| 【発明の名称】 |
超音波診断装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】松下 典義
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| 【要約】 |
【課題】超音波画像に対するラベリング処理の改良技術を提供する。
【構成】二値化処理部18は、超音波画像内の各画素を輝度値が異なる二種類の画素に分類して二値化画像を形成する。領域抽出処理ブロック20内の仮ラベリング処理部は、同一種類に分類された複数の画素の局所的な塊である画素群に対して仮ラベルを対応付けるラベリング処理を実行する。さらに、領域抽出処理ブロック20内のテーブル解析部は、複数の画素群に対応した複数の仮ラベル同士の接続関係を示すラベル関係テーブルに基づいて、接続された状態にある複数の仮ラベルを統合した真ラベルを求める。これにより、同一種類に分類され接続された状態にある複数の画素の集合体に対応した真ラベルが求められる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 超音波を送受波して得られる超音波画像の画像データを処理する超音波診断装置であって、 超音波画像を構成する複数の画素を複数種類に分類する画素分類手段と、 同一種類に分類された複数の画素の局所的な塊である画素群に対して仮ラベルを対応付けるラベリング処理手段と、 複数の画素群に対応した複数の仮ラベル同士の接続関係を示すラベル関係テーブルに基づいて、接続された状態にある複数の仮ラベルを統合した真ラベルを求めるテーブル解析手段と、 を有し、 これにより、同一種類に分類され接続された状態にある複数の画素の集合体に対応した真ラベルが求められる、 ことを特徴とする超音波診断装置。 【請求項2】 請求項1に記載の超音波診断装置において、 前記ラベリング処理手段は、注目画素とその近傍画素を指定するウィンドウを超音波画像内で走査し、ウィンドウ内の注目画素と近傍画素の接続関係に基づいて複数の画素の局所的な塊である画素群を求め、さらに、ウィンドウ内の複数の画素に関する仮ラベルから仮ラベル同士の接続関係を示すラベル関係テーブルを求める、 ことを特徴とする超音波診断装置。 【請求項3】 請求項2に記載の超音波診断装置において、 前記テーブル解析手段は、仮ラベル同士の接続関係を示すラベル関係テーブルと仮ラベルごとの体積とに基づいて、真ラベルに対応した集合体の体積を求める、 ことを特徴とする超音波診断装置。 【請求項4】 超音波を送受波して得られる超音波画像の画像データを処理する方法であって、 超音波画像を構成する複数の画素を複数種類に分類する画素分類工程と、 同一種類に分類された複数の画素の局所的な塊である画素群に対して仮ラベルを対応付けるラベリング処理工程と、 複数の画素群に対応した複数の仮ラベル同士の接続関係を示すラベル関係テーブルに基づいて、接続された状態にある複数の仮ラベルを統合した真ラベルを求めるテーブル解析工程と、 を含み、 これにより、同一種類に分類され接続された状態にある複数の画素の集合体に対応した真ラベルが求められる、 ことを特徴とする画像処理方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、超音波診断装置に関し、特に超音波画像データの処理に関する。 【背景技術】 【0002】 超音波を送受波することにより得られる超音波画像内から、診断対象となる組織などの画像部分を抽出する技術が知られている。 【0003】 例えば、特許文献1には、超音波画像に対してラベリング処理を施して孤立領域を特定し、特定した孤立領域の体積値からその孤立領域がノイズ領域か否かを判断する技術が記載されている。一般に、ラベリング処理を利用することにより、画素同士の連結性を判断して連結された複数の画素の集合体を特定することができる。なお、画素同士の連結性を判断する技術は、特許文献2にも記載されている。 【0004】 【特許文献1】特開2004−267584号公報 【特許文献2】特許第2895414号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 ラベリング処理を利用して複数の画素の集合体を特定することにより、例えば、その集合体の体積などを求めることができる。先に示した特許文献1の技術では、体積値を利用してノイズか否かを判断しているが、体積値に基づいて例えば組織の大きさなどを診断してもよい。