| 【発明の名称】 |
内視鏡装置、及び内視鏡プローブ |
| 【発明者】 |
【氏名】謝 天宇
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| 【要約】 |
【課題】励起光フィルタ及びバリアフィルタによる漏れ光が生じても、常に正常組織と病変部との判別を可能とする内視鏡装置を実現する。
【構成】本発明による内視鏡装置1は、体腔内に挿入される内視鏡挿入部2を備え、蛍光観察が可能であって、前記内視鏡挿入部に設けられ、被検部の像に係る情報を前記内視鏡挿入部の基端側へ伝送する伝送部20と、前記内視鏡挿入部の先端部側面から入射した蛍光を前記伝送部の一端側へ指向させる光偏向手段31と、該光偏向手段からの蛍光を前記伝送部の一端に結像する結像光学系31aと、を備えることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 体腔内に挿入される内視鏡挿入部を備え、蛍光観察が可能な内視鏡装置であって、 前記内視鏡挿入部に設けられ、被検部の像に係る情報を前記内視鏡挿入部の基端側へ伝送する伝送部と、 前記内視鏡挿入部の先端部側面から入射した蛍光を前記伝送部の一端側へ指向させる光偏向手段と、 該光偏向手段からの蛍光を前記伝送部の一端に結像する結像光学系と、 を備えることを特徴とする内視鏡装置。 【請求項2】 前記光偏向手段は、前記内視鏡挿入部の半径方向外方の全周から前記先端部側面を介して入射した蛍光を前記伝送部の一端側へ向けて反射する周方向反射部であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。 【請求項3】 前記周方向反射部は、円錐状ミラーであることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡装置。 【請求項4】 前記周方向反射部は、円錐状プリズムであることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡装置。 【請求項5】 前記伝送部の一端に撮像部が設けられ、 前記伝送部は、前記撮像部によって取得された画像データを前記内視鏡挿入部の基端側に伝送する信号線であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の内視鏡装置。 【請求項6】 前記伝送部は、前記結像光学系によって結像された蛍光像を前記内視鏡挿入部の基端側へ伝送する光ファイババンドルであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の内視鏡装置。 【請求項7】 前記内視銅挿入部は、励起光を前記内視鏡挿入部の先端側側面から照射する励起光照射手段と、 前記励起光によって前記被検部から発生した蛍光を透過してその他の光を遮断する蛍光フィルタと、 を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の内視鏡装置。 【請求項8】 前記励起光照射手段は、前記励起光を前記内視鏡挿入部の半径方向外方の全周へ向けて照射する周方向照射部を備えることを特徴とする請求項7に記載の内視鏡装置。 【請求項9】 前記周方向反射部は、さらに励起光を前記内視鏡挿入部の半径方向外方の全周へ向けて照射する機能を有し、 前記内視鏡挿入部は、前記励起光によって前記被検部から発生した蛍光を透過してその他の光を遮断する蛍光フィルタを備えることを特徴とする請求頂3に記載の内視鏡装置。 【請求項10】 体腔内に挿入される内視鏡挿入部の処置具挿通用チャンネルに挿通可能なプローブを備え、蛍光観察が可能な内視鏡プローブであって、 前記プローブに設けられ、被検部の像に係る情報を前記プローブの基端側に伝送する伝送部と、 前記プローブの先端部側面から入射した蛍光を前記伝送部の一端側へ指向させる光偏向手段と、 前記光偏向手段からの蛍光を前記伝送部の一端に結像する結像光学系と、 を備えることを特徴とする内視鏡プローブ。 【請求項11】 前記光偏向手段は、前記プローブの半径方向外方の全周から前記先端部側面を介して入射した蛍光を前記伝送部の一端側へ向けて反射する周方向反射部であることを特徴とする請求項10に記載の内視鏡ブローブ。 【請求項12】 前記プローブは、励起光を先端部側面から照射する励起光照射手段と、 前記励起光によって前記被検部から発生した蛍光を透過してその他の光を遮断する蛍光フィルタと、 備えることを特徴とする請求項10、又は請求項11に記載の内視鏡ブローブ。 【請求項13】 請求項10から請求項12に記載の内視鏡ブローブと、 被検部に白色光を照射して前記被検部から反射して戻る白色光を受光する内視鏡挿入部と、 を備えることを特徴とする内視鏡装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、励起光を生体に照射し病変部からの蛍光を受光する蛍光観察が可能な内視鏡装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来より、内視鏡装置は、医療分野等において広く用いられている。特に、医療分野における内視鏡装置は、被検体である生体内の検査、観察等に用いられている。このような内視鏡観察としては、励起光を生体に照射し病変部からの蛍光を受光して画像化する蛍光観察がある。このような蛍光観察を行うには、例えば癌などの病変部に親和性を持つヘマトポルフィリン等の蛍光物質を予め患者の体内に投与する。この蛍光観察は、蛍光物質の投与後、所定時間経過した後、病変部に励起光を照射することにより、病変部に集積した蛍光物質から発生される蛍光を受光して蛍光画像を得、この蛍光画像により病変部の状態を判断している。 【0003】 このような蛍光観察を行う内視鏡装置は、例えば特開平10−151104号公報、特開平10−201707号公報などに記載されている。これらの公報に記載の内視鏡装置は、内視鏡挿入部の先端部から励起光を病変部の生体組織に照射し、生体組織からの蛍光を受光して得た蛍光画像を用いて蛍光観察が行えるようになっている。 【0004】 上記従来の内視鏡装置は、励起光光源の出射側に所望の帯域の励起光のみを通過する励起フィルタが配置され、固体撮像素子の入射側に所望の帯域の蛍光のみを通過するバリアフィルタが配置されている。 【特許文献1】特開平10−151104号公報 【特許文献2】特開平10−201707号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 上記従来の内視鏡装置は、上記励起光フィルタにより所望の帯域の励起光のみを通過して生体組織に照射し、上記バリアフィルタにより所望の帯域の蛍光のみを通過して固体撮像素子に蛍光が受光されるように構成されている。 