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【発明の名称】 内視鏡用ガイドチューブ及び内視鏡装置
【発明者】 【氏名】平田 康夫

【要約】 【課題】簡単な構造でも被検体に確実に固定することができる内視鏡用ガイドチューブ及び内視鏡装置を提供すること。

【構成】被検体OBの検査孔LHから被検体OB内に挿入される内視鏡用ガイドチューブ7であって、内視鏡の挿入部2が挿通され、少なくとも先端側に湾曲した湾曲形状部9が形成されたチューブ部材10を備え、チューブ部材10に、検査孔LHとのストッパ(摩擦嵌合部)18が設けられていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の挿入口から前記被検体内に挿入される内視鏡用ガイドチューブであって、
内視鏡の挿入部が挿通され、少なくとも先端側に湾曲した湾曲形状部が形成されたチューブ部材を備え、
該チューブ部材に、前記挿入口との摩擦嵌合部が設けられていることを特徴とする内視鏡用ガイドチューブ。
【請求項2】
前記摩擦嵌合部が、前記チューブ部材よりも径方向外方に突出していることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用ガイドチューブ。
【請求項3】
前記摩擦嵌合部が、前記チューブ部材を押圧した状態で装着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡用ガイドチューブ。
【請求項4】
前記摩擦嵌合部に、前記チューブ部材の基端側から先端側に向かって漸次縮径されたテーパ面が設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の内視鏡用ガイドチューブ。
【請求項5】
前記チューブ部材の少なくとも一部の外径が、前記挿入口よりも径の大きい大径部とされ、
前記大径部の先端側から基端側に向かって前記チューブ部材の中心軸線に沿ってスリットが設けられ、
前記チューブ部材の周方向に前記スリットが収縮して、前記大径部に前記摩擦嵌合部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用ガイドチューブ。
【請求項6】
前記チューブ部材の少なくとも一部の外径が、前記挿入口よりも径の大きい大径部とされ、
前記大径部の先端側から基端側に向かって前記チューブ部材の中心軸線に沿って切り目が設けられ、
前記切り目の切断面が、前記大径部の先端に向かって漸次重ね合わされていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用ガイドチューブ。
【請求項7】
細長の挿入部と、
該挿入部が挿通される請求項1から6の何れか一つの内視鏡用ガイドチューブと、
を備えていることを特徴とする内視鏡装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡用ガイドチューブ及び内視鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工業用や医療用として使用される内視鏡装置は、被検体内への挿入部の挿入を補助するための内視鏡用ガイドチューブを備えている。この内視鏡用ガイドチューブは、被検体に設けられた検査孔に挿通され、先端側が所定の方向に湾曲した状態で挿入部が挿入される。
【0003】
この際、検査孔に挿入した挿入部を確実に目的部位に誘導するために、内視鏡用ガイドチューブを被検体に対して固定しておく必要がある。このような固定手段として、例えば、ネジ部が設けられ、ねじ固定された固定具に固定ノブを締め付けてガイドチューブを固定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、ガイドチューブにバルーンを設けて、これを膨張させて固定するものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開平5−211985号公報
【特許文献2】特開2005−118114号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の内視鏡用処置具は、固定具の構成が複雑であり、簡単に固定するものではない。また、特許文献2に記載の内視鏡用処置具は、バルーンを膨張させるための手段がさらに必要になる。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、簡単な構造でも被検体に確実に固定することができる内視鏡用ガイドチューブ及び内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る内視鏡用ガイドチューブは、被検体の挿入口から前記被検体内に挿入される内視鏡用ガイドチューブであって、内視鏡の挿入部が挿通され、少なくとも先端側に湾曲した湾曲形状部が形成されたチューブ部材を備え、該チューブ部材に、前記挿入口との摩擦嵌合部が設けられていることを特徴とする。
