| 【発明の名称】 |
カプセル型医療装置方向位置検出システム |
| 【発明者】 |
【氏名】内山 昭夫
【氏名】青木 勲
【氏名】荒井 賢一
【氏名】石山 和志
【氏名】薮上 信
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| 【要約】 |
【課題】カプセル型医療装置本体の方向と位置を安定して検出することのできるカプセル型医療装置方向位置検出装置システムを実現する。
【構成】カプセル本体3に設けたコイル42と、このコイルに誘導起電力を発生させるための磁界を発生する磁界発生手段(励磁コイルアレイ51a、51b)と、コイルからの磁界強度を検出する少なくとも1組以上の対向コイルにより構成した磁界検出手段(検出コイルアレイ52a、52b)と、磁界検出手段からの検出値を受け、カプセル本体の向き及び位置を算出する算出手段(演算処理部54)と、を有している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カプセル型医療装置本体の向きを検出する向き検出手段を備え、この向き検出手段は、 カプセル型医療装置本体に設けられたコイルと、 前記カプセル型医療装置本体に設けた前記コイルに誘導起電力を発生させるための交流磁界を発生する磁界発生手段と、 前記カプセル型医療装置本体に設けた前記コイルからの磁界強度を検出する磁界検出手段と、 前記磁界検出手段からの検出値を受け、前記カプセル型医療装置本体の向き及び位置を算出する算出手段と、を有し、 前記磁界発生手段は、少なくとも1組以上の対向コイルにより構成したことを特徴とするカプセル型医療装置方向位置検出システム。 【請求項2】 前記磁界発生手段は、それぞれ直交するよう配置された2組又は3組の対向コイルであり、 前記2組又は3組の対向コイルにより発生した磁界の向きと、前記算出手段により算出した前記カプセル型医療装置本体の向きとのなす角が設定値以下になるよう、前記対向コイルにより発生する磁界の向きを制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置方向位置検出システム。 【請求項3】 前記カプセル型医療装置本体の長軸方向と前記コイルの向きとを略平行にしたことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置方向位置検出システム。 【請求項4】 前記カプセル型医療装置本体の外周面に前記コイルを形成したことを特徴とする請求項3に記載のカプセル型医療装置方向位置検出システム。 【請求項5】 前記コイル内空側に、高透磁率部材を配置したことを特徴とする請求項3に記載のカプセル型医療装置方向位置検出システム。 【請求項6】 前記高透磁率部材を高透磁率箔により形成したことを特徴とする請求項5に記載のカプセル型医療装置方向位置検出システム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、体腔内に挿入されるカプセル型医療装置本体の位置と方向を検出するカプセル型医療装置方向位置検出システムに関する。 【背景技術】 【0002】 回転磁界により被検体内を推進させる従来例として、例えば、特開2001−179700号公報がある。上記特開2001−179700号公報には、回転磁界を発生する磁界発生部と、この回転磁界を受けて回転して推力を得るロボット本体と、ロボット本体の位置を検出する位置検出部と、この位置検出部が検出したロボット本体の位置に基づき、ロボット本体を目的地へ到達させる方向へ向けるべく磁界発生部による回転磁界の向きを変更する磁界変更手段とを備えた移動可能なマイクロマシンの移動制御システムが開示されている。 【0003】 上記特開2001−179700号公報に記載のマイクロマシンの移動制御システムは、ゲル状物質である液体中の内部を移動する場合において、位置情報を元に次の移動方向を示せば、マイクロマシンが液体内で比較的自由に方向を変更できる。従って、上記特開2001−179700号公報に記載のマイクロマシンの移動制御システムは、向き(方向)情報を制御に活用していない。 【0004】 また、上記特開2001−179700号公報には、マイクロマシンの位置を検出するシステムが開示されているが、マイクロマシンの磁石の磁場を検出するもので、外部に磁界発生手段を有し、カプセル型医療装置内部に設けたコイルが、磁界発生手段で発生した磁界を受けて誘導磁界を発生し、コイルが発生した誘導磁界を検出することで位置を検出するシステムについては開示されていない。 【特許文献1】特開2001−179700号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、上記特開2001−179700号公報に記載のマイクロマシンの移動制御システムは、体腔内管路のように管腔の幅や直径が小さくなっていたり、狭窄していたり、管腔が蛇行している場合において、マイクロマシンをスムーズに誘導できない等の現象が起こることがあった。 【0006】 従って、上記特開2001−179700号公報に記載のマイクロマシンの移動制御システムは、体腔内を移動するカプセル型医療装置を誘導制御する場合に適用すると、カプセル型医療装置が管腔により方向変更を抑制され、常に指定した方向に進行、方向転換することができない。従って、上記のことを考えずに目的方向の磁界を発生させると、カプセル型医療装置は、管腔の抑制により動作することができない状態が発生してしまう虞れがある。上記問題を解決するためには、カプセル型医療装置の向きを考慮した制御を行う必要がある。そして、カプセル型医療装置の向きを検出するためには、コイルに発生する誘導起電力を安定して強く発生させる必要がある。 【0007】 本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、カプセル型医療装置本体の方向と位置を安定して検出することができるカプセル型医療装置方向位置検出システムを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明の一態様によるカプセル型医療装置方向位置検出システムは、カプセル型医療装置本体の向きを検出する向き検出手段を備え、この向き検出手段は、 カプセル型医療装置本体に設けられたコイルと、 前記カプセル型医療装置本体に設けた前記コイルに誘導起電力を発生させるための交流磁界を発生する磁界発生手段と、 前記カプセル型医療装置本体に設けた前記コイルからの磁界強度を検出する磁界検出手段と、 前記磁界検出手段からの検出値を受け、前記カプセル型医療装置本体の向き及び位置を算出する算出手段と、を有し、 前記磁界発生手段は、少なくとも1組以上の対向コイルにより構成した。 