| 【発明の名称】 |
バイオセンサカートリッジ |
| 【発明者】 |
【氏名】原田 章
【氏名】北村 貴彦
【氏名】改森 信吾
【氏名】細谷 俊史
【氏名】藤村 剛
【氏名】輕部 征夫
【氏名】後藤 正男
【氏名】中村 秀明
【氏名】石川 智子
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| 【要約】 |
【課題】真空ポンプを用いることなく、試料を確実に採取することができるバイオセンサカートリッジを提供する。
【構成】バイオセンサカートリッジ本体11の先端11aから突出して設けられている突起13を、穿刺位置の皮膚Sに押し付けて盛り上がらせ、盛り上がってうっ血した部分を穿刺用器具12で穿刺する。このため、真空ポンプ等を用いることなく、穿刺口から血液Rを出やすくして確実に採取することができる。また、穿刺位置の近傍を突起13で押さえつけることにより、穿刺時の痛みを紛らわせて、使用者の負担を軽減することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バイオセンサチップと、前記バイオセンサチップの先端に設けられた穿刺用器具とを有するバイオセンサカートリッジであって、 皮膚の表面を盛り上げるための突起が、前記バイオセンサチップの先端に設けられていることを特徴とするバイオセンサカートリッジ。 【請求項2】 前記突起は一対の突起であり、該一対の突起が前記バイオセンサチップの先端から前記穿刺用器具を挟んで対向して設けられ、その先端が互いに近づく方向へ屈曲していることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサカートリッジ。 【請求項3】 前記突起は、前記バイオセンサチップの先端から前記穿刺用器具の片側に沿って設けられ、その先端が前記穿刺用器具に近づく方向へ屈曲していることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサカートリッジ。 【請求項4】 前記突起は、弾性部材により形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のバイオセンサカートリッジ。 【請求項5】 前記突起は一対の突起であり、該一対の突起が前記バイオセンサチップの先端から前記穿刺用器具を挟んで対向して設けられ、略直線の棒状であることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサカートリッジ。 【請求項6】 前記突起は、剛部材により形成されていることを特徴とする請求項5に記載のバイオセンサカートリッジ。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明はバイオセンサカートリッジに係り、例えばバイオセンサチップの中空反応部に収容した試薬を用いて化学物質の測定や分析を行うバイオセンサカートリッジに関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来より、指や腕等の皮膚を穿刺して、少量の血液等を採取し、採取した血液等を用いて血液等中の種々の成分を測定することが行われている。近年、糖尿病患者の増加に伴い、日常の血糖値の変動を患者自身がモニターすることが推奨されている。この際、患者は自分の指先等の皮膚を穿刺して血液を採取する必要があるため、穿刺傷を小さくして血液の採取量を少なくすることにより痛みを減少させることが要求されている(例えば特許文献1、2参照)。 【0003】 図9に示すように、特許文献1に記載の体液検査装置100では、ケース101内に指先を挿入可能な開口部102と、開口部102に挿入された指先を穿刺する穿刺用器具を一時的に突出させる穿刺用器具駆動機構103と、穿刺用器具駆動機構103内部を吸引する吸引機構104と、この吸引機構104を駆動する電動ポンプ105とを有している。 従って、指先を開口部102に挿入し、穿刺ボタン106を押して穿刺用器具駆動機構103を駆動させて指先を穿刺し、穿刺用器具駆動機構103の駆動開始に対応して電動ポンプ105を作動させて指先の穿刺口から血液を吸引・採取するようになっている。 【0004】 また、図10に示すように、特許文献2に記載の血液抜き取りデバイス110は、ハウジング111を有し、ハウジング111の内部には真空ポンプ112、切開アセンブリ113、バッテリ114および電子機器115が配置されている。真空ポンプ112は排気管117によって切開アセンブリ113に接続されており、真空ポンプ112により切開アセンブリ113から排気された空気は、排気管117を介して除去されるようになっている。