【0006】
この発明は、チューブ部材に摩擦嵌合部が設けられているので、摩擦嵌合部と被検体の挿入口との間に生じた摩擦力によって、チューブ部材の被検体に対する移動を規制して、チューブ部材を被検体に固定支持させることができる。
【0007】
また、本発明に係る内視鏡用ガイドチューブは、前記内視鏡用ガイドチューブであって、前記摩擦嵌合部が、前記チューブ部材よりも径方向外方に突出していることを特徴とする。
【0008】
この発明は、チューブ部材が挿通可能な挿入口であっても、挿入口に摩擦嵌合部を嵌合させることができ、その際に発生する摩擦力によってチューブ部材を被検体に固定することができる。
【0009】
また、本発明に係る内視鏡用ガイドチューブは、前記内視鏡用ガイドチューブであって、前記摩擦嵌合部が、前記チューブ部材を押圧した状態で装着されていることを特徴とする。
【0010】
この発明は、チューブ部材の被検体内への挿入長さに合わせて、摩擦嵌合部をチューブ部材に対して移動することができ、チューブ部材を観察に好適な位置に保持することができる。
【0011】
また、本発明に係る内視鏡用ガイドチューブは、前記内視鏡用ガイドチューブであって、前記摩擦嵌合部に、前記チューブ部材の基端側から先端側に向かって漸次縮径されたテーパ面が設けられていることを特徴とする。
【0012】
この発明は、先端側からチューブ部材を挿入口に押し込む際に、挿入口とテーパ面との間の摩擦力を徐々に高めることができ、チューブ部材を挿入口にスムーズに固定支持させることができる。
【0013】
また、本発明に係る内視鏡用ガイドチューブは、前記内視鏡用ガイドチューブであって、前記チューブ部材の少なくとも一部の外径が、前記挿入口よりも径の大きい大径部とされ、前記大径部の先端側から基端側に向かって前記チューブ部材の中心軸線に沿ってスリットが設けられ、前記チューブ部材の周方向に前記スリットが収縮して、前記大径部に前記摩擦嵌合部が形成されることを特徴とする。
【0014】
この発明は、チューブ部材を挿入口に押し込む際、挿入口に挿通可能な外径になるまでスリット幅が狭まる方向に大径部が変形するので、スリット幅を広げる方向の復元力を大径部に生じさせることができる。従って、この部分を摩擦嵌合部にすることができる。
【0015】
また、本発明に係る内視鏡用ガイドチューブは、前記内視鏡用ガイドチューブであって、前記チューブ部材の少なくとも一部の外径が、前記挿入口よりも径の大きい大径部とされ、前記大径部の先端側から基端側に向かって前記チューブ部材の中心軸線に沿って切り目が設けられ、前記切り目の切断面が、前記大径部の先端に向かって漸次重ね合わされていることを特徴とする。
【0016】
この発明は、チューブ部材を挿入口に押し込む際、挿入口に挿通可能な外径になるまで切断面がさらに重なる方向に大径部が変形するので、切断面が再度広がる方向の復元力を大径部に生じさせることができる。従って、この部分を摩擦嵌合部にすることができる。
【0017】
本発明に係る内視鏡装置は、細長の挿入部と、該挿入部が挿通される本発明に係る内視鏡用ガイドチューブと、を備えていることを特徴とする。
【0018】
この発明は、内視鏡用ガイドチューブの摩擦嵌合部と被検体の挿入口との間に生じた摩擦力によって、チューブ部材の被検体に対する移動を規制してチューブ部材を被検体に固定支持させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、簡単な構造でも被検体に確実に固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明に係る第1の実施形態について、図1から図5を参照して説明する。
本実施形態に係る内視鏡装置1は、図1に示すように、細長で可撓性を有する挿入部2を備える内視鏡3と、内視鏡3で観察した画像を表示させる表示部5を有する装置本体6と、可撓性を有して内視鏡3の挿入部2が内部に挿通される内視鏡用ガイドチューブ7とを備えている。
【0021】
内視鏡3には、挿入部2の先端側に配された湾曲部2Aを湾曲操作するためのジョイスティック8Aが配された操作部8が、挿入部2の基端に設けられている。
