部材16)の交換を行う必要がないため、簡便におむつを利用することができる。また、吸収性本体が外装部材に完全に固定された従来のパンツ型使い捨ておむつに尿取りパッド等を併用して用いた場合と比較して、おむつの股下部が厚くならず、着用者の装着感が極めて良好であるとともに、着用者の足の動きが制限され難い。
【0033】
更に、本発明のパンツ型使い捨ておむつは、外装部材16に一対の立体ギャザー26a,26bが、本止めの部位51にて直接固定されているため、この立体ギャザー26a,26bが、吸収性本体14とともに取り外されてしまうことがなく、新たに別の吸収性本体を装着して用いたとしても、立体ギャザー26a,26bによって排泄物の漏れ(横漏れ)を有効に防止することができる。また、新たに別の吸収性本体を装着する際には、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域(吸収性本体着脱領域9)に装着すればよいため、吸収性本体を適切な位置に簡便に装着することができる。
【0034】
なお、図3においては、股下部4を含む領域において吸収性本体14が幅方向全体に亘って、上記した吸収性本体着脱領域9に着脱可能な状態(例えば、仮止めの状態)で配設されているが、この吸収性本体は、少なくとも長手方向の端部が着脱可能な状態で配設されていればよく、吸収性本体着脱領域9全域で仮止めの部位50にて仮止めされている必要はない。例えば、吸収性本体の少なくとも長手方向の一部において、吸収性本体着脱領域に仮止めされていない部位を形成することにより、吸収性本体を取り外す際に、吸収性本体と外装部材との間に手を入れて、この吸収性本体を容易に取り外すことができる。
【0035】
なお、本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいては、吸収性本体が、一対の立体ギャザーの間の領域(吸収性本体着脱領域)に、外装部材に対して着脱可能な状態で配置されたものであればよく、例えば、一度剥離した吸収性本体を、吸収性本体着脱領域に再度装着させることができるように構成されたものであってもよく、また、吸収性本体着脱領域から一度剥離した場合には、剥離した吸収性本体を再度装着することができないように構成されたものであってもよい。
【0036】
[1−1]外装部材:
外装部材は、着用者の身体を被包するための装着機能を担う部材であり、具体的には、前身頃、股下部及び後身頃の各部を形成する、不織布からなるシート状の部材である。
【0037】
本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいては、着用者の排泄物を吸収し、保持する吸収・保持機能については、専ら吸収性本体が果たすことになるので、外装部材を構成する材料として液不透過性材料を用いる必要はなく、不織布から構成されていればよい。このような不織布としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂からなる合成繊維によって構成された不織布等が主に用いられるが、外装部材の内側面のみ綿不織布などを用いたものであってもよい。
【0038】
そして、外装部材は、ウエスト周り伸縮材や脚周り伸縮材等を挟み込んだ状態で固定するために、2枚以上の不織布を貼り合わせて構成されることが多い。例えば、図1〜図5に示すパンツ型使い捨ておむつ1の外装部材16は、2枚の不織布16a,16b、例えば、アウターカバー(不織布16a)とインナーカバー(不織布16b)とを貼り合わせて、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部を構成し、それらの不織布16a,16bの間に脚周り伸縮材40、ウエスト周り伸縮材42及び腹周り伸縮材44を挟み込み固定した例である。この例では、ウエスト周り開口部10の前身頃2側及び後身頃6側の端縁に、立体ギャザー26a,26bの端部を固定するための不織布16c(抑えシート)を更に貼り合わせ、立体ギャザー26a,26bのそれぞれの端部を固定している。
【0039】
また、図1に示すパンツ型使い捨ておむつ1の外装部材16は、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から構成され、前身頃2と後身頃6の対応する側縁部2a,6a(2b,6b)同士が接合されて(接合部8)、一つのウエスト周り開口部10及び一対の脚周り開口部12(12a,12b)が形成され、この一対の脚周り開口部12が、着用者の脚の付根部分に位置するように構成された、所謂、ブリーフ型のおむつ(パンツ型おむつ)であるが、例えば、図6及び図7に示すように、外装部材16が、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から構成され、前身頃2と後身頃6の対応する側縁部同士が接合されて(接合部8)、一つのウエスト周り開口部10及び一対の脚周り開口部12(12a,12b)が形成され、一対の脚周り開口部12が、前身頃2及び後身頃6の下端が股下部4より下方まで延出されて脚周り被覆部13が形成された、所謂、ボクサー型のおむつ(パンツ型使い捨ておむつ100,110)であってもよい。
【0040】
ここで、図6は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の実施形態を示す概略斜視図であり、本発明のパンツ型使い捨ておむつをその前方から見た状態を示す図であり、図7は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の実施形態を示す概略斜視図であり、本発明のパンツ型使い捨ておむつをその前方から見た状態を示す図である。
【0041】
[1−2]立体ギャザー:
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するための、少なくとも一対の立体ギャザーを備えている。そして、この一対の立体ギャザーは、おむつの少なくとも股下部に固定されており、一対の立体ギャザーの間の領域が、吸収性本体を着脱(剥離及び装着)するための領域(吸収性本体着脱領域)となっている。
【0042】
立体ギャザーは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。このような立体ギャザーを形成することにより、トップシートの上に尿が排泄され、トップシートを伝って尿が拡散してしまった場合でも、立体ギャザーが防波堤となり、おむつの脚周り開口部等からの漏れ(いわゆる「横漏れ」)を有効に防止することができる。
【0043】
立体ギャザーの構成は、従来の使い捨ておむつ、その他の吸収性物品に使用される構成を採用することができる。例えば、撥水性のシート材の一部に伸縮材(立体ギャザー伸縮材)を配置し、その立体ギャザー伸縮材によってシート材にギャザー(襞)を形成したもの等を好適に用いることができる。
【0044】
