| 【発明の名称】 |
磁気共鳴イメージング装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】滝口 賢治
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| 【要約】 |
【課題】短い撮影時間で、かつ、十分な枚数のスライス画像の取得が可能な、被検体の体動を検出して補正する機能を有するMRI装置を実現する。
【構成】時刻tnで標的部位35はスライス25〜28の位置にある。所定のパルスシーケンスを実行するとスライス21〜24、29〜32の磁気スピンは180°励起され、スライス25〜28の磁気スピンは90°励起されスライス21〜24、29〜32の磁気スピンは180°回転しスライス25〜28の磁気スピンは90°回転している。時刻tn+1で標的部位35はスライス26〜29の位置にありスライス21〜24、29〜32の磁気スピンは180°励起されスライス25〜28の磁気スピンは90°励起されスライス29の磁気スピンは270°回転している。スライス29における磁気スピン検出により35の標的部位がスライス幅だけ移動したことが算出できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 静磁場発生手段と、傾斜磁場生手段と、高周波信号送信手段と、高周波信号受信手段と、この高周波信号受信手段が受信したエコー信号に基づいて被検体の画像を再構成し、表示する信号処理表示手段と、上記静磁場発生手段、傾斜磁場生手段、高周波信号送信手段、高周波信号受信手段及び信号処理表示手段を制御する制御手段とを有する磁気共鳴イメージング装置において、 上記制御手段は、 被検体の体動方向に設定されたマルチスライス方向に、被検体の複数のスライス画像を撮像させ、上記複数のスライス画像のうちの少なくとも一方の端部領域に位置するスライス画像の画像信号に基づいて、被検体の体動情報を検出し、検出した体動情報を用いて上記複数のスライス画像の位置補正を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 【請求項2】 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記制御手段は、上記複数のスライス画像の両側端部領域に位置する複数のスライス画像の画像信号に基づいて、被検体の体動情報を検出し、検出した体動情報を用いて上記複数のスライス画像の位置補正を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 【請求項3】 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記複数のスライス画像データを格納する画像データメモリを備え、上記制御手段は、被検体の体動前の複数のスライス画像に基づき、上記被検体の撮像部位のそれぞれに対応する上記画像データメモリの記憶領域を定め、上記体動情報に従って、被検体の体動後に撮像された複数のスライス画像が、上記被検体の撮像部位に対応する上記画像データメモリの記憶領域に格納されるよう並び替えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 【請求項4】 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記制御手段は、上記被検体の体動情報に従って、被検体の撮像部位が同一位置に戻るタイミングを算出し、そのタイミングで上記被検体を撮像することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 【請求項5】 請求項3記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記制御手段は、上記被検体の体動後に撮像された複数のスライス画像の並び替えにより、欠落するスライス画像が発生した場合は、この欠落したスライス画像に対応する画像を撮像し、上記画像データメモリに格納することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 【請求項6】 請求項3記載の磁気共鳴イメージング装置において、上記制御手段は、複数個の高周波信号受信手段を用いて撮像するパラレルイメージングにより被検体のスライス画像を撮像させ、上記被検体の体動後に撮像された複数のスライス画像の並び替えにより、欠落するスライス画像が発生した場合は、上記パラレルイメージングにより得られた画像を用いて、上記欠落したスライス画像に対応する画像を上記画像データメモリに格納することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)に係わり、特に、被検体の体動を検出する機能を有するMRI装置に関する。 