| 【発明の名称】 |
歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラム |
| 【発明者】 |
【氏名】松田 純典
【氏名】堂本 建
【氏名】蛯原 善則
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| 【要約】 |
【課題】CAD/CAMシステムで歯科用補綴物の支台歯対向面の三次元データに自動切削加工機の切削バーの軸方向におけるアンダーカット部が存在しないようにする歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラムを提供する。
【構成】支台歯を含む石膏模型の三次元データを基にサーフェスモデルを作成するサーフェスモデル作成手段と、該サーフェスモデルに対して切削バーの中心軸の方向を規定する切削方向規定手段と、該三次元データをサーフェスモデル内に切削バーの中心軸と平行な基軸を定めると共に切削バーの平面移動座標を定めて新しい座標の三次元データに変更し、アンダーカット部となる部位の座標を基軸からの距離がサーフェスモデルの咬合面と反対側の基軸と直角な規定面からの高さが高い点の基軸からの距離が長い点の平面移動座標と同一に変換して加工用のサーフェスモデルとする加工用サーフェスモデル作成手段とで構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 支台歯を含む石膏模型の形状の三次元座標(x,y,z)を計測する三次元計測装置により計測し得られた三次元データを基に作製しようとする歯科用補綴物が装着される部位のサーフェスモデルを作成するサーフェスモデル作成手段と、 該サーフェスモデルに対して作製しようとする歯科用補綴物を切削する自動切削加工機の切削バーの中心軸の方向を規定する切削方向規定手段と、 該サーフェスモデル作成手段によって作成されたサーフェスモデルの三次元データの基本軸(z軸)を前記切削バーの中心軸と平行に調整し、切削バーの中心軸と平行に咬合面側からサーフェスモデルを見た図中に歯科用補綴物を切削する自動切削加工機の切削バーの平面移動座標(X軸及びY軸)を定めると共にサーフェスモデル内に基軸(Z軸)を定めてサーフェスモデルの三次元データを新しい座標の三次元データに変更すると共に、変更した三次元データの平断面において前記基軸に直角で且つ該基軸を通る直線上に存在する点であって該基軸からの距離がサーフェスモデルの咬合面と反対側の該基軸と直角な規定面からの高さが高い点の該基軸からの距離より短い点の平面移動座標を、その高さが最も高い点の平面移動座標と同一に変換して加工用のサーフェスモデルとする加工用サーフェスモデル作成手段と から成ることを特徴とする歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラム。 【請求項2】 加工用サーフェスモデル作成手段が、三次元データの平面図においてサーフェスモデルの外形線の平面移動座標上の最大長(Xmax,Ymax)の交点を基軸とする加工用サーフェスモデル作成手段である請求項1に記載の歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラム。 【請求項3】 平面移動座標をその高さが最も高い点の平面移動座標と同一に変換する前の三次元データの平面図をモニターに表示する変換前サーフェスモデル表示手段を更に備えている請求項1又は2に記載の歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラム。 【請求項4】 加工用サーフェスモデル作成手段が、変換前サーフェスモデル表示手段によりモニターに表示されたサーフェスモデルから加工用サーフェスモデル作成手段でその平面移動座標を変更する点の部位を重点的に指定できる加工用サーフェスモデル作成手段である請求項3に記載の歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラム。 【請求項5】 加工用サーフェスモデル作成手段が、サーフェスモデルの三次元データを新しい座標の三次元データに変更する過程中に、変更する三次元データの平断面において基軸を通る直線上に存在する点であって該基軸からの距離がサーフェスモデルの咬合面と反対側の該基軸と直角な規定面からの高さが高い点の該基軸からの距離より短い点の平面移動座標を、その高さが最も高い点の平面移動座標と同一に変換して加工用のサーフェスモデルとする加工用サーフェスモデル作成手段表示手段である請求項1から4のいずれか1項に記載の歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラム。 