| 【発明の名称】 |
内臓脂肪測定装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】幸王 孝仁
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| 【要約】 |
【課題】簡単で高精度に内臓脂肪に関する値の推定を行うこと。
【構成】内臓脂肪面積の算出に生体電気インピーダンスの測定に加えて、被験者の血圧値、脈拍数といった血液に関するパラメータ測定し、精度の向上を行う。また、算出された内臓脂肪面積や被験者の身体情報から有病指数も算出し、内臓脂肪面積による疾病の発症可能性を判定する。更に、算出された内臓脂肪面積を記憶しておく構成とし、内臓脂肪の減少が起きているときには、適切な減量が行われているかも判定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被験者の身体に関する情報を入力する入力手段と、被験者の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、被験者の血圧値を測定する血圧測定手段と、入力された身体情報、測定された生体電気インピーダンス及び血圧値から被験者の内臓脂肪に関する値を演算する演算手段とを備える内臓脂肪測定装置。 【請求項2】 被験者の身体に関する情報を入力する入力手段と、被験者の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、被験者の脈拍数を測定する脈拍測定手段と、入力された身体情報、測定された生体電気インピーダンス及び脈拍数から被験者の内臓脂肪に関する値を演算する演算手段とを備える内臓脂肪測定装置。 【請求項3】 被験者の身体に関する情報を入力する入力手段と、被験者の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、被験者の血圧値を測定する血圧測定手段と、被験者の脈拍数を測定する脈拍測定手段と、入力された身体情報、測定された生体電気インピーダンス、血圧値及び脈拍数から被験者の内臓脂肪に関する値を演算する演算手段とを備える内臓脂肪測定装置。 【請求項4】 前記測定された血圧値または脈拍数の少なくともいずれか一つの値と、演算された内臓脂肪に関する値とから、被験者の有病指数を算出する請求項1から3のいずれか1項に記載の内臓脂肪測定装置。 【請求項5】 前記測定された血圧値または脈拍数の少なくともいずれか一つの値と演算された内臓脂肪に関する値とを記憶しておく記憶手段と、記憶手段に記憶された過去の内臓脂肪に関する値及び血圧値または脈拍数の少なくともいずれか一つの値と演算された現在の内臓脂肪に関する値及び血圧値または脈拍数の少なくともいずれか一つの値とから減量の状態を判定する判定手段とを備える請求項1から4のいずれか1項に記載の内臓脂肪測定装置。 【請求項6】 前記内臓脂肪に関する値は、内蔵脂肪面積であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の内臓脂肪測定装置。 【請求項7】 更に被験者の体重値を測定可能な体重測定手段を備え、測定された体重値を内臓脂肪に関する値の演算に用いることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の内臓脂肪測定装置。 【請求項8】 前記血圧測定手段で測定された血圧値と前記脈拍測定手段で測定された脈拍値と前記演算手段で演算された内臓脂肪に関する値とを、レーダーチャートで表示する表示部を更に備えることを特徴とする請求項3から7のいずれか1項に記載の内臓脂肪測定装置。 【請求項9】 前記判定装置で判定された減量の状態に基づくアドバイスを表示する表示部を更に備えることを特徴とする請求項5から8のいずれか1項に記載の内臓脂肪測定装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、被験者の内臓脂肪を測定するものであり、詳しくは内臓脂肪をより正確に測定する技術に関するものである。 【背景技術】 【0002】 家庭で簡単に健康を測定できる装置として、生体電気インピーダンス法を用いて身体に占める体脂肪の割合である体脂肪率を推定する体脂肪計がある。