| 【発明の名称】 |
X線撮影装置およびその回転面の調整方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】ヤング シー
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| 【要約】 |
【課題】X線フィルムを使用することなくX線検出器で回転面を把握し、回転面を調整するX線撮影装置およびその方法を提供する。
【構成】回転面の調整方法は、X線検出器(70)により第一位置に配置されたX線管(125)からの第一X線の領域を検出する工程(ステップS62)と、X線管を第一位置から第一位置と異なる第二位置へ移動させる工程と、X線検出器(70)により第二位置に配置されたX線管(125)からの第二X線の領域を検出する工程(ステップS62)と、第一X線による検出領域と第二X線による検出領域とからX線管(125)とコリメータ(126)との調整量を演算する工程(ステップS64)とを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 X線管と、前記X線管に対向して配置され、前記X線管から照射されるX線を検出するX線検出器と、X線検出器に照射されるX線の範囲を制限する開口部を有するコリメータとを有するX線撮影装置において、 前記X線撮影装置は、 前記X線管から前記コリメータを介して照射されるX線を、異なる2以上の距離においてそれぞれ検出するX線管位置検査用X線検出器と、 前記異なる2以上の距離において検出されたそれぞれのX線検出位置の相違を用いて、前記X線管の位置ずれ量を算出する算出手段と、 前記算出手段により算出された前記X線管の位置ずれ量に基づいて、前記X線管の位置ずれ量を調整する調整手段と を有することを特徴とするX線撮影装置。 【請求項2】 前記X線管を、前記X線管位置検査用X線検出器を挟んで180度対向した位置に配することによって、前記X線管から前記コリメータを介して照射されるX線を、異なる2以上の距離においてそれぞれ検出することを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。 【請求項3】 前記X線管位置検査用X線検出器を、前記X線管に対して移動させることにより、前記X線管から前記コリメータを介して照射されるX線を、異なる2以上の距離においてそれぞれ検出することを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。 【請求項4】 前記X緯撮影装置は、 第一のX線管と、前記第一のX線管に対向して配置され、前記第一のX線管から照射されるX線を検出する第一のX線検出器と、前記第一のX線管と前記第一のX線検出器との位置関係を維持して被検体の周囲を回転する回転手段と、前記第一のX線検出器に照射されるX線の範囲を制限する開口部を有するコリメータとを有し、前記被検体の断層像を撮影するX線CT部と、 第二のX線管と、被検体を挟んで前記第二のX線管に対向して配置され、前記第二のX線管から照射されるX線を検出する第二のX線検出器とを有し、前記被検体の透視画像を撮影するX線CR部とを備え、 位置ずれが調整される前記X線管は、前記第一のX線管であり、 前記X線管位置検査用X線検出器は、前記第二のX線検出器であり、 前記調整手段によって、X線CT部の回転手段による回転面の位置ずれを調整することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のX線撮影装置。 【請求項5】 前記X線管位置検査用X線検出器は、被検体を載置するクレードルに配置されていることを特徴とする請求項4に記載のX線撮影装置。 【請求項6】 X線撮影装置のX線管とコリメータとの回転面の位置を調整する回転面の調整方法において、 X線検出器により、第一位置に配置された前記X線管からの第一X線の領域を検出する工程と、 前記X線管を前記第一位置から前記第一位置と異なる第二位置へ移動させる工程と、 前記X線検出器により、前記第二位置に配置された前記X線管からの第二X線の領域を検出する工程と、 前記第一X線による検出領域と前記第二X線による検出領域とから、前記X線管と前記コリメータとの調整量を演算する工程と を備えたことを特徴とする回転面の調整方法。 【請求項7】 前記第一位置と前記第二位置とは、前記X線検出器を挟んで180度対向していることを特徴とする請求項6の回転面の調整方法。 【請求項8】 前記調整量を演算する工程は、前記第二X線のみの検出領域幅を演算することで、前記調整量を演算することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の回転面の調整方法。 