【請求項6】 サーフェスモデル作成手段により作成されたサーフェスモデルの形状をモニターに表示する基礎サーフェスモデル表示手段を更に備えており、該基礎サーフェスモデル表示手段が該サーフェスモデル作成手段によって作成されたサーフェスモデルの三次元データの基本軸(z軸)を切削バーの中心軸と平行に規定する角度規定手段を備えている請求項1から6のいずれか1項に記載の歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明はCAD/CAMシステムを用いて歯科用補綴物をブロック材料から切削加工する際の歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データの作製を支援するためのプログラムに関するものである。 【背景技術】 【0002】 歯科用補綴物をブロック材料から切削加工するためのCAD/CAMシステムを使用するには、先ず、歯科用印象材を用いて歯科用補綴物を作製しようとする部位の支台歯を含む患者の口腔内(歯牙形状や歯列形状)の印象を採得し、この印象に基づいて石膏模型を作製し、レーザー測定器等を用いてこの石膏模型の歯科用補綴物を作製しようとする部位側の歯列形状と対合歯側の歯列形状との三次元座標情報を計測する。 【0003】 次いで、得られた計測データに基づき歯科用補綴物、即ちコーピング(内冠)やクラウンやブリッジの設計を行う。このとき、歯科用補綴物が固着される支台歯のマージンラインに歯科用補綴物のマージンを合わせる設計操作と、歯科用補綴物の支台歯対向面にセメントスペースを確保するための設計操作と、歯科用補綴物の外面の設計操作とを行う(例えば、特許文献1,2参照。)。かくして歯科用補綴物の設計が終了したら、加工するブロック材料を選択して自動切削加工機にて目的とする歯科用補綴物を切削加工しトリミングして歯科用補綴物の作製が完成する。 【0004】 このような歯科用CAD/CAMシステムにおいて、歯科用補綴などの治療を目的とする歯牙を含む石膏模型の三次元座標情報をコンピュータに入力する装置として、例えば、光ファイバを使用して石膏模型に直接光を照射し、その反射光を受光して非接触式で三次元形状データを得たり(例えば、特許文献1参照。)、石膏模型に直接レーザを照射して非接触式で三次元形状データを得る装置がある(例えば、特許文献2参照。)。また、接触子となるプローブを用いて石膏模型表面を接触計測により三次元形状データを得る装置もある(例えば、特許文献3〜5参照)。 【0005】 これらの計測方法の中では、被計測物である石膏模型の形状を計測するレーザセンサを1つとすることによりその製造コストやメンテナンスの費用を低く押えることができる三次元計測装置として、回転軸の軸心がz軸を成す回転テーブルと、この回転テーブル上に固定設置され被計測物装着具を設置できる載置台と、少なくとも前記z軸上の所望の点を中心としてz軸を含む同一平面上を回転移動できる一つのレーザセンサにより載置台上の被計測物装着具に装着される被計測物である石膏模型の形状の三次元座標(x,y,z)を計測する計測部とを備えた三次元計測装置が優れている。 【0006】 このような歯科用CAD/CAMシステムにおいて、一般的な自動切削加工機の切削バーの移動は、特許文献5の図5及び図6に示されているように切削用ブロックに対する一平面上と切削バーの軸方向とのみに制限されているため、歯科用補綴物の支台歯対向面の切削加工用データに切削バーの軸方向においてアンダーカット部(切削バーが或る部分を切削し更に切削バーの軸方向に進行して切削する部位が既に切削した部位よりも凹んだ状態となる部分)が存在すると切削加工できない部分が存在してしまうことになる。そして歯科用CAD/CAMシステムにおいては、切削加工ができない部分が存在すると加工作業を中断するプログラムとなっていることが一般的であるため、最後まで切削できない問題がある。 【0007】 このような現象が発生する理由は、歯科用補綴物の支台歯対向面の切削加工用データを作製する際に、歯科用補綴物を作製しようとする部位の三次元座標を石膏模型から忠実に計測してその三次元座標をそのまま採用しているため、三次元座標を計測した石膏模型の縦断面において支台歯の咬合面側より歯根側の部位に凹部が存在している場合にその凹部の存在を見過ごして歯科用補綴物の支台歯対向面の切削加工用データを作製してしまうことに起因している。即ち、歯科用補綴物の支台歯対向面の切削加工用データを作製する際に、マージンラインの部位を除いて支台歯対向面は支台歯の外面から略一定厚さのセメントスペースを確保するように自動的に設計されるため、三次元座標を計測した石膏模型の縦断面において支台歯の咬合面側より歯根側の部位に凹部が存在している場合にその凹部の形状に対応した凸部が存在するように支台歯対向面が設計されてしまうからである。 【0008】 そのため切削バーの軸方向においてアンダーカット部が存在しないように注意して歯科用補綴物の支台歯対向面の切削加工用データを作製する必要があるが、実際にはモニター上の三次元データを確認しながらアンダーカット部を全て取り除く作業は大変であり、多大な時間を要する。