| 【発明の名称】 |
管内移動体用アクチュエータ、管内移動体、内視鏡用移動装置、並びに内視鏡 |
| 【発明者】 |
【氏名】永野 和彦
【氏名】木村 宏一
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| 【要約】 |
【課題】複雑に屈曲した管路に対して好適な管内移動体用アクチュエータ、管内移動体、内視鏡用移動装置、並びに内視鏡を提供する。
【構成】電子内視鏡2の挿入部10には、バルーン14が取り付けられている。バルーン14は、挿入部10の進行方向の後方の部分14aおよび円周方向の部分14bが、他の部分よりも膨張率が低く形成されている。エアーが供給されると、バルーン14は、後方の部分14aおよび円周方向の部分14bが他の部分よりも膨張率が低く形成されていることにより、後方の部分14aおよび円周方向の部分14bよりも他の部分のほうが伸びて、進行方向の後方に向かって膨張する。管路30内では、管路30の内壁面30aに接触したバルーン14の表面が、内壁面30aに接触しながら進行方向の後方に内壁面30aを介して駆動力を発生させ、この力によって挿入部10が進行方向に移動される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体圧により膨張収縮する少なくとも一つのバルーンを有する管内移動体用アクチュエータにおいて、 前記バルーンを膨張させ、前記バルーンが前記管路の内壁面と接触してさらに膨張した際に、前記管路の内壁面を介して駆動力を発生して、前記駆動力により管内移動体を前記管路内で移動させることを特徴とする管内移動体用アクチュエータ。 【請求項2】 前記駆動力により管内移動体の姿勢を変更させることを特徴とする請求項1に記載の管内移動体用アクチュエータ。 【請求項3】 前記バルーンの一部に、膨張率が異なる部分が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の管内移動体用アクチュエータ。 【請求項4】 少なくとも前記バルーンの後方の部分および周方向の部分に、他の部分よりも膨張率が低い部分が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の管内移動体用アクチュエータ。 【請求項5】 少なくとも前記バルーンの後方の部分および周方向の部分の肉厚が、他の部分よりも厚いことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の管内移動体用アクチュエータ。 【請求項6】 少なくとも前記バルーンの後方の部分および周方向の部分に、バルーン自体の材料よりも膨張率が低い低膨張率材が取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の管内移動体用アクチュエータ。 【請求項7】 少なくとも前記バルーンの後方の部分および周方向の部分に、伸縮性のアクチュエータが取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の管内移動体用アクチュエータ。 【請求項8】 前記バルーンは、管内移動体の進行方向の後方に向かって略扇形状に膨張するように、部分的に膨張率が異なることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の管内移動体用アクチュエータ。 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の管内移動体用アクチュエータが取り付けられていることを特徴とする管内移動体。 【請求項10】 前記バルーンは、軸方向、または/および周方向に複数取り付けられており、 複数のバルーンがそれぞれ個別に膨張収縮するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載の管内移動体。 【請求項11】 前記バルーンへの流体の出入りを制御するマイクロポンプを有することを特徴とする請求項9または10に記載の管内移動体。 【請求項12】 前記管路の屈曲状態を検出する屈曲状態検出手段を有し、 前記屈曲状態検出手段の検出結果に応じて、前記バルーンを膨張収縮させることを特徴とする請求項9ないし11のいずれかに記載の管内移動体。 【請求項13】 内視鏡の挿入部が挿入され、被検体内の管路を移動させるための内視鏡用移動装置であって、 請求項9ないし12のいずれかに記載の管内移動体からなることを特徴とする内視鏡用移動装置。 【請求項14】 被検体内に挿入される内視鏡であって、 請求項9ないし12のいずれかに記載の管内移動体が設けられていることを特徴とする内視鏡。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、複雑に屈曲した管路に対して好適な管内移動体用アクチュエータ、管内移動体、内視鏡用移動装置、並びに内視鏡に関する。 【背景技術】 【0002】 従来から、医療分野において、例えば、大腸や小腸のように複雑に屈曲した管路内に内視鏡を挿入して、管路内壁面の観察や診断、治療を施すことが行われている。