| 【発明の名称】 |
超音波診断装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中村 雅志
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| 【要約】 |
【課題】複数の画像形成部に画像形成処理を分散処理させる新たな技術を提供する。
【構成】画像形成ブロック20内の負荷配分プロセッサは、超音波画像を構成する複数の区画を各区画ごとの処理時間の大きさの順に配列し、その配列の順序に従って複数の区画を3つのレンダリングプロセッサ1〜3に配分する。これにより、各レンダリングプロセッサとそれに処理される複数の区画との対応関係を示す担当区画テーブルが生成され、各レンダリングプロセッサは、担当区画テーブルに従って、自身に割り当てられた区画に関するレンダリング処理を実行する。その結果、超音波画像を構成する複数の区画の画像形成処理(レンダリング処理)が複数のレンダリングプロセッサに分散される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検体を含む空間内に超音波を送受波してエコーデータを取得する送受波部と、 エコーデータに基づいて画像形成処理を実行する複数の画像形成部と、 画像形成処理によって得られた超音波画像を表示する表示部と、 を有し、 複数の区画に分割された超音波画像の各区画を単位として画像形成処理を分割し、複数の区画の各々に対応した画像形成処理をその処理時間に応じて複数の画像形成部に分散処理させる、 ことを特徴とする超音波診断装置。 【請求項2】 請求項1に記載の超音波診断装置において、 超音波画像を構成する複数の区画を各区画ごとの処理時間の大きさの順に配列し、その配列の順序に従って複数の区画を複数の画像形成部に配分することにより、各画像形成部とそれに画像形成処理される複数の区画との対応関係を示す担当区画情報を生成し、その担当区画情報に基づいて、超音波画像を構成する複数の区画の画像形成処理を複数の画像形成部に分散する、 ことを特徴とする超音波診断装置。 【請求項3】 請求項2に記載の超音波診断装置において、 複数の時相に亘って得られる超音波画像が各時相ごとに複数の区画に分割され、各時相ごとに複数の区画を処理時間の大きさの順に配列してその配列の順序に従って複数の区画を複数の画像形成部に配分することにより、各時相ごとに担当区画情報を生成する、 ことを特徴とする超音波診断装置。 【請求項4】 請求項2に記載の超音波診断装置において、 複数の時相に亘って得られる超音波画像が各時相ごとに複数の区画に分割され、複数の時相に関する各区画ごとの処理時間の平均値の大きさの順に複数の区画を配列し、その配列の順序に従って複数の区画を複数の画像形成部に配分することにより、処理時間の平均値に応じた担当区画情報を生成する、 ことを特徴とする超音波診断装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、超音波診断装置に関し、特に、複数の画像形成部に画像形成処理を分散処理させる超音波診断装置に関する。 【背景技術】 【0002】 被検体を含む空間内から三次元的にエコーデータを取得して三次元の超音波画像を形成する超音波診断装置が知られている。二次元の超音波画像に比べて、三次元の超音波画像は、多数のエコーデータ(ボクセルデータ)を演算の対象とするため、その画像形成処理の処理量が膨大になる。そこで、その膨大な量の画像形成処理を効率よく行うための技術が従来から提案されている。 【0003】 例えば、特許文献1には、データ量の大きな三次元データから三次元画像を生成する処理において、マルチプロセッサ装置を用い、簡単な方法で計算負荷の均等割り当てを行い、効率よく並列化することで処理時間の短縮を図る技術が提案されている。 【0004】 【特許文献1】特開平9−16805号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 特許文献1の技術では、三次元画像の作成処理に要する計算量を推定して各プロセッサの負荷が均等になるように作成処理を分割することにより、計算負荷の均等割り当てを実現している。 【0006】 本願の発明者は、特許文献1の技術とは異なるアプローチで画像形成処理をさらに効率よく分散させる技術について研究開発を重ねてきた。 