また、電子機器115を稼動させるためのスイッチ116が設けられている。切開アセンブリ113では前方にノーズピース118が設けられており、ノーズピース118には採取した血液を収納するチャンバ119が設けられている。 従って、ノーズピース118の先端118aを皮膚表面に当接させ、真空ポンプ112により皮膚の表面を一旦吸引して持ち上げてうっ血させ、その後に切開アセンブリ113により皮膚の表面に傷を付ける。その後、さらに真空ポンプ112によりチャンバ119内部を減圧して、穿刺口の血液をチャンバ119内部に吸引して採取する。 【特許文献1】特開2001−170031号公報 【特許文献2】特開2004−209266号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 ところで、特許文献1に記載の体液検査装置100および特許文献2に記載の血液抜き取りデバイス110では、共に真空ポンプ105、112および電源となるバッテリ等を搭載しているので、重量が重く操作性が悪いという不都合があった。 【0006】 本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、真空ポンプを用いることなく、小さな穿刺口から試料を確実に採取することができるバイオセンサカートリッジを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 前述した目的を達成するために、本発明にかかる第1の特徴であるバイオセンサカートリッジは、バイオセンサチップと、前記バイオセンサチップの先端に設けられた穿刺用器具とを有するバイオセンサカートリッジであって、皮膚の表面を盛り上げるための突起が、前記バイオセンサチップの先端に設けられていることを特徴とする。 【0008】 このように構成されたバイオセンサカートリッジにおいては、チップ本体の先端に設けられている突起を、穿刺位置の皮膚に押し付けて盛り上がらせ、盛り上がってうっ血した部分を穿刺用器具で穿刺する。このため、真空ポンプ等を用いることなく、小さな穿刺口からでも血液を出やすくして確実に採取することができる。また、穿刺口を小さくするとともに、穿刺位置の近傍を突起で押さえつけることにより、穿刺時の痛みを紛らわせて、使用者の負担を軽減することができる。 【0009】 また、本発明にかかる第2の特徴であるバイオセンサカートリッジは、上記本発明の第1の特徴において、前記突起は一対の突起であり、該一対の突起が前記バイオセンサチップの先端から前記穿刺用器具を挟んで対向して設けられ、その先端が互いに近づく方向へ屈曲していることを特徴とする。 【0010】 このように構成されたバイオセンサカートリッジにおいては、対向して設けられている突起を皮膚の表面に押し付けると、弾性部材からなる突起が互いに接近する方向へ撓んで皮膚の表面をつまむので、皮膚の表面を盛り上げてうっ血させる。そして、さらにバイオセンサチップを押し付けると、対向する突起の間にある穿刺用器具が皮膚の表面を穿刺するので、微小な穿刺口でも容易に血液を採取することができる。また、穿刺位置の両側をつまんでいるので、穿刺時の痛みを分散して、使用者の負担を軽減することができる。 【0011】 また、本発明にかかる第3の特徴であるバイオセンサカートリッジは、上記本発明の第1の特徴において突起が、バイオセンサチップの先端から前記穿刺用器具の片側に沿って設けられ、その先端が前記穿刺用器具に近づく方向へ屈曲していることを特徴とする。 【0012】 このように構成されたバイオセンサカートリッジにおいては、穿刺用器具に沿って設けられている突起を皮膚の表面に押し付けると、突起が撓んで皮膚の表面を盛り上げてうっ血させる。そして、さらにバイオセンサチップを押し付けると、穿刺用器具がうっ血した皮膚の表面を穿刺するので、微小な穿刺口でも容易に血液を採取することができる。また、穿刺位置の近傍を押さえつけているので、穿刺時の痛みを分散して、使用者の負担を軽減することができる。 【0013】 また、本発明にかかる第4の特徴であるバイオセンサカートリッジは、上記本発明の第2又は3の特徴において、弾性部材により形成されていることを特徴とする。 このように構成されたバイオセンサカートリッジにおいては、上記本発明の第2又は3の構成において、突起が弾性部材で形成されているので、撓みやすく、上記の皮膚の表面を盛り上げてうっ血させる効果がより高いものとなる。 【0014】 また、本発明にかかる第5の特徴であるバイオセンサカートリッジは、上記本発明の第1の特徴において、前記突起は一対の突起であり、該一対の突起が前記バイオセンサチップの先端から前記穿刺用器具を挟んで対向して設けられ、略直線の棒状であることを特徴とする。 