また血圧計、脈拍計といった種々の測定装置が市場に提供され、健康を気にする人々に利用されている。 【0003】 また、これらの測定可能な被験者の指標を複数測定できるよう組み合わせた装置も提案されている。 【0004】 ところで体脂肪には、主に腹部や脚部といった部位の皮膚下に存する皮下脂肪と、腹腔内(腸間膜、大網など門脈系)の臓器の周りに付く内臓脂肪とがある。近年、体脂肪の中でも内臓脂肪が多いことが糖尿病や心筋梗塞といった合併症との関係から問題視されている。この内臓脂肪を知る方法としては、X線CTによる腹部の撮像を行い、得られた臍部断層画像から内臓脂肪面積を算出することが専門的な病院で行われている。 【0005】 また一般的には、病院で血液検査や尿検査等の臨床検査を行い、得られた複数のデータから有病指数を算出し合併症の可能性を判断していた。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 X線CTによる内臓脂肪面積の算出方法は、微量ではあるが放射線を浴びるため測定者に不安感を与えるものであり、またその装置自体も大型であり簡単に測定できるものではない。 【0007】 一般的に知られている生体電気インピーダンスを用いて被験者の体脂肪を推定する従来の体脂肪計は、皮下脂肪と内臓脂肪とに分けずに測定部位間の総合的な体脂肪を表すものである。そこで生体電気インピーダンスから内臓脂肪面積を推定する方法が既に提案されており、被験者の身長、体重、年齢、性別、周径囲をパラメータとして用いることで内臓脂肪に関する値を算出することが可能であると言われているが、更に高精度に内臓脂肪を算出することが望まれている。 【0008】 また有病指数は、前述のように一般的には病院で臨床検査を行い得られたデータを解析することで算出していたが、専門知識を有する者が必要であり、算出までに時間がかかるものであった。 【0009】 また、内臓脂肪は適正な食事による減量に加え、適切な運動を伴う減量を行っていれば皮下脂肪に比べ減りやすいと言われている。しかし運動を行わない食事制限のみによる過度な減量は、除脂肪量の減量が大きく、脂肪量の減少による血圧、脈拍の改善効果が運動を伴うダイエットに比して少ない。 【0010】 また、このような減量は体重のリバウンドを招き、結果的に高血圧状態を発症し長期間持続させることにもなり、たとえ一時的に減量できたとしても問題であるとされる。 【0011】 本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、内臓脂肪の変化に関係するとされるパラメータを測定し、測定されたパラメータを内臓脂肪の推定に用いることで、簡単に高精度な内臓脂肪に関する値の推定を行うことである。 【0012】 また、推定された内臓脂肪面積等から、被験者の有病指数も算出することである。 【0013】 更に、内臓脂肪の変化から適切な減量が行われているかを判定し、間違った減量が行われないようチェックすることも行う。 【課題を解決するための手段】 【0014】 本発明の内臓脂肪測定装置は、被験者の身体に関する情報を入力する入力手段と、 被験者の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、 被験者の血圧値を測定する血圧測定手段と、 入力された身体情報と測定された生体電気インピーダンス及び血圧値から被験者の内臓脂肪に関する値を演算する演算手段とを備える。 【0015】 また本発明の内臓脂肪測定装置は、被験者の身体に関する情報を入力する入力手段と、 被験者の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、 被験者の脈拍数を測定する脈拍測定手段と、 入力された身体情報と測定された生体電気インピーダンス及び脈拍数から被験者の内臓脂肪に関する値を演算する演算手段とを備える。 【0016】 また本発明の内臓脂肪測定装置は、被験者の身体に関する情報を入力する入力手段と、 被験者の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、 被験者の血圧値を測定する血圧測定手段と、 被験者の脈拍数を測定する脈拍測定手段と、 入力された身体情報と測定された生体電気インピーダンス及び血圧と脈拍から被験者の内臓脂肪に関する値を演算する演算手段とを備える。 