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【発明の名称】 部材の接合方法
【発明者】 【氏名】武井 忍

【要約】 【課題】シールロールを備えたシール装置を用いて第1の部材と第2の部材とをシール線によって接合する部材の接合方法で、両部材を安定して接合できると共にシールロールが劣化しにくい部材の接合方法を提供する。

【構成】シールロールを備えたシール装置を用いて第1の部材と第2の部材とをシール線によって接合する部材の接合方法であって、一対のシール線は、第1の部材において間欠的に延びており且つこの延びる方向と直交する方向に離間して設けられており、シールロールR1の周面には、シール線に対応してシールロールR1の周方向に延びると共にシールロールR1の軸方向に離間した一対のシール線形成部R13が設けられており、重ね合わせた第1及び第2の部材を、一対のシールロール間に又はシールロールとシールヘッドとの間に、シール線形成部R13が第1の部材に必ず当接するように挿通させて、シール線形成部R13によって第1の部材にシール線を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のシールロール又はシールロール及びシールヘッドを備えたシール装置を用いて第1の部材と第2の部材とを一対のシール線によって接合する部材の接合方法であって、
一対の前記シール線は、前記第1の部材において、間欠的に延びており、且つこの延びる方向と直交する方向に離間して設けられており、
前記シールロールの少なくとも一方の周面には、前記シール線に対応して該シールロールの周方向に間欠的に又は連続的に延びると共に該シールロールの軸方向に離間した一対のシール線形成部が設けられており、
重ね合わせた前記第1の部材及び前記第2の部材を、一対の前記シールロール間に又は前記シールロールと前記シールヘッドとの間に、一対の前記シール線形成部の少なくとも一方が前記第1の部材に必ず当接するように挿通させて、該シール線形成部によって該第1の部材に前記シール線を形成する部材の接合方法。
【請求項2】
前記シール線形成部は、前記シールロールの周方向に連続的に延びる蛇行形状を有しており、一対の蛇行形状の該シール線形成部の内方側は、前記第1の部材に当接して前記シール線を形成し、一対の蛇行形状の該シール線形成部の外方側は、前記第2の部材に面して該シール線を形成しない請求項1記載の部材の接合方法。
【請求項3】
一対の蛇行形状の前記シール線形成部の外方側は、前記第2の部材に当接して該第2の部材に連結シールを間欠的に形成し、
接合後の前記第1の部材及び前記第2の部材において、該第1の部材における間欠的に延びる前記シール線は、該連結シールを介して連結されて連続している請求項2記載の部材の接合方法。
【請求項4】
前記第2の部材は、展開型の使い捨ておむつにおける長手方向の側縁部に配されたファスニングテープにおける基材シートであり、
前記第1の部材は、前記基材シートに接合された面状のメカニカルファスナーであり、該メカニカルファスナーは、略平行な一対の直線状端部を有しており、
前記シール線は、前記メカニカルファスナーにおける一対の前記直線状端部の近傍において、該直線状端部に沿って間欠的に延びる一対の曲線状シール線である請求項1〜3の何れかに記載の部材の接合方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、一対のシールロール又はシールロール及びシールヘッドを備えたシール装置を用いて第1の部材と第2の部材とを一対のシール線によって接合する部材の接合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
展開型の使い捨ておむつにおける背側部の長手方向の側縁部には、一般的に、一対のファスニングテープが設けられている。ファスニングテープは、一般的に、基材シートと該基材シートの一面に接合された面状のメカニカルファスナー(オス材又はメス材)とからなり、使い捨ておむつの腹側部における非肌当接面側に止着することで、使い捨ておむつの装着形態を形成できるようになっている。メカニカルファスナーは基材シートに、例えばヒートシールや超音波シールによって接合されている(下記特許文献1参照)。特許文献1記載のファスニングテープにおいては、メカニカルファスナーは、所定間隔をあけて平行に配列した複数本の直線線分状のシールの集合体(シール集合体)によって基材シートに接合されている。このようなシール集合体による接合は、一般的に、該シール集合体に対応した形状を有するシール形成部が周面に設けられたシールロールを備えたシール装置を用いて行われる。シール形成部は、例えば、ヒートシール装置におけるシールロールの場合には、シートが加熱される部分であり、超音波シール装置におけるシールロールの場合には、超音波振動によりシートが加熱される部分である。