【0006】 しかしながら、実際の励起光フィルタは、所望とする帯域の励起光に対してこの帯域近傍の光も通過してしまう。この帯域近傍の光は、励起光とともに内視鏡挿入部の先端部から生体組織に照射される。このため、内視鏡挿入部の先端部に設けた結像光学系は、病変部からの蛍光とともに上記励起光及びこの帯域近傍の光による生体組織からの反射光を取り込んでしまう。 【0007】 この内視鏡挿入部の先端部に設けた結像光学系に取り込まれた生体組織からの反射光及び病変部からの蛍光のうち、上記バリアフィルタによって所望の帯域の蛍光以外、すなわち、生体組織からの反射光がカットされて蛍光のみ通過して固体撮像素子に受光される。 【0008】 しかしながら、実際のバリアフィルタは、所望とする帯域の蛍光に対してこの帯域近傍の光も通過してしまう。したがって、上記固体撮像素子には、病変部からの蛍光とともに上記励起光フィルタ及び上記バリアフィルタにカットされない励起光近傍から蛍光近傍までの帯域の光も漏れ光として受光されてしまう。 【0009】 また、上記漏れ光は、病変部から発生する蛍光に比べて微弱である。しかしながら、光の強度は、逆二乗の法則に従う。例えば、点光源から発した光は距離が2倍になると受ける面積が4倍になる(円の表面積)ので、強度は1/4となる。 【0010】 このため、上記従来の内視鏡装置は、上記結像光学系から病変部が正常組織に対して遠方位置にある場合、内視鏡挿入部の先端近傍に存在している正常組織からの漏れ光に比べ、遠方に存在している病変部からの蛍光の強度が小さくなってしまうため、正常組織と病変部との判別が困難となってしまう。 【0011】 また、病変部のうち、悪性腫瘍から発生する蛍光の光量と良性腫瘍、潰瘍等から発生する蛍光の光量とが異なる場合であっても、内視鏡挿入部の先端近傍に存在している良性腫瘍、又は潰瘍からの蛍光に比べ、遠方に存在している悪性腫瘍からの蛍光の強度が小さくなってしまうため、病変部のうち悪性腫瘍と、その他の病変との判別が困難になってしまう。 【0012】 本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、観察視野内における内視鏡挿入部から生体組織までの距離を略一定に保つと共に、励起光フィルタ及びバリアフィルタによる漏れ光が生じても、常に正常組織と病変部との判別を可能とする内視鏡装置、内視鏡プローブを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0013】 上記課題を解決するために本発明による内視鏡装置は、体腔内に挿入される内視鏡挿入部を備え、蛍光観察が可能であって、前記内視鏡挿入部に設けられ、被検部の像に係る情報を前記内視鏡挿入部の基端側へ伝送する伝送部と、前記内視鏡挿入部の先端部側面から入射した蛍光を前記伝送部の一端側へ指向させる光偏向手段と、該光偏向手段からの蛍光を前記伝送部の一端に結像する結像光学系と、を備えることを特徴とする。 【0014】 また、本発明の内視鏡プローブは、体腔内に挿入される内視鏡挿入部の処置具挿通用チャンネルに挿通可能なプローブを備え、蛍光観察が可能であって、前記プローブに設けられ、被検部の像に係る情報を前記プローブの基端側に伝送する伝送部と、前記プローブの先端部側面から入射した蛍光を前記伝送部の一端側へ指向させる光偏向手段と、前記光偏向手段からの蛍光を前記伝送部の一端に結像する結像光学系と、を備えることを特徴とする。 【0015】 また、本発明の内視鏡プローブは、体腔内に挿入される内視鏡挿入部の処置具挿通用チャンネルに挿通可能なプローブを備え、蛍光観察が可能な内視鏡プローブであって、前記プローブに設けられ、被検部の像に係る情報を前記プローブの基端側に伝送する伝送部と、前記プローブの先端部側面から入射した蛍光を前記伝送部の一端側へ指向させる光偏向手段と、前記光偏向手段からの蛍光を前記伝送部の一端に結像する結像光学系と、を備えることを特徴とする。 【発明の効果】 【0016】 本発明の内視鏡装置、及び内視鏡プローブによれば、観察視野内における内視鏡挿入部から生体組織までの距離を略一定に保つと共に、励起光フィルタ及びバリアフィルタによる漏れ光が生じても、常に正常組織と病変部との判別ができるという効果がある。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。 【実施例1】 【0018】 図1ないし図10は本発明の実施例1に係わり、図1は実施例1の内視鏡装置の概略構成を示す全体構成図、図2は図1の先端部の変形例を示す内視鏡挿入部の正面図、図3は図1の内視鏡挿入部の動作を示す説明図、図4はモニタ表示例を示す説明図、図5は図4のモニタ表示例の第1変形例を示す説明図、図6は図4のモニタ表示例の第2変形例を示す説明図、図7は図1の内視鏡装置の変形例を示す全体構成図、図8は図7の内視鏡挿入部の正面図、図9は図7の内視鏡装置により得た距離に対する蛍光強度のグラフを示す説明図、図10は図8の先端部の変形例を示す内視鏡挿入部の正面図である。 【0019】 図1に示すように実施例1の内視鏡装置1は、体腔内に挿入する細長な内視鏡挿入部2と、この内視鏡挿入部2の後述する白色光撮像部に対し、信号処理して得た内視鏡画像をモニタ3に表示する画像処理装置4とを有して構成されている。 【0020】 前記内視鏡挿入部2は白色光光源11に接続され、この白色光光源11から白色光等の可視光が供給される。白色光光源11の出射側には可視光フィルタ11aが配置されており、所望の帯域の可視光が通過されるようになっている。なお、面順次式の場合、前記可視光フィルタ11aは、R(赤)、G(緑)、B(青)の光を透過するR、G、Bフィルタを所定時間毎に回転する回転フィルタであってもよい。 【0021】 供給された可視光は、内視鏡挿入部2を挿通する可視光伝達手段としての白色光ライトガイド12により先端部2aに伝達され、この先端部2aに配設された白色光光学系13を介して目的部位の生体組織を照明する。 【0022】 この照明された生体組織からの反射光は、前記内視鏡挿入部2の先端部2aに配設された観察窓14を介して対物光学系15aにより被写体像として取り込まれる。この対物光学系15aの結像位置にはCCD( Charge Coupled Device )またはCMOS( Complementary Metal Oxide Semiconductor )等の固体撮像素子を有する白色光撮像部15が配設されており、この白色光撮像部15により被写体像が撮像される。前記白色光撮像部15は、被写体像を光電変換して撮像信号を生成し、この生成した撮像信号を被検部の像に係る情報を伝送するための伝送部である信号ケーブル15bを介して前記画像処理装置4に出力する。 