| 【発明の名称】 |
四肢体幹に圧迫力を与えるための医療具 |
| 【発明者】 |
【氏名】銅冶 英雄
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| 【要約】 |
【課題】四肢体幹に圧迫力を与えるための医療具を提供する。
【構成】四肢体幹に圧迫力を与えるための医療具であって、特に四肢体幹の浮腫を改善し、予防するための医療具に関する。この浮腫治療具1は、包帯状の圧迫布材2と、該圧迫布材の第1面2Aと、これと対向する第2面2Bとを、前記圧迫布材の長さ方向における複数箇所で、解放自在に係止するための係止手段とを有する。圧迫布材2は、下腿に巻きつけることができる程度の可撓性を有する材料作ることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 四肢体幹に圧迫力を与えるための医療具であって、 包帯状の圧迫布材と、 該圧迫布材の第1面と、これと対向する第2面とを、前記圧迫布材の長さ方向における複数箇所で、解放自在に係止するための係止手段とを有する、 医療具。 【請求項2】 前記係止手段が、前記圧迫布材の第1面、第2面に夫々設けられた雄型面ファスナー、雌型面ファスナーによって構成された、請求項1記載の医療具。 【請求項3】 前記雄型面ファスナー、雌型面ファスナーの一方が、人体に巻かれる前記圧迫布材の部分の長さに亘って延びるように設けられ、 前記雄型面ファスナー、雌型面ファスナーの他方が、前記圧迫布材の長さ方向に間隔を隔てて複数個設けられた、 請求項2記載の医療具。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、四肢体幹に圧迫力を与えるための医療具であって、特に、四肢体幹の浮腫を改善し、予防するための医療具に関する。 【背景技術】 【0002】 症候の一つに、身体の組織間隙や体腔内にリンパ液が過剰に貯留してしまうリンパ浮腫があり、これは例えば非特許文献1に開示されている。 【0003】 リンパ浮腫はリンパ循環の障害を原因として発生し、特に悪性腫瘍摘出術時のリンパ郭清や、放射線治療後においては、術後後遺症として非可逆的な浮腫を引き起こすことがあり、このことは例えば非特許文献2に開示されている。 リンパ浮腫の治療法の1つに、非特許文献3に開示される多層包帯法があり、組織圧を変化させることでリンパ還流を刺激する効果がある。 【0004】 【非特許文献1】細川賀乃子、近藤和泉、岩田学著 「リンパ浮腫に対するリハビリテーション・アプローチ リハビリテーション医学」 vol.43 No.1 2006 p51-62 【非特許文献2】吉原広和著 「下肢二次性リンパ浮腫の複合的理学療法(complex decongestive physical therapy)〜CPDの紹介」 月間 Nurse Data Vol.26 No.2 p14-25 2005 【非特許文献3】Robert Twycross, Karen Jenns, Jacqelyne Todd著 「リンパ浮腫」 中央法規出版 2003 p153-86 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかし、多層包帯法は、経験を積んだセラピストの監督と指導の元での練習によってのみ習得することができる、専門家の技術であるから(非特許文献3)、多層包帯法では、手技に慣れることや、浮腫の状態を見ながらの調整が必要となるが、実際に24時間の管理を患者自身で行うことは難しい(非特許文献1)。 【0006】 この点、圧迫着衣の装着は、技術的には簡単であるが、サイズが合わないと、ずり落ちて効果がなかったり、また、逆に食い込んだりして痛みを訴えることがあるなどと、適合が困難なことがある(非特許文献1)。 【0007】 従って、本発明は、上述した課題を解決するために発明されたものであって、専門的技術がなくても、ずり落ちを防止し、適切な圧迫圧を容易に得ることができる圧迫包帯を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 上記目的を達成するため、本発明による、四肢体幹に圧迫力を与えるための医療具は、包帯状の圧迫布材と、該圧迫布材の第1面と、これと対向する第2面とを、前記圧迫布材の長さ方向における複数箇所で、解放自在に係止するための係止手段とを有する、ことを特徴とする。 【0009】 この医療具によれば、圧迫布材が包帯状であるため、これを人体の四肢に所望の圧迫力を与えように巻きつけるのが容易であり、また、このように巻きつける際、係止手段により圧迫布材の第1面と第2面とを係止させることができるので、一旦巻きつけた人体部位に関しては、その後、使用者が圧迫布材から手を離しても圧迫布材が人体から脱落することはなく、また、係止手段は解放自在に圧迫布材の第1面と第2面とを係止することができるので、巻きつけのやり直しも容易である。 