このように、ラベリング処理を利用することにより、様々な応用技術への発展が期待される。 【0006】 ところが、ラベリング処理は、例えば超音波画像内の全域を対象としてデータ処理を実行するため、その演算のための負荷が無視できない。特に、ラベリング処理を段階的に、例えば、仮ラベルを付すための仮ラベリング処理と、仮ラベルを最終的なラベルへ変換するためのリラベリング処理を実行する場合には、超音波画像内の全域を対象としたデータ処理が繰り返し実行されることになり、演算のための負荷がさらに増大し、処理時間が長くなるなどの問題が発生する。 【0007】 本発明は、このような背景において成されたものであり、その目的は、超音波画像に対するラベリング処理の改良技術を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 上記目的を達成するために、本発明の好適な態様である超音波診断装置は、超音波を送受波して得られる超音波画像の画像データを処理する超音波診断装置であって、超音波画像を構成する複数の画素を複数種類に分類する画素分類手段と、同一種類に分類された複数の画素の局所的な塊である画素群に対して仮ラベルを対応付けるラベリング処理手段と、複数の画素群に対応した複数の仮ラベル同士の接続関係を示すラベル関係テーブルに基づいて、接続された状態にある複数の仮ラベルを統合した真ラベルを求めるテーブル解析手段とを有し、これにより、同一種類に分類され接続された状態にある複数の画素の集合体に対応した真ラベルが求められることを特徴とする。 【0009】 上記態様において、超音波画像の画像データは、例えば、二次元平面内の複数のピクセルデータまたは三次元空間内の複数のボクセルデータである。上記態様によれば、ラベル関係テーブルに基づいて真ラベルが求められるため、例えば、真ラベルを求めるためにラベリング処理を繰り返し実行する必要がなくなり、演算処理の負荷が軽減される。 【0010】 望ましい態様において、前記ラベリング処理手段は、注目画素とその近傍画素を指定するウィンドウを超音波画像内で走査し、ウィンドウ内の注目画素と近傍画素の接続関係に基づいて複数の画素の局所的な塊である画素群を求め、さらに、ウィンドウ内の複数の画素に関する仮ラベルから仮ラベル同士の接続関係を示すラベル関係テーブルを求めることを特徴とする。 【0011】 望ましい態様において、前記テーブル解析手段は、仮ラベル同士の接続関係を示すラベル関係テーブルと仮ラベルごとの体積とに基づいて、真ラベルに対応した集合体の体積を求めることを特徴とする。 【0012】 また、上記目的を達成するために、本発明の好適な態様である画像処理方法は、超音波を送受波して得られる超音波画像の画像データを処理する方法であって、超音波画像を構成する複数の画素を複数種類に分類する画素分類工程と、同一種類に分類された複数の画素の局所的な塊である画素群に対して仮ラベルを対応付けるラベリング処理工程と、複数の画素群に対応した複数の仮ラベル同士の接続関係を示すラベル関係テーブルに基づいて、接続された状態にある複数の仮ラベルを統合した真ラベルを求めるテーブル解析工程とを含み、これにより、同一種類に分類され接続された状態にある複数の画素の集合体に対応した真ラベルが求められることを特徴とする。 【0013】 上記態様の画像処理方法は、例えば、超音波診断装置がその装置内で実行する。あるいは、上記態様の画像処理方法に即したプログラムを読み込んだコンピュータが上記画像処理方法を実行してもよい。 【発明の効果】 【0014】 本発明により、超音波画像に対するラベリング処理の改良技術が提供される。これにより、例えば、真ラベルを求めるためにラベリング処理を繰り返し実行する必要がなくなり演算処理の負荷が軽減される。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、本発明の好適な実施形態を説明する。 【0016】 図1には、本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示す機能ブロック図である。送受信部12は、対象組織を含む空間内にプローブ10を介して超音波を送受波する。そして、対象組織を含む空間内からエコーデータを各時相毎に取得して三次元データメモリ(1)14へ記憶する。 【0017】 プローブ10は、三次元空間を構成する複数のボクセルからエコーデータを取得する三次元超音波画像用のプローブでもよいし、二次元平面を構成する複数のピクセルからエコーデータを取得する二次元超音波画像用のプローブでもよい。