【0003】
【特許文献1】特表平11−507286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1記載のファスニングテープにおいては、一対のシール集合体において、直線線分状のシールがピッチを一致させて配列している。そのため、シールロールにおける一対のシール形成部も、それに対応した形状を有している。従って、このような形成を有するシール形成部を備えたシールロールを用いて、特許文献1記載のファスニングテープを形成すると、シールロールのシール形成部が、メカニカルファスナーに当接する状態と当接しない状態とを繰り返すことになる。このような状態が繰り返されると、メカニカルファスナーに衝撃が繰り返し発生しやすく、そのため、メカニカルファスナーと基材シートとを安定して接合することが困難である。
また、シールロールにも衝撃が繰り返し発生しやすく、そのため、シールロールの劣化が起こりやすい。超音波シール装置の場合には、超音波振動の強/弱が繰り返される点からもシールロールの劣化が起こりやすい。
【0005】
従って、本発明の目的は、一対のシールロール又はシールロール及びシールヘッドを備えたシール装置を用いて第1の部材と第2の部材とを一対のシール線によって接合する部材の接合方法において、両部材を安定して接合できると共に、シールロールが劣化しにくい部材の接合方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、一対のシールロール又はシールロール及びシールヘッドを備えたシール装置を用いて第1の部材と第2の部材とを一対のシール線によって接合する部材の接合方法であって、一対の前記シール線は、前記第1の部材において、間欠的に延びており、且つこの延びる方向と直交する方向に離間して設けられており、前記シールロールの少なくとも一方の周面には、前記シール線に対応して該シールロールの周方向に間欠的に又は連続的に延びると共に該シールロールの軸方向に離間した一対のシール線形成部が設けられており、重ね合わせた前記第1の部材及び前記第2の部材を、一対の前記シールロール間に又は前記シールロールと前記シールヘッドとの間に、一対の前記シール線形成部の少なくとも一方が前記第1の部材に必ず当接するように挿通させて、該シール線形成部によって該第1の部材に前記シール線を形成する部材の接合方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の部材の接合方法によれば、一対のシールロール又はシールロール及びシールヘッドを備えたシール装置を用いて第1の部材と第2の部材とを一対のシール線によって接合する部材の接合方法において、両部材を安定して接合できると共に、シールロールが劣化しにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の部材の接合方法について、その好ましい一実施態様である第1実施態様に基づき、図面を参照しながら説明する。
本発明の部材の接合方法は、一対のシールロール又はシールロール及びシールヘッドを備えたシール装置を用いて第1の部材と第2の部材とを一対のシール線によって接合する部材の接合方法であり、その第1実施態様の部材の接合方法は、基材シートと該基材シートの一面に接合された面状のメカニカルファスナーとを接合し、展開型の使い捨ておむつのファスニングテープを形成する方法である。即ち、第1実施態様における「メカニカルファスナー」及び「基材シート」は、それぞれ本発明における「第1の部材」及び「第2の部材」に対応する。
【0009】
まず、第1実施態様の部材の接合方法によって基材シートとメカニカルファスナーとが接合されることにより形成されるファスニングテープを備えた展開型の使い捨ておむつについて説明する。本形態の使い捨ておむつ1は、乳幼児用のおむつであり、図1〜図3に示すように、長手方向の両側縁部それぞれに、本形態のファスニングテープ8,8が配されている。
【0010】
使い捨ておむつ1は、図2及び図3に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性又は撥水性の裏面シート3及び両シート2,3間に介在された液保持性の吸収体4を具備し、実質的に縦長に形成されている。尚、図3には、おむつ幅方向の一方の側のみを示しているが、他方の側も同様に構成されている。
また、使い捨ておむつ1は、図2に示すように、その長手方向に、着用時に着用者の腹側に配される腹側部A、着用者の股間部に配される股下部B及び着用者の背側に配される背側部Cに区分される。
【0011】
腹側部Aの長手方向の両側部には、それぞれ一対のサイドフラップSが形成されている。背側部Cの長手方向の両側部にも、それぞれ一対のサイドフラップSが形成されている。サイドフラップSの肌当接面側及び非肌当接面側は、それぞれ、後述するシート材62及び外層シート5から形成されている