また形状によってはアンダーカット部が画面上に表示され難いことがあるため、最終的に切削バーの軸方向においてアンダーカット部が存在したまま歯科用補綴物の支台歯対向面の切削加工用データを作製してしまい切削加工が中断してしまうこともある。 【0009】 【特許文献1】特開2002−224142号公報 【特許文献2】再公表WO01/091664号公報 図13 【特許文献3】特開昭57−200144号公報 【特許文献4】特開2002−336277号公報 【特許文献5】特開2003−61981号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 そこで本発明は、CAD/CAMシステムにおいて切削加工しようとする歯科用補綴物の支台歯対向面の三次元データに切削バーの軸方向におけるアンダーカット部が存在しないようにするために、歯科用補綴物の支台歯対向面の切削加工用データを作製する基礎となる支台歯の形状を再現した石膏模型から計測した三次元座標から切削加工しようとする歯科用補綴物の支台歯対向面の切削バーの軸方向におけるアンダーカット部となる部位を取り除くことが可能な歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラムを提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0011】 本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、歯科用補綴物の支台歯対向面の切削加工用データを作製する基礎となる支台歯の形状を再現した石膏模型から計測した三次元座標において、切削加工しようとする歯科用補綴物の支台歯対向面を切削加工する切削バーの軸方向におけるアンダーカット部を生じさせる部位は、支台歯の形状を再現した石膏模型を切削バーの軸方向と平行に咬合面側から見た際に隠れて見えない部分であることに着目し、支台歯の形状を再現した石膏模型を切削バーの軸方向と平行に咬合面側から見た平面図に現れない部分の平面座標をその現れない部分と連続している現れている部分の平面座標に再計算して新たな三次元データを作成すると、その三次元データに基づいて作製した歯科用補綴物の支台歯対向面の三次元データには切削バーの軸方向におけるアンダーカット部が存在しなくなることを利用して本発明を完成したのである。 【0012】 即ち本発明は、支台歯を含む石膏模型の形状の三次元座標(x,y,z)を計測する三次元計測装置により計測し得られた三次元データを基に作製しようとする歯科用補綴物が装着される部位のサーフェスモデルを作成するサーフェスモデル作成手段と、 該サーフェスモデルに対して作製しようとする歯科用補綴物を切削する自動切削加工機の切削バーの中心軸の方向を規定する切削方向規定手段と、 該サーフェスモデル作成手段によって作成されたサーフェスモデルの三次元データの基本軸(z軸)を前記切削バーの中心軸と平行に調整し、切削バーの中心軸と平行に咬合面側からサーフェスモデルを見た図中に歯科用補綴物を切削する自動切削加工機の切削バーの平面移動座標(X軸及びY軸)を定めると共にサーフェスモデル内に基軸(Z軸)を定めてサーフェスモデルの三次元データを新しい座標の三次元データに変更すると共に、変更した三次元データの平断面において前記基軸に直角で且つ該基軸を通る直線上に存在する点であって該基軸からの距離がサーフェスモデルの咬合面と反対側の該基軸と直角な規定面からの高さが高い点の該基軸からの距離より短い点の平面移動座標を、その高さが最も高い点の平面移動座標と同一に変換して加工用のサーフェスモデルとする加工用サーフェスモデル作成手段と から成ることを特徴とする歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラムである。 【0013】 そして、このような歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラムにおいて、加工用サーフェスモデル作成手段が三次元データの平面図においてサーフェスモデルの外形線の平面移動座標上の最大長(Xmax,Ymax)の交点を基軸(Z軸)とする加工用サーフェスモデル作成手段であると、歯科用補綴物の支台歯対向面をブロック材料から切削する際の基軸が加工用サーフェスモデルの内部に確実に設定され且つ基軸から切削加工面までの距離が大きく変化しないため自動切削加工機の操作者の感覚に合いブロック材料への切削バーの侵入がイメージし易くなるので好ましく、 平面移動座標をその高さが最も高い点の平面移動座標と同一に変換する前の三次元データの平面図をモニターに表示する変換前サーフェスモデル表示手段を更に備えていると、自動切削加工機の操作者がブロック材料への切削バーの侵入する基軸をイメージしながらアンダーカット部が最も少なくなるように変換前サーフェスモデルを傾ける角度を選択して基軸を設定する操作を画面で確認しながら行えるため自動切削加工機の操作者の感覚に合うので好ましく、 