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【発明の名称】 医用画像診断装置の遠隔操作指導システム、遠隔操作指導制御装置及び遠隔操作指導方法
【発明者】 【氏名】田代 順一

【要約】 【課題】操作指導を効率的に行える医用画像診断装置の遠隔操作指導システムを提供する。

【構成】各受講者端末2〜4は、操作部222による操作に応じた画面を表示部221に表示させる制御部20と、その操作に応じた操作信号を指導者端末1に送信するデータ送信部25とを備えている。指導者端末1は、一の受講者端末(受講者端末3)からの操作信号に応じた画面を表示部121に表示させる制御部10と、この操作信号に応じた制御信号を他の受講者端末(受講者端末2)に送信するデータ通信部15とを備えている。受講者端末2は、この制御信号に応じた画面、すなわち指導者端末1と受講者端末3とが共有している画面を表示部221に表示させる。また、指導者端末1の操作部122にて行った操作内容も、受講者端末2、3の双方に反映される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の内部形態を反映するデータを検出し、この検出データに基づいて前記被検体の内部形態を表す医用画像の画像データを生成する医用画像診断装置の操作方法の遠隔指導を提供するための制御装置と、
通信回線を介して前記制御装置に接続され、前記遠隔指導を受講するための複数の受講装置と、
を備え、
前記複数の受講装置のうちの一の受講装置は、
前記医用画像診断装置を操作するための操作手段と、
表示手段と、
当該操作手段による操作に応じた画面を当該表示手段に表示させる制御手段と、
当該操作に応じた操作信号を前記通信回線を介して前記制御装置に送信する送信手段と、
を含み、
前記複数の受講装置のうちの他の受講装置のそれぞれは、
表示手段と、
当該表示手段に画面を表示させる制御手段と、
を含み、
前記制御装置は、
表示手段と、
前記一の受講装置から前記送信された操作信号に応じた画面を当該表示手段に表示させる制御手段と、
前記送信された操作信号に応じた制御信号を前記他の受講装置のそれぞれに前記通信回線を介して送信する送信手段と、
を含み、
前記他の受講装置のそれぞれの前記制御手段は、前記制御装置から前記送信された制御信号に応じた画面を当該表示手段に表示させる、
ことを特徴とする医用画像診断装置の遠隔操作指導システム。
【請求項2】
前記制御装置は、操作手段を更に含み、
前記制御装置の前記制御手段は、当該操作手段による操作に応じた画面を前記制御装置の前記表示手段に表示させ、
前記制御装置の前記送信手段は、当該操作に応じた制御信号を前記通信回線を介して前記複数の受講装置のそれぞれに送信し、
前記複数の受講装置のそれぞれの前記制御手段は、前記制御装置から前記送信された制御信号に応じた画面を当該表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置の遠隔操作指導システム。
【請求項3】
前記他の受講装置のそれぞれは、
前記医用画像診断装置を操作するための操作手段と、
当該操作手段による前記医用画像診断装置の操作方法の遠隔指導の受講を要求する受講要求情報を、前記通信回線を介して前記制御装置に送信する送信手段と、
を更に含み、
前記制御装置の前記制御手段は、前記他の受講装置から前記送信された受講要求情報に基づいて、前記一の受講装置からの操作信号に応じた画面の当該表示手段への表示を禁止するとともに、前記受講要求情報の送信元の前記他の受講装置の前記送信手段により前記通信回線を介して送信される操作信号に基づく画面を当該表示手段に表示させ、
前記制御装置の前記送信手段は、前記受講要求情報に基づいて、前記一の受講装置からの操作信号に応じた制御信号の送信を禁止するとともに、前記送信元の前記他の受講装置からの操作信号に応じた制御信号を、前記送信元以外の前記複数の受講装置のそれぞれに送信し、
前記送信元以外の前記複数の受講装置のそれぞれの前記制御手段は、前記制御装置から送信された制御信号に応じた画面を当該表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の医用画像診断装置の遠隔操作指導システム。
【請求項4】
前記一の受講装置は、
前記医用画像診断装置により生成された医用画像の画像データ及びその付帯情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶された画像データ及びその付帯情報が前記送信手段により前記制御装置に送信されるときに、当該画像データの付帯情報に含まれる患者情報を削除又は改変する患者情報処理手段と、
を更に含んでいる、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の医用画像診断装置の遠隔操作指導システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記複数の受講装置のいずれかに対する前記遠隔指導に関する遠隔指導情報を記憶する記憶手段を更に含み、
前記制御装置の前記送信手段は、前記記憶された遠隔指導情報を前記複数の受講装置のそれぞれに送信し、
前記複数の受講装置のそれぞれの前記制御手段は、前記制御装置から前記送信された遠隔指導情報を当該表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の医用画像診断装置の遠隔操作指導システム。
【請求項6】
被検体の内部形態を反映するデータを検出し、この検出データに基づいて前記被検体の内部形態を表す医用画像の画像データを生成する医用画像診断装置の操作方法の遠隔指導を提供するための制御装置と、