【0023】 前記画像処理装置4は、画像処理部4aにより撮像信号を信号処理して標準的な映像信号を生成し、この映像信号を前記モニタ3に出力してこのモニタ3の表示画面に内視鏡画像を表示させる。 【0024】 また、前記内視鏡挿入部2は励起光光源16に接続され、この励起光光源16からレーザ光等の励起光を供給される。励起光光源16の出射側には励起光フィルタ16aが配置されており、所望の帯域の励起光が通過されるようになっている。 【0025】 供給された励起光は、内視鏡挿入部2を挿通する励起光伝達手段としての励起光ライトガイド17により先端部2aに伝達され、この先端部2aに配設された励起光照射手段としての励起光光学系18を介して目的部位の生体組織に照射される。 【0026】 励起光を照射された生体組織(に含まれる蛍光物質)は蛍光(フォトルミネッセンスまたは冷光)を発生し、この蛍光は前記内視鏡挿入部2の先端部2aに配設された蛍光取込手段としての蛍光光学系19により取り込まれる。この蛍光光学系19の結像位置には内視鏡挿入部2を挿通する被検部の像に係る情報を伝送するための蛍光伝達手段(伝送部)としての蛍光イメージガイド20の入射端が配置されている。蛍光イメージガイド20は入射端から入射された蛍光を挿入部基端側の出射端に伝達し、この伝達した蛍光を基端側に配設されたCCDまたはCMOS等の固体撮像素子を有する蛍光撮像部21に出射する。 【0027】 前記蛍光撮像部21の入射側にはバリアフィルタ21aが配置されており、所望の帯域の蛍光が通過されるようになっている。前記蛍光撮像部21は、撮像した蛍光を光電変換して電気信号を生成し、この生成した電気信号を信号ケーブル15bを介して前記画像処理装置4に出力する。 【0028】 前記画像処理装置4は、強度算出部4bにより蛍光撮像部21からの電気信号に基づいて蛍光の強度を算出して算出データを生成し、この算出データを前記画像処理部4aに出力する。前記画像処理部4aは、前記強度算出部4bからの算出データに基づき、後述するように内視鏡画像とともに蛍光強度を表示する画像表示処理を行いモニタ3の表示画面に表示している。 【0029】 なお、本実施例では、蛍光撮像部21を蛍光イメージガイド20の出射端に配置して構成しているが、蛍光撮像部21を蛍光光学系19の結像位置に配置し、内視鏡挿入部2を挿通するように信号ケーブル(信号線)を配置して、蛍光撮像部21と強度算出部4bとを電気的に接続して構成してもよい。 【0030】 また、励起光フィルタ16aと、バリアフィルタ21aは、所望の帯域のみ通過するよう構成されているが、実際のフィルタは所望とする帯域近傍の光も通過してしまうため、励起光フィルタ16aを通過した光の一部は、漏れ光となる。この漏れ光は、正常組織、及び病変部において反射した励起光の反射光の一部によるものであって、病変部から発生する蛍光に比べて微弱である。 【0031】 しかしながら、光の強度は距離の逆数の2乗に比例するので、内視鏡挿入部2の先端部2a近傍に存在している正常組織からの励起光の反射光による漏れ光に比べ、遠方に存在している病変部からの蛍光の強度が小さくなってしまう。 【0032】 本実施例では、前記励起光フィルタ16a及び前記バリアフィルタ21aによる漏れ光が生じても、常に正常組織と病変部との判別を可能とするように構成している。さらに具体的に説明すると、前記蛍光光学系19は、前記内視鏡挿入部2の先端部2a側面に配設した光偏向手段としての蛍光プリズム31と、体腔内壁に存在している病変部からの蛍光及び病変部と正常組織からの励起光の反射光を前記蛍光プリズム31に入射させるための結像光学系31aとを有して構成されている。このことにより、前記蛍光光学系19は、前記蛍光プリズム31及び結像光学系31aにより前記内視鏡挿入部2の先端部2a側面から光を取り込むことが可能である。 【0033】 したがって、前記内視鏡挿入部2は、後述するように先端部2aを体腔内壁に対して略平行に位置させることにより、この観察視野内の体腔内壁に存在している病変部からの蛍光及び正常組織からの反射光を略同一距離にて取り込むと共に、蛍光イメージガイド20の入射端に結像するように指向させることができる。 【0034】 なお、前記内視鏡挿入部2には前記蛍光光学系19の位置を前記モニタ3の表示画面上に示すための例えば青色の照準光を発生する照準光光源32が接続されている。この照準光光源32から供給される照準光は、内視鏡挿入部2を挿通する照準光ライトガイド33により先端部2aに伝達され、この先端部2aに配設された照準光照射手段としての照準光光学系34を介して体腔内に出射される。 【0035】 体腔内からの照準光による反射光は、前記白色光撮像部15により撮像されて後述するように内視鏡画像上に表示される。なお、前記照準光光学系34は前記先端部2aの前記蛍光光学系19寄り側に配置されており、内視鏡画像上において前記蛍光光学系19の位置がわかるようになっている。 【0036】 なお、本実施例では、前記照準光光源32から照準光を前記内視鏡挿入部2に供給し、照準光ライトガイド33により先端部2aに伝達して照準光光学系34を介して体腔内に出射するように構成しているが、前記先端部2aに照準光光源32としてLED( Light Emitting Diode )を設け、このLEDから直接体腔内に出射するように構成してもよい。 【0037】 一方、前記励起光光学系18も前記蛍光光学系19と同様に前記内視鏡挿入部2の先端部2a側面に配設した励起光プリズム35と、この励起光プリズム35からの励起光を拡開する励起光レンズ35aとを有して構成されている。このことにより、前記励起光光学系18は、前記励起光プリズム35及び励起光レンズ35aにより、励起光を内視鏡挿入部2の半径方向外方へ指向し、前記内視鏡挿入部2の先端部2a側面から体腔内壁に向けて励起光を照射することが可能である。 【0038】 これら蛍光光学系19と励起光光学系18とは隣接して配設されている。本実施例では、これら蛍光光学系19と励起光光学系18とを前記内視鏡挿入部2の長手軸方向に前後して配設している。 【0039】 なお、本実施例では、前記励起光光源16から励起光を前記内視鏡挿入部2に供給し、励起光ライトガイド17により先端部2aに伝達して励起光光学系18を介して体腔内壁に向けて出射するように構成しているが、前記内視鏡挿入部2の先端部2a側面に励起光光源16としてLEDを設け、このLEDから直接体腔内壁に出射するように構成してもよい。 【0040】 また、図2に示すように前記蛍光光学系19と前記励起光光学系18とは、前記先端部2aの周方向に隣接して配設するように構成してもよい。 【0041】 このように構成されている内視鏡装置1は、図1で示したように前記内視鏡挿入部2が各種光源及び蛍光撮像部21、画像処理装置4に接続された後、体腔内に挿入され前記先端部2aが目的部位まで導かれて蛍光観察が行われる。