トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 スキャンラインを制御する超音波システム及び方法
【発明者】 【氏名】安 致 映

【氏名】李 載 根

【要約】 【課題】広い視野角を有し、かつ走査線密度を低下させないコンベックスプローブの走査線制御方法を提供する。

【構成】スキャンラインを制御する超音波システム及び方法に関するものであって、プローブの各変換素子に対するスキャンラインが会う共通点に基づいて多数の仮想共通点を設定し、設定された多数の仮想共通点に基づいて各変換素子に対するスキャンラインのステアリング角度を設定し、設定されたステアリング角度に基づいて各変換素子に対するスキャンラインのステアリングを制御する超音波システム及び方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的信号を超音波信号に変換してスキャンラインに沿って対象体へ送信し、前記対象体から反射された超音波信号を受信して電気的信号に変換するための多数の変換素子を有するプローブと、
各変換素子のスキャンラインが会う共通点を設定し、設定された共通点に基づいて多数の仮想共通点を設定し、設定された多数の仮想共通点に基づいて各変換素子に対するスキャンラインのステアリング角度を設定するスキャンライン設定部と、
前記ステアリング角度に基づいて前記各変換素子に対するスキャンラインのステアリングを制御する制御部と
を備える超音波システム。
【請求項2】
前記スキャンライン設定部は、前記多数の仮想共通点に基づいて前記多数の変換素子を所定個数のグループに分割し、各グループに該当する仮想共通点を設定し、前記各変換素子に対するスキャンラインのステアリング角度を算出する手段を備える請求項1に記載の超音波システム。
【請求項3】
スキャンラインに沿って超音波信号を送信及び受信する多数の変換素子を有するプローブを備える超音波システムを用いて前記スキャンラインを制御する方法であって、
a)前記各変換素子に対するスキャンラインが会う共通点に基づいて多数の仮想共通点を設定する段階と、
b)前記設定された多数の仮想共通点に基づいて各変換素子に対するスキャンラインのステアリング角度を設定する段階と、
c)前記ステアリング角度に基づいて前記各変換素子に対するスキャンラインのステアリングを制御する段階と
を備えるスキャンライン制御方法。
【請求項4】
前記段階b)は、
b1)前記多数の仮想共通点に基づいて前記多数の変換素子を所定個数のグループに分割する段階と、
b2)各グループに該当する仮想共通点を設定する段階と、
b3)前記各変換素子に対するスキャンラインのステアリング角度を算出する段階と
を備える請求項3に記載のスキャンライン制御方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は超音波分野に関し、特にスキャンラインを制御する超音波システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波システムは多様に応用されている重要な診断システムの一つである。特に、超音波システムは、対象体に非侵襲及び非破壊特性を有しているため、医療分野に広く用いられている。近来の高性能超音波システムは、対象体の内部の2次元または3次元映像を生成するのに用いられる。
【0003】
一般に、超音波システムのプローブは、広帯域の超音波信号を送信及び受信するための変換素子を備える。変換素子が電気的に刺激されれば、超音波信号が生成されて対象体に伝達される。対象体で反射され、変換素子に伝達される超音波エコー信号は電気的に変換される。変換された電気的信号を増幅及び信号処理して超音波映像データが生成される。
【0004】
特に、超音波システムは、超音波信号を送信及び受信するために曲面型プローブ(Curved Linear Probe)を用いている。曲面型プローブは、超音波信号を放射状に送信するため、プローブの長さより広い領域の超音波映像を得ることができる。図1は、曲面型プローブの各変換素子に対するスキャンラインの幾何学的構造を示す。図示した通り、各スキャンライン21を変換素子12の後方向に延長させれば、変換素子12表面の曲率によって形成される。即ち、全てのスキャンラインが過ぎる点(以下、共通点という)30が形成される。共通点30が図2に示した通り移動すれば、各スキャンライン21がステアリングされる角度が定められ、定められたステアリング角度によって新たなスキャンライン22を構成することにより、さらに広い視野角(View Angle)を有する超音波映像を得ることができる。
【0005】