【請求項9】 X線撮影装置のX線管とコリメータとの回転面の位置を調整する回転面の調整方法において、 前記X線管からのX線の照射方向の第三位置にX線検出器を配置する工程と、 前記第三位置に配置されたX線検出器により、前記X線管からの第三X線の領域を検出する工程と、 前記第三位置とは異なる前記照射方向の第四位置に前記X線検出器を移動させる工程と、 前記第四位置に配置されたX線検出器により、前記X線管からの第四X線の領域を検出する工程と、 前記第三X線による検出領域と前記第四X線による検出領域とから、前記X線管と前記コリメータとの調整量を演算する工程と を備えたことを特徴とする回転面の調整方法。 【請求項10】 前記X線検出器は、被検体を載置するクレードルに配置されていることを特徴とする請求項6または請求項9に記載の回転面の調整方法。 【請求項11】 前記調整量を演算する工程は、前記第四X線のみの検出領域幅を演算することで、前記調整量を演算することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の回転面の調整方法。 【請求項12】 さらに、前記調整量に基づいて、前記X線管を移動させる工程を備えることを特徴とする請求項6ないし請求項11のいずれか一項に記載の回転面の調整方法。 【請求項13】 前記回転面の調整方法は、前記X線管を最初に装着した際にまたは交換した際に行うことを特徴とする請求項6ないし請求項12のいずれか一項に記載の回転面の調整方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、X線断層像を撮影するX線CT(Computed Tomography)装置のX線管とコリメータとの位置関係を調整するX線撮影装置およびその調整方法に関する。 【背景技術】 【0002】 X線撮影装置、たとえばX線CT装置では、被検体の正確な各スライス位置の断層像を得るために、スキャン開始前の被検体を正確に位置決めしなければならない。そのため、X線管を交換して新たに取り付ける際には、一度、X線管がガントリ内で回転することにより形成する面である回転面(Plane of Rotation:POR)を確認する必要がある。 【0003】 回転面を確認するためには、クレードル上にファントムを配置し、そのファントムにX線フィルムを取り付ける。そして、X線管からコリメータを介してX線を照射する。その後X線フィルムを露光して、その露光状態から回転面を把握する。回転面を把握できれば、X線管とコリメータとの位置関係が把握できるため、X線管とコリメータと少なくとも一方を移動させることで、正確なスライス位置を得ている。 【特許文献1】特開2001−346793号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかし、ファントムに取り付けたX線フィルムを現像しなければならないので、時間と手間がかかる作業であった。 そこで、本発明の目的は、X線フィルムを使用することなくX線検出器で回転面を把握し、回転面を調整するX線撮影装置およびその調整方法を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 第1の観点では、本発明のX線撮影装置は、X線管からコリメータを介して照射されるX線を異なる2以上の距離においてそれぞれ検出するX線管位置検査用X線検出器と、異なる2以上の距離において検出されたそれぞれのX線検出位置の相違を用いてX線管の位置ずれ量を算出する算出手段と、算出手段により算出されたX線管の位置ずれ量に基づいてX線管の位置ずれ量を調整する調整手段とを有する。 この第1の観点におけるX線撮影装置では、X線フィルムを使用することなく、異なる2以上の距離において検出されたそれぞれのX線検出位置の相違を用いてX線管の位置ずれ量を算出する。そして算出されたX線管の位置ずれ量に基づいてX線管の位置ずれ量を調整する。このため、調整にかかる時間を削減することができ、正確な測定が可能である。 【0006】 第2の観点では、本発明のX線撮影装置は、X線管を、X線管位置検査用X線検出器を挟んで180度対向した位置に配することによって、X線管からコリメータを介して照射されるX線を、異なる2以上の距離においてそれぞれ検出する。 この第2の観点におけるX線撮影装置では、X線管位置検査用X線検出器を挟んでX線管を180度対向した位置に配置することで異なる2以上の距離を確保することができる。 【0007】 第3の観点では、本発明のX線撮影装置は、X線管位置検査用X線検出器を、X線管に対して移動させることにより、X線管からコリメータを介して照射されるX線を、異なる2以上の距離においてそれぞれ検出する。 