トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 X線撮影装置
【発明者】 【氏名】池沢 学

【氏名】柳内 伸基

【要約】 【課題】操作者が、画面から目を離すことなく、複数の入力指令を容易に行うことのできるX線撮影装置の提供。

【構成】被検体を載置する天板を間にして対向配置されるX線源と映像系装置を有し、少なくとも前記天板、X線源、および映像系装置に各種の動作指令を与える複数の操作器を配設する制御操作卓を備えるX線撮影装置であって、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体を載置する天板を間にして対向配置されるX線源と映像系装置を有し、少なくとも前記天板、X線源、および映像系装置に各種の動作指令を与える複数の操作器を配設する制御操作卓を備えるX線撮影装置であって、
前記各操作器は該天板、X線源、および映像系装置の一連の操作にあって同時に操作できる第1操作器および第2操作器を備え、前記第1操作器と第2操作器を共働させて上記一連の操作がなされることを特徴とするX線撮影装置。
【請求項2】
前記第1操作器は把持部を有するレバー操作器として構成されるとともに、前記第2操作器は前記レバー操作器の把持部に取り付けられたボタン操作器として構成されていることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
【請求項3】
前記第1操作器および第2操作器は一つのレバー操作器として構成され、前記第1操作器は該レバー操作器の傾倒操作により、第2操作器は該レバー操作器の旋回操作により操作がなされることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
【請求項4】
前記第1操作器および第2操作器は一つのレバー操作器として構成され、前記第1操作器は該レバー操作器の傾倒操作により、第2操作器は該レバー操作器の上下動操作により操作がなされることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
【請求項5】
レバー操作器からなる前記第1操作器の傾倒操作は前記天板、X線源、および映像系装置のいずれかを動作させるとともに、一方の方向の傾倒操作にあって該動作を遅く、他方の方向の傾倒操作にあって該動作を速く設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のX線撮影装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はX線撮影装置に係り、特に、その制御操作卓に改良が施されたX線撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
X線撮影装置は被検体を載置する天板を間にして対向配置されるX線源と映像系装置を有して構成されている。そして、前記映像系装置はX線源からの前記被検体を透過したX線を検知しそのX線の検知量から該被検体の内部臓器等の陰影画像を作成するようになっている。
【0003】
また、このようなX線撮影装置は、被検体の胃に充填された造影剤をその周囲にまで充分いきわたらせるように、その天板を水平方向に対して自由に傾くように動作させ、また、その際に、該被検体の腹部を圧迫させる圧迫筒を動作させるように構成されている。
【0004】
さらに、被検体に対し前記X線源および映像系装置を自由な個所に移動させ所望の部位におけるX線撮影ができるように、前記天板の上下、水平動作はもちろんのこと、X線源および映像系装置をも動作させるように構成されている。
【0005】
X線撮影装置の天板、圧迫筒、X線源、および映像系装置のこのような動作は、上述したX線撮影装置の本体と離間して配置される制御操作卓からの操作によってなされ、該制御操作卓には、上述した各種の動作を個々に行わしめる操作に対応させた操作器(抵抗変化操作あるいはスイッチ操作ができる操作器をいう)が多数配設されて構成されている。
【0006】
なお、このような制御操作卓による各種操作は、該制御操作卓上に配置された表示装置の画面に映像された臓器等を観察しながらなされるようになっており、このため、各種の前記操作器は該表示装置の前方部の限られた領域内に集約させて配置されているのが通常である。
【0007】
このような制御操作卓の詳細な構成はたとえば下記特許文献1等に開示がなされている。
【特許文献1】特開2005−137408号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、近年において、X線撮影装置は、その多機能化および高機能化が進み、上述した動作以外にも他の動作が追加され、さらに、それらのうちのいくつかは、たとえば時間的に同時にあるいは順次に動作させる等のように、互いに関連し合った動作をさせなければならなくなってきている。