この場合、管路が細く複雑に屈曲しているために、体腔外で内視鏡の挿入部を押し進めても挿入抵抗が大きく、観察したい部位まで先端部を到達させるためには、手技に熟練度が要求されていた。また、挿入に手間取ると患者への負担が大きくなり、場合によっては誤って管路を傷付けるおそれがあった。 【0003】 そこで、複雑に屈曲した細い管路内に内視鏡の挿入部を円滑に挿入することができるように、挿入部の軸方向に進退するプローブと、挿入部およびプローブの先端部に設けられ、径方向に膨張収縮可能な二個のバルーンとを備え、二個のバルーンを交互に膨張収縮させつつ、二個のバルーン間のプローブを伸縮させる内視鏡の自動挿入装置が提案されている(特許文献1参照)。また、空圧により進行波が発生されるアクチュエータを挿入部に螺旋状に巻き付け、進行波を利用して挿入部を軸方向に移動させる方法が提案されている(特許文献2参照)。 【特許文献1】特開平7−008447号公報 【特許文献2】特開平11−253391号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、特許文献1に記載の発明では、プローブが軸方向に進退するだけであり、また、特許文献2に記載の発明も同様に、軸方向にのみ進行波による駆動力が与えられるので、管路の屈曲した部分を通過する際の挿入抵抗が大きく、根本的な解決には至っていない。 【0005】 本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、複雑に屈曲した管路内で管内移動体をより円滑に移動させることが可能な管内移動体用アクチュエータを提供することを目的とする。 【0006】 また、本発明は、複雑に屈曲した管路内をより円滑に移動することが可能な管内移動体を提供することを目的とする。 【0007】 さらに、本発明は、複雑に屈曲した管路内を観察する際に、手技に熟練度を必要とせず、患者への負担を減らすことが可能な内視鏡用移動装置、並びに内視鏡を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、流体圧により膨張収縮する少なくとも一つのバルーンを有する管内移動体用アクチュエータにおいて、前記バルーンを膨張させ、前記バルーンが前記管路の内壁面と接触してさらに膨張した際に、前記管路の内壁面を介して駆動力を発生して、前記駆動力により管内移動体を前記管路内で移動させることを特徴とする。 【0009】 前記駆動力により管内移動体の姿勢を変更させることが好ましい。 【0010】 前記バルーンの一部に、膨張率が異なる部分が設けられていることが好ましい。 【0011】 少なくとも前記バルーンの後方の部分および周方向の部分に、他の部分よりも膨張率が低い部分が設けられていることが好ましい。 【0012】 少なくとも前記バルーンの後方の部分および周方向の部分を他の部分よりも膨張率を低くするために、少なくとも前記バルーンの後方の部分および周方向の部分の肉厚を、他の部分よりも厚くすることが好ましい。 【0013】 または、少なくとも前記バルーンの後方の部分および周方向の部分に、バルーン自体の材料よりも膨張率が低い低膨張率材を取り付けることが好ましい。 【0014】 あるいは、少なくとも前記バルーンの後方の部分および周方向の部分に、伸縮性のアクチュエータを取り付けることが好ましい。 【0015】 さらには、前記バルーンが管内移動体の進行方向の後方に向かって略扇形状に膨張するように、部分的に膨張率を異ならせてもよい。 【0016】 請求項9に記載の発明は、管内移動体であって、請求項1ないし8のいずれかに記載の管内移動体用アクチュエータが取り付けられていることを特徴とする。 【0017】 前記バルーンは、軸方向、または/および周方向に複数取り付けられており、複数のバルーンがそれぞれ個別に膨張収縮するように構成されていることが好ましい。 【0018】 前記バルーンへの流体の出入りを制御するマイクロポンプを有することが好ましい。 【0019】 前記管路の屈曲状態を検出する屈曲状態検出手段を有し、前記屈曲状態検出手段の検出結果に応じて、前記バルーンを膨張収縮させることが好ましい。 【0020】 請求項13に記載の発明は、内視鏡の挿入部が挿入され、被検体内の管路を移動させるための内視鏡用移動装置であって、請求項9ないし12のいずれかに記載の管内移動体からなることを特徴とする。 【0021】 請求項14に記載の発明は、被検体内に挿入される内視鏡であって、請求項9ないし12のいずれかに記載の管内移動体が設けられていることを特徴とする。 【発明の効果】 【0022】 本発明の管内移動体用アクチュエータによれば、バルーンを膨張させ、バルーンが管路の内壁面と接触してさらに膨張した際に、管路の内壁面を介して駆動力を発生して、駆動力により管内移動体を管路内で移動させるので、複雑に屈曲した管路内で管内移動体をより円滑に移動させることが可能となる。 【0023】 また、本発明の管内移動体によれば、請求項1ないし8のいずれかに記載の管内移動体用アクチュエータが取り付けられているので、複雑に屈曲した管路内をより円滑に移動することが可能となる。 