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【発明の名称】 画像表示装置
【発明者】 【氏名】小ノ上 奈央子

【要約】 【課題】簡単な操作で読影に必要な画像をモニタ表示すること。

【構成】X線画像データを表示するモニタ表示画面2aに画像拡大指示部材10を対峙させ、モニタ表示画面2aと画像拡大指示部材10との対峙間隔Lを可変することにより癌等の病巣Gの画像の拡大率を可変してモニタ表示画面2aに拡大表示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の画像データを表示する表示画面を有する表示装置と、
前記表示画面上に表示されている前記被検体の画像を拡大表示するときに前記表示画面上の前記被検体の画像に対峙させる画像拡大指示部材と、
少なくとも前記表示画面と前記画像拡大指示部材との対峙間隔を検出する位置検出部と、
前記位置検出部により検出された前記対峙間隔に応じて前記表示画面上に表示されている前記画像データを拡大表示する表示制御部と、
を具備することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記画像拡大指示部材は、環状の枠と、この枠に設けられた棒状の把持部とから成ることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記位置検出部は、前記表示画面の各隅部に設けられた複数の位置センサと、
これら位置センサの検出結果に基づいて前記対峙間隔と対峙位置を求める位置算出部と、
を有することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記位置検出部により検出された前記対峙間隔に応じて前記画像データの拡大率を可変することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記対峙間隔が狭くなるに従って前記画像データの拡大率を小さくし、前記対峙間隔が広くなるに従って前記画像データの前記拡大率を大きくすることを特徴とする請求項4記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記対峙位置に基づいて前記画像拡大指示部材に対峙する画像部位の画像データの拡大率を可変することを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記画像拡大指示部材は、前記画像データの拡大率の可変を許可する拡大率変更モード指示部を有することを特徴とする請求項4記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記被検体の前記画像データは、前記被検体の複数の断層像データを有し、
前記画像拡大指示部材は、サイクリック表示モードのモード指示部を有し、
前記表示制御部は、前記モード指示部に対する操作により前記サイクリック表示モードに設定されると、前記複数の断層像データを前記表示装置にサイクリック表示する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記サイクリック表示モードに設定中、前記表示制御部は、前記対峙間隔が広くなるに従って前記被検体の一方の断層方向に向かって前記複数の断層像データをサイクリック表示し、前記対峙間隔が狭くなるに従って前記一方の断面方向に対して逆方向となる他方の断層方向に向かって前記複数の断層像データをサイクリック表示する、
ことを特徴とする請求項8記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記モード指示部は、一方向にサイクリック表示させる第1のモード選択部と、前記一方向に対して逆方向となる他方にサイクリック表示させる第2のモード選択部とを有し、
前記表示制御部は、前記第1のモード選択部が操作されると、前記被検体の一方の断層方向に向かって前記複数の断層像データをサイクリック表示し、前記第2のモード選択部が操作されると、前記一方の断層方向に対して逆方向となる他方の断層方向に向かって前記複数の断層像データをサイクリック表示する、
ことを特徴とする請求項8記載の画像表示装置。
【請求項11】
前記画像データのウィンドウ幅、ウィンドウレベルをそれぞれ変更する複数の選択端部を有し、
前記表示制御部は、操作された前記選択端部に対応する前記ウィンドウ幅、前記ウィンドウレベルで前記画像データを前記表示装置に表示する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項12】
前記各選択端部は、グレイレベルが大きい部分を表示するための第1の選択端部と、グレイレベルが小さい部分を表示するための第2の選択端部と、前記画像データの全体を表示するための第3の選択端部とを有することを特徴とする請求項11記載の画像表示装置。
【請求項13】