この立体ギャザーは、股下部からの漏れを防止するため、少なくとも股下部に形成されていればよいが、前身頃や後身頃に形成されていてもよい。例えば、図2及び図3に示す使い捨ておむつ1は、おむつの長手方向に沿って、股下部4から前身頃2と後身頃6の双方にかけて連続的に、一対の立体ギャザー26(26a,26b)が形成された例を示すものである。なお、この例では、立体ギャザー26a,26bを構成する立体ギャザー形成シート32a,32bの端部(立体ギャザー26a,26bの上端縁に相当する側の端部)を折り返し、その折り返し部分に各1本の立体ギャザー伸縮材36a,36bを挟み込むように配置している。また、立体ギャザーは、少なくとも一対形成する必要があるが、二対以上形成してもよい。なお、図面においては、各1本の立体ギャザー伸縮材36a,36bを挟み込んでいるが、各1本に限らず、複数本配置してもよい。
【0045】
立体ギャザーはおむつの内側に向かって傾倒する内倒しギャザーであってもよいし、おむつの外側に向かって傾倒する外倒しギャザーであってもよく、C折りやZ折りなどの立体ギャザーの起立部から自由端部までの間に折り返し部を設けたものであってもよい。本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいては、立体ギャザー26a,26bの少なくとも一部が、おむつの内側に向かって傾倒する内倒しギャザーであることが好ましい。この内倒しギャザーは、防漏性において特に優れている。
【0046】
また、立体ギャザーは、その少なくとも一部が着色されたものであることが好ましい。本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいては、この一対の立体ギャザーの間の領域に、排泄物を吸収するための吸収性本体を着脱(剥離及び装着)するための領域(吸収性本体着脱領域9(図5参照))が形成されるため、上記したように立体ギャザーの少なくとも一部が着色されたものとすることにより、吸収性本体着脱領域が確認し易くなり、吸収性本体の剥離や装着、特に適切な位置への装着が容易になる。
【0047】
[1−3]吸収性本体着脱領域:
本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいては、上記したように、一対の立体ギャザーの間の領域に、排泄物を吸収するための吸収性本体を着脱(剥離及び装着)するための領域(吸収性本体着脱領域)が形成されている。
【0048】
[1−3a]結合部材:
この吸収性本体着脱領域は、使用済みの吸収性本体を取り外し、その後、別の吸収性本体を装着することができるように構成されたものであればよく、例えば、図8及び図9に示すように、吸収性本体14又は外装部材16の少なくともいずれか一方が、吸収性本体14(図2参照)を外装部材16に機械的結合させることが可能な結合部材19を更に有し、この結合部材19が、外装部材16の内面又はそれに付設されたシート(例えば、後述する液不透過性シート)の表面における、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域(吸収性本体着脱領域9)に配置されたものであってもよい。
【0049】
ここで、図8は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の実施形態を展開した平面図であり、吸収性本体を取り除いた状態を示す図である。また、図9は、図8に示す使い捨ておむつをX3−X3’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【0050】
一対の立体ギャザーの間の領域に配置する結合部材としては、例えば、メカニカルファスナーのフック材、又は前記フック材と結合可能なループ材もしくは繊維状の表面を有する素材からなるシート材等を挙げることができる。なお、図9においては、外装部材16の吸収性本体着脱領域9の全体に、結合部材19としてのメカニカルファスナーのループ材が配設された例を示している。
【0051】
上記した「メカニカルファスナー(面状ファスナーとも称される)」とは、機械的結合を用いた面状ファスナーであり、例えば、表面に多数の突起(鉤状、きのこ状、錨状等)が形成された凸部材(フック材)と、表面にループ状の繊維が配置された凹部材(ループ材)とを組み合わせたもの等が用いられることが多い。このファスナーは、ループ材の表面にフック材を重ね合わせ、フック材の多数の突起をループ材の表面に係合させることにより、両部材を着脱可能な状態に、且つ、強固に固着させることができるものである。
【0052】
また、メカニカルファスナーのフック材は、これと対応するメカニカルファスナーのループ材以外にも、織布、不織布、フェルト、パイル等の繊維状の表面を有する素材にも係合させることが可能であるので、メカニカルファスナーのループ材に代えて、フック材と結合可能な繊維状の表面を有する素材からなるシート材を結合部材として用いることもできる。
【0053】
このような結合部材の大きさや配置する位置については、吸収性本体を吸収性本体着脱領域に確実に止め付けることができ、且つおむつ着用中に吸収性本体の位置ずれが生じない程度の結合力が得られるものであれば特に制限はなく、例えば、図8に示すように、一対の立体ギャザー26a,26bの間の吸収性本体着脱領域9の全面に配設してもよいし、また、図10のように、一対の立体ギャザー26a,26bの間の吸収性本体着脱領域9における、前身頃2側と後身頃6側とにそれぞれ結合部材19を配設してもよい。また、図示は省略するが、吸収性本体が結合部材を有するものであってもよい。ここで、図10は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、吸収性本体を取り除いた状態を示す図である。
【0054】
[1−3b]粘着層:
また、本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいては、上記した、吸収性本体又は外装部材の少なくともいずれか一方が結合部材を更に有する構成に代えて、吸収性本体又は外装部材の少なくともいずれか一方が、吸収性本体を外装部材に着脱可能な粘着部を更に有し、この粘着部が、外装部材の内面又はそれに付設されたシート(例えば、後述する液不透過性シート)の表面における、一対の立体ギャザーの間の領域に配置されている構成であってもよい。
【0055】
このような粘着部としては、吸収性本体を取り外すことができるように構成されたものであれば特に制限はなく、従来公知の粘着剤等を用いた粘着部を用いることができるが、例えば、従来のパンツ型使い捨ておむつにおいて、吸収性本体を固定するための粘着剤の粘着力を、吸収性本体を固定する領域のみ弱く、例えば、仮止めの状態とすることによって、吸収性本体を着脱させることが可能な粘着部を形成することができる。
【0056】
[1−3c]液不透過性シート:
また、本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいては、外装部材は、その内面に配置された、液不透過性材料からなる液不透過性シートを更に有するものであってもよい。この液不透過性シートは、一対の立体ギャザーの間の領域(吸収性本体着脱領域)に配置されたものであり、このような液不透過性シートを更に有するものである場合には、吸収性本体は、この液不透過性シートに着脱可能な状態で配置されている。
【0057】
