| 【発明の名称】 |
内視鏡の処置具挿通チャンネル |
| 【発明者】 |
【氏名】越智 国孝
【氏名】藤井 喜則
【氏名】田中 尚紀
【氏名】岩坂 喜久男
【氏名】金田 知
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| 【要約】 |
【課題】柔軟部と可撓部の特性を著しく相違させることなく、両方の部分の柔軟性を最適な状態に制御することができ、さらに、両方の部分の境界部で処置具挿通チャンネルが座屈し難くすることができる内視鏡の処置具挿通チャンネルを提供すること。
【構成】可撓性チューブ61の外周に形成された螺旋溝62の底部に沿って補強コイル63が巻き付けられた構成を有するものにおいて、螺旋溝62の深さとピッチの少なくとも一方を相違させることにより、柔軟部6Aと可撓部6Bの柔軟性の相違が形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内視鏡の挿入部を構成する挿入部可撓管の内部空間とその挿入部可撓管の先端に遠隔操作で屈曲させることができるように連結された湾曲部の内部空間との全長にわたって、処置具を挿脱するために挿通配置されて、上記湾曲部内に位置する先端寄りの柔軟部がそれより後方寄りの可撓部より柔軟性が大きく構成された内視鏡の処置具挿通チャンネルであって、 処置具が挿通される可撓性チューブの外周に螺旋溝が形成されて、その螺旋溝の底部に沿って補強コイルが巻き付けられた構成を有するものにおいて、 上記螺旋溝の深さとピッチの少なくとも一方を相違させることにより、上記柔軟部と上記可撓部の柔軟性の相違が形成されていることを特徴とする内視鏡の処置具挿通チャンネル。 【請求項2】 上記湾曲部内と上記挿入部可撓管内に位置する全範囲において、上記可撓性チューブの外周に螺旋溝が形成されると共に、その螺旋溝の底部に沿って上記補強コイルが巻き付けられている請求項1記載の内視鏡の処置具挿通チャンネル。 【請求項3】 上記柔軟部と上記可撓部との境界領域において、上記螺旋溝の深さとピッチの少なくとも一方が徐々に変化している請求項1又は2記載の内視鏡の処置具挿通チャンネル。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は内視鏡の処置具挿通チャンネルに関する。 【背景技術】 【0002】 内視鏡の挿入部には一般に、挿入部可撓管とその挿入部可撓管の先端に遠隔操作で屈曲させることができるように連結された湾曲部とが設けられていて、そのような挿入部可撓管と湾曲部の内部空間の全長にわたって、処置具を挿脱するための処置具挿通チャンネルが挿通配置されている。 【0003】 そして、挿入部可撓管に比べて小さな曲率半径で大きな角度曲げられる湾曲部をスムーズに屈曲させることができるよう、処置具挿通チャンネルは、湾曲部内に位置する部分全体を含む先端寄りの部分が、それより後方寄りの可撓部より柔軟に構成されている。 【0004】 ただし、処置具挿通チャンネルの柔軟部を単純に柔軟な可撓性チューブで形成すると、湾曲部の屈曲動作により潰れて座屈してしまい易く、かといってチューブの肉厚を余り厚くすると光学繊維束等他の内蔵物を断面積の小さなものにしなければならなくなって、内視鏡としての基本性能を著しく損なってしまう。 【0005】 そこで従来は、処置具挿通チャンネルを構成する可撓性チューブの湾曲部内に位置する部分の外周面に螺旋溝を形成して処置具挿通チャンネルが小さな力でも屈曲するようにし、それと同時に、湾曲部が繰り返し屈曲されても処置具挿通チャンネルが座屈しないように、バネ性のある補強コイルを螺旋溝の底部に沿って巻き付けてある(例えば、特許文献1)。 【0006】 また、湾曲部内で螺旋溝の底部に沿って巻き付けられている補強コイルをそのまま後方に延長させて、可撓性チューブの螺旋溝が形成されていない部分の外周面まで全長にわたって補強コイルを巻き付けたものもある(例えば、特許文献2)。 【特許文献1】実開平6−41701 【特許文献2】実開昭62−39806 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかし、処置具挿通チャンネルの柔軟部と可撓部の柔軟性の相違を、可撓性チューブの外周面の螺旋溝の有無で出そうとすると、柔軟部と可撓部の特性が著しく相違するため、両方の部分の柔軟性を共に最適な状態に制御するのが困難であったり、両方の部分の境界部で処置具挿通チャンネルが座屈し易かったりする欠点があった。 