前記選択端部に対応する前記ウィンドウ幅、前記ウィンドウレベルで前記画像データを表示している前記表示装置の前記表示画面上で特定の画像部位を指示すると、前記表示制御部は、前記特定の画像部位の周囲に合せた前記ウィンドウ幅、前記ウィンドウレベルで前記特定の画像部位の画像データを前記表示装置に表示する、
ことを特徴とする請求項11記載の画像表示装置。
【請求項14】
前記画像データを表示している前記表示画面上で少なくとも2点の画像部位を選択する画像選択部を有し、
前記表示制御部は、前記画像選択部により選択された前記少なくとも2点の画像部位の濃度に合せた濃度範囲で前記画像データを前記表示画面上に表示する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項15】
前記画像データを表示している前記表示画面上で特定部位を指示すると、
前記表示制御部は、前記指示された前記特定部位の周囲に合せた濃度で前記画像データを前記表示装置に表示する、
ことを特徴とする請求項14記載の画像表示装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば被検体のモニタ診断に適用され、被検体の画像データを拡大処理、ウィンドウ処理等する画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
患者等の被検体のモニタ診断時には、被検体のX線画像を画像表示装置のモニタに表示する。この画像表示装置は、被検体のX線画像を拡大処理したり、ウィンドウ処理することが可能である。拡大処理方法は、モニタ画面上において、拡大したい画像部位上にポインタを例えばマウスの操作で移動させ、かつ画像の拡大率を指定する。これにより、ポインタに合わされた画像部位が指定された拡大率で表示される。
【0003】
ウィンドウ処理するときは、ウィンドウ幅(WW)及びウィンドウレベル(WL)を入力したり、スライドバーを調整したり、マウスを操作したりする。ここで、検出器の出力グレイレベルのうち画像処理をかける範囲をウィンドウ幅(WW)と称し、このウィンドウ幅(WW)の中心値をウィンドウレベル(WL)と称する。
【0004】
例えば乳房X線診断装置は、被検体を透過したX線をフィルムに描出する方式と、被検体を透過したX線をX線検出器で検出し、このX線検出器の出力信号を画像処理してX線画像データを取得するデジタル方式とがある。被検体の診断を行う場合、フィルムを用いた診断では、医師等のオペレータは、例えばフィルムに描出された画像を読影する。この読影時、オペレータは、例えばルーペを用いてフィルムに描出された画像の特定部位を拡大し、この特定部位に対する診断を行っている。
【0005】
一方、デジタル方式の装置により取得されたX線画像データをモニタに表示して読影するモニタ診断の場合も、モニタに表示されたX線画像の特定部位を拡大して診断したい場合がある。ところが、モニタの表示能力は、1枚のフィルムの表示能力よりも小さい。換言すれば、モニタに表示されているX線画像の情報量は、1枚のフィルムに描出されている画像の情報量よりも少ない。
【0006】
このため、モニタに表示されたX線画像で診断する場合、フィルム診断時と同様の診断能力とするためには、X線画像の拡大処理又はウィンドウ処理をしながら読影しなければならない。しかしながら、拡大処理では、モニタ画面上において、拡大したい画像部位上にポインタを例えばマウスの操作で移動させ、かつ画像の拡大率を指定したり、一方、ウィンドウ処理では、例えばウィンドウ幅(WW)及びウィンドウレベル(WL)等を入力する操作を行わなければならない。このため、拡大処理時又はウィンドウ処理時の操作が煩雑で、その操作に時間が掛かる。医師等のオペレータによっては、拡大処理時又はウィンドウ処理時の操作を行わず、モニタに表示されたX線画像をそのまま読影している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、簡単な操作で読影に必要な画像をモニタ表示できる画像表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係わる本発明の画像表示装置は、被検体の画像データを表示する表示画面を有する表示装置と、表示画面上に表示されている被検体の画像を拡大表示するときに表示画面上の被検体の画像に対峙させる画像拡大指示部材と、少なくとも表示画面と画像拡大指示部材との対峙間隔を検出する位置検出部と、位置検出部により検出された対峙間隔に応じて表示画面上に表示されている画像データを拡大表示する表示制御部とを具備する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、簡単な操作で読影に必要な画像をモニタ表示できる画像表示装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は画像表示装置のブロック構成図を示す。装置処理本体1には、モニタ装置2が接続されている。装置処理本体1は、例えば乳房X線診断装置3により撮影された被検体4としての乳房のX線画像データをモニタ装置2に表示する。この装置処理本体1は、コンピュータにより成る主制御部5に対して表示制御部6と、位置算出部7と、画像メモリ8と、通信回線9とを接続して成る。主制御部5は、表示制御部6と、位置算出部7と、画像メモリ8と、通信回線9とをそれぞれ動作制御する。通信回線9には、乳房X線診断装置3が接続されている。この通信回線9は、乳房X線診断装置3から伝送されるX線画像データを受信する。主制御部5は、通信回線9を通して受信したX線画像データを画像メモリ7に記憶する。
