| 【発明の名称】 |
放射線画像記録装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】大塚 譲
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| 【要約】 |
【課題】記録担体のサイズに関わらず、所望の撮影部位を撮影した放射線画像を記録することができる放射線画像記録装置を提供する。
【構成】放射線画像を蓄積記録する複数サイズの平板状の記録担体のうちの今回使用される記録担体の寸法に合致した間隔に調整されて記録担体を保持する、間隔調整自在な複数の枠部材からなる保持枠と、記録担体を保持した保持枠を記録担体から広がるx−y方向に移動させる第1の移動機構とを備えた担体保持部と、担体保持枠を上記x−y方向に移動させる第2の移動機構と、保持枠に保持された記録担体が、担体保持部上の所定位置に配置されるように前記第1の移動機構を制御する第1の制御部と、担体保持部に向けて放射線を照射する放射線照射装置から発せられた放射線が保持枠に保持された記録担体に照射されるように第2の移動機構を制御する第2の制御部とを備えた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 放射線画像を蓄積記録する複数サイズの平板状の記録担体のうちの今回使用される記録担体の寸法に合致した間隔に調整されて該記録担体を保持する、間隔調整自在な複数の枠部材からなる保持枠と、前記記録担体を保持した保持枠を該記録担体が広がる面内方向に移動させる第1の移動機構とを備えた担体保持部と、 前記担体保持部を前記面内方向に移動させる第2の移動機構と、 前記保持枠に保持された記録担体が、前記担体保持部上の所定位置に配置されるように前記第1の移動機構を制御する第1の制御部と、 前記担体保持部に向けて放射線を照射する放射線照射装置から発せられた放射線が前記保持枠に保持された記録担体に照射されるように前記第2の移動機構を制御する第2の制御部とを備えたことを特徴とする放射線画像記録装置。 【請求項2】 前記記録担体は、前記保持枠への取付けおよび取外しの際に手で把持される把持枠を有し、 前記保持枠は、前記記録担体の把持枠を保持するものであることを特徴とする請求項1記載の放射線画像記録装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、画像を担持した放射線の照射を受けることにより、記録担体に放射線画像を蓄積記録する放射線画像記録装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来から、放射線が照射されると、その放射線エネルギーの一部を蓄積し、可視光等が照射されると、蓄積された放射線エネルギーに応じて輝尽発光する蓄積性蛍光体が知られている。近年では、被写体を透過してきた放射線を蓄積性蛍光体に照射して放射線画像を蓄積記録し、その蓄積性蛍光体に励起光を照射して蓄積性蛍光体から発せられた輝尽発光光を読み取ることにより、放射線画像を可視化するCR(コンピューテッドラジオグラフィ)が医療分野等で広く用いられてきている。 【0003】 医療用のCRとしては、基板の表面に蓄積性蛍光体が広がるIP(イメージングプレート)が、IPにレーザ光等を照射して輝尽発光光を読み取る読取部と一緒に1つの装置内に収容され、その装置内に収容された状態のIPに放射線が照射されるビルトインタイプの画像読取装置(以下では、ビルトインタイプの画像読取装置をビルトイン装置と略記する)や、持ち運び自在なカセッテ内にIPが収容され、撮影により放射線画像が蓄積された後のIPが収容されているカセッテが装着され、カセッテ内からIPを取り出して放射線画像を読み取るカセッテタイプの画像読取装置(カセッテタイプの画像読取装置をカセッテ装置と略記する)などが広く使用されている。 【0004】 ビルトイン装置は、撮影された放射線画像をその場ですぐに読み取って確認することができるため、撮影ミスなどを素早く発見して再撮影を行うことができ、多数の被写体の放射線画像を確実に撮影することが求められる集団検診などで広く利用されている。また、従来のビルトイン装置では、IPが取り付けられた撮影位置に被写体が自ら移動することが強いられてきたが、特許文献1には、放射線を発する放射線管球と、IPや撮像素子が搭載された撮影部とを連動させ、放射線管球を所望の撮影部位に向けることで、撮影部を自動的に撮影部位の位置に移動させる技術について記載されている。この特許文献1に記載された技術によると、被写体に無理な体勢を強いることなく、所望の部位を確実に撮影することができる。 【0005】 一方、カセッテ装置では、撮影時にカセッテを被写体の撮影部位まで容易に移動させることができるため、患者に無理な体勢を強いることなく所望の撮影部位を撮影することができるうえ、IPが破損してしまった場合などには、カセッテ内に収容されたIPを予備のIPに手軽に交換することができ、撮影を再開するまでにかかる時間やコストを大幅に抑えることができるという利点がある。 