内視鏡用ガイドチューブ7は、内視鏡3の挿入部2が挿通され、先端側に湾曲した湾曲形状部9が形成されたチューブ部材10を備えている。このチューブ部材10は、例えば、被検体であるジェットエンジンのアクセスポート等の検査孔(挿入口)に内視鏡3の挿入部2を挿入するため、ジェットエンジン周囲の配管類の隙間から挿入できるように、かつ、検査孔よりも長くなるように、挿入部2に対して所定の長さとなっている。
【0022】
チューブ部材10は、外径が検査孔よりも小径とされ、図2に示すように、最外層に配されて湾曲形状部9の湾曲状態を保持する薄肉の樹脂チューブ、例えば、熱収縮チューブ11と、熱収縮チューブ11の内側に配されて、湾曲形状部9が湾曲したときに発生する曲げ応力を緩和する編状管12と、湾曲形状部9よりも基端側に編状管12の代わりに配されたパイプ部材13とを備えている。
【0023】
熱収縮チューブ11は、加熱されて径方向に収縮する樹脂で構成されており、曲げ形状に保持された状態で加熱されることによって、収縮してその曲げ形状が保持される。
編状管12は、金属部材15が編みこまれて構成されている。編状管12の先端には、網目の解れを防ぐための先端側はんだ部16Aが設けられている。
パイプ部材13は、編状管12と略同一の内外径で形成されており、先端が編状管12の基端と基端側はんだ部16Bを介して接続されている。
【0024】
チューブ部材10の基端には、筒状の口金17が設けられている。この口金17は、内側が手元側に向かってテーパ状に拡径されており、内視鏡3の挿入部2を手元側から挿入しやすい形状となっている。また、口金17は、ストッパ18の抜け止め用の機能も有している。チューブ部材10には、検査孔に嵌合するストッパ(摩擦嵌合部)18が着脱自在に嵌合されて設けられている。
【0025】
ストッパ18は、樹脂からなり、図3に示すように、内径がチューブ部材10の外径と略同一とされ、かつ、外径が検査孔の内径よりも大きくなるように径方向外方に突出した筒部20と、筒部20の内径と略同一の内径とされ、外径が筒部20の外径よりも大きくされて、筒部20の基端に一体となって接続された大径筒部21と、筒部20の内径及び外径と略同一の基端から先端に向かって、内径及び外径が漸次縮径されたテーパ面22a,22bが形成されるとともに、先端から基端側に向かって複数のスリット22Aが周方向に並んで設けられて、筒部20の先端に一体に接続された弾性変形部22とを備えている。大径筒部21は、仮にストッパ18が検査孔に入り込んでしまうような径の検査孔であっても、手元側で引っ掛かるような外径となっている。
【0026】
弾性変形部22の各スリット22A間には、径方向に湾曲可能な変形片22Bが形成されている。このストッパ18の弾性変形部22は、チューブ部材10に嵌合される際、変形片22Bの先端側が基端側に対して径方向外方に湾曲する力をチューブ部材10の外面から負荷される。このため、変形片22Bの先端側には径方向内方への復元力が作用する。従って、ストッパ18は、変形片22Bにてチューブ部材10を押圧した状態でチューブ部材10に装着される。
【0027】
次に、本実施形態に係る内視鏡装置1及び内視鏡用ガイドチューブ7の作用について、図4及び図5をさらに用いて説明する。
まず、図4に示すように、内視鏡用ガイドチューブ7の基端の口金17から真っ直ぐな丸棒状の芯金CBをチューブ部材10内部に挿入して、中心軸線Cに沿うように湾曲形状部9を真っ直ぐな状態にしておく。
【0028】
続いて、内視鏡用ガイドチューブ7を先端側から被検体OBの検査孔LHに挿入する。チューブ部材10の先端を所定の位置まで挿入した後、芯金CBを口金17から抜去する。このとき、湾曲形状部9が再び元の状態に湾曲する。そして、内視鏡用ガイドチューブ7をさらに被検体OBの内部に挿入して、湾曲形状部9を被検体OBの壁面Wに押し当てる。
【0029】
この状態で、ストッパ18を移動して、検査孔LHに弾性変形部22を係合させ、さらに押し込む。このとき、検査孔LHの内面と、ストッパ18の変形片22Bのテーパ面22a,22bとが徐々に接触して、変形片22Bと、検査孔LH及びチューブ部材10の外面との間で何れも摩擦力が大きくなる。この摩擦力によって、検査孔LHに対してチューブ部材10が固定支持される。
【0030】
この状態で、内視鏡用ガイドチューブ7の先端側も被検体OBの壁面Wに当接されているので、内視鏡用ガイドチューブ7が、検査孔LHと壁面Wとの二点で支持される。
こうして、内視鏡用ガイドチューブ7の口金17から内視鏡3の挿入部2を挿入し、図5に示すように、内視鏡用ガイドチューブ7の先端から突出させ、所定の観察を行う。
【0031】
この内視鏡装置1及び内視鏡用ガイドチューブ7によれば、チューブ部材10にストッパ18が設けられているので、ストッパ18と被検体OBの検査孔LHとの間に生じた摩擦力によって、チューブ部材10の被検体OBに対する移動を規制して、チューブ部材10を被検体OBに固定支持させることができる。従って、簡単な構造でも被検体OBにチューブ部材10を確実に固定させることができる。