【0011】
本装置は、画像拡大指示部材(画像拡大指示部品)10を有する。この画像拡大指示部材10は、ルーペの形状を模倣して形成されたもので、環状の枠10aと、この枠10aに設けられた棒状の把持部10bとから形成される。この画像拡大指示部材10は、医師等のオペレータによって把持部10bが把持され、モニタ診断時に、環状の枠10aをモニタ装置2のモニタ表示画面2aに対峙される。
【0012】
モニタ装置2のモニタ表示画面2aの四隅には、それぞれ各位置センサ11−1〜11−4が設けられている。これら位置センサ11−1〜11−4は、それぞれモニタ表示画面2aに対峙される画像拡大指示部材10のモニタ表示画面2aとの対峙間隔を検出し、その検出信号を出力する。
【0013】
位置算出部7は、各位置センサ11−1〜11−4から出力される各検出信号を入力し、これら検出信号に基づいてモニタ表示画面2aと画像拡大指示部材10との対峙間隔Lと、モニタ表示画面2aに対する画像拡大指示部材10の対峙位置とを求める。この位置算出部7は、例えば各位置センサ11−1〜11−4と画像拡大指示部材10との各距離を求め、これら距離に基づいてモニタ表示画面2aと画像拡大指示部材10との対峙間隔Lを算出可能である。なお、各位置センサ11−1〜11−4及び位置算出部7は、GPSシステムを適用可能である。
【0014】
表示制御部6は、位置算出部7により求められたモニタ表示画面2aと画像拡大指示部材10との対峙間隔Lに応じてX線画像データの拡大率を可変する。例えば、表示制御部6は、図2に示すように対峙間隔Lを狭くする、すなわち画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aに近づけるに従ってX線画像データの拡大率を小さくし、対峙間隔Lを広くする、すなわち画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aから遠ざけるに従ってX線画像データの拡大率を大きく可変する。この場合、表示制御部6は、対峙間隔Lに応じてX線画像データの拡大率を連続的に可変可能である。なお、表示制御部6によるX線画像データの拡大表示は、従来行われていた拡大処理やウィンドウ処理により取得される表示能力と同じ表示能力でX線画像データを拡大表示する。
【0015】
表示制御部6は、位置算出部7により求められた画像拡大指示部材10のモニタ表示画面2aに対する対峙位置を受け取り、この対峙位置に基づいて画像拡大指示部材10に対峙するモニタ表示画面2a上の画像部位、例えば医師等のオペレータが画像拡大指示部材10の環状の枠10aを通して見る癌等の病巣Gのモニタ表示画面2a上の画像部位の画像データの拡大率を可変する。
【0016】
次に、上記の如く構成された装置による画像表示の制御動作について説明する。
表示制御部6は、画像メモリ8に記憶されているX線画像データを読み出し、モニタ装置2のモニタ表示画面2a上に表示する。医師等のオペレータは、モニタ表示画面2a上に表示されているX線画像データを読影する。この読影時、オペレータは、モニタ表示画面2a上に表示されているX線画像上から特待部位、例えば癌等の病巣Gの発症している部位を見つけると、この特定部位の画像を拡大表示して診断する。なお、乳房に生じる癌等の病巣Gは、乳頭を中心に発達する乳腺組織に生じる。
【0017】
このモニタ診断時、画像拡大指示部材10は、医師等のオペレータによって把持部10bが把持され、環状の枠10aをモニタ装置2のモニタ表示画面2aに対峙される。このとき、画像拡大指示部材10は、環状の枠10a内を通して癌等の病巣Gがオペレータによって見える位置にモニタ表示画面2aに対して対峙される。
【0018】
モニタ表示画面2aの四隅の各位置センサ11−1〜11−4は、それぞれモニタ表示画面2aに対峙している画像拡大指示部材10とモニタ表示画面2aとの対峙間隔Lを検出し、その検出信号を出力する。位置算出部7は、各位置センサ11−1〜11−4から出力される各検出信号を入力し、これら検出信号に基づいてモニタ表示画面2aと画像拡大指示部材10との対峙間隔Lと、モニタ表示画面2aに対する画像拡大指示部材10の対峙位置とを求める。
【0019】