【0007】 本発明は、このような背景において成されたものであり、その目的は、複数の画像形成部に画像形成処理を分散処理させる新たな技術を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 上記目的を達成するために、本発明の好適な態様である超音波診断装置は、被検体を含む空間内に超音波を送受波してエコーデータを取得する送受波部と、エコーデータに基づいて画像形成処理を実行する複数の画像形成部と、画像形成処理によって得られた超音波画像を表示する表示部と、を有し、複数の区画に分割された超音波画像の各区画を単位として画像形成処理を分割し、複数の区画の各々に対応した画像形成処理をその処理時間に応じて複数の画像形成部に分散処理させることを特徴とする。 【0009】 上記構成によれば、複数の区画の各々に対応した画像形成処理をその処理時間に応じて複数の画像形成部に分散処理させているため、画像形成処理を効率よく分散させることができる。例えば、各画像形成部において実際に行われる画像形成処理の処理時間に基づいて処理を分散することにより、処理量の分配が均等化(最適化)される。 【0010】 望ましい態様において、前記超音波診断装置は、超音波画像を構成する複数の区画を各区画ごとの処理時間の大きさの順に配列し、その配列の順序に従って複数の区画を複数の画像形成部に配分することにより、各画像形成部とそれに画像形成処理される複数の区画との対応関係を示す担当区画情報を生成し、その担当区画情報に基づいて、超音波画像を構成する複数の区画の画像形成処理を複数の画像形成部に分散することを特徴とする。 【0011】 望ましい態様において、前記超音波診断装置は、複数の時相に亘って得られる超音波画像が各時相ごとに複数の区画に分割され、各時相ごとに複数の区画を処理時間の大きさの順に配列してその配列の順序に従って複数の区画を複数の画像形成部に配分することにより、各時相ごとに担当区画情報を生成することを特徴とする。 【0012】 望ましい態様において、前記超音波診断装置は、複数の時相に亘って得られる超音波画像が各時相ごとに複数の区画に分割され、複数の時相に関する各区画ごとの処理時間の平均値の大きさの順に複数の区画を配列し、その配列の順序に従って複数の区画を複数の画像形成部に配分することにより、処理時間の平均値に応じた担当区画情報を生成することを特徴とする。 【発明の効果】 【0013】 本発明により、画像形成処理をさらに効率よく分散させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。 【0015】 図1には、本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示す機能ブロック図である。 【0016】 3Dプローブ12は、複数の振動素子を備えており、被検体を含む三次元空間内で超音波ビームを走査する。つまり、平面内で超音波ビーム(送信ビームと受信ビーム)を走査することにより走査面を形成し、さらに走査面を段階的に移動させながら超音波ビームを走査することにより、三次元空間内の全域で超音波ビームを走査する。 【0017】 送受信部14は、送信ビームフォーマおよび受信ビームフォーマとして機能する。つまり、送受信部14は、3Dプローブ12が備える各振動素子に対してその振動素子に応じた送信信号を供給することにより送信ビームを形成し、また、複数の振動素子から得られる受信信号を整相加算処理して受信ビームを形成する。これにより、三次元空間を構成する複数のボクセル(単位立体領域)からボクセルデータ(エコーデータ)が取得される。 【0018】 画像形成ブロック20は、三次元空間内から得られた複数のボクセルデータに基づいて画像形成処理を実行する。本実施形態では、被検体を三次元的に映し出した超音波画像として、ボリュームレンダリング画像が形成される。そのため、画像形成ブロック20は、ボリュームレンダリング演算を担当する3つのレンダリングプロセッサ1〜3を備えている。また、レンダリングプロセッサ1〜3の各々に対応して3Dメモリ1〜3が設けられており、各レンダリングプロセッサは対応する3Dメモリに記憶されたボクセルデータに基づいてレンダリング処理を実行する。 