【背景技術】 【0002】 MRI装置においては、被検体の呼吸体動による画質劣化を低減するゲート法が知られている。ゲート法を用いたイメージングは、特許文献1に記載されているように、横隔膜の一部を励起した信号をトリガーとして、横隔膜の動きに合わせて撮影断面を移動させるものである。 【0003】 すなわち、撮影断面を被検体の体軸方向に移動させることにより体軸方向の動きを相殺し、被検体が相対的に静止した状態を作り出している。 【0004】 【特許文献1】特開2004−57226号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、従来の技術にあっては、被検体の横隔膜の動きを検知するため、ナビゲーションエコー信号を取得しなければならず、このため、被検体のスライス画像取得枚数を減少しなければならないという問題点があった。また、ナビゲーションエコー信号の発生取得により撮影時間が延長してしまうという問題点もある。 【0006】 さらに、被検体の横隔膜の信号をトリガーとするためには、通常の撮影パルスシーケンスに加えて横隔膜の選択とトリガー信号発生のための第2のパルスシーケンスが追加されることになり、撮影手順全体が煩雑となっていた。 【0007】 本発明の目的は、短い撮影時間で、かつ、十分な枚数のスライス画像の取得が可能な、被検体の体動を検出して補正する機能を有するMRI装置を実現することである。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明の磁気共鳴イメージング装置は、静磁場発生手段と、傾斜磁場生手段と、高周波信号送信手段と、高周波信号受信手段と、この高周波信号受信手段が受信したエコー信号に基づいて被検体の画像を再構成し、表示する信号処理表示手段と、制御手段とを有する。そして、上記制御手段は、被検体の体動方向に設定されたマルチスライス方向に、被検体の複数のスライス画像を撮像させ、上記複数のスライス画像のうちの少なくとも一方の端部領域に位置するスライス画像の画像信号に基づいて、被検体の体動情報を検出し、検出した体動情報を用いて上記複数のスライス画像の位置補正を行う。 【発明の効果】 【0009】 短い撮影時間で、かつ、十分な枚数のスライス画像の取得が可能な、被検体の体動を検出して補正する機能を有するMRI装置を実現することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。 【0011】 図15は、本発明が適用されるMRI装置の概略構成図である。図15において、MRI装置は、均一な磁場空間を発生するための超伝導コイル1と、x、y、zの3軸方向に沿って磁場強度が線形に変化する傾斜磁場を発生するための3組の傾斜磁場発生コイル2と、被検体10の磁気共鳴を誘起するための高周波磁場発生コイル3と、被検体の磁気共鳴信号を検出するための受信コイル4と、傾斜磁場電源5と、高周波磁場電源6とを備える。 【0012】 さらに、MRI装置は、被検体を静磁場発生コイル内に搬送する寝台7と、上記傾斜磁場発生コイル2、高周波磁場発生コイル3、及び受信コイル4の動作を制御する制御ユニット8と、制御命令、画像再構成、および画像表示を行う操作卓9とを備える。なお、ここでは超伝導コイル1の中心軸方向をz方向と定義する。 【0013】 図1は、本発明の一実施形態を説明するためのマルチスライス撮影の模式図である。この図1においては、図15に示したMRI装置を基準とした座標系34において、z方向に沿って厚さdのスライスをスライス21からスライス32まで連続して選択した状態を示している。さらに、被検体を基準とした座標系33を定義し、計測開始の0時間において座標系34と座標系33との座標は一致しているものとする。 【0014】 ここで、被検体の体動方向にマルチスライス方向が設定され、スライス21からスライス24の範囲を領域1(端部領域)、スライス25からスライス28の範囲を領域2、スライス29からスライス32を領域3(端部領域)と区分する。領域2は実際に撮影したい領域である。なお、本発明では、スライスを切り出す領域を3個に区分すれば良く、各領域のスライス数は図1で説明した数に限らない。 【0015】 図2は、図1に示したy方向への投影図であり、35は被検体の標的部位である。標的部位35はz方向に領域2と等しい長さを有し、z方向に往復運動することが可能である。ここで、標的部位35の運動を仮定する。図2の(A)〜(D)に、時刻tn、時刻tn+1、時刻tn+2、時刻tn+3における標的部位35の位置を示す。 