なお、本実施例では、目的部位として小腸や十二指腸等に存在している病変部を想定している。 【0042】 先ず、術者は、予め患者の体内に例えばヘマトポルフィリン等の蛍光物質を投与する。所定時間経過後、この蛍光物質は病変部に集積される。術者は、前記内視鏡挿入部2を患者の体腔内に挿入して先端部2aを目的部位まで導く。 【0043】 このとき、前記内視鏡挿入部2は、白色光光源11から供給された白色光等の可視光が白色光ライトガイド12を伝達して白色光光学系13を介して体腔内の生体組織を照明する。前記内視鏡挿入部2は、照明された生体組織からの反射光を観察窓14を介して対物光学系15aにより被写体像として取り込み、この被写体像を白色光撮像部15により撮像する。この白色光撮像部15は、被写体像を光電変換して撮像信号を生成し、この生成した撮像信号を前記画像処理装置4に出力する。 【0044】 前記画像処理装置4は、画像処理部4aにより撮像信号を信号処理して標準的な映像信号を生成し、この映像信号を前記モニタ3に出力してこのモニタ3に内視鏡画像を表示させる。術者は、モニタ3の表示画面を見ながら内視鏡挿入部2の先端部2aを体腔内の目的部位まで導く。図3の点線に示すように内視鏡挿入部2の先端部2aが目的部位に到達したら、術者は蛍光観察を行う。 【0045】 先ず、術者は、内視鏡画像上において蛍光光学系19の位置を確認するために照準光を体腔内に照射させる。前記内視鏡挿入部2は、照準光光源32からの照準光が照準光ライトガイド33を伝達して照準光光学系34を介して体腔内に出射する。体腔内からの照準光による反射光は、前記白色光撮像部15により撮像されて内視鏡画像上に表示される(図4参照)。この内視鏡画像上に表示される照準光3cにより術者は、蛍光光学系19の位置を確認する。術者は、図3の実線に示すように蛍光光学系19の配設されている側面を体腔内壁に対して略平行になるように先端部2aを位置させる。これにより、内視鏡挿入部2は、体腔内壁に存在している病変部からの蛍光及び正常組織からの反射光を略同一距離にて前記蛍光光学系19から取り込むことが可能となる。 【0046】 次に、術者は、励起光を内視鏡挿入部2に供給して蛍光観察を開始する。 【0047】 術者は、体腔内壁に沿って前記内視鏡挿入部2の先端部2aを進退させ、目的部位付近を蛍光観察する。なお、図3では、矢印の方向に前記内視鏡挿入部2の先端部2aを後退している際の様子を示している。 【0048】 内視鏡挿入部2は、励起光光源16からの励起光が励起光フィルタ16aを介して励起光ライトガイド17を伝達し、励起光光学系18を介して先端部2a側面から体腔内壁の生体組織に照射される。励起光を照射された体腔内壁の生体組織に病変部が存在していると、この病変部の生体組織(に含まれる蛍光物質)は蛍光を発生する。このとき、励起光も病変部と正常組織に照射されて反射される。 【0049】 これら病変部からの蛍光と病変部及び正常組織からの反射光は、前記蛍光光学系19を介して取り込まれる。これにより、内視鏡挿入部2は、体腔内壁に存在している病変部からの蛍光及び正常組織からの反射光を略同一距離にて取り込むことができる。 【0050】 前記蛍光光学系19に取り込まれた病変部からの蛍光と、病変部及び正常組織からの反射光は、蛍光イメージガイド20により伝達されてバリアフィルタ21aを介して蛍光撮像部21にて撮像される。前記蛍光撮像部21は、撮像した蛍光を光電変換して電気信号を生成し、この生成した電気信号を信号線21bを介して前記画像処理装置4に出力する。 【0051】 前記画像処理装置4は、強度算出部4bにより蛍光撮像部21からの電気信号に基づいて蛍光の強度を算出して得た算出データを前記画像処理部4aに出力する。前記画像処理部4aは、前記強度算出部4bからの算出データに基づいて画像表示処理を行い、この映像信号をモニタ3に出力する。 【0052】 図4に示すようにモニタ3の表示画面には、内視鏡画像表示部3aの右側に蛍光強度表示部3bが設けられ、内視鏡画像とともに蛍光強度が表示される。これにより、内視鏡装置1は、蛍光強度を定量的に測定可能である。 【0053】 上述したように術者が体腔内壁に沿って前記内視鏡挿入部2の先端部2aを進退させていくと、その進退に応じて蛍光強度表示部3bには、算出された蛍光強度が表示される。これにより、前記蛍光強度が大きくなる位置が病変部の存在位置として同定できる。 【0054】 なお、図4に示す蛍光強度はバー表示であるが、図5に示すように数値表示であってもよい。図5に示すように蛍光強度表示部3bには、算出された蛍光強度の数値が表示される。 【0055】 この結果、本実施例の内視鏡装置1は、内視鏡挿入部2が体腔内壁に存在している病変部からの蛍光及び正常組織からの反射光を略同一距離にて前記蛍光光学系19から取り込むことができる。これにより、内視鏡挿入部2の先端部2a近傍に存在している正常組織からの反射光による漏れ光に比べ、遠方に存在している病変部からの蛍光の強度が小さくなることがなく、常に正常組織と病変部との判別が可能となる。 【0056】 なお、内視鏡装置1は、照準光3cを用いることなく蛍光光学系19の位置を画像処理にて示すようにしてもよい。この場合、前記画像処理装置4の前記画像処理部4aは、内視鏡挿入部2の向きを検出する図示しない向き検出部からの向き情報に基づき、内視鏡挿入部2の向きに応じて蛍光光学系19の位置を示す画像表示を行う。 【0057】 図6に示すように内視鏡画像表示部3aの内視鏡画像上には、前記内視鏡挿入部2の向きに応じて蛍光光学系19の位置を示すマーキングとして黒三角表示3dがなされる。これにより、内視鏡挿入部2は、照準光光源32、照準光ライトガイド33、照準光光学系34を設ける必要がないので、より細径化が可能となる。 【0058】 なお、蛍光光学系19及び蛍光イメージガイド20は、励起光光学系18及び励起光ライトガイド17と兼用して構成してもよい。 図7に示すように内視鏡装置1Bは、蛍光イメージガイド20と励起光ライトガイド17とを兼用する被検部の像に係る情報を伝送するための蛍光伝達手段(伝送部)である兼用イメージガイド41を挿通するとともに、蛍光光学系19と励起光光学系18とを兼用する兼用光学系42を先端部2a側面に配設した内視鏡挿入部2Bを有して構成されている。前記兼用光学系42は、兼用プリズム42aと、照射結像光学系42bと有している。すなわち、兼用光学系42は、励起光ライトガイド17から出射した励起光を内視鏡挿入部2Bの半径方向外方へ照射する励起光照射手段として機能する。また、兼用プリズム42aは、偏向光学系として機能し、照射結像光学系42bは、結像光学系として機能する。 【0059】 前記兼用イメージガイド41の基端側には、ダイクロイックプリズム43(あるいはダイクロイックミラー)により一方は励起光光源16に、他方は蛍光撮像部21に光路が分岐されている。