【0006】 以上のように、ビルトイン装置およびカセッテ装置は、それぞれに異なる利点を有しているため、病院などでは、両タイプの画像読取装置が備えられていることが多く、それらが用途に応じて使い分けられていることが一般的である。 【0007】 ここで、ビルトイン装置は、破損や寿命等によってIPが利用できなくなってしまった場合、メーカーの技術者にIPを交換してもらったり、ビルトイン装置自体を買い換える必要があり、多大な時間やコストが掛かってしまうという問題がある。この問題に関し、ビルトイン装置で用いられるIPと、カセッテ装置で用いられているIPとは基本的には同じものであるため、カセッテ装置用のIPをビルトイン装置に収容して使用することが好ましいと考えられる。 【特許文献1】特開2000−19665号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 しかし、カセッテ装置用のIPのサイズが、ビルトイン装置内IPが収容される収容部の寸法よりも大きい場合、IPをビルトイン装置内に収容することができず、その逆に、IPのサイズが収容部の寸法よりもかなり小さい場合、ビルトイン装置内に収容されたIPの位置が放射線の照射位置からずれてしまって、所望の撮影部位を撮影することができないという問題がある。 【0009】 本発明は、上記事情に鑑み、記録担体のサイズに関わらず、所望の撮影部位を撮影した放射線画像を記録することができる放射線画像記録装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 上記目的を達成する本発明の放射線画像記録装置は、放射線画像を蓄積記録する複数サイズの平板状の記録担体のうちの今回使用される記録担体の寸法に合致した間隔に調整されて記録担体を保持する、間隔調整自在な複数の枠部材からなる保持枠と、記録担体を保持した保持枠を記録担体が広がる面内方向に移動させる第1の移動機構とを備えた担体保持部と、 担体保持部を上記面内方向に移動させる第2の移動機構と、 保持枠に保持された記録担体が、担体保持部上の所定位置に配置されるように前記第1の移動機構を制御する第1の制御部と、 担体保持部に向けて放射線を照射する放射線照射装置から発せられた放射線が保持枠に保持された記録担体に照射されるように第2の移動機構を制御する第2の制御部とを備えたことを特徴とする。 【0011】 本発明の放射線画像記録装置によると、保持枠の間隔が調整されることによって保持された記録担体が担体保持部上の所定の位置に移動され、さらに、担体保持部が放射線照射装置から発せられる放射線の照射位置に合わせた位置に移動される。したがって、様々なサイズの記録担体を保持することができ、小さいサイズの記録担体が保持された場合であっても、その記録担体の位置が放射線の照射位置に合わせられるため、所望の撮影部位の放射線画像を確実に取得することができる。 【0012】 また、本発明の放射線画像記録装置において、上記記録担体は、保持枠への取付けおよび取外しの際に手で把持される把持枠を有し、 上記保持枠は、記録担体の把持枠を保持するものであることが好ましい。 【0013】 通常、カセッテに収容される記録担体には、ユーザが交換時などに手で把持するための把持枠が設けられていることが一般的である。保持枠が記録担体の把持枠を保持することによって、保持枠によって記録担体の記録領域が遮られてしまう不具合が回避されるため、記録領域全域を使って効率よく放射線画像を蓄積記録することができる。 【発明の効果】 【0014】 本発明によれば、記録担体のサイズに関わらず、所望の撮影部位を撮影した放射線画像を記録することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。 【0016】 IPに蓄積記録された放射線画像を読み取る放射線画像読取装置としては、IPが画像読取部と一緒に1つの装置内に収容されたビルトイン装置と、IPが持ち運び自在なカセッテ内に収容され、撮影後にカセッテが装填されることにより、カセッテ内からIPを取り出して放射線画像を読み取るカセッテ装置が知られている。本発明は、カセッテ装置用のIPをビルトイン装置内に収容して流用するためのものであり、本発明の放射線画像記録装置の一実施形態であるビルトイン装置の説明に先立って、まずは、カセッテ装置の一般的な構成について説明する。 【0017】 図1は、カセッテ装置が適用された放射線撮影システムにおける放射線画像を蓄積記録するための各種要素の概略構成図である。 【0018】 図1(A)に示すように、IP10は、基板(図示しない)上に蓄積性蛍光体10Aが蒸着されて形成されており、放射線を透過する材料で構成されたカセッテ20内に収容されて使用される。また、IP10には、寿命や破損などによりカセッテ20内のIP10を交換する際に、ユーザが手で把持するための把持枠10Bが設けられている。IP10は、本発明にいう記録担体の一例にあたり、把持枠10Bは、本発明にいう把持枠の一例に相当する。 