【0016】 標的部位35上の定点36に着目すると、時刻tnにおいてスライス27にある定点36の位置を0として、時刻tn+1、時刻tn+2、時刻tn+3における定点36の位置は、それぞれ、+d、0、−2dとなる。ここで、dは図1で示したスライス幅である。以上の定点36の変化をグラフにすると図3の(A)のように示される。 【0017】 しかしながら、図3の(A)は、上述の通り、MRI装置を基準とした座標系34で見た定点36の変化である。標的部位35を基準とした座標系33では定点36は静止しているので、図3の(B)のように示されるのは明らかである。 【0018】 本発明の一実施形態は、図3の(A)のように運動する標的部位35の定点36を図3の(B)のように、静止させ、動きによる画質の劣化を低減させる。 【0019】 次に、図4に示すパルスシーケンスによって画像を得る手順を説明する。なお、以下の説明において、各部の動作制御、後述する画像データの並び替え等は、制御ユニット8により行われる。 【0020】 図4のパルスシーケンスは、高周波磁場及びx、y、z方向の傾斜磁場の印加と、エコー取り込みのタイミングとを示したものである。図4のパルスシーケンスはグラジエントエコー法として知られている。 【0021】 高周波磁場71とスライス傾斜磁場72で関心領域を選択励起し、位相エンコード傾斜磁場73と読み出し傾斜磁場74でエコーに位置情報75を付与する。このエコーは操作卓9に内蔵された計算機のメモリに格納され、このパルスシーケンスを図4に示すTRの間隔で繰り返し、画像再構成に必要な数のエコーを取得し、画像再構成処理によって1個の2次元画像が得られる。 【0022】 図1の上記領域1、領域2、および領域3をマルチスライス計測するためには、図5に示すように、図4のパルスシーケンスをTRの間にマルチスライスの数に等しく繰り返すことによって達成される。なお、図5では簡単のため3枚のマルチスライス計測を示している。高周波磁場の中心周波数は、スライス位置に応じて異なる中心周波数が選択されて、スライス21からスライス32までが各々区別される。 【0023】 ここで、図5のパルスシーケンスは2種類のパルスシーケンスが組み合わされている。領域1および領域3のスライスは、81および83に示すように、73の位相エンコード傾斜磁場を印加しないパルスシーケンスによって計測される。一方領域2のスライスは82に示すように73の位相エンコード傾斜磁場を印加するパルスシーケンスによって計測される。さらに、領域1と領域3のスライスは81および83に示すように、励起角度が180°の高周波磁場711によって励起され、領域2のスライスは82に示すように、励起角度がα°の高周波磁場71によって励起される。なお、αは任意の角度を表しており、ここではα=90°とする。 【0024】 このように、図5に示したマルチスライス計測では、位相エンコード傾斜磁場、高周波磁場の励起角度の組み合わせが異なる2種類のパルスシーケンスが連結されている。 【0025】 次に、図5のパルスシーケンスを実行することによって、各スライスの磁気スピンの振る舞いがどのようになるかを説明し、本発明によって標的部位の変位を算出する機構を明確にする。 【0026】 図6から図9は、図2で示した時刻tn、時刻tn+1、時刻tn+2、および時刻tn+3における標的部位35の位置と、その時刻における各スライス内の磁気スピンの方向を示している。各スライスの全ての磁気スピンは、計測開始前には静磁場方向と同じ+z方向を向いており、y方向成分は0である。MRI装置ではy方向成分の磁気スピンのみ検出することができる。 【0027】 ここで、時刻tnは上記パルスシーケンスのn番目の繰り返しを実行する時刻とし、上記隣り合う時刻との差はTRである。また、上記画像再構成に必要なエコーの数をNとし、n<Nである。 【0028】 図6の(A)に示すように、時刻tnにおいて標的部位35はスライス25からスライス28の位置にある。図5に示したパルスシーケンスを実行すると、スライス21からスライス24およびスライス29からスライス32の磁気スピンは180°励起され、スライス25からスライス28の磁気スピンは90°励起される。 【0029】 したがって、時刻tnにおける各スライス内の磁気スピンの方向は図6の(B)に示すように、スライス21からスライス24およびスライス29からスライス32の磁気スピンは180°回転し、スライス25からスライス28の磁気スピンは90°回転している。この時、スライス25からスライス28までが磁気スピンのy方向成分を持っているので、スライス25からスライス28までの信号が検出される。 【0030】 次に、時刻tn+1において、図7の(A)に示すように、標的部位35はスライス26からスライス29の位置にある。