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【発明の名称】 歯科用根管長測定器
【発明者】 【氏名】臼井 薫

【要約】 【課題】物差しを根管長測定器に一体的に設け、物差しの管理をより容易にするとともに、片方の手での計測を可能とし計測をより確実なものとし、更には、右利きの術者、左利きの術者にも使い勝手のよい歯科用根管長測定器を提供することを目的としてなされたものである。

【構成】根管長測定器10の筐体の表面に水平方向に延長する寸法目盛12R及び/又は12Lを有する。該寸法目盛は右端を0として左方に延長する右利き術者用の目盛12Rと、左端を0として右方に延長する左利き術者用の目盛12Lとからなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定器筐体の表面に水平方向に延長する寸法目盛を有し、該寸法目盛は右端を0として左方に延長する目盛と、左端を0として右方に延長する目盛とからなることを特徴とする歯科用根管長測定器。
【請求項2】
前記寸法目盛は、前記測定器筐体に対して着脱自在である目盛板に目盛られていることを特徴とする請求項1に記載の歯科用根管長測定器。
【請求項3】
前記目盛板は、右端を0として左方に延長する目盛を有する目盛板と、左端を0として右方に延長する目盛を有する目盛板とからなることを特徴とする請求項2に記載の歯科用根管長測定器。
【請求項4】
前記目盛板は、左端を0として左方に延長する目盛と、左端を0として右方に延長する目盛を有する単一の目盛板からなることを特徴とする請求項2に記載の歯科用根管長測定器。
【請求項5】
前記目盛板は、軸方向に直角の断面形状において、中央部が弧状に突出していることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の歯科用根管長測定器。
【請求項6】
前記目盛板は、少なくとも一端に、軸方向に直角の方向に、2つの凸部と、該2つの凸部の間に設けられた凹部を有し、該凹部に前記根管長測定針を該目盛板の軸方向に沿って挿入可能としたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の歯科用根管長測定器。
【請求項7】
前記目盛は、根管長測定後における根管長測定針上のストッパの位置、すなわち、前記根管長測定針の先端から前記ストッパまでの長さを測定するものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の歯科用根管長測定器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科用根管長測定器、より詳細には、根管治療に先立って行われる根管長測定において、根尖孔の位置を検出した後の根管長測定針に留保されているストッパの位置、すなわち、根管長測定針の先端から前記ストッパまでの長さ(根管長)を計測する目盛を一体的に有する歯科用根管長測定器に関する。
【背景技術】
【0002】
根管治療においては、根管治療に先立って、根管長測定針(ファイル)を根管内に挿入し、その先端が根尖孔の位置に到達したことを検知し、その状態で、根管長測定針に挿通されたストッパの位置を歯冠に当接させ、その状態で根管長測定針を根管から引き出し、物差し等を用いて、根管長測定針の先端から前記ストッパまでの長さ(根管長)を計測して根管長を求めている。
【0003】
図5は、本発明が適用される根尖孔位置検出装置の一例を説明するための要部構成図で、図中、1は根尖孔位置(又は根管長)測定針(ファイル)、2は根尖孔位置(又は根管長)を測定しようとする歯牙、3は根管、4はストッパ、5は口唇、6は測定電極(ファイルホルダー)、7は対向電極、8は測定電極6に連通する測定電極用リード線、9は口唇5に引っかけられた対向電極7に連通する対向電極用リード線、10はこれらリード線8,9が接続された根管長測定器、11は根尖孔位置検出表示部で、周知のように、測定針(ファイル)1にファイルホルダー6を接触させた状態で、測定針1を根管3内に挿入していった時の根尖孔位置検出表示部11の指針位置より測定針1の先端が根尖孔位置に達したことを知り、その状態でストッパ4を歯牙2の歯冠に当たる位置まで動かし、その状態で口腔外に取り出し、物差しで根管長測定針1の先端からストッパまでの長さを測定するものである。表示部11は、例えば、LED,液晶等で構成され、APEX(根尖孔位置),W.L(作業長:根管長)が表示され、根管長測定針1の先端が根尖孔位置に達した時に、アラーム等が鳴るようになっている。(なお、根尖孔位置を電気的に検出する方法としては、特公昭62−2187号公報をはじめ、多数の公報が公開されているので、その詳細については省略する)。