【0019】 負荷配分プロセッサは、3つのレンダリングプロセッサ1〜3に画像形成処理(ボリュームレンダリング演算処理)を分散処理させる。これにより、ボリュームレンダリング演算が効率よく3つのレンダリングプロセッサ1〜3に配分される。この画像形成処理の分散は、本実施形態の大きな特徴の一つであり、後に他の図面を利用してさらに詳述する。 【0020】 なお、図1では、レンダリングプロセッサと負荷配分プロセッサを別々に設ける構成を示しているが、例えば、レンダリングプロセッサに負荷配分プロセッサの機能を兼備させてもよい。 【0021】 表示処理部16は、画像形成ブロック20の画像形成処理によって得られた画像データに基づいて表示画像を形成し、形成された表示画像が表示器18に表示される。こうして、画像形成ブロック20によって形成された超音波画像(ボリュームレンダリング画像)が表示器18に表示される。 【0022】 上述のように、本実施形態では、ボリュームレンダリング画像が形成される。ボリュームレンダリング画像の形成には周知の技術が利用される。例えば、特許第2883584号公報に記載された技術が好適である。その処理概要は次のとおりである。 【0023】 図2は、ボリュームレンダリング画像の画像処理を説明するための図である。まず、複数のボクセルデータで構成される三次元データ空間30の外側に仮想的に視点VPが設定される。さらに、三次元データ空間30を間に介して、視点VPの反対側に二次元平面としての投影面(スクリーン)40が仮想的に設定される。そして、視点VP側から複数のレイ(透視線)32が定義される。なお、図2では一本のレイ32のみを図示している。 【0024】 レイ32は、三次元データ空間30を貫通して投影面40まで伸長される。このため、レイ32には複数のエコーデータ(ボクセルデータ)34からなるエコーデータ列が対応することになる。そして、レイ32に沿って視点VP側から各エコーデータごとにボリュームレンダリング法に基づくボクセル演算を逐次的に実行すると、最終のボクセル演算の結果として画素値が決定される。その画素値が仮想的に設定された投影面40上における当該レイ32に対応する座標にマッピングされる。こうして、複数のレイ32の各々に関してボクセル演算を実行し、各レイ32ごとに求められる画素値が投影面40上にマッピングされることにより、投影面40上にボリュームレンダリング画像が形成される。 【0025】 本実施形態では、ボリュームレンダリング画像が形成される投影面40を複数の区画に分割し、さらに、各区画を単位として画像形成処理(ボリュームレンダリング演算)を分割して、3つのレンダリングプロセッサ1〜3に分散処理させている。 【0026】 図3は、投影面の分割と画像形成処理の分散を説明するための図である。図3(a)は、投影面40の分割例を示している。図3(a)では、投影面40が9つの区画に分割され、各区画に区画ID(1〜9)が付されている。そして、例えば、区画ID「1,5,9」の区画がレンダリングプロセッサ1に割り当てられ、区画ID「2,6,7」の区画がレンダリングプロセッサ2に割り当てられ、区画ID「3,4,8」の区画がレンダリングプロセッサ3に割り当てられる。区画の割り当て(配分)は、担当区画テーブルに反映される。 【0027】 図3(b)は、担当区画テーブルを示している。担当区画テーブルは、各レンダリングプロセッサに対応して生成される。例えば、各レンダリングプロセッサ内に対応する担当区画テーブルが生成される。また、例えば、負荷配分プロセッサなどによって、各レンダリングプロセッサの外部で担当区画テーブルが管理され、各レンダリングプロセッサが外部の担当区画テーブルを参照する形態でもよい。 【0028】 各レンダリングプロセッサは、そのレンダリングプロセッサに関する担当区画テーブルを参照し、割り当てられた区画に対応したボリュームレンダリング演算を担当する。図3(b)に示すレンダリングプロセッサ1の担当区画テーブルには、区画ID「1,5,9」が反映されている。そのため、レンダリングプロセッサ1は、区画ID「1」の区画に対応した複数のレイ(図2参照)に関するボリュームレンダリング演算を実行し、さらに、レンダリングプロセッサ1は、区画ID「5,9」の区画に対応した複数のレイに関するボリュームレンダリング演算を実行する。