【0009】
このため、上記各動作を行わせしめるための指令を入力させるための制御操作卓上の操作器の数は増加し、操作者は両手を用いて操作しなければならないことはもちろんのこと、ある場合には、肘までも用いてこれらの各操作器を駆使しなければならない状態にまでなってきている。
【0010】
この場合、操作者が比較的大きな人であればある程度は容易に操作はできるものの、たとえば女性等のように小柄な人が操作者である場合において、充分な操作が困難となる場合があり、さらには操作後にともなう疲労感も無視しえないものとなってきている。
【0011】
そして、このような操作は操作者が制御操作卓に備えられた表示装置の画面を注視しながら行うことから、異なる種類の操作器を同時にあるいは順次に動作させることは、それら操作器が互いに近くに配置されていてもその困難性は免れるものではなかった。
【0012】
本発明の目的は、操作者が、画面から目を離すことなく、複数の入力指令を容易に行うことのできるX線撮影装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0014】
(1)本発明によるX線撮影装置は、たとえば、被検体を載置する天板を間にして対向配置されるX線源と映像系装置を有し、少なくとも前記天板、X線源、および映像系装置に各種の動作指令を与える複数の操作器を配設する制御操作卓を備えるX線撮影装置であって、
前記各操作器は該天板、X線源、および映像系装置の一連の操作にあって同時に操作できる第1操作器および第2操作器を備え、前記第1操作器と第2操作器を共働させて上記一連の操作がなされることを特徴するものである。
【0015】
(2)本発明によるX線撮影装置は、たとえば、(1)の構成を前提とし、前記第1操作器は把持部を有するレバー操作器として構成されるとともに、前記第2操作器は前記レバー操作器の把持部に取り付けられたボタン操作器として構成されていることを特徴とする。
【0016】
(3)本発明によるX線撮影装置は、たとえば、(1)の構成を前提とし、前記第1操作器および第2操作器は一つのレバー操作器として構成され、前記第1操作器は該レバー操作器の傾倒操作により、第2操作器は該レバー操作器の旋回操作により操作がなされることを特徴とする。
【0017】
(4)本発明によるX線撮影装置は、たとえば、(1)の構成を前提とし、前記第1操作器および第2操作器は一つのレバー操作器として構成され、前記第1操作器は該レバー操作器の傾倒操作により、第2操作器は該レバー操作器の上下動操作により操作がなされることを特徴とする。
【0018】
(5)本発明によるX線撮影装置は、たとえば、(1)乃至(4)のいずれかの構成を前提とし、レバー操作器からなる前記第1操作器の傾倒操作は前記天板、X線源、および映像系装置のいずれかを動作させるとともに、一方の方向の傾倒操作にあって該動作を遅く、他方の方向の傾倒操作にあって該動作を速く設定することを特徴とする。
【0019】
なお、本発明は以上の構成に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【発明の効果】
【0020】
このような構成のX線撮影装置によれば、操作者が、画面から目を離すことなく、複数の入力指令を容易に行うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明によるX線撮影装置の実施例を図面を用いて説明をする。
【0022】
[X線撮影装置1の全体構成]
図2は本発明によるX線撮影装置の一実施例を示した外観図である。なお、図2に示すX線撮影装置は後述の制御操作卓10を除いて示した図となっている。
【0023】
図2において、該X線撮影装置1は、床面に対して垂直に配置される柱体2を有し、この柱体2に対して支持されるX線源装置3と映像系装置4とを備えている。X線源装置3と映像系装置4は互いに向き合うようにして連結体5を介して配置され、これらX線源装置3と映像系装置4は該連結体5を介して前記柱体2に支持されている。また、前記柱体2に支持された天板6を有し、この天板6は前記X線源装置3と映像系装置4の間において該映像系装置4に近接した状態で配置されている。さらに、前記連結体5の中途部には必要に応じて突出あるいは退避する圧迫筒7が備えられている。
【0024】
このような構成において、被検体(図示せず)を載置する前記天板6は、天板起倒方向A、天板横方向B、天板縦方向C、および天板昇降方向Dにそれぞれ移動できるように構成されている。この天板6の上方に支持されるX線源装置3は、X線源装置回転方向E、X線源装置上下方向F、およびX線源装置斜入方向Gに移動できるように構成されている。圧迫筒7は圧迫筒挿入退避方向Hに移動可能に構成され、またX線源装置3から照射して前記被検体を通過したX線を受け撮影像を得るように天板6の下部に構成した映像系装置4は、映像系縱(上下)方向Iに移動可能に構成されている。