これにより、励起光光源16からの励起光は、励起光フィルタ16aを介して前記ダイクロイックプリズム43に入射し、このダイクロイックプリズム43から前記兼用イメージガイド41を伝達され、前記兼用光学系42を介して先端部2a側面から体腔内壁の生体組織に照射される。 【0060】 また、病変部からの光及び正常組織からの反射光は、前記兼用光学系42を介して先端部2a側面から取り込まれ、前記兼用イメージガイド41を伝達され、前記ダイクロイックプリズム43に入射し、このダイクロイックプリズム43により病変部から発生した蛍光成分が反射されて、この蛍光成分がバリアフィルタ21aを介して蛍光撮像部21に撮像される。 【0061】 この結果、内視鏡装置1Bは、兼用イメージガイド41及び兼用光学系42を用いることによりその分内視鏡挿入部2より細径化が可能となる。 【0062】 なお、蛍光イメージガイド20及び励起光ライトガイド17は、複数設けて構成してもよい。 図8に示すように内視鏡装置は、蛍光イメージガイド20及び励起光ライトガイド17を略半周(図8中、下半分)に周方向に亘って複数挿通した内視鏡挿入部2Cを有して構成されている。前記内視鏡挿入部2Cの先端部2a側面には、蛍光光学系19と励起光光学系18とを兼用する兼用光学系として先端部2aの略半周を占める兼用プリズム42cが配設されている。 【0063】 また、前記内視鏡挿入部2Cは、前記蛍光イメージガイド20及び前記励起光ライトガイド17の反対側半周(図8中、上半分)に亘って白色光ライトガイド12を複数挿通している。 【0064】 前記内視鏡挿入部2Cの先端部2aには、白色光光学系13として前記複数の白色光ライトガイド12から出射される可視光を透過するとともに、体腔内から反射される可視光を白色光撮像部15へ通過する観察窓44が先端部2aの略半周を占めて配設されている。 【0065】 これにより、内視鏡挿入部2Cは、前記観察窓44を介して前記複数の白色光ライトガイド12からの可視光により体腔内を照明するとともに、前記観察窓44を介して照明された体腔内からの可視光の反射光を対物光学系15aにより被写体像として取り込み、被写体像を白色光撮像部15により撮像する。 【0066】 また、内視鏡挿入部2Cは、前記兼用プリズム42cを介して前記複数の励起光ライトガイド17からの励起光を先端部2a側面の半周周囲から体腔内壁の生体組織に照射すると共に、前記兼用プリズム42cを介して病変部からの蛍光及び正常組織からの漏れ光を先端部2a側面の半周周囲から取り込み、前記複数の蛍光イメージガイド20に入射する。前記複数の蛍光イメージガイド20から伝達された蛍光は、前記蛍光撮像部21によりそれぞれ撮像される。 【0067】 前記蛍光撮像部21は、それぞれ撮像した蛍光を光電変換して電気信号を生成し、この生成した電気信号を信号線21bを介して前記画像処理装置4に出力する。前記画像処理装置4は、強度算出部4bにより蛍光撮像部21からの電気信号に基づいて蛍光の強度を算出して得た算出データを前記画像処理部4aに出力する。前記画像処理部4aは、前記強度算出部4bからの算出データに基づいて画像表示処理を行い、この映像信号をモニタ3に出力する。 【0068】 この画像表示処理は、前記複数の蛍光イメージガイド20に応じてそれぞれ画像化してもよい。この場合、図9に示すように前記複数の蛍光イメージガイド20に応じて進退距離(時間)に対する蛍光強度を示すグラフを表示する。 【0069】 これにより、内視鏡挿入部2Cは、先端部2aの半周に亘って体腔内壁に励起光を照射できるとともに、先端部2aの半周に亘って体腔内壁からの蛍光を取り込むことができるので、さらに体腔内壁に対して広範に蛍光観察が可能となる。 【0070】 なお、前記励起光ライトガイド17及び前記蛍光イメージガイド20は、図7で説明したのと同様にこれらを兼用した兼用イメージガイド41を構成してもよい。 図10に示すように内視鏡挿入部2Dは、前記励起光ライトガイド17及び前記蛍光イメージガイド20を兼用した兼用イメージガイド41を挿通して構成されている。 これにより、内視鏡挿入部2Dは、前記内視鏡挿入部2Cに比べてより精細に蛍光観察が可能となる。 【0071】 なお、本実施例では、蛍光撮像部21で撮像した電気信号に基づいて強度算出部4bにより蛍光の強度を算出してこの算出した蛍光強度を表示するように構成しているが、本発明はこれに限定されず、蛍光撮像部21で撮像した電気信号をそのまま蛍光強度として表示するように構成してもよい。 【実施例2】 【0072】 図11ないし図14は本発明の実施例2に係わり、図11は実施例2の内視鏡装置の概略構成を示す全体構成図、図12は図11の蛍光プローブの正面図、図13は図11の蛍光プローブの概略構成を示す第1説明図、図14は図11の蛍光プローブの概略構成を示す第2説明図である。 【0073】 上記実施例1は前記内視鏡挿入部の先端部2a側面に蛍光取込手段である蛍光光学系19を配設して構成されているが、実施例2は内視鏡挿入部の処置具挿通用チャンネルに挿通可能なプローブのプローブ先端部側面に蛍光取込手段である蛍光光学系19を配設して構成する。それ以外の構成は上記実施例1と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。 【0074】 すなわち、図11に示すように実施例2の内視鏡装置1Eは、内視鏡挿入部2Eの処置具挿通用チャンネル51を挿通する蛍光プローブ52を有して構成されている。なお、前記内視鏡挿入部2Eの基端側には、前記処置具挿通用チャンネル51に連通する図示しない処置具挿入口が形成されており、この処置具挿入口に前記蛍光プローブ52が挿入されることでこの蛍光プローブ52が前記処置具挿通用チャンネル51を挿通する。 【0075】 前記蛍光プローブ52は基端側で前記照準光光源32、前記励起光光源16に接続されており、照準光、励起光を供給されるようになっている。また、前記蛍光プローブ52の基端側には蛍光撮像部21が配設されており、プローブ先端部52aで取り込んだ蛍光が蛍光撮像部21により撮像されるようになっている。 【0076】 次に図12ないし図14を参照して前記蛍光プローブ52の詳細構成を説明する。 図12ないし図14に示すように前記蛍光プローブ52は、前記蛍光イメージガイド20及び前記励起光ライトガイド17を周方向に亘って複数挿通して構成されている。また、前記蛍光プローブ52は、照準光ライトガイド33が1つ挿通されている。 【0077】 前記蛍光プローブ52のプローブ先端部52a側面には、光偏向手段として先端部2aの全周を占める兼用プリズム42eが配設されている。ここで、兼用プリズム42eは、励起光ライトガイド17から出射した励起光を蛍光プローブ52の半径方向外方へ向けて指向させると共に、プローブ先端部52a側面から入射した蛍光を蛍光イメージガイド20の一端側へ指向させるものである。