通信回線を介して前記制御装置に接続され、前記遠隔指導を受講するための受講装置と、
を備える医用画像診断装置の遠隔操作指導システムであって、
前記受講装置は、
前記医用画像診断装置を操作するための操作手段と、
表示手段と、
当該操作手段による操作に応じた画面を当該表示手段に表示させる制御手段と、
当該操作に応じた操作信号を前記通信回線を介して前記制御装置に送信する送信手段と、
前記医用画像診断装置により生成された医用画像の画像データ及びその付帯情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶された画像データの付帯情報に含まれる患者情報を削除又は改変する患者情報処理手段と、
を含み、
前記送信手段は、前記患者情報が削除又は改変された付帯情報を当該画像データとともに前記通信回線を介して前記制御装置に送信し、
前記制御装置は、
表示手段と、
前記受講装置から前記送信された操作信号に応じた画面を当該表示手段に表示させるとともに、前記送信された画像データに基づく医用画像を当該表示手段に表示させる制御手段と、
を含む、
ことを特徴とする医用画像診断装置の遠隔操作指導システム。
【請求項7】
被検体の内部形態を反映するデータを検出し、この検出データに基づいて前記被検体の内部形態を表す医用画像の画像データを生成する医用画像診断装置の操作方法の遠隔指導を、通信回線を介して接続され、操作手段及び表示手段を有する前記受講装置に対して提供するための遠隔操作指導制御装置であって、
複数の前記受講装置のそれぞれに前記通信回線を介して接続され、
表示手段と、
前記複数の受講装置のうちの一の受講装置の前記操作手段により前記医用画像診断装置の操作がなされたときに、前記一の受講装置から前記通信回線を介して送信される操作信号に応じた画面を当該表示手段に表示させる制御手段と、
前記操作信号に応じた制御信号を他の受講装置のそれぞれに前記通信回線を介して送信して、前記制御信号に応じた画面を前記他の受講装置のそれぞれの前記表示手段に表示させる送信手段と、
を備える、
ことを特徴とする医用画像診断装置の遠隔操作指導制御装置。
【請求項8】
操作手段を更に備え、
前記制御手段は、当該操作手段による操作に応じた画面を前記表示手段に表示させ、
前記送信手段は、当該操作に応じた制御信号を前記通信回線を介して前記複数の受講装置のそれぞれに送信して、当該制御信号に応じた画面を前記複数の受講装置のそれぞれの前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項7に記載の医用画像診断装置の遠隔操作指導制御装置。
【請求項9】
被検体の内部形態を反映するデータを検出し、この検出データに基づいて前記被検体の内部形態を表す医用画像の画像データを生成する医用画像診断装置の操作方法の遠隔指導を、表示手段を有する制御装置により、前記制御装置に通信回線を介して接続されて操作手段及び表示手段を有する受講装置に対して提供する、医用画像診断装置の遠隔操作指導方法であって、
複数の前記受講装置のうちの一の受講装置のオペレータが、当該操作手段により前記医用画像診断装置の操作を行うステップと、
当該操作がなされたときに、前記一の受講装置が、当該操作に応じた画面を当該表示手段に表示させるステップと、
前記一の受講装置が、当該操作に応じた操作信号を前記通信回線を介して前記制御装置に送信するステップと、
前記制御装置が、前記一の受講装置から前記送信された操作信号に応じた画面を当該表示手段に表示させるステップと、
前記制御装置が、前記操作信号に応じた制御信号を他の受講装置のそれぞれに前記通信回線を介して送信するステップと、
前記他の受講装置のそれぞれが、前記制御装置から前記送信された制御信号に応じた画面を当該表示手段に表示させるステップと、
を含んでいる、
ことを特徴とする医用画像診断装置の遠隔操作指導方法。
【請求項10】
前記制御装置は、操作手段を更に有しており、
前記制御装置が、当該操作手段による操作に応じた画面を当該表示手段に表示させるステップと、
前記制御装置が、当該操作に応じた制御信号を前記通信回線を介して前記複数の受講装置のそれぞれに送信するステップと、
前記複数の受講装置のそれぞれが、前記制御装置から前記送信された制御信号に応じた画面を当該表示手段に表示させるステップと、
を更に含んでいる、
ことを特徴とする請求項9に記載の医用画像診断装置の遠隔操作指導方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、医用画像診断装置の操作方法を遠隔指導するための遠隔操作指導システム、遠隔操作指導制御装置及び遠隔操作指導方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医用画像診断装置は、被検体の内部形態や機能状態を画像化する装置である。この医用画像診断装置の一例としては、X線診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、超音波診断装置、PET(Positron Emission Computed Tomography)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置などがある。
【0003】
近年、医用画像診断装置の分野においては、機能の向上や多機能化が進められている。たとえば、様々な撮影手法を実施可能な装置や、撮影画像の解析や計測を実施可能な装置が広く利用されるようになってきている。
【0004】
このような装置の多機能化等の進展に伴い、医用画像診断装置の操作方法が複雑化しており、操作方法の修得が難しくなってきている現状がある。
【0005】