同様に、レンダリングプロセッサ2は、区画ID「2,6,7」の区画に対応した複数のレイに関する演算を実行し、レンダリングプロセッサ3は、区画ID「3,4,8」の区画に対応した複数のレイに関する演算を実行する。 【0029】 本実施形態では、画像形成処理(ボリュームレンダリング演算)の処理時間に応じて各レンダリングプロセッサに対応した担当区画テーブルを更新することにより、画像形成処理の負荷を効率よく3つのレンダリングプロセッサ1〜3に配分している。 【0030】 図4は、本実施形態における画像形成処理の負荷配分を説明するための図である。負荷配分に利用されるテーブルのうち、3種類のテーブル「処理時間テーブル」「ソーティングテーブル」「負荷配分テーブル」は、負荷配分プロセッサのメモリ内に確保される。 【0031】 レンダリングプロセッサ1〜3は、各々、担当する区画ごとの処理時間を内部タイマで測定し、その結果と区画IDとを対応付けて、処理時間テーブルに書き込む。例えば、図4では、レンダリングプロセッサ1が最適化前に区画ID「1」の区画を担当し、その画像処理(レンダリング演算)に40msの処理時間を要したため、処理時間テーブル内に区画ID「1」とその処理時間40msが対応付けられている。同様に、レンダリングプロセッサ1が担当した他の区画とその処理時間とが処理時間テーブル内に書き込まれ、また、レンダリングプロセッサ2,3が担当した区画とその処理時間も処理時間テーブル内に書き込まれる。 【0032】 負荷配分プロセッサ内の負荷配分プロセッサコアは、処理時間テーブルに書き込まれた全ての要素を参照し、全ての区画を各区画ごとの処理時間の大きさの順に配列する。つまり、処理時間順に区画IDをソーティングし、その結果をソーティングテーブルに書き込む。例えば、図4に示す処理時間テーブルには、投影面内の全ての区画(図3(a)に示す9つの区画)の区画IDとその処理時間とが対応付けられている。そして、これら9つの区画を処理時間の小さい順に左から配列することにより図4に示すソーティングテーブルが生成される。 【0033】 ソーティングテーブルが生成されると、負荷配分プロセッサはソーティングテーブルの区画IDを負荷配分テーブルのレンダリングプロセッサ1〜3の領域に順に書き込む。例えば、ソーティングテーブルに書き込まれた複数の区画IDを左端から順に、レンダリングプロセッサ1,2,3に割り当て、これを繰り返すことにより、図4に示す負荷配分テーブルが生成(更新)される。 【0034】 さらに、負荷配分プロセッサによって更新された負荷配分テーブルの内容がレンダリングプロセッサ1〜3に伝えられ、各レンダリングプロセッサは、負荷配分テーブルの内容に基づいて、担当区画テーブルを更新する。その結果、図4に示すように、例えば、レンダリングプロセッサ1の最適化前の担当区画テーブル(区画ID「1,5,9」)が、最適化後の担当区画テーブル(区画ID「4,3,6」)に更新される。同様に、レンダリングプロセッサ2,3に関する担当区画テーブルも負荷配分テーブルの内容に応じて更新される。 【0035】 そして、レンダリングプロセッサ1〜3は、更新された担当区画テーブルに従って自分が担当する区間を切り替え、例えば次の時相では、各レンダリングプロセッサ内のプロセッサコアが更新された担当区画テーブルを参照して、切り替え後の区画のレンダリング処理を実行する。 【0036】 図5は、最適化前後の処理時間テーブルを比較した図である。最適化前、レンダリングプロセッサ1は、区画ID「1,5,9」の区画に関するレンダリング演算を担当しており、その演算に要した合計の処理時間は95msである。また、最適化前のレンダリングプロセッサ2の合計処理時間は45msであり、レンダリングプロセッサ3の合計処理時間は30msである。 【0037】 したがって、最適化前の負荷配分状態で3つのレンダリングプロセッサ1〜3によりレンダリング演算が並列処理されると、レンダリングプロセッサ1の処理時間が最も大きいため、並列処理の処理時間がレンダリングプロセッサ1に大きく依存する(プロセッサ1がmost criticalとなる)。例えば、並列処理の処理時間が95msとなる。 【0038】 これに対し、図4を利用して説明した処理により負荷分配を最適化した後の処理時間テーブルが、図5に示す最適化後の処理時間テーブルである。