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【発明の名称】 眼科装置
【発明者】 【氏名】河合 規二

【要約】 【課題】被検眼前眼部を見ながら容易に被検眼と検眼部との位置調整を行う。

【構成】被検眼を検眼するための検眼ユニットと、該検眼ユニットを上下に移動させるための第1移動手段と、被検者の顎を受ける顎受けと、該顎受けを上下に移動させるための第2移動手段と、前記検眼ユニット及び顎受けを上下方向に移動させるための操作手段と、該操作手段の操作信号に基づいて前記第1移動手段及び第2移動手段を駆動させる駆動制御手段であって,前記検眼ユニットの所定の上下移動範囲においては前記第1移動手段を駆動させて前記検眼ユニットを上下方向に移動させ,前記所定の上下移動範囲外においては前記第2移動手段を駆動させて顎受けを上下方向に移動させる駆動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検眼を検眼するための検眼ユニットと、該検眼ユニットを上下に移動させるための第1移動手段と、
被検者の顎を受ける顎受けと、該顎受けを上下に移動させるための第2移動手段と、
前記検眼ユニット及び顎受けを上下方向に移動させるための操作手段と、
該操作手段の操作信号に基づいて前記第1移動手段及び第2移動手段を駆動させる駆動制御手段であって,前記検眼ユニットの所定の上下移動範囲においては前記第1移動手段を駆動させて前記検眼ユニットを上下方向に移動させ,前記所定の上下移動範囲外においては前記第2移動手段を駆動させて顎受けを上下方向に移動させる駆動制御手段と、
を備えることを特徴とする眼科装置。
【請求項2】
請求項1の眼科装置は、さらに
前記所定の上下移動範囲を設定するために前記検眼ユニットにおける上下方向の移動限界位置を各々検知する検知手段を有し、
該駆動制御手段は前記検知手段の検知信号に基づいて第2移動手段の駆動を制御することを特徴とする眼科装置。
【請求項3】
請求項1の眼科装置において、
前記駆動制御手段は、前記第1移動手段に対する駆動制御から前記第2移動手段に対する駆動制御に切り換わる直前に前記操作手段から出力された操作方向と、切換後の前記第2移動手段に対する駆動制御において前記操作手段から出力された操作方向とが同方向であった場合、切り換わる直前の前記第1移動手段による検眼ユニットの移動方向とは逆方向に前記顎受けを移動させることを特徴とする眼科装置。
【請求項4】
請求項1の眼科装置は、さらに、
被検眼に対する前記検眼ユニットのアライメント状態を検出するアライメント検出手段と、前記アライメント検出手段の検出結果に基づいて前記検眼ユニットの所定の上下移動範囲外に被検眼があるか否かを判定する判定手段を有し、
該駆動制御手段は前記判定手段の判定結果に基づいて第2移動手段の駆動を制御することを特徴とする眼科装置。
【請求項5】
請求項4の眼科装置において、
前記判定手段は、前記検眼ユニットの上下方向における移動可能範囲より狭い所定の上下移動範囲外に被検眼があるか否かを判定することを特徴とする眼科装置。
【請求項6】
請求項1〜5の眼科装置において、
前記駆動制御手段が前記第2移動手段を駆動させる際に、被検者もしくは検者にその旨を報知する報知手段を備えることを特徴とする眼科装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、被検眼を検眼する眼科装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被検眼を検眼する眼科装置(例えば、オートレフや非接触式眼圧計等)において、ジョイスティックに設けられた回転ノブ等を用いて被検眼と検眼部との上下方向の位置合わせを行う際、被検者の顔の個人差によって、検眼部の上下方向における移動可能範囲外に被検眼が位置することがある。このため、従来装置においては、検眼部の移動が限界に達したときに観察用モニタにリミット表示を行い、顔支持ユニットに設けられた顎受け台を上下に移動する必要がある旨を検者に知らせていた(例えば、特許文献1参照)。そして、リミット表示がなされたら、検者は、顔支持ユニットに設けられた回転ノブを手動で回転させることにより顎受けを上下に移動させていた。
【0003】
また、近年では、上記のような機械的な操作の手間を軽減するべく、検者側で顎受けを上下動させる電動スイッチ(UP/DOWNスイッチ)が備えられた装置が知られている。このような電動スイッチの場合、検者は、モニタに表示された観察像を見ながら顎受けの高さを調整することも可能である。