なお、以下の説明では、三次元または二次元の超音波画像を形成するにあたっての構成単位であるボクセルやピクセルを画素と呼ぶ。 【0018】 ノイズ除去処理部16は、三次元データメモリ(1)14から読み出した各画素のエコーデータ(超音波画像データ)に対してノイズ除去処理を施す。例えば、空間的に孤立して存在する輝度値の異なる画素をノイズと判断し、その輝度値を変換するなどの処理を施してノイズを除去する。 【0019】 二値化処理部18は、比較器などから構成され、ノイズ除去された超音波画像データを所定しきい値に基づいて二値化処理し、超音波画像内の各画素を輝度値が異なる二種類の画素に分類して二値化画像を形成する。例えば、高輝度の画素を抽出して低輝度の画素を背景とする二値化画像を形成する。 【0020】 領域抽出処理ブロック20は、二値化画像に対してラベリング処理などを施し、二値化画像内から、例えば対象組織に対応する複数の画素の集合体にラベルを付したラベル画像を形成し、その画像データを三次元データメモリ(2)40へ記憶する。また、領域抽出処理ブロック20は、例えば対象組織に対応する複数の画素の集合体の体積値を求めて表示画像形成部44へ出力する。領域抽出処理ブロック20内の具体的な構成や処理内容については後に詳述する。 【0021】 セレクタ42は、ユーザからの指示などに応じて、三次元データメモリ(1)14に記憶された原画像データまたは三次元データメモリ(2)40に記憶されたラベル画像データを選択し、表示画像形成部44へ出力する。 【0022】 表示画像形成部44は、原画像データまたはラベリング画像データに基づいて、表示画像を形成する。例えば、原画像データまたはラベリング画像データが三次元画像データであれば、表示画像形成部44は、三次元画像データに対してボリュームレンダリング処理などを施して表示画像を形成する。 【0023】 表示画像形成部44によって形成された表示画像はモニタ46に表示される。なお、表示画像形成部44は、領域抽出処理ブロック20で求められた体積値を数値やグラフなどで表示してもよい。 【0024】 図2は、領域抽出処理ブロック(図1の符号20)の内部構成を示す機能ブロック図である。また、図3は、領域抽出処理ブロックにおける画像処理の説明図である。図2および図3を利用して領域抽出処理ブロックによる画像処理について説明する。 【0025】 図2に示す仮ラベリング処理部22は、二値化処理部(図1の符号18)から出力される二値化画像データに基づいて、二値化画像に対して仮ラベリング処理を施す。また、その仮ラベリング処理の過程において仮ラベル同士の接続関係を示すラベル関係テーブル32を生成する。 【0026】 図3に示すように、二値化処理によって得られる二値化画像(a)は、例えば、高輝度の複数の画素52とそれ以外の低輝度の背景画素54の二種類の画素に分類されている。この二値化画像(a)に対して仮ラベリング処理を施すことにより、仮ラベル画像(b)が得られる。 【0027】 仮ラベリング処理は、注目画素とその近傍画素を指定するウィンドウ56を超音波画像内で走査し、ウィンドウ56内の注目画素と近傍画素の接続関係に基づいて複数の画素の局所的な塊である画素群を求めることによって実現される。 【0028】 例えば、図3に示すように、2×2の4個分の画素に対応した破線枠の右下を注目画素としたウィンドウ56を利用し、そのウィンドウ56をx方向に沿って一画素分ずつ段階的に移動させていく。そして、各移動位置において、ウィンドウ56内の注目画素が高輝度の画素52に対応する場合にその注目画素に対して仮ラベルを付す。仮ラベルは、1,2,3,・・・の順に付していく。但し、ウィンドウ56内の近傍画素に既に仮ラベルが付されている場合には、近傍画素に付された仮ラベルと同じ番号の仮ラベルを注目画素に付していく。 【0029】 x方向に沿ってウィンドウ56を移動させて一行分の画素に関するラベリング処理が終了すると、y軸方向に沿って一画素分だけ行を移動させ、さらに、x方向に沿ってウィンドウ56を移動させる。この一連の移動処理を繰り返すことにより、ウィンドウ56を超音波画像内の全域で走査(ラスタ走査)させる。こうして、各移動位置におけるウィンドウ56内の注目画素と近傍画素の接続関係に基づいて複数の画素の局所的な塊である画素群が求められる。つまり、仮ラベル画像(b)に示されるように、仮ラベル「1」の画素群と、仮ラベル「2」の画素群と、仮ラベル「3」の画素群と、仮ラベル「4」の画素群が求められる。 