【0024】 軸方向、または/および周方向に複数のバルーンが取り付けられ、複数のバルーンがそれぞれ個別に膨張収縮するように構成されているので、管内の屈曲状態に合わせて管内移動体の先端部の姿勢を変更させることが可能となる。 【0025】 バルーンへの流体の出入りを制御するマイクロポンプを有するので、バルーンに流体を供給する配管が一本で済み、管内移動体の細径化に寄与することができる。このため、特に複数のバルーンを個別に膨張収縮させる場合、バルーンに流体を供給するために複数の配管を設置すると管内移動体の径が太くなり、患者への負担が増すという問題を解消することができる。 【0026】 さらに、本発明の内視鏡用移動装置、並びに内視鏡によれば、請求項9ないし12のいずれかに記載の管内移動体からなる、あるいは、請求項9ないし12のいずれかに記載の管内移動体が設けられているので、複雑に屈曲した管路内を移動する際に、手技に熟練度を必要とせず、患者への負担を減らすことが可能となる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0027】 図1において、電子内視鏡2は、被検体内に挿入される挿入部10と、挿入部10の基端部分に連設された操作部11とを備えている。挿入部10の先端に連設された先端部10a(例えば、外径12mmφ)には、被検体内の被観察部位の像光を取り込むための対物レンズと像光を撮像する撮像素子(いずれも図示せず)が内蔵されている。撮像素子により取得された被検体内の画像は、コード12に接続されたプロセッサ装置のモニタ(いずれも図示せず)に内視鏡画像として表示される。 【0028】 また、先端部10aには、被観察部位に光源装置(図示せず)からの照明光を照射するための照明窓や、鉗子口13と連通した鉗子出口、送気・送水ボタン11aを操作することによって、対物レンズを保護する観察窓の汚れを落とすための洗浄水やエアーが噴射されるノズルなどが設けられている。 【0029】 先端部10aの後方には、複数の湾曲駒を連結した湾曲部10bが設けられている。湾曲部10bは、操作部11に設けられたアングルノブ11bが操作されて、挿入部10内に挿設されたワイヤが押し引きされることにより、上下左右方向に湾曲動作する。これにより、先端部10aが被検体内の所望の方向に向けられる。 【0030】 湾曲部10bの後方には、可撓性を有する軟性部10cが設けられている。軟性部10cは、先端部10aが被観察部位に到達可能なように、且つ術者が操作部11を把持して操作する際に支障を来さない程度に患者との距離を保つために、数mの長さを有する。 【0031】 先端部10aと湾曲部10bの間には、二個のバルーン14が取り付けられている。図2に示すように、二個のバルーン14は、挿入部10の周方向に関して対向する位置、つまり180°隔てた位置に配され、例えば、膨張収縮自在なラテックスゴムからなる。 【0032】 図3において、バルーン14の内腔には、挿入部10の外周面に開口した給排気口20を介して、給排気路21が連通されている。給排気路21は、挿入部10の軸方向に亘って設けられ、操作部11、コード12内を通って、図1に示すバルーン制御装置15に接続されている。バルーン制御装置15には、給排気路21を介してバルーン14にエアーを供給する給気ポンプ16と、バルーン14内のエアーを吸引する吸引ポンプ17とがそれぞれ二台ずつ設けられている。これらのポンプ16、17の動作をコントローラ18で制御することにより、二個のバルーン14がそれぞれ個別に膨張収縮される。 【0033】 図3に戻って、バルーン14は、挿入部10の進行方向(挿入部10の基端部分から先端部10aに向かう方向)の後方の部分14a(斜線で示す。以下、単に後方部分という。)、および円周方向の部分14b(斜線で示す。以下、単に円周部分という。)が、他の部分よりも肉厚が厚く形成されている。このため、給気ポンプ16から給排気路21を介してエアーが供給されると、バルーン14は、図4に示すように膨張する。すなわち、後方部分14aおよび円周部分14bが他の部分よりも肉厚に形成されていることにより、後方部分14aおよび円周部分14bが他の部分よりも膨張率が低くなり、後方部分14aおよび円周部分14bよりも他の部分のほうが伸びて、点線で示すように進行方向の後方に向かって略扇形状に膨張する。 【0034】 上記のように構成された電子内視鏡2で、例えば、大腸や小腸のように複雑に屈曲した管路30の内壁面30a(ともに図5参照)を観察する場合には、バルーン14が収縮した状態で挿入部10を被検体内に挿入し、光源装置を点灯して被検体内を照明しながら、撮像素子により得られる内視鏡画像をモニタで観察する。 【0035】 先端部10aが管路30に到達すると、給気ポンプ16から給排気路21を介して二個のバルーン14に同時にエアーが供給される。これによりバルーン14が膨張し始め、図5に示すように、管路30の内壁面30aにバルーン14の表面が接触する。