【0032】
また、ストッパ18が、チューブ部材10に対して進退可能なので、チューブ部材10の被検体OB内への挿入長さに合わせて、ストッパ18をチューブ部材10に対して移動することができ、チューブ部材10を壁面Wに当接させて観察に好適な位置に保持することができる。
【0033】
さらに、ストッパ18の変形片22Bがテーパ面22a,22bを備えているので、先端側からチューブ部材10を検査孔LHに押し込む際に、検査孔LHとテーパ面22a、チューブ部材10とテーパ面22bとの間の摩擦力をそれぞれ徐々に高めることができ、チューブ部材10を検査孔LHにスムーズに固定支持させることができる。
【0034】
次に、第2の実施形態について図6から図8を参照しながら説明する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る内視鏡装置30の内視鏡用ガイドチューブ31におけるチューブ部材32の途中に、径方向外方に突出した摩擦嵌合部33が設けられているとした点である。
【0035】
摩擦嵌合部33は、ゴム等の弾性部材からなり、略円管状の弾性変形部材35を備えている。この弾性変形部材35は、外径が検査孔LHの内径と略同一とされ、図6に示すように、チューブ部材32の熱収縮チューブ11とパイプ部材13との間に配されている。そのため、弾性変形部材35の近傍では、熱収縮チューブ11が径方向外方に盛り上がるように突出した状態となっている。
【0036】
弾性変形部材35は、内視鏡用ガイドチューブ31を検査孔LHから被検体OB内に挿入した際、摩擦嵌合部33と検査孔LHとが嵌合した状態で、湾曲形状部9が壁面Wに当接可能な位置に配設されている。
【0037】
なお、図7に示すように、弾性変形部材36が編状管12の外面に、チューブ部材32に対して移動可能に配されていてもよい。この場合、弾性変形部材35の両端に、外径が内径に近づくように漸次縮小するテーパ面36aが形成されている。また、弾性変形部材36の内径が編状管12の外径よりも小さく形成され、内径が拡径される方向に変形した状態で弾性変形部材36が編状管12に嵌合されている。
【0038】
次に、本実施形態に係る内視鏡装置30及び内視鏡用ガイドチューブ31の作用について、図8をさらに用いて説明する。
まず、第1の実施形態と同様に、内視鏡用ガイドチューブ31の基端の口金17から図示しない芯金をチューブ部材32内部に挿入して、湾曲形状部9を真っ直ぐな状態にしておく。
【0039】
続いて、内視鏡用ガイドチューブ31を先端側から被検体OBの検査孔LHに挿入する。チューブ部材32の先端を所定の位置まで挿入した後、芯金を口金17から抜去する。このとき、湾曲形状部9が再び元の状態に湾曲する。そして、内視鏡用ガイドチューブ31をさらに被検体OBの内部に挿入して、湾曲形状部9を被検体OBの壁面Wに押し当てる。
【0040】
このとき、検査孔LHの内面と摩擦嵌合部33とが接触し、弾性変形部材35が押圧されて弾性変形して、検査孔LHと摩擦嵌合部33とが嵌合される。このときに発生する摩擦力によって、検査孔LHに対してチューブ部材32が固定支持される。その後は、第1の実施形態と同様に内視鏡3の挿入部2をチューブ部材32に挿入する。
【0041】
この内視鏡装置30及び内視鏡用ガイドチューブ31によれば、第1の実施形態と同様に、チューブ部材32の被検体OBに対する移動を規制して、チューブ部材32を被検体OBに固定支持させることができる。
【0042】
次に、第3の実施形態について図9から図11を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第3の実施形態と第2の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る内視鏡装置40の内視鏡用ガイドチューブ41における摩擦嵌合部42の弾性変形部材43の外径が、先端側から基端側に向かって漸次拡径されているとした点である。
【0043】
弾性変形部材43は、図9に示すように、チューブ部材45の基端側の編状管12とパイプ部材13との間に配されている。そのため、チューブ部材45の基端側の外面には、弾性変形部材43の外面に沿ってテーパ面45aが形成されている。口金17は、編状管12に覆われるようにして配されている。なお、チューブ部材45には、基端側に弾性変形部材43が配されているので、パイプ部材13の代わりに基端側まで編状管12が延設されている。
【0044】