【特許文献1】特開平8−98808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記電動スイッチを用いて、モニタに表示された観察像を見ながら顎受けの高さを調整するような場合(例えば、被検眼に対するアライメントのとき)、測定部が移動可能範囲の限界位置に達するまでの検眼部の移動方向とスイッチの操作方向が逆になるため、検者にとって紛らわしかった。例えば、検眼部を上方向に移動させていて検眼部が上限位置に達してしまった場合、検眼部の移動可能な範囲に被検眼を位置させるため、顎受を検眼部を移動させていた方向とは反対の下方向に移動させなければならない。このように検眼部を移動させていた方向とは反対の方向に顎受を移動させなくてはならないため、経験の浅い検者によっては、その移動方向に戸惑うこともある。
【0005】
本発明は、上記問題点を鑑み、被検眼前眼部を見ながら容易に被検眼と検眼部との位置調整を行うことができる眼科装置を提供することを技術課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
【0007】
(1) 被検眼を検眼するための検眼ユニットと、該検眼ユニットを上下に移動させるための第1移動手段と、被検者の顎を受ける顎受けと、該顎受けを上下に移動させるための第2移動手段と、前記検眼ユニット及び顎受けを上下方向に移動させるための操作手段と、該操作手段の操作信号に基づいて前記第1移動手段及び第2移動手段を駆動させる駆動制御手段であって,前記検眼ユニットの所定の上下移動範囲においては前記第1移動手段を駆動させて前記検眼ユニットを上下方向に移動させ,前記所定の上下移動範囲外においては前記第2移動手段を駆動させて顎受けを上下方向に移動させる駆動制御手段と、
を備えることを特徴とする。
(2) (1)の眼科装置は、さらに
前記所定の上下移動範囲を設定するために前記検眼ユニットにおける上下方向の移動限界位置を各々検知する検知手段を有し、
該駆動制御手段は前記検知手段の検知信号に基づいて第2移動手段の駆動を制御することを特徴とする。
(3) (1)の眼科装置において、
前記駆動制御手段は、前記第1移動手段に対する駆動制御から前記第2移動手段に対する駆動制御に切り換わる直前に前記操作手段から出力された操作方向と、切換後の前記第2移動手段に対する駆動制御において前記操作手段から出力された操作方向とが同方向であった場合、切り換わる直前の前記第1移動手段による検眼ユニットの移動方向とは逆方向に前記顎受けを移動させることを特徴とする。
(4) (1)の眼科装置は、さらに、
被検眼に対する前記検眼ユニットのアライメント状態を検出するアライメント検出手段と、前記アライメント検出手段の検出結果に基づいて前記検眼ユニットの所定の上下移動範囲外に被検眼があるか否かを判定する判定手段を有し、
該駆動制御手段は前記判定手段の判定結果に基づいて第2移動手段の駆動を制御することを特徴とする。
(5) (4)の眼科装置において、
前記判定手段は、前記検眼ユニットの上下方向における移動可能範囲より狭い所定の上下移動範囲外に被検眼があるか否かを判定することを特徴とする。
(6) (1)〜(5)の眼科装置において、
前記駆動制御手段が前記第2移動手段を駆動させる際に、被検者もしくは検者にその旨を報知する報知手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、被検眼前眼部を見ながら容易に被検眼と検眼部との位置調整を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明に係る実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る眼科装置の外観構成図である。眼科装置は、いわゆる据置型の眼科装置であって、基台1と、基台1に取り付けられた顔支持ユニット2と、基台1上に移動可能に設けられた移動台3と、移動台3に移動可能に設けられ,後述する光学系を収納する測定部(検眼ユニット)4を備える。測定部4は、移動台3に設けられたXZ駆動部7及びY駆動部6の駆動により、被検眼Eに対して左右方向(X方向)、前後方向(Z方向)、及び上下方向(Y方向)に移動される。ここで、検者がジョイスティック5を操作すると、基台1に対して移動台3がX方向及びZ方向に移動される。また、検者が回転ノブ5aを回転操作すると、測定部4がY駆動部6の駆動によりY方向に移動される。また、ジョイスティック5の頂部には、測定開始スイッチ5bが設けられている。移動台3には、表示モニタ40が設けられている。
【0010】