【0017】 更に本発明の内臓脂肪測定装置は、前記測定された血圧値または脈拍数の少なくともいずれか一つの値と、演算された内臓脂肪に関する値とから、被験者の有病指数を算出する。 【0018】 更に本発明の内臓脂肪測定装置は、前記測定された血圧値または脈拍数の少なくともいずれか一つの値と演算された内臓脂肪に関する値とを記憶しておく記憶手段と、記憶手段に記憶された過去の内臓脂肪に関する値及び血圧値または脈拍数の少なくともいずれか一つの値と演算された現在の内臓脂肪に関する値及び血圧値または脈拍数の少なくともいずれか一つの値とから減量の状態を判定する判定手段とを備える。 【0019】 更に本発明の内臓脂肪測定装置では、前記内臓脂肪に関する値は、内蔵脂肪面積である。 【0020】 更に本発明の内臓脂肪測定装置は、被験者の体重値を測定可能な体重測定手段を備え、測定された体重値を内臓脂肪に関する値の演算に用いることとする。更に本発明の内臓脂肪測定装置は、前記血圧測定手段で測定された血圧値と前記脈拍測定手段で測定された脈拍値と前記演算手段で演算された内臓脂肪に関する値とをレーダーチャートで表示する表示部を備えることとする。更に本発明の内臓脂肪測定装置は、前記判定装置で判定された減量の状態に基づくアドバイスを表示する表示部を備えることとする。 【発明の効果】 【0021】 本発明の内臓脂肪測定装置であれば被験者の血液状態を測定可能なカフを備え、生体電気インピーダンスと共に被験者の血圧値、脈拍数も測定し、内臓脂肪と関係の深いこれらの値も内臓脂肪に関する値の算出に用いるので、より正確な内臓脂肪の推定を行うことが可能となる。 【0022】 また、本発明の内臓脂肪測定装置であれば、測定された被験者の内臓脂肪面積と血圧や脈拍といった血液に関するパラメータから有病指数を算出し報知するので、内臓脂肪の増減と共に疾病の有無を確認することが可能となり、より有用なものとなる。 【0023】 また、本発明の内臓脂肪測定装置であれば、被験者の内臓脂肪面積の変化と血圧や脈拍の変化から、食事制限のみの身体にとって望ましくない減量を行っていないかを判定し、適したアドバイスを行う構成であるため、利用者に食事制限と共に運動も行う正しいダイエットを行うよう導くことが可能であり、更に有用なものとなる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0024】 内臓脂肪が血圧値や脈拍数に深く関係していると言われている。そのメカニズムは、内臓脂肪が増加すると門脈系を通じ遊離脂肪酸(FFA)が肝臓に大量に流入し、脂肪合成を盛んにすると共にインスリン抵抗性を招来させると考えられる。体脂肪率が高くなるほど拡張期血圧(最低血圧)、収縮期血圧(最高血圧)共に上昇すると言われ、その結果、高血圧症を発症させる。 【0025】 また、体脂肪率、BMI(体格指数)、内臓脂肪面積といった指標は、様々な病気と密接な関係を有していると言われる。BMIや体脂肪率、内臓脂肪面積が高値の時にかかる疾患は、高血圧だけでなく、肝機能障害、高脂血症(高コレステロール血症)、高尿酸血症、心疾患、耐糖能異常、胃・十二指腸疾患など様々な疾患が挙げられる。 【0026】 特に体脂肪率、内臓脂肪面積、BMIが高値になるにつれ有病率が高くなる傾向があると言われる。図1は体脂肪率、BMI、内臓脂肪面積と有病率の関係を示す図であり、有病率は二次関数的なJ曲線(Jカーブ)となる。従って内臓脂肪面積やBMIは、多過ぎても少な過ぎても好ましくなく、その人に適した値であることが重要とされる。この有病率の上昇は合併症率の上昇につながるため特に問題視される。 【0027】 また、減量は食事による摂取カロリーの制限と運動とを効率よく組み合わせることが重要とされる。図2は低カロリー食(LCD:low−calorie diet)による食事制限のみの減量を行った場合と、低カロリー食と適切な運動を並行して実施する減量を行った場合とにおいて、実施後1ヶ月の各種パラメータの減少率を示すものである。この図2を見ると、どちらの減量方法においてもBMI、内臓脂肪面積、収縮期血圧と拡張期血圧の全てで減少している。しかし、内臓脂肪面積の比較では、LCDのみによる減量を行った群に比べ、運動も実施した群の方が、約1.5倍の減少率を示している。