なお、図10に示すように、外面が、先端側から基端側に向かって階段状に増大した弾性変形部材46でも構わない。この場合、摩擦嵌合部47の外面は、弾性変形部材46に合わせて、テーパ面47aと平坦部47bとが交互に形成される。
【0045】
次に、本実施形態に係る内視鏡装置40及び内視鏡用ガイドチューブ41の作用について、図11をさらに用いて説明する。
まず、上記他の実施形態と同様に、内視鏡用ガイドチューブ41を先端側から被検体OBの検査孔LHに挿入する。そして、内視鏡用ガイドチューブ41をさらに被検体OBの内部に挿入して、湾曲形状部9を被検体OBの壁面Wに押し当てる。
【0046】
このとき、検査孔LHの内面と、摩擦嵌合部42のテーパ面45aとが徐々に接触し、弾性変形部材43が押圧されながら弾性変形して、やがて検査孔LHと摩擦嵌合部42とが嵌合される。このときに発生する摩擦力によって、検査孔LHに対してチューブ部材45が固定支持される。その後は、第1の実施形態と同様に内視鏡3の挿入部2をチューブ部材45に挿入する。
【0047】
この内視鏡装置40及び内視鏡用ガイドチューブ41によれば、第2の実施形態と同様の効果を奏することができる。特に、摩擦嵌合部42の全体にテーパ面45aが形成されているので、嵌合する検査孔LHの内径が増減しても、テーパ面45aの傾斜範囲内であれば、同一の内視鏡用ガイドチューブ41を使用することができる。
【0048】
次に、第4の実施形態について図12から図14を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第4の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る内視鏡装置50の内視鏡用ガイドチューブ51のチューブ部材52の先端側が、検査孔LHの内径よりも外径の大きい大径部52Aとされ、図12に示すように、大径部52Aの先端から基端側に向かって中心軸線Cに沿って所定の長さのスリット53が設けられているとした点である。
【0049】
スリット53は、先端から所定の長さで基端側に向けて形成されている。
スリット53の幅、即ち、切断面53a,53b間の距離は、チューブ部材52が検査孔LHに挿入された際、チューブ部材52の周方向にスリット53が収縮して大径部52Aが縮径可能に、所定の距離となっている。なお、図13及び図14に示すように、このときに検査孔LHと嵌合した部分が摩擦嵌合部55となる。
【0050】
次に、本実施形態に係る内視鏡装置50及び内視鏡用ガイドチューブ51の作用について説明する。
まず、上記他の実施形態と同様に、内視鏡用ガイドチューブ51に芯金CBを挿入した状態で、チューブ部材52の先端側から内視鏡用ガイドチューブ51を被検体OBの検査孔LHに挿入する。
【0051】
このとき、図13に示すように、チューブ部材52の外径が検査孔LHの内径と略同一になるまで、スリット53の切断面53a,53b同士が接近する方向にチューブ部材52が縮径される。この状態では、スリット53がチューブ部材52の周方向に広がる方向に復元力が発生するので、チューブ部材52が検査孔LHの内面を径方向外方に押圧した状態となる。従って、チューブ部材52と検査孔LHとの間には摩擦力が発生して摩擦嵌合部55が形成される。一方、被検体OB内に挿入されたチューブ部材52の先端側では、スリット53が当初のスリット幅まで広がって、大径部52Aが再び形成される。
【0052】
そして、検査孔LHとチューブ部材52とが擦れ合うようにしながら、内視鏡用ガイドチューブ51をさらに被検体OBの内部に挿入して、湾曲形状部9を被検体OBの壁面Wに押し当てる。このとき、湾曲形状部9が被検体OBの壁面Wに支持される。一方、検査孔LHと摩擦嵌合部55とが嵌合したときの摩擦力によって、検査孔LHに対してチューブ部材52が固定支持される。
【0053】
こうして、図14に示すように、第1の実施形態と同様に内視鏡3の挿入部2をチューブ部材52に挿入して、所定の観察を行う。
この内視鏡装置50及び内視鏡用ガイドチューブ51によれば、チューブ部材52を検査孔LHに押し込む際に、検査孔LHに挿通可能な外径になるまで、スリット53幅が狭まる方向に大径部52Aを変形させることができる。従って、スリット53幅を広げる方向の復元力を大径部52Aに生じさせ、この部分を摩擦嵌合部55にして、チューブ部材52を検査孔LHに固定支持させることができる。
【0054】