顔支持ユニット2は、被検者の顔を固定するために被検者の顎を受ける顎受け2aと、顎受け2aを上下方向に移動させるための駆動機構2bと、顎受け2bを上下方向に移動させる際に被検眼の高さの目安となるアイレベルマーカー2cを持ち、駆動機構2bに内蔵されたモータ200の駆動により顎受け2aが上方向または下方向に移動される。なお、駆動機構2bには、顎受け2aの高さを所定の原点位置に復帰させるための検知部が設けられている。
【0011】
図2は、本実施形態に係る眼科装置の光学系及び制御系の構成について説明するための概略構成図である。被検眼Eの前方のダイクロイックミラー1の透過光路O1上には、被検眼を検眼するための検眼手段の一つである眼屈折力測定光学系10が配置されている。
【0012】
ダイクロイックミラー1の反射方向には、眼Eを観察するための対物レンズ11、ダイクロイックミラー12、全反射ミラー13が配置されている。ミラー13の反射方向の光路O2上には、眼Eに固視標を固視させるための図示なき固視標投影光学系が配置されている。
【0013】
ダイクロイックミラー12の反射方向の光路O3上には、結像レンズ20、眼Eの前眼部付近と略共役な位置に配置されたエリアCCD等の二次元撮像素子21を含み眼Eを撮影し被検眼像を得る観察光学系22が配置されている。
【0014】
さらに、眼Eの前眼部の前方には、眼Eの角膜Ecにリング指標を投影するための近赤外光を発するリング指標投影光学系30が配置されている。
【0015】
ここで、ダイクロイックミラー1は測定光学系10が持つ測定光源から発せられる波長の光を透過し、リング投影光学系30から発せられた波長の光及び可視光を反射する特性を有する。また、ダイクロイックミラー12は可視光を透過し、赤外光を反射する特性を有している。なお、リング指標投影光学系30によってリング指標が投影された前眼部からの反射光は、ダイクロイックミラー1、対物レンズ11、ダイクロイックミラー12、結像レンズ20を介して、撮像素子21に受光される。
【0016】
制御部70は、測定光学系10の受光素子からの出力信号に基づいて眼屈折力を求める演算を行う。また、撮像素子21からの画像信号が制御部70へ入力される。撮像素子21によって得られた前眼部像は、制御部70にて測定結果やアライメント用マーク等の表示情報と合成(重ねあわせる)されたのち、表示モニタ40の画面上に表示される。なお、制御部70には、この他、測定結果等のデータを記憶するメモリ71、ジョイスティック5の回転ノブ5a及び測定開始スイッチ5b、XZ駆動部7、Y駆動部6、検査に関する各種設定(測定モード切換やアライメントモード切換など)を行うための操作スイッチ部45、プリンタ63等が接続されている。
【0017】
また、制御部70には、測定部4の所定の上下移動範囲を設定するために測定部4における上下方向の移動限界位置を各々検知する検知部が接続されている。例えば、図2に示すように、Y駆動部6に設けられた遮光板103を検知することで、測定部4が上限位置に達したことを検知するフォトセンサ101aと下限位置に達したことを検知するフォトセンサ101bを有する構成が考えられる。なお、本実施形態では、Y駆動部6のモータ102としてパルスモータが用いられており、前述のフォトセンサ101a、101bを基準位置としてモータ102の回転数を計測することにより、測定部4の上下方向の高さ位置情報の取得(例えば、測定部4の現在位置から移動限界位置までの距離を検出する際に用いる)や、測定部4の初期原点位置の設定が可能な構成となっている。なお、前述の駆動機構2bにおいても、図示無きフォトセンサ、及びパルスモータ200が同様に設けられており、顎受け2aの初期原点位置の設定が可能な構成となっている。
【0018】
以上のような構成を備える眼科装置において、その動作について説明する。検者によって装置の電源が投入されると、制御部70は、予め設定された初期原点位置(例えば、移動可能範囲における中点位置)に測定部4及び顎受け2aの高さを初期化させるべく、Y駆動部6及び駆動機構2bを駆動させる。なお、顎受け2aの初期位置は、平均的な顔の大きさの被検者が顔支持ユニット2に顔を固定させた際に、アイレベルマーカー2cと被検眼との高さが略一致するような位置に設定しておくことが好ましい。
【0019】
初期化動作の完了後、検者は、被検者に対して顎受け2aに顎を載せるように指示し、モニタ40を見ながら被検眼に対する粗アライメントを行う。ここで、検者は、ジョイスティック5及び回転ノブ5aを操作して測定部4をXYZ方向に移動させることにより、表示モニタ40上に被検眼が現われるように位置調整を行う。この場合、制御部70は、回転ノブ5aからの操作信号に基づいてY駆動部6を駆動制御することにより、測定部4を上下方向に移動させる。より具体的には、回転ノブ5aの回転方向によって測定部4の移動方向が制御され、回転ノブ5aの回転量及び回転速度によって測定部4の移動量及び移動速度が制御される。本実施形態では、検者が時計回りに回転ノブ5aを回転させると測定部4が上方向に移動され、検者が反時計回りに回転ノブ5aを回転させると測定部4が下方向に移動される。