この最適化後の処理時間テーブルは、最適化前と同じボリュームデータを最適化後の負荷配分で各レンダリングプロセッサに実行させた場合を示している。そのため、3つのレンダリングプロセッサ1〜3の合計の処理時間(170ms)は、最適化前と最適化後において不変である。 【0039】 但し、最適化後においては、処理時間の最も大きいレンダリングプロセッサ3の処理時間が75msとなっている(プロセッサ3がmost criticalとなる)。つまり、システム全体の処理時間は、最適化前の95msに対し、最適化後は75msに短縮できている。 【0040】 複数の時相に亘って超音波画像が形成される場合には、各時相ごとに負荷配分の最適化を行ってもよい。その場合には、例えば、各レンダリングプロセッサの担当区画テーブルが各時相ごとに更新される。 【0041】 図6は、各時相ごとに担当区画テーブルが更新される様子を説明するための図である。図6において、ボリュームデータ1,2,3,・・・,Nは、各時相ごとのボリュームデータを示している。図6は、各時相ごとにレンダリングプロセッサ1〜3の各々の担当区画テーブルが更新される様子を示している。 【0042】 オフラインでのリアルタイム処理、例えば、複数の時相のボリュームデータをメモリ(CINEメモリ)に取り込んでからメモリ内のデータを利用してループ再生する処理を考える。この場合には、リアルタイム処理に入る前に、図4を利用して説明した負荷分配の最適化を各時相ごとに行う。つまり、各時相のボリュームデータについて、図4に示した「処理時間テーブルへの書き込み」→「負荷配分テーブル作成」→「各レンダリングプロセッサの担当区画テーブルの更新」の処理を行い、それを全時相のボリュームデータについて予め行っておく。これにより、例えば、図6に示すように、各時相ごとに最適化された担当区画テーブルが生成される。 【0043】 そして、メモリ内のデータを読み込んでリアルタイム処理を実行する際には、各時相ごとに最適化された担当区画テーブルに従って、各時相ごとに担当する区画を切り替えながら、各レンダリングプロセッサが画像形成処理(ボリュームレンダリング演算)を実行する。これにより、複数の時相に亘って、各時相ごとに、最適化された負荷配分で画像形成処理が実行される。 【0044】 図7は、オフラインでのリアルタイム処理の具体例を説明するためのフローチャートである。図7のフローチャートを各ステップごとに説明する。なお、図7に示す各ステップのうち、S702〜S714は、レンダリングプロセッサ1〜3による処理であり、S720〜S730は、負荷配分プロセッサによる処理である。 【0045】 まず、超音波診断装置の中央制御部(HOST)からリアルタイム3次元画像形成処理の指示(コマンド発行)が成される(S700)。中央制御部は、例えば、ユーザ操作に応じてコマンドを発行する。 【0046】 コマンドが発行されると、各レンダリングプロセッサは、1ボリューム分(1時相分)の担当区画のレンダリング演算処理を実行して画像データを出力する(S702)。ちなみに、各レンダリングプロセッサの担当区画テーブルには、例えば、デフォルトの区画IDが書き込まれており、担当区画テーブルが更新されるまでは、各レンダリングプロセッサは、デフォルトの区画IDに対応した区画のレンダリング処理を実行する。担当区画テーブルにデフォルトの区画IDを書き込むのは、レンダリングプロセッサ自身でもよいしHOSTまたは負荷配分プロセッサでもよい。 【0047】 1ボリューム分の担当区画のレンダリング演算処理を実行すると、各レンダリングプロセッサは、負荷配分プロセッサ内の処理時間テーブル(図4参照)に、区画IDとその区画に関する処理時間をペアで(対応付けして)書き込む。さらに、担当の全ての区画の書き込みが完了したら書き込み完了フラグを立てる(S704)。 【0048】 負荷配分プロセッサは、各レンダリングプロセッサの書き込み完了フラグを確認し(S720)、全てのレンダリングプロセッサの書き込み完了フラグが立っていれば、書き込み完了フラグをクリアして(S722)、区画IDを処理時間順にソーティングしてソーティングテーブル(図4参照)に書き込む(S724)。 【0049】 さらに、ソーティングテーブルに書き込まれた順序に従って区画IDを負荷配分テーブルの各レンダリングプロセッサの領域に書き込み(S726)、負荷配分テーブルの各レンダリングプロセッサに関する領域をそのレンダリングプロセッサに送信し、各レンダリングプロセッサの担当区画テーブルを更新する(S728)。 