【0015】 このように構成されたバイオセンサカートリッジにおいては、対向して設けられている突起を皮膚の表面に押し付けると、突起が皮膚の表面を押えるので、突起間の皮膚の表面を盛り上げてうっ血させる。そして、さらにバイオセンサチップを押し付けると、対向する突起の間にある穿刺用器具が皮膚の表面を穿刺するので、微小な穿刺口でも容易に血液を採取することができる。また、突起が穿刺位置の両側を押さえつけるので、痛さが分散して、使用者の負担を軽減することができる。 【0016】 また、本発明にかかる第6の特徴であるバイオセンサカートリッジは、上記本発明の第5の特徴において、前記突起は、剛部材により形成されていることを特徴とする。 このように構成されたバイオセンサカートリッジにおいては、上記の突起が皮膚の表面を押える際に、突起が剛部材であるので、より強く皮膚の表面を押すことができるので、上記の皮膚の表面を盛り上げてうっ血させる効果がより高いものとなる。 【発明の効果】 【0017】 本発明によれば、バイオセンサチップ本体に設けられている突起を、穿刺位置の皮膚に押し付けて盛り上がらせ、盛り上がってうっ血した部分を穿刺用器具で穿刺するので、真空ポンプ等を用いることなく簡易な構造によって、小さな穿刺口からでも血液を出やすくして、確実に採取することができる。また、穿刺位置の近傍を突起で押さえつけることにより、穿刺時の痛みを紛らわせて、使用者の負担を軽減することができるという効果が得られる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。 図1は本発明のバイオセンサカートリッジに係る第1実施形態を示す斜視図、図2(A)は図2(B)のA−A位置の断面図、図2(B)は図2(A)のB−B位置の断面図、図3(A)〜(D)は穿刺・採血の動作を示す工程図、図4はバイオセンサカートリッジを取り付けて分析・測定を行う測定器の構成図である。 【0019】 図1に示すように、本発明の第1実施形態であるバイオセンサカートリッジ10Aは、バイオセンサチップ本体11と、このバイオセンサチップ本体11の先端11aに固定され先端12aが突出した穿刺用の穿刺用器具12とを有している。 さらに、皮膚Mの表面を盛り上げるための一対の突起13Aが、バイオセンサチップ本体11の先端11aから突出するように設けられている。そして、この一対の突起13Aの長さは、バイオセンサチップ本体11の先端11aから突起13Aの先端までの長さが、先端11aから穿刺用器具12の先端12aまでの長さよりも長くなるように設定されている。本発明において、穿刺用器具とは、針、ランセット針、カニューレ等をいう。 【0020】 また、この一対の突起13Aは弾性部材により形成され、両基板14a、14bに挟まれたスペーサ層15の位置に穿刺用器具12を挟んで対向するように設けられており、先端が互いに近づく方向へ屈曲して設けられている。従って、両突起13Aを皮膚Sに押し付けると、両突起13Aの先端はさらに近づく方向へ変形する。このため、皮膚Sは両突起13Aの先端でつままれることになり、うっ血する。 【0021】 弾性部材の素材としては、シリコーン、ウレタン、アクリルゴム等のゴム、エチレン、スチレン等のポリマー単体若しくは共重合したポリマーからなるゴム若しくはスポンジ、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン及びパーフルオロアルコキシエチレンとポリフルオロエチレンの共重合体であるPFA等のフッ素樹脂、スプリングバネ等のバネ材が好適に使用できる。 【0022】 図2(A)および(B)に示すように、バイオセンサチップ本体11は、互いに対向する2枚の基板14a、14bと、この2枚の基板14a、14b間に挟装されるスペーサ層15を有している。2枚の基板14a、14bの少なくとも1枚の基板14aのスペーサ層15側の表面には、検知用電極16a、16bが設けられており、先端(図2(A)において下端部)は互いに対向する方向へL字状に曲げられて、所定間隔を保持している。バイオセンサチップ本体11の先端11aから、2つの検知用電極16a、16bが対向している部分にかけて、2枚の基板14a、14b及びスペーサ層15により中空反応部17が形成されている。この中空反応部17の先端には、皮膚S(図3参照)に穿刺用器具12を穿刺して採取した試料としての血液R(図3(D)参照)を中空反応部17に導入する試料採取口18が設けられている。 