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【発明の名称】 エンドエフェクタとトリガー運動とを結合する機械的なリンクを備えた気体を動力とする外科用切断/ファスナー器具
【発明者】 【氏名】フレデリック・イー・シェルトン・ザ・フォース

【氏名】ジェローム・アール・モルガン

【氏名】ユージーン・エル・ティムパーマン

【氏名】レスリー・エム・フギカワ

【要約】 【課題】気体を動力とする外科用切断/ファスナー器具を提供すること。

【構成】非作動位置と作動位置との間で移動可能であり、内部に操作可能に支持された発射機構を有する、気体を動力とする器具とともに用いるための外科器具。様々な実施形態では、駆動システムが、ハンドル組立体および細長いシャフト組立体の少なくとも一方によって支持されている。駆動システムは、この駆動システムに流体的に結合されたガス供給源からガスの流れに応答して、発射機構を非作動位置から作動位置に移動させるように、気体を動力とする器具の発射機構に発射運動を選択的に付与するように構成されている。移動監視部材が、ハンドル組立体によって操作可能に支持されており、発射機構が非作動位置から作動位置に移動する際に気体を動力とする器具の発射機構の進行の表示を与えるために駆動システムに連結されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体を動力とする器具と共に用いるための外科器具であって、前記気体を動力とする器具は、内部に操作可能に支持された発射機構であって、非作動位置と作動位置との間で移動可能である、発射機構を有する、外科器具において、
ハンドル組立体と、
前記ハンドル組立体に操作可能に結合された近位端部、および遠位端部を有する、細長いシャフト組立体と、
前記細長いシャフト組立体の前記遠位端部と関連付けられ、前記気体を動力とする器具を操作可能に支持するように構成されている、遠位部材と、
前記ハンドル組立体および前記細長いシャフト組立体のうちの少なくとも一方によって支持された駆動システムであって、この駆動システムに流体的に結合されたガス供給源からのガスの流れに応答して、前記発射機構を前記非作動位置から前記作動位置まで移動させるように、前記遠位部材によって支持された状態にある前記気体を動力とする器具の前記発射機構に発射運動を選択的に付与するように構成されている、駆動システムと、
前記ハンドル組立体によって操作可能に支持された移動監視部材であって、前記発射機構が前記非作動位置から前記作動位置に移動する際に前記気体を動力とする器具の前記発射機構の進行の表示を与えるために前記駆動システムに連結されている、移動監視部材と、
を含む、外科器具。
【請求項2】
請求項1に記載の外科器具において、
前記駆動システムは、前記ガス供給源からの前記ガスの別の流れに応答して、前記発射機構を前記作動位置から前記非作動位置に移動させるように、前記遠位部材によって支持された状態にある前記気体を動力とする器具の前記発射機構に選択的に引戻し運動を付与するようにさらに構成されており、
前記移動監視部材は、前記発射機構が前記作動位置から前記非作動位置に移動する際に前記気体を動力とする器具の前記発射機構の進行の別の表示を与えるように構成されている、外科器具。
【請求項3】
請求項1に記載の外科器具において、
前記移動監視部材は、前記駆動システムと連絡し、かつ前記ハンドル組立体に対して移動可能に支持されている、相対位置トリガーを含み、
前記相対位置トリガーは、前記気体を動力とする器具の前記発射機構の前記非作動位置に対応する第1の位置と、前記気体を動力とする器具の前記発射機構の前記作動位置に対応する第2の位置との間で移動可能であり、これにより、前記発射機構が前記非作動位置と前記作動位置との間で移動する際に、前記駆動システムが、前記発射機構の相対位置に対応するように、前記相対位置トリガーを前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動させるようになっている、外科器具。
【請求項4】
請求項1に記載の外科器具において、
前記外科器具は、
前記ガス供給源から前記駆動システムへの前記ガスの流れを選択的に制御するために前記ハンドル組立体によって操作可能に支持された作動トリガー、
をさらに含む、外科器具。
【請求項5】
請求項4に記載の外科器具において、
前記作動トリガーは、前記作動トリガーに加えられる手動の力の大きさに比例して、前記ガス供給源から前記駆動システムへのガスの流れを選択的に制御するように構成されている、外科器具。
【請求項6】
請求項4に記載の外科器具において、
前記相対位置トリガーは、前記ハンドル組立体に対して旋回可能に支持され、かつ前記駆動システムによって前記第1の位置と前記第2の位置との間を旋回可能に移動可能であり、
前記作動トリガーは、前記ハンドル組立体に対して旋回可能に支持され、かつ前記相対位置トリガーとともに旋回可能に移動するように構成されている、外科器具。
【請求項7】
請求項1に記載の外科器具において、
前記駆動システムは、
前記ガス供給源に流体的に結合され、前記発射運動および前記引戻し運動を選択的に発生させることができる、気体を動力とするモータと、
前記発射運動および前記引戻し運動を、前記気体を動力とする器具内の前記発射機構に伝達するために前記気体を動力とするモータに結合された、駆動部材組立体と、
を含む、外科器具。
【請求項8】
請求項7に記載の外科器具において、
リンク組立体、
をさらに含み、
前記リンク組立体は、前記気体を動力とするモータによって発生される前記発射運動により、前記相対位置トリガーが、前記発射機構が前記非作動位置と前記作動位置との間で移動する速度に対応する速度で前記第1の位置から前記第2の位置に第1の方向に移動するように、かつ前記引戻し運動により、前記相対位置トリガーが、前記発射機構が前記作動位置と前記非作動位置との間で移動する別の速度に対応する別の速度で前記第2の位置から前記第1の位置に第2の方向に移動するように、前記気体を動力とするモータおよび前記相対位置トリガーに操作可能に結合されている、外科器具。
【請求項9】
請求項3に記載の外科器具において、
触知フィードバック部材、
をさらに含み、
前記触知フィードバック部材は、前記相対位置トリガーが前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動する際に前記相対位置トリガーにフィードバックの力を付与するために前記相対位置トリガーに隣接して支持されており、
前記フィードバックの力は、前記相対位置トリガーを把持すると触知により検知することができる、外科器具。
【請求項10】
請求項3に記載の外科器具において、
前記相対位置トリガーが前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動する際に少なくとも2つの可聴音信号を発生させるために、前記相対位置トリガーと相互作用するように構成された、可聴音フィードバック組立体、
をさらに含む、外科器具。
【請求項11】
気体を動力とする器具とともに用いるための外科器具であって、前記気体を動力とする器具は、内部に操作可能に支持された発射機構であって、非作動位置と作動位置との間で移動可能である、発射機構を有する、外科器具において、
ハンドル組立体と、
前記ハンドル組立体に操作可能に結合された近位端部、および遠位端部を有する、細長いシャフト組立体と、
前記気体を動力とする器具を操作可能に支持するために前記細長いシャフト組立体の前記遠位端部と関連付けられた手段と、
発射運動および引戻し運動のうちの少なくとも一方を、前記気体を動力とする器具の前記発射機構に選択的に付与し、気体動力源からの気体信号に応答して、前記発射機構を前記非作動位置と完全に引戻された位置との間で移動させるための手段と、
前記ハンドル組立体によって操作可能に支持された位置指示手段であって、前記選択的に力を付与する手段と協働して、前記発射機構が前記非作動位置と前記作動位置との間で前後に選択的に移動する際に前記気体を動力とする器具の前記発射機構の進行の触知による表示を提供する、位置指示手段と、
を含む、外科器具。
【請求項12】
外科器具において、
ハンドル組立体と、
前記ハンドル組立体によって支持され、閉じる運動および開く運動を発生させるように構成された、クロージャー駆動装置と、
前記ハンドル組立体に結合され、前記開く運動および前記閉じる運動を伝えるために前記クロージャー駆動装置と連絡する、細長いシャフト組立体と、
前記ハンドル組立体および前記細長いシャフト組立体のうちの少なくとも一方によって支持され、発射運動および引戻し運動のうちの少なくとも一方を選択的に発生させるように構成された、駆動システムと、
前記細長いシャフト組立体に結合されたエンドエフェクタであって、
内部にステープルカートリッジを受容する大きさの細長いチャネル、
前記細長いチャネルに旋回可能に結合され、前記細長いシャフト組立体からの前記開く運動および前記閉じる運動に旋回可能に応答するアンビル、ならびに、
前記細長いチャネルおよび前記ステープルカートリッジのうちの一方の内部に操作可能に支持された発射機構であって、前記駆動システムからの前記発射運動の付与に応答して非作動位置から作動位置に移動可能であり、前記駆動システムからの前記引戻し運動の別の付与に応答して前記作動位置から前記非作動位置に移動可能である、発射機構、
を含む、エンドエフェクタと、
前記駆動システムと連絡する相対位置トリガーであって、前記発射機構の前記非作動位置に対応する第1の位置と、前記作動位置に対応する第2の位置との間で移動可能なように、前記ハンドル組立体によって支持されており、前記発射機構が前記非作動位置と前記作動位置との間で前後に移動する際に、前記駆動システムが、前記発射機構の相対位置に対応するように前記相対位置トリガーを前記第1の位置と前記第2の位置との間で前後に移動させるようになっている、相対位置トリガーと、
を含む、外科器具。
【発明の詳細な説明】【開示の内容】
【0001】
〔関連出願〕
本願は、参照して本明細書に組み入れる、以下に示す同時出願の米国特許出願に関連する。
(1)発明者:フレデリック・イー・シェルトン・ザ・フォース(Frederick E. Shelton, IV)、ジェローム・アール・モルガン(Jerome R. Morgan)、ユージーン・エル・ティムパーマン(Eugene L. Timperman)、およびレスリー・エム・フジカワ(Leslie M. Fugikawa)による特許出願(名称:「遠位端部にアクチュエータを備えた気体を動力とする外科用切断/ファスナー器具(PNEUMATICALLY POWERED SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH ACTUATOR AT DISTAL END)」)(代理人整理番号:K&LNG 060344/END5911USNP)
(2)発明者:フレデリック・イー・シェルトン・ザ・フォース(Frederick E. Shelton, IV)、ジェローム・アール・モルガン(Jerome R. Morgan)、ユージーン・エル・ティムパーマン(Eugene L. Timperman)、およびレスリー・エム・フジカワ(Leslie M. Fugikawa)による特許出願(名称:「機械的動力補助を用いた発射の作動速度の可変制御部を備えた気体を動力とする外科用切断/ファスナー器具(PNEUMATICALLY POWERED SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH A VARIABLE CONTROL OF THE ACTUATING RATE OF FIRING WITH MECHANICAL POWER ASSIST)」)(代理人整理番号:K&LNG 060323/END5913USNP)
(3)発明者:フレデリック・イー・シェルトン・ザ・フォース(Frederick E. Shelton, IV)、ジェローム・アール・モルガン(Jerome R. Morgan)、ユージーン・エル・ティムパーマン(Eugene L. Timperman)、およびレスリー・エム・フジカワ(Leslie M. Fugikawa)による特許出願(名称:「可聴音および視覚のフィードバック特徴部を備えた気体を動力とする外科用切断/ファスナー器具(PNEUMATICALLY POWERED SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH AUDIBLE AND VISUAL FEEDBACK FEATURES)」)(代理人整理番号:K&LNG 060345/END5914USNP)
(4)発明者:フレデリック・イー・シェルトン・ザ・フォース(Frederick E. Shelton, IV)、ジェローム・アール・モルガン(Jerome R. Morgan)、ユージーン・エル・ティムパーマン(Eugene L. Timperman)、およびレスリー・エム・フジカワ(Leslie M. Fugikawa)による特許出願(名称:「交換可能な動力源を備えた気体を動力とする外科用切断/ファスナー器具(PNEUMATICALLY POWERED SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH REPLACEABLE POWER SOURCES)」)(代理人整理番号:K&LNG 060326/END5955USNP)
(5)発明者:フレデリック・イー・シェルトン・ザ・フォース(Frederick E. Shelton, IV)およびジェローム・アール・モルガン(Jerome R. Morgan)による特許出願(名称:「改善された容量の貯蔵容器を備えた気体を動力とする外科用切断/ファスナー器具(PNEUMATICALLY POWERED SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH IMPROVED VOLUME STORAGE)」)(代理人整理番号:K&LNG 060327/END5956USNP)
(6)発明者:フレデリック・イー・シェルトン・ザ・フォース(Frederick E. Shelton, IV)、ジェローム・アール・モルガン(Jerome R. Morgan)、ユージーン・エル・ティムパーマン(Eugene L. Timperman)、およびレスリー・エム・フジカワ(Leslie M. Fugikawa)による特許出願(名称:「手動操作引戻し装置を備えた気体を動力とする外科用切断/ファスナー器具(PNEUMATICALLY POWERED SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH MANUALLY OPERATED RETRACTION APPARATUS)」)(代理人整理番号:K&LNG 060328/END5957USNP)
(7)発明者:フレデリック・イー・シェルトン・ザ・フォース(Frederick E. Shelton, IV)、ジェローム・アール・モルガン(Jerome R. Morgan)、ユージーン・エル・ティムパーマン(Eugene L. Timperman)、およびレスリー・エム・フジカワ(Leslie M. Fugikawa)による特許出願(名称:「気体を動力とする回転駆動部材が遠位側に取り付けられた外科用切断/ファスナー器具(SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH DISTALLY MOUNTED PNUEMATICALLY POWERED ROTARY DRIVE MEMBER)」)(代理人整理番号:K&LNG 060329/END5958USNP)
【0002】
〔背景〕
本発明は、概して外科器具に関し、詳細には、気体を動力とする外科用切断/ファスナー器具(pneumatically powered surgical cutting and fastening instruments)に関する。本発明は、従来の内視鏡外科器具、開放外科器具、およびロボット支援外科手術に利用することができる。
【0003】
外科用切断/ファスナー器具(ステープラ)は、従来技術では、組織に長さ方向の切開部を形成すると同時に、この切開部の両側にステープルを列状に取り付けるために用いられてきた。このような器具は通常、器具が内視鏡または腹腔鏡による使用を意図する場合は、カニューレ通路内を通過できる一対の協働するジョー部材を含む。ジョー部材のうちの一方は、横方向に離間した少なくとも2列のステープルを有するステープルカートリッジを受容する。他方のジョー部材は、カートリッジ内のステープル列に整合したステープル成形ポケットを有するアンビルを画定する。この器具は、往復運動する複数のウエッジを含む。複数のウエッジは、遠位側に駆動されると、ステープルカートリッジ内の開口を通過して、ステープルを支持するドライバに係合し、ステープルをアンビルに向かって発射させる。
【0004】
長年に亘って、切断/ステープル配備構成要素を作動させるための様々な異なる方法が開発されてきた。例えば、シェルトン・ザ・フォース(Shelton, IV)らによる米国特許第6,978,921号に、ハンドル上の様々なトリガー機構の手動による作動によって駆動される組織切断/ステープル配備構成要素を利用する外科用ステープル留め器具が開示されている。バッテリにより動力が供給されるモータを用いた他の外科ステープル留め装置も開発されている。このような装置は、ビオラ(Viola)らによる米国特許第5,954,259号に開示されている。
【0005】
さらに別の外科ステープラは、加圧ガス供給源によって作動される。例えば、グリーン(Green)らによる米国特許第6,619,529号に、ハンドル内に位置するシリンダに動力を供給するために使用されるハンドル内の加圧ガス供給源を用いる外科ステープラが開示されている。このシリンダは、シリンダ内への加圧ガスの流入によって作動されるピストン組立体を収容している。このピストンは、細長いチューブ部分およびハンドル部材内に位置する構成要素と協働して、遠位側に取り付けられたエンドエフェクタ内のステープルおよび外科ナイフを配備するように構成されている。しかしながら、このような設計では、ハンドルに取り付けられたピストンの運動を、装置のエンドエフェクタ部分内に位置する構成要素に伝達するために、構成要素の複雑な集積を利用している。加えて、このような装置を用いると、ガスカートリッジ内に残っているガスの量を監視する方法がないため、外科手術中に動力供給源が枯渇するリスクがある。発射または引戻しサイクル中に動力供給源が枯渇した場合、このような装置は、使用済みコンテナを新しいコンテナに容易に交換するための手段または補助動力源を備えていない。