【0025】
そして、これら各移動方向の操作は、次に説明する制御操作卓10による操作によってなされるようになっている。
【0026】
[制御操作卓10の全体構成]
図3は、上述したX線撮影装置1と分離して配置され該X線撮影装置1の上述した各部の動きを遠隔で操作する制御操作卓10の一実施例を示した外観図である。
【0027】
該制御操作卓10はテーブル状をなしその机上面の中央には操作盤11が配置されている。この操作盤11は、後にその構成の詳細を示すように、図2に示したX線撮影装置1の前記X線源装置3、映像系装置4、天板6、圧迫筒7等に対して種々の動作指令を与える複数の操作器を配置させて構成されている。
【0028】
操作者(図示せず)が該制御操作卓10に向かって起立した際に該操作者の両手は該操作盤11の上面に容易に載せることができるようになっている。操作者が両手を用いて該操作盤11を操作できるようにするためである。また、該操作盤11が配置された机上面は操作者の側において低くなるように傾斜されて構成され、操作者による該操作盤11の操作を行い易いようになっている。
【0029】
また、前記操作盤11を間にして操作者の側に対して反対側となる机上面には、その中央においてX線テレビモニター12が、該X線テレビモニター12の左側においてタッチパネル式ELディスプレィ13、インターホン音量調節器14、及び小型操作盤15が、該X線テレビモニター12の右側においてタッチパネル式ELディスプレィ16、テレビモニタ調整器17、及び小型操作盤18が、操作者にとって観察あるいは操作し易いように配置されている。
【0030】
ここで前記小型操作盤15、18は主として多数のスイッチから構成されたものとなっている。そして、この小型操作盤15、18は、それによる操作が前記操作盤11による操作とは比較的連携が希薄となっているため、該操作盤11に対し比較的遠い距離を有して配置されている。
【0031】
また、該制御操作卓10には、操作者の足下部において、インターホン用フットスイッチ19および透視ON/OFFフットスイッチ20が配置されている。これらのスイッチを操作する場合、操作者の両手は前記操作盤11上においていくつかの操作器の操作がなされているのが通常となっているため、該インターホン用フットスイッチ19および透視ON/OFFフットスイッチ20を足で操作できるように構成されている。
【0032】
[操作盤11の構成]
図4は、前記操作盤11の一実施例を拡大して示した平面図である。
【0033】
該操作盤11は、上述したように、図2に示したX線撮影装置1の前記X線源装置3、映像系装置4、天板6、圧迫筒7等に対して種々の動作指令を与える複数の操作器を配置させて構成されている。そして、これら各操作器は、大別して時系列的操作器と同時操作器とからなっている。
【0034】
前記時系列的操作器は、前記天板6、X線源装置3、および映像系装置4等の一連の操作にあって時系列的に順次与える動作指令に対応して個別にそれぞれ操作する複数の操作器からなり、たとえば操作盤の中央部やその他の適当な位置に配置されて構成されている。図3においては、互いに隣接されて並設されているたとえば4個の操作器30がこの時系列的操作器の一つに該当している。
【0035】
前記同時操作器は、前記天板6、X線源装置3、および映像系装置4等の一連の操作にあって同時に与えられる(操作の始めあるいは終わりにおいて同時でなくても動作期間に重なりがあればよい)動作指令に対応して操作する各操作器からなり、たとえば、図中左側に配置され左方操作ハンドルからなるレバー操作器31と図中右側に配置され右方操作ハンドルからなるレバー操作器32とに割り付けて構成されている。操作者は左手で前記レバー操作器31を右手で前記レバー操作器33を同時に操作することにより、前記天板6、X線源装置3、あるいは映像系装置4等に一の動作指令とそれ以外の他の動作指令を同時に与えることができるようになっている。
【0036】
また、前記時系列操作器および同時操作器にあってもその操作における連携は一般的に密になっており、該操作盤11上において片方の手である操作器を操作する一方において他の片方の手で他の操作器を操作したりしなければならないようになっている。
【0037】
なお、前記同時操作器の用途の例として、X線撮影装置1において被検体の胃を圧迫しながらいわゆるしごき操作を行う作業があることが知られているが、たとえば前記レバー操作器32の操作を行うことによって前記圧迫筒7を動作させて撮影部位である胃を圧迫するとともに、前記レバー操作器33の操作を行うことによって天板6をその幅方向に移動させて前記圧迫筒7によるしごき動作を行うことが揚げられる。
【0038】
[レバー操作器34の構成]