図5のパルスシーケンスを実行すると、スライス21からスライス24およびスライス29からスライス32の磁気スピンは180°励起され、スライス25からスライス28の磁気スピンは90°励起される。 【0031】 したがって、時刻tn+1における各スライス内の磁気スピンの方向は図7の(B)に示すように、スライス21からスライス24およびスライス30からスライス32の磁気スピンは180°回転し、スライス25からスライス28の磁気スピンは90°回転し、スライス29の磁気スピンは270°回転している。この時、スライス25からスライス29までが磁気スピンのy方向成分を持っているので、スライス25からスライス29までの信号が検出される。 【0032】 ここで、スライス29の磁気スピンは、時刻tnにおけるスライス28の磁気スピンの残成分が180°励起されたものである。スライス29における磁気スピンの検出により、35の標的部位がスライス幅に等しい+dだけ移動したことが算出できる。すなわち、領域3における磁気スピンの検出が、標的部位の変位量算出の指標となることがわかる。 【0033】 次に、時刻tn+2において、図8の(A)に示すように、標的部位35はスライス25からスライス28の位置にある。標的部位35は時刻tnの位置と同一位置なので、磁気スピンの状態は図8の(B)に示すように、図6の(B)と同一状態である。 【0034】 最後に、時刻tn+3において、図9の(A)に示すように標的部位35はスライス23からスライス26の位置にある。図5のパルスシーケンスを実行すると、スライス21からスライス24およびスライス29からスライス32の磁気スピンは180°励起され、スライス25からスライス28の磁気スピンは90°励起される。 【0035】 したがって、時刻tn+3における各スライス内の磁気スピンの方向は、図9の(B)に示すように、スライス21からスライス22およびスライス27からスライス32の磁気スピンは180°回転し、スライス25からスライス28の磁気スピンは90°回転し、スライス23およびスライス24の磁気スピンは270°回転している。 【0036】 この時、スライス23からスライス28までが磁気スピンのy方向成分を持っているので、スライス23からスライス28までの信号が検出される。ここで、スライス23およびスライス24の磁気スピンは、時刻tn+2におけるスライス25およびスライス26の磁気スピンの残成分が180°励起されたものである。 【0037】 このように、z方向に運動する標的部位を図5のパルスシーケンスを用いて計測すると、領域1および領域3において検出された磁気スピンから、標的部位の変位を算出することができる。 【0038】 以上で、図5のパルスシーケンスの働きを説明したが、次に、上記標的部位35の変位を算出する手順を説明する。なお、計測した信号は、操作卓9内の画像データメモリにスライスごとに計測順序に従って格納されている。ここでは、図7における標的部位35の変位を算出する手順を説明する。 【0039】 図10に時刻tnから時刻tn+3までのスライス29のエコーのメモリ上の配置を示す。上述のとおり、1スライスあたりのエコーの総数はNであり、図10の(A)に示すように、エコー7は時刻tn、図10の(B)に示すように、エコー58は時刻tn+1、図10の(C)に示すように、エコー59は時刻tn+2、図10の(D)に示すように、エコー60は時刻tn+3に計測されたエコーである。 【0040】 同様に、図11にスライス30のエコーのメモリ上の配置を示す。図11の(A)に示すように、エコー61は時刻tn、図11の(B)に示すように、エコー62は時刻tn+1、図11の(C)に示すように、エコー63は時刻tn+2、図11の(D)に示すように、エコー64は時刻tn+3に計測されたエコーである。 【0041】 まず、スライス29のエコーに着目すると、エコー57から60を個別に再構成し、その信号強度を時刻に沿ってグラフにプロットすると、図12の(A)に示すグラフが得られる。図7の(B)に示したように、スライス29の信号は時刻tn+1で検出されるので、時刻tn+1において信号強度は最大となる。 【0042】 ここで、時刻tn+1における信号強度は、正味の信号成分81と雑音成分82に分解される。雑音成分とは180°励起の不完全性等によって標的部位以外から発生する磁気スピンのy方向成分である。同様にして、スライス30のエコーから図12の(B)に示すグラフが得られる。 【0043】 図7の(B)に示したように、スライス30の信号は検出されないので、図12の(B)では雑音成分のみがプロットされている。 【0044】 したがって、図12の(A)と図12の(B)とを比較すると、時刻tn+1においてスライス29のみが信号増加しているので、この時刻の標的部位の変位は1スライス分の幅すなわちdに等しいと求められる。 