また、拡張期血圧の比較に注目してみると、LCDのみによる減量を行った群に比べ、運動も実施した群の方が、約4倍もの減少率を示しており、明確な違いが生じている。 【0028】 減量中に運動を行うことは食事制限によって生じる安静時エネルギー代謝の低下を防止し、総合的にエネルギー消費を高めると考えられ、食事制限と運動を組み合わせた減量が望ましいとされる。これにより、インスリン感受性、中性脂肪やコレステロール等の脂質代謝、血圧冠動脈への血流が改善される。 【0029】 つまり、内臓脂肪の減少と血圧値の下降傾向を長期間の測定から解析し、その状態によって、望ましい減量状態であるかを判定することが可能である。 【0030】 従って本発明の内臓脂肪測定装置は、内臓脂肪面積の算出に被験者の血圧値、脈拍数といった血液に関するパラメータを用い、精度向上を行う。 【0031】 また、算出された内臓脂肪面積や被験者の身体情報から有病指数も算出し、内臓脂肪面積による疾病の発症可能性を判定する。 【0032】 更に、算出された内臓脂肪面積を記憶しておく構成とし、内臓脂肪の減少が起きているときには、適切な減量(ダイエット)が行われているかも判定する。 【実施例】 【0033】 本発明の一実施例について図面に基づき説明する。 【0034】 図3は本発明の一実施例である被験者の内臓脂肪面積の測定が可能な内臓脂肪測定装置の外観図である。内臓脂肪測定装置1は手用の電極と足用の電極が設けられており、全身の生体電気インピーダンスを測定することが可能である。内臓脂肪測定装置1の本体はL字型を有しており、その下部には体重値を測定する体重手段として公知の体重計2が備えられ、その測定面には足用の電極3A、3B、4A、4Bが設けられている。これらの電極は測定時に被験者の足が接触するように配置されており、3Aが右足爪先、3Bが左足爪先、4Aが右足踵、4Bが左足踵に接触するものである。電極3A、3Bは生体に電流を供給する手段の電流供給電極であり、電極4A、4Bは生体電気インピーダンス測定手段である電圧測定電極である。 【0035】 内臓脂肪測定装置1の本体上部側面には、右手用のハンドグリップ5A、左手用ハンドグリップ5Bがそれぞれコード6A、6Bを介して接続されており、また、ハンドグリップ5A、5Bをそれぞれ収納するグリップホルダー7A、7Bが設けられている。このグリップホルダー7A、7Bは、生体電気インピーダンス測定時以外にハンドグリップ5A、5Bを収納しておくものである。 【0036】 体脂肪計1の本体上面には、表示部8が設けられている。この表示部8は、タッチパネル付きLCDモジュール(以下タッチパネル)が用いられており、測定結果や個人設定情報、待機表示を行う表示機能を有するのは勿論、タッチパネル機能により、キー入力機能も備えるものである。従って、被験者の身長、性別、年齢といった個人情報の入力や、測定の開始の際に、タッチパネルに表示されるスイッチを押すことにより、各種の入力も行える入力手段も兼ねるものである。 【0037】 更に、本体前面から背面にかけて弾性膜からなる袋状に構成された血圧測定手段であり脈拍測定手段であるカフ9が設けてあり、被験者の上腕部を挿入可能な構成であり、圧迫圧力により血圧値及び脈拍数が測定可能である。 【0038】 本発明を用いた生体電気インピーダンス法に基づく内臓脂肪測定装置1の内部構成を図4に示すが、既に公知の技術を用いるため、ここでは簡単な説明とする。内臓脂肪測定装置1の内部測定回路には、各種の演算処理や制御を行う演算手段であり判定手段であるCPU10があり、CPU10からの処理命令により測定電流となる定電流を発生する定電流回路部11が接続されている。定電流回路部11の出力端子は切替回路12を介して足用電流供給電極3A、3B、及びハンドグリップ5A、5Bに設けられた手用電流供給電極13A、13Bに接続されている。 【0039】 電圧測定電極4A、4B及びハンドグリップ5A、5Bに設けられた手用電圧測定電極14A、14Bは切替回路12を介して電圧増幅回路部15に接続されており、測定された電圧値を増幅した波形を整形する検波回路16、整形された電圧波形のデータを、アナログ値からデジタル値に変換するA/D変換器17があり、A/D変換器17によって生成されたデジタル値はCPU10に入る。