【0012】
使い捨ておむつ1は、図2に示すように、全体として長手方向中央部が幅方向内方に括れた砂時計の形状を有している。表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ吸収体4の左右両側縁から外方に延出している。裏面シート3における非肌当接面側の面には、撥水性の不織布からなる外層シート5が接合されており、外層シート5は、使い捨ておむつ1の輪郭を画成している。
【0013】
表面シート2は、図3に示すように、その幅方向の寸法が、裏面シート3の幅方向の寸法よりも小さくなっており、表面シート2の左右両側縁は、裏面シート3の左右両側縁よりもおむつ幅方向の内方で終端している。また、裏面シート3は、その幅方向の寸法が、外層シート5の幅方向の寸法よりも小さくなっており、裏面シート3の左右両側縁は、外層シート5の左右両側縁よりもおむつ幅方向の内方で終端している。
【0014】
吸収体4は、図2に示すように、縦長であり、その長手方向がおむつ長手方向と一致している。吸収体4は、腹側部A側の端部から背側部C側の端部に亘って配されている。また、吸収体4は、その長手方向中央部が幅方向内方に括れた砂時計の形状を有している。吸収体4は、その幅方向内方に括れた部分が、概ね股下部Bに位置するように配されており、そのため、おむつ着用時において、着用者の股間部における装着感が高められている。
【0015】
使い捨ておむつ1には、図1及び図2に示すように、吸収体4における長手方向の両側部に沿って、一対の防漏カフ6,6が設けられている。各防漏カフ6は、弾性部材61を備えた不織布からなるシート材62を、図3に示すように、表面シート2の両側縁を跨いで配設して形成されている。各シート材62は、吸収体4の側縁とレッグギャザー形成用の弾性部材71(後述)との間において、直線状の固定部63によって、おむつ長手方向に亘って表面シート2上に固定されている。直線状の固定部63は、防漏カフ6の固定端となっている。
【0016】
各シート材62は、固定部63よりもおむつ幅方向中央側に位置する部分が表面シート2に固定されており、また、固定部63よりも幅方向外方に位置する部分が表面シート2、裏面シート3、外層シート5等に固定されている。
防漏カフ6の自由端(内端)は、おむつ展開状態において、おむつ長手方向と略平行に形成されている。防漏カフ6における自由端近傍には、複数の糸状の立体ギャザー形成用の弾性部材61、61が伸張状態で固定されている。
【0017】
使い捨ておむつ1には、図1及び図2に示すように、おむつ長手方向の両側部に沿って、一対のレッグフラップ7,7が形成されている。レッグフラップ7は、裏面シート3からおむつ幅方向外方に延出した、シート材62及び外層シート5を主体として形成されている。レッグフラップ7における自由端(外端)近傍には、複数の糸状のレッグギャザー形成用の弾性部材71、71が伸張状態でシート材62に固定されている。
【0018】
次に、第1実施態様の部材の接合方法によって基材シート81とメカニカルファスナー82とが接合されることにより形成されるファスニングテープ8について詳細に説明する。
本形態のファスニングテープ8は、図3及び図4に示すように、基材シート81と基材シート81の一面81Aに接合された面状のメカニカルファスナー82とからなる。
【0019】
基材シート81は、図4に示すように、横長で、その長手方向がおむつ幅方向と一致している。基材シート81は、その基端部である略矩形の取り付け部83が、図3に示すように、シート材62と外層シート5との間に挟持固定されている。取り付け部83の両面は、シート材62又は外層シート5と公知の接合方法により接合されている。
【0020】
基材シート81は、図4に示すように、サイドフラップSの側縁部からおむつ幅方向の外方に延出する延出部84を有している。延出部84は、その先端角部が丸みを帯び、その側辺が曲線となっている略台形形状を有している。
延出部84における一面81Aには、メカニカルファスナー82が接合されているが、基材シート81の他面81Bには、メカニカルファスナー等の止着部材は設けられていない。
【0021】
メカニカルファスナー82は、図5に示すように、略平行な一対の直線状端部82A,82Aを有している。本実施形態における直線状端部82Aは、幾何学的に直線状となっている。
【0022】
メカニカルファスナー82は、メカニカルファスナー82における一対の直線状端部82A,82Aの近傍において、直線状端部82Aに沿って間欠的に延びる一対の曲線状シール線9によって、基材シート81に接合されている。換言すると、一対の曲線状シール線9は、メカニカルファスナー82において、間欠的に延びており、且つこの延びる方向と直交する方向に離間して設けられている。従って、第1実施態様における「曲線状シール線」は、本発明における「シール線」に対応する。「直線状端部82Aの近傍」とは、直線状端部82Aから10mm以内の領域をいう。曲線状シール線9は、その最も直線状端部82A寄りの部分が、直線状端部82Aの近傍に位置していればよい。