【0045】 このように、領域1および領域3の全てのスライスに対して、各々の時刻のエコーを時系列に比較すれば、標的部位がどの時刻にどれだけ変位したかを求めることができる。 【0046】 以上の説明により、領域1及び領域3のスライスの信号から標的部位の変位を算出する手順を示したので、次に、領域2のスライスの信号処理手順を説明する。ここでは、標的部位の変位情報を用いて領域2のスライス間でエコーの並び替えを行い、標的部位の動きが相殺されたスライスのエコー列に変換する。つまり、複数のスライス画像データを格納する画像データメモリを備え、上記制御手段は、被検体の体動前の複数のスライス画像に基づき、上記被検体の撮像部位のそれぞれに対応する上記画像データメモリの記憶領域を定め、上記体動情報に従って、被検体の体動後に撮像された複数のスライス画像が、上記被検体の撮像部位に対応する上記画像データメモリの記憶領域に格納されるよう並び替える。 【0047】 図13は、図5に示したパルスシーケンスによる計測が終了した直後における、スライス25、スライス26、スライス27、スライス28のエコーのメモリ上の配置を示す。 【0048】 上述のとおり、1スライスあたりのエコーの総数はNであり、スライス25において、エコー41は時刻tn、エコー42は時刻tn+1、エコー43は時刻tn+2、エコー44は時刻tn+3に計測されたエコーである。 【0049】 スライス26において、エコー45は時刻tn、エコー46は時刻tn+1、エコー47は時刻tn+2、エコー48は時刻tn+3に計測されたエコーである。 【0050】 また、スライス27において、エコー49は時刻tn、エコー50は時刻tn+1、エコー51は時刻tn+2、エコー52は時刻tn+3に計測されたエコーである。 【0051】 また、スライス28において、エコー53は時刻tn、エコー54は時刻tn+1、エコー55は時刻tn+2、エコー56は時刻tn+3に計測されたエコーである。 【0052】 図6の(B)、図7の(B)、図8の(B)、図9の(B)において磁気スピンの状態と連動して図14のエコー配置を観察すると、図7の(B)に示すように、標的部位35が1スライス分だけ右方向にシフトしているので、図14では各スライスにおいて時刻tn+1のエコーが1スライス分だけ左方向にシフトしている。すなわち、図14の(A)における時刻tn+1のエコー42がエコー46に、図14の(B)における時刻tn+1のエコー46がエコー50に、図14の(C)における時刻tn+1のエコー50がエコー54に書き換えられている。 【0053】 このように、標的部位35の変位を相殺するためには、各スライスのエコーを、変位と反対方向のスライスに上書きすれば良い。ただし、エコーの並べ替えは領域2のスライス間でのみ成立し、領域1または領域3のスライスのエコーと領域2のスライスのエコーの交換は成立しないことに注意しなければならない。 【0054】 したがって、図14の(D)のスライス28の時刻tn+1のエコー54は、上書きをすることなく欠損領域としている。同様にして時刻tn+2、時刻tn+3のエコーをスライス間で並べ換えると、図13に示したエコーは図14のように示すエコーのように並べ替えられる。結局、図14のエコー配列が最終の配列であり、さらに画像再構成によって動きの影響が低減された画像が得られる。 【0055】 なお、エコー並べ替えの結果、スライス25、スライス26、スライス28のように画像再構成に必要な数のエコーが全て揃わない場合には、スライス25、スライス26、スライス28を廃棄するか、欠損領域を再撮像する等の適当なデータ補完を行えばよい。 【0056】 例えば、パラレルイメージングのような、画像再構成に必要な数のエコーを全て取得しなくとも、画像を復元することができる手法を併用すれば、上記のエコー欠損の問題は緩和される。通常、画像再構成に必要な数のエコーが不足したデータを画像再構成すると、撮影視野が狭くなる効果によって画像の折り返しが発生する。このような画像の画素値は、本来の画素値と折り返しの画素値の重ね合わせとなっている。 【0057】 パラレルイメージングでは、この画像折り返しの問題を解決するために、複数個の受信コイルを配置してエコーを計測する。画像再構成において、予め計測した個々の受信コイルの感度分布を用いれば、本来の画素値と折り返しの画素値を分離することができるので、上記折り返しのある画像を折り返しの無い画像に復元することができる。 【0058】 パラレルイメージングは計測するエコー数の低減によって撮影時間を短縮する方法であるが、本発明においては、エコー並び替えによるエコー欠損を同様にしてパラレルイメージングの画像再構成によって復元することができる。 