そして、図6および図7に示すように、進行方向の後方に向かってバルーン14が略扇形状に膨張していく。これにより、管路30の内壁面30aに接触したバルーン14の表面が、内壁面30aに接触しながら進行方向の後方に内壁面30aを介して駆動力を発生させ、この力によって挿入部10が進行方向に移動される。 【0036】 バルーン14の膨張により挿入部10が進行方向に移動された後、吸引ポンプ17によって、給排気路21を介してバルーン14内のエアーが吸引され、バルーン14が収縮する。このようにして、バルーン14の膨張収縮が繰り返され、これにより挿入部10が管路30に沿って移動される。 【0037】 以上説明したように、電子内視鏡2は、後方部分14aおよび円周部分14bが他の部分よりも肉厚が厚く形成され、進行方向の後方に向かって略扇形状に膨張するバルーン14を備えるので、挿入抵抗が大きい複雑に屈曲した管路を円滑に移動することができる。したがって、手技に熟練度を必要とせず、また、挿入に手間取って患者に苦痛を与えたり、誤って管路を傷付けたりするおそれがない。 【0038】 上記実施形態では、給気ポンプ16と吸引ポンプ17とでバルーン14へのエアーの供給および吸引を行っているが、図8に示すように、マイクロポンプ40、41を用いて、バルーン14へのエアーの供給、およびバルーン14内のエアーの排気を行ってもよい。 【0039】 マイクロポンプ40は、一本の給気路42と、挿入部10の外周面に開口し、バルーン14の内腔に繋がる給気口43とを繋ぐ給気路44を開閉する弁45、および弁45を開閉動作させるための圧電素子46からなる。また、マイクロポンプ41は、挿入部10の外周面に開口し、バルーン14の内腔に繋がる排気口47と、挿入部10の外周面に開口し、外部に繋がる外部排気口48とを繋ぐ排気路49を開閉する弁50、および弁50を開閉動作させるための圧電素子51からなる。 【0040】 バルーン14を膨張させる際には、マイクロポンプ41の運転を停止した状態でマイクロポンプ40の弁45を開き、給気路42、44、および給気口43を介してバルーン14にエアーを供給する。逆に、バルーン14を収縮させる際には、マイクロポンプ40の駆動を停止してエアーの供給を停止させた後、マイクロポンプ41を駆動して、排気口47、排気路49、および外部排気口48を介して外部にエアーを排気する。このようにすれば、給気路42が一本だけで済み、挿入部10が太くなることが防がれる。また、マイクロポンプ40、41の動作を制御することにより、管路の屈曲状態に応じて、バルーン14の膨張状態を変化させて、先端部10aの姿勢を調整することができる。なお、マイクロポンプ40、41は、外部から流体を供給する管とマイクロバルブとで構成してもよい。 【0041】 なお、本発明の管内移動体用アクチュエータとしては、バルーンが膨張する過程で内壁面30aと接触した箇所において、バルーンが内壁面30aから駆動力を受けるような構成であればよい。また、好ましいバルーンの膨張形態としては、挿入部10の進行方向の後方に内壁面30aを押しやるように略扇形状に膨張させるのがよい。 【0042】 上記実施形態のバルーン14のように、後方部分14aおよび円周部分14bの肉厚を他の部分よりも厚くする他に、あるいはこれに加えて、例えば、バルーンを作製する際に、後方部分14aおよび円周部分14bが他の部分よりも膨張率が低くなるような補強を施してもよい。 【0043】 図9に示すバルーン60のように、バルーン60の材料よりも低い膨張率を有する低膨張率材61(例えば、PET繊維やアラミド繊維)を表面に接合、あるいは埋め込み、若しくは一体成形し、部分的に膨張率を異ならせてもよい。バルーン60は、先端部10aに取り付けられた付け根側よりも、内壁面30aに接触する先端側の方が先細となるように、断面台形状となっている。低膨張率材61は、挿入部10の進行方向に平行な方向の円周部分60b(斜線で示す。)に等間隔で複数取り付けられ、また、後方部分60a(斜線で示す。)に取り付けられている。これにより、バルーン60は、図10および図11に示すように、後方部分60aおよび円周部分60bよりも他の部分のほうが伸びて、進行方向の後方に向かって略扇形状に膨張する。なお、バルーン60が収縮する際には、付け根側よりも先端側の方が先細な断面台形状となっているため、抵抗なく元の状態に畳められる。 【0044】 あるいは、低膨張率材料61の代わりに、伸縮性のアクチュエータ、例えばコイル状に形成した形状記憶合金のワイヤを後方部分および円周部分の表面に接合してもよい。この場合、ワイヤを伸縮させることにより、バルーンの膨張形態を変化させることができ、管路の屈曲状態に対して、バルーン膨張時に内壁面から受ける駆動力を変化させることができる。なお、ワイヤを伸縮させる方法としては、例えば、ワイヤ自体を通電加熱する方法が採用される。 【0045】 また、図12に示すように、管路30の屈曲状態を検出する屈曲状態検出センサ80を設け、この屈曲状態検出センサ80の検出結果に応じて、コントローラ18で個々のバルーン14の膨張収縮を個別に制御してもよい。