次に、第5の実施形態について図15を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第5の実施形態と第4の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る内視鏡装置60の内視鏡用ガイドチューブ61のチューブ部材62の大径部62Aに、先端から基端側に向かって中心軸線Cに沿って切り目63が設けられ、切り目63の切断面63a,63bが、大径部62Aの先端に向かって漸次重ね合わされているとした点である。即ち、チューブ部材62は先端側の外径及び内径が先端に向かって漸次縮径されて、テーパ面62aが形成されている。
【0055】
この内視鏡装置60及び内視鏡用ガイドチューブ61の作用について説明する。
まず、第4の実施形態と同様に、内視鏡用ガイドチューブ61を先端側から図示しない被検体の検査孔に挿入する。
【0056】
このとき、検査孔の内面に押圧され、チューブ部材62の外径が、検査孔の内径と略同一の大きさになるまで、切り目63がさらに重なり合う方向にチューブ部材62が縮径する。この状態で、切り目63の切断面63a,63b重なり具合が元に戻るように、チューブ部材62の周方向に広がる方向に復元力が発生するので、チューブ部材62が検査孔の内面を押圧した状態となる。従って、チューブ部材62と検査孔LHとの間には摩擦力が発生して摩擦嵌合部65が形成される。
【0057】
そして、内視鏡用ガイドチューブ61をさらに被検体の内部に挿入して、湾曲形状部9を被検体の壁面Wに押し当てる。このとき、湾曲形状部9が被検体の壁面Wに支持される。一方、検査孔と摩擦嵌合部65とが嵌合したときの摩擦力によって、検査孔に対してチューブ部材62が固定支持される。
【0058】
この内視鏡装置60及び内視鏡用ガイドチューブ61によれば、チューブ部材62を検査孔に押し込む際、検査孔に挿通可能な外径になるまで切り目63の切断面63a,63bがさらに重なる方向に大径部62Aが変形するので、切断面63a,63bが再度広がる方向の復元力を大径部62Aに生じさせることができる。従って、この部分を摩擦嵌合部65にすることができる。
【0059】
次に、第6の実施形態について図16及び図17を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第6の実施形態と第4の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る内視鏡装置70の内視鏡用ガイドチューブ71のチューブ部材72全体の外径が検査孔LHよりも大径とされ、スリット73が、チューブ部材72の先端から基端まで設けられているとした点である。
【0060】
この内視鏡装置70及び内視鏡用ガイドチューブ71は、第4の実施形態と同様の作用により、同様の効果を奏することができる。特に、スリット73が、チューブ部材72の先端から基端まで設けられているので、検査孔LHの長さや壁面までの距離にかかわらず、任意の場所に摩擦嵌合部75を形成することができる。従って、内視鏡用ガイドチューブをその都度交換せずに、同一の内視鏡用ガイドチューブを使用することができる。
【0061】
次に、第7の実施形態について図18及び図19を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第7の実施形態と第4の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る内視鏡装置80の内視鏡用ガイドチューブ81のチューブ部材82の大径部82Aが、チューブ部材82の基端側に設けられ、スリット83が、基端から先端側に向かって中心軸線Cに沿って大径部82Aに設けられているとした点である。
【0062】
チューブ部材82の先端側は、外径が検査孔LHの内径よりも小さい小径部82Bとなっている。小径部82Bには、先端から湾曲形状部9の手前の部分まで延びる小スリット85が設けられている。
【0063】
次に、本実施形態に係る内視鏡装置80及び内視鏡用ガイドチューブ81の作用について説明する。
まず、第4の実施形態と同様に、内視鏡用ガイドチューブ81を先端側から被検体OBの検査孔LHに挿入する。
【0064】
このとき、小径部82Bは検査孔LHに対して抵抗なく挿入される。小径部82Bに続いて大径部82Aが検査孔LHを挿入する際には、外面が検査孔LHの内面に押圧され、チューブ部材82の外径が、検査孔LHの内径と略同一の大きさになるまで、スリット83の切断面83a,83b同士が接近する方向にチューブ部材82が縮径する。こうして、第4の実施形態と同様に、チューブ部材82と検査孔LHとの間には摩擦力が発生して摩擦嵌合部86が形成される。
【0065】
そして、内視鏡用ガイドチューブ81をさらに被検体OBの内部に挿入して、湾曲形状部9を被検体OBの壁面Wに押し当てる。このとき、湾曲形状部9が被検体OBの壁面Wに支持される。ここで、湾曲形状部9にはスリット83や小スリット85が設けられていないので、壁面Wに当接されても湾曲形状部9の湾曲状態が好適に維持される。