【0019】 IP10の把持枠10Bには、板ばね10a,10bが設けられており、IP10をカセッテ20内に収容したときに、板ばね10a,10bがカセッテ20に設けられた係止孔21a,21bに係止されることによって、IP10がカセッテ20内に保持される。また、カセッテ20の、IP10が挿入される側とは逆の側には、ピンを挿入することによってIP10をカセッテ20外に押し出すための押出孔22a,22bも設けられており、カセッテ20の、押出孔22a,22bと同じ側には、カセッテ20のサイズなどが記載された反射マーカ23が付加されている。カセッテ20からIP10を取り出す際には、係止孔21a,21bにピンを挿入してIP10の係止を解除し、さらに、押出孔22a,22bにピンを挿入してIP10をカセッテ20の外に排出する。 【0020】 カセッテタイプの放射線撮影システムでは、図1(B)に示すように、IP10が収容されたカセッテ20上に被写体1の撮影部位が載せられ、放射線照射装置41からカセッテ20に向けて放射線が照射される。被写体1を透過した放射線は、カセッテ20内のIP10に照射され、IP10に放射線画像が蓄積記録される。撮影が終了すると、IP10がカセッテ20ごと、放射線画像を読み取るカセッテ装置30(図2参照)に装着される。 【0021】 図2は、カセッテ装置30の外観斜視図であり、図3は、カセッテ装置30の内部構成図である。 【0022】 図2に示すように、カセッテ装置30の両端には、これから放射線画像が読み取られるカセッテ20が載せられる搬入口31Aと、放射線画像の読み取りが終了したカセッテ20が排出される排出口31Bとが設けられており、カセッテ装置30の中央には、カセッテ装置30の稼動状態などを表示する表示パネル31Cが備えられている。尚、このカセッテ装置30は、ネットワークを介してパーソナルコンピュータ等の外部装置(図示しない)と接続されている。 【0023】 図3に示すように、搬入口31Aは、中央から遠ざかるほど下方向に傾斜しており、傾斜の最下部には、カセッテ20をカセッテ装置30の内部に取り込む蓋部材110Aが配設されている。また、搬入口31Aには、カセッテ20の底に付加された反射マーカ23(図1参照)を読み取るためのセンサ(図示しない)が備えられている。 【0024】 カセッテ装置30の内部には、大別して、カセッテ20を搬入口31Aと排出口31Bとの間で搬送する搬送部120、図1(A)に示すIP10に蓄積記録された放射線画像を読み取る読取部130、IP10上に残存する放射線画像を消去する消去部140、およびカセッテ装置30全体の動作を制御するとともに、外部装置に向けて放射線画像を送信する制御部150が備えられている。 【0025】 上述したセンサによって反射マーカ23が読み取られ、カセッテ20の装着が検出されると、制御部150からの指示によって、搬入口31Aの蓋部材110Aに取り付けられたモータが駆動して蓋部材110Aが開き、搬入口31Aに載せられたカセッテ20が搬送ロール1211によって搬送部120に搬送される。 【0026】 搬送部120には、搬入口31Aの下の装填位置S1、読取部130の下の読取位置S2、消去部140の下の消去位置S3、および排出口31Bの下の排出位置S4を結ぶ上下2本のガイドレール122,123と、ガイドレール122,123に沿って移動することにより、装填位置S1と排出位置S4との間でカセッテ20を搬送する搬送部材124が備えられている。 【0027】 搬送ロール1211によって搬送されてきたカセッテ20は、まず、装填位置S1で搬送部材124に保持され、ガイドレール122,123に沿って読取位置S2に搬送される。読取位置S2には、2本のピンと、それらのピンを挿抜するソレノイドとで構成された排出部125,126が上下に並べて配設されている。カセッテ20が読取位置S2に搬送されると、上側の排出部125に備えられたピンが図1(A)に示すカセッテ20の係止孔21a,21bに挿入されて、カセッテ20内に収容されたIP10の係止が解除され、下側の排出部125に備えられたピンがカセッテ20の押出孔22a,22bに挿入されて、IP10がカセッテ20から押し出される。カセッテ20から排出されたIP10は、搬送ロール1212によって読取部130に搬送され、IP10が排出された空のカセッテ20は、ガイドレール122,123に沿って消去位置S3に搬送される。 【0028】 読取部130には、鉛直上方向に延びた搬送路Rが設けられており、IP10が出入りする2箇所に設けられたシャッタ131A,131Bと、励起光Lを主走査方向(紙面の奥行方向)に照射する励起光照射部133と、IP10を副走査方向(紙面の上方向)に搬送する搬送ロール1322,1323と、IP10から発せられた輝尽発光光を集光して光電変換器135に導く集光ガイド134と、輝尽発光光を電気信号に変換することにより、IP10に蓄積記録された放射線画像を読み取る光電変換器135と、水平方向に延びた上下2本のガイドレール136,137と、ガイドレール136,137に沿って移動することにより、IP10を水平方向に搬送する上下一対のニップロール138,139とが備えられている。 