このようにすれば、図13に示すように、先端部10aが管路30の屈曲部30bに到達した場合に、屈曲部30bの外側のバルーン14を内側のバルーン14よりも膨張させ、先端部10aの向きを屈曲部30bの屈曲方向に向けることができ、挿入部10の移動をより円滑にすることができる。 【0046】 なお、屈曲状態検出センサ80の具体例としては、バルーン14の表面に電気抵抗体を接合または塗布し、電気抵抗体の抵抗の変化からバルーン14の膨張状態を把握して、把握したバルーン14の膨張状態を元に管路30の屈曲状態を検出する。あるいは、二個のバルーン14の各々の内圧を測定し、この測定結果を元に管路30の屈曲状態を検出する。 【0047】 上記実施形態では、電子内視鏡2の挿入部10に直接バルーンを取り付けた例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、図14に示す内視鏡用移動装置90に適用することも可能である。内視鏡用移動装置90は、挿入部10が挿入固定される筒体91と、筒体91の先端に取り付けられたバルーン14と、筒体91から延びたコード92が接続される、バルーン制御装置15と同様の構成を有するバルーン制御装置93とから構成される。挿入部10を被検体内に挿入する際には、筒体91を挿入部10に挿入して固定し、バルーン制御装置93で上記実施形態と同様の制御を行って挿入部10を移動させる。 【0048】 上記実施形態では、挿入部10の周方向に関して対向する位置に二個のバルーン14を配した例を挙げて説明したが、バルーンの個数や配置はこれに限定されるものではなく、例えば、図15に示すように、挿入部10の周方向に関して四等分した位置に四個のバルーン14を取り付けてもよいし、図16に示すように、挿入部10の軸方向に複数個取り付けてもよい。 【0049】 上記実施形態では、管内移動体として電子内視鏡2および内視鏡用移動装置90を例示して説明したが、超音波トランスデューサが先端部に配された超音波プローブや、超音波トランスデューサおよび撮像素子が先端部に一体的に配された超音波内視鏡などの他、工業用配管内を検査するための自走式検査スコープについても、本発明を適用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0050】 【図1】電子内視鏡の構成を示す概略図である。 【図2】バルーンの配置を説明するための図である。 【図3】バルーン周辺の拡大断面図である。 【図4】バルーンの膨張の様子を説明するための図である。 【図5】管路内におけるバルーンの膨張の様子を示す図である。 【図6】管路内におけるバルーンの膨張の様子を示す図である。 【図7】管路内におけるバルーンの膨張の様子を示す図である。 【図8】マイクロバルブを用いた例を示す拡大断面図である。 【図9】バルーンの別の実施形態を示す拡大図である。 【図10】図9に示すバルーンの膨張の様子を説明するための図である。 【図11】図9に示すバルーンの膨張の様子を説明するための図である。 【図12】別の実施形態を示すブロック図である。 【図13】図12に示す実施形態で管路の屈曲部におけるバルーンの膨張の様子を説明するための図である。 【図14】内視鏡用移動装置の構成を示す概略図である。 【図15】バルーンの別の配置例を示す図である。 【図16】バルーンの別の配置例を示す図である。 【符号の説明】 【0051】 2 電子内視鏡 10 挿入部 10a 先端部 14、60、70 バルーン 14a、60a 後方部分 14b、60b 円周部分 15、93 バルーン制御装置 30 管路 30a 内壁面 30b 屈曲部 40、41 マイクロポンプ 61 低膨張率材 80 屈曲状態検出センサ 90 内視鏡用移動装置 91 筒体
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| 【出願人】 |
【識別番号】306037311 【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月21日(2006.8.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075281 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 和憲
【識別番号】100095234 【弁理士】 【氏名又は名称】飯嶋 茂
【識別番号】100117536 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 英了
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| 【公開番号】 |
特開2008−43669(P2008−43669A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−224477(P2006−224477) |
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