またCPU10には、体重計2の重量センサ18も接続されており、被験者の体重値の測定も行う。 【0040】 更に、エアポンプ19からの空気の注入によって圧力が調節されるカフ9は、圧力センサ20が備えられ、カフ9の圧力上昇により得られる被験者のカフ圧信号から、フィルタ回路21によって脈波信号を抽出し、A/D変換器22でデジタル信号に変換される。その信号がCPU10に入力され、血圧値及び脈拍数が算出される。 【0041】 更にCPU10には、求められた生体電気インピーダンス値および体重値、血圧値、脈拍数と設定記憶された被験者の個人情報より、推定された内臓脂肪に関する情報や、入力手段としてスイッチ機能も有するタッチパネルである表示部8も繋がれている。従って、CPU10は入力した測定電流値と検出された測定電圧値から生体電気インピーダンス値を演算し、記憶設定してある個人情報と求められた生体電気インピーダンス値および体重値から体脂肪率または体脂肪量を推定する手段でもあり、表示部8に結果を表示するものである。 【0042】 また前述のように各電極は切替回路12を介して接続されており、CPU10の制御により電流供給経路及び電圧測定経路が適宜選択される。 【0043】 個人設定情報や測定された体重値、内臓脂肪面積、血圧値、脈拍数等のデータを記憶する記憶手段である記憶装置22もCPU10に繋がれ、データの送受信を行う。 【0044】 次に、上述したような実施例の内臓脂肪測定装置1の動作について詳述する。 尚、本説明における各種のキー及びスイッチとは、表示部8のタッチパネル画面上に表示される部分に指で触れることにより、入力することを示す。 【0045】 図5は、本発明に係る内臓脂肪測定装置1の手順を示すフローチャートである。被験者は電源スイッチを押して内臓脂肪測定装置1をオンにする(ステップS1)。 【0046】 ここで被験者が設定キーを押したならば、内臓脂肪測定装置1は設定モードに移る(ステップS2)。 【0047】 設定モードでは、被験者の身体情報の設定を行う。アップキー及びダウンキーを用いて画面上に表示される身長、性別、年齢、周径囲を変更していく。ここで周径囲とは、胴回りの長さ(ウエスト値)である。変更された各々の値は、再度設定キーを押下することで順次決定される(ステップS3)。 【0048】 被験者が測定キーを押したならば、内臓脂肪測定装置1は測定モードとなってステップS5に移り、押さなければ設定キーを押しているかを確認するステップS2に戻る(ステップS4)。 【0049】 測定状態になると、被験者は体重計2の上に載り、直立体勢をとる。ここで荷重センサ18は、荷重値の変化により被験者が載ったことを判定し、荷重が安定するのを待った後、安定した時点で測定された荷重値を被験者の体重値とする(ステップS5)。 【0050】 次に被験者の生体電気インピーダンスを測定する。 【0051】 表示部8にハンドグリップ5A、5Bを把持すること及び各電極に身体を接触させるように指示する表示が行われるので、被験者は左足裏及び右足裏のつま先を電流供給用電極3A及び3Bにそれぞれ接触させ、また、左足裏及び右足裏のかかとを電圧測定用電極4A、4Bにそれぞれ接触させる。更にハンドグリップ5A、5Bを握り、各電極13A、13B、14A、14Bにも掌を接触させる。 【0052】 続いて、定電流回路部11によって生成された高周波の微弱な定電流が、電流供給用電極3A、3B、13A、13Bのうち選択された2電極間を介して被賢者の体内に印加される。そして、電圧測定回路24によって電圧測定用電極4A、4B、14A、14Bのうち選択された2電極間における被験者の生体電気インピーダンスが測定される。 【0053】 選択される電極は切替回路12によって順次切り替えられ、各部位の生体電気インピーダンスの測定が行われる(ステップS6)。 【0054】 次に血圧値及び脈拍数の測定を行う。表示部8にカフ9へ上腕を挿入するよう指示する表示が行われるので、被験者は上腕をカフ9内に通し、血圧測定キーを押す。 【0055】 カフ9の弾性膜は、CPU10により制御されているエアポンプ19から注入される空気の圧力により膨張し、上腕を締め付ける。その状態で脈動に基づく心拍の圧力振動が圧力センサ20から検出される。