しかし、従来の超音波システムは、共通点の位置を変更させることによって、スキャンラインの間隔が広くなり、超音波映像の画質を低下させることがあり、特に超音波映像の中央に位置する観測対象体に対する超音波映像の画質を低下させる問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前述した問題を解決するためのものであり、多数のスキャンラインが通過する共通点に基づいて多数の仮想共通点を設定し、設定された仮想共通点に基づいて各変換素子に対するスキャンラインのステアリング角度を制御する超音波システム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明の超音波システムは、電気的信号を超音波信号に変換してスキャンラインに沿って対象体へ送信し、前記対象体から反射された超音波信号を受信して電気的信号に変換するための多数の変換素子を有するプローブと、各変換素子のスキャンラインが会う共通点を設定し、設定された共通点に基づいて多数の仮想共通点を設定し、設定された多数の仮想共通点に基づいて各変換素子に対するスキャンラインのステアリング角度を設定するスキャンライン設定部と、前記ステアリング角度に基づいて前記各変換素子に対するスキャンラインのステアリングを制御する制御部とを備える。
【0008】
また、本発明のスキャンラインに沿って超音波信号を送信及び受信する多数の変換素子を有するプローブを備える超音波システムを用いた前記スキャンライン制御方法は、a)前記各変換素子に対するスキャンラインが会う共通点に基づいて多数の仮想共通点を設定する段階と、b)前記設定された多数の仮想共通点に基づいて各変換素子に対するスキャンラインのステアリング角度を設定する段階と、c)前記ステアリング角度に基づいて前記各変換素子に対するスキャンラインのステアリングを制御する段階とを備える。
【発明の効果】
【0009】
前述したように本発明によれば、多数の仮想共通点に基づいて各変換素子に対するスキャンラインのステアリング角度を容易に算出することができ、観測対象体に対する超音波映像の画質を低下させずに、さらに広い視野角を有する超音波映像を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の望ましい実施例による超音波システムは、プローブ、スキャンライン設定部及び制御部を備える。前記プローブは、電気的信号を超音波信号に変換してスキャンラインに沿って対象体へ送信し、前記対象体から反射された超音波信号を受信して電気的信号に変換するための多数の変換素子を備える。前記スキャンライン設定部は、各変換素子のスキャンラインが会う共通点を設定し、設定された共通点に基づいて多数の仮想共通点を設定し、設定された多数の仮想共通点に基づいて各変換素子に対するスキャンラインのステアリング角度を設定する。前記制御部は、前記ステアリング角度に基づいて前記各変換素子に対するスキャンラインのステアリングを制御する。
【0011】
以下、図3〜図6を参照して本発明の実施例を説明する。
【0012】
図3に示した通り、本発明による超音波システム100は、プローブ110、スキャンライン設定部120、ビームフォーマ130、プロセッサ140及びディスプレイ部150を備える。
【0013】
プローブ110は、多数の変換素子となる変換素子アレイ112を備える。プローブ110は、スキャンラインに沿って超音波信号を対象体へ送信し、対象体から反射された超音波信号を受信する。本発明の一実施例によって、プローブ110は曲面型プローブ及び線形プローブを備える。
【0014】
スキャンライン設定部120は、図示した通り、ステアリング角度算出部121及び制御部122を備える。
【0015】
ステアリング角度算出部121は、各変換素子のスキャンラインが通過する共通点に基づいて多数の仮想共通点を設定し、変換素子アレイ112の両端付近に位置する所定個数の変換素子に対してスキャンラインの間隔が広くなるように、そして、変換素子アレイ112の中央付近に位置する所定個数の変換素子に対してスキャンラインの間隔が狭くなるように、設定された多数の仮想共通点に基づいて各変換素子のスキャンラインがステアリングされる角度を算出する。より詳細には、ステアリング角度算出部121は、共通点に基づいて多数の仮想共通点を設定し、設定された仮想共通点の数によって多数の変換素子を複数のグループに分割し、各グループに該当する仮想共通点を設定し、各変換素子に対するスキャンラインのステアリング角度を算出する。
【0016】
本発明の一実施例によって、ステアリング角度算出部121は、図4に示した通り、各変換素子のスキャンライン210が通過する共通点30に基づいて、共通点30を変換素子アレイ112側へ移動させた第1仮想共通点30aと、共通点30を変換素子アレイ112の反対側へ移動させた第2仮想共通点30bを設定し、設定された2つの仮想共通点によって多数の変換素子を二つのグループに分割する。即ち、ステアリング角度算出部121は、設定された仮想共通点が2つの場合、多数の変換素子T〜TにおいてT,T,T,T,…の変換素子を第1変換素子グループに設定し、T,T,T,T,…の変換素子を第2変換素子グループに設定する。ステアリング角度算出部121は、第1変換素子グループに該当する仮想共通点を第1仮想共通点30aに設定し、第2変換素子グループに該当する仮想共通点を第2仮想共通点30bに設定し、各変換素子に対するスキャンラインのステアリング角度を算出する。