【0023】
本形態においては、曲線状シール線9は、図5に示すように、略半円弧形状を有し且つこの半円弧の弦がメカニカルファスナー82の直線状端部82Aに略一致するように配置された曲線弧シール91を、直線状端部82Aに沿って間欠的に複数個配列して構成される曲線弧シール集合体から形成されている。半円弧の弦とは、半円弧の両端を結び且つ半円弧の中心を通る線分である。
【0024】
1つの曲線状シール線9における曲線弧シール91の個数は、好ましくは1〜6個である。本形態においては、曲線状シール線9を形成する曲線弧シール91は全て同形である。また、取り付け部83側の直線状端部82Aにおける曲線状シール線9は、3個の曲線弧シール91から形成されており、基材シート81の先端側の直線状端部82Aにおける曲線状シール線9は、2個の曲線弧シール91から形成されている。
尚、曲線状シール線9は、完全な半円弧を形成していない(不完全な)曲線弧シール91を含んでいてもよい(本形態においては、不完全な曲線弧シール91は存在していない)。曲線状シール線9においては、このような不完全な曲線弧シール91についても1個と数える。
【0025】
また、本形態においては、図5に示すように、曲線状シール線9において、複数個の曲線弧シール91は等ピッチで配列している。また、メカニカルファスナー82の一方の直線状端部82Aの近傍における複数個の曲線弧シール91と、他方の直線状端部82Aの近傍における複数個の曲線弧シール91とは、半ピッチずれて配列している。
詳細には、半ピッチずれた、一方の直線状端部82Aの近傍における曲線弧シール91の端部と、他方の直線状端部82Aの近傍における曲線弧シール91の端部とは、その太さの分だけ、直線状端部82Aの延びる方向に重なっている。従って、一対の曲線状シール線9,9を、一対の直線状端部82A,82Aの延びる方向と直交する方向に投影した投影は、該延びる方向に連続することになる。
【0026】
曲線弧シール91の略半円弧形状は、本形態においては、半真円弧の形状であるが、それ以外にも、例えば、半楕円弧の形状、正弦曲線の半周期の形状でもよい。半楕円弧の形状の曲線弧シール91においては、その半楕円弧の長径が直線状端部82Aに略一致するように配置されていてもよく、その半楕円弧の短径が直線状端部82Aに略一致するように配置されていてもよい。
【0027】
曲線状シール線9(曲線弧シール91)は、例えば、ヒートシール、超音波シール、高周波シール等から形成される。
【0028】
また、接合後のメカニカルファスナー82及び基材シート81において、メカニカルファスナー82における間欠的に延びる曲線状シール線9は、連結シール93を介して連結されて連続している。そして、このように連続した曲線状シール線9(曲線弧シール91)及び連結シール93から連続シール線90が形成されている。
【0029】
本形態の使い捨ておむつ1は、乳幼児用に用いられるもので、その寸法は、具体的な用途に応じて適宜設計される。例えば、基材シート81の長手方向の長さは、20〜50mmであり、ファスニングテープ8の止着操作性の観点から、延出部84の長手方向の長さは25〜50mmであることが好ましい。
【0030】
次に、ランディングテープ11について説明する。ランディングテープ11は、図1及び図2に示すように、腹側部Aの外層シート5における非肌当接面側の面に貼り付けられており、横長矩形で、その長手方向がおむつ幅方向と一致している。ランディングテープ11は、図6に示すように、ファスニングテープ8が止着されることで、使い捨ておむつの装着形態を形成できるようになっている。
尚、使い捨ておむつ1の非肌当接面側の面が、オス材のメカニカルファスナー82に止着可能なシートから形成されている場合には、ランディングテープ11は必ずしも必要ない。
【0031】
次に、使い捨ておむつ1を形成する各部材について説明する。
表面シート2、裏面シート3、外層シート5及び吸収体4としては、従来の吸収性物品等において用いられている各種材料を用いることができる。
ファスニングテープ8の基材シート81の形成材料としては、従来の使い捨ておむつ等において用いられている不織布又は合成樹脂製フィルム等の各種のテープ材料を用いることができ、特に、風合いや摘み易さの観点から、不織布を用いることが好ましい。
【0032】
ランディングテープ11の形成材料としては、従来の使い捨ておむつ等において用いられているメカニカルファスナーのメス材となる不織布や、不織布又は編布を接合した合成樹脂製フィルム等が好ましく、特に、それ自身でメカニカルファスナーのメス材となる不織布が好ましい。
【0033】