【0030】 なお、仮ラベリング処理を実行していく過程において、仮ラベル同士の接続情報が求められる。つまり、例えば、ウィンドウ56のある移動位置において、仮ラベル「1」の画素と仮ラベル「2」の画素がウィンドウ56内に存在する場合、仮ラベル「1」と仮ラベル「2」が接続された状態にあると判断し、仮ラベル「1」と仮ラベル「2」が接続していることを示す接続情報(2,1)をラベル関係テーブルLRT(d)に登録する。 【0031】 ちなみに、図3の仮ラベル画像(b)では、仮ラベル「1」と仮ラベル「3」も接続された状態にあるため、仮ラベル「1」と仮ラベル「3」が接続していることを示す接続情報(3,1)もラベル関係テーブルLRT(d)に登録される。 【0032】 こうして、図2に示す仮ラベリング処理部22によって、仮ラベル画像とラベル関係テーブル32が求められる。なお、仮ラベル画像の画像データは、仮ラベル画像メモリ24に記憶され、また、テーブル解析部28にも供給される。 【0033】 図2に示すテーブル解析部28は、ラベル関係テーブル32に基づいてテーブル解析処理を実行してラベル相関テーブル34を生成し、さらに、ラベル変換テーブル36を生成する。つまり、図3に示すように、仮ラベル同士の接続関係を示すラベル関係テーブルLRT(d)から、テーブル解析処理により、ラベル変換テーブルLTT(e)が求められる。ラベル変換テーブルLTT(e)は、仮ラベルと真ラベルの対応関係を示すテーブルであり、画像内において接続された状態にある複数の仮ラベルを統合した真ラベルを示すテーブルである。 【0034】 図3に示すように、ラベル関係テーブルLRT(d)から、仮ラベル「1」と仮ラベル「2」が接続された状態にあることがわかり、また、仮ラベル「1」と仮ラベル「3」が接続された状態にあることがわかる。ラベル変換テーブルLTT(e)では、互いに接続された状態にある仮ラベル「1」,「2」,「3」が、真ラベル「1」に統合されている。なお、仮ラベル「4」は他に接続状態にある仮ラベルがないため、ラベル番号のみが変更されて真ラベル「2」となっている。 【0035】 そして、図3に示すように、仮ラベル画像(b)に対して、ラベル変換テーブルLTT(e)を利用したリラベリング処理が施されて、真ラベル画像(c)が得られる。仮ラベル画像(b)内において互いに接続された状態にある仮ラベル「1」,「2」,「3」が、真ラベル画像(c)内において真ラベル「1」に統合されている。また、仮ラベル画像(b)内の仮ラベル「4」が、真ラベル画像(c)内において真ラベル「2」に対応している。 【0036】 図2に示す抽出領域判定部26は、仮ラベル画像メモリ24に記憶された仮ラベル画像のデータとラベル変換テーブル36に基づいて真ラベル画像を求め、真ラベル画像内から所定の真ラベルに対応した抽出領域(例えば、所定の対象組織)を判定し、その体積値を出力する。 【0037】 このように、本実施形態では、仮ラベル画像(b)に対してリラベリング処理を施して真ラベル画像(c)を得ている。本実施形態では、リラベリング処理の際にラベル変換テーブルLTT(e)を利用することにより演算の負荷を軽減している。つまり、リラベリング処理の際に、仮ラベリング処理の場合のような超音波画像内の全域を対象とした処理を行う必要がないため、演算の負荷が軽減されて演算時間が短縮される。 【0038】 なお、本実施形態において、リラベリング処理の際に利用されるラベル変換テーブルLTT(e)は、比較的容易なテーブル解析処理によって得られる。次に、そのテーブル解析処理について詳述する。 【0039】 図4から図6は、テーブル解析部(図2の符号28)によるテーブル解析処理を説明するための図である。本実施形態では、ラベル関係テーブルLRTに基づいてラベル相関テーブルLCTが作成され、ラベル相関テーブルLCTを介して、ラベル変換テーブルLTTが作成される。 【0040】 図4(a)〜図5(e)は、ラベル関係テーブルLRTからラベル相関テーブルLCTが作成される様子を示している。 【0041】 図4(a)は、ラベル関係テーブルLRTを示している。ラベル関係テーブルLRTは、仮ラベリング処理を実行していく過程において求められる仮ラベル同士の接続情報を登録したテーブルである。図4(a)のラベル関係テーブルLRT内において、接続情報(α,β)は、仮ラベルαと仮ラベルβが接続された状態であることを示している。例えば、接続情報(4,3)は、仮ラベル4と仮ラベル3が接続された状態であることを示しており、また、接続情報(3,2)は、仮ラベル3と仮ラベル2が接続された状態であることを示している。 