【0008】 本発明は、柔軟部と可撓部の特性を著しく相違させることなく、両方の部分の柔軟性を最適な状態に制御することができ、さらに、両方の部分の境界部で処置具挿通チャンネルが座屈し難くすることができる内視鏡の処置具挿通チャンネルを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の処置具挿通チャンネルは、内視鏡の挿入部を構成する挿入部可撓管の内部空間とその挿入部可撓管の先端に遠隔操作で屈曲させることができるように連結された湾曲部の内部空間との全長にわたって、処置具を挿脱するために挿通配置されて、湾曲部内に位置する先端寄りの柔軟部がそれより後方寄りの可撓部より柔軟性が大きく構成された内視鏡の処置具挿通チャンネルであって、処置具が挿通される可撓性チューブの外周に螺旋溝が形成されて、その螺旋溝の底部に沿って補強コイルが巻き付けられた構成を有するものにおいて、螺旋溝の深さとピッチの少なくとも一方を相違させることにより、柔軟部と可撓部の柔軟性の相違が形成されているものである。 【0010】 なお、湾曲部内と挿入部可撓管内に位置する全範囲において、可撓性チューブの外周に螺旋溝が形成されると共に、その螺旋溝の底部に沿って補強コイルが巻き付けられていてもよい。 【0011】 また、柔軟部と可撓部との境界領域において、螺旋溝の深さとピッチの少なくとも一方が徐々に変化していてもよい。 【発明の効果】 【0012】 本発明によれば、可撓性チューブの外周に形成された螺旋溝の底部に沿って補強コイルが巻き付けられた構成を有する内視鏡の処置具挿通チャンネルにおいて、螺旋溝の深さとピッチの少なくとも一方を相違させることにより柔軟部と可撓部の柔軟性の相違が形成されているので、柔軟部と可撓部の特性を著しく相違させることなく、両方の部分の柔軟性を最適な状態に制御することができ、さらに、両方の部分の境界部で処置具挿通チャンネルが座屈し難くすることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 内視鏡の挿入部を構成する挿入部可撓管の内部空間とその挿入部可撓管の先端に遠隔操作で屈曲させることができるように連結された湾曲部の内部空間との全長にわたって、処置具を挿脱するために挿通配置されて、湾曲部内に位置する先端寄りの柔軟部がそれより後方寄りの可撓部より柔軟性が大きく構成された内視鏡の処置具挿通チャンネルであって、処置具が挿通される可撓性チューブの外周に螺旋溝が形成されて、その螺旋溝の底部に沿って補強コイルが巻き付けられた構成を有するものにおいて、湾曲部内と挿入部可撓管内に位置する全範囲において、可撓性チューブの外周に螺旋溝が形成されると共に、その螺旋溝の底部に沿って補強コイルが巻き付けられ、螺旋溝の深さとピッチの少なくとも一方を相違させることにより内視鏡の処置具挿通チャンネルの柔軟部と可撓部の柔軟性の相違が形成されている。 【実施例】 【0014】 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。 図2は内視鏡の全体構成を示しており、外力によって自由に屈曲する挿入部可撓管1の先端に連結された湾曲部2は、挿入部可撓管1の基端に連結された操作部4からの遠隔操作により、二点鎖線で示されるように小さな曲率半径で任意の方向に任意の角度だけ屈曲させることができる。 【0015】 湾曲部2の先端には観察窓や照明窓等が配置された先端部本体3が連結されていて、挿入部可撓管1と湾曲部2と先端部本体3により挿入部Sが構成され、処置具を挿脱するための処置具挿通チャンネル6が、湾曲部2の内部空間と挿入部可撓管1の内部空間の全長にまたがって挿通配置されている。なお、処置具挿入口6bは挿入部可撓管1との連結部に近い操作部4の下半部に配置され、処置具突出口6aは先端部本体3に配置されている。 【0016】 操作部4には、湾曲部2を屈曲操作するための湾曲部操作ノブ5の他に、吸引操作弁7や送気送水操作弁8等が配置されていて、吸引操作弁7と処置具挿通チャンネル6とは操作部4内で吸引連通管9を介して連通している。 【0017】 図3に示されるように、湾曲部2内と挿入部可撓管1内の全長にわたって挿通配置されて後端部が操作部4内に達している処置具挿通チャンネル6は、挿入部1,2,3の最先端部(即ち、先端部本体3の先端位置)から例えば50cm程度の範囲までの、湾曲部2内に位置する部分全体を含む先端寄りの部分が柔軟部6A、それより後方寄りの部分が柔軟部6Aより柔軟性が低い可撓部6Bになっている。 【0018】 また、処置具挿通チャンネル6の、挿入部1,2,3と操作部4との境界部分である折れ止め10内に位置する部分及び操作部4内に位置する部分は硬質部6Cになっている。なお、硬質部6Cはどのような構成であっても差し支えなく、可撓部6Bと同じにしても差し支えない。 【0019】 図1は、処置具挿通チャンネル6の柔軟部6Aと可撓部6Bの境界部分を示している。61は、処置具が挿通される例えば四フッ化エチレン樹脂チューブ等からなる可撓性チューブであり、湾曲部2内と挿入部可撓管1内に位置する柔軟部6Aと可撓部6Bの全範囲において、可撓性チューブ61の外周に螺旋溝62が形成されている。なお、硬質部6Cの領域においては、可撓性チューブ61の外周に螺旋溝62を形成してもよく、あるいは形成しなくてもよい。 