さらに、前記操作盤11には、そのほぼ中央部の手前においてレバー操作器34が配置され、このレバー操作器34の把持部の揺動(傾倒)の各方向への操作によって、たとえば、前記天板6の起倒動作を行うことができるようになっている。そして、後の説明で明らかとなるが、該レバー操作器34における操作によって、該天板6のいわゆる逆傾動作をもできるように構成されている。
【0039】
図1は、図4に示したレバー操作器34の一実施例を示す構成図であり、図1(a)は正面図を、図1(b)は側面図を示している。また、図1(c)は該レバー操作器34の把持部の揺動にともなって連動する機構部を示した正面図である。
【0040】
まず、図1(a)において、該レバー操作器34は、操作盤11の表面(図中点線Sで示す)から突出された棒状の把持部34aを有し、この把持部34aの基部は操作盤11内において支軸34bによって支持されている。
【0041】
前記把持部34aは、図1(c)に示すように、前記支軸34bを中心として揺動(矢印P方向)できるようになっており、その遥動面は操作卓の前方(操作者が位置する側)の側面とほぼ平行をなす平面となっている。
【0042】
該レバー操作器34は、その把持部34aがその垂直位置を基準にしてたとえば−30°から+30°までの範囲で遥動できるようになっている。
【0043】
そして、図1(c)に示すように、該把持部34aの0°から30°までの一方向の遥動において、前記支軸34bに対し反対側に取り付けられ該支軸34bから放射状をなす扇状板材34cを同方向に遥動させ、該扇状板材34cの円弧部に近接して取り付けられた回転角センサ34dによって該揺動の角度を検出するようになっている。また、該把持部34aの0°から−30°までの他の方向の遥動において、前記支軸34bに対し反対側に取り付けられ該支軸34bから放射状をなす扇状板材34eを同方向に遥動させ、該扇状板材34eの円弧部に近接して取り付けられた回転角センサ34fによって該揺動の角度を検出するようになっている。ここで、前記回転角センサ34dおよび34fのそれぞれの角度検出は、その角度に対応させて前記天板6の起動および倒動をそれぞれ行わしめるようになっている。
【0044】
また、前記扇状板材34cおよび扇状板材34eは、それぞれに前記支軸34bを中心として形成された円弧状のスリット34S内にそれぞれ植設されたピン34Pにガイドされて同一平面内を移動できるようになっており、かつ、前記平面内において収縮ばね34Xによって連結された構成となっている。
【0045】
このため、前記把持部34aはその中間(0°)の位置(垂直位置)から離れて遥動する際に該垂直位置に戻される感触(いわゆる中立位置感触)を得られるようになっている。
【0046】
そして、このような構成からなるレバー操作器34において、その把持部34aの頂部における内部にはボタン操作器35が埋設され、該ボタン操作器35のボタン部35aが該把持部34aの表面から若干突出した状態となっている。
【0047】
これにより、操作者は、該レバー操作器34の把持部34aをたとえば左手で握った状態でその親指で前記ボタン操作器35のボタン部35aを押圧させることができるようになっている。
【0048】
このことは、把持部34aの遥動による該レバー操作器34の操作を行いながら、必要な際においてボタン部35aの押圧による該ボタン操作器35の操作を同時に行うことができ、しかも、これらの各操作は操作者の一方の手のみで行うことができることを意味する。そして、一方の手のみで上述した操作を行うことができるということは、さらに、他方の手で他の異なる種類の操作器を操作できることを意味する。
【0049】
前記ボタン操作器35のスイッチ操作は前記レバー操作器34において前記スイッチ操作とは独立して構成されている。すなわち、該レバー操作器34による動作指令と前記ボタン操作器35による動作指令はそれぞれ別個の動作に対してなされるようになっている。しかし、該ボタン操作器35をレバー操作器34に組み込んで構成することによって、これらボタン操作器35による動作指令およびレバー操作器34による動作指令によってなされる動作自体はX線撮影装置1の一連の動作において関連を有するようになっている。すなわち、たとえば前記ボタン操作起35によるスイッチ操作は、天板6のいわゆる逆傾動作を行うようにその機能が割り当てられている。
【0050】
しかし、前記レバー操作器34は、上述したように天板6における起倒動作および逆傾動作を行うことに限定されることはない。たとえば被検者の胃を圧迫しながらいわゆるしごき操作を行う作業において、前記レバー操作器34の把持部34aの操作を行うことによって前記圧迫筒7を動作させて撮影部位である胃を圧迫するとともに、該レバー操作器34に組み込まれて構成されたボタン操作器35の操作を行うことによって天板6をその幅方向に移動させて前記圧迫筒7によるしごき動作を行うようにしてもよい。
【0051】