検出された圧力信号からフィルタ回路21によって脈波信号が抽出され、A/D変換器22においてデジタル信号に変換される。この信号がCPU10に入力され、演算処理を行うことで最高血圧値及び最低血圧値、脈拍数が算出される。(ステップS7、S8) 【0056】 次に測定された生体電気インピーダンス値と、設定されている被験者の身体情報から、体脂肪率を算出する(ステップS9)。尚、この体脂肪率の算出については、既に多くの文献において公知の事項のため、ここでは省略する。 【0057】 次に内臓脂肪面積の算出を行う。 【0058】 内臓脂肪面積(Visceral Fat Area:VFA)は、被験者のウエストW(cm)、身長Ht(cm)、体重Wt(kg)、年齢Age、脈拍数P、最高血圧値と最低血圧値の差ΔBPを用い、次式に基づき算出される。 【0059】 VFA=a1W+b1Ht/FFM+c1(Fat/Ht2)2+d1BMI +e1Age+f1P+g1ΔBP (ただしa1、b1、c1、d1、e1、f1、g1は係数) 【0060】 ここでFFMは除脂肪量であり、Fatは体脂肪量である。これらの値は、生体電気インピーダンス法を用いて算出することが可能であり、既に多くの文献に記載された事項であるためここでは説明を省略する。またBMIは体格指数であり、体重/身長2で求められる値である。 【0061】 以上の演算により内臓脂肪面積:VFAは算出される(ステップS10)。 【0062】 次に、有病指数の演算が行われる。従来、体格指数や体脂肪率をパラメータとして単独に用いて有病指数を算出していたが、本発明ではそれらを複数用いて算出する。 【0063】 有病指数(Morbidity Index:MI)は、体格指数BMI、体脂肪率%Fat、最高血圧値と最低血圧値の差ΔBP、年齢Age、内臓脂肪面積VFAを用い、次式で算出する。 【0064】 MI=a2BMI+b2%Fat+c2ΔBP+d2Age+e2VFA+f (ただしa2、b2、c2、d2、e2、f2は係数) 【0065】 又は、有病指数が二次関数的なJ曲線を描くことから、複数のパラメータを一つの変数として、次式で算出する。 【0066】 MI=a3(BMI+%FAT+ΔBP+Age+VFA)2 +b3(BMI+%FAT+ΔBP+Age+VFA)+c3 (ただしa3、b3、c3は係数) 【0067】 以上の演算により有病指数:MIは算出される(ステップS11)。 【0068】 ここで測定結果が表示される。図6に示すように被験者の身長、体重、体脂肪率、内臓脂肪面積、拡張期血圧、収縮期血圧、脈拍数、有病指数が表示される。同時に図7に示すよう内臓脂肪面積、拡張期血圧、収縮期血圧、脈波値がレーダーチャートで表示される(ステップS12)。図7に示す例では内臓脂肪面積、脈拍、拡張期血圧が注意を必要とするレベルであり、収縮期血圧に至ってはかなり高く危険なレベルにあることを示している。 【0069】 次に、減量判定キーが押されているかを判断する(ステップS13)。ここで押されている場合には減量判定を行うが、押されていない場合には全ての測定は完了となり、終了となる。 【0070】 減量状態の判定は次のように行われる。 まず、減量ポイント(Lose Weight Point:LWP)を算出する。ここで減量ポイントとは、通常、減量を行った場合に変化が生じる指標をパラメータとして用い、その身体状況を客観的に判定するための値である。ここでは、体重Wt、除脂肪量FFM、最高血圧値と最低血圧値の差BP、内臓脂肪面積VFA、体格指数BMI、年齢Ageを用い、年齢以外の各パラメータは記憶装置23に記憶されている過去の値と現在の値との差のΔWt、ΔFFM、ΔBP、ΔVFA、ΔBMIを用いて次式で算出する。ここで過去の値は、現在から1ヶ月前のデータを使用するものとし、長期的な減量状態を判定する。ただし、1ヶ月前までのデータが無い場合には、過去に測定した最も古いデータを使用する。 【0071】 LWP=a4ΔWt+b4ΔFFM+c4ΔBP+d4ΔVFA+e4ΔBMI +f4Age+g4 (ただしa4、b4、c4、d4、e4、f4、g4は係数) 【0072】 ここで判別分析を行う。 算出されたLWPの値から、減量が行われているか、またその減量が食事制限のみによるものか、あるいは運動も行われているかの分類分けをする。