このように構成することによって、仮に、吸収性本体から排泄物が漏れ出したり、その表面を伝って尿が拡散したとしても、この液不透過性シートによって、外装部材への排泄物の染み込みを有効に防止することができる。特に、このような液不透過性シートを配置することにより、例えば、吸収性本体を構成するバックシートが、必ずしも液不透過性材料から構成されたものである必要がなくなり、例えば、撥水性材料からなるバックシートを用いることも可能となる。
【0058】
この液不透過性シートを構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができ、中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するため、おむつ内部の蒸れを防止することができるという利点がある。
【0059】
図11及び図12においては、外装部材16のインナーカバー(不織布16b)の表面に液不透過性シート25が配設され、この液不透過性シート25の表面に立体ギャザー26が配設された例を示しているが、例えば、図13に示すように、外装部材16のインナーカバー(不織布16b)の表面に立体ギャザー26が配設され、立体ギャザー26の接続部位を覆うように、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域に液不透過性シート25が配設されていてもよい。ここで、図11は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、吸収性本体を取り除いた状態を示す図である。また、図12は、図11に示す使い捨ておむつをX4−X4’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。また、図13は、図11に示す使い捨ておむつをX4−X4’線に沿って切断した断面の他の例を示す概略断面図である。
【0060】
また、上記した液不透過性シートは、例えば、図14に示すように、外装部材16のインナーカバー(不織布16b)の表面に配設した液不透過性シート25の側縁を折り返し、この折り返し部分に立体ギャザー26が接続されて構成されたものであってもよい。
【0061】
また、例えば、図15に示すように、外装部材16のインナーカバー(不織布16b)の表面に液不透過性シート25が配設され、この液不透過性シート25の表面に立体ギャザー26が配設され、更に、液不透過性シート25の側縁を立体ギャザー26の外側に折り返して構成されたものであってもよい。
【0062】
更に、例えば、図16及び図17に示すように、外装部材16のインナーカバー(不織布16b)の表面に立体ギャザー26が配設され、立体ギャザー26の接続部位を覆うように、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域に液不透過性シート25が配設され、更に、液不透過性シート25の側縁を立体ギャザー26の内側に折り返して構成されたものであってもよい。ここで、図14〜図16は、図11に示す使い捨ておむつをX4−X4’線に沿って切断した断面の更に他の例を示す概略断面図である。また、図17は、図16における液不透過性シートの表面に吸収性本体が配設された状態を示す概略断面図である。
【0063】
また、図18に示すように、外装部材16のインナーカバー(不織布16b)の表面に立体ギャザー26が配設され、立体ギャザー26の接続部位を覆うように、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域に液不透過性シート25が配設され、更に、この液不透過性シート25の表面に、上記した結合部材19(例えば、メカニカルファスナーのループ材等)が配設されて構成されたものであってもよい。
【0064】
[1−4]吸収性本体:
本発明のパンツ型使い捨ておむつに用いられる吸収性本体は、排泄物吸収用の吸収体と、吸収体の表面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートとを有するものである。例えば、図2及び図3に示すパンツ型使い捨ておむつ1は、トップシート18とバックシート20の間に吸収体22を挟み込み、吸収体22の周縁部を封着することによって、トップシート18とバックシート20との間に吸収体22が介装された構造の吸収性本体14を構成した例である。
【0065】
本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいては、この吸収性本体が、一対の立体ギャザーの間の領域に着脱可能な状態で配置されており、着用者が排泄を行った際には、この吸収性本体のみを取り外して交換することができるように構成されている。なお、吸収性本体を取り外した後は、別の吸収性本体を、パンツ型使い捨ておむつの一対の立体ギャザーの間の領域に装着することにより、外装部材を繰り返して使用することができる。
【0066】
吸収性本体は、少なくともおむつの股下部をカバーするサイズに構成される。但し、漏れ防止の効果を確実なものとするため、股下部のみならず前身頃や後身頃の一部をもカバーする大きさに構成することが好ましい。
【0067】
図2に示す吸収性本体14は、矩形状を呈し、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域(吸収性本体着脱領域9)全体を覆うような形状のものであるが、図19に示すように、吸収性本体14は、その長手方向の長さL1が、立体ギャザー26の前身頃2側から後身頃4側までの長さL2よりも短いものであることが好ましい。このように構成することによって、吸収性本体14の吸収性本体着脱領域9からの着脱が容易となる。ここで、図19は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の実施形態を展開した平面図であり、立体ギャザーと吸収性本体とを拡大した拡大平面図である。
【0068】
また、図20及び図21に示すように、一対の立体ギャザー26a,26bが内倒しギャザーである場合に、吸収性本体14は、その幅(短手方向の長さ)B1が、一対の立体ギャザー26a,26bの上端縁の間の間隔B2よりも短いものでることが好ましい。このように構成することによって、一対の立体ギャザー26a,26bが内倒しギャザーである場合でも、吸収性本体14の着脱を容易に行うことができる。ここで、図20は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、立体ギャザーと吸収性本体とを拡大した拡大平面図であり、図21は、図20に示す使い捨ておむつをX5−X5’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【0069】