【特許文献1】特公昭62−2187号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、従来、根管長の測定は、根管長測定針をその先端が根尖孔に到達するまで挿入し、その状態で、測定針に挿通されたストッパを歯冠に当接させ、その後、測定針を歯根から引き出して、前記測定針の先端からストッパまでの距離(長さ)を物差し等を用いて計測しているが、物差しがいつも手元にあるとは限らず、その管理が面倒であった。
【0005】
また、物差しを用いる場合、一方の手で測定針を持ち、他方の手で物差しを持って計測しなければならず、手元が不安定な場合、物差しでストッパを動かしてしまうことがある等使い勝手が悪かった。
【0006】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、前述の物差しを根管長測定器に一体的に設け、物差しの管理をより容易確実にするとともに、片方の手での計測を可能として計測をより確実なものとし、更には、右利きの術者、左利きの術者にも使い勝手のよい歯科用根管長測定器を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、測定器筐体の表面に水平方向に延長する寸法目盛を有し、該寸法目盛は右端を0として左方に延長する目盛と、左端を0として右方に延長する目盛とからなることを特徴としたものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記寸法目盛は、前記測定器筐体に対して着脱自在である目盛板に目盛られていることを特徴としたものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記目盛板は、右端を0として左方に延長する目盛を有する目盛板と、左端を0として右方に延長する目盛を有する目盛板とからなることを特徴としたものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記目盛板は、左端を0として左方に延長する目盛と、左端を0として右方に延長する目盛を有する単一の目盛板からなることを特徴としたものである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項2乃至4のいずれかの発明において、前記目盛板は、軸方向に直角の断面形状において、中央部が弧状に突出していることを特徴としたものである。
【0012】
請求項6の発明は、請求項2乃至4のいずれかの発明において、前記目盛板は、少なくとも一端に、軸方向に直角の方向に、2つの凸部と、該2つの凸部の間に設けられた凹部を有し、該凹部に前記根管長測定針を該目盛板の軸方向に沿って挿入可能としたことを特徴としたものである。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかの発明において、前記目盛は、根管長測定後における根管長測定針上のストッパの位置、すなわち、前記根管長測定針の先端から前記ストッパまでの長さを測定するものであることを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、前述の物差しを根管長測定器に一体的に設け、物差しの管理をより容易確実なものにするとともに、片方の手での計測を可能とし計測をより確実なものとし、更には、右利きの術者、左利きの術者にも使い勝手のよい歯科用根管長測定器を提供することを目的としてなされたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、本発明による根管長測定器の一実施例を説明するための外観図で、図中、図5に示した従来技術と同様の作用をする部分には、図5の場合と同一の参照番号を付してあり、これらを使用して、根管長を根管長測定針1のストッパ4の位置に置き換えるまでの作業は、図5に示した従来技術と同様にして行われる。なお、図示例の場合、測定器10にはリード線8,9を巻き取るための巻き取り機構を有し、術者に適した長さのリード線とすることができるようになっている。
【0016】
根管長測定針1の先端からストッパ4までの長さに置き換えられた根管長は、従来技術においては、物差し等を用いて計測していたが、前述のように、物差しの管理が大変であり、更には、計測時、一般的には、片方の手に測定針を持ち、他方の手に物差しを持って計測しており、計測動作が不安定で、例えば、ストッパが物差しに当って移動されてしまう等の恐れがあった。
【0017】