【0059】 実際の撮影では上述した本発明の一実施形態以上の数のマルチスライス撮影が行われるので、領域2を撮影したい領域に対して余裕をもって設定し、領域1および領域3との境界領域のスライスを破棄しても実用上問題はない。 【0060】 なお、上記説明では領域2の撮影にグラジエントエコー法を適用したが、スピンエコー法等の他のパルスシーケンスを適用しても同等の効果が得られる。 【0061】 また、上述した例は、領域1、3のスライス信号から標的部位35の変位を算出し、スライス間のエコー信号のデータ並び替えを行う例であるが、領域1、3のスライス信号から標的部位35の変位を算出し、算出した変位に合わせてスライス位置を補正するように構成しても、短い撮影時間で、かつ、十分な枚数のスライス画像の取得が可能な、被検体の体動を検出して補正する機能を有するMRI装置を実現することができる。例えば、標的部位35の変位を算出し、同一位置に戻る周期を算出して、その周期に合わせて、標的部位35が同一位置となるタイミングでゲーティングし、撮影することも可能である。 【0062】 また、上述した例(例えば、腹部アキシャル撮像)の場合は、領域1、3の両領域のスライス信号を使用して体動を検出しているが、領域1又は3のいずれか一方の領域のスライス信号を使用して体動を検出することも可能である。例えば、腹部コロナル撮像の場合は、被検体の寝台側方向への体動は制限されているため、寝台の反対側の方向への体動をモニターすればよいことから、領域1又は3のいずれか一方のスライス信号を使用すればよい。 【0063】 さらに、本発明において、体動が検出された場合のみ、スライス画像の並び替えを行えばよいのであるから、体動が検出されなかった場合は、領域2のみのデータを使用すればよい。この場合は、領域1、3のデータは破棄することができる。 【図面の簡単な説明】 【0064】 【図1】本発明の一実施形態を説明するためのマルチスライス撮影の模式図である。 【図2】図1に示したy方向への投影図である。 【図3】図2に示した定点の変化を示すグラフである。 【図4】高周波磁場及び傾斜磁場の印加とエコー取り込みのタイミングとを示したパルスシーケンスを示す図である。 【図5】領域1、領域2、領域3をマルチスライス計測するためのパルスシーケンスを示す図である。 【図6】本発明の一実施形態における磁気スピンの状態模式図である。 【図7】本発明の一実施形態における磁気スピンの状態模式図である。 【図8】本発明の一実施形態における磁気スピンの状態模式図である。 【図9】本発明の一実施形態における磁気スピンの状態模式図である。 【図10】本発明の一実施形態におけるデータ配列の模式図である。 【図11】本発明の一実施形態におけるエコー信号のメモリ上の配置を説明する図である。 【図12】エコー信号強度の時間変化を示すグラフである。 【図13】本発明の一実施形態におけるパルスシーケンス直後のメモリ上のデータ配列を示す図である。 【図14】本発明の一実施形態におけるデータ配列を並び替えた後の状態を示す図である。 【図15】本発明が適用されるMRI装置の概略構成図である。 【符号の説明】 【0065】 1・・・超伝導コイル、2・・・傾斜磁場発生コイル、3・・・高周波磁場発生コイル、4・・・受信コイル、5・・・傾斜磁場電源、6・・・高周波磁場電源、7・・・寝台、8・・・制御ユニット、9・・・操作卓、21〜32・・・スライス、33・・・被検体を基準とした座標系、34・・・MRI装置を基準とした座標系、35・・・標的部位
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| 【出願人】 |
【識別番号】000153498 【氏名又は名称】株式会社日立メディコ
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| 【出願日】 |
平成18年9月12日(2006.9.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077816 【弁理士】 【氏名又は名称】春日 讓
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| 【公開番号】 |
特開2008−67781(P2008−67781A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月27日(2008.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願2006−247172(P2006−247172) |
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