【0017】
本発明の他の実施例によって、ステアリング角度算出部は、図5に示した通り、4つの仮想共通点30a〜30dを設定し、設定された仮想共通点の数によって多数の変換素子T〜TにおいてT,T,T,T13,…の変換素子を第1変換素子グループに設定し、T,T,T10,T14,…の変換素子を第2変換素子グループを設定し、T,T,T11,T15,…の変換素子を第3変換素子グループに設定し、T,T,T12,T16,…の変換素子を第4変換素子グループを設定し、各変換素子グループに該当する仮想共通点を設定することもできる。
【0018】
前述した各実施例では、仮想共通点の数が2つ及び4つの場合について説明するが、それだけに限定されず、仮想共通点を多数(N個)設定し、設定された仮想共通点の数によって、多数の変換素子T〜TにおいてT,TN+1,T2N+1,T3N+1,…を第1変換素子グループに設定し、T,TN+2,T2N+2,T3N+2,…を第2変換素子グループに設定し、T,T2N,T3N,T4N,…を第N変換素子グループに設定することができる。
【0019】
また、前述した各実施例では、共通点を変換素子アレイ112の垂直方向に移動させ、多数の仮想共通点を設定すると説明したが、それだけに限定されず、図6に示した通り、共通点を変換素子アレイ112の垂直、水平、対角線などの多様な方向に移動させて多数の仮想共通点を設定することもできる。
【0020】
制御部122は、ステアリング角度算出部121により算出されたステアリング角度に基づいてビームフォーマ130及びプロセッサ140の動作を制御する。より詳細には、制御部122は、図4に示した通り、ステアリング角度にステアリングされたスキャンライン221,222に沿って超音波信号が送受信されるようにビームフォーマ130を制御する。また、制御部122は、ステアリング角度にステアリングされたスキャンラインの情報に基づいてビームフォーマ130から出力される信号から超音波映像信号が形成されるようにプロセッサ140を制御する。
【0021】
ビームフォーマ130は、制御部122の制御の下に、プローブ110の変換素子122を通じてステアリング角度にステアリングされたスキャンライン221,222に沿って超音波信号を対象体へ送信集束させ、対象体から反射されて変換素子へ受信される超音波信号に時間遅延を加えて超音波信号を受信集束させる。
【0022】
プロセッサ140は、制御部122の制御の下に、スキャンラインの情報に基づいてビームフォーマ130から出力される信号から対象体に対する超音波映像信号を形成する。
【0023】
ディスプレイ部150は、プロセッサ140から超音波映像信号が入力され、超音波映像をディスプレイする。
【0024】
本発明の好適な実施の形態について説明し、例示したが、本発明の特許請求の範囲の思想及び範疇を逸脱することなく、当業者は種々の改変をなし得ることが分かるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】曲面型プローブの各変換素子に対するスキャンラインの幾何学的構造図である。
【図2】曲面型プローブの各変換素子に対してステアリング角度が調節されたスキャンラインの幾何学的構造図である。
【図3】本発明の実施例による超音波システムの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例によるスキャンラインのステアリング角度を設定する例を示す例示図である。
【図5】本発明の他の実施例によるスキャンラインのステアリング角度を設定する例を示す例示図である。
【図6】本発明の他の実施例によるスキャンラインのステアリング角度を設定する例を示す例示図である。
【符号の説明】
【0026】
100:超音波システム
110:プローブ
120:スキャンライン設定部
130:ビームフォーマ
140:プロセッサ
150:ディスプレイ部
【出願人】 【識別番号】597096909
【氏名又は名称】株式会社 メディソン
【氏名又は名称原語表記】MEDISON CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】114 Yangdukwon−ri,Nam−myun,Hongchun−gun,Kangwon−do 250−870,Republic of Korea
【出願日】 平成19年8月22日(2007.8.22)
【代理人】 【識別番号】100071526
【弁理士】
【氏名又は名称】平田 忠雄


【公開番号】 特開2008−62050(P2008−62050A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2007−215702(P2007−215702)