【0006】
別の気体を動力とする外科ステープル留め装置が、ロイ(Roy)による米国特許出願公開第2006/0151567号に開示されている。この装置は、エンドエフェクタを作動させるために利用される運動を生成するべく、装置のハンドル内に支持された、
気体を動力とするモータまたはピストンシステムを利用している。この装置は、取り外し可能なカートリッジによって、または病院の既存の空気またはガス供給源などの外部動力供給源から動力の供給を受けることができる。
【0007】
装置のハンドル部分内のカートリッジまたはコンテナを利用するこのような気体を動力とする装置は、使用可能な最低圧力で所望の回数だけ、装置の作動を容易にするべく十分な量の加圧ガスを貯蔵するために必要なガスシリンダの大きさによっても制限されている。過去に、多数の適用/処置用に設計された装置は、大きなシリンダを使用する必要がある。小さいシリンダが用いられた場合は、このシリンダの圧力は不所望に高くなる。加えて、無制限に何回も使用できる、取外し可能なカートリッジを利用する装置は、再処理および再滅菌をしなければならない。このような構成では、性能が著しく変化しうるため、あまり望ましくないであろう。
【0008】
従来の気体で作動するエンドカッターには他の問題もある。例えば、外科医が、単一のスイッチまたは作動トリガーによって器具を作動させると、この器具は、発射サイクルを進行するか、または少なくとも発射サイクルを完了しようとする。次に、発射構成要素を、駆動システムによって引き戻すことができる。米国特許出願公開第2006/0151567号に開示されている装置を利用する外科医は、発射サイクルを中断し、かつ/またはトリガー組立体によって装置へのガスの流れを調節することができるが、装置の進捗を監視するための手段が存在しない。加えて、このような従来の装置は、手術の間に動作圧力が失われるか、または遮断された場合に、ナイフ/発射バー機構を手動で引き戻すための手段を備えていない。さらに、この装置は、臨床医が、手動で追加の力を駆動システムに加えて発射機構の前進を助けるか、またはその前進を遅くすることができるようにするための手段を備えていない。
【0009】
したがって、気体によって発生されるステープル留め/発射運動をエンドエフェクタの構成要素に伝達するために構成要素を著しく集積させる必要のない、気体を動力とする外科用ステープル留め装置が要望されている。
【0010】
発射サイクルおよび引戻しサイクルの間に装置が動く際、外科医に装置の進捗を制御および監視するための手段を与える、気体を動力とする外科用ステープル留め装置も要望されている。
【0011】
また、発射の際に遭遇する力に関して外科医に触知できるフィードバックまたは他のフィードバックを与え、装置がいつ作動した位置に達して、いつ引き戻される準備ができたかを知らせる、気体を動力とする外科用ステープル留め装置も要望されている。
【0012】
さらに、経済的で、容易に動力源を交換することができ、しかも、このような動力源を交換できる回数を制限した、気体を動力とする外科用ステープル留め装置も要望されている。
【0013】
さらに、より多くの使用に対して単一シリンダから動力を供給できるように、外科用ステープル留め装置に動力を供給するために用いられるシリンダ内にガスをより効率的に貯蔵するための方法および装置が要望されている。
【0014】
また、気体動力が失われるか、また遮断された場合に、ナイフ/発射バー組立体を手動で引き戻すための手段を有する、気体を動力とする外科用ステープル留め装置も要望されている。
【0015】
さらに、上記した1つまたは複数の特徴を備え、かつハンドル組立体および/またはエンドエフェクタが取り付けられた細長いシャフト組立体の一部に対して選択的に関節動作できるエンドエフェクタをさらに有する装置も要望されている。
【0016】
さらに、上記に特定した1つまたは複数の特徴を備え、かつ使い捨てエンドエフェクタ構造とともに装置を容易に使用できるように、取り外し可能に取り付けできるエンドエフェクタを受容できる装置も要望されている。
【0017】
〔発明の概要〕
ある一般的な態様では、本発明は、非作動位置と作動位置の間で移動可能であり内部に操作可能に支持された発射機構を有する、気体を動力とする器具とともに用いるための外科器具に関する。様々な実施形態では、この外科器具は、ハンドル組立体、およびこのハンドル組立体に操作可能に結合された近位端部を有する細長いシャフト組立体を含む。細長いシャフト組立体は、遠位部材が接続された遠位端部をさらに有する。遠位部材は、気体を動力とする器具を操作可能に支持するように構成することができる。駆動システムを、ハンドル組立体および細長いシャフト組立体のうちの少なくとも一方によって支持することができる。駆動システムは、この駆動システムに流体的に結合されたガス供給源からのガスの流れに応答して、発射機構を非作動位置から作動位置に移動させるように、器具が遠位部材によって支持された状態にある気体を動力とする器具の発射機構に選択的に発射運動を付与するように構成することができる。移動監視部材を、ハンドル組立体によって操作可能に支持することができる。移動監視部材は、発射機構が非作動位置から作動位置に移動する際に気体を動力とする器具の発射機構の進行の表示を与えるために駆動システムに連結されている。
【0018】
別の一般的な態様では、本発明は、ハンドル組立体、およびこのハンドル組立体によって支持されたクロージャー駆動装置を含む外科器具に関する。クロージャー駆動装置は、閉じる運動および開く運動を発生させるように構成することができる。細長いシャフト組立体がクロージャー駆動装置と連絡して開く運動および閉じる運動を伝えるように、細長いシャフト組立体をハンドル組立体に結合することができる。駆動システムを、ハンドル組立体および細長いシャフト組立体のうちの少なくとも一方によって支持することができる。駆動システムは、発射運動および引戻し運動のうちの少なくとも一方を選択的に発生させるように構成することができる。エンドエフェクタを細長いシャフト組立体に結合することができる。様々な実施形態では、エンドエフェクタは、内部にステープルカートリッジを受容する大きさの細長いチャネル、およびこの細長いチャネルに旋回可能に結合されたアンビルを含むことができる。アンビルは、細長いシャフト組立体からの開く運動および閉じる運動に旋回可能に応答することができる。発射機構を、細長いチャネルおよびステープルカートリッジのうち一方の内部に操作可能に支持することができる。この発射機構は、駆動システムからの発射運動の適用に応答して非作動位置から作動位置に移動することができる。発射機構は、駆動システムからの別の引戻し運動の適用に応答して作動位置から非作動位置に移動することもできる。この外科器具は、駆動システムと連絡する相対位置トリガーをさらに含むことができる。この相対位置トリガーは、発射機構の非作動位置に対応する第1の位置と、作動位置に対応する第2の位置との間で移動可能なように、ハンドル組立体によって支持されており、発射機構が非作動位置と作動位置との間で前後に移動する際に、駆動システムが、発射機構の相対位置に対応するように相対位置トリガーを第1の位置と第2の位置との間で前後に移動させるようになっている。
【0019】
本発明の様々な実施形態を、図面と共に単なる例として本明細書に説明する。各図面において、同様の部分を示すために同様の参照符号が用いられている場合がある。
【0020】
〔詳細な説明〕
図面を参照されたい。各図面において、同様の参照符号は同様の構成要素を指す。図1は、本発明のいくつかの固有の利点を実施できる外科用ステープル留め/切断器具10を示している。図1に例示されている実施形態は、ハンドル組立体300、細長いシャフト組立体100、およびこの細長いシャフト組立体100に接続されたエンドエフェクタ12を含む。本発明の様々な実施形態は、参照して開示内容の全てを本明細書に組み入れる、2006年1月10日出願の米国特許出願第11/329,020号(名称:「関節動作するエンドエフェクタを有する外科器具(SURGICAL INSTRUMENT HAVING AN ARTICULATING END EFFECTOR)」)に開示されているエンドエフェクタのような、細長いシャフト組立体100に旋回可能に取り付けられ、湾曲ケーブルまたはバンドによって旋回可能に駆動されるエンドエフェクタを含むことができる。しかしながら、この〔詳細な説明〕を読み進めば、当業者であれば、本発明の様々な実施形態は、異なる旋回機構および制御部を利用するエンドエフェクタ構造とともに首尾よく実施することができ、そして詳細を後述するように、関節動作しないエンドエフェクタ構造と共に首尾よく利用されることができることを理解できよう。
【0021】
図1から分かるように、器具10のハンドル組立体300は、クロージャートリガー302および発射トリガー310を含むことができる。様々な外科作業に用いられるエンドエフェクタを有する器具は、エンドエフェクタを操作するために、様々な数の、または様々な種類のトリガーや他の適当な制御部を有することができることを理解されたい。エンドエフェクタ12は、好ましくは細長いシャフト組立体100によってハンドル組立体300から分離して図示されている。臨床医は、関節動作制御部200を用いてシャフト組立体100に対してエンドエフェクタ12を関節動作させることができる。
【0022】
垂直(vertical)、水平(horizontal)、右(right)、および左(left)などの空間用語は、外科器具10の長さ方向軸が、細長いシャフト組立体100の中心軸と同軸上にあり、トリガー302、310が、ハンドル組立体300の底部から下方に鋭角に延びていると仮定する図面に関して本明細書に用いることを理解されたい。しかしながら、実際には、外科器具10は、様々な角度で方向付けることができるため、これらの空間用語は、外科器具10自体に対して用いられる。さらに、「近位(proximal)」は、ハンドル組立体300の後側に位置し、エンドエフェクタ12を遠位側すなわち自分から離れた方向に配置する臨床医の見方(perspective)を示すために用いられる。
【0023】
本明細書で用いる語「加圧ガス(pressurized gas)」は、無菌環境で用いられる気体を動力とするシステムに適したあらゆるガスを指す。このような媒体の非限定的な例としては、圧縮空気、二酸化炭素(CO2)、窒素、酸素、アルゴン、ヘリウム、水素化ナトリウム、プロパン、イソブタン、ブタン、クロロフルオロカーボン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、亜酸化窒素、ヒドロフルオロアルカン(Hyrdofluoroalkanes)(HFA)(例えば、HFA134a(1,1,1,2,‐テトラフルオロエタン)、またはHFA227(1,1,1,2,3,3,3,‐ヘプタフルオロプロパン)のいずれか)を含む。
【0024】
本明細書で用いる語「流体的に結合された(fluidically coupled)」は、要素間の加圧ガスの通過が可能になるように適当なラインまたは他の手段を用いて要素が互いに結合されていることを指す。本明細書で用いる「供給ライン(supply line)」または「戻しライン(return line)」に用いられる「ライン(line)」は、1つの構成要素から別の構成要素に加圧ガスを移送するための硬質または可撓性の導管、パイプ、チューブなどから形成された適当な通路を指す。
【0025】
本明細書で用いる語「気体信号(pneumatic signal)」または「気体駆動信号(pneumatic drive signal)」は、加圧ガス供給源から、この加圧ガス供給源に流体的に結合された1つまたは複数の構成要素へのガスの流れ、または流体的に互いに結合された構成要素間のガスの流れを指す。
【0026】
本明細書で用いる句「長さ方向軸に対して実質的に横向きの(substantially transverse to the longitudinal axis)」(「長さ方向軸(longitudinal axis)」がシャフトの軸である場合)は、長さ方向軸にほぼ直角な方向を指す。しかしながら、長さ方向軸に対して直角からややずれた方向も、長さ方向軸に対して実質的に横向きであることを理解されたい。
【0027】
図2は、本発明の様々な実施形態に用いることができる1つのタイプの気体で動作する器具組立体またはエンドエフェクタの分解組立図を例示している。図1〜図4に示されている気体で動作する器具組立体12は、エンドカッターとして機能するように構成されている。しかしながら、この〔詳細な説明〕を読み進めば、おそらく本発明の実施形態の様々な固有かつ新規の駆動構造を用いて、他の外科作業を行うように構成された他のエンドエフェクタを駆動させることも可能であり、したがって、図面に示されている構成から構成要素の除去、変更、または追加が必要であることを理解できよう。また、図1〜図4に示されているエンドエフェクタ12は、特定の外科的適用のためにカスタマイズすることができることを理解されたい。
【0028】
本発明の様々な実施形態に用いることができる1つのタイプのエンドエフェクタが図2に示されている。図から分かるように、エンドエフェクタ12は、Eビーム発射機構(「ナイフ組立体」)30であって、組織を切断し、内部に受容されたステープルシリンダ内に位置するステープルを発射するのに加えて、ステープルシリンダに対するエンドエフェクタ12のアンビル部分の間隔を有利に制御する、Eビーム発射機構(「ナイフ組立体」)30を用いている。Eビーム発射機構の様々な態様が、参照して関係のある部分を本明細書に組み込む、シェルトン・ザ・フォース(Shelton, IV)らによる米国特許第6,978,921号(名称:「Eビーム発射機構を組み込んでいる外科用ステープル留め器具(Surgical Stapling Instrument Incorporating An E-Beam Firing Mechanism)」)に説明されている。しかしながら、当業者であれば、この〔詳細な説明〕を読み進めば、他のナイフおよび発射機構の構成も、本発明の概念および範囲から逸脱することなく有利に利用できることを理解できよう。
【0029】
ここで用いる語「発射機構(firing mechanism)」は、発射機構が本質的に静止していてよい非作動位置から、作動位置すなわち端部位置まで移動する、気体で動作する器具および/またはエンドエフェクタの1つまたは複数の部分を指す。作動位置では、この1つまたは複数の部分が、最終位置まで移動されるか、または再配置されている。最終位置では、このような運動により、器具に対する少なくとも1つの発射運動に応答して、器具が1つまたは複数の動作を完了する。この発射機構は、例えば、(i)気体で動作する器具によって完全に支持され、外科装置の構成要素とインターフェイスで接続する構成要素、(ii)気体で動作する器具および外科装置内に位置する構成要素の組合せ、または(iii)外科装置によって支持され、気体で動作する器具に対して出入りできる構成要素を含むことができる。ここで用いる語「発射ストローク(firing stroke)」は、非作動位置から作動位置までの発射機構の実際の運動を指す。語「引戻しストローク(retraction stroke)」は、作動位置から非作動位置までの発射機構の戻し運動を指す。
【0030】
図2から分かるようにエンドエフェクタ12は、様々な限定目的ではない実施形態では、旋回可能に並進運動可能なアンビル40が取り付けられている細長いチャネル20を備えた遠位部材を含む。細長いチャネル20は、ステープルカートリッジ50を受容して支持するように構成されている。ステープルカートリッジ50は、ナイフ組立体30に応答して、ステープル70を駆動しアンビル40に接触させて成形する。容易に交換可能なステープルカートリッジが有利であると本明細書に述べたが、本発明の態様に一致するステープルカートリッジは、細長いチャネル20に永久に固着させるか、または一体化させることもできることを理解されたい。
【0031】
様々な実施形態では、発射機構すなわちナイフ組立体30は、発射の際にエンドエフェクタ12の間隔を制御する垂直方向に離間したピンを含む。具体的には、上側のピン32は、アンビル40と細長いチャネル20との間のピボットに近接したアンビルポケット42内に入るように仕立てられている。図4を参照されたい。アンビル40が閉じた状態で発射されると、上側ピン32が、アンビル40を通って、遠位側に延びる長さ方向アンビルスロット44内を遠位側に前進する。アンビル40における僅かな上方へのあらゆる撓みは、上側ピン32によって加えられる下方への力によって抑制される。
【0032】
ナイフ組立体30は、ナイフバーキャップ34であって、細長いチャネル20内に形成されたチャネルスロット23(図2)に上向きに係合して、これにより上側ピン32と協働して、過剰の組織がアンビル40と細長いチャネル20との間にクランプされた場合に、このアンビル40と細長いチャネル20とを互いに引き寄せる、ナイフバーキャップ34も含む。様々な実施形態では、ナイフ組立体30は、中間ピン36であって、カートリッジ50の下面および細長いチャネル20の上方面(upward surface)に形成された発射駆動スロット(不図示)を通過して、これによりカートリッジ50内のステープル70を上記したように駆動させる中間ピン36を有利に含むことができる。中間ピン36は、細長いチャネル20に対してスライドすることにより、エンドエフェクタ12がその遠位端部で閉じてしまうあらゆる傾向を防止する。しかしながら、本発明の様々な実施形態の固有かつ新規の態様は、他のナイフ組立体構造を用いて達成することもできる。
【0033】
再び図2を参照されたい。ナイフ組立体30における上側ピン32と中間ピン36との間の遠位側にある切断エッジ38が、カートリッジ50内の近位側にある垂直スロット54を横切ってクランプされた組織を切断する。細長いチャネル20およびアンビル40に対するナイフ組立体30の確実な位置調整により、効果的な切断が行われることを確実にする。様々な実施形態では、アンビル40の下面は、ステープルカートリッジ50が細長いチャネル内に受容されるとステープルカートリッジ50の上面56における複数のステープル開口58に対応するように配列された複数のステープル成形ポケット(不図示)を内部に備えることができる。様々な実施形態では、ステープルカートリッジ50は、細長いチャネル20内にスナップフィットすることができる。具体的には、ステープルカートリッジ50の延長特徴部60、62が、細長いチャネル20の凹部24、26にそれぞれ取外し可能に摩擦係合する。