また、図22に示すように、吸収性本体14は、その長手方向の長さL1が、立体ギャザー26の前身頃2側から後身頃4側までの長さL2よりも短いものであり、且つその幅(短手方向の長さ)B1が、一対の立体ギャザー26a,26bの上端縁の間の間隔B2よりも短いものであってもよい。このように構成することによって、更に吸収性本体14の着脱が容易になる。また、例えば、立体ギャザー26a,26bが内倒しギャザーである場合でも、この立体ギャザー26a,26bの長手方向端部の固定部により吸収性本体14が固定されることがないため、吸収性本体14の着脱(剥離や装着)を容易に行うことができる。ここで、図22は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、立体ギャザーと吸収性本体とを拡大した拡大平面図である。
【0070】
また、これまでに説明した吸収性本体は、例えば、図2に示すように、通常縦長の矩形状を呈したものであるが、例えば、図23及び図24に示すように、吸収性本体14が、縦長の矩形状を呈し、その4つの角に切り欠き部46が形成された形状に構成されたものであることが好ましい。このように構成することによって、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域から、使用済みの吸収性本体14を容易に取り外すことができるとともに、新たに別の吸収性本体を簡便に装着することができる。また、例えば、立体ギャザー26a,26bが内倒しギャザーである場合でも、この立体ギャザー26a,26bの長手方向端部の固定部により吸収性本体14が固定されることがないため、吸収性本体14の着脱(剥離や装着)を容易に行うことができる。更に、図23及び図24に示す構成においては、吸収性本体14と立体ギャザー26a,26bの長手方向の長さが同じとなるため、吸収性本体14と外装部材16の立体ギャザー26a,26bを連続的に製造する際、両者を同時に切断して、個別の吸収性本体14と立体ギャザー26a,26bを容易に製造することが可能となる。
【0071】
特に、このような欠き部46が形成されたものであると、立体ギャザー26のそれぞれの端部における固定部分に、吸収性本体14が巻き込まれることがなく、吸収性本体14の着脱(剥離及び装着)がより簡便に行えるようになる。なお、図24においては、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域に、液不透過性シート25を配置した場合の例を示している。ここで、図23は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、立体ギャザーと吸収性本体とを拡大した拡大平面図であり、図24は、図23に示す使い捨ておむつをX6−X6’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【0072】
また、図23においては、立体ギャザー26a,26bの前身頃2側から後身頃6側までの長さが、吸収性本体14の長手方向の長さと略同一である場合の例を示しているが、例えば、図25に示すように、吸収性本体14が、縦長の矩形状を呈し、その4つの角に切り欠き部46が形成されるとともに、この吸収性本体14の長手方向の長さL1が、立体ギャザー26の前身頃2側から後身頃4側までの長さL2よりも短いものであることが更に好ましい。ここで、図25は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、立体ギャザーと吸収性本体とを拡大した拡大平面図である。
【0073】
また、吸収性本体は、少なくとも一対の吸収性本体用立体ギャザーを更に有するものであってもよい。例えば、図26に示すように、トップシート18やバックシート20とは全く別個のシート材(吸収性本体用立体ギャザー形成シート33a,33b)を、吸収性本体14の両側縁部に貼り合わせ、立体的に起立可能な構造とすることにより、一対の吸収性本体用立体ギャザー27a,27bを形成した例である。この例では、吸収性本体用立体ギャザー形成シート33a,33bの端部(吸収性本体用立体ギャザー27a,27bの上端縁に相当する側の端部)を折り返し、その折り返し部分に各1本の吸収性本体用立体ギャザー伸縮材38a,38bを挟み込むように配置している。また、吸収性本体用立体ギャザーは、一対に限定されることはなく、二対以上形成されたものであってもよい。例えば、図26において、吸収性本体用立体ギャザー形成シート33a,33bがバックシート20とともに吸収性本体用立体ギャザー27a,27bの外側にて起立している部位に、別の伸縮材を配置して、更にもう一対の吸収性本体用立体ギャザーを形成してもよい。
【0074】
なお、本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいては、吸収性本体の前後を示すマーキングが付されていることが好ましい。例えば、図27及び図28に示す吸収性本体14は、吸収性本体の後端56側に「うしろ」というマーキング58がされており、吸収性本体14の前後の確認ができるようになっている。例えば、吸収性本体の中には、着用者の臀部側、或いは腹側の吸収力を特異的に向上させるため、後側領域又は前側領域の吸収体の面積を大きくしたり、吸収体を構成するパルプやSAPを偏在させたりしたもの等も存在する。吸収性本体の前後を示すマーキングは、このような吸収性本体の前後の取り違えを防止するという意味においても有効である。
【0075】
例えば、高齢者が着用するパンツ型使い捨ておむつは、一般に子供用のようなキャラクターデザイン等の印刷がなく、無地のシンプルなものが多い。このため、パンツ型使い捨ておむつの前後の識別が難しいのが実状である。通常、パンツ型使い捨ておむつに配置される弾性部材等の一部を着色し、着色された弾性部材の配置方向(背側や腹側の一方のみ)で前後の区別を行っている。しかしながら、高齢者は視力が低下している人も多く、更に夜間のおむつ交換などでは、細い弾性部材の色の識別では十分な前後の区別がつかないことが多い。このため、「うしろ」と記載した廃棄テープを臀部に配置して前後の区別を行ったり、大きな文字で「うしろ」という印刷を臀部に入れる等の方法が用いられている。しかしながら、前者は廃棄テープ自体が小さいために、文字が読み難いばかりでなく、繰り返し使用する大人用のパンツ型使い捨ておむつでは、廃棄テープ自体がよれて、衣服に付着してしまう等のトラブルを引き起こす等の問題がある。一方、臀部に印刷等を行った場合には、前後の区別が行い易いものの、パンツ型使い捨ておむつは一度着用してしまうと、前記の区別を行う必要がないため、臀部に書かれた「うしろ」の文字はパンツ型使い捨ておむつのデザイン性を損ねてしまうという問題があった。
【0076】
上記の問題に対して、着脱可能な状態で配置された吸収性本体に「うしろ」等のマーキングを付すことにより、パンツ型使い捨ておむつの外装部材を通して文字等のマーキングを読み取ることができ、パンツ型使い捨ておむつを着用する際に、パンツ型使い捨ておむつの前後の識別が行い易いという利点がある。更に、吸収性本体は使用後に取り外してしまうために、新たな吸収性本体に取り替えれば、パンツ型使い捨ておむつから「うしろ」等のマーキングがなくなり、デザイン的にも違和感のないものとなる。
【0077】
「マーキング」とは、吸収性本体の前後を示すための文字、図形、記号、模様、着色等の目印である。吸収性本体の前後を視認できる限り、その態様は特に制限されるものではないが、例えば、吸収性本体の前後を示す矢印等の記号や文字を表示したり、或いは吸収性本体の前後を示す着色や模様を付する等の態様を挙げることができる。