表示制御部6は、位置算出部7により求められた対峙間隔Lを受け取り、この対峙間隔LにX線画像データの拡大率を可変する。例えば、表示制御部6は、図2に示すように医師等のオペレータによって画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aから遠ざけると、画像拡大指示部材10とモニタ表示画面2aとの対峙間隔Lが広くなる。これにより、表示制御部6は、対峙間隔Lが広くなるに従ってX線画像データの拡大率を大きく可変する。
【0020】
この場合、医師等のオペレータは、画像拡大指示部材10の環状の枠10aを通してモニタ表示画面2a上に表示されている癌等の病巣Gの画像部位を診断する。表示制御部6は、位置算出部7により求められた画像拡大指示部材10のモニタ表示画面2aに対する対峙位置を受け取る。この対峙位置は、モニタ表示画面2a上に表示されている癌等の病巣Gの画像部位に対応する。従って、表示制御部6は、画像拡大指示部材10のモニタ表示画面2aに対する対峙位置に基づいて癌等の病巣Gの画像部位の画像データの拡大率を可変する。
【0021】
一方、医師等のオペレータによって画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aに近付けると、画像拡大指示部材10とモニタ表示画面2aとの対峙間隔Lが狭くなる。これにより、表示制御部6は、対峙間隔Lが狭くなるに従ってX線画像データの拡大率を小さく可変する。この場合も表示制御部6は、画像拡大指示部材10のモニタ表示画面2aに対する対峙位置に基づいて例えば癌等の病巣Gの画像部位の画像データの拡大率を可変する。
【0022】
この結果、図2に示すように画像拡大指示部材10とモニタ表示画面2aとの対峙間隔がLであれば、表示制御部6は、例えば拡大率Nで拡大された癌等の病巣Gの画像部位をモニタ装置2に表示する。画像拡大指示部材10とモニタ表示画面2aとの対峙間隔が対峙間隔Lよりも長いL(>L)であれば、表示制御部6は、例えば拡大率Nよりも大きい拡大率N(>N)で拡大された癌等の病巣Gの画像部位をモニタ装置2に表示する。
【0023】
このように上記第1の実施の形態によれば、X線画像データを表示するモニタ表示画面2aに画像拡大指示部材10を対峙させ、モニタ表示画面2aと画像拡大指示部材10との対峙間隔Lを可変することにより癌等の病巣Gの画像の拡大率を可変してモニタ表示画面2aに拡大表示できる。これにより、医師等のオペレータは、X線画像の拡大処理やウィンドウ処理等の煩雑な操作を行わず、簡単な操作で読影に必要な例えば癌等の病巣Gの画像を拡大表示できる。従って、医師等のオペレータは、画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aに対峙されるだけで良いので、フィルム診断時にルーペを把持してフィルムに描出された画像の特定部位を拡大するのと同様な感覚でモニタ診断をすることができる。
【0024】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図3は画像表示装置のブロック構成図を示す。乳房X線診断装置20が通信回線9に接続されている。この乳房X線診断装置20は、トモシンセンス撮影を行って被検体4の撮影を行って複数の断層像データ、すなわちトモシンセンス画像を取得する。通信回線9は、X線装置20から伝送される複数の断層像データを受信する。主制御部5は、通信回線9を通して受信した複数の断層像データを画像メモリ7に記憶する。図4は複数の断層像データの模式図を示す。これら断層像データD、D、…、Dnは、患者等の被検体4の例えば内臓の臓器を患者の正面F側と後側Bとの間で複数取得されている。
【0025】
画像拡大指示部材10には、拡大率変更モード指示スイッチ21とサイクリック表示モード指示スイッチ22とが設けられている。拡大率変更モード指示スイッチ21は、断層像データを拡大表示するときの拡大率の可変を許可する拡大率変更モードの指示を送出する。サイクリック表示モード指示スイッチ22は、複数の断層像データをサイクリックに表示するためのサイクリック表示モードの指示を送出する。
【0026】
モード判定部23は、拡大率変更モード指示スイッチ21から送出された拡大率変更モードの指示又はサイクリック表示モード指示スイッチ22からサイクリック表示モードの指示を入力し、拡大率変更モード又はサイクリック表示モードであるかのモード判定を行い、このモード判定の結果を表示制御部6に送る。
【0027】
表示制御部6は、拡大率変更モードに設定中、図2に示すように対峙間隔Lが狭くなるに従って1スライスの断層像データの拡大率を連続的に小さくし、対峙間隔Lが広くなるに従って1スライスの断層像データの拡大率を連続的に大きく可変する。又、表示制御部6は、位置算出部7により求められた画像拡大指示部材10のモニタ表示画面2aに対する対峙位置を受け取り、この対峙位置に基づいて画像拡大指示部材10に対峙するモニタ表示画面2a上の画像部位、例えば医師等のオペレータが画像拡大指示部材10の環状の枠10aを通して見る断層像データの特定部位の画像データの拡大率を可変する。