加工用サーフェスモデル作成手段が変換前サーフェスモデル表示手段によりモニターに表示されたサーフェスモデルから加工用サーフェスモデル作成手段でその平面移動座標を変更する点の部位を重点的に指定できる加工用サーフェスモデル作成手段であると、サーフェスモデル全体に対して平面移動座標を変更するよりも必要と思われる部分だけを重点的に変更した方が演算回数を減らすことができるので作業効率が向上するので好ましく、 加工用サーフェスモデル作成手段がサーフェスモデルの三次元データを新しい座標の三次元データに変更する過程中に、変更する三次元データの平断面において基軸を通る直線上に存在する点であって該基軸からの距離がサーフェスモデルの咬合面と反対側の該基軸と直角な規定面からの高さが高い点の該基軸からの距離より短い点の平面移動座標を、その高さが最も高い点の平面移動座標と同一に変換して加工用のサーフェスモデルとする加工用サーフェスモデル作成手段表示手段であると、サーフェスモデルの三次元データを全て新しい座標の三次元データに変更した後に新たにアンダーカット部が存在しない加工用のサーフェスモデルの三次元データに変更するという2回の操作が必要無くなって作業効率が向上するので好ましく、 サーフェスモデル作成手段により作成されたサーフェスモデルの形状をモニターに表示する基礎サーフェスモデル表示手段を更に備えており、該基礎サーフェスモデル表示手段が該サーフェスモデル作成手段によって作成されたサーフェスモデルの三次元データの基本軸(z軸)を切削バーの中心軸と平行に規定する角度規定手段を備えていると、自動切削加工機の操作者がブロック材料への切削バーの侵入する基軸(Z軸)をイメージしながら基本軸(z軸)に対する基軸(Z軸)の角度を好ましい角度に設定し易いので好ましいことも究明したのである。 【発明の効果】 【0014】 本発明は、被計測物の三次元データから完全にアンダーカット部を取り除いた歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データの作製を支援するプログラムであるから、CAD/CAMシステムを用いて歯科用補綴物をブロック材料から切削加工する際においてアンダーカット部の存在に起因して加工作業が中断されてしまうという現象の発生を確実に防止できるのである。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 即ち本発明は、支台歯を含む石膏模型の形状の三次元座標(x,y,z)を計測する三次元計測装置により計測し得られた三次元データを基に作製しようとする歯科用補綴物が装着される部位のサーフェスモデルを作成するサーフェスモデル作成手段と、 該サーフェスモデルに対して作製しようとする歯科用補綴物を切削する自動切削加工機の切削バーの中心軸の方向を規定する切削方向規定手段と、 該サーフェスモデル作成手段によって作成されたサーフェスモデルの三次元データの基本軸(z軸)を前記切削バーの中心軸と平行に調整し、切削バーの中心軸と平行に咬合面側からサーフェスモデルを見た図中に歯科用補綴物を切削する自動切削加工機の切削バーの平面移動座標(X軸及びY軸)を定めると共にサーフェスモデル内に基軸(Z軸)を定めてサーフェスモデルの三次元データを新しい座標の三次元データに変更すると共に、変更した三次元データの平断面において前記基軸に直角で且つ該基軸を通る直線上に存在する点であって該基軸からの距離がサーフェスモデルの咬合面と反対側の該基軸と直角な規定面からの高さが高い点の該基軸からの距離より短い点の平面移動座標を、その高さが最も高い点の平面移動座標と同一に変換して加工用のサーフェスモデルとする加工用サーフェスモデル作成手段と から成ることを特徴とする歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラムである。 【0016】 以下、図面により本発明に係る歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラムについて詳細に説明する。 図1は患者の口腔内から採得した印象に基づいて作製した石膏模型の歯科用補綴物を作製しようとする部位の支台歯を含む部位の正面図、図2は図1の石膏模型から計測された三次元座標(x,y,z)を示す正面説明図、図3は図2の計測された三次元データを基にサーフェスモデル作成手段により作製しようとする歯科用補綴物が装着される部位のサーフェスモデルと作製しようとする歯科用補綴物であるコーピングとを示す説明図、図4は加工するブロック材料中における作製しようとする歯科用補綴物の位置を模式的に示す斜視説明図、図5は切削方向規定手段により規定された自動切削加工機の切削バーの中心軸の方向を切削方向をサーフェスモデル内に基軸(Z軸)を定めてサーフェスモデルの三次元データ7新しい座標の三次元データ(X,Y,Z)に変更した状態を示す説明図、図6は図5の平面説明図、図7は加工用サーフェスモデル作成手段により作成された加工用のサーフェスモデルを示す説明図である。 