【0042】 図4(b)は、ラベル相関テーブルLCTの初期状態を示している。ラベル相関テーブルLCTは、仮ラベルをアドレスとし、各仮ラベルに接続される接続相手の仮ラベルをデータとしたテーブルである。初期状態において、各仮ラベルのデータ、つまり、接続相手の仮ラベル(接続情報)はゼロクリアしておく。 【0043】 そして、ラベル関係テーブルLRTの先頭(番号0)から番号5までの接続情報を、ラベル相関テーブルLCTに反映させた状態が図4(c)である。例えば、図4(a)のラベル関係テーブルLRTの接続情報(4,3)が反映された結果、図4(c)のラベル相関テーブルLCTのアドレス(仮ラベル)4に接続相手の仮ラベル3が登録されている。 【0044】 ここで、図4(c)に示す状態のラベル相関テーブルLCTに対して、図4(a)のラベル関係テーブルLRTの6番目の接続情報(8,4)が登録される場合を考える。図4(c)に示す状態において、既にラベル相関テーブルLCTのアドレス(仮ラベル)8には、接続相手の仮ラベル7が書き込まれている。この場合には、アドレス(仮ラベル)8および4から、データ0の仮ラベルをそれぞれ探索する。 【0045】 つまり、図5(d)に示すように、アドレス8および4の各々から、アドレスが小さい方へ向かってデータ0の仮ラベルが検索され、アドレス5とアドレス1が検出される。そして、図5(e)に示すように、大きい方のアドレスに小さい方のアドレスを書き込む処理を行う。つまり、大きい方のアドレス5に小さい方のアドレス1が書き込まれる。このようにテーブルを処理することにより、仮ラベル8と4が接続していることを、既にある接続情報を上書きすることなく表現することができる。 【0046】 ちなみに、三次元のラベリング処理では二次元の処理よりも接続関係がより複雑となる。そこで、後の探索時間を短くするため、例えば、図5(f)に示すように、探索開始のアドレス8と4に仮ラベルの最小値を書き込む処理を追加してもよい。 【0047】 このように、ラベル相関テーブルLCTとは、仮ラベルの接続の連鎖の状態(相関関係)を表すテーブルであり、アドレスを仮ラベル、データにはそのアドレスの仮ラベルよりも常に小さい値を書くという形式で作成される。また、ラベル相関テーブルLCTにおいて、同一の連結成分に属する最小の仮ラベルとなるアドレスのデータは、そのことを明示するため、初期値「0」のままとする。 【0048】 図6(g),(h)は、ラベル相関テーブルLCTからラベル変換テーブルLTTが作成される様子を示している。ラベル変換テーブルLTTは、仮ラベルをアドレスとし、各仮ラベルに対応した真のラベルをデータとしたテーブルである。 【0049】 まず、ラベル相関テーブルLCT(図5(e))をアドレス(仮ラベル)の最小値側からスキャンし、該当アドレスの接続する仮ラベルが「0」の場合には、その時点までに現れた「0」の出現個数を真のラベル値としてラベル変換テーブルLTTの該当アドレスのデータとして書き込む。例えば、図5(e)のラベル相関テーブルLCTでは、アドレス(仮ラベル)1のデータ(接続する仮ラベル)が「0」であり、これが1回目に現れた「0」であるため、図6(g)のラベル変換テーブルLTTのアドレス(仮ラベル)1に、「0」の出現個数である「1」が真のラベル値として書き込まれる。 【0050】 一方、ラベル相関テーブルLCT(図5(e))をアドレス(仮ラベル)の最小値側からスキャンし、該当アドレスの接続する仮ラベルが「0」以外の場合には、接続する仮ラベルのアドレスのラベル変換テーブルLTTのデータを読み出し、該当アドレスのラベル変換テーブルLTTのデータとして書き込む。例えば、図5(e)のラベル相関テーブルLCTでは、アドレス(仮ラベル)2のデータ(接続する仮ラベル)が「1」であり、「0」ではないため、図6(g)に示すように、接続する仮ラベル1に対応したデータ1が、ラベル変換テーブルLTTのアドレス(仮ラベル)2に書き込まれる。 【0051】 こうして、ラベル相関テーブルLCT(図5(e))をアドレス(仮ラベル)の最小値側からアドレスの最大値までスキャンすることにより、図6(h)に示す状態のラベル変換テーブルLTTが得られる。そして、最終的に得られたラベル変換テーブルLTTを利用したリラベリング処理により、真ラベル画像(図3(c))が得られることは先に説明したとおりである。 【0052】 なお、図4〜図6を利用して本実施形態におけるテーブル解析処理の具体例を説明したが、本実施形態のテーブル解析処理は、以下のように一般化して説明することもできる。