また、上述したレバー操作器は、前記操作盤11においてそのほぼ中央部の手前に配置されたレバー操作器34に適用させたものである。しかし、前記操作盤11において左側に配置され左方操作ハンドルからなるレバー操作器31に適用させてもよい。この場合、該レバー操作器31の機能をたとえば従来通りとし、該機能による動作に重ねて動作させようとする他の機能を該レバー操作器31に組み込んだボタン操作器(図1に示すボタン操作器35に相当する)に担当させるようにしてもよい。
【0052】
このように構成したレバー操作器34は、その把持部34aにボタン操作器35を備えたものとなっていることから、たとえば従来の操作盤11に備えられていた該ボタン操作器と同様の機能を有するボタン操作器(たとえば、図3においてボタン操作器35’で示される)を配置させる必要がなくなる効果を奏する。このため、該ボタン操作器35’が配置されていた個所に他の機能を持たせた操作器を新たに設置できるという効果も得られる。
【0053】
ちなみに、従来では、前記ボタン操作器35’を用いる該レバー操作器34の同時操作は、たとえば左手で操作する場合、その親指で前記レバー操作器34の把持部34aを掛け、薬指で前記ボタン操作器35’を押し、その際に該左手を小指を介して操作盤11上で支えるようにして行うものであって、その操作は困難であるとともに疲労を伴うものであった。
【0054】
[レバー操作器32の構成]
図5は、図4に示したレバー操作器32の一実施例を示す斜視図である。このレバー操作器32は、図1に示したレバー操作器34と比較した場合、操作器自体の構成はほぼ同様となっているが、その把持部32aにおいて若干太めに構成されている。
【0055】
この場合、該把持部32aにおいて、その頂部を除く部分であって該把持部32aを自然に握った際の手の各指のうちいずれかの指の先が当接する部分において、ボタン操作器36、37がそれらのボタン部36a、37aを突出させて組み込まれている。図5の場合、把持部32aを自然に握った際の手のたとえば薬指および小指の先がそれぞれ当接する部分において、前記ボタン操作器36、37が配置されるようになっている。
【0056】
このようなレバー操作器32は、その把持部32aが比較的太めに形成されていることから、該把持部32aの頂部を除く側面においてボタン操作器36、37をスペース的余裕を持って取り付けられることに基づいて構成される。
【0057】
このボタン操作器36、37のそれぞれの操作はたとえば把持部32aを握った手の各指のうち対応するいずれかの指によって容易に行うことができる。
【0058】
なお、このように構成されたレバー操作器32において、さらに、その把持部32aの頂部に、前記ボタン操作器36、37等とは異なる他のボタン操作器(図5中符号38で示している)を組み込ませるように構成してもよい。このボタン操作器38の操作はたとえば把持部32aを握った手の各指のうち親指によって容易に行うことができる。
【0059】
このレバー操作器32にあっては、その把持部32aによる操作によってたとえば前記映像系装置4を動作(一軸視野切換)させ、たとえば前記ボタン操作器36によつてたとえばいわゆるインチ切換の操作を行うようにできる。該ボタン操作器36による該インチ切換は、そのボタン部36aのたとえば中指による押圧によって行うことができ、該中指をボタン部36aから離すことにより該インチ切換を停止させることができる。
【0060】
この場合、前記レバー操作基32の近傍にたとえば発光ダイオード等からなる明暗表示器を備えるように構成し、前記ボタン操作器36のオン動作によって前記明暗表示器を点灯させ、該ボタン操作器36のオフ動作によって該明暗表示器を消灯させるように構成することによって、操作者は該ボタン操作器36の操作の確認を視覚を通して行うことができる効果を奏することができる。
【0061】
また、このレバー操作器32にあっては、たとえばそのボタン操作器36を操作することによって、前記天板6を上下方向に動作させ、該レバー操作器32の把持部32aの左右方向の揺動によってインチ切換を可能とすることもできる。
【0062】
[他の実施例]
上述した実施例では、レバー操作器においてその把持部の側面の一部にボタン操作器を組み込んで構成し、それらの操作を該レバー操作器の把持部を把持した手のみで同時に行えるようにしたものである。
【0063】
しかし、該ボタン操作器を組み込む替わりに、前記操作盤11に配置させた該レバー操作器を垂直に立てた把持部の周りに若干旋回できる構成とし、該レバー操作器の把持部の揺動操作の他に旋回する操作によって前記ボタン操作器においてした操作と同様の操作を行わせるように構成してもよい。
【0064】
すなわち、該レバー操作器は、その操作盤11への取付面と平行な面内において、右側へたとえば30°、左側へたとえば30°旋回できるように構成し、それら右あるいは左への旋回に対応した動作指令を出力させるようにしてもよい。
【0065】