この第3の観点におけるX線撮影装置では、X線管位置検査用X線検出器を、X線管に対して移動させることで異なる2以上の距離を確保することができる。 【0008】 第4の観点では、本発明のX線撮影装置は、第一のX線管と、第一のX線管に対向して配置され、第一のX線管から照射されるX線を検出する第一のX線検出器と、第一のX線管と第一のX線検出器との位置関係を維持して被検体の周囲を回転する回転手段と、第一のX線検出器に照射されるX線の範囲を制限する開口部を有するコリメータとを有し、被検体の断層像を撮影するX線CT部と、第二のX線管と、被検体を挟んで第二のX線管に対向して配置され第二のX線管から照射されるX線を検出する第二のX線検出器とを有し被検体の透視画像を撮影するX線CR部とを備え、位置ずれが調整されるX線管は第一のX線管であり、X線管位置検査用X線検出器は第二のX線検出器であり、調整手段によって、X線CT部の回転手段による回転面の位置ずれを調整する。 この第4の観点におけるX線撮影装置が、X線CT部とX線CR部とを備えるものであれば、X線CT部の第一のX線管の回転面の位置ずれを、X線CR部の第二のX線検出器で調整できる。X線フィルムを使用することなく、また、別のX線検出器を用意することなく、第一のX線管を調整することができる。 【0009】 第5の観点では、本発明のX線管位置検査用X線検出器は、被検体を載置するクレードルに配置されている。 この第5の観点におけるX線撮影装置では、特にX線検出器を用意することなく、X線CR撮影に使用されるX線検出器を使用することができるため、コストを削減できる。 【0010】 第6の観点では、本発明の回転面の調整方法は、X線検出器により第一位置に配置されたX線管からの第一X線の領域を検出する工程と、X線管を第一位置から第一位置と異なる第二位置へ移動させる工程と、X線検出器により第二位置に配置されたX線管からの第二X線の領域を検出する工程と、第一X線による検出領域と第二X線による検出領域とから、X線管とコリメータとの調整量を演算する工程とを備える。 この第6の観点における回転面の調整方法では、X線フィルムを使用することなく、電気的な処理で調整量を求めることができる。このため、調整にかかる時間を削減することができる。また、X線フィルムでは、X線の光量差を確認するため正確な測定ができなかったが、電気的に処理するため正確な測定が可能である。 【0011】 第7の観点では、本発明の回転面の調整方法は、第一位置と第二位置とがX線検出器を挟んで180度対向させている。 この第7の観点における回転面の調整方法では、第一位置と第二位置とが180度対向しているため、簡単な演算で処理することができる。 【0012】 第8の観点では、本発明の調整量を演算する工程は、第二X線のみの検出領域幅を演算することで、調整量を演算する。 この第8の観点における回転面の調整方法では、第一X線による検出領域と第二X線による検出領域との重なり領域およびX線を検出しなかった領域との境界線から第二X線のみの検出領域幅を演算し、その他の既知の距離から回転面からのX線管の誤差を演算することができる。その誤差を回転面の調整量とすることができる。 【0013】 第9の観点では、本発明の回転面の調整方法は、X線管からのX線の照射方向の第三位置にX線検出器を配置する工程と、第三位置に配置されたX線検出器により、X線管からの第三X線の領域を検出する工程と、第三位置とは異なる照射方向の第四位置にX線検出器を移動させる工程と、第四位置に配置されたX線検出器により、X線管からの第四X線の領域を検出する工程と、第三X線による検出領域と第四X線による検出領域とから、X線管とコリメータとの調整量を演算する工程とを備える。 この第9の観点における回転面の調整方法では、X線フィルムを使用することなく、電気的な処理で調整量を求めることができる。その際にX線管を回転させることなく、調整量を求めることができる。 【0014】 第10の観点の本発明の回転面の調整方法では、X線検出器が被検体を載置するクレードルに配置されている。 この第10の観点における回転面の調整方法では、特にX線検出器を用意することなく、たとえばCR撮影に使用されるX線検出器を使用することができるため、コストを削減できる。 【0015】 第11の観点では、本発明の調整量を演算する工程は、第四X線のみの検出領域幅を演算することで、調整量を演算する。 この第11の観点における回転面の調整方法では、第三X線による検出領域と第四X線による検出領域との重なり領域およびX線を検出しなかった領域との境界線から第四X線のみの検出領域幅を演算し、その他の既知の距離から回転面からX線管の誤差を演算することができる。