【0020】
ここで、測定部4の上下移動範囲外に被検眼Eが位置するために、測定部4を移動限界位置に位置させても、被検眼に届かずアライメントができない場合がある。この場合において、測定部4が移動限界位置に達し、フォトセンサ101aもしくは101bからの検知信号が制御部70に入力されると、制御部70は、表示モニタ40にリミットマークを表示する。また、制御部70は、フォトセンサ101aもしくは101bからの検知信号が制御部70に入力された状態で回転ノブ5aからの操作信号が入力されたときには、回転ノブ5aからの操作信号に基づいて顔支持ユニット2側の駆動機構2bを駆動制御することにより、顎受け2aを上下方向に移動させる。より具体的には、回転ノブ5aの回転方向によって顎受け2aの移動方向が制御され、回転ノブ5aの回転量及び回転速度によって顎受け2aの移動量及び移動速度が制御される。本実施形態では、検者が時計回りに回転ノブ5aを回転させると顎受け2aが下方向に移動され、検者が反時計回りに回転ノブ5aを回転させると顎受け2aが上方向に移動される。
【0021】
例えば、検者が回転ノブ5aを時計回りに回転させることで測定部4が上方向に移動され、測定部4が上限位置に達したことがフォトセンサ101aによって検知されると、制御部70は、測定部4の移動を停止させるとともに、測定部4が上限に達した旨(顎受けを下方向に移動させる旨)のリミットマークLをモニタ40に表示する(図3(a)参照)。これを見た検者は、被検者に対して顎受け2aを下方向に移動させる旨を被検者に対して報知する。なお、顎受け2aを移動させる旨を被検者もしくは検者に報知する報知手段(例えば、音声発生部)を装置に設けておき、フォトセンサ101a、101bからの検知信号に基づいて報知手段を動作させるようにしてもよい。以上のようにすれば、被検者を驚かせることなく、顎受け2aを上下動させることができる。
【0022】
その後、検者が、さらに回転ノブ5aをさらに同方向(時計回り)に回転させると、制御部70は、Y駆動部6に対する駆動制御を駆動機構2bに対する駆動制御に切換え、回転ノブ5aからの操作信号に基づいて顎受け2aを下方向に移動させる。なお、測定部4が上限に達した状態で回転ノブ5aが反時計回りに回転した場合には、Y駆動部6に対する駆動制御のままであり、測定部4が下方向に移動される。
【0023】
すなわち、制御部70は、Y駆動部6に対する駆動制御から駆動機構2bに対する駆動制御に切り換わる直前に回転ノブ5aから出力された操作方向と、切換後の駆動機構2bに対する駆動制御において回転ノブ5aから出力された操作方向とが同方向であった場合、切り換わり直前のY駆動部6による測定部4の移動方向とは逆方向に顎受け2aを移動させる。
【0024】
このようにして、検者は、被検眼が測定部4の移動可能範囲内に達するまで回転ノブ5aを時計回りに回転させていき、被検眼の略角膜頂点位置とみなすことできるリング像Rの中心位置がレチクルマークLTよりが下に位置するようになったら(図3(b)参照)、回転ノブ5aを反時計方向に回転させ、測定部4を下方向に移動させる。また、回転ノブ5aを反時計回りに回転させて、測定部4を下方に移動させ、測定部4が下限(移動限界位置)達した状態で回転ノブ4aをさらに同方向(反時計回り)に回転させると、制御部70は、測定部4の移動の代わりに顎受け2aの上方向に移動させる制御を行う。
【0025】
以上のようにして、被検眼に対するアライメントが可能な状態になったら、検者は、図示なき固視標を固視するよう被検者に指示し、表示モニタ40に表示されるリング像(マイヤーリング像)Rを見ながらジョイスティック5を操作して、リング像RとレチクルマークLTが同心円になるように測定部4の位置を上下左右方向に微調整する。その後、図示無きインジゲータを参考にしながら(もしくはリング像Rが最も細くなるように)、測定部4の作動距離方向の位置を微調整する。そして、アライメントが完了して、検者から測定開始スイッチ5bが押されると、測定光学系10による測定が行われる。
【0026】
以上のような構成によれば、被検眼前眼部の観察中に測定部4が上下方向の移動限界位置に達しても、その直前の操作と同じ操作を継続することで、自動的に顎受け2aの高さ調整が行われ、測定部が被検眼に対して移動させたい方向に相対的に移動していることとなり、顎受けの高さ調整を意識することなく、被検眼と測定部(検眼部)との位置合わせを容易に行うことができる。