【0029】 カセッテ20から排出されたIP10は、搬送ロール1212,1321によって読取部130に向けて上方向に搬送される。IP10の先端が励起光照射部133の位置に到達すると、シャッタ131A,131Bが閉じて読取部130内が遮光される。IP10は、搬送ロール1322,1323によってさらに上向きに搬送され、続いて、励起光照射部133から搬送中のIP10に、主走査方向に励起光Lが照射される。IP10に励起光Lが照射されると、IP10上の、励起光Lが照射された位置から輝尽発光光が発せられ、輝尽発光光は集光ガイド134によって光電変換器135に導かれ、光電変換器135によって読み取られて画像信号が生成される。IP10が副走査方向(紙面の上方向)に移動されながら主走査方向(紙面の奥行方向)に励起光Lが照射されることにより、集光ガイド134では、主走査方向に延びるライン状の輝尽発光光が入射されて光電変換器135に導かれる。その結果、光電変換器135では、IP10に記録された放射線画像が主走査方向に延びるラインごとに読み取られる。読み取られた放射線画像は、制御部150に伝えられ、画像濃度の不均一性を補正するシェーディング補正等の画像処理が施された後、外部装置に送られて保存される。 【0030】 放射線画像が読み取られたIP10は、搬送ロール1322,1323によってニップロール138,139に搬送され、ニップロール138,139に挟まれる。ニップロール138,139は、IP10を把持したままガイドレール136,137沿って水平方向に移動し、ガイドレール136,137の端に達すると、IP10を下向きに搬送する。IP10は、搬送ロール1324,1213によってさらに下向きに移動されることにより、消去部140に搬送される。 【0031】 消去部140には、主走査方向(図の奥行き方向)および副走査方向(上下方向)双方に広がる複数の蛍光ランプ141が備えられている。複数の蛍光ランプ141から制御部150で決定された光量の消去光Qが発せられると、消去光Qは搬送中のIP10に照射される。その結果、IP10に蓄積された放射線エネルギーが放出され、放射線画像が消去される。 【0032】 放射線画像が消去されたIP10は、搬送ロール1214によってさらに下方向に搬送され、消去位置S3に搬送されていた空のカセッテ20内に収容され、ガイドレール122,123に沿って排出位置S4に搬送される。 【0033】 排出口31Bにも、搬入口31Aと同様に蓋部材110Bが配設されており、カセッテ20が排出位置S4に搬送されてくると、排出口31Bの蓋部材410Bが開かれる。排出位置S4に搬送されたカセッテ20は、搬送ロール1215によって排出口31Bに向けて搬送され、排出口31Bから排出される。 【0034】 カセッテ装置30は、基本的には以上のように構成されている。 【0035】 IP10は、放射線やレーザ光が繰り返し照射されることによってダメージを受けたり、硬い基板上に蓄積性蛍光体10Aが蒸着されているために破損しやすいが、上述したカセッテ装置30では、カセッテ20内に収容されたIP10を予備のIPに手軽に交換することができ、撮影を再開するまでにかかる時間やコストを大幅に抑えることができるという利点がある。 【0036】 続いて、IPと画像読取部とが1つの装置内に収容されたビルトイン装置について説明する。ビルトイン装置に収容されているIPと、カセッテ装置30用のIP10とは、基本的には同様の構成を有しているため、図1(A)をビルトイン装置の説明でも流用する。 【0037】 図4は、本発明の一実施形態であるビルトイン装置が適用された放射線撮影システムの概略構成図である。 【0038】 図4に示す放射線撮影システム40は、放射線や赤外線を照射する放射線照射装置41と、内部に収容されたIP10に放射線画像を蓄積記録して、その放射線画像を読み取るビルトイン装置42と、放射線照射装置41およびビルトイン装置42の双方と接続され、ビルトイン装置42で読み取られた放射線画像をモニタ上に表示したり、放射線照射装置41およびビルトイン装置42の動作や位置を制御する制御装置43とで構成されている。 【0039】 放射線照射装置41には、放射線や赤外線を発する管球などが収容された収容部41aと、収容部41aを上下に移動させる移動部41bと、収容部41aおよび移動部41bを支持する支持部41cと、支持部41cを載せた照射台41dとが備えられている。放射線照射装置41は、本発明にいう放射線照射装置の一例に相当する。 【0040】 ビルトイン装置42には、IPや画像読取部などが収容された収容部42aと、収容部42aを上下左右に移動させる移動部42bと、収容部42aおよび移動部42bを支持する支持部42cと、被写体が載る撮影台42dと、移動部42bに移動方向や移動距離を指示するための操作ボタン42e等が備えられている。