【0023】 すなわち、中空反応部17は、上下両面を基板14a、14bおよび検知用電極16a、16bにより形成され、所定の形状に切りかかれたスペーサ層15を側壁として矩形状の空間が形成されている。このため、中空反応部17においては、検知用電極16a、16bは露出しており、中空反応部17における検知用電極16a、16bの直上或いは近傍に、例えば酵素とメディエータを固定化し血液R中のグルコースと反応して電流を発生する試薬19が設けられている。従って、中空反応部17は、試料採取口18から採取入された血液Rが、試薬19と生化学反応する部分となる。 【0024】 次に、図3(A)〜(D)を参照して、このバイオセンサカートリッジ10Aを用いて血液Rを採取する場合を例として説明する。 まず、図3(A)に示すように、バイオセンサカートリッジ10Aの突起13Aの先端を皮膚Sに接触させる。そして、図3(B)に示すように、バイオセンサチップ11を皮膚Sに押し付けると、弾性体からなる1対の突起13Aは互いに近づく方向へ変形して、皮膚Sをつまむ。これにより、つままれた皮膚Sはうっ血する。さらに、図3(C)に示すように、バイオセンサカートリッジ10Aを皮膚Sに押し付けると、突起13Aに埋没していた穿刺用器具12が突出して皮膚Sを穿刺する。このとき、穿刺された皮膚Sはうっ血しているので穿刺されることにより容易に血液Rが流出し、図3(D)に示すように、試料採取口18から中空反応部17へ導入されることになる。最後に、所定量の血液Rを採取したら、皮膚Sからバイオセンサカートリッジ10Aを離し、図4に示すように、測定器31にセットして、分析・測定を行う。 【0025】 図4に示すように、測定器31は、前述したバイオセンサカートリッジ10Aの検知用電極16a、16bを接続して採取された血液Rの情報を得るものであり、電源32、制御装置33、端子挿入部34、表示部35を備え、これらが互いに接続されている。端子挿入部34にはバイオセンサカートリッジ10Aのバイオセンサチップ本体11の後端部11bが挿入されて固定されるとともに、バイオセンサチップ本体11の後端部11bに露出している検知用電極16a、16bが電気的に接続されるようになっている。 【0026】 すなわち、中空反応部17に導入された血液Rは試薬19と反応し、検知用電極16a、16bにより計測された電流値或いは電荷値(電荷量)のデータが制御装置33に送られる。制御装置33内には検量線データテーブルが格納されており、測定した電流値(電荷値)を基に血糖値の計算が実行される。計算が終了すると、測定結果が表示部35に表示され、例えば、血糖値を数値としてあらわすことができる。 【0027】 なお、この測定器31は、小型であり、例えば、使用者が片手で持つことが可能なハンディタイプであるので、図4に示すように、バイオセンサカートリッジ10Aを測定器31に取り付けた状態で、図3(A)〜(D)において前述した血液Rの採取を行うようにしてもよい。この場合には、血液Rの採取および分析・測定等を連続して行うことができるので、時間の短縮を図って、使用者の負担を軽減することができる。 【0028】 以上、前述したバイオセンサカートリッジ10Aによれば、バイオセンサチップ本体11の先端11aから突出して設けられている一対の突起13Aを穿刺位置の皮膚Sに押し付けると、両突起13Aが近づく方向に変形して皮膚Sを盛り上がらせてうっ血させる。このうっ血した部分を穿刺用器具12で穿刺するため、小さな穿刺口であっても、従来のように真空ポンプ等を用いることなく、穿刺口から血液Rを容易に流出させて確実に採取することができる。また、穿刺位置の近傍を突起13Aで押さえつけることにより、穿刺時の痛みを紛らわせて、使用者の負担を軽減することができる。 【0029】 次に、本発明の第2実施形態に係るバイオセンサカートリッジについて説明する。 図5は本発明のバイオセンサカートリッジに係る第2実施形態を示す斜視図、図6(A)〜(C)は穿刺・採血の動作を示す工程図である。なお、前述した第1実施形態に係るバイオセンサカートリッジ10Aと共通する部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。 【0030】 このバイオセンサカートリッジ10Bでは、剛部材により形成された一対の突起13Bが、バイオセンサチップ本体11の先端11aから穿刺用器具12を挟んで対向して設けられている。両突起13Bは、両基板14a、14bに挟まれたスペーサ層15の位置に、略直線の棒状で設けられており、長さは略穿刺用器具12の長さと略同じであるが、少なくとも若干長めになっている。従って、両突起13Bを皮膚Sの表面に押し付けると、両突起13B間の皮膚Sは盛り上がってうっ血することになる。 