まず、ラベル関係テーブル(LRT)からラベル相関テーブル(LCT)を作成するアルゴリズムについて説明する。 【0053】 最初に、LCTに対する前処理として、アドレス1から仮ラベル最大値のアドレスまでの内容(データ)を0に初期化しておく。この処理は1次ラベリング時(仮ラベリング処理時)の仮ラベル発生のたびにLCTの仮ラベルのアドレスに0を書いておけばよいので、テーブル解析処理(ラベル統合化処理)に入った時点で終了させておくことも可能である。 【0054】 次に、LRTを参照して接続している仮ラベルの組み合わせを読み出す。以下、この接続情報の組み合わせのうち大きい方をLLとし、小さい方をLSと呼ぶことにする。そしてLCTのアドレスLLのデータが「0」(即ち何も書かれていない初期状態)ならばそのままLSを書き込む。もしLCTのアドレスLLのデータが「0」でない(既に別の接続情報が書き込まれている)ならば、これを上書きすると接続情報の一部が失われてしまう事になるので、その時点で何も書き込まれていない連結成分中の仮ラベル最小値のところにこの情報を書き込むことを考える。 【0055】 LCTのアドレスLLの内容が0でないのが判明したら、まずはLCTの接続情報をLLとLSアドレスからそれぞれ最後まで辿って(データが0のアドレスまで探索して)、その時点での連結成分における仮ラベル最小値を求める。なお、LLから辿り着いたものをLLMIN、LSから辿り着いたものをLSMINと呼ぶことにする。 【0056】 そして探索結果が、LLMIN>LSMINの時にはLLMINアドレスにLSMINを書き込み、LLMIN<LSMINの時にはLSMINアドレスにLLMINを書き込む。なお、LLMIN=LSMINのときはLLMINおよびLSMINアドレスにはデータを書き込まずに0のままとする。 【0057】 以上のような処理をLRTの有効データの最後まで行えばラベル相関テーブル(LCT)の作成は完了である。このようにすれば、連結成分中のどの仮ラベルからもその接続情報の連鎖をたどって必ず最小値に辿り着けることになる。 【0058】 次に、完成したラベル相関テーブル(LCT)からラベル変換テーブル(LTT)を作成するアルゴリズムについて説明する。なお、真のラベル数のみを知りたいのであれば、完成したLCTを参照して仮ラベルの最大値アドレスまで0の数をカウントするのみでもよい。真のラベル画像のためのLTTを得るのであれば次のようにして行う。ただし、真のラベルは1から昇順に付けるものとする。 【0059】 ここで、LCTのアドレスkの内容をLCT[k]、LTTのアドレスkの内容をLTT[k]と表すものとする。まず、初期状態として、k=1(kは処理対象のアドレス)、c=1(cはLCT中の0の数をカウントして真のラベル数を得るためのもの)として、完成したLCTをアドレスk=1から参照をはじめる。 【0060】 そして、LCT[k]=0ならばLTTのアドレスkにcの値を書き込み、c←c+1(cをカウントアップ)とする。LCT[k]≠0ならばLTTのアドレスLCT[k]からその内容(LTT[LCT[k]])を読み出し、それをLTTのアドレスkに書き込む。これを仮ラベルの最大値アドレスまで行えばよい。 【0061】 例えば、仮ラベル1と2、2と3が接続している場合のLCTの内容は、LCT[1] =0,LCT[2]=1,LCT[3]=2となるが、これをLTTに変換することを考える。k=1ではLCT[1]=0であるからLTT[1]にはc=1が書き込まれる。k=2ではLCT[2]≠0であるからLTT[1]を参照してLTT[2]には1が書き込まれる。k=3ではLCT[3]≠0であるからLTT[2]を参照して、LTTのアドレス3には1が書き込まれる。ここまでの処理が終了した時点で、LTT[1]=LTT[2]=LTT[3]=1であるから、仮ラベル1と2と3は真のラベル1に統合されたことになる。 【0062】 以上のように、本実施形態では、仮ラベリング処理とテーブル解析処理により、真のラベルを求めているが、本実施形態では、さらに、ラベル変換テーブルLTTを求めるテーブル解析処理の際に、仮ラベルごとの体積と仮ラベル同士の接続関係から、真のラベル値ごとの体積を求めることができる。 【0063】 図7は、体積の演算処理を説明するための図である。まず、テーブル解析処理の過程で得られるラベル相関テーブルLCTと仮ラベルごとの体積との対応関係から図7(a)に示すテーブルを作成する。 【0064】 仮ラベルごとの体積は、例えば、各仮ラベルを構成する画素数と各画素に対応した体積とから求めることができる。