その誤差を回転面の調整量とすることができる。 【0016】 第12の観点では、本発明の回転面の調整方法は、調整量に基づいて、X線管を移動させる工程を備える。 この第12の観点における回転面の調整方法では、X線管を移動させて回転面をコリメータの中心に位置決めすることができる。 【0017】 第13の観点では、本発明の回転面の調整方法は、X線管を最初に装着した際にまたは交換した際に行う。 この第13の観点における回転面の調整方法では、X線管を装着するたびに、短時間で容易に回転面を調整できるため、X線管の交換にかかるコストを下げることができる。 【発明の効果】 【0018】 本発明のX線撮影装置およびその回転面の調整方法によれば、X線フィルムを使用することなく、電気的な処理で回転面の調整量を求めることができる。そのため、X線フィルムの現像などが不要となり自動的に調整量を求めることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 <X線複合診断装置の全体構成> 図1は、実施例1のX線複合診断装置100の構成を示す斜視図である。大別して、本装置は、操作コンソール50と、患者の断層像を得るためにX線投影データを取得するCT部つまりガントリ101と、X線電源供給部121と、患者のX線二次元透視(レントゲン)画像を得るCR(Computed Radiography:デジタルX線画像撮影)部103とを有する。操作コンソール50は、ガントリ101から転送されてきたデータに基づいてX線断層像を再構成し、X線断層像を表示する。また、操作コンソール50は、フラットパネル検出器70(図2を参照)から転送されてきたデータに基づいてX線二次元透視画像を表示する。クレードル117は、患者を上に横たえられた状態でガントリ101側へ移動可能となっている。また、CR部103は、クレードル117の側部に配置されている。 【0020】 図2は、実施形態におけるX線複合診断装置100の構成を示すブロック図である。ガントリ101およびCR部103は、それらの制御を行うCT&CR制御部140を備えており、以下に説明する各種装置が接続されている。 【0021】 ガントリ101の内部には、X線発生源であるX線管125、X線管125に接続されたX線管コントローラ123、X線の照射範囲を制限するコリメータ126、コリメータの開口幅を調整するコリメータモータ114およびコリメータモータドライバ115が設けられている。コリメータ126を通過したX線は、ガントリ101の回転方向に沿うファン状のX線ビーム、つまりファンビームを形成する。 【0022】 また、ガントリ101の内部には、通常60°前後のファン角に依存した長さにわたる複数の検出器がエレメント方向、つまりZ軸方向に多数列に並んだ検出チャンネルを有するX線検出部133が設けられている。X線検出部133は、たとえばシンチレータとフォトダイオードの組み合わせによって構成される。 【0023】 ガントリ101は、検出チャンネルの出力を投影データとして収集する複数のデータ収集部(DAS:Data Acquisition System)135を備える。データ収集部135は、1個または複数(たとえば4個,8個,16個または32個)から構成され、X線検出部133に接続されている。たとえば、一般に4DASと呼ばれる4個のデータ収集部135を有しているものは、エレメント方向に並んだ4列の検出チャンネルからなり、X線管125が一回転する間にスライス画像を4枚取得することができる。X線管125とX線検出部133とは、互いに空洞部を挟んで、すなわち、患者を挟んで対向する位置に設けられている。そして、X線管125とX線検出部133とは、対向する位置関係が維持された状態で患者の周りを回転するように回転部130に設けられている。回転部130には回転モータ131及び回転モータドライバ132が接続されており、回転部130は、回転モータドライバ132により、たとえば約0.3秒から1.0秒で一回転するように制御されている。 【0024】 CR部103には、X線発生源であるX線管127、X線管127に接続されたX線管コントローラ123、X線の照射範囲を制限するための開口を有するコリメータ126が設けられている。X線管127からのX線を検出するフラットパネル検出器70がクレードル117内に設けられている。 【0025】 CR部103のX線管127は、患者の体位(立位、座位もしくは臥位)、または患者の撮影部位に応じて、X線管127の位置を六自由度変更することができる。このためCR部103にはCR回転モータ138及びCR回転モータドライバ139が接続されている。 