【0034】
図2から分かるように、ステープルカートリッジ50は、カートリッジ本体51、ウエッジスレッド64、ステープルドライバ66、ステープル70、およびカートリッジトレー68を含む。組み立てられると、カートリッジトレー68は、カートリッジ本体51内にウエッジスレッド64、ステープルドライバ66、およびステープル70を保持する。細長いチャネル20は、遠位スパイン(distal spine)すなわちフレーム部分110および近位スパインすなわちフレーム部分130を含む細長いシャフト組立体100によって、ハンドル組立体300に結合されている。細長いチャネル20は、遠位スパイン部分110の遠位端部に形成された対応するチャネル固定部材114をそれぞれ受容する近位側に置かれた取付けキャビティ22を有する。細長いチャネル20は、アンビル40の対応するアンビルピボット43を旋回可能に受容するアンビルカムスロット28を有する。クロージャースリーブ組立体170は、スパイン組立体102を覆うように組立体102に受容され、遠位クロージャーチューブセグメント180および近位クロージャーチューブセグメント190を含む。以下に述べるように、スパイン組立体102に対するクロージャースリーブ組立体170の軸方向の運動により、アンビル40が細長いチャネル20に対して旋回する。
【0035】
図2から分かるように、ロックばね112が、ナイフ組立体30のロックアウトとして、遠位スパインセグメント110内に取り付けられる。遠位正方形開口111および近位正方形開口113が、遠位スパインセグメント110の上部に形成されている。これらの開口の間には、ロックばね112の上部アーム116を受容するクリップバー115が画定されている。ロックばね112の下側の遠位側に延びたアーム118が、詳細を後述するように、ナイフ組立体30から突出したピストンバー部分35を支持するシリンダ組立体501の遠位端部に下向きの力を行使する。様々な実施形態が、他のタイプのロックアウトを含んでもよいし、ロックアウトを全く含まなくてもよいことを理解されたい。
【0036】
図1〜図6に示されている実施形態では、エンドエフェクタ12は、ピボット104を中心にエンドエフェクタ12を引くために曲げられる一連のケーブルまたはバンドによって、近位クロージャーチューブセグメント190(および、ハンドル組立体300)に対して関節動作することができる。当業者であれば、このような構造は、このようなタイプの装置に関連して利用できる多数の関節動作構造のうちの単なる一例を表していることを理解できよう。この実施形態では、遠位スパインセグメント110の近位端部は、ボス122を有する。近位スパインセグメント130の遠位端部は、その遠位端部を貫通する開口136を有するタング(tang)134を備えている。近位スパインセグメント130は、開口136がボス122の開口124と同軸上に整合して、ピボットピン138が内部を通って延びることができるように、遠位スパインセグメント110に対して位置付けられる。図4を参照されたい。このような構造では、組み立てられると、エンドエフェクタ12が、近位スパインセグメント130に対してピボット軸A‐Aを中心に旋回することができる。
【0037】
上記したように、この実施形態は、バンドを用いてエンドエフェクタ12を関節動作させる。具体的には、バンド150、160を、図2および図3に示されているように、関節動作ピボット104に向かって遠位側に延ばすことができる。バンド150は、近位クロージャーチューブセグメント190内を左側に沿って延びることができ、バンド部材160の周りを通り、近位クロージャーチューブセグメント190の右側に延びている。そこで、バンド150は、例えば接続点123でボス122に機械的に結合することができる。同様に、バンド160は、近位クロージャーチューブセグメント190内を右側に沿って延び、バンド部材150の周りを通り、近位クロージャーチューブセグメント190の左側に延びている。そこで、バンド160は、接続点125でボス122に機械的に結合することができる。
【0038】
図3は、クロージャーチューブ組立体100が透視画法の線で示されたエンドエフェクタおよびスパイン組立体102の上面図である。図4は、器具10の同じ部分の部分側断面図である。図4から分かるように、バンド150および160は、限定目的ではない一実施形態に従って、運動が妨げられないように互いにずれて示されている。例えば、バンド150は、バンド160よりも下側の位置に図示されている。限定目的ではない別の実施形態では、バンド150および160の垂直位置は逆にすることができる。図2および図3から分かるように、バンド部材150は、近位フレームセグメント130のタング部分134におけるピン140の周りに延びている。同様に、バンド160は、近位フレームセグメント130のタング部分134におけるピン142の周りに延びている。図2も参照されたい。
【0039】
バンド部分150および160は、図5に示されているように、ボス122から近位クロージャーチューブセグメント190に沿って関節動作制御部200まで延びることができる。関節動作制御部200は、関節動作スライド202、フレーム204、およびエンクロージャー206を含むことができる。バンド部分150、160は、スロット208または他の開口を介して関節動作スライド202を通過することができるが、バンド部分150、160は、任意の適当な手段で関節動作スライド202に結合することもできることを理解されたい。関節動作スライド202は、図5に示されているように単一部品としてもよいし、限定目的ではない一実施形態では、2つの部品であって、スロット208を画定しているその2つの部品間にインターフェイスを備えた、2つの部品を含んでもよい。例示目的ではない一実施形態では、関節動作スライド202は、例えば、それぞれがバンド部分150および160の一方に対応する複数のスロットを含むことができる。エンクロージャー206は、デブリ(debris)の進入を防止するべく、制御部200の様々な構成要素をカバーすることができる。
【0040】
様々な実施形態では、バンド部分150、160は、スロット208の近位側に位置する接続点210、212においてフレーム204に固定することができる。限定目的ではない図5の実施形態では、バンド部分150、160が、接続点210、212から、近位クロージャーチューブセグメント190の長さ方向軸の近傍に位置するスロット208までで予め曲げられていることを示している。バンド部分150、160は、ハンドル組立体300を含むスロット208から近位側に位置する器具10のあらゆる位置に固定できることを理解されたい。
【0041】
使用の際、図2の実施形態は、図3に示されているように、非関節動作位置を有することができる。関節動作制御部200およびバンド150、160は、シャフト組立体100の長さ方向軸のほぼ中心位置に図示されている。したがって、エンドエフェクタ12は、中立すなわち非関節動作位置にある。図6では、関節動作制御部200は、関節動作スライド202が、関節動作フレームによってシャフト組立体100の右側まで押された状態で示されている。したがって、バンド150、160は、シャフト組立体100の右側に向かって曲がっている。バンド150が右側に曲がることにより、ボス122のピボット点からオフセットした横方向の力がボス122に加わることが分かるであろう。このオフセットした力により、ボス122が関節動作ピボット104を中心に回転し、これによりエンドエフェクタ12が図示されているように右に旋回する。関節動作スライド202をシャフト組立体100の左側に押すことにより、バンド150、160に横方向の力が加わり、バンド150、160の両方をシャフト組立体100の左側に曲げることができることを理解されたい。次に、バンド160を曲げることにより、上記したようにボス122のピボット点からオフセットした、ボス122に対する横方向の力が加わる。これにより、今度はボス122が関節動作ピボットを中心に回転し、エンドエフェクタ12が左側に旋回する。
【0042】
様々な実施形態では、シャフト組立体100は、スパイン組立体102上に受容されるクロージャーチューブ組立体170から構成される。図2を参照されたい。クロージャーチューブ組立体170は、遠位クロージャーチューブセグメント180、および近位クロージャーチューブセグメント190を含む。遠位クロージャーチューブセグメント180、および近位クロージャーチューブセグメント190は、ポリマーまたは他の適当な材料から作製することができる。近位クロージャーチューブセグメント190は、中空であって、内部にスパイン組立体102の一部を受容する大きさの、チューブセグメント190の内部を通って延びる軸方向の通路191を有する。
【0043】
図2および図4に示されている実施形態では、ダブルピボットクロージャー接合部172が用いられている。本発明は、ダブルピボットクロージャー接合部の設計に限定されるものではなく、任意の適当なクロージャーチューブまたはスリーブを含んでもよいし、クロージャーチューブまたはスリーブを全く含まなくてもよいことを理解されたい。特に図4を参照されたい。遠位クロージャーチューブセグメント180は、近位側に突き出した上側タング182、および近位側に突き出した下側タング184を有する。遠位クロージャーチューブセグメント180は、詳細を後述するように、アンビル40のアンビル開閉タブ46に係合してアンビル40を開位置と閉位置との間で旋回させるための馬蹄形開口185およびタブ186をさらに含む。図2を参照されたい。
【0044】
近位クロージャーチューブセグメント190は、同様に、遠位側に延びた上側タング192および遠位側に延びた下側タング194を備えている。上側ダブルピボットリンク174は、上側の近位側に突き出したタング182の上側遠位ピンホール183および上側の遠位側に突き出したタング192の上側近位ピンホール193にそれぞれ係合する、上側に突き出した遠位ピボットピン175および近位ピボットピン176を含む。接合構造は、下側の近位側に突き出したタング184の下側遠位ピンホール187および下側の遠位側に突き出したタング194の下側近位ピンホール195にそれぞれ係合する下側に突き出した遠位ピボットピン178および近位ピボットピン179(図2には不図示であるため図4を参照されたい)を有する、下側ダブルピボットリンク177をさらに含む。
【0045】
使用の際、クロージャーチューブ組立体170は、例えば、クロージャートリガー310の作動に応答して、アンビル40を閉じるために遠位側に並進運動される。アンビル40は、クロージャーチューブ組立体170がスパイン組立体102上を遠位側に並進運動することによって閉じられ、馬蹄形開口185の後面がアンビル40の開閉タブ46に衝当して、開閉タブ46が閉位置まで旋回する。アンビル40を開くためには、クロージャーチューブ組立体170が、スパイン組立体102上を近位方向に軸方向に移動され、これによりタブ186が開閉タブ46に接触して押圧し、アンビル40が開位置まで旋回する。
【0046】
図7は、本発明の様々な実施形態の限定目的ではないハンドル組立体300の分解組立図を例示している。図7に示されている実施形態では、ハンドル組立体は、「ピストルグリップ」構成を有し、このハンドル組立体は、ポリマーまたは他の適当な材料から成型されるか、または別の方法で作製され、かつ互いに嵌め合うように設計された、右側ケース部材320と左側ケース部材330とから形成される。このようなケース部材320および330は、成型されるか、または他の方法で内部に形成されたスナップ特徴部、ペグおよびソケットによって、かつ/または接着剤、ねじ、ボルト、クリップなどによって互いに取り付けることができる。右側ケース部材320の上側部分322は、左側ケース部材330の対応する上側部分323に嵌め合わせられて、符号340として示される主ハウジング部分を形成する。同様に、右側ケース部材320の下側グリップ部分324は、左側ケース部材の対応する下側グリップ部分334に嵌め合わせられて、概ね符号342として示されるグリップ部分を形成する。図7に示されている実施形態では、グリップ部分342の全体が主ハウジング部分340と一体である。このような構造は、加圧ガス供給源がグリップ部分342内に永久的に据えつけられている適用例に特に適している。このような構造は、ハンドル組立体300の外部に位置する加圧ガス供給源であって、ハウジング組立体の1つまたは複数のポートを介してハンドル組立体内に収容された制御構成要素内に差し込まれる、加圧ガス供給源とともに使用するのにも適している。別の実施形態では、詳細を後述するように、グリップ部分342は、主ハウジング部分340から取り外し可能である。この〔詳細な説明〕を読み進めれば分かるように、このような構造は、無数の利益および利点を提供する。しかしながら、当業者であれば、ハンドル組立体300は、様々な異なる形状および大きさで提供することができることを容易に理解できよう。
【0047】
明瞭にするために、図7は、アンビル40の開閉を最終的に制御するクロージャーチューブ組立体170の軸方向の運動を制御するために用いられる構成要素のみを例示している。図面から分かるように、リンク組立体430によってクロージャートリガー302に結合されるクロージャーシャトル400が、主ハウジング部分340内に支持される。クロージャーシャトル400は、ポリマーまたは他の適当な材料から成型されるか、または他の方法で作製され、かつ互いに嵌め合わせられるように設計された2つの部品402、404で作製することもできる。例えば、図7に例示されている実施形態では、右側部分402は、左側部分404の(不図示の)対応するソケット内に受容されるように設計されたファスナーポスト403を備えることができる。右側部分402および左側部分404は、そうでなければ、スナップ部材および/または接着剤および/またはボルト、ねじ、クリップなどによって互いに保持されることもできる。その図から分かるように、保持溝196が、近位クロージャーチューブセグメント190の近位端部に設けられている。クロージャーシャトル400の右側部分402は、右保持フランジセグメント405を有する。右保持フランジセグメント405は、クロージャーシャトル400の左側部分404の左保持フランジセグメント(不図示)と協働して、近位クロージャーチューブセグメント190の保持溝196内に延びる保持フランジ組立体を形成するように構成されている。
【0048】
図7から分かるように、右スパイン組立体保持ペグ326が、右側ケース部材320から内側に突出している。このようなペグ326は、クロージャーシャトル400の右側部分402の細長いスロットすなわち窓406内に突出する。同様のクロージャーシャトル保持ペグ(不図示)が、左側ケース部材330から内側に突出し、クロージャーシャトル400の左側部分404に設けられた別の窓すなわちスロット408内に受容される。保持ペグは、近位スパインセグメント130(図7には不図示)の近位端部133をハンドル組立体300に動かないように固定するのに役立つとともに、クロージャーシャトル400の、ハンドル組立体300に対する軸方向の移動を可能にする。保持ペグは、例えば、ボルト、ねじ、接着剤、スナップ特徴部などによって近位スパインセグメント130の近位端部に機械的に取り付けることができる。加えて、クロージャーシャトル400は、横方向に延びるガイドレール410、411を備えている。レール410は、右側ケース部材320のレールガイド328内にスライド可能に受容されるように構成され、レール411は、左側ケース部材330のレールガイド(不図示)内にスライド可能に受容されるように構成されている。
【0049】
クロージャーシャトル400およびクロージャーチューブ組立体170の、遠位方向(矢印「C」)への軸方向の運動が、ハンドル組立体300のグリップ部分342に向かってクロージャートリガー302を移動させることによって引き起こされ、クロージャーシャトル400の、近位方向(矢印「D」)への軸方向の運動が、グリップ部分342から離れるようにクロージャートリガー302を移動させることによって引き起こされる。様々な実施形態では、クロージャーシャトル400は、クロージャーリンク組立体430の、クロージャーシャトル400への取付けを容易にするコネクタタブ412を備えている。図8および図9を参照されたい。クロージャーリンク組立体430は、ピン414によってコネクタタブ412に旋回可能に留められたヨーク部分432を含む。クロージャーリンク組立体430は、図7に例示されているように、クロージャーピン436によってクロージャートリガー302に形成されたヨーク組立体304に旋回可能に留められたクロージャーアーム434をさらに有する。クロージャートリガー302は、右側ケース部材320と左側ケース部材330との間に延在するピボットピン306によってハンドル組立体300内に旋回可能に取り付けられる。
【0050】
臨床医が、エンドエフェクタ12内に組織をクランプするためにアンビル40を閉じたい時は、その臨床医は、クロージャートリガー302をグリップ部分342に向かって引く。臨床医がクロージャートリガー302をグリップ部分342に向かって引くと、クロージャーリンク組立体430は、このクロージャーリンク組立体430が図8に示されているロック位置に移動するまで、クロージャーシャトル400を遠位の「C」方向に移動させる。この位置にある場合、リンク組立体430が、クロージャーシャトル400をロック位置に保持する傾向がある。クロージャーシャトル400がロック位置に移動すると、クロージャーチューブ組立体170がスパイン組立体102上を遠位側に移動し、これにより、アンビル40の開閉タブ46が遠位クロージャーチューブセグメント180の馬蹄形開口185の近位端部に接触して、それによりアンビル40が閉じた位置(クランプした位置)まで旋回する。
【0051】