テーブル解析部(図2の符号28)は、仮ラベル体積値演算テーブル(図2の符号38)に仮ラベルごとの体積を登録しておく。 【0065】 次に、図7(b)に示すように、仮ラベル最大値側からラベル相関テーブルLCTをスキャンし、各仮ラベルの体積を接続相手の仮ラベルの体積に加算する処理を行う。但し、接続相手の仮ラベルが0の場合には加算処理を行わない。こうして、ラベル相関テーブルLCTの最小値までスキャンを実行すると、スキャン終了後には仮ラベル最小値アドレスの体積に各連結成分の体積が格納されたものが得られる。つまり、図7(b)に示すように、アドレス(仮ラベル)4に、仮ラベル4から6の体積が加算された値「450」が書き込まれ、また、アドレス(仮ラベル)1に、仮ラベル1から3の体積が加算された値「360」が書き込まれる。 【0066】 そして、図7(c)に示すように、仮ラベル最小値側からスキャンして、ラベル相関テーブルLCTをラベル変換テーブルLTTへ変換するのと同様に、接続する仮ラベルのアドレスのデータを参照して、体積の加算結果の値を各連結成分の体積値(その仮ラベルが所属する連結成分の体積値)に書き換える。 【0067】 以上のようにして、各画素の仮ラベル値から、その画素の属する連結成分の真のラベル値だけでなく、体積値も同時に分かるテーブル(図7(c))を作成することができる。このテーブルを作成する処理としては、テーブル解析処理のみであるため、ラベル画像(超音波画像データ全体)を一度スキャンして各領域の体積を求める場合に比べて、大幅に処理時間を短縮することができる。 【0068】 このように、本実施形態では、ラスタ走査型の仮ラベリング処理に加え、仮ラベリング処理中に仮ラベルごとの体積をテーブル(仮ラベル体積値テーブル)に保存しておき、仮ラベリング終了後に、テーブル処理のみで各領域の体積を求めている。そのため、各領域の体積を求めるためだけに、さらに超音波画像データ全体をスキャンする必要がなく、例えば、複数の領域(対象物)の体積値をより短時間で求めることが可能になり、また、体積値を基準とした対象物の抽出をより短時間で行うことが可能になる。また、真のラベル画像を保存するためのメモリを省略することもできる。 【0069】 なお、本実施形態で取り扱う画像データは、三次元の画像データであってもよい。そこで、三次元の画像データに対する処理への拡張について説明する。 【0070】 図8は、3次元のラベリングの概念を説明するための図である。図8(a)には、2次元の画像データに対するラベリングの概念図が示されている。2次元の画像データでは、入力画像(例えば二値化画像)から、仮ラベリング処理により2次元のラベル画像が形成される。2次元のラベル画像では、画素同士の平面的な接続状態から得られる画素の集合体ごとにラベル番号が付される。図8(a)では、ラベル1から3の3つの集合体にラベル番号が付されている。 【0071】 これに対し、図8(b)には、3次元の画像データに対するラベリングの概念図が示されている。3次元の画像データでは、画素同士の立体的な接続状態から得られる画素の集合体ごとにラベル番号が付される。つまり、平面的な接続状態、例えば1フレーム内における接続状態に加えて、フレーム間の接続状態まで考慮され、図8(b)に示すような、ラベル1から3の3つの立体的な集合体にラベル番号が付される。 【0072】 図9および図10は、3次元のラベリング処理を説明するための図である。2次元のラベリング(周囲4つの画素との連結:4連結)を3次元のラベリング(平面の4連結とその上下の6連結)に拡張することを考える。 【0073】 まず、図9(a)に示すように3次元データを各フレーム(xy平面)に分割し、各フレームごとに仮ラベリング処理を行い、フレームの並び順に(z軸方向に沿って)複数のフレームに対して仮ラベリング処理を行う。その際、各フレームの仮ラベルは、直前フレームまでのラベル数の総和に1を加えた値から始まるものとする。つまり、第1番目のフレームから最終番目のフレームまで、仮ラベルが1,2,3,・・・の順に昇順に付されていく。 【0074】 そして、図9(b)に示すように、注目画素dの仮ラベルTLdと、直前フレームの同一アドレスuの仮ラベルTLuに着目し、TLd≠TLu≠0のときに、その組み合わせ(TLd,TLu)を仮ラベル間の接続情報とする。これにより、平面内(フレーム内)の4連結に加えて、その上下(フレーム間)の連結を加えた6連結に関する接続情報が得られる。