【発明の効果】 【0009】 本発明のカプセル型医療装置方向位置検出装置システムは、カプセル型医療装置本体の方向と位置を安定ことができるという効果を有する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。 【実施例1】 【0011】 図1ないし図11は本発明の一実施例に係り、図1は一実施例のカプセル型医療装置磁気誘導システムの全体構成図、図2は図1のカプセル型医療装置磁気誘導システムの回路ブロック図、図3はカプセル本体の側面説明図、図4は回転磁界を印加する時の回転磁界の変化の様子の説明図、図5はカプセル本体に対する方向/位置検出装置による方向/位置検出の説明図、図6は回転磁界発生装置及び方向/位置検出装置を示す説明図、図7は図6の回転磁界発生装置及び方向/位置検出装置の拡大斜視図、図8は図7の回転磁界発生装置及び方向/位置検出装置の切断図、図9は図7の方向/位置検出装置の変形例を示す回転磁界発生装置及び方向/位置検出装置の斜視図、図10は図9の回転磁界発生装置及び方向/位置検出装置の切断図、図11は方向/位置検出装置により検出されたカプセ ル本体の向き(方向)及び位置情報に基づき、回転磁界の向き等を制御する動作を示すフローチャート、図12は図2の方向/位置検出装置の変形例を示す回路ブロック図、図13は図12の方向/位置検出装置により検出されたカプセル本体の向き(方向)及び位置情報に基づき、回転磁界の向き等を制御する動作を示すフローチャート、図14は図11又は図13のフローチャートに更に加える制御を示すフローチャート、図15は共振回路を構成しているコイルの変形例を示すカプセル本体の説明図であり、図15(A)は内蔵物を被覆する被覆部材にコイルを巻回したカプセル本体の側面説明図、図15(B)は図15(A)の被覆部材の断面形状を示す説明図、図15(C)は棒状部材にコイルを巻回したカプセル本体の側面説明図、図16は図15のコイルにより構成される共振回路を用 いて構成した電源供給回路を示す回路ブロック図であり、図16(A)は第1の電源供給回路を示す回路ブロック図、図16(B)は第2の電源供給回路を示す回路ブロック図、図16(C)は第3の電源供給回路を示す回路ブロック図である。 【0012】 図1及び図2に示すように、本発明の第1実施例のカプセル型医療装置磁気誘導システム1は、図示しない患者の体腔内に挿入され、体腔内を撮像するカプセル型内視鏡として機能するカプセル型医療装置本体3(以下、カプセル本体と略記)と、患者の周囲、つまり体外に配置され、カプセル本体3に回転磁界を印加する第1の磁界発生手段としての回転磁界発生装置4と、この回転磁界発生装置4に回転磁界を発生させる駆動電流の供給制御を行う磁界制御装置(或いは電源制御装置)5と、患者の体外に配置され、カプセル本体3と無線通信を行う処理を行うと共に、磁界制御装置5を制御して、カプセル本体3に印加される回転磁界の方向や大きさ等を制御する処理を行う処理装置6と、この処理装置6に接続され、カプセル本体3により撮像した画像等を表示する表示装置7と、処理装置 6に接続され、術者などの操作者が操作することにより、操作に対応した指示信号を指示入力する操作入力装置8としての、例えば磁界方向の指示信号を発生する方向入力装置8a、操作に対応した回転周波数の回転磁界の指示信号を発生する速度入力装置8b、操作に対応して偏芯した回転磁界の発生など、設定された機能に対応した指示信号を発生する機能ボタン8cとを有する。 【0013】 更に、カプセル型医療装置磁気誘導システム1は、カプセル本体3内に内蔵された後述の共振回路40に誘導起電力を発生させるための交流磁界を発生すると共に、この交流磁界によって誘導起電力を発生した共振回路40により発生した磁界を検出してカプセル本体3の長手方向の向き(方向)を検出すると共に位置も検出する向き検出手段又は向き及び位置検出手段としての方向/位置検出装置9を設けている。この方向/位置検出装置9の詳細構成は、後述する。 【0014】 先ず、カプセル本体3について説明する。 【0015】 図3に示すように、カプセル本体3はカプセル形状の外装容器11の外周面に回転により推力発生する推力発生構造部となる螺旋状突起(或いはスクリュウ部)12が設けてある。また、この外装容器11で密閉された内部には対物光学系13及びその結像位置に配置された撮像素子14と、撮像を行うために照明する照明素子15(図1参照)等の他に、マグネット16が収納されている。 【0016】 前記対物光学系13は、円筒状のカプセル本体3の中心軸C上にその光軸が一致するようにして、例えば外装容器11における半球状に透明にされた先端カバー11aの内側に配置されており、先端カバー11aの中央部分が観察窓17となる。尚、図3では示していないが、照明素子15は対物光学系13の周囲に配置されている。 【0017】 従って、この場合には、対物光学系13の視野方向は対物光学系13の光軸方向、つまりカプセル本体3の円筒状の中心軸Cに沿った方向となる。 【0018】 また、カプセル本体3は、例えば外装容器11の後端付近内部に、共振回路40を構成しているカプセル内コイル42が所定の向き、具体的にはカプセル内コイル42がソレノイド状に巻回されたソレノイドの向きがカプセル本体3の長手方向の向きに設定された状態で収納されている。 【0019】 更に、カプセル本体3内の長手方向の中央付近に配置されたマグネット16は、中心軸Cと直交する方向にN極及びS極が配置されている。この場合、マグネット16の中心は、このカプセル本体3の重心位置に一致するように配置され、外部から磁界を印加した場合にマグネット16に作用する磁気的な力の中心がカプセル本体3の重心位置となり、磁気的にカプセル本体3を円滑に推進させやすい構成にしている。また、マグネット16は、撮像素子14の特定の配置方向に一致するように配置されている。つまり、撮像素子14により撮像された画像が表示される場合の上方向が、マグネット16のS極からN極に向かう方向に設定されている。 【0020】 そして、回転磁界発生装置4により回転磁界をカプセル本体3に印加することにより、マグネット16を磁気的に回転させ、このマグネット16を内部に固定したカプセル本体3をマグネット16と共に回転させ、その際カプセル本体3の外周面に設けた螺旋状突起12は体腔内壁に接触して回転され、カプセル本体3を推進させることができるようにしている。 【0021】 また、このように、外部磁界によりマグネット16を内蔵したカプセル本体3を制御するようにした場合には、外部磁界の方向からカプセル本体3により撮像された画像の上方向がどの方向であるかを知ることができるようにしている。 