すなわち、兼用プリズム42eは、蛍光光学系19の一部である光偏向手段、励起光照射手段としての励起光光学系18、及び照準光光学系34を兼用する兼用光学系として機能する。 【0078】 なお、プリズムは、蛍光イメージガイド20、励起光ライトガイド17、照準光ライトガイド33に応じてそれぞれ個別に複数配設されてもよい。 【0079】 これにより、前記蛍光プローブ52は、前記兼用プリズム42eを介して前記複数の励起光ライトガイド17からの励起光をプローブ先端部52a側面の周囲から体腔内壁の生体組織に照射できるとともに前記兼用プリズム42eを介して病変部からの蛍光と病変部及び正常組織からの反射光をプローブ先端部52a側面の周囲から取り込むことができる。兼用プリズム42eにより取り込まれた蛍光、及び反射光は、結像光学系42fにより蛍光イメージガイド20のプローブ先端部52a側の端面に結像される。 【0080】 このように構成されている内視鏡装置1Eは、図11で示したように前記内視鏡挿入部2Eが白色光光源11、画像処理装置4に接続されるとともに、前記蛍光プローブ52が照準光光源32、励起光光源16及び画像処理装置4に接続された後、前記内視鏡挿入部2Eが体腔内に挿入され前記先端部2aが目的部位まで導かれる。前記内視鏡挿入部2Eが目的部位まで到達した後、内視鏡装置1Eは、前記処置具挿通用チャンネル51に前記蛍光プローブ52が挿通されて蛍光観察が行われる。 【0081】 先ず、術者は、予め患者の体内に例えばヘマトポルフィリン等の蛍光物質を投与する。所定時間経過後、この蛍光物質は病変部に集積される。術者は、前記内視鏡挿入部2Eを患者の体腔内に挿入して目的部位まで導く。 【0082】 このとき、前記内視鏡挿入部2Eは、白色光光源11から供給された白色光等の可視光が白色光ライトガイド12を伝達して白色光光学系13を介して体腔内の生体組織を照明する。前記内視鏡挿入部2Eは、照明された生体組織からの反射光を観察窓14を介して対物光学系15aにより被写体像として取り込み、この被写体像を白色光撮像部15により撮像する。 【0083】 この白色光撮像部15は、被写体像を光電変換して撮像信号を生成し、この生成した撮像信号を前記画像処理装置4に出力する。前記画像処理装置4は、画像処理部4aにより撮像信号を信号処理して標準的な映像信号を生成し、この映像信号を前記モニタ3に出力してこのモニタ3に内視鏡画像を表示させる。 【0084】 術者は、モニタ3の表示画面を見ながら内視鏡挿入部2Eの先端部2aを体腔内の目的部位まで導く。内視鏡挿入部2Eの先端部2aが目的部位に到達したら、術者は処置具挿通用チャンネル51に前記蛍光プローブ52を挿通させて蛍光観察を行う。 【0085】 先ず、術者は、内視鏡挿入部2Eの処置具挿通用チャンネル51に蛍光プローブ52を挿通させ、この蛍光プローブ52のプローブ先端部52aをチャンネル開口から所定距離突出させる。 【0086】 次に、術者は、内視鏡画像上において体腔内における兼用プリズム42eの位置を確認するために照準光を体腔内に照射させる。前記蛍光プローブ52は、照準光光源32からの照準光が照準光ライトガイド33を伝達して兼用プリズム42eを介して体腔内に出射する。体腔内からの照準光による反射光は、前記白色光撮像部15により撮像されて内視鏡画像上に表示される。この内視鏡画像上に表示される照準光により術者は、蛍光光学系19の位置を確認する。 【0087】 術者は、体腔内壁に対して略平行になるように蛍光プローブ52のプローブ先端部52aを位置させる。これにより、蛍光プローブ52のプローブ先端部52aは、体腔内壁に存在している病変部からの蛍光と病変部、及び正常組織からの反射光を略同一距離にて前記兼用プリズム42eから取り込むことが可能となる。 【0088】 次に、術者は、励起光を蛍光プローブ52に供給して蛍光観察を開始する。術者は、体腔内壁に沿って前記蛍光プローブ52のプローブ先端部52aを進退させ、目的部位付近を蛍光観察する。 【0089】 蛍光プローブ52は、励起光光源16からの励起光が励起光フィルタ16aを介して励起光ライトガイド17を伝達し、兼用プリズム42eを介してプローブ先端部52a側面の周囲から体腔内壁の生体組織に照射される。 【0090】 励起光を照射された体腔内壁の生体組織に病変部が存在していると、この病変部の生体組織(に含まれる蛍光物質)は蛍光を発生する。このとき、励起光も病変部及び正常組織に照射されて反射される。 【0091】 これら病変部からの蛍光と病変部及び正常組織からの反射光は、前記兼用プリズム42eを介して取り込まれる。前記兼用プリズム42eに取り込まれた蛍光及び反射光は、蛍光イメージガイド20により伝達されてバリアフィルタ21aを介してそれぞれ蛍光撮像部21にて撮像される。これにより、蛍光プローブ52は、プローブ先端部52a側面の周囲から体腔内壁に存在している病変部からの蛍光及び正常組織からの反射光を略同一距離にて取り込むことができる。したがって、内視鏡装置1Eは、蛍光プローブ52のプローブ先端近傍に存在している正常組織からの反射光の一部がバリアフィルタ21aを通過して生じた漏れ光に比べ、遠方に存在している病変部からの蛍光の強度が小さくなることがない。 前記蛍光撮像部21は、それぞれ撮像した蛍光を光電変換して電気信号を生成し、この生成した電気信号を前記画像処理装置4に出力する。 【0092】 前記画像処理装置4は、強度算出部4bにより蛍光撮像部21からの電気信号に基づいて蛍光の強度を算出して得た算出データを前記画像処理部4aに出力する。前記画像処理部4aは、前記強度算出部4bからの算出データに基づいて画像表示処理を行い、この映像信号をモニタ3に出力する。 【0093】 この画像表示処理は、図9で説明したのと同様に前記複数の蛍光イメージガイド20に応じて進退距離(時間)に対する蛍光強度を示すグラフを表示するようにしている。 なお、図示しないが前記蛍光プローブ52は、前記励起光ライトガイド17及び前記蛍光イメージガイド20を図7で説明したのと同様にこれらを兼用した兼用イメージガイド41を用いて構成してもよい。 【0094】 この結果、内視鏡装置1Eは、上記実施例1と同様な効果を得ることに加え、前記内視鏡挿入部2Eよりもより細径な蛍光プローブ52を用いているので内視鏡挿入部2Eの挿入困難な体腔内管路においても蛍光観察ができる。 【0095】