様々な実施形態では、クロージャーシャトル400を閉位置にさらに保持するために、クロージャートリガー302は、グリップ部分342に係合してクロージャートリガー302をロック位置に解除可能に保持するように構成された解除可能なロック機構301を備えることができる。他のロック装置を用いて、クロージャーシャトル400をロック位置に解除可能に保持することもできる。図8、図8A、図8B、および図9に示されている実施形態では、クロージャートリガー302は、可撓性長さ方向アーム303であって、このアームから延びた横方向のピン305を含む可撓性長さ方向アーム303を含む。アーム303およびピン305は、例えば成型プラスチックから作ることができる。ハンドル組立体300のピストルグリップ部分342は、横方向に延びたウエッジ352が内部に配置された開口350を含む。クロージャートリガー302が後ろに引かれると、ピン305が、ウエッジ352に係合し、ウエッジ352の下面354によって下方に押される(すなわち、アーム303が時計回りに回転する)。ピン305が下面354を完全に通過すると、アーム303に対する時計回りの力が取り除かれ、ピン305が、反時計回りに回転して、このピン305が、ウエッジ352の後ろ側のノッチ356内に保持され、それによりクロージャートリガー302がロックされるようにする。ピン305は、ウエッジ352から延びた可撓性ストッパー358によってロック位置の所定の位置にさらに保持される。
【0052】
クロージャートリガー302のロックを解除するためには、オペレータが、クロージャートリガー302をさらにきつく握って、ピン305を開口350の傾斜した後壁359に係合させて、ピン305を、可撓性ストッパー358を通過して上方に押し進める。次に、ピン305が、開口360の上側のチャネルから自由に移動して、クロージャートリガー302がピストルグリップ部分342にもはやロックされないようにする。このような構造のさらなる詳細は、参照して関係のある部分を本明細書に組み入れる、2006年1月31日出願のシェルトン・ザ・フォース(Frederick E. Shelton, IV)らによる米国特許出願第11/344,020号(名称:「取り外し可能なバッテリを有する外科器具(Surgical Instrument Having A Removable Battery)」)に開示されている。他の解除可能なロック構造も用いることができる。
【0053】
本発明の様々な実施形態では、ナイフ組立体30は、このナイフ組立体30から突出するか、または他の方法でこのナイフ組立体30に取り付けられる実質的に硬質のピストンバー部分35を有することができる。ピストンバー部分35は、遠位スパインセグメント110によって操作可能に支持され、かつナイフ組立体30に対して少なくとも2つの作動運動(例えば、発射運動および引戻し運動)を適用するように構成された駆動部材500の一部である。図3、図4、図10、および図11に示されている実施形態では、駆動部材500は、二段階の、気体で作動するシリンダ組立体(two stage pneumatically-actuated cylinder assembly)501を含む。ナイフ組立体30は、単一構成要素を含んでもよいし、または器具10の組立てを容易にするために複数の部品で設けられてもよい。例えば、図10および図11に示されているように、ナイフバー組立体30は、上側ピン32、キャップ34、中間ピン36、およびナイフ38を備えた遠位部分31を含む。遠位部分31は、ピストンバー部分35の遠位端部に設けられた突出部37を受容する大きさの開口33を内部に備えることもできる。突出部37は、開口33内に摩擦により受容され、かつ/または接着剤や溶接などによって内部に保持されることができる。
【0054】
シリンダ組立体501は、第1の閉じた近位端部512および第1の開口した遠位端部514を有する第1のシリンダハウジング510を含む。この第1の開口した遠位端部514は、第1のシリンダハウジング510内の第1の軸方向通路516内に開口している。シリンダ組立体501はまた、第2の近位端部522および第2の開口した遠位端部524を有する第2のシリンダハウジング520も含む。この第2の開口した遠位端部524は、第2の軸方向通路526内に開口している。第2の閉じた近位端部522は、第1のピストンヘッド528が形成されている。この第1のピストンヘッド528は、第1のシリンダハウジング510の第1の壁部511と共に実質的に気密のスライドシールを作り、第1の近位端部512の遠位側と第1のピストンヘッド528の近位側との間に第1のシリンダ領域515を画定するように、第1の軸方向通路516に比例する大きさである。第1のシリンダハウジング510の第1の遠位端部514は、この遠位端部514に形成された、内側に延びた第1のフランジ517をさらに有する。この第1のフランジ517は、第2のシリンダハウジング520の外壁面と共に実質的に気密のスライドシールを確立して、第1のフランジ517の近位側と第1のピストンヘッド528の遠位側との間に第2のシリンダ領域518を画定している。
【0055】
第1の通路527は、第1のピストンヘッド528を通って設けられている。図10および図11からも分かるように、ピストンバー35の近位端部は、第2のシリンダハウジング520の第2の開口した遠位端部524を通って第2の軸方向通路526内に延びている。第2のピストンヘッド530は、ピストンバー35の近位端部に形成されるか、または他の方法でその近位端部に取り付けられる。第2のピストンヘッド530は、第2のシリンダハウジング520の第2の壁部521と共に実質的に気密のスライドシールを作り、第3のシリンダ領域532を画定するように、第2の軸方向通路526に比例する大きさである。第2のシリンダハウジング520の第2の遠位端部524は、この遠位端部524に形成された、内側に延びた第2のフランジ525をさらに有する。この第2のフランジ525は、ピストンバー35と共に実質的に気密のスライドシールを確立して、第2のフランジ525の近位側と第2のピストンヘッド530の遠位側との間に第4のシリンダ領域534を画定している。
【0056】
図3および図4から分かるように、シリンダ組立体501が遠位スパインセグメント110内に取り付けられている。様々な実施形態では、一対のトラニオン519が、第1のシリンダハウジング510の近位端部に設けられている。トラニオン519は、シリンダ組立体501が遠位スパインセグメント110内でピボット軸B‐Bを中心に旋回できるように遠位スパインセグメント110のトラニオン孔119内に受容されている。図3を参照されたい。第1の供給ラインすなわち供給導管540が、第1のシリンダハウジング510の第1の近位端部512における第1の供給ポート513または開口を介して加圧ガスを供給するために、ハンドル組立体300の方向制御弁610(図8および図9)から、第1のシリンダハウジング510の第1の近位端部512に結合された近位クロージャーチューブセグメント190を通って延びている。図10および図11を参照されたい。加えて、第2の供給ライン542が、第2のポート529を介して第2のシリンダ領域518内に加圧ガスを供給するために、方向制御弁610から近位クロージャーチューブセグメント190を通って延び、第1のシリンダハウジング510にその遠位端部514に隣接して接続されている。
【0057】
図8〜図11を参照して、発射機構すなわちナイフ組立体30の延出および引戻しを説明する。図8および図9から分かるように、供給ライン540および542が、ハンドルハウジング350内に収容されたアクチュエータシステム600の一部である従来の方向制御弁610に結合されている。様々な実施形態では、方向制御弁610は、ハンドルハウジング350を介してアクセス可能な切替えスイッチ612またはプッシュボタンによって順方向(延出)位置と逆方向(引戻し)位置との間で手動により移動させることができる。図1を参照されたい。図8および図9に示されている実施形態では、取外し可能な加圧ガス供給源620を用いている。詳細を後述するように、このような加圧ガス供給源は、好適な加圧ガスで再充填できるシリンダ622を含む。しかしながら、当業者であれば、交換できない/再充填可能な加圧ガス供給源(シリンダ)を有効に利用できることを理解できよう。さらに別の実施形態では、ハンドル組立体300は、加圧ガスの外部供給源618から加圧ガスを供給するためのポート616を備えることができる。例えば、器具10は、可撓性供給ライン617を介して設備の圧縮空気供給源618に結合されることができる。図8Bを参照されたい。
【0058】
取外し/再充填可能なシリンダ622の固有かつ新規の態様を詳細に後述する。しかしながら、ピストンバー35およびナイフ組立体30の延出および引戻しを説明するために、シリンダ622(または外部圧力源618)から供給ライン650を介して、従来のレート弁(rate valve)660を含みうる可変力アクチュエータ内への加圧ガスの流れが分かるであろう。特に図9および図55から最も分かるように、レート弁660は、作動トリガー670に取り付けられた供給リンク662に結合されている。本明細書で用いる語「可変力作動組立体(variable force actuation assembly)」は、レート弁660、作動トリガー670、およびこれらと同等の構造体を少なくとも含む。様々な実施形態では、作動トリガー670は、右側ケース部材320と左側ケース部材330との間に延在するピボットピン370によってハンドル組立体300に旋回可能に結合された発射トリガー310に隣接して支持されている。作動トリガー670を発射トリガー310に向かって内側に強く押すと、レート弁660が、シリンダ622から、方向制御弁610に結合された供給ライン680内へ流れる加圧ガスの流速を上昇させる。方向制御弁610の位置によって、加圧ガスが供給ライン540または542のいずれかに流れる。例えば、方向制御弁610が、ナイフ組立体30を発射するために臨床医によって作動されると、加圧ガスが、供給ライン540を通り、第1のピストンヘッド528の第1の開口527を介して第1のシリンダ領域515内に流れることができ、作動トリガー670の作動時に第3のシリンダ領域532内に流れることができる。加圧ガスが第3のシリンダ領域532内に流入すると、第2のピストンヘッド530が、ピストンバー35を遠位側に押しやる。第4のシリンダ領域内のガスが、第2のシリンダハウジング520の排出開口523を介して第4のシリンダ領域から排出される。同様に、第2のシリンダ領域518内のガスが、第2の開口529を介して第2のシリンダ領域518から第2の供給ライン542に排出されることができる。第2の供給ライン542は、排出されたガスを方向制御弁610に移送し、ガスが、この方向制御弁610から最終的に排出される。第1のシリンダ領域515および第3のシリンダ領域532に加圧ガスが続けて供給されると、ナイフ組立体30が、エンドエフェクタ12内で完全に延出する。ナイフ組立体30がエンドエフェクタ12内を通過すると、このナイフ組立体30がエンドエフェクタ12内にクランプされた組織を切断し、ステープルカートリッジ50内のステープル70を発射する(ステープルを駆動し、アンビル40の下面にステープルを接触させて成形する)。ナイフ組立体30が、エンドエフェクタ12の最遠位位置まで前進したら、臨床医は、作動トリガー670を解放して加圧ガスの供給を停止する。
【0059】
発射機構すなわちナイフ組立体30を引き戻すためには、臨床医が、方向制御弁610を調節するために切替えスイッチ612または適当なボタンを引戻し位置に手動で移動させ、作動トリガー670を強く握り始めて、加圧ガスを第2の供給ライン542内に流す。第2の供給ライン542内を流れるガスが、第2のシリンダ領域518内に流入し、第2のシリンダハウジング520が第1のシリンダハウジング510内に近位側に引き戻される。第1のシリンダ領域515内のガスが、第1の供給開口513を介して第1の供給ライン540内に排出されることができる。第1の供給ライン540内を通過するガスが、方向制御弁610内に流入し、この方向制御弁610から排出される。第2のシリンダ領域518内に流入する加圧ガスにより、図10に示されているように、第2のシリンダハウジング520が第1のシリンダハウジング510内に引き戻されたら、第2の開口529を通過するガスが、いまや第1のシリンダハウジング510の排出開口523を通過して第4のシリンダ領域534に流入することができる。加圧ガスが第4のシリンダ領域534に流入すると、第2のピストンヘッド530が、ピストンバー35を第2のシリンダハウジング520内に近位側に引く。第3のシリンダ領域532内のガスが、第1の開口527を通過して第1のシリンダ領域515内に流入し、この第1のシリンダ領域515から上記したように排出される。
【0060】
本発明の様々な実施形態のレート弁660の形態である可変力アクチュエータが、ばねまたは他の付勢手段(不図示)を用いて、レート弁660を非作動位置に付勢することができる。この非作動位置にある時は、レート弁660は、レート弁660内のオリフィス(不図示)を通る、ガスの供給源620または618からのガスのあらゆる流れを防止するように構成することができる。したがって、アクチュエータトリガー670が非作動位置にある場合は、装置は本質的にオフである。
【0061】
上記した実施形態では、臨床医が作動トリガー670を発射トリガー310に向かって内側に強く握ると、リンクアーム662により、レート弁660がこのレート弁660を通るガスの流速を上昇させることができるように、レート弁660は、供給リンクアーム662によって作動トリガー670に機械的に結合されることができる。したがって、作動トリガー670を迅速に強く握ると、装置の発射速度を速めることができ、作動トリガー670を握る速度を遅くすると、発射速度を遅くすることができる。したがって、レート弁660を通過することができるガスの流量は、作動トリガー670に加える手動の力の程度に実質的に比例することができる。
【0062】
別の実施形態では、レート弁660は、作動トリガーの作動時に、レート弁660がこのレート弁660からガスをデジタル式に噴出させるように、電子的に制御することができる。レート弁660は、パルス式に少量のガスを放出し、作動トリガー670を押す力が強くなると、パルスが近づく。このような構造は、装置を作動させるために利用されるガスの量を選択的に調節する役割を果たす。
【0063】
また、さらに別の実施形態では、作動機構は、作動トリガー670と同様に、ハンドル組立体に対して旋回可能に支持されていない異なるタイプの機構を含むことができる。例えば、作動トリガーは、ばね作動式スライドスイッチなどを含むことができる。したがって、本発明のこれらの実施形態に与えられる保護は、旋回作動トリガーを利用する実施形態に限定されるべきものではない。
【0064】
また、様々な実施形態では、圧力計541を、図8および図8Aに示されているように、供給ライン540に流体的に結合することができる。臨床医が圧力計541を観察できるように、ハンドル組立体300の対応する部分を貫通する窓543を設けるか、または使用の際に臨床医が圧力計541を観察できるように他の構造を用いることもできる。図7を参照されたい。様々な実施形態では、圧力計541は、電子的動力付きのゲージまたはダイヤルゲージを含むことができる。これらの限定目的ではない実施形態では、圧力計541は、発射ストロークの際に遭遇する力に対するフィードバックを与える手段を提供する。当業者であれば、一部の限定目的ではない実施形態では、発射機構を作動させるために必要な力が、シリンダ組立体501内の圧力に正比例することを理解できよう。このような力が小さいと、シリンダ組立体501は、作動されるために大きな圧力を必要としない。他方、シリンダ組立体501を作動させるために必要な力が大きい場合、発射機構を完全に作動させるためにシリンダ組立体501内の圧力を上昇させるべく、より多くのガスをシリンダ組立体501内に流入させなければならない。この圧力計541により、臨床医が、エンドエフェクタにかかる力を適切に読み取ることができる。
【0065】
他の様々な実施形態では、図8Cに示されているように、供給ライン540に可聴音出口(audible outlet)545を設けることができる。このような可聴音出口により、供給ライン540から少量のガスを排出することができる。ガスの排出の結果として生じる笛音のピッチが、圧力が上昇すると速くなる。次に、臨床医は、笛音のピッチと発射機構が受ける力とを関連付けることができる。したがって、このような構造により、臨床医は、駆動システム500および最終的には発射機構にかかる発射の力を監視するための可聴音フィードバック機構を得られる。
【0066】
様々な限定目的ではない実施形態は、いつ発射機構が発射ストロークの最後に達したかを臨床医に自動的に知らせるための手段を備えることもできる。例えば、図4に示されているように、リミットスイッチ546を、図11に示されているように発射ロッド35に埋め込まれるか、または他の方法で取り付けられた作動部材547を検出するために遠位スパインセグメント110内に設けることができる。作動部材547は、発射バー35および発射機構が発射ストロークの最後に達すると、作動部材547がリミットスイッチ546によって検出されるように位置している。このリミットスイッチ546は、方向制御弁610に適当な信号を送信するためにこの方向制御弁610に電気的に結合することができる。このような信号を受け取ると、方向制御弁610は、自動的に引戻し位置に切り替わって発射機構を引き戻すことができるように構成することができる。加えて、リミットスイッチ546は、図8に概して549として示されている表示部材に結合することができる。様々な実施形態では、表示部材は、発射機構が発射ストロークの最後に達したことを示す可聴音信号、視覚信号、または可聴音信号と視覚信号の組合せを臨床医に提供することができる。例えば、表示部材は、音を生成する装置、LED、振動生成装置など、またはこのような装置の組合せを含むことができる。リミットスイッチおよび関連する制御構成要素は、ハウジング組立体300内に支持されたバッテリ(不図示)によって電力を供給するか、または外部電源から電力を供給することができる。したがって、本発明の様々な限定目的ではない実施形態は、発射機構が発射ストロークの最後に達したことを示す視覚および/または可聴音信号を臨床医に提供するための手段、ならびに/あるいは発射機構を非作動位置に自動的に気体で引き戻すための手段を備えることができる。
【0067】