【0010】 本発明では、前記係止手段が、前記圧迫布材の第1面、第2面に夫々設けられた雄型面ファスナー、雌型面ファスナーとによって構成されるのが好ましい。簡単な構造で圧迫布材の第1面と第2面とを解放自在に係止させることができる。 【0011】 また、前記雄型面ファスナー、雌型面ファスナーの一方が、人体に巻かれる前記圧迫布材の部分の長さに亘って延びるように設けられ、前記雄型面ファスナー、雌型面ファスナーの他方が、前記圧迫布材の長さ方向に間隔を隔てて複数個設けられるのが好ましい。これにより、雄型面ファスナー、雌型面ファスナーの他方を雄型面ファスナー、雌型面ファスナーの一方の任意の箇所に解放自在に係止させることができる。 【発明の効果】 【0012】 本発明によれば、適切な圧迫圧を容易に得ることができる医療具を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。この実施形態は、本発明を下肢用浮腫治療具に適用したものである。 【0014】 図1を参照すると、全体的に参照番号1で、下腿(膝から足首まで)用の浮腫治療具が示されている。 【0015】 浮腫治療具1は、1つの包帯状の圧迫布材2を有する。圧迫布材2は、下腿に巻きつけることができる程度の可撓性を有する材料であれば、既知の任意の材料によって作ることができ、例えば、コットン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリプロピレン、ビスコースレーヨン、ゴムを用いることができる。 【0016】 圧迫布材2は、その第1面2Aと、これと対向する第2面2Bとを解放自在に係止するための係止手段を有する。この実施形態では、係止手段は、圧迫布材2の全長に亘って延びるように第1面2Aに設けられた雌型面ファスナー3Aと、圧迫布材2の全長に亘って等間隔隔てて第2面2Bに複数個設けられた雄型面ファスナー3Bとによって構成されている。 【0017】 複数個の雄型面ファスナー3Bは、浮腫治療具1が使用される患者の体格、部位等に応じて、後述する圧迫力を最適に与えられるように、不等間隔に位置決めしても良い。また、面ファスナー3A、3Bを夫々、雄型、雌型面ファスナーによって構成しても良い。 【0018】 図2に示すように、各雄型面ファスナー3Bは、圧迫布材2の全幅Wの半分の幅領域に配置されている。 【0019】 次に、上記構成による浮腫治療具1を下腿、ここでは、例として足先から膝、に巻く手順を説明する。尚、浮腫治療具1の使用に先立って、浮腫治療具1を、図3に示すように、第2面2Bが外側に位置するように、ロール状に巻いておくのが便利である。 【0020】 先ず、ロール状に巻かれた浮腫治療具1の先端部をロールから巻き解き、その第1面2A/雌型面ファスナー3Aが足先に接するようにして、浮腫治療具1の先端部を足先に配置する。 次いで、浮腫治療具1の先端部を足先から脱落しないように押さえながら、ロール状の浮腫治療具1を更に巻き解いて、この更に巻き解いた部分を、第1面2A/雌型面ファスナー3Aが足先に接するようにして、所望の力で引っ張りながら足先に巻き付ける。これにより、足先に所望の圧迫力を与えられる。 【0021】 次に、足先に巻き付けた部分の浮腫治療具1の第1面2Aの雌型面ファスナー3Aを、足先上に位置する浮腫治療具1の先端部の第2面2Bに積重ねるように、足先に更に巻き付ける。これにより、足先に更に巻き付けられた浮腫治療具1の第1面2Aの雌型面ファスナー3Aが、足先上に位置する浮腫治療具1の先端部の第2面2Bの雄型面ファスナー3Bと係止され、浮腫治療具1から手を離しても、足先に対する前記所望の圧迫力が保持される。よって、浮腫治療具1から手を離してしまったことによって、最初から浮腫治療具1を巻き直さなければならないという煩わしさを回避することができる。 【0022】 足先から膝に向けて浮腫治療具1を巻いていくため、浮腫治療具1の第1面2A(雌型面ファスナー3A)を第2面2Bに積重ねるときには、浮腫治療具1の積重ねる部分と積重ねられる部分とを完全に整合させることなく、図4に示すように、積重ねる部分を積重ねられる部分に対して人体の近位方向にずらす(オフセットする)。積重ね面積が大きいほど人体に対する圧迫布材2の固定が強くなり、人体からの浮腫治療具1のずり落ちを防止する効果は高くなる。 