【0028】
表示制御部6は、サイクリック表示モードに設定中、画像メモリ8に記憶されている複数の断層像データをサイクリックにモニタ表示画面2aに表示する。この場合、表示制御部6は、対峙間隔Lを広くするに従って、すなわち画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aから遠ざけるに従って被検体4の一方の断層方向、例えば図4に示すように被検体4の後側Bから正面F側に向かう方向で各断層像データDn、…、D、Dをサイクリック表示する。又、表示制御部6は、対峙間隔Lが狭くなるに従って、すなわち画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aに近付けるに従って被検体4の他方の断層方向、例えば図4に示すように被検体4の正面F側から後側Bに向かう方向で各断層像データD、D、…、Dnをサイクリック表示する。
【0029】
次に、上記の如く構成された装置による画像表示の制御動作について説明する。
表示制御部6は、画像メモリ8に記憶されている複数の断層像データから1枚の断層像データを読み出し、モニタ装置2のモニタ表示画面2a上に表示する。医師等のオペレータは、モニタ表示画面2a上に表示されている断層像データを読影する。このとき、オペレータによって拡大率変更モード指示スイッチ21が操作されると、モード判定部23は、拡大率変更モード指示スイッチ21から送出された拡大率変更モードの指示を入力し、拡大率変更モードに設定されたことを表示制御部6に送る。
【0030】
拡大率変更モードに設定中、医師等のオペレータによって画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aから遠ざけると、画像拡大指示部材10とモニタ表示画面2aとの対峙間隔Lが広くなる。これにより、表示制御部6は、画像拡大指示部材10とモニタ表示画面2aとの対峙間隔Lが広くなるに従って断層像データの拡大率を大きく可変する。一方、画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aに近付けると、画像拡大指示部材10とモニタ表示画面2aとの対峙間隔Lが狭くなる。これにより、表示制御部6は、画像拡大指示部材10とモニタ表示画面2aとの対峙間隔Lが狭くなるに従って断層像データの拡大率を小さく可変する。
【0031】
オペレータによってサイクリック表示モード指示スイッチ22が操作されると、モード判定部23は、サイクリック表示モード指示スイッチ22から送出されたサイクリック表示モードの指示を入力し、サイクリック表示モードに設定されたことを表示制御部6に送る。
サイクリック表示モードに設定中、医師等のオペレータによって画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aから遠ざけると、画像拡大指示部材10がモニタ表示画面2aから遠ざかるに従って表示制御部6は、例えば図4に示すように被検体4の後側Bから正面F側に向かう方向で各断層像データDn、…、D、Dをサイクリック表示する。
【0032】
一方、医師等のオペレータによって画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aに近付けると、画像拡大指示部材10がモニタ表示画面2aに近付くに従って表示制御部6は、例えば図4に示すように被検体4の正面F側から後側Bに向かう方向で各断層像データD、D、…、Dnをサイクリック表示する。
【0033】
このように上記第2の実施の形態によれば、画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aから遠ざけたり、近付けたりすることにより被検体4の各断層像データDn、…、D、Dを被検体4の後側Bから正面F側に向かう方向で各断層像データDn、…、D、Dの順序でサイクリック表示したり、被検体4の正面F側から後側Bに向かう方向で各断層像データDn、…、D、Dの順序でサイクリック表示できる。これにより、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができると共に、医師等のオペレータは、診断に必要な断層像データDn、…、D、Dのいずれかを短時間で表示できる。
【0034】
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図5は画像表示装置のブロック構成図を示す。装置処理本体1には、ウィンドウ選択部30が設けられている。このウィンドウ選択部30は、X線画像データに対するウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)をそれぞれ変更する複数の選択端部、例えば第1〜第3の選択ボタン31〜33を設けている。第1の選択ボタン31は、X線画像データのグレイレベルが大きい部分を表示するボタンである。第2の選択ボタン32は、X線画像データのグレイレベルが小さい部分を表示するボタンである。第3の選択ボタン33は、X線画像データの全体が見られるように表示するボタンである。