【0022】 カプセル本体3内には、上述した対物光学系13、撮像素子14、マグネット16の他に図2に示すように、撮像素子14で撮像された信号に対する信号処理を行う信号処理回路20と、信号処理回路20により生成されたデジタル映像信号を一時記憶するメモリ21と、メモリ21から読み出した映像信号を高周波信号で変調して無線送信する信号に変換したり、処理装置6から送信される制御信号を復調等する無線回路22と、信号処理回路20等カプセル本体3を制御するカプセル制御回路23と、信号処理回路20等カプセル本体3内部の電気系に動作用の電源を供給する電池24とが収納されている。 【0023】 更に、カプセル本体3内には、前記カプセル内コイル42と電気的に接続するコンデンサ41が設けられており、前記カプセル内コイル42と共に共振回路40を構成している。この共振回路40は、前記方向/位置検出装置9により交流磁界が発生された場合、この交流磁界により誘導起電力を発生し電流が流れるようになっている。 【0024】 尚、コイル42は、固有の自己共振周波数を有しており、この自己共振周波数に近い交流磁界を前記方向/位置検出装置9より発生させた場合、コンデンサ41がなくとも有効な誘導起電力を発生することができ、コンデンサ41を必要としない。このようにすることにより、コンデンサ41を省略でき、小型化できると共に、構成を簡単にすることができる。 【0025】 また、このカプセル本体3と無線通信を行う処理装置6は、前記無線回路22と無線通信を行う無線回路25と、無線回路25と接続され、カプセル本体3から送られた画像データに対する画像表示等のデータ処理等を行うデータ処理回路26と、データ処理回路26や電源制御装置5等を制御する制御回路27と、前記電源制御装置5を介して回転磁界発生装置4により発生される回転磁界の状態の情報と方向入力装置8a等による設定の情報を記憶する記憶回路28とを有する。 【0026】 データ処理回路26には表示装置7が接続され、撮像素子14で撮像され、無線回路22、25を経てデータ処理回路26により処理された画像等が表示される。また、このデータ処理回路26はカプセル本体3が回転されながら画像を撮像するので、表示装置7に表示される際の画像の向きを一定の方向に補正する処理を行い、術者が見やすい画像を表示できるように画像処理を行う(特願2002−105493号に記載)。 【0027】 制御回路27には、操作入力装置8を構成する方向入力装置8a、速度入力装置8b等から操作に対応した指示信号が入力され、制御回路27は指示信号に対応した制御動作を行う。 【0028】 また、制御回路27は記憶回路28と接続され、記憶回路28に磁界制御装置5を介して回転磁界発生装置4により発生する回転磁界の向き(回転磁界の磁界回転平面の法線方向)及び磁界の向きの情報を常時記憶するようにしている。そして、その後に、回転磁界の向きや磁界の向きを変化させる操作が行われた場合にも、回転磁界の向きや磁界の向きを連続的に変化させ、円滑に変化させることができるようにしている。尚、記憶回路28を、制御回路27内部に設けるようにしても良い。 【0029】 また、制御回路27と接続された磁界制御装置5は、交流電流を発生すると共に、その周波数や位相を制御する3個の交流電流発生&制御回路からなる交流電流発生&制御部31と、各交流電流をそれぞれ増幅する3個のドライバからなるドライバ部32とを有し、3個のドライバの出力電流は回転磁界発生装置4を構成する3個の電磁石33a、33b、33cにそれぞれ供給される。 【0030】 この場合、電磁石33a、33b、33cは直交する3軸方向の磁界を発生するように配置されている。例えば、電磁石33a、33b、33cがそれぞれ2つのコイルを有する1組の対向コイルであり、それぞれの磁界発生方向が直交している3軸対向コイル等が考えられる。対向コイルの例としては、患者を間に挟むように配置された2つのヘルムホルツコイル等が考えられる。 【0031】 そして、操作入力装置8を構成する方向入力装置8aを操作することにより、磁界方向の指示信号を発生したり、速度入力装置8bを操作することにより操作に対応した回転周波数の回転磁界の指示信号を発生したり、機能ボタン8cを操作することにより設定した(交流の或いは周期的な)振動磁界を発生することにより、カプセル本体3のマグネット16に対して、カプセル本体3の長手方向の中心軸Cの中心点の回りでその中心軸C自体を回転させるような偶力を発生させることができるようにしている。この場合、中心軸C自体を完全に回転させる前に振動磁界(偶力として作用)の向きを逆方向に変更するように交流ないしは周期的に印加するため、カプセル本体3は傾動或いは振動させられるようになる。尚、方向入力装置8aでは図示しないジョイスティックを進行させたいと望む方 向に傾動することにより、その方向にカプセル本体3を移動させるように回転磁界を発生させている。 【0032】 図4は例えば回転磁界の印加時の様子を示しており、カプセル本体3の長手方向の中心軸Cの方向に垂直な回転磁界平面でその回転磁界の極の向きが変化する回転磁界を印加し、カプセル本体3内にその長手方向に垂直な方向に固定されたマグネット16と共にカプセル本体3をその長手方向の回りで回転させ、その回転方向に応じて図3に示した螺旋状突起12により体腔内壁と係合させて前進或いは後退させることができるようにしている。尚、ここで、回転磁界の向きは、回転磁界の磁界回転平面の法線方向と定義している。 【0033】 また、本実施例では、長手方向の中心軸Cの方向y′の回りでマグネット16を揺動(振動)させるように働く振動磁界(偶力発生用磁界)をカプセル本体3に印加できるようにしている。 【0034】 これらにより、カプセル本体3はその長手方向の中心軸Cの回りで回転されると共に、その回転の中心軸Cの方向が傾くように偏心される。つまり、回転する独楽の回転トルクが小さくなり、重力の作用で心棒が揺れるような動作(以下この動作をジグリング動作と呼ぶ)を行うような状態にできるようにしている。 【0035】 このようにして、カプセル本体3をそのカプセル本体3の直径と略同じ程度の管腔内でその管腔の長手方向に沿って進行或いは後退させるような場合には、カプセル本体3をその長手方向の回りで回転させる回転磁界を印加することにより、スムーズに移動させることができる。 【0036】 これに対して、管腔の曲がっているような部分で、カプセル本体3が曲がり部分に当たり、単に長手方向の回りで回転させた場合には屈曲している方向にスムーズに移動させにくい場合がある。