また、収容部42aの上面には、内部に収容されたIPの交換時などに開けられる蓋42fが設けられている。収容部42aの移動方法については、後で詳しく説明する。 【0041】 図5は、ビルトイン装置42の機能構成図である。 【0042】 ビルトイン装置42の収容部42aには、大別して、ビルトイン装置42全体を制御する制御部400と、IP10を保持するIP保持部300と、IP10に蓄積記録された放射線画像を読み取る画像読取ユニット230と、画像読取ユニット230を上下方向に移動させる移動機構220と、移動機構220に駆動力を与える駆動源210などが収容されている。本実施形態においては、収容部42aに複数のサイズのIPを収容することができ、制御部400には、複数サイズのIPそれぞれの寸法(幅と長さ)と、そのサイズのIPの長さ方向の中心を放射線の照射位置に合わせるための上下方向の移動距離とが対応付けられて記憶されている。制御部400は、本発明にいう第1の制御部、および第2の制御部双方の一例に相当する。 【0043】 図6は、図5に示す画像読取ユニット230、移動機構220、および駆動源210の拡大図である。 【0044】 尚、画像読取ユニット230と駆動源210との間には、IP10が保持されたIP保持部300(図5参照)が配置されるが、図6では、画像読取ユニット230が取り外された状態が示されている。 【0045】 駆動源210には、回転軸212を回転駆動するモータ211が備えられている。また、移動機構220は、画像読取ユニット230の左右両側に1つずつ設けられており、各移動機構220には、回転軸212に連結された搬送ベルト221、および上下方向に延びるガイドレール222が備えられている。さらに、駆動源210および移動機構220には、モータ211の回転駆動力を搬送ベルト221に伝達するための各種ローラ223も備えられている。 【0046】 画像読取ユニット230は、IP10に蓄積記録された放射線画像を読み取る画像読取部231と、放射線画像が読み取られた後のIP10に残存する放射線画像を消去する画像消去部232とで構成されており、左右両側のガイドレール222および搬送ベルト221に連結されている。 【0047】 モータ211が回転軸212を矢印R方向に回転駆動すると、その回転駆動力が搬送ベルト221に伝達されて、搬送ベルト221が矢印A方向に巡回移動する。その結果、画像読取ユニット230がガイドレール222に沿って上方向(矢印B方向)に移動される。その逆に、モータ211が回転軸212を矢印R方向とは逆方向に回転駆動すると、画像読取ユニット230は下方向に移動される。 【0048】 図7は、図5に示すIP保持部300の拡大図である。 【0049】 図7に示すように、IP保持部300は、左右枠311でIP10を左右両側から挟み、下枠321でIP10を下から支えることによって、IP10を保持するものであり、左右枠311の間隔と下枠321の高さが調整されることによって、様々な大きさのIPを保持することができる。このIP保持部300は、図6に示す画像読取ユニット230と駆動源210との間に、IP10の、放射性蛍光体10Aが蒸着された記録面を画像読取ユニット230側に向けて配置される。尚、左右枠311や下枠321は、IP10の把持枠10Bを把持しており、IP10の記録面を妨げていないため、IP10に効率よく放射線画像を蓄積記録することができる。枠の間隔を調整する方法については、後で詳しく説明する。 【0050】 図5を使って、ビルトイン装置42において、放射線画像を読み取る処理について説明する。 【0051】 撮影に当たっては、図4に示す制御装置43から図5に示すビルトイン装置42の制御部400に撮影開始の指示が伝えられ、制御部400によって駆動源210が駆動されて、移動機構220が画像読取ユニット230を初期位置Pに移動させる。 【0052】 放射線照射装置41から発せられて被写体1を透過してきた放射線は、IP10に照射され、IP10の蓄積性蛍光体10Aによって放射線に応じた放射線エネルギーが蓄積されることにより、被写体1の放射線画像が記録される。 【0053】 放射線画像が蓄積記録されると、移動機構220によって、画像読取ユニット230がIP10に向けて下方向に移動される。 【0054】 画像読取ユニット230の画像読取部231には、それぞれ紙面の奥行き方向(主走査方向)に延びて配された、ライン光源231aと、集光レンズアレイ231bと、CCDラインセンサ231cとが備えられている。ライン光源231aから発せられたレーザ光は、主走査方向に延びたライン状の励起光LとしてIP10に照射され、IP10の、励起光Lが照射された位置が蓄積された放射線エネルギーに応じて発光し、ライン状の輝尽発光光Rが発せられる。輝尽発光光Rは、集光レンズアレイ231bによって集光され、CCDラインセンサ231cで受光されて、デジタルの画像として取得される。 【0055】 以上のようにして、IP10に蓄積記録された放射線画像が主走査方向に読み取られながら、画像読取ユニット230が下方向(副走査方向)に移動され、それに伴って、画像読取ユニット230の走査位置が副走査方向に移動される。 