図4、図10、および図11から分かるように、ピストンバー35の底部にロック突出部39を形成することができる。図4に示されているように、ナイフ組立体30が完全に引き戻された位置にある場合、ロックばね112のアーム118がシリンダ組立体501の遠位端部に対して付勢する力を加える。シリンダ組立体501が、トラニオン519によって遠位スパインセグメント110内に旋回可能に取り付けられているため、シリンダ組立体501の遠位端部が、遠位スパインセグメント110内で下方に旋回し、さらにピストンバー35のロック突出部39が、細長いチャネル20のロック開口21内に落下する。このような構造は、ロック突出部39と細長いチャネル20のロック開口を画定する部分との摩擦係合によって、ナイフ組立体30を引戻し位置にロックするのに役立つ。図10および図11から分かるように、ロック突出部39は、このロック突出部39が細長いチャネル20内のロック開口に対して容易に出入りできるように近位傾斜面39’、および遠位傾斜面39”を有する。当業者であれば、本発明の概念および範囲から逸脱することなく、他のナイフバーロック構造を上手く利用できることを容易に理解できよう。
【0068】
図12〜図16Aは、本発明の別の実施形態を例示している。この実施形態では、駆動部材500は、後述する相違点を除き、上記したシリンダ組立体501に構造が類似したシリンダ組立体800を含む。例えば、この実施形態では、ばね850、852を用いてピストンバー35を引き戻す。図12および図13から分かるように、シリンダ組立体800は、第1の閉じた端部812、およびこの閉じた端部を貫通する第1の供給ポート813を有する第1のハウジング810を含む。第1の供給ライン840は、第1の供給ポート813を介して加圧ガスを供給するために第1の閉じた端部812に取り付けられている。この実施形態では、第1のシリンダハウジング810は、上記した様々な実施形態に関して説明した第2の開口529を備えていない。第2のシリンダハウジング820は、第1のシリンダハウジング810内にスライド可能に受容され、第1のピストンヘッド828が形成された第2の閉じた近位端部822を有する。第1のシリンダ領域815は、第1の閉じた端部812と第1のピストンヘッド828との間に画定される。第1の戻しばね850が、第1のシリンダハウジング810の遠位端部に形成された第1のフランジ817と第1のピストンヘッド828との間に設けられている。第1の戻しばね850は、図12に示されているように、第2のシリンダハウジング820を第1のシリンダハウジング810内の引戻し位置に付勢する役割を果たす。ピストンバー35は、第2のシリンダハウジング820の第2の遠位端部824に進入できる大きさの段付き端部35’を有する。第2のフランジ825が、ピストンバー35の段付き部分35’と共に実質的にスライドシールを形成するために第2の遠位端部824に形成されている。第2のピストンヘッド830が、この第2のピストンヘッド830と第1のピストンヘッド828との間に第3のシリンダ領域832を画定するために段付きピストンバー部分35’の近位端部に設けられている。第1の開口827が、第1のシリンダ領域815と第3のシリンダ領域832との間を空気が通過できるように、第1のピストンヘッド828を貫通して提供されている。第2の戻しばね852が、図12に示されているように、第2のピストンヘッド830および段付きピストンバー35’を第2のシリンダハウジング820内の完全に引き戻された位置に付勢するために、図12に示されているように第2のフランジ825と第2のピストンヘッド830との間に設けられている。
【0069】
本発明のこの実施形態は、以下のように動作することができる。図16から分かるように、ハンドル組立体300は、上記したように、交換可能な加圧ガス供給源620を備えている。しかしながら、当業者であれば、交換できない加圧ガス供給源(シリンダ)を有効に利用できることも理解できよう。別の実施形態では、ハンドル組立体300は、方向制御弁610および関連する構成要素を加圧ガスの外部供給源618に取り付けるのを容易にするためにポート616を備えることができる。図16Aを参照されたい。例えば、器具10は、可撓性供給ライン617を介して施設の圧縮空気ラインに結合することができる。
【0070】
器具を動作させるためには、臨床医が、方向制御弁切替えスイッチ612(図1)またはプッシュボタンを順方向(延出)位置に移動させ、作動トリガー670を握り始め、加圧ガスが、シリンダ622(または外部供給源618)から供給ライン680および方向制御弁610を介して供給ライン840に流れるようにする。加圧ガスは、第1の供給ライン840から第1の供給ポート813を介して第1のシリンダ領域815内に流れ、第1の開口827を介して第3のシリンダ領域832内に流れる。ガスが第3のシリンダ領域832に流入することにより、第2のピストンヘッド830およびピストンバー35の段付き部分35’が遠位側に移動する。第2のピストンヘッド830が完全に延出した位置(図13)まで移動した後、ガスが第1のシリンダ領域815内に入り続けることにより、第2のハウジング820を完全に延出した位置に付勢する。ナイフ組立体30が、エンドエフェクタ12の最遠位位置まで前進したら、臨床医は、作動トリガー670を解放して加圧ガスの供給を停止する。
【0071】
発射機構すなわちナイフ組立体30を引き戻すためには、臨床医が、方向制御弁切替えスイッチ612を逆方向(引戻し)位置まで移動させ、第1の供給ライン840を方向制御弁610のベントに接続する。第3のシリンダ領域832および第1のシリンダ領域815内のガスが、第1の供給ポート813を介して出て供給ライン840に流れることができ、最終的に方向制御弁610から排出される。ガスが第3のシリンダ領域832から排出されると、第2の戻しばね852が、ピストンバー35の段付き部分35’を第2のシリンダハウジング820内に引き戻す。同様に、ガスが第1のシリンダ領域815から排出されると、第1の戻しばね850が、第2のシリンダハウジング520を第1のシリンダハウジング810内に付勢する。
【0072】
また、この実施形態では、圧力計541を、図16および図16Aに示されているように、供給ライン840に流体的に結合することができる。この圧力計541は、上記したように機能し、かつエンドエフェクタが受ける力の正確な読取り値を臨床医に提供する役割を果たすことができる。他の様々な実施形態では、可聴音出口545を、図16Bに示されているように、供給ライン840に設けることができる。この可聴音出口545は、上記したように機能し、駆動システム500、および最終的には発射機構が受ける発射の力を監視するための可聴音フィードバック機構を臨床医に提供することができる。他の代替の実施形態では、リミットスイッチ546(図15)を、方向制御弁610を自動的に制御するために発射ロッド35内に埋め込まれた作動部材547(図12および図13)を検出するため、ならびに/あるいは発射機構が発射ストロークの最後に達したことを示す視覚および/または可聴音信号を供給するために、遠位スパインセグメント110内に設けることができる。
【0073】
図17〜図21Aは、駆動部材500がベローズ組立体(bellows assembly)900を含む本発明のさらに別の実施形態を例示している。ベローズ組立体900は、ナイフバー組立体30の遠位部分31に取り付けられた遠位端部902を有することができる。この遠位端部902は、遠位部分31の開口33内に受容される大きさの、遠位端部902に形成された突出部904を有する。この突出部904は、開口33内に摩擦により受容され、かつ/または接着剤や溶接などによってその内部に保持されることができる。遠位部分31は、詳細を前述したような構築され、かつ構成されることができる。
【0074】
ベローズ組立体900は、図18に示されているように、遠位スパインセグメント内のベローズ通路117内で延出および収縮するような大きさの拡張可能/収縮可能なベローズ部分910をさらに含む。ベローズ部分910は、図20に示されているように、ワイヤを含むリング912で形成することができ、遠位スパインセグメント110に移動しないように取り付けられたベース部分914に取り付けるか、または遠位スパインセグメント110の一体部分を含むことができる。ベース914は、接着剤やねじなどによって遠位スパインセグメント110に取り付けることができる。供給ポート916が、ベローズベース914を貫通して設けられ、供給ライン940が、供給ポート916に取り付けられている。供給ライン940はまた、ハンドル組立体300の方向制御弁610に結合されている。図21および図21Aを参照されたい。方向制御弁610は、真空ライン922を介してハンドル組立体300内に取り付けられた真空ポート620とも連絡している。真空ポート620は、例えば可撓性ライン632によって真空源630に取り付け可能である。真空源は、設備の永久真空供給ラインとすることができる。可撓性真空ライン632は、ポート620により真空源630に取り付けられ、臨床医が器具を自由に操作できるようにすることができる。
【0075】
この器具は、上記したクロージャーチューブ組立体170、およびクロージャートリガー310の構造を備えることができる。したがって、組織を、上記したようにエンドエフェクタ12内にクランプすることができる。組織がエンドエフェクタ12内にクランプされたら、臨床医は、次のように器具を発射することができる。臨床医は、方向制御弁610用の切替えスイッチ612(図1)またはボタンを順方向(延出)位置に移動させて、作動トリガー670を握り始める。作動トリガー670を握ると、レート弁660により、加圧ガスが圧力源620(図21)または618(図21A)から方向制御弁610に流れることができる。方向制御弁610により、加圧ガスが、供給ライン940を介してベローズ910内に流れることができ、ベローズ910が遠位側に延出する。ベローズ910が遠位側に延出すると、ベローズ910によりナイフ組立体30がエンドエフェクタ12内を前進してエンドエフェクタ内にクランプされた組織を切断し、ステープルカートリッジ50内のステープル70が駆動され、アンビル40の底面と接触してステープル70が成形される。ナイフ組立体30が、エンドエフェクタ12内の最遠位位置まで駆動された後、臨床医は作動トリガー670を解放する。ナイフ組立体30を引き戻すために、臨床医は、方向制御弁610用の切替えスイッチ612を引戻し位置まで移動させて、それにより真空源630を供給ライン940に結合することができる。供給ライン940に真空(vacuum)を適用すると、ベローズ910が、図18に例示されている引戻し位置まで収縮する。ベローズ910が完全に収縮した後、臨床医は、切替えスイッチ612またはボタンを、方向制御弁が供給ライン940への真空の適用を停止する位置まで移動させることができる。しかしながら、供給ライン940内に残っている低圧が、ベローズ910を収縮位置に保持するのに役立つことができる。
【0076】
図21に示されている実施形態では、取外し可能な加圧ガス供給源620が用いられている。詳細を後述するように、このような加圧ガス供給源は、再充填可能なシリンダ622を含む。しかしながら、当業者であれば、交換不可能な/再充填可能な、加圧ガスまたは加圧流体の供給源(シリンダ)を有効に利用できることを理解できよう。さらに別の実施形態では、ハンドル組立体300は、加圧ガスを外部加圧ガス供給源に供給するためのポート616を備えることができる。例えば、器具10は、可撓性供給ライン617を介して施設の圧縮空気ラインに結合することができる。図21Aを参照されたい。
【0077】
また、この実施形態では、圧力計541を、図21および図21Aに示されているように、供給ライン940に流体的に結合することができる。この圧力計541は、上記したように機能し、かつエンドエフェクタが受ける力の正確な読取り値を臨床医に提供する役割を果たすことができる。他の様々な実施形態では、可聴音出口545を、図21Bに示されているように、供給ライン940に設けることができる。この可聴音出口545は、上記したように機能し、駆動システム500、および最終的には発射機構が受ける発射の力を監視するための可聴音フィードバック機構を臨床医に提供することができる。他の代替の実施形態では、リミットスイッチ546(図18)を、方向スイッチ610を自動で制御するためにベローズ組立体900の作動部材912’(図20)を検出するため、ならびに/あるいは発射機構すなわちナイフ組立体30が発射ストロークの最後に達したことを示す視覚および/または可聴音信号を供給するために、遠位スパインセグメント110内に設けることができる。
【0078】
図22〜図27は、上記した実施形態の様々な固有かつ新規の特徴を利用した、関節動作しない使い捨てエンドエフェクタ12を例示している。図23から分かるように、この実施形態は、詳細を後述するエンドエフェクタ12と駆動部材500のいずれかとを用いることができる。しかしながら、この実施形態では、エンドエフェクタ12は、使い捨てとし、概して1000として示される、固有かつ新規の迅速分離型接合部(quick disconnect type joint)によって、近位シャフト組立体1020に取外し可能に切り離し可能な遠位シャフト組立体1010に取り付けることができる。エンドエフェクタ12を使用したら、エンドエフェクタ12、およびこのエンドエフェクタに取り付けられた遠位シャフト組立体1010を、近位シャフト組立体1020から取り外して、所望に応じて廃棄することができる。次に、自身の遠位シャフト組立体1010およびシリンダ構造を備えた新しい無菌のエンドエフェクタ12を、別の外科処置を完了するために近位シャフト組立体1020に取り付けることができる。詳細を後述するように、遠位シャフト組立体1010は、遠位スパインセグメント1110、および遠位クロージャーチューブセグメント1180を含む。近位シャフト組立体1020は、近位スパインセグメント1150、近位クロージャーチューブセグメント1190、および解放スリーブ1200を含む。
【0079】
遠位スパインセグメント1110と近位スパインセグメント1150とが協働してスパイン組立体1030を形成する。この実施形態では、遠位スパインセグメント1110は、それぞれの近位端部が異なる点を除き、詳細を上記した遠位スパインセグメント110と実質的に同一にすることができる。同様に、近位スパインセグメント1150は、遠位スパインセグメント1110と近位スパインセグメント1150とを旋回しないように互いに結合できるように遠位端部が異なる点を除き、上記した近位スパインセグメント130と実質的に同一にすることができる。また、この実施形態では、遠位クロージャーチューブセグメント1180は、それらの近位端部が異なる点を除き、上記した遠位クロージャーチューブセグメント180と実質的に同一にすることができる。同様に、近位クロージャーチューブセグメント1190は、遠位クロージャーチューブセグメント1180と近位クロージャーチューブセグメント1190とを旋回しないように互いに取り付けることができるように遠位端部が異なっている点を除き、近位クロージャーチューブセグメント190と実質的に同一にすることができる。
【0080】
図23から分かるように、ロックばね112が、ピストンバー35のロックアウトとして遠位スパインセグメント1110に取り付けられている。遠位正方形開口1111および近位正方形開口1113が、これらの間にクリップバー1115を画定するために遠位スパイン部分1110の上部に形成されている。クリップバー1115は、遠位側に延びた下側アーム118が、上記したようにシリンダ組立体の遠位端部に下方の力を加えるロックばね112の上部アーム116を受容する。様々な実施形態は、他のタイプのロックアウトを含んでもよいし、全くロックアウトも含まなくてもよいことを理解されたい。
【0081】
遠位スパインセグメント1110の近位端部1114は、内部に遠位コネクタ部分1116が形成されている。図24および図27を参照されたい。図24から分かるように、遠位コネクタ部分1116は、第1の供給ラインセグメント540’に結合された第1の遠位供給ポート1117を有する。第2の遠位供給ポート1120が、遠位コネクタ部分1116内に設けられ、第2の供給ラインセグメント542’に結合されている。図23から分かるように、第1の供給ラインセグメント540’は、第1のシリンダハウジング510の第1の供給ポート513に結合され、第2の供給ラインセグメント542’は、第1のハウジング510の遠位端部の第2の供給ポート529に結合されている。第1の供給ノズル部分1118が、図示されているように第1の遠位供給ポート1117から近位方向に突出している。第2の供給ノズル部分1122が、第2の供給ポート1120から近位方向に外側に向かって突出している。
【0082】
同様に、近位スパインセグメント1150の遠位端部1152は、別の第1の供給ラインセグメント540”に結合された第1の近位供給ポート1156を有する第2のコネクタ部分1154を有する。第2のコネクタ部分1154は、別の第2の供給ラインセグメント542”に結合された第2の近位供給ポート1160をさらに有する。第1の近位供給ポート1156は、内部に第1の供給ノズル1118(図27)を取外し可能に受容するように構成されており、第2の近位供給ポート1160は、内部に第2の供給ノズル1122を取外し可能に受容する大きさである。図24および図27から分かるように、第1のOリングシール1158が、第1のノズル1118が第1の近位供給ポート1156内に挿入された時に、第1の供給ラインセグメント540’と別の第1の供給ラインセグメント540”との間に実質的に気密(または流体密封)シールを形成するために第1の近位供給ポート1156と関連付けられている。このように互いに結合されると、第1の供給ラインセグメント540’と540”とが連結されて第1の供給ライン540が形成される。同様に、第2のOリングシール1162が、第2の供給ノズル1122が第2の近位供給ポート1160内に挿入された時に、第2の供給ラインセグメント542’と別の第2の供給ラインセグメント542”との間に別の実質的に気密(または流体密封)シールを形成するために第2の近位供給ポート1160と関連付けられている。このように互いに結合されると、第2の供給ラインセグメント542’と542”とにより、第2の供給ライン542が形成される。当業者であれば、本発明の概念および範囲から逸脱することなく、他の取外し可能な結合構造すなわち迅速分離構造を用いて、第1の供給ラインセグメント540’を別の第1の供給ラインセグメント540”に取外し可能に接続し、第2の供給ラインセグメント542’を別の第2の供給ラインセグメント542”に取外し可能に結合できることを理解できよう。