【0026】 クレードル117は、患者の体軸方向つまりZ軸方向に、クレードルモータ112によって移動する。また、クレードル117は、Y軸方向にも上下に移動する。クレードルモータ112はクレードルモータドライバ113によって駆動される。 【0027】 CT&CR制御部140は、操作コンソール50と互いに通信を行うように接続されている。操作コンソール50の指令に基づいて、X線管コントローラ123、クレードルモータドライバ113、コリメータモータドライバ115、回転モータドライバ132などに対し、各種制御信号を出力することになる。データ収集部135で収集されたデータは、操作コンソール50に送出され画像の再構成が行われ、断層像が表示される。またフラットパネル検出器70で収集されたデータも操作コンソール50に送出され二次元透視画像が表示される。 【0028】 操作コンソール50は、いわゆるワークステーションであり、図示するように、ブートプログラム等を記憶しているROM52、主記憶装置として機能するRAM53をはじめ装置全体の制御を行うCPU54を備える。 【0029】 ハードディスク装置51は、ここにオペレーティングシステムのほか、ガントリ101およびCR部103に各種指示を与えたり、フラットパネル検出器70より受信したデータに基づいて二次元透視画像を表示したりするための画像処理プログラム、データ収集部135より受信したデータに基づいてX線断層像を再構成したり、表示したりするための画像処理プログラムが格納されている。また、VRAM55は表示しようとするイメージデータを展開するメモリであり、イメージデータ等を展開することでモニター56に表示させることができる。各種操作は、キーボード57およびマウス58で行う。 【0030】 <クレードルの構成> 図3は、クレードル117の構成を示す図である。図3Aはクレードル117の斜視図であり、Bはクレードル117の透視断面図であり、Cは、BのC−Cの断面図である。図3Aにおいて、クレードル117は、プラスチックなどのX線を透視しやすい物質で構成され中空構造になっている。中空構造内には、矢印で示したZ軸方向に移動可能なフラットパネル検出器70が配置されている。クレードル117自体は、クレードルモータ112によりZ軸方向に移動でき、さらにY軸方向に移動する。 【0031】 図3Bおよび図3Cが示すように、クレードル117の中空構造内には、フラットパネル検出器70が所定方向に滑らかに移動するため、X線を透視しやすい硬質プラスチックなどでできたガイドレール77が設けられている。X線CTスキャンの際にガイドレール77が撮影に影響を与えないようにするためである。ガイドレール77の長さはクレードル117のZ軸方向の長さと同等である。ガイドレール77に対応してフラットパネル検出器70にタイヤ75が4つ設けられている。タイヤ75を駆動するために駆動モータ73がフラットパネル検出器70内に設けられている。そして、二次元パネルセンサ71がフラットパネル検出器70内のXZ平面に設けられている。二次元パネルセンサ71は、たとえばシンチレータとCCD、MOSまたはC−MOSセンサなどのセンサとから構成される。X線CTスキャンの際には、フラットパネル検出器70は、退避位置であるクレードル117の+Z軸方向の端位置に移動する。このため、フラットパネル検出器70に含まれる、二次元パネルセンサ71、駆動モータ73およびタイヤ75に金属などのX線を透視しにくい物質が含まれていても問題ない。 【0032】 また、クレードル117の上面の一部にプラスチックで作られた透視窓78が形成されている。操作者が実際にどこにフラットパネル検出器70が配置してあるかを目視するためである。患者がクレードル117に横になって載った際にも、フラットパネル検出器70の位置を確認できるようにクレードル117の上面の側部に透視窓78を設けることが好ましい。さらに、透視窓78から二次元パネルセンサ71のZ軸方向の長さの中心位置が確認できるように、フラットパネル検出器70の表面に中心線が描かれている。 【0033】 二次元パネルセンサ71および駆動モータ73への電源供給には、図示していない電源ケーブルがフラットパネル検出器70とクレードル117との間に設けられており、また、二次元パネルセンサ71からの信号データを受ける信号線も同様にフラットパネル検出器70とクレードル117との間に設けられている。なお、図3に示した駆動モータ73は、フラットパネル検出器70内に設けられているが、クレードル117に設けても良い。図3Cには、さらにフラットパネル検出器70がクレードル117内でどの位置(Z軸方向)にいるかわかるように、位置センサ79が設けられている。