【0056】 画像読取ユニット230が所定の撮影範囲内で移動されて読み取られた放射線画像は、制御部400に伝えられ、制御部400から図4に示す制御装置43に向けて送られる。 【0057】 放射線画像の読み取りが終了すると、画像読取ユニット230が上方向に移動され、画像消去部232により、IP10上に残存している放射線エネルギーが消去される。画像消去部232には、主走査方向(図の奥行き方向)に広がる複数の蛍光ランプ232aが備えられており、それら複数の蛍光ランプ232aから消去光Qが発せられてIP10に照射されることにより、IP10上に残存している放射線エネルギーが放出されて、IP10に蓄積記録された放射線画像が消去される。 【0058】 ビルトイン装置42は、基本的には以上のように構成されている。 【0059】 ここで、通常、病院ではカセッテ装置30とビルトイン装置42の双方が備えられていることが一般的であり、カセッテ装置30内に収容されているIP10が破損してしまった場合などには、カセッテ装置30用のIP10をそのままビルトイン装置42に流用できることが好ましい。以下では、ビルトイン装置42でカセッテ装置30用のIP10を流用するための各種機構や動作について説明する。 【0060】 図8は、ビルトイン装置42にカセッテ装置30用のIP10を装着してから撮影が開始されるまでの一連の処理の流れを示すフローチャート図である。 【0061】 ビルトイン装置42のIP10を交換する際には、ユーザは、図4に示す収容部42aの蓋42fを開け、収容部42aに収容されているIPを取り出して、カセッテタイプ用のIP10を収容部42aに収容する(図8のステップS1)。 【0062】 図9は、IPを保持していない状態におけるIP保持部300を示す図である。 【0063】 図9に示すように、IP保持部300は、IPを水平方向に移動させる水平移動部310と、IP10を上下方向に移動させる上下移動部320とで構成されている。 【0064】 水平移動部310は、IP10を図9の左右両側から挟む2本の左右枠311と、2本の左右枠311それぞれから相互に向かい合う方向に延びた2本のラックギア312と、2本のラックギア312それぞれと噛み合うピニオンギア313と、ピニオンギア313を回転させるモータが内蔵された駆動源314と、駆動源314を上下移動部320に対して固定して支持する支持棒315とで構成されている。 【0065】 また、上下移動部320は、IP10を下から保持する下枠321と、上下方向に延びたラックギア322と、ラックギア322と噛み合うピニオンギア323と、ピニオンギア323を回転させるモータが内蔵された駆動源324と、上下移動部320の移動を上下方向に導くガイド棒325と、水平移動部310の支持棒315と上下移動部320の駆動源324とを繋ぐ連結部材326とで構成されている。 【0066】 左右枠311および下枠321は、本発明にいう保持枠の一例にあたり、水平移動部310および上下移動部320それぞれに備えられたラックギア312,322、ピニオンギア313,323、および駆動源314,324を合わせたものは、本発明にいう第1の移動機構の一例に相当する。また、IP保持部300は、本発明にいう担体保持部の一例に相当する。 【0067】 ユーザが、新たに装着するIP10を左右枠311に沿って下方向に挿入すると、IP10が下枠321に嵌め込まれる。続いて、ユーザは、ビルトイン装置42や制御装置43に設けられたIP保持用の操作ボタン43a,42eを押下する。 【0068】 IP保持用の操作ボタン43a,42eが押下されると、図5に示す制御部400から水平移動部310の駆動源314に駆動指示が伝えられる。駆動源314中のモータが駆動すると、ピニオンギア313が回転して2本のラックギア312が相互に向かい合う方向に水平移動し、2本の左右枠311の間隔が狭まる。左右枠311がIP10を左右両側から挟むと、その負荷によってピニオンギア313の回転が停止し、IP10が、幅方向の中心を収容部42aの中央位置O(図4参照)に合わせて保持される。 【0069】 また、ピニオンギア313には、回転数を検出するための回転センサが取り付けられており、左右枠311がIP10を挟むことによってピニオンギア313の回転が停止すると、回転センサでの検出結果が制御部400に伝えられる。 【0070】 上述したように、制御部400には、ビルトイン装置42に装着されることが想定される複数サイズのIP10それぞれの寸法(幅と長さ)と、そのサイズのIPの長さ方向の中心を中央位置Oに合わせるための上下方向の移動距離とが対応付けられて記憶されている。制御部400は、回転センサの検出結果に基いて、IP保持部300に新たに装着されたIP10の幅を算出し、IP10のサイズを検出する(図8のステップS2)。さらに、制御部400は、検出されたサイズと対応付けられた移動距離を取得し、取得した移動距離を上下移動部320の駆動源324に伝える。 