【0031】 剛部材としては、剛性の強い樹脂、例えばポリカーボネート、ポリスチレン等を好適に用いることができる。 【0032】 次に、図6(A)〜(C)を参照して、このバイオセンサカートリッジ10Bを用いて血液Rを採取する場合を例として説明する。 まず、図6(A)に示すように、バイオセンサカートリッジ10Bの突起13Bの先端を皮膚Sに押し付けると、剛部材である1対の突起13B、13Bの間の皮膚Sの表面が盛り上がる。そして、図6(B)に示すように、さらにバイオセンサチップ11を皮膚Sに押し付けると、突起13Bの間の皮膚Sの表面がさらに盛り上がってうっ血するとともに、穿刺用器具12によって穿刺されることになる。このとき、穿刺された皮膚Sはうっ血しているので、穿刺されることにより小さな穿刺口でも容易に血液Rが流出し、図6(C)に示すように、試料採取口18から中空反応部17へ導入されることになる。所定量の血液Rを採取したら、皮膚Sからバイオセンサカートリッジ10Bを離し、図4に示すように、測定器31にセットして、分析・測定を行う。 【0033】 なお、この測定器31は、小型であり、例えば、被検体が片手で持つことが可能なハンディタイプであるので、図4に示すように、バイオセンサカートリッジ10Bを測定器31に取り付けた状態で、前述した血液Rの採取を行うようにしてもよい。この場合には、血液Rの採取および分析・測定等を連続して行うことができるので、時間の短縮を図って、使用者の負担を軽減することができる。 【0034】 以上、前述したバイオセンサカートリッジ10Bによれば、バイオセンサチップ本体11の先端11aから突出して設けられている一対の突起13Bを、穿刺位置の皮膚Sに押し付けて盛り上がらせ、盛り上がってうっ血した部分を穿刺用器具12で穿刺する。このため、穿刺口が小さい場合でも、従来のように真空ポンプ等を用いることなく、穿刺口から血液Rを容易に流出させて確実に採取することができる。また、穿刺位置の近傍を突起13Bで押さえつけることにより、穿刺時の痛みを紛らわせて、使用者の負担を軽減することができる 【0035】 次に、本発明の第3実施形態に係るバイオセンサカートリッジについて説明する。 図7は本発明のバイオセンサカートリッジに係る第3実施形態を示す斜視図、図8(A)〜(D)は穿刺・採血の動作を示す工程図である。なお、前述した第1実施形態に係るバイオセンサカートリッジ10Aあるいは第2実施形態にかかるバイオセンサカートリッジ10Bと共通する部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。 【0036】 このバイオセンサカートリッジ10Cでは、弾性部材により形成された1本の突起13Cが、バイオセンサチップ本体11の先端11aから穿刺用器具12の片側に沿って設けられている。突起13Cは、両基板14a、14bに挟まれたスペーサ層15の位置に、先端が穿刺用器具12に近づく方向に屈曲して設けられており、突起13Cを皮膚Sに押し付けると、突起13Cの先端はさらに穿刺用器具12に近づく方向へ変形する。このため、皮膚Sは突起13Cの先端によって押し上げられて、うっ血することになる。 【0037】 弾性部材の素材としては、本発明の第一実施形態と同様のものが使用できる。 【0038】 次に、図8(A)〜(D)を参照して、このバイオセンサカートリッジ10Cを用いて血液Rを採取する場合を例として説明する。 まず、図8(A)に示すように、バイオセンサカートリッジ10Cの突起13Cの先端を所望の穿刺位置の皮膚Sに接触させる。そして、図8(B)に示すように、バイオセンサカートリッジ10Cをさらに皮膚Sに押し付けると、弾性部材である突起13Cが穿刺用器具12の方向に変形して、皮膚Sの表面を盛り上げてうっ血させる。図8(C)に示すように、さらにバイオセンサカートリッジ10Cを皮膚Sに押し付けると、穿刺用器具12が突起13Cの先端から突出して皮膚Sを穿刺する。このとき、穿刺された皮膚Sはうっ血しているので穿刺されることにより容易に血液Rが流出し、図8(D)に示すように、試料採取口18から中空反応部17へ導入されることになる。所定量の血液Rを採取したら、皮膚Sからバイオセンサチップ10Cを離し、図4に示すように、測定器31にセットして、分析・測定を行う。 【0039】 なお、この測定器31は、小型であり、例えば、被検体が片手で持つことが可能なハンディタイプであるので、図4に示すように、バイオセンサカートリッジ10Cを測定器31に取り付けた状態で、図8(A)〜(D)において前述した血液Rの採取を行うようにしてもよい。