そのような場合には、上述のようにカプセル本体3の長手方向の中心軸Cに沿ってその中心の周りで、かつ中心軸Cを回転させるような力が作用するように振動磁界を印加することにより、カプセル本体3をジグリング動作をさせ、ジグリング動作の際の長手方向が管腔の屈曲方向の状態になった場合にその方向にスムーズにカプセル本体3を移動させることができるようにしている。 【0037】 尚、ジョイスティックを傾動させることにより、現在の進行方向から所望とする任意の方向に回転磁界の向きを制御できるように、カプセル本体3の状態或いは回転磁界の状態を常時把握している。本実施例では、回転磁界の状態(具体的には、回転磁界の向き及び磁界の向き)を記憶回路28に常時記憶するようにしている。 【0038】 具体的には、図2における操作入力装置8における操作の指示信号は制御回路27に入力され、制御回路27は指示信号に対応した回転磁界を発生させる制御信号を磁界制御装置5に出力すると共に、その回転磁界の向き及び磁界の向きの情報を記憶回路28に記憶する。 【0039】 従って、記憶回路28には、回転磁界発生装置4により発生される回転磁界及びその回転磁界を形成する周期的に変化する磁界の向きの情報が常時記憶されるようになっている。 【0040】 尚、記憶回路28は制御回路27からの回転磁界の向き及び磁界の向きの制御信号に対応する情報を記憶する場合に限定されるものでなく、制御回路27から磁界制御装置5に出力された制御信号により、磁界制御装置5における交流電流発生&制御部31及びドライバ部32を経て回転磁界発生装置4に実際に出力される回転磁界の向き及び磁界の向きを決定する情報を磁界制御装置5側から制御回路27に送り、記憶回路28に記憶するようにしても良い。 【0041】 また、本実施例では回転磁界の印加開始時及び印加停止時や回転磁界の向き(換言するとカプセルの進行方向の向き)等を変更する場合には、カプセル本体3に急激な力が作用することなく円滑に作用するように回転磁界を連続的に変化させるように制御するようにしている。 【0042】 また、本実施例ではカプセル本体3の回転により、撮像素子14で撮像された画像も回転することになるので、これをそのまま表示装置7に表示すると、表示される画像も回転した画像となってしまい、方向入力装置8bによる所望の向きへの指示操作の操作性が低下するため表示画像の回転を静止させることが望まれる。 【0043】 そこで、本実施例では、特願2002−105493号で説明しているように回転画像を回転が静止した画像に補正する処理をデータ処理回路26及び制御回路27で行うようにしている。 【0044】 尚、磁界の向き情報を元に、画像を回転させ、カプセル本体3の回転をキャンセルさせて表示させるようにしても良い(また、画像の相関処理等を行って、所定の向きの静止画を表示するようにしてもよい)。 【0045】 また、図5に示すように前記方向/位置検出装置9は、前記カプセル本体3の共振回路40に誘導起電力を発生させるための交流磁界を発生する第2の磁界発生手段としての励磁コイルアレイ51と、カプセル本体3の共振回路40により発生した磁界を検出してカプセル本体3の長手方向の向き(方向)を検出すると共に位置も検出する検出コイルアレイ52と、を有して構成されている。 【0046】 前記励磁コイルアレイ51と前記検出コイルアレイ52とは1組として構成され、本実施例では直交する3軸方向の磁界を発生するように3組配置されている。 また、前記方向/位置検出装置9は、前記検出コイルアレイ52により検出された信号を測定する信号測定器53と、この信号測定器53により測定されたデータに基づき、カプセル本体3の長手方向の向き(方向)を算出すると共に位置も算出する演算処理部54と、この演算処理部54の制御により、前記共振回路40を相互誘導させるのに必要な交流磁界を発生させるために前記励磁コイルアレイ51を所定の発振周波数、例えば1kHz〜1MHzで発振させる発振器55とを有している。 【0047】 ここで、前記検出コイルアレイ52により検出される測定磁界Btotal(ベクトル)は、励磁コイルアレイ51により発生する印加磁界をBext(ベクトル)とし、共振回路40により発生する磁界をBreso(ベクトル)として、 [式1]
である。 【0048】 尚、共振回路40により発生する磁界は、共振回路40の位置,方向の関数として、3次元座標上(不図示)で以下のように記述できる。 【0049】 [式2]
但し、 x0:カプセル本体3のx座標,y0:カプセル本体3のy座標, z0:カプセル本体3のz座標, θ:カプセル本体3のz軸の回りの角度、φ:カプセル本体3のy軸の回りの角度, r:共振回路40から検出コイルアレイ52までの距離, M:共振回路40が生成する等価的な磁気モーメントの強さ 即ち、演算処理部54は、検出コイルアレイ52により検出される測定磁界Btotalから励磁コイルアレイ51により発生する印加磁界Bextを減算して共振回路40により発生する磁界Bresoを求め、この値からカプセル本体3の位置(x,y,z)、カプセル本体3の向き(θ,φ)及び等価的磁気モーメントMを算出するようになっている。 【0050】 尚、前記励磁コイルアレイ51及び前記検出コイルアレイ52は、例えば図6ないし図8に示すように前記回転磁界発生装置4内に組み込まれて構成されている。 【0051】 図6ないし図8に示すように前記励磁コイルアレイ51a,51b及び前記検出コイルアレイ52a,52bは、例えば、患者の体が入れるように頭部及び足部の部分を除いた4面に対して、一様に複数のセンスコイル61が配置されて対向するように構成されている。 【0052】 そして、前記励磁コイルアレイ51a,51b及び前記検出コイルアレイ52a,52bは、例えば、手前側の一面を励磁側とすれば、対向する反対側の一面は検出側となるように兼用可能であり、上述したように1組として構成され、直交する3軸方向の磁界を発生するように3組配置されている。尚、頭部及び足部の部分に対する1組としては、検出コイルアレイ52を配置することができないので、センスコイル61の方向(向き)と90度異なるセンスコイル63を他の4面に振り分けて形成している。 【0053】 また、励磁コイルアレイ51a,51bの代わりに共振回路40に誘導起電力を安定して強く発生させるために、前記回転磁界発生装置4と同様な立方体形状に構成した3組の励磁用対向コイル(ヘルムホルツコイル)62a,62b,62cで、それぞれの磁界発生方向が直交している3軸ヘルムホルツコイルとしても良い。これにより、共振回路40に誘導起電力を安定して発生させて、前記検出コイルアレイ52a,52bにより共振回路40の磁界を検出できる。 