一方、検査孔LHと摩擦嵌合部86とが嵌合したときの摩擦力によって、検査孔LHに対してチューブ部材82が固定支持される。
【0066】
この内視鏡装置80及び内視鏡用ガイドチューブ81によれば、湾曲形状部9にはスリット83がないので、壁面Wに当接された際、湾曲形状部9の湾曲状態をより好適に維持することができる。
【0067】
次に、第8の実施形態について図20及び図21を参照しながら説明する。
なお、上述した他の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第8の実施形態と第4の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る内視鏡装置90の内視鏡用ガイドチューブ91のチューブ部材92に、図20に示すように、スリット53を覆うように湾曲形状部9に配された管状のカバー部材93が配されているとした点である。
【0068】
カバー部材93は、ゴム等の弾性部材からなり、スリット53幅を変えない状態で湾曲形状部9に嵌合されている。カバー部材93の長さは、湾曲形状部9に配されたスリット53を覆う長さとなっている。
なお、図21に示すように、弾性を有する帯状部材95aが螺旋状に巻回されてなるカバー部材95でも構わない。
【0069】
次に、本実施形態に係る内視鏡装置90及び内視鏡用ガイドチューブ91の作用について説明する。
まず、第4の実施形態と同様に、内視鏡用ガイドチューブ91を先端側から図示しない被検体の検査孔に挿入する。
【0070】
このとき、チューブ部材92が図示しない検査孔を通過する際に、カバー部材93が検査孔と嵌合され、径方向内方に押圧されて縮径される。そして、第4の実施形態と同様に、スリット53の切断面53a,53b同士が接近する方向にチューブ部材92が縮径され、検査孔との間で摩擦力が発生してチューブ部材92が支持される。
【0071】
そして、内視鏡用ガイドチューブ91をさらに図示しない被検体の内部に挿入して、湾曲形状部9を被検体の図示しない壁面に押し当てて、図示しない内視鏡の挿入部を内視鏡用ガイドチューブ91に挿入する。このとき、挿入部がチューブ部材92の湾曲形状部9を通過する際に、挿入部が内側から湾曲形状部9を径方向外方に押圧してスリット53を拡幅しようとしても、カバー部材93によって規制され、湾曲形状部9におけるスリット53幅が維持される。これにより、挿入部2が、スリット53から先端が突出することなく内視鏡用ガイドチューブ91の先端から突出する。
【0072】
この内視鏡装置90及び内視鏡用ガイドチューブ91によれば、第4の実施形態と同様の効果を奏することができる。特に、カバー部材93を備えているので、湾曲形状部9の形状を好適に保持した状態にて内視鏡の挿入部を挿入することができる。
【0073】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記第1の実施形態では、チューブ部材10の最外層に熱収縮チューブ11が配されているとしているが、熱収縮チューブ11の代わりに、加熱されて曲げ形状を記憶する形状記憶樹脂からなるチューブや、熱により成形されるチューブ等であっても構わない。
【0074】
また、ストッパ18が、自らが有する変形片22Bの弾性力によって、チューブ部材10に支持されているとしている。しかしこれに限らず、図22に示すように、ストッパ100がゴム等からなるものとされ、ストッパ100の基端に回転自在に係合されて内面にめねじ部101Aが形成されたリング部材101と、リング部材101よりも基端側に配され、リング部材101のめねじ部101Aと螺合されるおねじ部102Aが外面に形成された筒状の調整ねじ部102とが、チューブ部材10に装着され、これらがストッパ100をチューブ部材10の任意の位置に固定する内視鏡用ガイドチューブ103としても構わない。
【0075】
この場合、ストッパ100の基端側の外面に設けられたストッパ側係合部100Aと、リング部材101の内面の先端側に設けられたリング部材側係合部101Bとを係合させた状態で、リング部材101のめねじ部101Aと、調整ねじ部102のおねじ部102Aとを螺合させる。このとき、螺合が進むにつれてストッパ側係合部100Aが軸方向に押圧され、これに伴って、ストッパ100の基端側が径方向内方に突出するように弾性変形する。こうして、ストッパ100がチューブ部材10に圧着して固定される。