駆動モータ73がステッピングモータなどである場合には、フラットパネル検出器70の駆動開始時に位置の初期化などを行えば、必ずしも位置センサ79は必要ではない。 【0034】 <X線管とコリメータ中心との誤差DFの検出> X線管125と一対のコリメータ126の中心との誤差DFを検出し、X線管125の回転面を調整する方法として、本発明では二種の実施例を説明する。 【実施例1】 【0035】 図4Aは、0°の位置に配置されたX線管125からX線を照射する図であり、Bは180°の位置に配置されたX線管125からX線を照射する図である。クレードル117は、回転中心ISOから距離Y1だけY軸方向にずれた位置に配置されている。そして、X線管125からのX線を検出するため、フラットパネル検出器70の中心がガントリ101の中心CLに移動している。 【0036】 図5は、誤差DFを閾値内にするための実施例1のフローチャートである。 ステップS61において、クレードル117を第一位置である、回転中心ISOからY1だけ離れた位置に移動する。さらに、クレードル117は、フラットパネル検出器70がガントリ101の中心CLに移動できるように、ガントリ101の空洞部に移動する。その後フラットパネル検出器70がガントリ101の中心CLに移動する。 【0037】 ステップS62において、図4Aに描かれたように、X線管125は0°の位置に配置される。コリメータ126は、X線がフラットパネル検出器70のZ軸方向の幅内に入るように、所定幅に調整される。X線管125は所定量mAのX線を照射する。フラットパネル検出器70は、そのX線を二次元平面で検出する。検出されたX線は、その二次元平面の位置情報とともに操作コンソール50のRAM53などの記憶装置に送られる。 【0038】 次に、図4Bに描かれたように、X線管125は、ガントリ回転モータ131により回転部130が回転し、180°の位置に配置される。コリメータ126は、所定幅のまま固定されている。そしてX線管125は所定量mAのX線を照射する。フラットパネル検出器70は、そのX線を二次元平面で検出する。検出されたX線は、その二次元平面の位置情報とともに操作コンソール50のRAM53などの記憶装置に送られる。フラットパネル検出器70が一時的にX線の照射量を蓄えておくことができれば、X線管125が0°の位置に配置された際のX線量に、X線管125が180°の位置に配置された際のX線量をそのまま加えてから、RAM53などの記憶装置に送ってもよい。 【0039】 ステップS63において、RAM53からX線管125が0°の位置に配置された際と180°の位置に配置された際とのX線量に基づくデータを取得する。実際はCPU54内で演算するだけであるが、理解のため、合成した画像を表示してみると、たとえば図6Aのような画像となる。 【0040】 ステップS64では、図6Aの距離XR、距離XFなどを演算してX線管125の調整量を計算する。演算の具体的方法は、図6Bを使って説明する。 ステップS65では、CPU54は、X線管125の調整量が閾値内に入っているか否かを判断する。調整量が閾値内に入っていれば終了し、調整量が閾値内に入っていなければステップS66へ進む。 【0041】 ステップS66では、ステップS64で演算されたX線管125の調整量を実際に手動などにより移動させる。そして、再度ステップS62からステップ66まで繰り返し、調整量が閾値内に入るまで行う。本フローチャートではX線管125を移動させて回転面PORを調整したが、コリメータ126の初期値を移動させて回転面PORを調整してもよい。 【0042】 次に図6Bを使って、ステップS64の演算について説明する。 一対のコリメータ126のちょうど中心が回転面PORである。回転面PORと一方のコリメータ126の端部とは距離COだけ離れている。回転中心ISOから距離Y1だけY軸方向に離れた位置に検出面が設けられている。検出面はフラットパネル検出器70のシンチレータの面である。 【0043】 X線管125のX線を照射する陽極の焦点Fが回転面PORから誤差DF離れた位置にある。X線管125の焦点Fと回転中心ISOとは距離FIだけ離れており、X線管125の焦点Fとコリメータ126とは距離FCだけ離れている。X線管125が0°の位置に配置されたとき焦点F(0°)とし、X線管125が180°の位置に配置されたとき焦点F(180°)としている。 【0044】 X線管125が0°の位置に配置されたときとX線管125が180°の位置に配置されたときにX線を照射すると、フラットパネル検出器70の検出面では図6Aのような出力が得られる。