【0054】 尚、前記励磁コイルアレイ51及び前記検出コイルアレイ52は、図9及び図10に示すように直交する3軸方向の磁界を発生するように2組を所定の角度で山型形状に配置(51b(52b),51c(52c))して形成しても良い。また、同様に、前記励磁用対向コイル(ヘルムホルツコイル)62も2組を所定の角度で山型形状に配置(62b,62c)して形成しても良い。 【0055】 このように構成されている方向/位置検出装置9は、前記演算処理部54により算出したカプセル本体3の向き(方向)及び位置情報を前記処理装置6の制御回路27に入力するようになっている。 【0056】 そして、制御回路27は、操作入力装置8が操作された場合、記憶回路28に記憶された情報と、方向/位置検出装置9により検出された情報により、後述のフローチャートに従って、回転磁界を発生したり、発生する回転磁界の向き等を制御する動作を行うようになっている。 【0057】 このような構成による本実施例の作用を説明する。 【0058】 尚、本実施例では、回転磁界発生を行うのは回転磁界発生装置4の3組の対向コイル(ヘルムホルツコイル)33a〜33cであり、カプセル内コイル42に誘導起電力を発生させるための交流磁界を印加するのは励磁コイルアレイ51a〜51cであり(励磁用対向コイル(ヘルムホルツコイル)62a〜62cを用いた説明ではない)、カプセル内コイル42の誘導起電力により流れた電流が発生させる磁界を検出するのは検出コイルアレイ52a〜52cである。 【0059】 カプセル本体3により体腔内を検査する場合、患者はこのカプセル本体3を飲み込む。体腔内に挿入されたカプセル本体3は食道等を通過する際に、照明素子15で照明し、撮像素子14で撮像した画像を無線回路22を経て体外の処理装置6に無線で送る。 【0060】 処理装置6は無線回路25で受信し、復調された画像データをデータ処理回路26内部などに設けた(ハードディスク等の)画像記憶デバイスに蓄積すると共に、表示用の処理を行い、表示装置7に出力してカプセル本体3により順次撮像された画像を表示する。 【0061】 ここで、本実施例では、図11に示すフローチャートに従って制御回路27が方向/位置検出装置9により検出されたカプセル本体3の向き(方向)及び位置情報に基づき、回転磁界を発生したり、発生する回転磁界の向き等を制御する動作を行う。 【0062】 先ず、制御回路27は、方向/位置検出装置9を制御駆動してカプセル本体3の向き(方向)及び位置を測定する(ステップS1)。 【0063】 方向/位置検出装置9は、発振器55により励磁コイルアレイ51を所定の発振周波数、例えば1kHz〜1MHzで発振させ、交流磁界を発生させる。 【0064】 すると、カプセル本体3の共振回路40は、交流磁界により相互誘導して誘導起電力を発生し、カプセル内コイル42に電流を流し磁界を発生する。そして、この共振回路40による磁界は、検出コイルアレイ52により検出される。この検出コイルアレイ52により検出された測定値は、信号測定器53により取り込まれて演算処理部54へ入力される。 【0065】 演算処理部54は、入力された測定値に基づき、上述した式1及び式2から共振回路40の向き(方向)及び位置を算出し、算出した結果をカプセル本体3の向き(方向)及び位置データとして制御回路27に出力する。 【0066】 そして、制御回路27は、方向/位置検出装置9から入力されたカプセル本体3の向き(方向)及び位置データに基づき、回転磁界発生装置4を制御駆動して回転磁界を発生させ、この回転磁界の向きを設定(セット)する(ステップS2)。 【0067】 そして、制御回路27は、術者の操作による操作入力装置8、例えば、方向入力装置8aのジョイスティックの入力に従い、カプセル本体3を所望の向き(方向)及び位置に制御するよう回転磁界発生装置4を制御駆動する。 【0068】 即ち、制御回路27は、操作入力装置8(ジョイスティック)の入力を検出し(ステップS3)、入力が有る(ステップS4)と判断した場合、この操作入力装置8の操作に応じて、カプセル本体3を所望の向き(方向)及び位置に制御するよう回転磁界発生装置4により生成する次の回転磁界の生成条件を算出し(ステップS5)、回転磁界を生成(付加)する(ステップS6)。尚、制御回路27は、操作入力装置8(ジョイスティック)の入力がない場合、この入力が有るまで設定された回転磁界の方向を維持する。 【0069】 そして、カプセル本体3は、生成された回転磁界に従い、向き(方向)及び位置を変える。ここで、カプセル本体3は、管腔の状態、例えば、体液や襞の存在や臓器内の広さ等の状態により、操作入力装置8の操作に対して動き過ぎたり動きにくかったりして向きやすさの度合いが変化し、算出したカプセル本体3の向きとはならない誤差が生じる。 【0070】 そこで、制御回路27は、再びカプセル本体3の向き(方向)及び位置を測定し、上記誤差を修正するよう以下の制御を行う。 【0071】 即ち、制御回路27は、再び方向/位置検出装置9を制御駆動してカプセル本体3の向き(方向)及び位置データを測定する(ステップS7)。 【0072】 そして、制御回路27は、方向/位置検出装置9から得られたカプセル本体3の向き(方向)データと、回転磁界発生装置4により生成した回転磁界の向き(回転磁界の磁界回転平面の法線方向)データとを比較し(ステップS8)、この比較した結果が予め設定した設定値αより大きいか否かを判断する(ステップS9)。 【0073】 そして、制御回路27は、方向/位置検出装置9から得られたカプセル本体3の向き(方向)データと、回転磁界発生装置4により生成した回転磁界の向きデータとを比較した結果が設定値αより大きい場合、回転磁界の向きを、測定されたカプセル本体3の向きデータとして設定し(ステップS10)、S3からS10まで繰り返す。 【0074】 この結果、カプセル型医療装置磁気誘導システム1は、操作入力装置8の操作の度毎に、カプセル本体3の向きデータを更新するので、操作入力装置8の操作に対する管腔の状態による誤差が生じることが無い。従って、本実施例のカプセル型医療装置磁気誘導システム1は、カプセル本体3をスムーズに磁気誘導して動作させることができる。 【0075】 尚、カプセル型医療装置磁気誘導システム1は、図12及び図13に示すように構成しても良い。 【0076】 図12に示すように磁界制御装置5Bは、回転磁界発生装置4により生成した回転磁界の向きデータに基づき、カプセル本体3の向きを算出する向き算出部71と、制御回路27により算出された帰還率に基づき、交流電流発生&制御部31が生成する交流電流を調整するための帰還率調整部72とを設けて構成されている。 