【0035】
表示制御部6は、第1〜第3の選択ボタン31〜33のうち操作された第1、第2又は第3の選択ボタン31、32又は33に対応するコントラストになるウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)でX線画像データをモニタ装置2のモニタ表示画面2aに表示する。この場合、表示制御部6は、操作された第1、第2又は第3の選択ボタン31、32又は33に応じてウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)を自動可変してモニタ表示画面2aに表示する。
【0036】
表示制御部6は、第1、第2又は第3の選択ボタン31、32又は33に対応するコントラストでX線画像データを表示しているモニタ表示画面2a上で、特定の画像部位が指示されると、この特定の画像部位の周囲に合せたコントラストになるようにウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)で特定の画像部位のX線画像データをモニタ表示画面2aに表示する。この場合も特定の画像部位の周囲に合せてウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)を自動可変し、CT値を濃淡のX線画像として表示するための濃度(グレイレベル)に変換してモニタ表示画面2aに表示する。
【0037】
次に、上記の如く構成された装置による画像表示の制御動作について説明する。
表示制御部6は、画像メモリ8に記憶されているX線画像データを読み出し、モニタ装置2のモニタ表示画面2a上に表示する。医師等のオペレータは、モニタ表示画面2a上に表示されているX線画像データを読影する。
【0038】
この読影時、オペレータによって例えば第3の選択ボタン33が操作されると、表示制御部6は、第3の選択ボタン33が操作されたことを判断し、第3の選択ボタン33に対応するウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)、すなわち画像全体が見れるようなウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)でX線画像データをモニタ装置2のモニタ表示画面2aに表示する。図6は画像全体を見ることができるウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)で表示されているX線画像データの一例の模式図を示す。このX線画像であれば、例えば乳房4の輪郭及び乳頭を中心に発達する乳腺組織4aが薄く映し出される。
【0039】
次に、オペレータによって例えば第1の選択ボタン31が操作されると、表示制御部6は、第1の選択ボタン31が操作されたことを判断し、第1の選択ボタン31に対応するウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)、すなわちグレイレベルの大きい部分を表示するウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)でX線画像データをモニタ装置2のモニタ表示画面2aに表示する。図8はグレイレベルが大きい部分を表示しているX線画像データの一例の模式図を示す。このX線画像であれば、例えば乳房4の輪郭が白色でコントラスト高く映し出される。
【0040】
次に、オペレータによって例えば第2の選択ボタン32が操作されると、表示制御部6は、第2の選択ボタン32が操作されたことを判断し、第2の選択ボタン32に対応するウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)、すなわちグレイレベルが小さい部分を表示するウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)でX線画像データをモニタ装置2のモニタ表示画面2aに表示する。図7はグレイレベルが小さい部分を表示しているX線画像データの一例の模式図を示す。白となるコントラストのX線画像であれば、例えば乳頭を中心に発達する乳腺組織4aが明瞭に映し出される。
【0041】
このように第1、第2又は第3の選択ボタン31、32又は33に対応するウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)でX線画像データを表示している状態で、モニタ表示画面2a上で、特定の画像部位、例えば癌等の病巣Gの画像部位が指示されると、表示制御部6は、癌等の病巣G等の特定の画像部位の周囲に合せたコントラストで特定の画像部位のX線画像データをモニタ表示画面2aに表示する。
【0042】