尚、使い捨ておむつにおいては、メカニカルファスナーはメス材でもよい。その場合には、例えば、使い捨ておむつの腹側部の非肌当接面側に、対となるメカニカルファスナーのオス材を設ければよい。
ファスニングテープは、使い捨ておむつの腹側部の両側縁部に配されていてもよい。使い捨ておむつは、大人用のおむつでもよい。
【0034】
次に、第1実施態様の部材の接合方法、即ち、図5に示すファスニングテープ8を形成する際における、メカニカルファスナー82と基材シート81との接合方法について説明する。本実施態様の部材の接合方法は、一対のシールロールを備えたシール装置を用いる。本実施態様で用いられる一対のシールロールは、図7に示すエンボスロールR1と、図8に示すアンビルロールとR2からなる。
【0035】
エンボスロールR1は、図7に示すように、円筒形状のロール本体R11と、ロール本体R11の上面(上底)及び下面(下底)から延出したロール軸R12とを備える。従って、エンボスロールR1においては、ロール本体R11は、ロール軸R12を回転軸として、その周面の周方向に回転自在になっている。尚、図7(a)はエンボスロールR1の正面図、図7(b)はロール本体R11の周面の展開図である。
【0036】
エンボスロールR1の周面には、ファスニングテープ8の曲線状シール線9に対応して、エンボスロールR1の周方向に連続的に延びると共にエンボスロールR1の軸方向に離間した一対のシール線形成部R13が設けられている。シール線形成部R13は、図7(b)に示すように、ロール本体R11の周面を展開した状態において、エンボスロールR1の周方向に連続的に延びる蛇行形状を有している。本実施態様においては、シール線形成部R13の形状は、曲線状シール線9(曲線弧シール91)及び連結シール93からなる連続シール線90に対応した蛇行形状となっている。
【0037】
一対の蛇行形状のシール線形成部R13の内方側R14は、メカニカルファスナー82に当接してシール線9を形成する部分である。
また、一対の蛇行形状のシール線形成部R13の外方側R15は、基材シート81に面して当接し、基材シート81に、メカニカルファスナー82と基材シート81との接合に寄与しない連結シール93を形成しているが、メカニカルファスナー82と基材シート81と接合するシール線9を形成しない。
尚、図7(b)に示す一対の2点鎖線R16は、一対の蛇行形状のシール線形成部13の内方側R14と外方側R15とを区分する仮想直線である。
【0038】
アンビルロールR2は、図8に示すように、円筒形状のロール本体R21と、ロール本体R21の上面(上底)及び下面(下底)から延出したロール軸R22とを備える。従って、アンビルロールR2においては、ロール本体R21は、ロール軸R22を回転軸として、その周面の周方向に回転自在になっている。ロール本体R21の周面は平滑面となっている。
【0039】
エンボスロールR1及びアンビルロールR2は、それぞれロール軸R12及びロール軸R22を平行にして、それらの周面を近接させて配設されており、それらの間に、重ね合わせたメカニカルファスナー82及び基材シート81を挿通させて、シール線形成部R13によって、メカニカルファスナー82に曲線状シール線9を形成できると共に基材シート81に連結シール93を形成できるようになっている。
【0040】
次に、第1実施態様の部材の接合方法について、即ち、図7に示すエンボスロールR1及び図8に示すアンビルロールR2を備えたシール装置を用いて、メカニカルファスナー82と基材シート81とを接合する方法について説明する。
第1実施態様の部材の接合方法は、重ね合わせたメカニカルファスナー82及び基材シート81を、一対のエンボスロールR1とアンビルロールR2との間に、一対のシール線形成部R13,R13の少なくとも一方がメカニカルファスナー82に必ず当接するように挿通させて、シール線形成部R13によってメカニカルファスナー82に曲線状シール線9を形成する方法である。
【0041】
まず、基材シート81の原反G81の一面にメカニカルファスナー82の原反G82を重ね合わせる。基材シートの原反G81は、所定形状に切断すると、複数個の基材シート81がトリムを発生させることなく得られる帯状シートであることが好ましいが、複数個の基材シート81が得られればトリムを発生させるものでもよい。
また、メカニカルファスナーの原反G82は、複数個のメカニカルファスナー82がトリムを発生させることなく得られる帯状シートであることが好ましいが、複数個のメカニカルファスナー82が得られればトリムを発生させるものでもよい。本実施態様においては、メカニカルファスナーの原反G82は、基材シート81の原反G81よりも幅狭である。
【0042】