【0078】
例えば、図示は省略するが、吸収性本体の前端側に「まえ」という文字からなるマーキングを表示し、吸収性本体の後端側に「うしろ」という文字からなるマーキングを表示してもよい。また、吸収性本体の前端側に着用者の前方を示すための矢印からなるマーキングを示し、吸収性本体の前後を判別することができるように構成されていてもよい。
【0079】
なお、この「マーキング」は吸収性本体の前後が認識できる限りにおいて、図27及び図28に示すような吸収性本体14のように、吸収性本体の前端54側と後端56側の双方にマーキング58を付することを要しない。即ち、吸収性本体の前後の少なくとも一方を正確に判別することができれば、吸収性本体14の前後の確認が行えるからである。
【0080】
[1−4a]吸収体:
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
【0081】
吸収体を構成する吸収性材料としては、使い捨ておむつ、その他の吸収性物品に通常使用される従来公知の吸収性材料、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下、「SAP」と記す)、親水性シート等を挙げることができる。フラッフパルプとしては木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものを、SAPとしてはポリアクリル酸ナトリウムを、親水性シートとしてはティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布を用いることが好ましい。また、吸収体の型崩れ対策として熱融着繊維等の合成繊維を含んでいてもよい。
【0082】
これらの吸収性材料は、通常、単層ないしは複層のマット状として用いられる。この際、前記の吸収性材料のうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、フラッフパルプ100質量部に対して、10〜500質量部程度のSAPを併用したものが好ましい。この際、SAPはフラッフパルプの各マット中に均一に混合されていてもよいし、複層のフラッフパルプの層間に層状に配置されていてもよい。
【0083】
吸収体は、トップシートとバックシートの間の少なくとも一部に介装されることが好ましい。通常、吸収体は、トップシートとバックシートの間に挟み込まれ、その周縁部が封着されることによって、トップシートとバックシートとの間に介装される。従って、吸収体の周縁部にはトップシートとバックシートの間に吸収体が介装されていないフラップ部が形成されることになる。
【0084】
吸収体は、その全体が親水性シートによって包み込まれていることが好ましい。このような構成は、吸収体からSAPが漏洩することを防止し、吸収体に形状安定性を付与することができるという利点がある。
【0085】
吸収体の形状については特に制限はないが、従来の使い捨ておむつ、その他の吸収性物品において使用される形状、例えば、矩形状、砂時計型、ひょうたん型、T字型等を挙げることができる。
【0086】
[1−4b]トップシート:
トップシートは、吸収体の表面(おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その裏面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、その少なくとも一部(全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。
【0087】
トップシートを構成する液透過性材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。トップシートは単一のシート材によって構成されていてもよいが、複数のシート材によって構成されていてもよい。
【0088】
[1−4c]バックシート:
バックシートは、吸収体の裏面(おむつの装着時において着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。
【0089】
本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいては、上記したバックシートは、液不透過性材料又は撥水性材料からなるものであることが好ましい。
【0090】
バックシートを構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができ、中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するため、おむつ内部の蒸れを防止することができるという利点がある。
【0091】
また、バックシートを構成する撥水性材料としては、例えば、スパンボンドやカードエンボス等の不織布を用いてもよいが、耐水圧が高いという理由から、SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)、SMMS(スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド)、メルトブローシート等の不織布を挙げることができる。
【0092】
[1−5]各種伸縮材:
パンツ型の使い捨ておむつにおいては、脚周り伸縮材を配置し、ウエスト周り伸縮材を配置することが一般的であり、更に腹周り伸縮材を配置することが好ましい。
【0093】
脚周り伸縮材は、脚周り開口部に沿って配置される伸縮材である。この脚周り伸縮材を配置することによって、脚周り開口部に伸縮性に富むギャザー(レグギャザー)を形成することができる。従って、脚周りに隙間が形成され難くなり、脚周り開口部からの尿漏れを効果的に防止することができる。
【0094】
ウエスト周り伸縮材は、ウエスト周り開口部に沿って配置される伸縮材である。ウエスト周り伸縮材を配置することによって、ウエスト開口部に伸縮性に富むギャザー(ウエストギャザー)を形成することができる。このウエストギャザーにより、ウエスト周りに隙間が形成され難くなり、ウエスト周りからの尿漏れを防止することができる他、着用者へのおむつのフィット性が良好となり、おむつのずり下がりが防止される。
【0095】
腹周り伸縮材は、ウエスト周り開口部と脚周り開口部との間の部分(即ち、着用者の腹周りに相当する部分)に配置される伸縮材である。腹周り伸縮材を配置することによって、着用者の腹周りに伸縮性に富むタミーギャザーを形成することができる。このタミーギャザーは、ウエストギャザーと相俟って、おむつのフィット性やずり下がり防止効果を一層優れたものとすることができる。
【0096】
なお、図1及び図2に示す使い捨ておむつ1は、脚周り開口部12a,12bの周縁には複数本の脚周り伸縮材40を配置し、ウエスト周り開口部10の周縁にはウエスト周り開口部10を取り囲むように複数本のウエスト周り伸縮材42を配置し、更に、ウエスト周り開口部10と脚周り開口部12a,12bとの間の部分(即ち、着用者の腹周りに相当する部分)には、着用者の腹周りを取り囲むように複数本の腹周り伸縮材44を配置した例である。
【0097】