【0083】
遠位コネクタ部分1116および近位コネクタ部分1154は、一方の向きでのみ結合できるように構成することができる。例えば、図24に示されているように、遠位コネクタ部分1116は、取付けの際に第1のノズル1118が第1の近位供給ポート1156に確実に係合し、第2のノズル1122が第2の近位供給ポート1160に確実に係合するように、近位コネクタ部分1154の別のノッチ部分1155とかみ合うように構成されたノッチ部分1119を備えることができる。このような固有かつ新規の取付け構造により、第1のノズル1118が第2の近位供給ポート1160に不注意に取り付けられること、および第2のノズル1122が第1の近位供給ポート1156に不注意に取り付けられることを防止する。他のキー状の構成を用いて、遠位コネクタ部分1116と近位コネクタ部分1154とを適切な向きで確実に結合することができる。
【0084】
図24および図27から分かるように、近位スパインセグメント1150の遠位端部1152は、遠位側に突出した中空スリーブ部分1170を有する。このような中空スリーブ部分1170は、遠位スパインセグメント1110の近位端部1114を内部に受容する大きさである。遠位スパインセグメント1110を近位スパインセグメント1150に解放可能にロックするために、一対の互いに反対側を向いた戻り止め部材1124が、遠位スパインセグメント1110の近位端部1114に形成されている。この戻り止め部材1124は、遠位スパインセグメント1110の近位端部1114が近位スパインセグメント1150の中空スリーブ部分1170内に挿入され、第1のノズル1118が第1の近位供給ポート1156に密封結合され、第2のノズル1122が第2の近位供給ポート1160に密封結合されると、戻り止め部材1124が、中空スリーブ部分1170の対応する開口1172内に受容されるように、切断されるかまたは他の方法で遠位スパインセグメント1110に形成された可撓性タブ1126に位置している。図24および図27を参照されたい。
【0085】
遠位クロージャーチューブセグメント1180の、近位クロージャーチューブセグメント1190への解放可能な取付けを、図24〜図27を参照して説明する。これらの図面から分かるように、遠位クロージャーチューブセグメント1180の近位端部1182は、そこから近位方向に突出した少なくとも2つの差込み型ロックタブ1184を有する。各ロックタブ1184は、このロックタブに形成された、近位クロージャーチューブセグメント1190の対応するロック開口1194内に受容される大きさのテーパ状のロックウエッジ1186を有する。図26および図27に例示されている位置では、遠位スパインセグメント1110が近位スパインセグメント1150にロックされ、スパイン組立体1030を形成し、遠位クロージャーチューブセグメント1180が近位クロージャーチューブセグメント1190にロックされ、クロージャーチューブ組立体1178を形成している。このような構造により、クロージャーチューブ組立体1178が、スパイン組立体1030上を近位方向および遠位方向に移動して、上記した様々な要領でエンドエフェクタ12のアンビル40を開閉することができる。
【0086】
遠位シャフト組立体1010を近位シャフト組立体1020に取り付けるためには、使用者は、遠位シャフト組立体1010の近位端部1012を、図24に示されているように、近位シャフト組立体1020の遠位端部1022に整合させ、その後、遠位端部1012を近位端部1022内に挿入する。戻り止め1124がロック開口1172内に受容され、ロックウエッジ1186が開口1194内に受容されると、遠位シャフト組立体1010が近位シャフト組立体1020にロックされる。アンビル40は、クロージャートリガー310を把持して、上記したようにクロージャートリガーをハンドル組立体300のグリップ部分342まで旋回させてクロージャーチューブ組立体1178を遠位側に移動させて閉じることができる。ナイフバー30は、上記したように作動トリガー670を作動させて駆動させることができる。
【0087】
遠位シャフト組立体1010を近位シャフト組立体1020から容易に取り外すことができるように、様々な実施形態は、解放スリーブ構造を利用している。このような実施形態では、解放スリーブセグメント1200は、近位スパインセグメント1150と近位クロージャーチューブセグメント1190との間の近位スパインセグメント1150上にスライド可能に配置されている。様々な実施形態では、解放スリーブ1200の近位端部は、解放ボタン1204を備えることができる。この解放ボタン1204は、近位クロージャーチューブセグメント1190の近位端部1195の対応するスロット1196内に突出する。図22および図31を参照されたい。このような構造により、解放スリーブ1200は、近位クロージャーチューブセグメント1190のスパイン組立体1030上の軸方向の運動を妨げることなく、近位スパインセグメント1150上を遠位側および近位側に軸方向に運動することができる。
【0088】
図27から最も具体的に分かるように、解放スリーブ1200の遠位端部1202は、内側に傾斜しており、近位クロージャーチューブセグメント1190の2つのクロージャーチューブロック開口1194に隣接するように方向付けられている。遠位シャフト組立体1010を近位シャフト組立体1020から解放するためには、使用者が、スロット1196内で解放ボタンを遠位側に移動させて解放スリーブ1200を遠位側に移動させる。解放スリーブ1200の傾斜した遠位端部1204がロックウエッジ1186に接触すると、このロックウエッジ1186が内側に移動して、近位クロージャーチューブセグメント1190のロック開口1194との係合が解除される。解放スリーブ1200の遠位方向への更なる移動により、解放スリーブ1200の第2の傾斜した内側エッジ1206が、ロック戻り止め1224に接触して、これらのロック戻り止め1124を内側に付勢して近位スパインセグメント1150の開口1172との係合を解除し、それにより遠位シャフト組立体1010を近位スパイン組立体1020から取り外すことができる。
【0089】
図22〜図28に示されている実施形態は、上記したタイプのシリンダ組立体501とともに有効に使用することができる。図29および図30に示されている実施形態は、上記したシリンダ組立体800またはベローズ組立体900とともに有効に使用することができる。図29および図30から分かるように、遠位コネクタ1116は、そのコネクタに形成された、供給ラインセグメント940’に結合される1つのポート1300のみを有する。第1の供給ノズル1302が、図示されているように第1の遠位供給ポート1300から近位方向に突出している。同様に、コネクタ部分1154は、別の第1の供給ラインセグメント940”に結合される1つの近位供給ポート1306のみを有する。近位供給ポート1306は、内部に第1の供給ノズル1302を取外し可能に受容するように構成されている。図29および図30から分かるように、Oリングシール1308が、供給ノズル1302が近位供給ポート1306内に挿入された時に、第1の供給ラインセグメント940’と別の第1の供給ラインセグメント940”との間に実質的に気密(または流体密封)シールを形成するために近位供給ポート1306と関連付けられている。このように互いに結合されると、第1の供給ラインセグメント940’と940”とが連結されて、第1の供給ライン940が形成される。したがって、供給ライン940により、上記したように加圧ガスをシリンダ組立体800またはベローズ組立体900に供給することができる。
【0090】
図32は、上記したエンドエフェクタ12およびクロージャーチューブ組立体170とともに使用できる気体を動力とする関節動作関節組立体2002を含む代替の関節動作可能な外科用切断/ステープル留め器具2000を例示している。この実施形態は、上記したシリンダ組立体501を用いることもできる。図33〜図35から分かるように、関節組立体2002は、ピボット部材2014が近位端部2012から突出している遠位スパインセグメント2010を有するスパイン組立体2004を含む。このピボット部材2014は、このピボット部材2014から突出しているアクチュエータフィン2016を有する。図35に示されているように、シリンダ組立体501は、遠位スパインセグメント2010内でトラニオン519に旋回可能に取り付けられている。
【0091】
ピボット部材2014は、近位スパインセグメント2030の遠位端部2032に形成されたピボットソケット2034内に旋回可能に受容されている。ピボット部材2014は、ピボット軸E‐Eを中心に近位スパインセグメント2030に対して自由に旋回することができる。図36を参照されたい。図35から分かるように近位スパインセグメント2030の遠位端部2032は、第1の供給ライン540の一部を受容するために溝2036が内部に形成されている。同様に、第2の溝2038が、第2の供給ライン542を内部に受容するために近位スパインセグメント2030の遠位端部2032に設けられている。供給ライン540、542が、ピボットソケット2034の周りを通って遠位スパインセグメント2010の近位端部2012内に延び、上記した様々な要領でシリンダ組立体501に取り付けられる。当業者であれば、遠位スパインセグメント2010が、近位スパインセグメント2030に対してピボット軸E‐Eを中心に自由に旋回できるようにするために、中空近位スパインセグメント2030内の供給ライン540および542に十分な弛みを持たせることができることを理解できよう。供給ライン540、542をそれぞれ溝2036、2038内に支持することにより、これらの供給ラインが、スパイン組立体2004に対するクロージャーチューブ組立体170の軸方向の運動を妨げないようになる。
【0092】
図35から分かるように、第1の垂直供給通路2040が、ピボットソケット2034と連絡して設けられている。同様に、第2の垂直供給通路2050が、図35に示されているように、ピボットソケット2034と連絡して設けられている。ハンドル組立体300に取り付けられたスイッチ組立体2100から延びた第3の供給ライン2042が、第1の垂直供給通路2040と連絡し、スイッチ組立体2100から延びた第4の供給ライン2052が、第2の垂直通路2050と連絡している。関節組立体2002を組み立てるためには、ピボット部材2014をピボットソケット2034内に挿入し、図示されているように、カバー2060をねじ2062または他の適当なファスナーを用いて近位スパインセグメント2030に取り付ける。したがって、第3の供給ライン2042から第1の垂直供給通路2040に流入する加圧ガスにより、遠位スパインセグメント2010がピボット軸E‐Eを中心に「F」方向に旋回し、第4の供給ライン2052から第2の垂直供給ポート2050に流入する加圧ガスにより、遠位スパインセグメント2010が、ピボット軸E‐Eを中心に近位スパインセグメント2030に対して「G」方向に旋回する。図34を参照されたい。
【0093】
図37〜図45を参照されたい。様々な実施形態のスイッチ組立体2100の構造および動作を説明する。様々な限定目的ではない実施形態では、スイッチ組立体2100は、内部に供給ポート2112を有するスイッチブロック2110を含む。供給ポート2112は、加圧ガス供給源620(図44)または618(図45)から加圧ガスを受け入れるために供給ライン651に結合されている。具体的には、供給ライン651は、供給ライン650からポート2112まで延びることができる。スイッチキャビティ2114が、スイッチブロック2110内に設けられている。スイッチキャビティ2114は、内部に切替え部材組立体2130の本体部分2150を旋回可能に受容する大きさである。ピボットロッド2151が、スイッチブロック2110のピボット孔2111内に旋回可能に受容されるように、本体部分2150の底部から突出している。図39を参照されたい。このような構造により、切替え部材組立体2130が、スイッチ軸H‐Hを中心に選択的に回転することができる。図38を参照されたい。一対のOリング2152、2154、または他の適当なシール部材を、切替え部材組立体2130の本体部分2150とスイッチブロック2110との間に実質的に気密のシールを確立するために、図38および図39に示されているように設けることができる。ステム2156が、切替えハンドル2158を受容するために本体部分2150から突出している。切替えハンドル2158の回転により、本体部分2150がスイッチキャビティ2114内を回転する。図39から分かるように、供給ポート2112は、スイッチブロック2110に形成されたヘッダー領域2118と連絡した、スイッチブロック2110の供給通路2116と連絡している。
【0094】
切替え部材組立体2130の本体部分2150は、ヘッダー領域2118と連絡した、内部を通る中心供給ポート2160を有する。第3の供給通路2045が、スイッチブロック2110内に設けられている。図40を参照されたい。第3の供給通路2045が、第3の供給ライン2042が取り付けられた第3の供給ポート2044とスイッチキャビティ2114との間に延びている。同様に、第4の供給通路2055が、スイッチブロック2110内に設けられ、第4の供給ライン2052が取り付けられた第4の供給ポート2054とスイッチキャビティ2114との間に延びている。切替え部材組立体2130が、図40に示されているように位置付けられると、供給通路2116内まで供給ポート2112を通ってスイッチブロック2110内に流入する加圧ガスが、ヘッダー領域2118に入って中心供給通路2160に流れることができる。しかしながら、加圧ガスは、中心供給通路2160の終端部でブロックされる。したがって、スイッチは、図40に示されているオフ位置にある。
【0095】
遠位スパインセグメント2010を右に旋回させるためには(図34に示している位置とは反対)、切替え部材組立体2130を、図41に例示されている位置まで旋回させる。この図面から分かるように、供給ポート2112から供給通路2116を通ってヘッダー領域2118に至る、スイッチブロック2110に入る加圧ガスは、中心供給ポート2160を通って第3の供給通路2045に、さらに第3の供給ライン2042に送られる。次に、加圧ガスは、第1の垂直供給通路2040に流れ、ピボット部材2014のアクチュエータフィン2016に接触し、ピボット部材2014を「F」方向に付勢する。アクチュエータフィン2016の反対側にある加圧ガスは、第2の垂直通路2050に入り、第4の供給ライン2052に流れる。この加圧ガスは、スイッチブロック2110の第4のポート2054内に流れるため、第4の供給通路2055に流れ込み、さらに本体部分2150の第4のベント通路2170に流れる。第4のベント通路2170は、切替え部材組立体2130の本体部分2150のアンダーカットベント領域2155と連絡している。図43を参照されたい。したがって、第4の供給ライン2052の加圧ガスは、第4のベント通路2170を経てアンダーカットベント領域2155を介してスイッチから排出される。
【0096】
遠位スパインセグメント2010を図34に示されている位置まで旋回させるためには、臨床医が、中心供給通路2160がヘッダー領域2118と第4の供給通路2055との間に延在するように切替え部材組立体2130を回転させる。したがって、供給ライン651から供給通路2116に、さらにヘッダー領域2118に流れる加圧ガスは、中心供給通路2160を介して第4の供給通路2055に流れる。この加圧ガスは、第4の供給ポート2054から出て第4の供給ライン2052に流れる。第4の供給ライン2052により、この加圧ガスが第2の垂直供給通路2050に移送される。加圧ガスが第2の垂直供給通路2050に流れるため、アクチュエータフィン2016が、ピボット部材2014を「G」方向に旋回させる。図34を参照されたい。アクチュエータフィン2016の反対側の加圧ガスが、第1の垂直供給通路2040を介して第3の供給ライン2042に流れる。この加圧ガスは、第3の供給ライン2042を出て第3の供給通路2045を介して、本体部分2150内に設けられた第3のベント通路2180に流れる。第3のベント通路2180は、アンダーカットベント領域2155から加圧ガスを排出するように方向付けられている。
【0097】
この実施形態の別の固有かつ新規な特徴は、臨床医が、単に切替えスイッチハンドル2158を解放して遠位スパイン部分2010(およびエンドエフェクタ12)を所望の関節動作位置にロックすることができるようにする自動中立特徴構造である。具体的には、図示されている構成の戻しばね2190が、図40、図41、および図43に示されているようにスイッチブロック2110に取り付けられている。戻しばね2190をスイッチブロック2110内に保持するために、一対の相反したボス2192、2194が、スイッチブロック2110の底面2113から突出している。戻しばね2190は、ボス2192、2194のそれぞれのスロット2193、2195内に保持されている。図43を参照されたい。図43から分かるように、戻しロッド2153が、切替え部材組立体2130の本体部分2150から突出している。戻しロッド2153は、戻しばね2190の自由端2196と2198との間に受容されている。図43は、中立すなわち閉じた位置にある本体部分2150を例示している。
【0098】
したがって、臨床医がエンドエフェクタ12を関節動作させたい場合は、所望の関節動作運動に対応する回転方向に切替え部材組立体2130の本体部分2150を移動させるように切替えハンドル2158を回転させる。臨床医が本体部分2150を回転させる際は、戻しばね2190の自由端2196、2198の一方によって発生される力に反して本体部分2150を回転させる。臨床医が、エンドエフェクタ12を所望の位置まで関節動作させたら、切替えハンドル2158を解放し、戻しばね2190により本体部分2150が閉じた位置に移動し、エンドエフェクタ12がその位置に保持される。臨床医が、エンドエフェクタ12の関節動作位置を調節したい場合は、単に切替えハンドル2158を所望の方向に回転させて所望の位置にし、次いでハンドル2158を解放してエンドエフェクタ12をその位置に保持する。
【0099】