検出面の像において、白色BB’が焦点F(0°)および焦点F(180°)でともにX線が照射された範囲、灰色XFと灰色XRとが、焦点F(0°)のみのX線が照射された範囲である。黒色の範囲はX線が照射されなかった範囲である。 【0045】 以上の関係の場合に、以下の式が成り立ち、誤差DFを求めることができる。 XF=((CO+DF)/FC)*((FI+Y1)−(FI−Y1)) XR=((CO−DF)/FC)*((FI+Y1)−(FI−Y1)) DF=(XF−XR)*(FC/4*Y1) これで、誤差DFがわかったので、これを調整量としてX線管125を移動させれば回転面PORの調整ができる。なお、X線管125が0°の位置と180°の位置とで説明したが、対向する位置であれば5°の位置と185°などの位置であってもよい。しかし、X線管125とフラットパネル検出器70の面との傾きなどを計算する必要がある。 【実施例2】 【0046】 図7は、0°の位置に配置されたX線管125からX線を照射する図であり、クレードル117は、回転中心ISOからY1だけ+Y軸方向にずれた位置(点線で描かれている位置)と、回転中心ISOからY2だけ−Y軸方向にずれた位置とに配置される。そして、X線管125からのX線を検出するため、フラットパネル検出器70の中心がガントリ101の中心CLに移動している。 【0047】 図8は、誤差DFを閾値内にするための実施例2のフローチャートである。 ステップS91において、クレードル117を第一位置である、回転中心ISOからY1だけ離れた位置に移動する。さらに、クレードル117は、フラットパネル検出器70がガントリ101の中心CLに移動できるように、ガントリ101の空洞部に移動する。その後フラットパネル検出器70がガントリ101の中心CLに移動する。 【0048】 ステップS92において、X線管125は0°の位置に配置される。コリメータ126は、X線がフラットパネル検出器70のZ軸方向の幅内に入るように、所定幅に調整される。X線管125は所定量mAのX線を照射する。ステップS93において、フラットパネル検出器70は、そのX線を二次元平面で検出する。検出されたX線は、その二次元平面の位置情報とともに操作コンソール50のRAM53などの記憶装置に送られる。 【0049】 次に、ステップS94において、クレードル117を第二位置である、回転中心ISOからY2だけ離れた位置に移動する。 そして、ステップS95において、0°の位置に配置されたX線管125は所定量mAのX線を照射する。 【0050】 ステップS96では、フラットパネル検出器70は、そのX線を二次元平面で検出する。検出されたX線は、その二次元平面の位置情報とともに操作コンソール50のRAM53などの記憶装置に送られる。フラットパネル検出器70が一時的にX線の照射量を蓄えておくことができれば、クレードル117が第一位置に配置された際のX線量に、第二位置に配置された際のX線量をそのまま加えてから、RAM53などの記憶装置に送ってもよい。 【0051】 ステップS97では、距離XR、距離XFなどを演算してX線管125の調整量を計算する。演算の具体的方法は、図9を使って説明する。 ステップS98では、CPU54は、X線管70の調整量が閾値内に入っているか否かを判断する。調整量が閾値内に入っていれば終了し、調整量が閾値内に入っていなければステップS99へ進む。 【0052】 ステップS99では、ステップS96で演算されたX線管125の調整量を実際に手動などにより移動させる。そして、再度ステップS92からステップS99まで繰り返し、調整量が閾値内に入るまで行う。本フローチャートでも実施例1と同様に、コリメータ126の初期値を移動させて回転面PORを調整してもよい。 【0053】 図9を使ってステップS97の演算について説明する。図9中の符号は、図6の符号と一致するので説明を割愛する。ただし、検出面は回転中心ISOから距離+Y1離れた位置と距離−Y2離れた位置にと配置される。 【0054】 検出面が回転中心ISOから距離+Y1離れたときと検出面が回転中心ISOから距離−Y2離れたときとにX線を照射する。すると、フラットパネル検出器70の検出面では、白色BB’が距離+Y1および距離−Y2でともにX線が照射された範囲、灰色XFと灰色XRとが、距離−Y2でのみのX線が照射された範囲である。黒色の範囲はX線が照射されなかった範囲である。 【0055】 以上の関係の場合に、以下の式が成り立ち、誤差DFを求めることができる。 XF=((CO+DF)/FC)*((FI+Y2)−(FI−Y1)) XR=((CO−DF)/FC)*((FI+Y2)−(FI−Y1)) DF=(XF−XR)*(FC/2*(Y1+Y2)) これで、誤差DFがわかったので、これを調整量としてX線管125を移動させれば回転面PORの調整ができる。