重ね合わせたメカニカルファスナーの原反G82及び基材シートの原反G81を、一対のエンボスロールR1とアンビルロールR2との間に挿通させる。ここで、エンボスロールR1のシール線形成部R13の内方側R14は、メカニカルファスナーの原反G82に当接する。一方、シール線形成部R13の外方側R15は、基材シートの原反G81に面し、メカニカルファスナーの原反G82には当接しない。シール線形成部R13は、曲線状シール線9(曲線弧シール91)に対応した形状となっているため、挿通時に、メカニカルファスナーの原反G82に必ず当接する。
【0043】
そして、図9に示すように、シール線形成部R13の内方側R14によってメカニカルファスナーの原反G82にシール線9が形成される。その結果、メカニカルファスナーの原反G82と基材シートの原反G81とが接合された連続接合体G8が得られる。
尚、シール線形成部R13は、曲線状シール線9(曲線弧シール91)及び連結シール93からなる連続シール線90に対応した蛇行形状となっているため、連続接合体G8においては、シール線9以外にも、シール線形成部R13の外方側R15によって、基材シートの原反G81に連結シール93が間欠的に形成されるが、この連結シール93は、メカニカルファスナーの原反G82と基材シートの原反G81との接合には寄与しない。
然る後、連続接合体G8を所定形状に切断して、トリムを発生させることなく、図5に示すファスニングテープ8を得ることができる。
【0044】
第1実施態様の部材の接合方法においては、重ね合わせたメカニカルファスナー82及び基材シート81を、一対のエンボスロールR1とアンビルロールR2との間に、一対のシール線形成部R13の少なくとも一方がメカニカルファスナー82に必ず当接するように挿通させて、シール線形成部R13によってメカニカルファスナー82に曲線状シール線9を形成している。
【0045】
そのため、曲線状シール線9を形成し、メカニカルファスナー82と基材シート81とを接合する過程において、シール線形成部R13がメカニカルファスナー82に当接していない状態が起こらない。従って、メカニカルファスナー82に衝撃が発生しにくく、メカニカルファスナー82と基材シート81とを安定的に接合することができる。また、一対のエンボスロールR1,アンビルロールR2にも衝撃が発生しにくく、それらが劣化しにくい。
【0046】
また、シール線形成部R13は、エンボスロールR1の周方向に連続的に延びる蛇行形状を有しており、一対の蛇行形状のシール線形成部R13の内方側R14は、メカニカルファスナー82に当接して曲線状シール線9を形成し、一対の蛇行形状のシール線形成部R13の外方側R15は、基材シート81に当接して基材シート81に連結シール93を間欠的に形成し、接合後のメカニカルファスナー82及び基材シート81において、メカニカルファスナー82における間欠的に延びる曲線状シール線9は、連結シール93を介して連結されて連続している。
【0047】
そのため、メカニカルファスナー82と基材シート81とを接合する過程において、シール線形成部R13は、メカニカルファスナー82又は基材シート81に必ず当接する。従って、メカニカルファスナー82と基材シート81とを更に安定的に接合することができると共に、一対のエンボスロールR1,アンビルロールR2が更に劣化しにくい。
【0048】
次に、本発明の部材の接合方法の他の実施態様について説明する。他の実施態様については、上述した第1実施態様と異なる点を主として説明し、同様の点は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない点は、第1実施態様についての説明が適宜適用される。他の実施態様においても、第1実施態様と同様の効果が奏される。
【0049】
第2実施態様の部材の接合方法は、図10に示すファスニングテープ8を形成するに際し、メカニカルファスナー82と基材シート81とを接合する方法である。
図10に示すファスニングテープ8は、図5に示すファスニングテープ8に比して、間欠的に延びる曲線状シール線9を連結する、基材シート81に形成された連結シール93の形状が異なる。図10に示すファスニングテープ8における連結シール93は、曲線状シール線9の延びる方向に沿って延びる直線(線分)状である。その他の構成については、図5に示すファスニングテープ8と同様である。
【0050】
第2実施態様の部材の接合方法においては、図11に示すエンボスロールR1及び図8に示すアンビルロールR2を備えたシール装置を用いる。図11に示すエンボスロールR1は、図7に示すエンボスロールR1に比して、シール線形成部R13の外方側R15の形状が、直線状の連結シール93の形状に対応して、直線(線分)状となっている点が異なる。
第2実施態様の部材の接合方法によれば、第1実施態様の部材の接合方法と同様に、図12に示すように、メカニカルファスナーの原反G82と基材シートの原反G81とが接合された連続接合体G8を得ることができる。その後、連続接合体G8を所定形状に切断して、トリムを発生させることなく、図10に示すファスニングテープ8を得ることができる。
【0051】