【0050】 そして、HOSTからループ再生(CINE)再生のコマンドが発行されたか否か確認される(S706)。ループ再生のコマンドが発行されていなければ、S702のステップに戻り、各レンダリングプロセッサは1ボリューム分のレンダリング処理を実行する。さらに、S704,S720〜S728のステップが実行されて、1ボリューム分のデータに関する担当区画テーブルの更新が行われ、S706でループ再生コマンドの確認が行われる。 【0051】 こうして、ループ再生コマンドの発行が確認されるまで、1ボリュームずつレンダリング演算が実行され、メモリ内の全てのボリューム(時相)の担当区画テーブルが生成(更新)される。 【0052】 S706でループ再生コマンドの発行が確認されるとループ再生が実行される。つまり、各レンダリングプロセッサは、担当区画テーブルに従ってメモリに記憶された1ボリューム分のレンダリング演算を実行して画像データを出力する(S708)。さらに、次の時相の担当区画テーブルに切り替えて(S710)、レンダリングパラメータが更新されていなければ(S712)、次の時相の担当区画テーブルに従って1ボリューム分のレンダリング演算を実行する(S708)。S708とS710のステップは、レンダリングパラメータが更新されるまで繰り返し実行される。つまり、所定期間内の画像データが繰り返し出力されてループ再生が実行される。 【0053】 S712でレンダリングパラメータが更新されると、つまり、視点やズーム倍率や関心領域(ROI)などのレンダリングパラメータが更新されると、各レンダリングプロセッサは、メモリ(CINEメモリ)内の全てのボリュームについて、一度だけレンダリング処理を実行し、各ボリューム(各時相)ごとに各区画の処理時間を計測して負荷配分プロセッサに通知する(S714)。 【0054】 処理時間の計測結果が通知されると、負荷配分プロセッサは、図4を利用して説明した負荷配分処理を実行して負荷配分テーブルを生成(更新)し、負荷配分テーブルの内容がレンダリングプロセッサ1〜3に伝えられて、担当区画テーブルが更新される(S730)。このように、レンダリングパラメータが更新された場合でも、S714とS730の処理により、更新されたレンダリングパラメータに応じたレンダリング処理が可能になり、また、パラメータ更新後のレンダリング処理においても、各時相ごとに負荷配分が最適化される。 【0055】 以上、図7を利用してオフラインでのリアルタイム処理について説明した。オフラインの処理では、ループ再生(CINE再生)の前に最適な負荷配分となる担当区画テーブルを作成しておくことができる。これに対し、オンラインのリアルタイム処理では、送受信部から次々に得られるボリュームデータをレンダリング処理するため、レンダリングプロセッサにとって入力ボリュームデータは常に未知データである。そのため、入力ボリュームデータごとに最適な担当区画テーブルを持つことは原理的に不可能である。 【0056】 そこで、本実施形態では、オンラインのリアルタイム処理において、連続する複数の時相での処理時間の平均値(時相平均値)に基づいて、各レンダリングプロセッサの将来の負荷状況を予測して負荷配分を最適化する。 【0057】 図8は、オンラインでのリアルタイム処理の具体例を説明するためのフローチャートである。図8のフローチャートを各ステップごとに説明する。なお、図8に示す各ステップのうち、S802〜S808は、レンダリングプロセッサ1〜3による処理であり、S820〜S828は、負荷配分プロセッサによる処理である。 【0058】 まず、3Dプローブが超音波データ(ボリュームデータ)の取り込みを開始すると(S800)、各レンダリングプロセッサは、5ボリューム分(5時相分)の担当区画のレンダリング演算処理を実行する(S802)。そして、各レンダリングプロセッサは、負荷配分プロセッサ内の処理時間テーブル(図4参照)に、区画IDとその区画に関する5時相分の処理時間の平均値(時相平均値)をペアで(対応付けして)書き込む。さらに、担当の全ての区画の書き込みが完了したら書き込み完了フラグを立てる(S804)。なお、5時相分の平均値の計算は負荷配分プロセッサが行ってもよい。 