【0017】 本発明に係る歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラムにおいては、先ず歯科用補綴物を作製しようとする部位の支台歯を含む患者の口腔内(歯牙形状や歯列形状)の印象を歯科用印象材を用いて採得し、この印象に基づいて図1に示す如く石膏模型を作製し、レーザー測定器等を用いてこの石膏模型の歯科用補綴物を作製しようとする部位側の三次元座標情報を図2に示す如く計測する。この三次元座標情報の計測には、回転軸の軸心がz軸を成す回転テーブルと、この回転テーブル上に固定設置され被計測物装着具を設置できる載置台と、少なくとも前記z軸上の所望の点を中心としてz軸を含む同一平面上を回転移動できる一つのレーザセンサにより載置台上の被計測物装着具に装着される被計測物である石膏模型の形状の三次元座標(x,y,z)を計測する計測部とを備えた三次元計測装置が好ましく使用できる。 【0018】 かくして支台歯を含む石膏模型の形状の三次元座標(x,y,z)を計測する三次元計測装置により計測し得られた三次元データを基に図3に示す如く作製しようとする歯科用補綴物が装着される部位のサーフェスモデルをサーフェスモデル作成手段により作成するのであり、この作成は、歯科用補綴物が固着される支台歯のマージンラインに歯科用補綴物のマージンを合わせる設計操作と、歯科用補綴物の支台歯対向面にセメントスペースを確保するための設計操作とによって行われる。 【0019】 しかる後、サーフェスモデル作成手段により作成されたサーフェスモデルに対して作製しようとする歯科用補綴物を切削する自動切削加工機の切削バーの中心軸の方向を切削方向規定手段により規定する。この切削方向規定手段による歯科用補綴物を切削する自動切削加工機の切削バーの中心軸の方向を切削方向の規定は、作製しようとする歯科用補綴物を加工するブロック材料中に効率良く配置して小さなブロック材料から歯科用補綴物を得ることができるようにしたり、またブロック材料の切削屑の発生量を少なくしたり、アンダーカット部ができるだけ少なくなるようにしたり、自動切削加工機の切削バーの移動を効果的に行って短時間で歯科用補綴物を得ることができるようにしたりするために、歯科用補綴物を加工するブロック材料に対する自動切削加工機の切削バーの中心軸の方向を規定するものである。 【0020】 しかる後、加工用サーフェスモデル作成手段により、サーフェスモデル作成手段によって作成されたサーフェスモデルの三次元データの基本軸(z軸)を自動切削加工機の切削バーの中心軸と平行に調整し、切削バーの中心軸と平行に咬合面側からサーフェスモデルを見た図中に歯科用補綴物を切削する自動切削加工機の切削バーの平面移動座標(X軸及びY軸)を定めると共にサーフェスモデル内に基軸(Z軸)を定めてサーフェスモデルの三次元データを図5に示す如く新しい座標の三次元データに変更すると共に、変更した三次元データの平断面において前記基軸に直角で且つその基軸を通る直線上に存在する点であって基軸からの距離がサーフェスモデルの咬合面と反対側の基軸と直角な規定面からの高さが高い点の基軸からの距離より短い点の平面移動座標を、その高さが最も高い点の平面移動座標と同一に変換して破線で示したアンダーカット部が存在しない図7に示す如く加工用のサーフェスモデルとするのである。 【0021】 この加工用サーフェスモデル作成手段は、図6に示すように三次元データの平面図においてサーフェスモデルの外形線の平面移動座標上の最大長(Xmax,Ymax)の交点を基軸(Z軸)とする加工用サーフェスモデル作成手段であると、歯科用補綴物の支台歯対向面をブロック材料から切削する際の基軸が加工用サーフェスモデルの内部に確実設定され且つ基軸から切削加工面までの距離が大きく変化しないため自動切削加工機の操作者の感覚に合いブロック材料への切削バーの侵入がイメージし易くなるので好ましい。 【0022】 またこの加工用サーフェスモデル作成手段が、平面移動座標をその高さが最も高い点の平面移動座標と同一に変換する前の三次元データの平面図をモニターに表示する変換前サーフェスモデル表示手段を更に備えていると、自動切削加工機の操作者がブロック材料への切削バーの侵入する基軸をイメージしながらアンダーカット部が最も少なくなるように変換前サーフェスモデルを傾ける角度を選択して基軸を設定する操作を画面で確認しながら行えるため自動切削加工機の操作者の感覚に合うので好ましい。 【0023】 更にこの加工用サーフェスモデル作成手段が、変換前サーフェスモデル表示手段によりモニターに表示されたサーフェスモデルから加工用サーフェスモデル作成手段でその平面移動座標を変更する点の部位を重点的に指定できる加工用サーフェスモデル作成手段であると、サーフェスモデル全体に対して平面移動座標を変更するよりも必要と思われる部分だけを重点的に変更した方が演算回数を減らすことができるので作業効率が向上するので好ましい。 