なお、図2においては、脚周り伸縮材40は、前身頃2と後身頃6とにそれぞれ配置され、股下部4の脚周り開口部近傍で二度交差することで、脚周り開口部に連続した脚周りギャザーを形成しているが、必ずしも、前身頃2と後身頃6とに配置された脚周り伸縮材40が股下部4で交差する必要はない。また、股下部4の領域を横切る脚周り伸縮材40は、少なくとも一部が切断されて、非連続になっていることが好ましい。股下部40に伸長状態で脚周り伸縮材40が横切って配置されていると、吸収性本体14を取り外した際に、股下部4が縮こまってしまい、立体ギャザー26a,26bの間が狭まり、新たな吸収性本体を配置し難くなることがある。
【0098】
これらの伸縮材については、既に述べた開口部伸縮材と同様の構成を採用することができる。そして、ギャザーの収縮の程度等を勘案した上で、構成材料、その材料の伸長率、固定時の伸長状態等を決定すればよい。
【0099】
また、本発明のパンツ型使い捨ておむつは、図29及び図30に示すように、外装部材16が、伸縮性素材からなる伸縮部材48を更に有し、この伸縮部材48が、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域に、前身頃2側から後身頃6側にかけて伸長状態で配置されたパンツ型使い捨ておむつであってもよい。このように構成することによって、おむつの股下部4に伸縮性を付与することができ、股下部4の装着感を更に向上させることができる。なお、図29及び図30においては、上記伸縮部材48は、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域に配置された、液不透過性シート25と結合部材19との間に配置されている。
【0100】
ここで、図29は、本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の実施形態を展開した平面図であり、吸収性本体を取り除いた状態を示す図であり、図30は、図29に示す使い捨ておむつをX7−X7’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【0101】
この一対の立体ギャザーの間の領域に配置される伸縮部材としては、上記したギャザーに用いられる伸縮材と同様の伸縮性素材を好適に用いることができる。また、この伸縮部材の伸長率については特に制限はないが、例えば、120〜450であることが好ましく、200〜350であることが更に好ましい。
【0102】
[2]本発明のパンツ型使い捨ておむつの製造方法:
以下、本発明のパンツ型使い捨ておむつを製造する方法の一例について説明する。
【0103】
[2−1]吸収性本体の製造:
図31に示すように、バックシート20の表面に、親水性シートに包まれた吸収体22を配置し、更にその表面にトップシート18を配置する。次いで、吸収体22の周縁部をトップシート18とバックシート20とで挟み込むように封着することによって吸収性本体14を得る。なお、図31に示す製造方法においては、バックシート20及びトップシート18として各長尺シート材を用い、各長尺シート材をローラーから連続的に送出する方法・装置を採用した例を示している。
【0104】
なお、パンツ型使い捨ておむつとして、図8に示すような、液不透過性シートを更に備えたものを製造する場合には、例えば、図31に示すように、上記吸収性本体を製造する際に、バックシート20の裏面に、液不透過性シート25を着脱可能な状態で配置してもよい。
【0105】
[2−2]立体ギャザーの製造:
シート材32a(32b)の一方の端部を折り返し、その折り返し部分に、2本の立体ギャザー伸縮材36a(36b)を挟み込んだ状態で貼り合わせることによって、立体ギャザー26a(26b)を得る。図31に示す製造方法においては、シート材32a(32b)として各長尺シート材を用い、各長尺シート材をローラーから連続的に送出する方法・装置を採用した例を示している。
【0106】
[2−3]吸収性本体への立体ギャザーの付設:
図31に示すように、吸収性本体14の側縁、即ち、トップシート18とバックシート20との貼り合わせ部分を外側から包み込むように、連続した長尺状の立体ギャザー26a,26bを貼り合わせる。この際、立体ギャザー26a,26bは、吸収性本体14の側縁に仮止めの状態で貼り合わせておき、外装部材16に固定した際に、吸収性本体14のみを取り外せるように構成しておく必要がある。その後、立体ギャザー26a,26bが付設された吸収性本体14を所定の大きさに切断する。
【0107】
なお、このような、立体ギャザー26a,26bが付設された吸収性本体14を製造する際には、例えば、以下のような方法によって製造してもよい。まず、図32に示すように、バックシート20の表面に、親水性シートに包まれた吸収体22を配置し、更にその表面にトップシート18を配置する。次いで、吸収体22の周縁部をトップシート18とバックシート20とで挟み込むように封着することによって吸収性本体14を得、図33に示すように、得られた吸収性本体14を、液不透過性シート25を構成する長尺シート材と、結合部材19を構成する長尺シート材とが積層されたシート材に配置した後に、上記方法と同様にして形成された、連続した長尺状の立体ギャザー26a,26bを貼り合わせて、液不透過性シート25と結合部材19とが設けられた状態で製造する。
【0108】
[2−4]パンツ型使い捨ておむつの製造:
外装部材は、図34に示すように、長尺状の不織布49a,49bを2枚用意し、このうちの1枚の不織布49aの表面に、ウエスト周り伸縮材42、腹周り伸縮材44及び脚周り伸縮材40を配置し接着固定する。
【0109】
なお、図34に示す製造方法においては、2枚の長尺状の不織布49を重ね合わせて積層し、その中心軸に沿って折り返すことにより、折り返し線を含む領域がおむつの股下部4となり、折り重ねられた不織布49の側縁部がおむつのウエスト周り開口部10となる。このため、伸縮材を配置する際には、ウエスト周り伸縮材42及び腹周り伸縮材44は、上記不織布49aの側縁部に配設し、脚周り伸縮材40は、上記不織布49aの中心軸側の脚周り開口部12a,12bが形成される領域近傍に配置する。その後、それぞれの伸縮材を配置した不織布49aの表面に、更にもう1枚の不織布49bを積層し固定する。
【0110】
次に、この積層した不織布49における股下部4に相当する領域に、先に製造した立体ギャザー26a,26bが付設された吸収性本体14を配置する。この際、吸収性本体14は、外装部材(不織布49)とは着脱可能な状態に(例えば、仮止めの状態で)固定し、立体ギャザー26a,26bは、外装部材(不織布49)に完全に固定する。
【0111】
なお、上記したように、吸収性本体14のバックシート20(図31参照)側に液不透過性シート25(図31参照)側を配置した場合には、液不透過性シート25(図31参照)側を外装部材(不織布49)に完全に固定する。液不透過性シート25(図31参照)と吸収性本体14とは着脱可能な状態で配置されているため、吸収性本体14を着脱可能な構成とすることができる。
【0112】
次に、積層した不織布49における脚周り開口部12a,12bが形成される領域に、略円形の孔60を開ける。本製造方法においては、側縁部にて連結した複数のパンツ型使い捨ておむつを製造するため、上記した孔60の半円部分が1つの脚周り開口部12となる。