****追加実施例****
尚、本実施例の内視鏡装置は、図15ないし図20を用いて説明するような変形例となる蛍光プローブ52のプローブ先端部52aの構成にしても良い。 図15ないし図20は本発明の本実施例の変形例に係わり、図15は第1変形例の蛍光プローブの概略構成を示す図、図16は図15の透明チューブに配設されたコーンミラーを示す斜視図、図17は図15の蛍光プローブを備えた内視鏡装置により撮影する被検試料を示す図、図18は図17の被検試料の撮影画像を示す図、図19は第2変形例の蛍光プローブの概略構成を示す図、図20は第3変形例の蛍光プローブの概略構成を示す図である。 【0096】 この図15に示す蛍光プローブ52には、蛍光イメージガイド20が、蛍光プローブ52の中心に配置され、この蛍光イメージガイド20の周囲に励起光ライトガイド17が複数挿通されている。 【0097】 蛍光プローブ52のブローフ先端部52aには、全周に亘って透明な円環状の透明チューブ52Aが設けられている。この透明チューブ52Aの先端開口面には、図16に示すように、光偏向手段としてのコーン(円錐状)ミラー53が設けられている。このコーンミラー53は、円錐状の反射面を有し、この反射面において光が所定の角度で反射する。すなわち、コーンミラー53は、励起光ライトガイド17から出射した励起光をプローブ52の半径方向外方の全周へ向けて照射する周方向照射部(励起光照射手段)として機能すると共に、プローブ52の半径方向外方の全周から透明チューブ52Aを介して入射した蛍光を蛍光イメージガイド20のプローブ先端部52a側の端面へ向けて反射する周方向反射部として機能する。尚、コーンミラー53の形状は、円雌状以外に円錐台状でもよい。 【0098】 結像光学系54は、端面が蛍光イメージガイド20のブローブ先端部52a側に、コーンミラー53に対向するように配置されている。 【0099】 このように構成された蛍光プローブ52では、励起光光源16から出射した励起光が励起光ライトガイド17を伝播してブローブ先端部52a側の端面から出射する。この励起光ライトガイド17の端面から出射した励起光は、透明チューブ52A内にあるコーンミラー53の円錐状の表面で反射して蛍光プローブ52の半径方向外方へ指向される。そして、励起光は、透明チユーブ52Aを透過して、蛍光ブローブ52の全周方向に亘って体腔内壁の生体組織に照射される。 【0100】 体腔内壁の病変部から発生した蛍光は、ブローブ先端部52aの側面の全周方向から入射し、コーンミラー53の上記表面で反射して蛍光イメージガイド20へ指向される。このとき、病変部および正常組織により反射された励起光も、同様に蛍光イメージガイド20へ指向される。そして、コーンミラー53で反射した蛍光および反射光は、結像光学系19により蛍光イメージガイド20のプローブ先端部52a側の端面に導かれるとともに、病変部の像が該端面に結像される。 【0101】 結像された蛍光及び反射光は、蛍光イメージガイド20により伝達されて、蛍光のみがバリアフィルタ21aにより透過され、蛍光撮像部21にて撮像される。そして、上述したように、撮像された蛍光及び漏れ光は、蛍光撮像部21において光電変換により電気信号に変換されて、画像処理装置4に出力される。画像処理装置4は、蛍光撮像部21からの信号に基づいて、上述したような信号処理を行う。 【0102】 例えば、図17に示すような、1〜9の数字が列挙された短冊状の被検試料55を筒状にして、透明チューブの外周面に設置する。このとき、画像表示処理により、図18に示すような同心円伏の画像が、モニタ3上に表示される。 【0103】 以上に説明したような蛍光プローブ52の構成にしても、上述した効果である、上記実施例1と同様な効果を得ることに加え、挿入困難な体腔内管路においても蛍光観察ができる。 【0104】 尚、蛍光イメージガイド20に代えて、図19に示すように、画像処理装置4(不図示)に信号ケーブル21bを介して生成した撮像信号を出力する蛍光撮像部21を用いた構成としても良い。この場合、蛍光撮像部21の撮像素子は、結像光学系54の結像面上に配置される。 【0105】 この構成により、蛍光撮像部21の撮像素子は、病変部において発生した蛍光の像と、病変部および正常組織により反射された励起光の像とを撮像して、撮像信号に変換し、この撮像信号が信号線21bを介して画像処理装置4に出力される。 【0106】 さらに、図20に示すように、透明チューブ52A、及びコーンミラー53に代えて、励起光ライトガイド17および結像光学系54の先端側に配置され、蛍光ブローフ52の先端側に円錐形状のミラー面55を有する透明部材52Bを備える構成としてもよい。 【0107】 この透明部材52は、透明な中実円柱部材の一端面側が円錐状に削り取られ、この円錐状に削り取られたミラー面55が内部で反射面となる。この場合、透明部材52は、円錐形状のミラー面55において、励起光、蛍光および反射光を反射する。 このような構成とすることで、ブローフ先端部52aを簡易な構成で作製することができる。 【0108】 なお、上述した各実施例等を部分的等で組み合わせて構成される実施例等も本発明に属する。 【0109】 [付記] (付記項1) 体腔内に挿入される内視鏡挿入部を備え、蛍光観察が可能な内視鏡装置であって、 前記内視鏡挿入部に設けられ、被検部の像に係る情報を前記内視鏡挿入部の基端側へ伝送する伝送部と、 前記内視鏡挿入部の先端部側面から入射した蛍光を前記伝送部の一端側へ指向させる光偏向手段と、 該光偏向手段からの蛍光を前記伝送部の一端に結像する結像光学系と、 を備えることを特徴とする内視鏡装置。 【0110】 (付記項2) 前記内視鏡挿入部は、励起光光源から供給される励起光を前記内視鏡挿入部の先端部側面から照射するための励起光照射手段を有することを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。 【0111】 (付記項3) 前記内視鏡挿入部の前記先端部における前記光偏向手段の位置を示す位置指示手段を設けたことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。 (付記項4) 前記光偏向手段と前記励起光照射手段とは隣接していることを特徴とする付記項2に記載の内視鏡装置。 【0112】 (付記項5) 前記光偏向手段と前記励起光照射手段とは同一であることを特徴とする付記項2に記載の内視鏡装置。 (付記項6) 前記位置指示手段は、前記内視鏡挿入部の前記先端部に設けた照準光照射手段であることを特徴とする付記項3に記載の内視鏡装置。 【0113】 (付記項7) 前記位置指示手段は、内視鏡画像上に表示したマーキングであることを特徴とする付記項3に記載の内視鏡装置。 (付記項8) 前記光偏向手段により取り込まれた蛍光を撮像する撮像部と、この撮像部により撮像した蛍光の測定値に基づき、蛍光の強度を算出する強度算出手段とを有し、この強度算出手段により算出した蛍光強度を表示することを特徴とする付記項1〜4のいずれか1つに記載の内視鏡装置。 