この分類分けは次の何れの数値範囲に該当しているかにより判定する(ステップS14)。 【0073】 2≧LWP>1 減量有り、運動有り 1≧LWP>0 減量有り、運動無し 0≧LWP>−1 減量無し、運動有り −1≧LWP>−2 減量無し、運動無し 【0074】 この判別分析の結果に基づいて、適切なアドバイス選択され表示される。この表示例を図8に示す。 【0075】 ここで図9に示すように、減量状態の判定に基づき、アドバイスを含めた結果を再度、表示部8に表示する(ステップS15)。 【0076】 以上の動作により全ての測定は終了する。 【0077】 図10は本発明の内臓脂肪測定装置の別実施例における外観図である。この内臓脂肪測定装置では、被験者が座位の体勢を取れるように椅子を備える。この場合には、生体電気インピーダンス及び体重の測定は立位で行い、血圧及び脈拍の測定は座位で行う。本来、血圧や脈拍の測定は安静状態での測定が望ましいが、このような内臓脂肪測定装置であれば座位での血圧、脈拍測定が可能となり、更に正確な内臓脂肪面積の算出にも繋がる。 【0078】 また、この椅子部に被験者の周径囲を測定することが出来るメジャーを備える構成とすれば、周径囲を別途測定して入力する手間が省け、より使いやすいものとなる。 【0079】 以上、本発明の実施例を説明したが、ここで述べた内臓脂肪面積、有病指数、減量ポイントの演算式は、算出方法の一例であるので、これらに限られるものではない。 【0080】 また、ここでは生体電気インピーダンスの測定を手用電極と足用電極を備える構成とし、使用する電極を順次切り替えることにより全身のインピーダンスを測定する形態を示したが、これに限らず両手間や両足間、あるいは手足間の測定のみから得られる生体電気インピーダンス値を使用する構成でもよく、測定個所を限定する必要はない。 【0081】 また、血圧値や脈拍数の測定手段として、カフを用いて上腕部に圧迫圧力を加えることにより測定を行う構成を示したが、これに限らず、LED等を用いた光による脈拍測定や心電図を用いた心拍の測定を行う形態でもよい。 【図面の簡単な説明】 【0082】 【図1】有病率の傾向を示す図 【図2】食事制限と運動による減量の差を示す図 【図3】本発明の一実施例である内臓脂肪測定装置の外観図 【図4】本発明の一実施例である内臓脂肪測定装置の内部構成図 【図5】本発明の一実施例である内臓脂肪測定装置のフローチャート 【図6】本発明の一実施例である内臓脂肪測定装置の結果表示を示す図 【図7】本発明の一実施例である内臓脂肪測定装置のレーダーチャート表示 【図8】本発明の一実施例である内臓脂肪測定装置のアドバイス内容 【図9】本発明の一実施例である内臓脂肪測定装置のグラフ表示を示す図 【図10】本発明の内臓脂肪測定装置の別実施例の外観図 【符号の説明】 【0083】 1 内臓脂肪測定装置 2 体重計 3A、3B、13A、13B 電流供給用電極 4A、4B、14A、14B 電圧測定用電極 5A、5B ハンドグリップ 6A、6B コード 7A、7B グリップホルダー 8 表示部 9 カフ 10 CPU 11 定電流回路部 12 切替回路 15 電圧増幅回路部 16 検波回路 17、22 A/D変換器 18 重量センサ 19 エアポンプ 20 圧力センサ 21 フィルタ回路 23 記憶装置
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| 【出願人】 |
【識別番号】000133179 【氏名又は名称】株式会社タニタ
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| 【出願日】 |
平成19年9月28日(2007.9.28) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−36449(P2008−36449A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月21日(2008.2.21) |
| 【出願番号】 |
特願2007−254168(P2007−254168) |
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