【0113】
次に、積層した不織布49を、その中心軸に沿って折り返し、おむつの側縁部に相当する部位をヒートシール等の手段により接合し、接合部8を形成して、本発明のパンツ型使い捨ておむつを製造する。
【0114】
[3]パンツ型使い捨ておむつ用外装体:
次に、本発明のパンツ型使い捨ておむつ用外装体について具体的に説明する。本発明のパンツ型使い捨ておむつ用外装体は、これまでに説明した本発明のパンツ型使い捨ておむつから吸収性本体を取り外した状態のおむつ用外装体であり、例えば、図5に示すような外装体70の前身頃2と後身頃6の対応する側縁部2a,6a(2b,6b)同士が接合されて形成されたものである。具体的には、図5に示すように、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から構成され、前身頃2と後身頃6の対応する側縁部2a,6a(2b,6b)同士が接合されて、一つのウエスト周り開口部10(図1参照)及び一対の脚周り開口部12a,12b(図1参照)が形成されたパンツ型使い捨ておむつ用外装体であって、外装部材16と、一対の立体ギャザー26(26a,26b)とを備え、外装部材16は、不織布によって構成され、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部を形成するものであり、一対の立体ギャザー26a,26bは、外装部材16の少なくとも股下部4に配置されたものであり、この外装部材16における一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域に、排泄物を吸収するための吸収性本体14(図2参照)を着脱するための吸収性本体着脱領域9が形成されているパンツ型使い捨ておむつ用外装体である。
【0115】
このパンツ型使い捨ておむつ用外装体は、一対の立体ギャザー26a,26bの間の領域に形成された吸収性本体着脱領域9に、これまでに説明したような吸収性本体14(図2参照)を装着して、パンツ型使い捨ておむつとして使用するものである。
【0116】
本発明のパンツ型使い捨ておむつ用外装体を構成する、外装部材、立体ギャザー、及び吸収性本体着脱領域については、これまでに説明した本発明のパンツ型使い捨ておむつと同様に構成されていることが好ましい。また、その他の好ましい形態、例えば、各種伸縮材等についても、上記した本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいて好適例として挙げた形態と同様に構成されていることが好ましい。
【0117】
また、本発明のパンツ型使い捨ておむつ用外装体の吸収性本体着脱領域に装着する吸収性本体としては、例えば、本発明のパンツ型使い捨ておむつにおいて説明したような、排泄物吸収用の吸収体と、吸収体の表面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートとの間に介装された吸収性本体であることが好ましい。
【0118】
[4]吸収性本体:
次に、本発明の吸収性本体について説明する。本発明の吸収性本体は、上記したパンツ型使い捨ておむつ用外装体の吸収性本体着脱領域に着脱可能に構成されたものであり、排泄物吸収用の吸収体と、吸収体の表面を被覆するように配置された、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートとを有する吸収性本体である。上記した本発明のパンツ型使い捨ておむつ用外装体にこの本発明の吸収性本体を装着して用いることにより、パンツ型使い捨ておむつ用外装体をおむつとして好適に用いることができる。また、この吸収性本体は、上記した本発明のパンツ型使い捨ておむつの交換用の吸収性本体としても好適に用いることができる。
【0119】
本発明の吸収性本体を構成する、吸収体、トップシート、及びバックシートは、上述した本発明のパンツ型使い捨ておむつにて説明した吸収性本体を構成する各構成要素と同様に構成されたものを好適に用いることができる。
【0120】
なお、本発明の吸収性本体は、上記した本発明のパンツ型使い捨ておむつ用外装体の吸収性本体着脱領域に装着して用いたり、本発明のパンツ型使い捨ておむつの交換用の吸収性本体として用いたりするため、それらの吸収性本体着脱領域に固定して装着することができるように構成されていることが好ましい。
【0121】
具体的な構成としては、この吸収性本体は、本発明のパンツ型使い捨ておむつ用外装体(又は吸収性本体を取り外した本発明のパンツ型使い捨ておむつ)の吸収性本体着脱領域に機械的結合させることが可能な結合部材を更に有するものであることが好ましい。この結合部材としては、例えば、メカニカルファスナーのフック材、又は前記フック材と結合可能なループ材もしくは繊維状の表面を有する素材からなるシート材等を挙げることができる。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、着用者の足の動きが制限され難く、更に、吸収性本体の交換が容易で、且つ吸収性本体を交換して用いたとしても排泄物が漏れることのないため、乳幼児用、或いは介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用の吸収性物品として利用することができる。
【0123】
特に、本発明のパンツ型使い捨ておむつは、吸収性本体のみを交換することで、それ以外の外装部材等は繰り返し使用することができるため、排泄の回数が多く、頻繁に吸収体を交換する必要がある着用者用の吸収性物品として好適に用いることができる。
【0124】
また、本発明のパンツ型使い捨ておむつ用外装体は、その内部の吸収性本体着脱領域に吸収性本体を装着することにより、パンツ型使い捨ておむつとして用いることができる。また、本発明の吸収性本体は、上記したパンツ型使い捨ておむつ用外装体の吸収性本体として好適に用いることができる。また、この吸収性本体は、上記した本発明のパンツ型使い捨ておむつの交換用の吸収性本体としても好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】本発明のパンツ型使い捨ておむつの一の実施形態を示す概略斜視図であり、本発明のパンツ型使い捨ておむつをその前方から見た状態を示す図である。
【図2】本発明のパンツ型使い捨ておむつの一の実施形態を示す平面図であり、図1に示すパンツ型使い捨ておむつを展開し、おむつの吸収性本体側から見た状態を示す図である。
【図3】本発明の使い捨ておむつの一の実施形態を示す概略断面図であり、図2に示す使い捨ておむつをX1−X1’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【図4】本発明の使い捨ておむつの一の実施形態を示す概略断面図であり、図2に示す使い捨ておむつをX2−X2’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【図5】図2示すパンツ型使い捨ておむつから吸収性本体を取り除いた状態を示す平面図である。