【0114】 (付記項9) 前記光偏向手段により取り込まれた蛍光を撮像する撮像部を有し、この撮像部により撮像した蛍光の測定値を表示することを特徴とする付記項1〜4のいずれか1つに記載の内視鏡装置。 【0115】 (付記項10) 前記励起光光源から供給される励起光を前記励起光照射手段に伝達する励起光伝達手段と、前記光偏向手段から取り込まれた蛍光を前記撮像部に伝達する蛍光伝達手段とを有することを特徴とする付記項8または9に記載の内視鏡装置。 【0116】 (付記項11) 前記蛍光の測定値または強度の表示は、数値またはグラフ表示であることを特徴とする付記項9または10に記載の内視鏡装置。 (付記項12) 前記励起光伝達手段と前記蛍光伝達手段とを複数有することを特徴とする付記項10に記載の内視鏡装置。 【0117】 (付記項13) 前記励起光伝達手段と前記蛍光伝達手段とは同一であることを特徴とする付記項10または12に記載の内視鏡装置。 (付記項14) 前記励起光と前記蛍光とを分離する光分離手段を有することを特徴とする付記項13に記載の内視鏡装置。 【0118】 (付記項15) 内視鏡挿入部の処置具挿通用チャンネルに挿通可能なプローブの先端部側面に、病変部で発生した蛍光を取り込むための光偏向手段を配設したことを特徴とする内視鏡装置。 【0119】 (付記項16) 前記プローブは、励起光光源から供給される励起光を前記プローブの先端部側面から照射するための励起光照射手段を有することを特徴とする付記項15に記載の内視鏡装置。 【0120】 (付記項17) 前記プローブの前記先端部における前記光偏向手段の位置を示す位置指示手段を設けたことを特徴とする付記項15に記載の内視鏡装置。 (付記項18) 前記光偏向手段と前記励起光照射手段とは隣接していることを特徴とする付記項16に記載の内視鏡装置。 【0121】 (付記項19) 前記光偏向手段と前記励起光照射手段とは同一であることを特徴とする付記項16に記載の内視鏡装置。 (付記項20) 前記位置指示手段は、前記プローブの前記先端部に設けた照準光照射手段であることを特徴とする付記項17に記載の内視鏡装置。 【0122】 (付記項21) 前記位置指示手段は、内視鏡画像上に表示したマーキングであることを特徴とする付記項17に記載の内視鏡装置。 (付記項22) 前記光偏向手段により取り込まれた蛍光を撮像する撮像部と、この撮像部により撮像した蛍光の測定値に基づき、蛍光の強度を算出する強度算出手段とを有し、この強度算出手段により算出した蛍光強度を表示することを特徴とする付記項15〜18のいずれか1つに記載の内視鏡装置。 【0123】 (付記項23) 前記光偏向手段により取り込まれた蛍光を撮像する撮像部を有し、この撮像部により撮像した蛍光の測定値を表示することを特徴とする付記項15〜18のいずれか1つに記載の内視鏡装置。 【0124】 (付記項24) 前記励起光光源から供給される励起光を前記励起光照射手段に伝達する励起光伝達手段と、前記光偏向手段から取り込まれた蛍光を前記撮像部に伝達する蛍光伝達手段とを有することを特徴とする付記項22または23に記載の内視鏡装置。 【0125】 (付記項25) 前記蛍光の測定値または強度の表示は、数値またはグラフ表示であることを特徴とする付記項23または24に記載の内視鏡装置。 (付記項26) 前記励起光伝達手段と前記蛍光伝達手段とを複数有することを特徴とする付記項24に記載の内視鏡装置。 【0126】 (付記項27) 前記励起光伝達手段と前記蛍光伝達手段とは同一であることを特徴とする付記項24または26に記載の内視鏡装置。 (付記項28) 前記励起光と前記蛍光とを分離する光分離手段を有することを特徴とする付記項27に記載の内視鏡装置。 【産業上の利用可能性】 【0127】 本発明の内視鏡装置は、励起光フィルタ及びバリアフィルタによる漏れ光が生じても、常に正常組織と病変部との判別ができるので、蛍光観察に適している。 【図面の簡単な説明】 【0128】 【図1】実施例1の内視鏡装置の概略構成を示す全体構成図である。 【図2】図1の先端部の変形例を示す内視鏡挿入部の正面図である。 【図3】図1の内視鏡挿入部の動作を示す説明図である。 【図4】モニタ表示例を示す説明図である。 【図5】図4のモニタ表示例の第1変形例を示す説明図である。 【図6】図4のモニタ表示例の第2変形例を示す説明図である。 【図7】図1の内視鏡装置の変形例を示す全体構成図である。 【図8】図7の内視鏡挿入部の正面図である。 【図9】図7の内視鏡装置により得た距離に対する蛍光強度のグラフを示す説明図である。 【図10】図8の先端部の変形例を示す内視鏡挿入部の正面図である。 【図11】実施例2の内視鏡装置の概略構成を示す全体構成図である。 【図12】図11の蛍光プローブの正面図である。 【図13】図11の蛍光プローブの概略構成を示す第1説明図である。 【図14】図11の蛍光プローブの概略構成を示す第2説明図である。 【図15】第1変形例の蛍光プローブの概略構成を示す図である。 【図16】図15の透明チューブに配設されたコーンミラーを示す斜視図である。 【図17】図15の蛍光プローブを備えた内視鏡装置により撮影する被検試料を示す図である。 【図18】図17の被検試料の撮影画像を示す図である。 【図19】第2変形例の蛍光プローブの概略構成を示す図である。 【図20】第3変形例の蛍光プローブの概略構成を示す図である。 【符号の説明】 【0129】 1 内視鏡装置 2 内視鏡挿入部 2a 先端部 4 画像処理装置 4a 画像処理部 4b 強度算出部 16 励起光光源 17 励起光ライトガイド 18 励起光光学系(励起光照射手段) 19 蛍光光学系 20 蛍光イメージガイド(蛍光伝達手段、伝送部) 21 蛍光撮像部 31 蛍光プリズム(光偏向手段、周方向反射部) 31a 結像光学系 35 励起光プリズム(周方向反射部)
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月22日(2006.8.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076233 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 進
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| 【公開番号】 |
特開2008−48787(P2008−48787A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月6日(2008.3.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−225786(P2006−225786) |
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