このように上記第3の実施の形態によれば、X線画像データのグレイレベルが大きい部分を表示する第1の選択ボタン31と、X線画像データのグレイレベルが小さい部分を表示する第2の選択ボタン32と、X線画像データの全体が見られるように表示する第3の選択ボタン33とを設け、第1、第2又は第3の選択ボタン31、32又は33に対応するウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)でX線画像データを表示する。これにより、上記第1の実施の形態の効果に加えて、医師等のオペレータは、第1、第2又は第3の選択ボタン31、32又は33を操作するだけの簡単な操作でX線画像データの例えば黒い部分、白い部分、全体を表示できる。
【0043】
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図9は画像表示装置のブロック構成図を示す。装置処理本体1には、画像選択部40が設けられている。この画像選択部40には、例えばマウス41が設けられている。この画像選択部40は、X線画像データを表示しているモニタ表示画面2a上で、マウス41の操作を受けて例えば2点の画像部位を選択する。
【0044】
表示制御部6は、画像選択部40により選択された例えば2点の画像部位の濃度に合せた濃度範囲でX線画像データをモニタ表示画面2aに表示する。この場合、表示制御部6は、例えば2点の画像部位の濃度に合せてウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)を自動可変してX線画像データをモニタ表示画面2aに表示する。
【0045】
表示制御部6は、モニタ表示画面2aにX線画像データを表示している状態で、モニタ表示画面2a上で、特定の画像部位、例えば癌等の病巣Gの画像部位が指示されると、癌等の病巣G等の特定の画像部位の周囲に合せたウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)で特定の画像部位のX線画像データをモニタ表示画面2aに表示する。
【0046】
次に、上記の如く構成された装置による画像表示の制御動作について説明する。
表示制御部6は、画像メモリ8に記憶されているX線画像データを読み出し、モニタ装置2のモニタ表示画面2a上に表示する。医師等のオペレータは、モニタ表示画面2a上に表示されているX線画像データを読影する。
【0047】
この読影時、オペレータによってマウス41が操作され、例えば図10に示すようにモニタ表示画面2a上に表示されているX線画像上において、例えば2点P、Pの画像部位が選択される。点Pは、乳房4の表面付近である。点Pは、乳腺組織4a上である。
【0048】
表示制御部6は、画像選択部40により選択された例えば2点P、Pの画像部位の濃度に合せた濃度範囲でウィンドウ処理を行い、このウィンドウ処理されたX線画像データをモニタ表示画面2aに表示する。図11は2点P、Pの画像部位の濃度に合せた濃度範囲でウィンドウ処理されたX線画像データの模式図を示す。このX線画像データは、2点P、Pの画像部位の間の濃度(グレイレベル)差が明瞭に映し出される。例えば乳腺組織4aの部位は、コントラスト高く映し出される。乳腺組織4aの周囲の乳房4の部位は、乳腺組織4aのコントラストよりも低いコントラストで映し出される。
【0049】
このように2点P、Pの画像部位の間のグレイレベルを映し出したX線画像データを表示している状態で、モニタ表示画面2a上で、特定の画像部位、例えば癌等の病巣Gの画像部位が指示されると、表示制御部6は、癌等の病巣G等の特定の画像部位の周囲に合せたウィンドウ幅(WW)、ウィンドウレベル(WL)で特定の画像部位のX線画像データをモニタ表示画面2aに表示する。
【0050】
このように上記第4の実施の形態によれば、モニタ表示画面2a上のX線画像上において、例えば2点P、Pの画像部位が選択されると、これら2点P、Pの画像部位の濃度に合せた濃度範囲でウィンドウ処理を行ってそのX線画像データをモニタ表示画面2aに表示する。これにより、上記第1の実施の形態の効果に加えて、2点P、Pの画像部位の間のグレイレベルを映し出したX線画像データを表示できる。例えば、乳腺組織4aの部位をその周囲の部位よりもコントラスト高く映し出すことができる。癌等の病巣Gは、乳腺組織4aに発症することが多いので、乳房4に発症する癌等の診断に適している。
【0051】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、表示制御部6は、画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aに近づけるに従ってX線画像データの拡大率を小さくし、画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aから遠ざけるに従ってX線画像データの拡大率を大きく可変しているが、これとは反対に、画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aに近づけるに従ってX線画像データの拡大率を大きくし、画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aから遠ざけるに従ってX線画像データの拡大率を小さく可変してもよい。