【0059】 負荷配分プロセッサは、各レンダリングプロセッサの書き込み完了フラグを確認し(S820)、全てのレンダリングプロセッサの書き込み完了フラグが立っていれば、書き込み完了フラグをクリアして(S822)、区画IDを処理時間(時相平均値)順にソーティングしてソーティングテーブル(図4参照)に書き込む(S824)。 【0060】 さらに、ソーティングテーブルに書き込まれた順序に従って区画IDを負荷配分テーブルの各レンダリングプロセッサの領域に書き込み(S826)、負荷配分テーブルの各レンダリングプロセッサに関する領域をそのレンダリングプロセッサに送信し、各レンダリングプロセッサの担当区画テーブルが生成される(S828)。 【0061】 そして、各レンダリングプロセッサは、生成された担当区画テーブルに従って処理対象となる区画のレンダリング演算(リアルタイム3次元処理)を実行する(S806)。レンダリングパラメータが更新されていなければ(S808)、次の時相のレンダリング演算を実行する(S806)。 【0062】 S808でレンダリングパラメータが更新されると、つまり、視点やズーム倍率や関心領域(ROI)などのレンダリングパラメータが更新されると、S802に戻り、各レンダリングプロセッサは、5ボリューム分(5時相分)の担当区画のレンダリング演算処理を実行し、さらに、S804以降のステップが実行される。 【0063】 このように、オンラインでのリアルタイム処理の場合には、データの取り込み開始直後、あるいは、レンダリングパラメータが更新された直後の5時相分のレンダリング処理に関する時相平均値を利用して負荷配分が行われる。図8に示した例では、5時相分の時相平均値を利用しているが、5時相分以外の平均値(例えば、3時相分や10時相分)を利用してもよい。 【0064】 以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態により、例えば、複数の汎用プロセッサを用いたリアルタイム3次元画像作成において、プロセッサの負荷を可能な限り均等に分散して高フレームレート化を実現することができる。 【0065】 なお、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。 【図面の簡単な説明】 【0066】 【図1】本発明に係る超音波診断装置の全体構成を示す機能ブロック図である。 【図2】ボリュームレンダリング画像の画像処理を説明するための図である。 【図3】投影面の分割と画像形成処理の分散を説明するための図である。 【図4】本実施形態における画像形成処理の負荷配分を説明するための図である。 【図5】最適化前後の処理時間テーブルを比較した図である。 【図6】時相ごとに担当区画テーブルが更新される様子を説明するための図である。 【図7】オフラインのリアルタイム処理を説明するためのフローチャートである。 【図8】オンラインのリアルタイム処理を説明するためのフローチャートである。 【符号の説明】 【0067】 12 3Dプローブ、14 送受信部、16 表示処理部、18 表示器、20 画像形成ブロック。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390029791 【氏名又は名称】アロカ株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月29日(2006.8.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075258 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二
【識別番号】100096976 【弁理士】 【氏名又は名称】石田 純
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| 【公開番号】 |
特開2008−54746(P2008−54746A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−232229(P2006−232229) |
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