この場合、該レバー操作器の上述した旋回に応じてたとえばロータリスイッチを動作させ該ロータリスイッチによって上記動作指令を出力させてもよく、前記旋回の終端においてOFFからONに切り替わる接点スイッチを動作させ該接点スイッチによって上記動作指令を出力させるようにしてもよい。
【0066】
レバー操作器をこのように構成しても、操作者がその把持部を握った状態で、該レバー操作器の揺動操作および旋回操作を極めて容易な操作で同時に行うことができるようになる。
【0067】
また、操作盤11に配置された該レバー操作器をその垂直軸の方向に若干上下動できる構成とし、該レバー操作器の揺動操作の他に上下動操作によって前記ボタン操作器においてした操作と同様の操作を行わせるように構成してもよい。
【0068】
該レバー操作器をたとえばその操作盤11への取付面側に押し付けることによって移動させることにより、その移動に応じてたとえばロータリスイッチを動作させ該ロータリスイッチによって上記動作指令を出力させてもよく、前記移動の終端においてOFFからONに切り替わる接点スイッチを動作させ該接点スイッチによって上記動作指令を出力させるようにしてもよい。なお、前記レバー操作器は、通常時に操作盤11への取付面に対して上方にたとえばばねによって附勢させた状態に構成し、該レバー操作器の操作盤への取付面側への移動を該附勢力に抗して行うようにすることで、その上下動操作を行い易くできる。
【0069】
レバー操作器をこのように構成しても、操作者がその把持部を握った状態で、該レバー操作器の揺動操作および上下動操作を極めて容易な操作で同時に行うことができるようになる。
【0070】
さらに、上述した各レバー操作器における構成において、その把持部による揺動操作で前記天板、X線源、および映像系装置のいずれかを動作させる際に、一方の方向の揺動操作にあって該動作を遅く、他方の方向の傾倒操作にあって該動作を速く設定するようにしてもよい。
【0071】
上述した各実施例はそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて用いても良い。それぞれの実施例での効果を単独であるいは相乗して奏することができるからである。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明によるX線撮影装置の制御操作卓に配置されるレバー操作器の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明によるX線撮影装置の一実施例を示した外観図である。
【図3】本発明によるX線撮影装置に具備されて用いられる制御操作卓の一実施例を示した外観図である。
【図4】前記制御操作卓上の操作盤の一実施例を拡大して示した平面図である。
【図5】本発明によるX線撮影装置の制御操作卓に配置されるレバー操作器の他の実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
【0073】
1……X線撮影装置、2……柱体、3……X線源装置、4……映像系装置、5……連結体、6……天板、7……圧迫筒、10……制御操作卓、11……操作盤、12……X線テレビモニター、13……タッチパネル式ELディスプレィ、14……インターホン音量調節器、15、18……小型操作盤、16……タッチパネル式ELディスプレィ、17……テレビモニタ調整器、19……インターホン用フットスイッチ、20……透視ON/OFFフットスイッチ、32、33、34……レバー操作器、34a……把持部、34b……支軸、34c、34e……扇状板材、34d、34f……回転角センサ、34S……スリット、34P……ピン、34X……圧縮ばね、35、36、37、38……ボタン操作器、35a、36a、37a……ボタン部、A……天板起倒方向、B……天板横方向、C……天板縦方向、D……天板昇降方向、E……X線源装置回転方向、F……X線源装置上下方向、G……X線源装置斜入方向、H……圧迫筒挿入退避方向、I……映像系縱(上下)方向。
【出願人】 【識別番号】000153498
【氏名又は名称】株式会社日立メディコ
【出願日】 平成18年8月25日(2006.8.25)
【代理人】 【識別番号】100075959
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 保

【識別番号】100074181
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 明博

【識別番号】100115462
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 猛


【公開番号】 特開2008−48933(P2008−48933A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−228749(P2006−228749)