【図6】本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の実施形態を示す概略斜視図であり、本発明のパンツ型使い捨ておむつをその前方から見た状態を示す図である。
【図7】本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の実施形態を示す概略斜視図であり、本発明のパンツ型使い捨ておむつをその前方から見た状態を示す図である。
【図8】本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の実施形態を展開した平面図であり、吸収性本体を取り除いた状態を示す図である。
【図9】図8に示す使い捨ておむつをX3−X3’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【図10】本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、吸収性本体を取り除いた状態を示す図である。
【図11】本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、吸収性本体を取り除いた状態を示す図である。
【図12】図11に示す使い捨ておむつをX4−X4’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【図13】図11に示す使い捨ておむつをX4−X4’線に沿って切断した断面の他の例を示す概略断面図である。
【図14】図11に示す使い捨ておむつをX4−X4’線に沿って切断した断面の更に他の例を示す概略断面図である。
【図15】図11に示す使い捨ておむつをX4−X4’線に沿って切断した断面の更に他の例を示す概略断面図である。
【図16】図11に示す使い捨ておむつをX4−X4’線に沿って切断した断面の更に他の例を示す概略断面図である。
【図17】図16における液不透過性シートの表面に吸収性本体が配設された状態を示す概略断面図である。
【図18】本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、吸収性本体を取り除いた状態を示す図である。
【図19】本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の実施形態を展開した平面図であり、立体ギャザーと吸収性本体とを拡大した拡大平面図である。
【図20】本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、立体ギャザーと吸収性本体とを拡大した拡大平面図である。
【図21】図20に示す使い捨ておむつをX5−X5’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【図22】本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、立体ギャザーと吸収性本体とを拡大した拡大平面図である。
【図23】本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、立体ギャザーと吸収性本体とを拡大した拡大平面図である。
【図24】図23に示す使い捨ておむつをX6−X6’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【図25】本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態を展開した平面図であり、立体ギャザーと吸収性本体とを拡大した拡大平面図である。
【図26】本発明のパンツ型使い捨ておむつの更に他の実施形態における概略断面図である。
【図27】本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の実施形態を示す概略斜視図であり、本発明のパンツ型使い捨ておむつをその前方から見た状態を示す図である。
【図28】本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の実施形態を示す概略斜視図であり、本発明のパンツ型使い捨ておむつから吸収性本体を取り外した状態を示す図である。
【図29】本発明のパンツ型使い捨ておむつの他の実施形態を展開した平面図であり、吸収性本体を取り除いた状態を示す図である。
【図30】図29に示す使い捨ておむつをX7−X7’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
【図31】本発明のパンツ型使い捨ておむつの製造方法を説明する平面図であり、吸収性本体の製造工程の一例を示す図である。
【図32】本発明のパンツ型使い捨ておむつの製造方法を説明する平面図であり、吸収性本体の製造工程の他の例を示す図である。
【図33】本発明のパンツ型使い捨ておむつの製造方法を説明する平面図であり、吸収性本体の製造工程の他の例を示す図である。
【図34】本発明のパンツ型使い捨ておむつの製造方法を説明する平面図である。
【図35】従来のパンツ型使い捨ておむつを示す概略斜視図であり、本発明のパンツ型使い捨ておむつをその前方から見た状態を示す図である。
【符号の説明】
【0126】
1,100,110,120:パンツ型使い捨ておむつ、2:前身頃、2a,2b:側縁部、4:股下部、6:後身頃、6a,6b:側縁部、8:接合部、9:吸収性本体着脱領域、10:ウエスト周り開口部、12,12a,12b:脚周り開口部、13:脚周り被覆部、14:吸収性本体、16:外装部材、18:トップシート、19:結合部材、20:バックシート、22:吸収体、25:液不透過性シート、26,26a,26b:立体ギャザー、27,27a,27b:吸収性本体用立体ギャザー、32,32a,32b:シート、33,33a,33b:吸収性本体用立体ギャザー形成シート、36,36a,36b:吸収性本体用立体ギャザー伸縮材、37,37a,37b:立体ギャザー伸縮材、38,38a,38b:立体ギャザー伸縮材、40:脚周り伸縮材、42:ウエスト周り伸縮材、44:腹周り伸縮材、46:切り欠き部、48:伸縮部材、49a,49b:不織布、50:仮止めの部位、51:本止めの部位、54:吸収性本体の前端、56:吸収性本体の後端、58:マーキング、60:孔、70:外装体、B1:吸収性本体の幅(短手方向の長さ)、B2:一対の立体ギャザーの上端縁の間の間隔、L1:吸収性本体の長手方向の長さ、L2:立体ギャザーの前身頃側から後身頃側までの長さ。
【出願人】 【識別番号】390036799
【氏名又は名称】王子ネピア株式会社
【識別番号】000122298
【氏名又は名称】王子製紙株式会社
【出願日】 平成18年7月31日(2006.7.31)
【代理人】 【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平

【識別番号】100089347
【弁理士】
【氏名又は名称】木川 幸治


【公開番号】 特開2008−29714(P2008−29714A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−208564(P2006−208564)