【0071】 上下移動部320では、駆動源324中のモータが駆動して、ピニオンギア323がラックギア322と噛み合って回転し、ピニオンギア323に連結された駆動源324が上方向に移動する。駆動源324の移動は、連結部材326を介して水平移動部310の駆動源314にも伝達され、さらに、駆動源314に支持された左右枠311や、左右枠311に保持されたIP10に嵌め込まれた下枠321も、制御部400から伝えられた移動距離だけ上方向に移動される。その結果、IP保持部300に保持されたIP10が、高さ方向の中心を収容部42aの中央位置O(図4参照)に合わせて移動される(図8のステップS3)。 【0072】 以上のようにして、IP10が収容部42aに収容されると、ユーザは、放射線照射装置41から照射位置確認用の赤外線を照射させた状態で、ビルトイン装置42や制御装置43の操作ボタン42e,43aを操作して、放射線照射装置41やビルトイン装置42の収容部41a,42aを移動させ、放射線照射装置41の照射位置をビルトイン装置42の収容部42aの中央位置Oに合わせる。 【0073】 図10は、ビルトイン装置42の収容部42aを移動させる機構を説明するための図である。 【0074】 尚、図10では、移動部42bに収容されたモータやギア、および支持部42cに設けられたレールやラックギアなどを見やすくするために、移動部42bの箱を1点鎖線で示している。 【0075】 収容部42aには、水平方向に延びる水平レール431および水平ラックギア432が取り付けられており、支持部42cには、上下方向に延びた上下レール411および上下ラックギア412が取り付けられている。 【0076】 また、移動部42bには、水平方向に延びて、収容部42aの水平レール431および水平ラックギア432それぞれが嵌め込まれる水平溝427,428と、上下方向に延びて、支持部12cの上下レール411および上下ラックギア412それぞれが嵌め込まれる上下溝425,426が形成されている。さらに、移動部42bには、収容部42aの水平ラックギア432と噛み合って回転する水平方向ピニオンギア424、水平方向ピニオンギア424を回転駆動させるモータや水平方向ピニオンギア424の回転数を検出する水平センサ等が収容された水平駆動源423、支持部12cの上下ラックギア412と噛み合って回転する上下方向ピニオンギア422、および上下方向ピニオンギア422を回転駆動させるモータや上下方向ピニオンギア422の回転数を検出する上下センサ等が収容された上下駆動源421が備えられている。上下駆動源421、および水平駆動源423は、収容部42a内に備えられた制御部400によって制御される。水平ラックギア432、水平方向ピニオンギア424、および水平駆動源423、並びに、上下ラックギア412、上下方向ピニオンギア422、および上下駆動源421を合わせたものは、本発明にいう第2の移動機構の一例に相当する。 【0077】 水平駆動源423が駆動すると、水平方向ピニオンギア424が収容部42aの水平ラックギア432と噛み合って回転し、収容部42aが水平方向に移動される。また、上下駆動源421が駆動すると、上下方向ピニオンギア422が収容部42aの上下ラックギア412と噛み合って回転し、収容部42aが上下方向に移動される。 【0078】 ビルトイン装置42の収容部42aの中央位置Oと、放射線照射装置41の照射位置とを合わせると、ユーザは、制御装置43に設けられた基準位置決定用の操作ボタン43aを押下する。 【0079】 上述したように、放射線照射装置41およびビルトイン装置42の移動部41b、42bには、収容部41a,42aの移動を検出するための移動センサ(水平センサ、上下センサ)が搭載されている。ユーザによって基準位置決定用の操作ボタン43aが押下されると、制御装置43は、放射線照射装置41およびビルトイン装置42から移動センサの検出結果を取得し、その検出結果を基準状態と決定する。すなわち、現在の放射線照射装置41およびビルトイン装置42の収容部41a、42aの位置が、中央位置Oと放射線照射装置41の照射位置とが合った基準位置に決定される(図8のステップS4)。 【0080】 以上のようにして、撮影前の準備が行われる。 【0081】 実際に撮影が行われる際には、まず、被写体がビルトイン装置42の撮影台42d上に載る。 【0082】 続いて、ユーザが制御装置43に設けられた位置調整用の操作ボタン43aを操作し、放射線照射装置41の収容部41aを移動させることによって、放射線の照射位置を被写体の撮影部位に合わせる。 【0083】 制御装置43には、放射線照射装置41から、操作ボタン43aの操作に応じた移動における移動センサの検出結果が送られてくる(図8のステップS5)。制御装置43は、送られてきた検出結果に基いて、放射線照射装置41の収容部41aの移動方向と移動距離とを算出し、さらに、それら算出結果に基づいて、ビルトイン装置42の収容部42aを放射線装置41から発せられる放射線の照射位置に合わせるための移動方向と移動距離を決定する。