第3実施態様の部材の接合方法は、図13に示すファスニングテープ8を形成するに際し、メカニカルファスナー82と基材シート81とを接合する方法である。
図13に示すファスニングテープ8は、図5に示すファスニングテープ8に比して、基材シート81に連結シール93が形成されておらず、間欠的に延びる曲線状シール線9が連結されていない点が異なる。その他の構成については、図5に示すファスニングテープ8と同様である。
【0052】
第3実施態様の部材の接合方法においては、図7又は図11に示すエンボスロールR1及び図8に示すアンビルロールR2を備えたシール装置を用いる。しかし、第1実施態様又は第2実施態様とは異なり、連結シール93が形成されないのは、シール線形成部R13の高さ、メカニカルファスナー82の厚み、その他の接合条件等を適宜設定することにより、メカニカルファスナー82に曲線状シール線9を形成するときに、シール線形成部R13の外方側R15が基材シート81に当接しない又は基材シート81に当接しても基材シート81に連結シール93が形成されない状態を実現しているためである。
【0053】
第3実施態様の部材の接合方法によれば、第1実施態様の部材の接合方法と同様に、図14に示すように、メカニカルファスナーの原反G82と基材シートの原反G81とが接合された連続接合体G8を得ることができる。その後、連続接合体G8を所定形状に切断して、トリムを発生させることなく、図13に示すファスニングテープ8を得ることができる。
尚、第3実施態様においては、図13に示すファスニングテープ8における間欠的に延びる曲線状シール線9に対応した、間欠的に延びるシール線形成部R13を備えたエンボスロールR1、換言すると、図7又は図11に示すエンボスロールR1に比してシール線形成部R13の外方側R15を有していないエンボスロールR1(図示せず)を用いてもよい。
【0054】
第4実施態様の部材の接合方法は、図15に示すファスニングテープ8を形成するに際し、メカニカルファスナー82と基材シート81とを接合する方法である。
図15に示すファスニングテープ8は、図13に示すファスニングテープ8に比して、間欠的に延びるシール線9が、直線(線分)状の線分シール94の集合体からなる点が異なる。その他の構成については、図13に示すファスニングテープ8と同様である。
【0055】
第4実施態様の部材の接合方法においては、図15に示すファスニングテープ8における間欠的に延びるシール線9に対応した、間欠的に延びるシール線形成部R13を備えたエンボスロールR1(図示せず)を備えたシール装置を用いればよい。
第4実施態様の部材の接合方法によれば、第3実施態様の部材の接合方法と同様に、図16に示すように、メカニカルファスナーの原反G82と基材シートの原反G81とが接合された連続接合体G8を得ることができる。その後、連続接合体G8を所定形状に切断して、トリムを発生させることなく、図15に示すファスニングテープ8を得ることができる。
【0056】
第5実施態様の部材の接合方法は、図17に示すファスニングテープ8を形成するに際し、メカニカルファスナー82と基材シート81とを接合する方法である。
図17に示すファスニングテープ8は、図15に示すファスニングテープ8に比して、間欠的に延びるシール線9が、図10に示すファスニングテープ8と同様に、シール線9の延びる方向に沿って延びる直線(線分)状の連結シール93により連結されている点が異なる。その他の構成については、図15に示すファスニングテープ8と同様である。換言すると、図17に示すファスニングテープ8は、図15に示すファスニングテープ8及び図10に示すファスニングテープ8を組み合わせた構成を有している。
【0057】
第5実施態様の部材の接合方法においては、図17に示すファスニングテープ8における、シール線9及び連結シール93が連結された連続シール線90に対応したシール線形成部R13を備えたエンボスロールR1(図示せず)を備えたシール装置を用いればよい。
第5実施態様の部材の接合方法によれば、第2実施態様の部材の接合方法と同様に、図18に示すように、メカニカルファスナーの原反G82と基材シートの原反G81とが接合された連続接合体G8を得ることができる。その後、連続接合体G8を所定形状に切断して、トリムを発生させることなく、図17に示すファスニングテープ8を得ることができる。
【0058】
本発明の部材の接合方法は、前述した実施態様に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
例えば、接合される第1の部材及び第2の部材は、前記実施態様のように、展開型の使い捨ておむつのファスニングテープにおけるメカニカルファスナー及び基材シートに制限されず、例えば、幅の異なる2枚のシートを接合する場合に用いることができる。