図44は、本発明の様々な限定目的ではない実施形態のスイッチ2100に用いられる制御システムの構成要素の構造を例示している。この図面から分かるように、取外し可能な加圧ガス供給源620が用いられている。加圧ガス供給源620から流れる加圧ガスは、供給ライン650を通ってレート弁660に、および供給ライン651を通ってスイッチ組立体2100のポート2112に流れる。図44に示されている実施形態では、加圧ガス供給源620は、ハウジング組立体300のグリップ部分342内に支持された交換可能/再充填可能なキャニスター622を含む。このシリンダ622は、再充填可能とすることができる。しかしながら、当業者であれば、交換不可能/再充填可能な加圧ガス供給源(シリンダ)を有効に利用できることも理解できよう。さらに別の実施形態では、ハンドル組立体300は、加圧ガスの外部供給源618から加圧ガスを供給するためのポート616を備えることができる。例えば、器具は、可撓性供給ライン617を介して施設の圧縮空気ライン(不図示)に結合することができる。図45を参照されたい。
【0100】
図46〜図48は、上記したタイプおよび構造の迅速分離接合部1000’とともに用いられる関節動作関節組立体2002の構造の使用を例示している。しかしながら、この構造では、合計4つのポートが用いられている。図47から分かるように、遠位コネクタ部分1116は、第1の供給ラインセグメント540’に結合された第1の遠位供給ポート1117を有する。第2の遠位供給ポート1120は、遠位コネクタ部分1116に設けられており、第2の供給ラインセグメント542’に結合されている。第1の供給ノズル部分1118が、図示されているように、第1の遠位供給ポート1117から近位方向に突出している。第2の供給ノズル部分1122が、第2の供給ポート1120から近位方向に外側に向かって突出している。
【0101】
遠位コネクタ部分1116は、第3の供給ラインセグメント2042’に結合された第3の遠位供給ポート1117’をさらに有する。第4の遠位供給ポート1120’が、遠位コネクタ部分1116に設けられており、第4の供給ラインセグメント2052’に結合されている。第3の供給ノズル部分1118’が、図示されているように、第3の遠位供給ポート1117’から近位方向に突出している。第4の供給ノズル部分1122’が、第4の供給ポート1120’から近位方向に外側に向かって突出している。
【0102】
同様に、近位スパインセグメント1150の遠位端部1152は、別の第1の供給ラインセグメント540”に結合された第1の近位供給ポート1156を有する第2のコネクタ部分1154を有する。第2のコネクタ部分1154は、別の第2の供給ラインセグメント542”に結合された第2の近位供給ポート1160をさらに有する。第1の近位供給ポート1156は、内部に第1の供給ノズル1118を取外し可能に受容するように構成されており、第2の近位供給ポート1160は、内部に第2の供給ノズル1122を取外し可能に受容する大きさである。図47から分かるように、第1のOリングシール1158が、第1のノズル1118が第1の近位供給ポート1156内に挿入された時に、第1の供給ラインセグメント540’と別の第1の供給ラインセグメント540”との間に実質的に気密(または流体密封)シールを形成するために第1の近位供給ポート1156と関係付けられている。このように互いに結合されると、第1の供給ラインセグメント540’と540”とが連結されて第1の供給ライン540が形成される。同様に、第2のOリングシール1162が、第2の供給ノズル1122が第2の近位供給ポート1160内に挿入された時に、第2の供給ラインセグメント542’と別の第2の供給ラインセグメント542”との間に別の実質的に気密(または流体密封)シールを形成するために第2の近位供給ポート1160と関係付けられている。このように互いに結合されると、第2の供給ラインセグメント542’と542”とにより、第2の供給ライン542が形成される。
【0103】
加えて、近位スパインセグメント1150の遠位端部1152は、別の第3の供給ラインセグメント2042”に結合された第3の近位供給ポート1156’を有する第2のコネクタ部分1154を有する。第2のコネクタ部分1154は、別の第4の供給ラインセグメント2052”に結合された第4の近位供給ポート1160’も有する。第3の近位供給ポート1156’は、内部に第3の供給ノズル1118’を移動可能に受容するように構成されており、第4の近位供給ポート1160’は、内部に第4の供給ノズル1122’を取外し可能に受容する大きさである。図47から分かるように、第3のOリングシール1158’が、第3のノズル1118’が第3の近位供給ポート1156’内に挿入された時に、第3の供給ラインセグメント2042’と別の第3の供給ラインセグメント2042”との間に実質的に気密(または流体密封)シールを形成するために、第3の近位供給ポート1156’と関係付けられている。このように互いに結合されると、第3の供給ラインセグメント2042’と2042”とが連結されて第3のライン2042が形成される。同様に、第4のOリングシール1162’が、第4の供給ノズル1122’が第4の近位供給ポート1160’内に挿入された時に、第4の供給ラインセグメント2052’と別の第4の供給ラインセグメント2052”との間に別の実質的に気密(または流体密封)シールが形成されるように第4の近位供給ポート1160’と関係付けられている。このように互いに結合されると、第4の供給ラインセグメント2052’と2052”とにより、第4の供給ライン2052が形成される。当業者であれば、他の取外し可能な結合構造すなわち迅速分離構造を、本発明の概念および範囲から逸脱することなく利用できることを理解できよう。
【0104】
本明細書の〔発明の背景〕で述べたように、エンドカッターシステムが、次第に小さくなってきたため、必要な駆動力を発生させることができる気体を動力とするシステムを開発するのがより困難になっている。このような問題は、電気モータを用いて回転駆動シャフトを駆動することでいくらか容易になった。回転運動は、長い可撓性の、または関節動作可能な駆動シャフト上を容易に伝達することができる。電気モータの大きさおよびトルク能力において大幅な進展が得られたが、このようなシステムの効果は、電気モータを可能な限りステープル留め機能に近づけるためにこの領域に適合できるモータの大きさおよび細長い遠位シャフトの直径の大きさによって制限される。様々な現在の適用例では、所望のシャフトの直径の大きさにより、電気モータはシステムを駆動するのに十分なエネルギーを供給できず、かつシステムの遠位端部に電気モータを配置することができない。
【0105】
以降の実施形態は、このような問題および電気駆動モータの使用に関連した問題および欠点に対処している。後述するように、これらの実施形態は、回転動力を回転駆動エンドカッターに伝達するために気体を動力とするモータを用いている。気体を動力とするモータは、一般に、モータに伝達されるガスの圧力および量に比例したトルクおよび回転(回転/分)を生成する。図49〜図56に示されている限定目的ではない実施形態では、関節動作駆動シャフト組立体が、気体を動力とするモータからエンドエフェクタに回転運動を伝達するために用いられている。しかしながら、当業者であれば、本発明のこれらの実施形態の固有かつ新規な態様を、他の既知の回転駆動エンドエフェクタ、および回転駆動運動をエンドカッターに伝達するために可撓性駆動シャフト構造を用いる他の外科器具とともに有効に使用できることも理解できよう。加えて、本発明のこれらの実施形態の固有かつ新規な態様は、関節動作しないエンドエフェクタの構造と共に有効に利用することができる。
【0106】
図49〜図56は、回転駆動エンドカッター1512を用いた本発明の外科切断/ステープル留め器具1500を例示している。様々な回転駆動エンドカッターおよび他の外科器具が存在する。例えば、このような1つの回転エンドカッターの構造は、参照して関連する部分を本明細書に組み込む、シェルトン・ザ・フォース(Shelton, IV)らによる2006年1月31日出願の米国特許出願第11/343,447号(名称:「適応型ユーザーフィードバックを備えたモータ駆動外科用切断/ファスナー器具(Motor Driven Surgical Cutting and Fastening Instrument With Adaptive User Feedback)」)に開示されている。他の例が、参照して関連する部分を本明細書に組み込む、シェルトン・ザ・フォース(Shelton, IV)らによる2006年6月27日出願の米国特許出願(代理人整理番号:KLNG 050704/END5779USNP)(名称:「手動駆動外科用切断/ファスナー器具(Manually Driven Surgical Cutting and Fastening Instrument)」)に開示されている。
【0107】
図50は、様々な限定目的ではない実施形態に従ったエンドエフェクタ1512の分解組立図である。例示されている実施形態に示されているように、エンドエフェクタ1512は、気体で動作する器具を受容する大きさの細長いチャネル1520を含むことができる。様々な限定目的ではない実施形態の気体で動作する器具は、内部に「発射機構」を操作可能に支持するステープルカートリッジ50を含む。この実施形態は、ナイフ部分1538を備えたウエッジスレッド組立体1530を含む。ウエッジスレッド組立体1530には、螺旋駆動ねじ1560がねじ込まれる。細長いチャネル1520の遠位端部1521に位置付けられた軸受け1522が、螺旋駆動ねじ1560を受容し、この螺旋駆動ねじ1560が細長いチャネル1520に対して自由に回転することができる。螺旋駆動ねじ1560は、この駆動ねじ1560の回転により、ウエッジスレッド組立体1530が、カートリッジ内に支持されたステープルが全て発射される完全に延出した位置すなわち作動した位置と、完全に引き戻された位置すなわち非作動位置との間で細長いチャネル1520内を遠位側または近位側(回転方向によって決まる)に並進運動するように、ウエッジスレッド組立体1530のねじ孔(不図示)に螺合する。したがって、螺旋駆動ねじ1560が一方向に回転すると、ウエッジスレッド組立体1530が、カートリッジ50内を遠位側に駆動され、エンドエフェクタ1512内にクランプされた組織を切断し、カートリッジ50内のステープルを発射し、これらのステープルが、細長いチャネル1520に旋回可能に結合されたアンビル40の底面に接触して成形される。ウエッジスレッド組立体1530のスレッド部分1532は、例えばプラスチックから作ることができ、傾斜した遠位面1534を有することができる。ウエッジスレッド組立体1530が細長いチャネル1520を通り抜ける際に、傾斜した前面1534が、ステープルカートリッジ50内のステープルをクランプされた組織を通ってアンビル40まで押し上げるか、または駆動させることができる。アンビル40によってステープルが曲げられるため、切断された組織がステープル留めされる。ウエッジスレッド組立体1530が引き戻されると、ナイフ部分1538とスレッド部分1532とが係合解除されることができ、これにより、スレッド部分1532が細長いチャネル1520の遠位端部に残る。当業者であれば、他の発射機構を備えた他の気体で動作する器具を利用できることを理解できよう。
【0108】
図51および図52は、ハンドル組立体300内の気体で駆動されるモータから螺旋駆動ねじ1560に回転運動を伝達するための1つの駆動シャフト構造を例示している。図51から分かるように、この実施形態は、詳細を上記したクロージャーチューブ組立体170を用いることができる。クロージャーチューブ組立体170は、スパイン組立体1540上にスライド可能に受容される。スパイン組立体1540は、歯車1552、1554、1556を含むかさ歯車組立体1550によって第2の(または遠位)駆動シャフト1546と連絡する主回転(または近位)駆動シャフト1544を回転可能に支持する近位スパインセグメント1542を含む。第2の駆動シャフト1546は、螺旋駆動ねじ1560の近位駆動歯車1562に係合する駆動歯車1548に接続されている。垂直かさ歯車1552が、近位スパインセグメント1542の遠位端部の開口1543内に旋回可能に支持されている。遠位スパインセグメント1570を用いて、第2の駆動シャフト1546および駆動歯車1548、1554を囲むことができる。本明細書では、主駆動シャフト1544、第2の駆動シャフト1546、および関節動作組立体(例えば、かさ歯車組立体1550)を総称して「主駆動シャフト組立体(main drive shaft assembly)」と呼ぶこともある。
【0109】
図53および図54から分かるように、器具1500の様々な実施形態は、加圧ガスの形態である気体動力源620によって動力が供給される。これらの図面に示されている実施形態では、気体動力源620は、ハウジング組立体300のグリップ部分642内に支持された交換可能/再充填可能なキャニスター622を含む。このシリンダ622は、再充填可能にすることができる。しかしながら、当業者であれば、交換不可能/再充填可能な加圧ガス供給源(シリンダ)も有効に利用できることを理解できよう。さらに別の実施形態では、ハンドル組立体300は、外部加圧ガス供給源618から加圧ガスを供給するためにポート616を備えることができる。例えば、器具1500は、可撓性供給ライン617を介して施設の圧縮空気ライン(不図示)に結合することができる。図53Aを参照されたい。
【0110】
取り外し可能/再充填可能なシリンダ622の固有かつ新規な態様を詳細に後述する。しかしながら、エンドエフェクタ1512に回転運動を付与するための駆動システムを説明するために、加圧ガスが、シリンダ622または外部圧力源618から圧力で供給ライン650を介しての従来のレート弁660に流れることが分かるであろう。レート弁660は、作動トリガー670に取り付けられた供給リンク662に結合されている。図53および図58を参照されたい。様々な実施形態では、作動トリガー670は、移動監視部材に隣接して、または右側ケース部材320と左側ケース部材330との間に延びるピボットピン370によってハンドル組立体300に旋回可能に結合された相対位置発射トリガー310’に隣接して支持されている。相対位置発射トリガー310’は、プラスチックまたは他の適当な材料から作製することができ、図示されているように、作動トリガー670を受容するために実質的にU型の断面を有する部分を備えている。臨床医は、下側の3本の指が相対位置トリガー310’、人差し指が作動トリガー670に来るように自分の手をハウジング組立体300のグリップ部分352に置くことができる。作動トリガー670を相対位置トリガー310’に向かって内側に握ると、レート弁660により、供給源620(図53Aでは618)から圧力を受けて加圧ガスがレート弁660を通り、供給ライン680を介して方向制御弁1610内に送られる。
【0111】
図56から分かるように、方向制御弁1610は、順方向部分1620、停止部分1630、および逆方向部分1640を有する。制御弁の部分1620、1630、1640は、ハンドルハウジング300を貫通して突出するプッシュボタン1612および1614によって手動で切り替えることができる。図49および図56を参照されたい。2つの供給/排出ライン1700、1710が、方向制御弁1610から従来の気体を動力とするモータ1730まで延びている。したがって、臨床医が、制御弁1610を順方向位置に切り替えると、順方向通路1622により、加圧ガスが供給ライン680から供給/排出ライン1700に流れるため、気体で駆動されるモータ1730が、モータ駆動シャフト1732を第1の方向に駆動し、これにより、詳細を後述するように、回転運動が駆動シャフト1544に伝達され、ウエッジスレッド組立体1532およびナイフ部分1538が、発射ストローク中にエンドエフェクタ1512内を遠位側に駆動される。供給ライン1710を介して気体を動力とするモータ1730から出るガスは、ベントポート1632を介して排出される。方向制御弁1610が逆方向位置に切り替えられると、供給ライン680を流れるガスが、供給ライン1710を介して気体を動力とするモータ1730に流れることができる。供給/排出ライン1700を介して気体を動力とするモータ1730から出るガスは、ベントポート1632を介して排出される。方向制御弁が停止位置にあると、供給ライン1680および供給/排出ライン1710が閉じられて、供給ライン1700がベントポート1632に接続される。図56を参照されたい。
【0112】
図56からさらに分かるように、気体を動力とするモータ1730の出力シャフト1732は、遊星歯車組立体1740の入力シャフト1738に取り付けられた第2の駆動歯車1736に噛合する第1の駆動歯車1734を有することができる。遊星歯車組立体1740は、駆動シャフト1544に回転運動を伝達するために従来のシャフト結合部材1743によってこの駆動シャフト1544の近位端部1545に結合された出力シャフト1742を有する。したがって、方向制御弁1610が順方向位置に切り替えられると、気体を動力とするモータ1730の出力シャフト1732が、歯車1734、1736、および遊星歯車組立体1740を介して駆動シャフト1544に回転運動を与え、これにより、ウエッジスレッド組立体1530およびナイフ部分1538がカートリッジ50内を通過してエンドエフェクタ1512内にクランプされた組織を切断し、カートリッジ50内のステープルを駆動させ、これらのステープルがアンビル40に接触して成形される。方向制御弁1610が逆方向位置に切り替えられると、気体を動力とするモータ1730の出力シャフト1732が、駆動シャフト1544に反対の回転運動を付与し、ウエッジスレッド組立体1530およびナイフ部分1538がカートリッジ50内を近位方向に引き戻される。
【0113】