決定された移動方向と移動距離は、ビルトイン装置42の制御部400に伝える。 【0084】 ビルトイン装置42の制御部400は、収容部42aを、制御装置43で決定された移動方向に、制御装置43で決定された移動距離だけ移動させる(図8のステップS6)。 【0085】 ビルトイン装置42の収容部42aが移動されると、放射線照射装置41から放射線が照射されて撮影が開始される。この状態においては、ビルトイン装置42の収容部42aが被写体の撮影部位の位置に移動されており、さらに、収容部42aの中央位置Oと、放射線照射装置41から発せられる放射線の照射位置とが合っている。また、収容部42a内に装着されたIP10は、中央位置Oに保持されているため、装着されているIP10のサイズが小さい場合であっても、被写体1の撮影部位を透過してきた放射線をIP10に確実に照射して、放射線画像を蓄積記録することができる。 【0086】 このように、本実施形態によると、ビルトイン装置42の収容部42aの位置が、放射線照射装置41から発せられる放射線の照射位置に自動的に合わせられ、さらに、収容部42a内でIP10の位置が中央位置Oに自動的に合わせられるため、カセッテ用のIPをビルトイン装置42に収容した場合などでも、所望の撮影部位を確実に撮影することができる。 【0087】 ここで、上記では、ラックギアとピニオンギアとを使ってIPや収容部を移動させる例について説明したが、本発明にいう第1の移動機構や第2の移動機構は、例えば、ポールねじ方式を利用して記録担体や担体保持部を移動させるものであってもよい。 【0088】 また、上記では、IPを保持することによってIPのサイズを検出する例について説明したが、例えば、IPにサイズが記録されたICタグ等を付加しておき、本発明にいう担体保持部は、ICタグを読み取ってIPのサイズを検出し、そのサイズに合わせて複数の枠部材の間隔を調整するものであってもよい。 【図面の簡単な説明】 【0089】 【図1】カセッテ装置が適用された放射線撮影システムにおいて放射線画像を蓄積記録するための各種要素の概略構成図である。 【図2】カセッテ装置の外観斜視図である。 【図3】カセッテ装置の内部構成図である。 【図4】本発明の一実施形態であるビルトイン装置が適用された放射線撮影システムの概略構成図である。 【図5】ビルトイン装置の機能構成図である。 【図6】図5に示す画像読取ユニット、移動機構、および駆動源の拡大図である。 【図7】図5に示すIP保持部の拡大図である。 【図8】ビルトイン装置にカセッテ装置用のIPを装着してから撮影が開始されるまでの一連の処理の流れを示すフローチャート図である。 【図9】IPを保持していない状態におけるIP保持部を示す図である。 【図10】ビルトイン装置の収容部を移動させる機構を説明するための図である。 【符号の説明】 【0090】 10 IP 10A 蓄積性蛍光体 10B 把持枠 10a,10b 板ばね 20 カセッテ 21a,21b 係止孔 22a,22b 押出孔 23 反射マーカ 30 カセッテ装置 40 放射線撮影システム 41 放射線照射装置 41a 収容部 41b 移動部 41c 照射台 42 ビルトイン装置 42a 収容部 42b 移動部 42c 撮影台 42e 操作ボタン 42f 蓋 43 制御装置 43a 操作ボタン 110A,110B 蓋部材 120 搬送部 122,123 ガイドレール 124 搬送部材 130 読取部 131A,131B シャッタ 133 励起光照射部 134 集光ガイド 135 光電変換器 136,137 ガイドレール 138,139 ニップロール 140 消去部 141 蛍光ランプ 150 制御部
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| 【出願人】 |
【識別番号】306037311 【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月12日(2006.9.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094330 【弁理士】 【氏名又は名称】山田 正紀
【識別番号】100079175 【弁理士】 【氏名又は名称】小杉 佳男
【識別番号】100109689 【弁理士】 【氏名又は名称】三上 結
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| 【公開番号】 |
特開2008−67759(P2008−67759A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月27日(2008.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願2006−246718(P2006−246718) |
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