なお、X線管125が0°の位置に配置された例で説明したが、X線管125が180°の位置であってもよい。また、計算が複雑になるがX線管125が5°の位置と185°などの位置であってもよい。 【0056】 なお、実施例1および実施例2ともに、白色BB’または黒色の領域と、灰色XFまたは灰色XRの領域とのエッジを検出する方法にはいろいろな方法がある。たとえば、ソベルエッジ検出法(Sobel Edge Detector)、クロスエッジ検出法(Cross Edge Detector)、カニーエッジ検出法(Canny Edge Detector)、またはコンパスエッジ検出法(Compass Edge Detector)などである。 【0057】 本発明は、クレードル117にフラットパネル検出器70を配置した例で説明してきたが、クレードルにフラットパネル検出器を備えていないX線CT装置であっても本発明は適用できる。たとえば、クレードル上に市販のフラットパネル検出器を載置し、実施例1または実施例2のような方法を適用すればよい。実施例2のようにクレードルをY軸方向に大きく動かすことができない場合には、図10に示すような第二フラットパネル検出器80を用意すればよい。 【0058】 図10は、第二フラットパネル検出器80を示したもので、二次元パネルセンサ81をY軸方向に上下させることができる。二次元パネルセンサ81とベース82とに取り付けられたリンクバー83を図中左右に移動させることできる。これにより、実施例2で示したような方法を適用することが可能となる。 【産業上の利用可能性】 【0059】 本実施形態では、医用X線CT装置100を元に書かれているが、産業用X線CT装置または他の装置と組み合わせたX線CT−PET装置,X線CT−SPECT装置などにも本発明は利用できる。 【図面の簡単な説明】 【0060】 【図1】X線複合診断装置100の構成を示す斜視図である。 【図2】X線複合診断装置100の構成を示すブロック図である。 【図3】フラットパネル検出器70を内部に有するクレードル117の構成を示す図である。 【図4】実施例1であり、Aは、0°の位置に配置されたX線管125からX線を照射する図であり、Bは180°の位置に配置されたX線管125からX線を照射する図である。 【図5】実施例1において、誤差DFを閾値内にするためのフローチャートである。 【図6】Aはフラットパネル検出器70で求められるX線量を示した図である。Bは実施例1において誤差DFを求める概念図である。 【図7】実施例2であり、0°の位置に配置されたX線管125からX線を照射する図である。 【図8】実施例2において、誤差DFを閾値内にするためのフローチャートである。 【図9】実施例2において誤差DFを求める概念図である。 【図10】第二フラットパネル検出器80を示す図である。 【符号の説明】 【0061】 50 … 操作コンソール 56 … モニター 70 … CR用のフラットパネル検出器 73 … 駆動モータ 77 … ガイドレール 80 … 第二フラットパネル検出器 101 … CT部(ガントリ) 103 … CR部 117 … クレードル 121 … X線電源供給部 125 … CT用のX線管 127 … CR用のX線管 130 … 回転部 133 … CT用のX線検出器 ISO … 回転中心 POR … 回転面
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| 【出願人】 |
【識別番号】300019238 【氏名又は名称】ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー
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| 【出願日】 |
平成19年7月26日(2007.7.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100106541 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 信和
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| 【公開番号】 |
特開2008−29846(P2008−29846A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2007−193977(P2007−193977) |
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