本発明は、上述のごとき従来技術の課題を解決するためになされたもので、例えば、図1に示すように、根管長測定器10の筐体表面に、目盛板を着脱自在に、一体的に設けたものである。図1には、目盛板として、右利き術者用の目盛板12Rを筐体表面の右側に設けられた目盛板取り付け基板13Rに、左利き術者用の目盛板12Lを筐体表面の左側に設けられた目盛板取り付け基板13Lに水平方向に取り付ける例を示してある。右利き術者用の目盛板12Rは、図示のように、右端を0(目盛)として、左方に延長して目盛が目盛られており、計測時、術者は、測定針1を右手に持って右方からストッパ4を目盛板の右端(0目盛)に当接させ、測定針1の先端を目盛板12Rで読むことによって根管長を知ることができる。しかし、これでは左利きの術者には使用しにくいので、左利き術者用の目盛として、左端を0(目盛)として右方に延長して目盛が目盛られた目盛板12Lを設けてある。
【0018】
図2は、本発明の実施に使用して好適な他の目盛板の説明をするための図で、この例は、右利き術者用の目盛板と左利き用術者用の目盛板とを単一の目盛板12で構成したもので、図示のように、この目盛板12は、右利き術者用の目盛として、右端を0(目盛)として左方に延長する目盛と、左利き術者用の目盛として、左端を0(目盛)として右方に延長する目盛とが目盛られている。
【0019】
図2に示した目盛板12を使用する場合、右利きの術者は、該目盛板12を測定器筐体の表面右側に装着し或いは目盛板12を右方にスライドして取り付け基板132,133で支持し、該目盛板12の右方の目盛を使用して計測し、左利きの術者は、該目盛板12を測定器筐体の表面左側に装着し或いは目盛板12を左方にスライドして取り付け基板131,132で支持し、該目盛板12の左方の目盛を使用して計測する。
【0020】
図3は、図2のIII−III線拡大断面図で、図示のように、目盛板12(及び12R、12L)は、軸方向に直角な断面形状において、中央部12’が弧状に突出しており、端部にストッパ4を当てた時に、該ストッパ4の下部が測定器筐体の表面や目盛板取り付け基板13の端面に当ることなく、この弧状に突出した中央部12’に当り、目盛板に当る前に他の物例えば測定器筐体の表面や目盛板取り付け基板の端面に当ってストッパの位置がずれてしまうようなことがなくなる。
【0021】
図4は、本発明による目盛板の他の実施例を説明するための図で、図4(A)は、図2のIV−IV線方向から見た図、図4(B)は、図4(A)の斜視図を示す。
この実施例は、目盛板14の端部に軸方向(目盛板14の軸方向に対して直角の方向)に2つの凸部141,142を設け、これら凸部141と142の間に、測定針1が入る凹部140を設け、図4(B)に示すように、この凹部140に測定針1を挿入し、該測定針1のストッパ4を該凸部141,142に当接させるようにしたものである。このようにすると、図2に示した目盛板12と同様、測定針1のストッパ4を容易に目盛板の端部に安定して当接することができ、測定針1を目盛板14の軸方向に沿って正確に固定することができ、より、簡便に、かつ、正確に根管長を計測することができる。
なお、図4には、凹凸(141,142,140)部を目盛板の両端に設けた場合の例を示したが、図1に示したように、右端側に設けて右利き術者用とし、或いは、左端に設けて左利き術者用としてもよいことは容易に理解できよう。
【0022】
なお、目盛板は、測定器筐体の表面に予め固定しておくことも考えられるが、測定針1は患者の口腔内で使用されるものであり、口腔内で使用された後に該目盛板に接触等して使用されるものであるため、目盛板は衛生に保つ必要がある。そのため、目盛板は、測定器筐体に対して着脱可能であり、しかも、オートクレーブ等の殺菌処理が可能である材料がであることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明による根管長測定器の一実施例を説明するための外観図である。
【図2】本発明の実施に使用して好適な他の目盛板の説明をするための図である。
【図3】本発明の実施に使用して好適な他の目盛板の説明をするための図で、図2のIII−III線拡大断面図である。
【図4】本発明の実施に使用して好適な他の目盛板の説明をするための図で、図2のIV−IV線側面図、及び、斜視図である。
【図5】本発明が適用される根尖孔位置検出装置の一例を説明するための要部構成図である。
【符号の説明】
【0024】
1…根管長測定針、2…歯牙、3…根管、4…ストッパ、5…口唇、6…測定電極、7…対向電極、8…測定電極用リード線、9…対向電極用リード線、10…根管長測定器、11…根尖孔位置検出表示部、12,12R,12L…目盛板、13,13R,13L…目盛板取り付け板、14…目盛板。
【出願人】 【識別番号】000150671
【氏名又は名称】株式会社長田中央研究所
【出願日】 平成18年9月15日(2006.9.15)
【代理人】 【識別番号】100079843
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 明近


【公開番号】 特開2008−68015(P2008−68015A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−251442(P2006−251442)