【0027】
なお、以上の説明においては、測定部4が移動可能範囲の限界に達したことの検知信号をトリガとして、回転ノブ5a操作による顎受け2aの移動を行うような構成としたが、測定部4の所定の上下移動範囲においてはY駆動部6を駆動させて測定部4を上下方向に移動させ、測定部4の上下移動範囲外においては駆動機構2bを駆動させて測定部4を上下方向に移動させるものであればよい。例えば、所定の手法によって検出される被検眼に対する測定部4のアライメント偏位量と、そのときの測定部4の高さ位置情報とに基づいて、測定部4の移動可能範囲外に被検眼がある否かを演算により判定し、その演算(判定)結果に基づいて、回転ノブ5aによる顎受け2aの移動を制御するようにしてもよい。この場合、例えば、所定の検出機構によって検出される測定部4の高さから測定部4の移動可能範囲の上限位置もしくは下限位置までの距離を逐次検出し、その検出距離と被検眼に対する測定部4の測定光軸との相対距離を比較することにより、測定部4の移動可能範囲外に被検眼があるかどうかを判定することが可能である。なお、被検眼に対する測定部4のアライメント偏位量は、例えば、撮像素子21によって被検眼に対するアライメント状態を検出し、撮像素子21によって撮像された前眼部像に含まれるリング指標Rの中心座標の検出位置と所定のアライメント基準位置に対する偏位量を演算することで検出が可能である。
【0028】
また、以上の説明においては、回転ノブ5a操作による測定部4と顎受け2aとの移動の切換えを、測定部4の上下方向の移動可能範囲の移動限界位置に測定部4が達した(或いは達する)ことを受けて切換えるものとしたが、測定部4の移動可能範囲よりも狭い位置に所定の移動切換位置(トリガ位置)設定しておくこともできる。例えば、測定部4の上下方向における移動可能範囲の中央(中間)位置から移動限界までの総距離に対して2/3の位置を移動切換え用のトリガ位置として予め設定しておき、初期原点位置から移動を開始した測定部4が前述の2/3の地点に達したら、回転ノブ5aによる移動対象を顎受け2a側とすることもできる。また、上記手法において、被検眼に対する測定部4のアライメント状態を検出することにより被検眼に対する測定部4の位置合わせを自動的に行う自動アライメント機能を有する装置の場合、自動アライメントによって測定部4を移動させる際には測定部4の移動可能範囲全体を利用し、回転ノブ5aを用いる手動アライメントによって測定部4を移動させる際には、測定部4の移動可能範囲を狭い範囲に限定するようにしてもよい。
【0029】
なお、以上の説明においては、ジョイスティック5に設けられた回転ノブ5aによって測定部4と顎受け2aを上下方向に移動させるような構成としたが、検者によって操作される操作部材であれば特に限定されない。例えば、所定の上下動移動ボタンによって測定部4と顎受け2aとの両方を上下動させるようにしてもよい。
【0030】
なお、以上の説明においては、回転ノブ5a操作によって顎受け2aを上下動させるようにしたが、これとは別に、顎受けのみを上下動させるための電動スイッチ(UP/DOWNスイッチ)を設けるようにしてもよい。この場合、被検者の顔を顔支持ユニット2に固定させる際に顎受け2aを上下動させる場合にUP/DOWNスイッチを用い、被検眼の観察中に測定部4がリミットに達した際に顎受け2aを上下動させる場合に回転ノブ5aを用いるような使い方が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本実施形態に係る眼科装置の外観構成図である。
【図2】本実施形態に係る眼科装置の光学系及び制御系の構成について説明するための概略構成図である。
【図3】表示モニタに表示されたアライメント画面を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
2 顔支持ユニット
2a 顎受け
2b 駆動機構
4 測定部
5a 回転ノブ
6 Y駆動部
21 二次元撮像素子
40 表示モニタ
70 制御部



【出願人】 【識別番号】000135184
【氏名又は名称】株式会社ニデック
【出願日】 平成18年8月31日(2006.8.31)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−54929(P2008−54929A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−235565(P2006−235565)