図49〜図56に示されている実施形態は、カートリッジ内を遠位側に前進する際および引き戻される際に、臨床医がカートリッジ50内のナイフ部分1538およびウエッジスレッド組立体1530の位置を監視できるように、臨床医に様々な形態のフィードバックを供給し、かつ器具の機能性を高める固有かつ新規の特徴も有する。図56を再び参照すると、フィードバック歯車1750が、駆動シャフト1544すなわち遊星歯車組立体1740の出力シャフト1742に設けられていることが分かるであろう。フィードバック歯車1750は、ねじが設けられたナイフ位置シャフト1754に取り付けられたナイフ位置歯車1752に噛合して接触している。ナイフ位置シャフト1754は、このナイフ位置シャフトが内部で自由に回転するのを容易にする適切な軸受け構造(不図示)によって支持することができる。近位リミットスイッチ1760が、シャフト1754の近位端部1756と関係付けられ、遠位リミットスイッチ1770が、シャフト1754の遠位端部1758と関係付けられている。ナイフ位置表示装置1780が、遠位方向および近位方向に移動できるようにナイフ位置シャフト1754に螺合している。駆動シャフト1544が、ウエッジスレッド組立体1530およびナイフ部分1538がカートリッジ50内を遠位側に移動する方向に回転すると、ナイフ位置表示装置1780も、遠位リミットスイッチ1770に向かって近位側に移動する。遠位リミットスイッチ1770は、ウエッジスレッド1530およびナイフ部分1538が最遠位位置にある場合、ナイフ位置表示装置1789が遠位リミットスイッチ1770を作動させるように方向付けられている。臨床医が、発射ストローク中の発射機構(ウエッジ組立体1530およびナイフ部分1538)の位置を決定するためにナイフ位置表示装置1780の位置を確認することができ、かつ、引戻しストロークの際にウエッジ組立体1530の位置を監視するための手段を臨床医に提供するために、窓が、左側ケース部材330(ハウジング組立体300のナイフ位置シャフト1754の位置によっては、右側ケース部分320)に設けられている。
【0114】
また、様々な実施形態では、遠位パイロットライン1772を、供給ライン650から遠位リミットスイッチ1770まで設けることができる。遠位リミットスイッチライン1774を、遠位リミットスイッチ1770と方向制御弁1610との間に設けることができる。したがって、ウエッジスレッド組立体1530およびナイフ部分1538が発射ストロークを終了し、ナイフ位置表示装置1780が遠位リミットスイッチ1770を作動させると、遠位リミットスイッチ1770により、供給ライン650からの圧力により加圧ガスが遠位リミットスイッチライン1774を介して方向制御弁1610内に流れ、様々な実施形態では、方向制御弁1610が自動的に逆方向位置に切り替わり、これにより、気体を動力とするモータ1730が逆回転し、最終的には駆動シャフト1544に逆回転運動を与える。気体を動力とするモータ1730が駆動シャフト1544を逆回転させると、この逆回転運動がナイフ位置シャフト1754に伝達され、これにより、ナイフ位置表示装置1780が近位リミットスイッチ1760に向かって戻る。近位パイロットライン1662が、近位リミットスイッチ1660と供給ライン650との間に延びて、ナイフ位置表示装置1780が近位リミットスイッチ1660を作動させると(ウエッジスレッド1530およびナイフ部分1538が完全に引き戻された位置に移動したことを示す)、近位リミットスイッチ1660により、ガスが近位リミットスイッチライン1664を介して方向制御弁1610に流れ、これにより、方向制御弁1610が自動的に停止位置に切り替わるようにすることもできる。
【0115】
様々な実施形態では、遠位リミットスイッチ1770が発射ストロークの最後で作動されると、遠位リミットスイッチライン1774を通過する空気が第1の笛1790を作動させて、臨床医が、ウエッジスレッド/ナイフが発射ストロークの最後に達したことを示す音の信号を受け取ることができるように、第1の空気を動力とする笛1790または他の適当な音を生成する装置を、遠位リミットスイッチライン1774(または遠位リミットスイッチ1770)と連絡させることができる。同様に、近位リミットスイッチ1760が引戻しストロークの最後で作動されると、近位リミットスイッチライン1764を通過する空気が第2の笛1792を作動させて、臨床医が、ウエッジスレッド/ナイフが引戻しストロークの最後に達したことを示す別の音の信号を受け取ることができるように、第2の空気を動力とする笛1792または他の適当な音を生成する装置を、近位リミットスイッチ1760と連絡させることができる。別の実施形態では、いつウエッジスレッド/ナイフが発射ストロークおよび/または引戻しストロークの最後に達するかを示す別の表示を使用者に提供するために、例えば、バッテリを動力とする発光ダイオードまたは他の信号装置を、遠位および近位リミットスイッチ1770、1760と連絡させることができる。代替の実施形態では、装置が、いつ発射ストロークおよび/または引戻しストロークの最後に達するかを示すために、笛1790、1792を圧力センサまたは圧力計と交換することができる。
【0116】
図49〜図56に示されている様々な実施形態では、気体で駆動されるモータが、ハンドル組立体300内で支持されている。図52Aおよび図52Bに示されている実施形態では、気体を動力とするモータ1730’が遠位スパイン部分110内に位置している。モータ駆動シャフト1546は、螺旋駆動ねじ1560の近位駆動歯車1562に噛合した駆動歯車1548’を有する。図52Aは、上記したように関節動作接合部104に接続された、このような遠位側に取り付けられる気体を動力とする空気モータを示している。図52Bに示されている実施形態は、上記したように気体を動力とする関節動作関節組立体2002を用いている。このような遠位側に取り付けられる空気モータ構造は、他の関節動作関節構造を利用する外科器具とともに用いてもよいし、ハンドル組立体またはハンドル組立体が取り付けられた細長いシャフト組立体の部分に対してエンドエフェクタが関節動作しない器具とともに用いてもよい。当業者であれば、このような遠位側に取り付けられる気体を動力とするモータ構造は、このモータがハンドル組立体内に支持され、発射および引戻し運動が関節動作接合部を介してエンドエフェクタに伝達されなければならない実施形態について、細長い駆動シャフト構造で起こり得る動力損失を最小限にすることを理解できよう。図52Aおよび図52Bに示されているような実施形態は、モータ1730’に動力を供給するために関節動作接合部を通過する唯2つのライン1710および1760が必要である。ライン1710および1760は、可撓性チューブまたは同等物を含むことができ、関節動作接合部を通るために1つまたは複数の駆動部材を必要とする他の構造に比べて、関節動作接合部を制限する可能性が低い。
【0117】
また、本発明の様々な実施形態は、器具の発射構成要素の相対位置に関して触知の形態で使用者にフィードバックするように構成することができる。ある実施形態では、これは、移動監視部材すなわち相対位置トリガー310’を、装置の駆動シャフトまたは発射機構に加えられる前進運動および引戻し運動に関連させることによって達成される。具体的には、図53〜図55に示されているように、この実施形態は、フィードバックリンク組立体1800を含むことができる。フィードバックリンク組立体1800は、様々な限定目的ではない実施形態では、相対位置トリガー310’の上側取付けプレート部分332に回転可能に取り付けられたナット部材334に螺合するねじが設けられた手動フィードバックシャフト1801を含むことができる。手動フィードバックシャフト1801の遠位端部は、ナイフ位置歯車1752に噛合した手動フィードバック歯車1804を支持する自在継手部分(universal joint portion)1802を有する。方向制御弁1610が順方向位置にある場合、気体を動力とするモータ1730が、ウエッジスレッド1530およびナイフ部分1538の形態である発射機構がシリンダ内を遠位側に駆動される(発射ストローク)ように、駆動シャフト1544を駆動する。フィードバック歯車1750は、ナイフ位置歯車1752を駆動し、このナイフ位置歯車1752が、手動フィードバック歯車1804を駆動する。次に、手動フィードバック歯車1804が、ナット334との螺合によって手動フィードバックシャフトを回転させて、ハンドル組立体300のグリップ部分342に向かって相対位置トリガー310’を引戻し、これにより、ウエッジスレッド1530およびナイフ部分1538の前進の「触知」表示を臨床医に提供することができる。当業者であれば、臨床医が、相対位置トリガー310’をハンドル組立体300のグリップ部分342に向かって旋回させようとすると、手動フィードバックシャフト1801およびナット334がグリップ部分342の動きを防止することを理解できよう。しかしながら、相対位置トリガー310’は、ウエッジスレッド1530およびナイフ部分1538の前進および引戻しに関連して自動的に旋回する。このような構成により、外科処置の間、単に相対位置トリガー310’を握ることで、臨床医に、ウエッジスレッド組立体1530およびナイフ部分1538(発射機構)の前進および引戻しの自動的な触知表示を提供することができる。したがって、臨床医は、フィードバックを得るために何も見る必要がない。このような構成により、臨床医は、非作動位置と作動位置との間を発射機構が前進する際、および発射機構が作動位置から非作動位置に戻る際に、片手で視覚的ではないフィードバックを受けることができる。
【0118】
概して333として示されている別の触知のフィードバック構造を備えた様々な実施形態をさらに提供することもできる。例えば、図53〜図56から分かるように、相対位置トリガー310’の上側取付けプレート部分332は、発射および引戻しストロークの際に相対位置トリガー310’がピン370を中心に旋回する時に、ハンドル組立体300内に取り付けられたばねアーム337に係合するように設計された一連のスロット335、戻り止め、および溝などを備えることができる。上側取付けプレート部分332が相対位置トリガー310’とともに旋回すると、ばねアーム337の端部が、連続する各スロット335内に入り込み、相対位置トリガー310’を握っている時に臨床医が感じることができる、上側取付けプレート部分332に対する力を(連続的に)付与する役割を果たす。したがって、相対位置トリガー310’が前進すると、臨床医は、相対位置トリガー310’(したがって発射機構)が、発射ストロークの際に前進しているのか、または引戻しストロークの際に引き戻されているのかを確認するために発射機構の動きに対応した一連の追加の触知のフィードバック運動を受けることができる。加えて、ばねアーム337の端部が連続した各スロット内に入り込むと、この端部が、可聴音およびクリック音などを生成することができ、臨床医が、発射ストロークおよび引戻しストローク中の発射機構の動きについての可聴音のフィードバックを受けることができる。したがって、この実施形態は、非作動位置と作動位置との間の発射機構の運動に関連した一連(少なくとも2つ)の可聴音を生成する。
【0119】
当業者であれば、器具1500は、従来の気体を動力とするエンドカッター構造に比べて著しく改善されていることを理解できよう。例えば、様々な実施形態は、発射機構(ウエッジスレッド/ナイフ)が発射ストローク中に駆動されている時にこの位置を臨床医が監視するための手段を提供する。ある実施形態では、ウエッジスレッド/ナイフが発射ストロークの最後に達すると、ウエッジスレッド/ナイフが自動的に引き戻される。完全に引き戻された位置に達すると、方向制御弁が自動的に停止位置に切り替わり、これにより、供給源618または620から気体を動力とするモータ1730への空気の供給が停止される。しかしながら、臨床医が、作動プロセス中に、シリンダ内のウエッジスレッド/ナイフの前進を停止したい場合は、単に方向制御弁1610を逆方向位置に手動で切り替えて、ウエッジスレッド/ナイフが所望の引戻し位置まで移動するまで、作動トリガー670を作動し続けて、加圧ガスを、気体を動力とするモータ1730に供給することができる。さらに、固有かつ新規の相対位置トリガー310’により、臨床医は、相対位置トリガー310’を握っている間、臨床医が感じることができる手のフィードバックすなわち触知のフィードバックを受けることができる。また、臨床医は、ウエッジスレッド/ナイフが、発射ストロークの最後に達した時、および/または完全に引き戻された時に、可聴音信号を聞くことができる。
【0120】
当業者であれば、移動監視装置によって得られる固有かつ新規の特徴は、駆動部材500、800またはベローズ組立体900の前進および引戻しが相対トリガー310’に直接または間接的に関連するように、プッシュ/プル可撓性ケーブル(不図示)または硬質部材(関節動作しない実施形態の場合)によって、上側取付けプレート部分332または相対位置トリガー310’の他の部分にこれらの駆動部材をそれぞれ接続して、これらの駆動部材を利用して達成することもできることを理解できよう。この固有かつ新規の構造は、後述する図70〜図83に示されている実施形態にも用いることができる。
【0121】
上記したように、フィードバックリンク組立体1800は、臨床医に発射機構の進行を監視するための手段を提供するために、発射機構の運動速度に対応する速度で相対位置トリガー310’を自動的に移動させるだけでなく、フィードバックリンク組立体1800は、臨床医が相対位置トリガー310’を手動で旋回するのを効果的に防止または大幅に制限するねじまたは他の手段を用いることができる。このような限定目的ではない実施形態では、相対位置トリガー310’が移動するのは、フィードバックリンク組立体がこのトリガー310’を移動させる時だけである。さらに別の実施形態では、相対位置トリガー310’の手動の移動は、作動すると相対位置トリガー310’のあらゆる旋回運動を防止するように構成されたモータ(不図示)または別のガスシリンダ(不図示)によって防止することができる。例えば、作動トリガー670に対する力が存在するとガスが解放されるが、発射機構が移動を開始するまで相対位置トリガー310’が実質的に移動することができず、発射機構が停止すると相対位置トリガー310’の動きも停止する。
【0122】
しかしながら、別の様々な実施形態では、フィードバックリンク組立体1800は、臨床医が望む場合、気体を動力とするモータ1740の形態である駆動部材に力を加えるか、または発射機構の前進を遅くするために、発射ストロークの間、臨床医がこの駆動部材を補助できるように構成することもできる。これらの様々な実施形態では、例えば、フィードバックシャフト1801は、臨床医が相対位置トリガー310’に圧力を加えて、これによりナット334との係合によってシャフト1801に対して回転の力を実際に付与することができる、アクメ型のねじまたは他のねじ構造または構成に形成することができる。シャフト1801に回転運動を付与することにより、臨床医は、駆動シャフト1544に取り付けられた歯車1750に噛合した歯車1804に回転力を加えることもできる。したがって、発射機構が抵抗を受けた場合、臨床医は、相対位置トリガー310’を握って、機械的に発生された力を駆動シャフト1544に加えることができる。臨床医は、発射機構の動きを減速させるか、または遅くしたい場合は、相対位置トリガー310’に力を加えて、シャフト1801および歯車1804、したがって駆動シャフト1544の回転に抵抗を与えて/回転を遅くすることができる。
【0123】
上記した様々な実施形態は、圧力下にあるガスを供給して装置を操作するための取外し可能なシリンダ622を用いて説明してきた。様々な実施形態では、取外し可能なシリンダ622は、初めから、圧力下にあるガスで満たされていてもよく、再充填することができなくてもよい。例えば、シリンダ622は、二酸化炭素が充填された従来の使い捨てシリンダを含むことができる。シリンダが空になったら、使用者は、そのシリンダをハンドル組立体から取り外して新しい充填済みシリンダと交換する。利用できる他のタイプのガスの例として、圧縮空気、二酸化炭素(CO2)、窒素、酸素、アルゴン、ヘリウム、水素化ナトリウム、プロパン、イソブタン、ブタン、クロロフルオロカーボン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、亜酸化窒素、ヒドロフルオロアルカン(Hyrdofluoroalkanes)(HFA)(HFA134a(1,1,1,2,‐テトラフルオロエタン)、またはHFA227(1,1,1,2,3,3,3,‐ヘプタフルオロプロパン)のいずれか)を挙げることができる。このような構成により、従来の気体を動力とする外科器具の構造よりも大幅に改善される。しかしながら、器具の使用できる回数は、このようなシリンダ内に貯蔵できるガスの量と、装置の無菌性を有効に維持する必要性によって決まる。
【0124】
本発明の他の実施形態は、貯蔵圧力時に液体でガスを貯蔵し、かつ装置の作動時に低圧にされるとこの液体が気体に遷移するシリンダ622を用いている。これらの実施形態に用いることができるこのような液体の例として、亜酸化窒素、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、水素化ナトリウム、プロパン、イソブタン、ブタン、ヒドロフルオロアルカン(Hyrdofluoroalkanes)(HFA)(例えば、HFA134a(1,1,1,2,‐テトラフルオロエタン)、またはHFA227(1,1,1,2,3,3,3,‐ヘプタフルオロプロパン)のいずれか)、および高圧下の二酸化炭素(CO2)が含まれる。
【0125】
図57は、上記した液体物質624の1つを有するシリンダ622の限定目的ではない一例を示している。シリンダ622は、内部に貯蔵された液体/蒸気に適合性があり、かつ内部で発生される内圧に耐えることができる鋼鉄、アルミニウム、または他の材料から作製することができる。このような上記したタイプの外科器具を用いる場合、臨床医は、エンドエフェクタ12の所望の位置を得るために上下を含め、様々な位置にハンドル組立体300を回すことがよくある。したがって、これらの実施形態では、このような操作の際に、液体が不所望にシリンダ622から制御システム内に進入するのを防止するべく、シリンダ622内に膜626が設けられている。この膜626は、液体物質の通過を防止するが、この液体から生成される蒸気628の通過を可能にする材料から作製することができる。したがって、臨床医は、液体物質624が方向制御弁1610および/または気体を動力とするモータ1730に進入するリスクがなく、ハンドル組立体300を自由に操作することができる。シリンダ622は、1つの部品からなる構造として例示されているが、内部に液体物質624および膜626を導入するのを容易にするために2つ以上の部品から作製することもできる。適当なシール部材を用いて、このような実施形態のシリンダの様々