前記実施形態においては、一対のシールロールを備えたシール装置を用いているが、本発明においては、シールロール及びシールヘッドを備えたシール装置を用いることができる。シールロール及びシールヘッドを備えたシール装置としては、シールロール及び超音波シールヘッドを備えた超音波シール装置が代表的である。
一対のシールロールの両方にシール線形成部が設けられていてもよい。
【0059】
曲線状シール線が曲線弧シール集合体から形成されている場合においては、1つの曲線状シール線が1個の曲線弧シールから形成されていてもよい。また、シール線が線分シールの集合体から形成されている場合においては、1つのシール線が1個の線分シールから形成されていてもよい。
接合後の第1の部材及び第2の部材には、間欠的に延びるシール線以外にも、別のシールが設けられていてもよい。
本発明の部材の接合方法においては、前記各実施態様の各構成を適宜組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は、本発明の第1実施態様の部材の接合方法によって形成されるファスニングテープを備えた展開型の使い捨ておむつをその自然状態において示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す使い捨ておむつについて、各部の弾性部材を伸張させて平面状に拡げた状態を示す平面図である。
【図3】図3は、図2に示すX―X線拡大断面図である。
【図4】図4は、図1に示す使い捨ておむつの部分拡大平面図である。
【図5】図5は、本発明の第1実施態様の部材の接合方法によって形成されるファスニングテープを示す平面図である。
【図6】図6は、図1に示す使い捨ておむつの装着形態を示す斜視図である。
【図7】図7は、第1実施態様の部材の接合方法に用いられるエンボスロールを示す図で、(a)は正面図、(b)はロール本体の周面の展開図である。
【図8】図8は、第1実施態様の部材の接合方法に用いられるアンビルロールR2を示す正面図である。
【図9】図9は、原反状の図5に示すファスニングテープを示す平面図である。
【図10】図10は、本発明の第2実施態様の部材の接合方法によって形成されるファスニングテープを示す平面図(図5対応図)である。
【図11】図11は、第2実施態様の部材の接合方法に用いられるエンボスロールを示す図で、(a)は正面図、(b)はロール本体の周面の展開図である。
【図12】図12は、原反状の図10に示すファスニングテープを示す平面図(図9対応図)である。
【図13】図13は、本発明の第3実施態様の部材の接合方法によって形成されるファスニングテープを示す平面図(図5対応図)である。
【図14】図14は、原反状の図13に示すファスニングテープを示す平面図(図9対応図)である。
【図15】図15は、本発明の第4実施態様の部材の接合方法によって形成されるファスニングテープを示す平面図(図5対応図)である。
【図16】図16は、原反状の図15に示すファスニングテープを示す平面図(図9対応図)である。
【図17】図17は、本発明の第5実施態様の部材の接合方法によって形成されるファスニングテープを示す平面図(図5対応図)である。
【図18】図18は、原反状の図17に示すファスニングテープを示す平面図(図9対応図)である。
【符号の説明】
【0061】
1 展開型の使い捨ておむつ
11 ランディングテープ
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 外層シート
6 防漏カフ
61 立体ギャザー形成用の弾性部材
62 シート材
63 固定部
7 レッグフラップ
71 レッグギャザー形成用の弾性部材
8 ファスニングテープ
81 基材シート(第2の部材)
81A 一面
81B 他面
82 メカニカルファスナー(第1の部材)
82A 直線状端部
83 取り付け部
84 延出部
9 曲線状シール線(シール線)
90 連続シール線
91 曲線弧シール
93 連結シール
94 線分シール
A 腹側部
B 背側部
C 股下部
R1 エンボスロール
R11 ロール本体
R12 ロール軸
R13 シール線形成部
R14 シール線形成部の内方側
R15 シール線形成部の外方側
R2 アンビルロール
R21 ロール本体
R22 ロール軸
S サイドフラップ
【出願人】 【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
【出願日】 平成18年7月28日(2006.7.28)
【代理人】 【識別番号】100076532
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 修

【識別番号】100101292
【弁理士】
【氏名又は名称】松嶋 善之


【公開番号】 特開2008−29641(P2008−29641A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−207072(P2006−207072)