【0020】 そして、螺旋溝62の底部に沿って例えばバネ用ステンレス鋼線等からなる金属製の補強コイル63が巻き付けられ、螺旋溝62内の残余の空間には例えばシリコン系接着剤等からなる充填剤64が充填されて、補強コイル63の移動を規制している。 【0021】 そのような本実施例の処置具挿通チャンネル6においては、柔軟部6Aと可撓部6Bとで螺旋溝62の深さを相違させることにより、処置具挿通チャンネル6の柔軟性を変化させてある。即ち、螺旋溝62は、柔軟部6Aの領域での深さQaが可撓部6Bの領域での深さQbより深く形成され(Qa>Qb)、その結果、柔軟部6Aの柔軟性の方が可撓部6Bの柔軟性より大きくなっている。 【0022】 このように、柔軟部6Aと可撓部6Bの双方の全体において可撓性チューブ61の外周に螺旋溝62が形成されていることにより、柔軟部6Aと可撓部6Bとで特性が著しく相違しないのでその境界部で処置具挿通チャンネル6が座屈し難く、柔軟部6Aと可撓部6Bとで螺旋溝62の深さを相違させることで両方の部分の柔軟性を最適な状態に容易に制御することができる。 【0023】 図4は本発明の第2の実施例の処置具挿通チャンネル6の柔軟部6Aと可撓部6Bの境界部分を示しており、柔軟部6Aと可撓部6Bとで螺旋溝62のピッチを相違させて処置具挿通チャンネル6の柔軟性を変化させてある。 【0024】 即ち、螺旋溝62は、柔軟部6Aの領域でのピッチPaが可撓部6Bの領域でのピッチPbより小さく形成され(Pa<Pb)、その結果、柔軟部6Aの柔軟性の方が可撓部6Bの柔軟性より大きくなっている。このように構成しても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。 【0025】 図5は本発明の第3の実施例の処置具挿通チャンネル6の柔軟部6Aと可撓部6Bの境界部分を示しており、柔軟部6Aと可撓部6Bとで螺旋溝62の深さとピッチの双方を相違させることにより処置具挿通チャンネル6の柔軟性を変化させてある。 【0026】 即ち、螺旋溝62は、柔軟部6Aの領域での深さQaが可撓部6Bの領域での深さQbより深く形成されて(Qa>Qb)、且つ柔軟部6Aの領域でのピッチPaが可撓部6Bの領域でのピッチPbより小さく形成され(Pa<Pb)、その結果、柔軟部6Aの柔軟性の方が可撓部6Bの柔軟性より大きくなっている。このように構成しても、第1及び第2の実施例と同様の効果を得ることができる。 【0027】 図6は、本発明の第4の実施例を示しており、柔軟部6Aと可撓部6Bとの境界領域の数mm〜数cmの範囲に、柔軟性が徐々に変化する柔軟性変化領域6ABを形成したものである。 【0028】 そのような柔軟性変化領域6ABは、螺旋溝62の深さとピッチの少なくとも一方を徐々に変化させることにより形成することができ、そのように構成することにより、柔軟性変化が急激でなくなって座屈等がより発生し難くなる。 【図面の簡単な説明】 【0029】 【図1】本発明の第1の実施例の内視鏡の処置具挿通チャンネルの柔軟部と可撓部との境界部の側面部分断面図である。 【図2】本発明の第1の実施例の内視鏡の全体構成を示す側面図である。 【図3】本発明の第1の実施例の内視鏡の処置具挿通チャンネルの全体略示図である。 【図4】本発明の第2の実施例の内視鏡の処置具挿通チャンネルの柔軟部と可撓部との境界部の側面部分断面図である。 【図5】本発明の第3の実施例の内視鏡の処置具挿通チャンネルの柔軟部と可撓部との境界部の側面部分断面図である。 【図6】本発明の第4の実施例の内視鏡の処置具挿通チャンネルの全体略示図である。 【符号の説明】 【0030】 1 挿入部可撓管(挿入部) 2 湾曲部(挿入部) 6 処置具挿通チャンネル 6A 柔軟部 6B 可撓部 6AB 柔軟性変化領域 61 可撓性チューブ 62 螺旋溝 63 補強コイル 64 充填剤
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000527 【氏名又は名称】ペンタックス株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月30日(2006.8.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091317 【弁理士】 【氏名又は名称】三井 和彦
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| 【公開番号】 |
特開2008−54786(P2008−54786A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−233029(P2006−233029) |
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