そして、2次元の場合と同様にテーブル解析を行えば3次元のラベル変換テーブル(LTT)を得ることができる。なお、直前フレームの仮ラベル画像を参照することにより、各フレームの仮ラベリングを行いながらフレーム間の接続情報を得る処理を行うこともできる。 【0075】 図10は、3次元の仮ラベル画像(a)と、3次元の真のラベル画像(b)と、仮ラベル画像のフレーム間の接続情報(c)との対応関係を示している。 【0076】 図10に示す例において、仮ラベル画像(a)内には、3つのフレームの各々に、仮ラベル1,3,6の画素群が存在している。そして、仮ラベル画像のフレーム間の接続情報(c)には、仮ラベル1と3が接続された状態であることを示す接続情報(3,1)や、仮ラベル3と6が接続された状態であることを示す接続情報(6,3)が含まれている。そのため、真のラベル画像(b)では、仮ラベル画像(a)の仮ラベル1,3,6の画素群が一つに纏められて、真ラベル1の集合体を形成している。 【0077】 また、真のラベル画像(b)では、仮ラベル画像(a)の仮ラベル2,5,8の画素群が一つに纏められて真ラベル2の集合体を形成しており、仮ラベル画像(a)の仮ラベル4,7の画素群が一つに纏められて真ラベル3の集合体を形成している。 【0078】 なお、フレーム間の仮ラベル同士の接続情報は、一般にラスタ走査順に同じ接続情報が連続して発生する頻度が高い。そこで、テーブルを単純化するために、一つ前の接続情報と比較して同じ接続情報が発生した場合には、接続情報として採用しない(LRTに保存しない)ようにすれば、接続情報数を大幅に削減することができ、テーブル解析にかかる処理時間の短縮にもつながる。 【0079】 以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。 【0080】 例えば、図1に示した構成のうち、二値化処理部18や領域抽出処理ブロック20をコンピュータ内に構成し、コンピュータに二値化処理や領域抽出処理(ラベリング処理やテーブル解析処理)を実行させる形態を実現してもよい。その形態の場合には、例えば、コンピュータが二値化処理や領域抽出処理に対応したプログラムに基づいて動作する。 【図面の簡単な説明】 【0081】 【図1】本発明に係る超音波診断装置の全体構成を示す機能ブロック図である。 【図2】領域抽出処理ブロックの内部構成を示す機能ブロック図である。 【図3】領域抽出処理ブロックにおける画像処理の説明図である。 【図4】テーブル解析部によるテーブル解析処理を説明するための図である。 【図5】テーブル解析部によるテーブル解析処理を説明するための図である。 【図6】テーブル解析部によるテーブル解析処理を説明するための図である。 【図7】体積の演算処理を説明するための図である。 【図8】3次元のラベリングの概念を説明するための図である。 【図9】3次元のラベリング処理を説明するための図である。 【図10】3次元のラベリング処理を説明するための図である。 【符号の説明】 【0082】 18 二値化処理部、20 領域抽出処理ブロック、22 仮ラベリング処理部、26 抽出領域判定部、32 ラベル関係テーブル、34 ラベル相関テーブル、36 ラベル変換テーブル、38 仮ラベル体積値演算テーブル。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390029791 【氏名又は名称】アロカ株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月9日(2006.8.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075258 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二
【識別番号】100096976 【弁理士】 【氏名又は名称】石田 純
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| 【公開番号】 |
特開2008−36255(P2008−36255A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月21日(2008.2.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−216604(P2006−216604) |
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