【0024】 そしてこの加工用サーフェスモデル作成手段が、サーフェスモデルの三次元データを新しい座標の三次元データに変更する過程中に、変更する三次元データの平断面において基軸を通る直線上に存在する点であって基軸からの距離がサーフェスモデルの咬合面と反対側の基軸と直角な規定面からの高さが高い点の基軸からの距離より短い点の平面移動座標を、その高さが最も高い点の平面移動座標と同一に変換して加工用のサーフェスモデルとする加工用サーフェスモデル作成手段表示手段であると、サーフェスモデルの三次元データを全て新しい座標の三次元データに変更した後に新たにアンダーカット部が存在しない加工用のサーフェスモデルの三次元データに変更するという2回の操作が必要無くなって作業効率が向上するので好ましい。 【0025】 また、サーフェスモデル作成手段により作成されたサーフェスモデルの形状をモニターに表示する基礎サーフェスモデル表示手段を更に備えており、この基礎サーフェスモデル表示手段がサーフェスモデル作成手段によって作成されたサーフェスモデルの三次元データの基本軸(z軸)を切削バーの中心軸と平行に規定する角度規定手段を備えていると、自動切削加工機の操作者がブロック材料への切削バーの侵入する基軸(Z軸)をイメージしながら基本軸(z軸)に対する基軸(Z軸)の角度を好ましい角度に設定し易いので好ましいのである。 【0026】 このように本発明に係る歯科用補綴物の支台歯対向面切削加工用データ作製支援プログラムにおいては、支台歯を含む石膏模型の形状の三次元座標(x,y,z)を計測する三次元計測装置により計測し得られた三次元データを基に作製しようとする歯科用補綴物が装着される部位のサーフェスモデルをサーフェスモデル作成手段により作成し、このサーフェスモデルの基本軸(z軸)を切削方向規定手段により作製しようとする歯科用補綴物を切削する自動切削加工機の切削バーの中心軸と平行な所望の方向に規定し、このサーフェスモデル内に切削バーの中心軸と平行な基軸(Z軸)を定めてサーフェスモデルの三次元データを新しい座標の三次元データに変更すると共にこの新しい座標の三次元データに基づいて自動切削加工機の切削バーで歯科用補綴物を切削する際にアンダーカット部となる部位をアンダーカット部が始まる咬合面側の平面移動座標と同一に変換して加工用のサーフェスモデルとするものであるから、歯科用補綴物を切削する自動切削加工機で歯科用補綴物の支台歯対向面を切削加工する際に、その自動切削加工機に対応した三次元データをアンダーカット部が存在しない状態に良好に作成できるのである。 【図面の簡単な説明】 【0027】 【図1】患者の口腔内から採得した印象に基づいて作製した石膏模型の歯科用補綴物を作製しようとする部位の支台歯を含む部位の正面図である。 【図2】図1の石膏模型から計測された三次元座標(x,y,z)を示す正面説明図である。 【図3】図2の計測された三次元データを基にサーフェスモデル作成手段により作製しようとする歯科用補綴物が装着される部位のサーフェスモデルと作製しようとする歯科用補綴物であるコーピングとを示す説明図である。 【図4】加工するブロック材料中における作製しようとする歯科用補綴物の位置を模式的に示す斜視説明図である。 【図5】切削方向規定手段により規定された自動切削加工機の切削バーの中心軸の方向を切削方向をサーフェスモデル内に基軸(Z軸)を定めてサーフェスモデルの三次元データ7新しい座標の三次元データ(X,Y,Z)に変更した状態を示す説明図である。 【図6】図5の平面説明図である。 【図7】加工用サーフェスモデル作成手段により作成された加工用のサーフェスモデルを示す説明図である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000181217 【氏名又は名称】株式会社ジーシー
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| 【出願日】 |
平成18年8月17日(2006.8.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100070105 【弁理士】 【氏名又は名称】野間 忠之
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| 【公開番号】 |
特開2008−43566(P2008−43566A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−222651(P2006−222651) |
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