従って、図示しない検査孔にチューブ部材10をより好適に支持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る内視鏡装置を示す全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る内視鏡用ガイドチューブを示す要部断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る内視鏡用ガイドチューブのストッパを示す斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る内視鏡装置及び内視鏡用ガイドチューブの作用を示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る内視鏡装置及び内視鏡用ガイドチューブの作用を示す説明図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡用ガイドチューブを示す要部断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡用ガイドチューブの変形例を示す要部断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡装置及び内視鏡用ガイドチューブの作用を示す説明図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る内視鏡用ガイドチューブを示す要部断面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る内視鏡用ガイドチューブの変形例を示す要部断面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る内視鏡装置及び内視鏡用ガイドチューブの作用を示す説明図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る内視鏡用ガイドチューブを示す要部斜視図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係る内視鏡装置及び内視鏡用ガイドチューブの作用を示す説明図である。
【図14】本発明の第4の実施形態に係る内視鏡装置及び内視鏡用ガイドチューブの作用を示す説明図である。
【図15】本発明の第5の実施形態に係る内視鏡用ガイドチューブを示す要部斜視図である。
【図16】本発明の第6の実施形態に係る内視鏡装置を示す要部斜視図である。
【図17】本発明の第6の実施形態に係る内視鏡装置及び内視鏡用ガイドチューブの作用を示す説明図である。
【図18】本発明の第7の実施形態に係る内視鏡用ガイドチューブを示す要部斜視図である。
【図19】本発明の第7の実施形態に係る内視鏡用ガイドチューブの作用を示す説明図である。
【図20】本発明の第8の実施形態に係る内視鏡用ガイドチューブを示す要部斜視図である。
【図21】本発明の第8の実施形態に係る内視鏡用ガイドチューブの変形例を示す要部斜視図である。
【図22】本発明の第1の実施形態に係る内視鏡装置の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0077】
1,30,40,50,60,70,80,90 内視鏡装置
2 挿入部
3 内視鏡
9 湾曲形状部
7,31,41,51,61,71,81,91 内視鏡用ガイドチューブ
10,32,45,52,62,72,82,92 チューブ部材
18 ストッパ(摩擦嵌合部)
22a,22b,36a,45a,47a,62a テーパ面
33,42,47,55,65,75 摩擦嵌合部
52A,62A,82A 大径部
53,73,83 スリット
63 切り目
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
【出願日】 平成18年8月25日(2006.8.25)
【代理人】 【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄

【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武

【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和

【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義

【識別番号】100086379
【弁理士】
【氏名又は名称】高柴 忠夫

【識別番号】100129403
【弁理士】
【氏名又は名称】増井 裕士


【公開番号】 特開2008−48946(P2008−48946A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−229032(P2006−229032)