【0052】
サイクリック表示モードに設定中、表示制御部6は、画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aから遠ざけると、被検体4の後側Bから正面F側に向かう方向で各断層像データDn、…、D、Dをサイクリック表示し、画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aに近付けると、被検体4の正面F側から後側Bに向かう方向で各断層像データD、D、…、Dnをサイクリック表示しているが、これとは反対に、画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aから遠ざけると、被検体4の正面F側から後側Bに向かう方向で各断層像データD、D、…、Dnをサイクリック表示し、画像拡大指示部材10をモニタ表示画面2aに近付けると、被検体4の後側Bから正面F側に向かう方向で各断層像データDn、…、D、Dをサイクリック表示してもよい。
【0053】
X線画像データのグレイレベルが大きい部分を表示する第1の選択ボタン31と、X線画像データのグレイレベルが小さい部分を表示する第2の選択ボタン32と、X線画像データの全体が見られるように表示する第3の選択ボタン33とを設けているが、他のコントラストとなる選択ボタンを設けてもよい。
2点P、Pの画像部位の濃度に合せた濃度範囲でX線画像データを表示しているが、複数点の画像部位の濃度に合せた濃度範囲でX線画像データを表示することも可能である。
画像拡大指示部材10は、環状の枠10aを医師等のオペレータの使用し易い大きさに形成したり、又環状に限らず他の形状に形成してもよい。又、画像拡大指示部材10は、実際のルーペの重さと同一重さに形成すれば、実際のルーペを使用しているのと同様に取り扱える。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明に係る画像表示装置の第1の実施の形態を示すブロック構成図。
【図2】同装置における画像拡大指示部材とモニタ表示画面との対峙間隔に応じた画像の拡大率の可変を示す図。
【図3】本発明に係る画像表示装置の第2の実施の形態を示すブロック構成図。
【図4】同装置における複数の断層像データの模式図。
【図5】本発明に係る画像表示装置の第3の実施の形態を示すブロック構成図。
【図6】同装置における中間(全体)のコントラストで表示されているX線画像データの模式図。
【図7】同装置におけるグレイレベルが小さい部分を表示しているX線画像データの一例の模式図。
【図8】同装置におけるグレイレベルが大きい部分を表示しているX線画像データの一例の模式図。
【図9】本発明に係る画像表示装置の第4の実施の形態を示すブロック構成図。
【図10】同装置におけるモニタ表示画面上で選択された2点を示す模式図。
【図11】同装置において2点の画像部位の濃度に合せた濃度範囲でウィンドウ処理されたX線画像データの模式図。
【符号の説明】
【0055】
1:装置処理本体、2:モニタ装置、2a:モニタ表示画面、3:乳房X線診断装置、4:被検体、5:主制御部、6:表示制御部、7:位置算出部、8:画像メモリ、9:通信回線、10:画像拡大指示部材、10a:環状の枠、10b:把持部、11−1〜11−4:位置センサ、20:乳房X線診断装置、21:拡大率変更モード指示スイッチ、22:サイクリック表示モード指示スイッチ、23:モード判定部、30:ウィンドウ選択部、31:第1の選択ボタン、32:第2の選択ボタン、33:第3の選択ボタン、40:画像選択部、41:マウス。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】東芝メディカルシステムズ株式会社
【出願日】 平成18年8月18日(2006.8.18)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊

【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司

【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100092196
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 良郎


【公開番号】 特開2008−43588(P2008−43588A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−223270(P2006−223270)