【0077】 そして、制御回路27は、図13に示すフローチャートに従って、方向/位置検出装置9により検出されたカプセル本体3の向き(方向)及び位置情報に基づき、回転磁界を発生したり、発生する回転磁界の向き等を制御する動作を行う。尚、図13に示すフローチャートは、操作入力装置8の入力が検出されたと判断されるS14までは、上記第1実施例のフローチャートのS1からS4までの動作とほぼ同様であり、説明を省略する。 【0078】 また、本変形例では、回転磁界発生を行うのは回転磁界発生装置4の3組の対向コイル(ヘルムホルツコイル)33a〜33cであり、カプセル内コイル42に誘導起電力を発生させるための交流磁界を印加するのは励磁用対向コイル(ヘルムホルツコイル)62a〜62cであり、カプセル内コイル42の誘導起電力により流れた電流が発生させる磁界を検出するのは検出コイルアレイ52a〜52cである。 【0079】 操作入力装置8(ジョイスティック)の入力が有る(ステップS14)と判断した場合、制御回路27は、操作入力装置8の操作に応じて、カプセル本体3を所望の向き(方向)及び位置に制御するよう回転磁界発生装置4により生成する次の回転磁界の生成条件を算出し(ステップS15)、回転磁界を生成(付加)する(ステップS16)。 【0080】 そして、カプセル本体3は、生成された回転磁界に従い、向き(方向)及び位置を変える。ここで、カプセル本体3は、上述したように管腔の状態、例えば、体液や襞の存在や臓器内の広さ等の状態により、操作入力装置8の操作に対して動き過ぎたり動きにくかったりして向きやすさの度合いが変化し、算出したカプセル本体3の向きとはならない誤差が生じる。 【0081】 そこで、制御回路27は、再びカプセル本体3の向き(方向)及び位置を測定し、上記誤差を修正するよう以下の制御を行う。 【0082】 先ず、制御回路27は、再び方向/位置検出装置9を制御駆動してカプセル本体3の向き(方向)及び位置データを測定し、カプセル本体3の向き(方向)を検出する(ステップS17)。 【0083】 次に、制御回路27は、向き算出部71を制御して回転磁界発生装置4により生成した回転磁界の向きデータと、カプセル本体3の向き(方向)及び位置データとを比較する。そして、制御回路27は、向き算出部71から得られた回転磁界の向きデータと、方向/位置検出装置9から得られたカプセル本体3の向き(方向)データとの差分(Δθ,Δφ)を算出する(ステップS18)。 【0084】 次に、制御回路27は、操作入力装置8(ジョイスティック)の入力を検出し(ステップS19)、この操作入力装置8の操作に応じたカプセル本体3の方向変化分(θ’,φ’)を算出する(ステップS20)。 【0085】 そして、制御回路27は、算出したカプセル本体3の方向変化分(θ’,φ’)から帰還率Aを乗算した差分(Δθ,Δφ)を減算して操作入力装置8の操作に応じたカプセル本体3の向き(方向)の変化量(変化指示量)を算出する(ステップS21)。 【0086】 ここで、算出される操作入力装置8の操作に応じたカプセル本体3の向き変化指示量(θ,φ)は、 (θ,φ)=(θ’−AΔθ,φ’−AΔφ) 但し、A:帰還率 となる。 【0087】 次に、制御回路27は、算出したカプセル本体3の向き変化指示量(θ,φ)に基づき、操作入力装置8の操作に応じた向き(方向)となるよう回転磁界発生装置4により生成する次の回転磁界の生成条件を算出する(ステップS22)。 そして、制御回路27は、算出した回転磁界の生成条件に基づき、回転磁界を生成(付加)し(ステップS16)、以降繰り返す。 【0088】 この結果、変形例のカプセル型医療装置磁気誘導システム1は、上記第1実施例よりもより安定的にカプセル本体3の動作を制御することができる。 【0089】 尚、図13に示したフローチャートは、帰還率Aを予め所定の設定値に設定しているが、帰還率Aを可変にするような制御を行うように構成しても良い。 【0090】 尚、上記図11又は図13のフローチャートで説明した制御において、カプセル本体3のカプセル内コイル42の向きと、方向/位置検出装置9の励磁用対向コイル(ヘルムホルツコイル)62a〜62c及び検出用コイルアレイ52a〜52cの向きと、の3つが一致していると高精度の方向/位置検出が可能となるが、カプセル本体3の角度がついてくると、上記方向/位置検出の精度が落ちてくる。 【0091】 このため、上記方向/位置検出の精度を高精度に保つために、更に図14に示すフローチャートの制御を、上記図13のフローチャートで説明した制御に加えるように構成する。即ち、図14に示すように制御回路27は、先ず、初期値として予め判っているカプセル本体3の向き(方向)に方向/位置検出装置9の励磁用対向コイル(ヘルムホルツコイル)62a〜62cが生成する交流磁界の向きを入力して設定し(ステップS31,32)、方向/位置検出装置9を制御駆動して位置/向きの検出を実施する(ステップS33)。 【0092】 次に、制御回路27は、励磁用対向コイル(ヘルムホルツコイル)62a〜62cにより生成される交流磁界の向きと、算出されたカプセル本体3の向きとのなす角βを算出する(ステップS34)。 【0093】 そして、制御回路27は、算出したβを閾値β0(例えば、30°又は45°)と比較し(ステップS35)、この閾値β0を超えた場合、算出したβに基づいて励磁用対向コイル(ヘルムホルツコイル)62a〜62cにより生成される交流磁界の向きを設定してカプセル本体3の向きとする(ステップS36)。以降、S33からS36を繰り返す。 この結果、上記制御を加えることにより、カプセル型医療装置磁気誘導システム1は、カプセル本体3のカプセル内コイル42の向きと、方向/位置検出装置9の励磁用対向コイル(ヘルムホルツコイル)62a〜62cにより生成される交流磁界の向きが略一致し、この結果、カプセル本体3のカプセル内コイル42の向きと、方向/位置検出装置9の励磁用対向コイル(ヘルムホルツコイル)62a〜62c及び検出用コイルアレイ52a〜52cの向きと、の3つが略一致するようになるので、より精度の高い制御を行うことができる。 【0094】 また、ヘルムホルツコイル62は、3軸方向の磁界を発生させるように、3組のヘルムホルツコイル62a,62b,62cにより構成されているので、交流磁界の向きを任意に設定することが可能となる。 【0095】 尚、カプセル本体3の共振回路40を構成しているカプセル内コイル42は、例えば、図15に示すように構成しても良い。 【0096】 図15(A),(B)に示すようにカプセル内コイル42は、カプセル本体3の内蔵物を被覆する被覆部材81に巻回され、その外周を樹脂材料によりコーティングされている。