この場合には、血液Rの採取および分析・測定等を連続して行うことができるので、時間の短縮を図って、使用者の負担を軽減することができる。 【0040】 以上、前述したバイオセンサカートリッジ10Cによれば、バイオセンサチップ本体11の先端11aから突出して設けられている1本の弾性部材からなる突起13Cを、所望の穿刺位置の皮膚Sに押し付けて盛り上がらせ、盛り上がってうっ血した部分を穿刺用器具12で穿刺する。このため、穿刺口が小さい場合でも、従来のように真空ポンプ等を用いることなく、穿刺口から血液Rを容易に流出させて確実に採取することができる。また、穿刺位置の近傍を突起13Cで押さえつけることにより、穿刺時の痛みを紛らわせて、使用者の負担を軽減することができる 【0041】 なお、本発明のバイオセンサカートリッジは、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。 例えば、前述した各実施形態においては、突起13A、13B、13Cをスペーサ層15に設けた場合に付いて例示したが、両基板14a、14bあるいは一方の基板14a、14bに設けることもできる。また、スペーサ層15とは別の突起13A、13B、13Cを有する部材を両基板14a、14bで挟むように設けることもできる。 また、突起13A、13B、13Cによって皮膚Sをうっ血させた後、穿刺する際に、指で穿刺位置をつまんで穿刺すると、一層効果的である。 【産業上の利用可能性】 【0042】 以上のように、本発明に係るバイオセンサカートリッジは、バイオセンサチップ本体の先端に設けられている突起を、穿刺位置の皮膚に押し付けて盛り上がらせ、盛り上がってうっ血した部分を穿刺用器具で穿刺するので、真空ポンプ等を用いることなく簡易な構造によって、穿刺口から血液を出やすくして確実に採取することができる。また、穿刺位置の近傍を突起で押さえつけることにより、穿刺時の痛みを紛らわせて、使用者の負担を軽減することができるという効果を有し、例えばバイオセンサチップの中空反応部に収容した試薬を用いて化学物質の測定や分析を行うバイオセンサカートリッジ等として有用である。 【図面の簡単な説明】 【0043】 【図1】本発明のバイオセンサカートリッジに係る第1実施形態を示す斜視図である。 【図2】(A)は図2(B)のA−A位置の断面図である。(B)は図2(A)のB−B位置の断面図である。 【図3】(A)〜(D)は穿刺・採血の動作を示す工程図である。 【図4】バイオセンサカートリッジを取り付けて分析・測定を行うバイオセンサシステムの構成図である。 【図5】図5は本発明のバイオセンサカートリッジに係る第2実施形態を示す斜視図である。 【図6】(A)〜(C)は穿刺・採血の動作を示す工程図である。 【図7】本発明のバイオセンサカートリッジに係る第3実施形態を示す斜視図である。 【図8】(A)〜(D)は穿刺・採血の動作を示す工程図である。 【図9】従来のバイオセンサチップを示す分解斜視図である。 【図10】(A)は従来のバイオセンサチップを示す斜視図である。(B)は従来のバイオセンサチップを示す分解斜視図である。 【符号の説明】 【0044】 10A、10B、10C バイオセンサカートリッジ 11 チップ本体 11a 先端 12 穿刺用器具 12a 先端 13A、13B、13C 突起 S 皮膚
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002130 【氏名又は名称】住友電気工業株式会社 【識別番号】301021533 【氏名又は名称】独立行政法人産業技術総合研究所
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| 【出願日】 |
平成18年8月9日(2006.8.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100116182 【弁理士】 【氏名又は名称】内藤 照雄
【識別番号】100135194 【弁理士】 【氏名又は名称】林 智雄
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| 【公開番号】 |
特開2008−36299(P2008−36299A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月21日(2008.2.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−217485(P2006−217485) |
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