【0023】 尚、雄型面ファスナー3Bは、人体に対する所望の圧迫力が保持されるように、雌型面ファスナー3Aを係止することができれば十分であるから、これを満たす範囲で、圧迫布材2の全幅Wに対する雄型面ファスナー3Bの長さは任意の長さで良いが、浮腫治療具1は人体の近位方向に徐々にオフセットして積重ねられる(巻かれていく)から、各雄型面ファスナー3Bを圧迫布材2の全幅Wに亘って延ばすように形成する必要はなく、本実施形態におけるように各雄型面ファスナー3Bを圧迫布材2の全幅Wの半分の幅領域にのみ形成することにより、浮腫治療具1の製造を容易にし、また、製造コストを節減することができる。 【0024】 浮腫治療具1では、各雄型面ファスナー3Bは圧迫布材2の全幅Wの半分の幅領域に配置されているので、浮腫治療具1を人体に巻くときには、図3、図4に示されるように、雄型面ファスナー3Bが人体の近位方向に位置するように浮腫治療具1を人体に対してセットする。 【0025】 上述した仕方で、図5に示すように、浮腫治療具1を足先から膝まで巻いて行く。浮腫治療具1を下肢に巻きつけるに当たって、各人の、しかも、各部位毎に所望の圧迫力を与えながら浮腫治療具1を下肢に巻きつけることができる。また、巻きつけ作業中、雌型面ファスナー3Aと雄型面ファスナー3Bとが互いに係止された浮腫治療具1の部分に関しては、浮腫治療具1が人体から巻き解かれることはないので、浮腫治療具1から手を離しても、最初から浮腫治療具1を巻き直さなければならないという煩わしさを回避することができる。 【0026】 本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、以下のように種々の変更が可能である。 【0027】 例えば、圧迫布材2の第1面2Aと第2面2Bとを解放自在に係止するための係止手段を、上述した実施形態の一対の雄、雌面ファスナー3A、3Bに代えて、フックと複数のフック係止部材、粘着包帯、ボタンと複数のボタン穴などと置換することができる。 【0028】 また、圧迫布材2を伸縮性のある材料で作ることができる。これにより、関節を含んで浮腫治療具1を人体に装着した場合であっても、関節の可動域に対する制限を低減することができ、また、関節運動後も所定の圧迫圧を維持することができる。 【0029】 更に、上記実施形態では本発明による医療具を、下肢用の浮腫治療具1として説明したけれども、その他の人体の部位、例えば、大腿部、上肢、体幹、四肢切断後の切断端部に圧迫力を与えるための医療具として用いることもできる。 【0030】 更にまた、本発明による医療具は、深部静脈血栓や下腿静脈瘤に対しての圧迫装具としても使用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0031】 【図1】本発明による下腿用浮腫治療具の側面図である。 【図2】図1の浮腫治療具の底面図である。 【図3】図1の浮腫治療具を下腿に装着する様子を示す概略使用状態図である。 【図4】図1の浮腫治療具を下腿に装着する様子を示す概略使用状態図である。 【図5】図1の浮腫治療具を下腿に装着する様子を示す概略使用状態図である。 【符号の説明】 【0032】 1 浮腫治療具(医療具) 2 圧迫布材 2A 第1面 2B 第2面
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| 【出願人】 |
【識別番号】504165362 【氏名又は名称】銅冶 英雄
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| 【出願日】 |
平成18年8月30日(2006.8.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082005 【弁理士】 【氏名又は名称】熊倉 禎男
【識別番号】100067013 【弁理士】 【氏名又は名称】大塚 文昭
【識別番号】100065189 【弁理士】 【氏名又は名称】宍戸 嘉一
【識別番号】100088694 【弁理士】 【氏名又は名称】弟子丸 健
【識別番号】100103609 【弁理士】 【氏名又は名称】井野 砂里
【識別番号】100095898 【弁理士】 【氏名又は名称】松下 満
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| 【公開番号】 |
特開2008−54853(P2008−54853A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−234189(P2006−234189) |
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