前記被覆部材81は、パーマロイやニッケル、鉄等の高透磁率部材である高透磁率箔により形成されており、渦電流を防止するために円弧状に形成されている。 【0097】 また、図15(C)に示すようにカプセル内コイル42は、パーマロイやニッケル、鉄等の高透磁率部材により形成されている棒状部材82に巻回するように構成しても良い。尚、図15(A),(B),(C)中では、螺旋状突起(或いはスクリュウ部)12は、省略している。 これにより、カプセル本体3は、上記カプセル内コイル42により構成される共振回路40が発生する磁界をより強くすることができ、方向/位置検出装置9による方向/位置の精度を高めることができる。 【0098】 更に、上記カプセル内コイル42により構成される共振回路40を用いて図16に示すような電源供給回路を構成して電源供給を行うようにしても良い。 【0099】 図16(A)に示す電源供給回路90Aは、カプセル内コイル42の両端に2つの切換スイッチ91を設け、端子a側にコンデンサ41を接続し、端子b側に電源回路92を接続して構成されている。電源回路92の出力側は、一端がカプセル内部の各回路に接続され、他端が2次電池又はスーパーキャパシタに接続されている。 【0100】 前記切換スイッチは、制御回路27により切換制御されるようになっており、前記方向/位置検出装置9による方向/位置検出の場合、端子a側に切り換えて共振回路40を形成し、電源供給の場合、端子b側に切り換えて電源回路92に接続するようになっている。 【0101】 また、図16(B)に示す電源供給回路90Bは、前記電源供給回路90Aに対して共振回路40と電源回路92とをトランス93により接続して構成されている。これにより、電源供給回路90Bは、上記電源供給回路90Aに比べて、前記方向/位置検出装置9による方向/位置検出に対して電源供給による影響を少なくすることができる。 【0102】 また、図16(C)に示す電源供給回路90Cは、前記電源供給回路90Bに対し、2つの切換スイッチ94を介して共振回路40と電源回路92とを接続して構成されている。上記電源供給回路を構成することにより、カプセル本体3の電源供給を行うことが可能となる。 【0103】 尚、上述した各実施例等を部分的に組み合わせる等して構成される実施例等も本発明に属する。 【0104】 [付記] (付記項1) 体腔内に挿入されるカプセル型医療装置本体に設けた磁石と、 任意の方向に磁界を発生する第1の磁界発生手段と、 前記第1の磁界発生手段により発生した磁界と前記磁石との作用により前記カプセル型医療装置本体に推力を発生させる推力発生機構と、 前記カプセル型医療装置本体の向きを検出する向き検出手段と、 前記向き検出手段により検出した前記カプセル型医療装置本体の向き情報に基づき、前記第1の磁界発生手段により発生する磁界を制御する制御手段と、 を具備したことを特徴とするカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0105】 (付記項2) 前記向き検出手段は、 前記カプセル型医療装置本体に設けられたコイルと、 前記カプセル型医療装置本体に設けた前記コイルに誘導起電力を発生させるための交流磁界を発生する第2の磁界発生手段と、 前記カプセル型医療装置本体に設けた前記コイルからの磁界強度を検出する磁界検出手段と、 前記磁界検出手段からの検出値を受け、前記カプセル型医療装置本体の向き及び位置を算出する算出手段と、 を具備したことを特徴とする付記項1に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0106】 (付記項3) 前記コイルにコンデンサが接続され共振回路を構成することを特徴とする付記項2に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0107】 (付記項4) 体腔内に挿入されるカプセル型医療装置本体に設けた磁石と、 任意の方向に磁界を発生する第1の磁界発生手段と、 前記第1の磁界発生手段により発生した磁界と前記磁石との作用により前記カプセル型医療装置本体に推力を発生させる推力発生機構と、 前記カプセル型医療装置本体の向き及び位置を検出する向き及び位置検出手段と、 前記向き及び位置検出手段により検出した前記カプセル型医療装置本体の向き及び位置情報に基づき、前記第1の磁界発生手段により発生する磁界を制御する制御手段と、 を具備したことを特徴とするカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0108】 (付記項5) 前記向き及び位置検出手段は、 前記カプセル型医療装置本体に設けられたコイルと、 前記カプセル型医療装置本体に設けた前記コイルに誘導起電力を発生させるための交流磁界を発生する第2の磁界発生手段と、 前記カプセル型医療装置本体に設けた前記コイルからの磁界強度を検出する磁界検出手段と、 前記磁界検出手段からの検出値を受け、前記カプセル型医療装置本体の向き及び位置を算出する算出手段と、 を具備したことを特徴とする付記項4に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0109】 (付記項6) 前記コイルにコンデンサが接続され共振回路を構成することを特徴とする付記項5に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0110】 (付記項7) 前記第1の磁界発生手段が回転磁界を発生する回転磁界発生手段であり、 前記推力発生機構が前記カプセル型医療装置本体に設けた螺旋構造部である ことを特徴とする付記項1又は4に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0111】 (付記項8) 前記制御手段は、前記回転磁界発生手段により発生する回転磁界の磁界回転平面の法線方向と、前記向き検出手段又は前記向き及び位置検出手段により検出した前記カプセル型医療装置本体の向きとのなす角を、設定値以下にするよう前記回転磁界発生手段の制御を行うことを特徴とする付記項8に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0112】 (付記項9) 前記カプセル型医療装置本体の長軸方向と前記コイルの向きとを略並行に構成したことを特徴とする付記項1又は4に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0113】 (付記項10) 前記第2の磁界発生装置は、少なくとも1組以上の対向コイルにより構成したことを特徴とする付記項2又は5に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0114】 (付記項11) 前記第2の磁界発生装置は、それぞれ直交するように配置した2組又は3組の対向コイルであり、 前記制御手段は、前記2組又は3組の対向コイルにより発生する磁界の向きと、前記算出手段により算出した前記カプセル型医療装置本体の向きとのなす角が設定値以下になるよう前記対向コイルにより発生する磁界の向きを制御する ことを特徴とする付記項2又は5に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0115】 (付記項12) 前記コイルに接続した電源回路を有し、この電源回路により前記カプセル型医療装置本体の内部回路へ電源供給することを特徴とする付記項2又は5に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0116】 (付記項13) 前記共振回路に、トランスの一次側を接続し、このトランスの二次側コイルを電源回路に接続して、この電源回路により前記カプセル型医療装置本体の前記内部回路へ電源供給を行うことを特徴とする付記項2又は5に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0117】 (付記項14) 前記制御手段は、前記カプセル型医療装置本体の向きを変更する入力手段を有し、この入力手段の情報と前記向き検出手段又は前記向き及び位置検出手段により検出した前記カプセル型医療装置本体の向き情報に基づき、前記第1の磁界発生手段を制御することを特徴とする付記項2又は5に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0118】 (付記項15) 前記カプセル型医療装置本体の外周面に前記コイルを形成したことを特徴とする付記項9に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0119】 (付記項16) 前記コイルの内空側に、高透磁率部材を配置したことを特徴とする付記項15に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0120】 (付記項17) 前記高透磁率部材を高透磁率箔により形成したことを特徴とする付記項16に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0121】 (付記項18) 前記電源回路と前記コイルとの間に接続状態を切り換える切換手段を設けたことを特徴とする付記項12に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0122】 (付記項19) 前記コンデンサと前記コイルとの間に接続状態を切り換える切換手段を設けたことを特徴とする付記項12に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【0123】 (付記項20) 前記対向コイルは、ヘルムホルツコイルであることを特徴とする付記項10〜12に記載のカプセル型医療装置磁気誘導システム。 【図面の簡単な説明】 【0124】 【図1】一実施例のカプセル型医療装置磁気誘導システムの全体構成図である。 【図2】図1のカプセル型医療装置磁気誘導システムの回路ブロック図である。 【図3】カプセル本体の側面説明図である。 【図4】回転磁界を印加する時の回転磁界の変化の様子の説明図である。 【図5】カプセル本体に対する方向/位置検出装置による方向/位置検出の説明図である。 【図6】回転磁界発生装置及び方向/位置検出装置を示す説明図である。 【図7】図6の回転磁界発生装置及び方向/位置検出装置の拡大斜視図である。 【図8】図7の回転磁界発生装置及び方向/位置検出装置の切断図である。 【図9】図7の方向/位置検出装置の変形例を示す斜視図である。 【図10】図9の回転磁界発生装置及び方向/位置検出装置の切断図である。 【図11】方向/位置検出装置により検出されたカプセル本体の向き(方向)及び位置情報に基づき、回転磁界の向き等を制御する動作を示すフローチャートである。 【図12】図2の方向/位置検出装置の変形例を示す回路ブロック図である。 【図13】図12の方向/位置検出装置により検出されたカプセル本体の向き(方向)及び位置情報に基づき、回転磁界の向き等を制御する動作を示すフローチャートである。 【図14】図11又は図13のフローチャートに更に加える制御を示すフローチャートである。 【図15】共振回路を構成しているコイルの変形例を示すカプセル本体の説明図である。 【図16】図15のコイルにより構成される共振回路を用いて構成した電源供給回路を示す回路ブロック図である。 【符号の説明】 【0125】 1 カプセル型医療装置磁気誘導システム 3 カプセル本体 4 回転磁界発生装置 5 磁界制御装置 6 処理装置 7 表示装置 8 操作入力部 8a 方向入力装置 8b 速度入力装置 8c 機能ボタン 9 方向/位置検出装置 12 螺旋状突起 16 マグネット 20 信号処理回路 26 データ処理回路 27 制御回路 31 交流電流発生&制御部 32 ドライバ部 33a〜33c 電磁石 40 共振回路 41 コンデンサ 42 カプセル内コイル 51(51a〜51c) 励磁コイルアレイ 52(52a〜52c) 検出コイルアレイ 53 信号測定器 54 演算処理部 55 発振器 61,63 センスコイル 62(62a〜62c) 励磁用対向コイル(ヘルムホルツコイル)
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス株式会社
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| 【出願日】 |
平成19年9月26日(2007.9.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076233 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 進
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| 【公開番号】 |
特開2008−29864(P2008−29864A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2007−249992(P2007−249992) |
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