そのため、従来では、装置のメーカ、販売会社、管理会社等のサービスマンが医療機関に赴いてユーザに操作方法を説明していた。また、電話や電子メール等による問い合わせに対応して操作方法を説明することもしていた。更には、操作方法を解説する映像を情報記録媒体(たとえばビデオテープやDVD等)に記録して配布することも行われていた。
【0006】
また、近年では、インターネット等の通信回線を用いて医用画像診断装置の操作方法を遠隔指導することも行われるようになってきた。たとえば特許文献1には、医療機関側のコンピュータに実際の操作画面を表示させると、その情報をサポートセンタ側のコンピュータに送信して仮想の操作画面を生成することにより、双方のコンピュータに実際の操作画面と仮想の操作画面とを表示させて遠隔指導を行うシステムが開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開2003−339690号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、医療機関にサービスマンが赴いて操作方法を説明する場合、その説明には少なくとも数日から1週間程度は掛かることから、多大な人件費が掛かるという問題があった。特に、近年における医用画像診断装置の普及を鑑みると、より多くのサービスマンが必要となり、人件費が更に増大するおそれがある。このような傾向は、今後も続くものと考えられる。
【0009】
なお、もしも人件費を増大させない選択肢を採用したならば、全ての医療機関に対して丁寧なサポートを提供できなくなることも想定される。したがって、この選択肢は、採用し得ないものと思われる。
【0010】
また、電話や電子メール等を用いて使用方法を説明する場合、装置の実際の動作等を参照しながら説明することが困難であり、会話や文章(更には多少の画像)による説明しか行えないため、ユーザにとって理解し易い説明を提供することが困難である。更に、電話を用いる場合には、コールセンタ等を設置するためのコストが掛かるといった問題もある。また、電子メールやファクシミリ等を用いる場合には、リアルタイムでユーザに対応することが難しいという問題もある。
【0011】
また、解説映像を記録した情報記録媒体を配布する場合、その解説映像のコンテンツ作成に時間や手間が掛かることから、たとえば装置の納入直後などの適切なタイミングで情報記録媒体を配布できないおそれがある。また、このようなコンテンツの作成によるコストの増大も懸念される。
【0012】
また、従来の遠隔操作指導システムによれば、以上で指摘した問題(の少なくとも一部)については解消することはできるが、他の問題が発生してしまう。たとえば特許文献1に記載されたシステムにおいては、複数の医療機関に対して同時に遠隔指導を行うことができないために、指導者の人数や時間等の物理的な制限を考慮すると、指導を効率的に提供することが難しいという問題が発生する。
【0013】
また、医用画像診断装置の使用方法の指導においては、実際の撮影画像を用いて使用方法を確認したい場合が多々ある(たとえば3次元画像の作成方法の指導など)。その場合、従来の遠隔操作指導システムによれば、実際の撮影画像やその付帯情報が通信回線を介して指導者側のコンピュータに送信されることになる。このとき、患者の個人情報が付帯情報に含まれていると、この付帯情報が指導者側のコンピュータに送信されるのみならず、通信回線にアクセスしているコンピュータにも流出してしまうおそれがある。
【0014】
この発明は、以上のような問題を解決するためになされたもので、その目的は、操作方法の指導を効率的に行うことが可能な医用画像診断装置の遠隔操作指導システム、遠隔操作指導制御装置及び遠隔操作指導方法を提供することにある。
【0015】
また、この発明は、実際の撮影画像を用いて操作方法を指導する場合に、その撮影画像に関わる患者の個人情報の外部流出を防止することを可能にする技術を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被検体の内部形態を反映するデータを検出し、この検出データに基づいて前記被検体の内部形態を表す医用画像の画像データを生成する医用画像診断装置の操作方法の遠隔指導を提供するための制御装置と、通信回線を介して前記制御装置に接続され、前記遠隔指導を受講するための複数の受講装置と、を備え、前記複数の受講装置のうちの一の受講装置は、前記医用画像診断装置を操作するための操作手段と、表示手段と、当該操作手段による操作に応じた画面を当該表示手段に表示させる制御手段と、当該操作に応じた操作信号を前記通信回線を介して前記制御装置に送信する送信手段と、を含み、前記複数の受講装置のうちの他の受講装置のそれぞれは、表示手段と、当該表示手段に画面を表示させる制御手段と、を含み、前記制御装置は、表示手段と、前記一の受講装置から前記送信された操作信号に応じた画面を当該表示手段に表示させる制御手段と、前記送信された操作信号に応じた制御信号を前記他の受講装置のそれぞれに前記通信回線を介して送信する送信手段と、を含み、前記他の受講装置のそれぞれの前記制御手段は、前記制御装置から前記送信された制御信号に応じた画面を当該表示手段に表示させる、ことを特徴とする医用画像診断装置の遠隔操作指導システムである。
【0017】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像診断装置の遠隔操作指導システムであって、前記制御装置は、操作手段を更に含み、前記制御装置の前記制御手段は、当該操作手段による操作に応じた画面を前記制御装置の前記表示手段に表示させ、前記制御装置の前記送信手段は、当該操作に応じた制御信号を前記通信回線を介して前記複数の受講装置のそれぞれに送信し、前記複数の受講装置のそれぞれの前記制御手段は、前記制御装置から前記送信された制御信号に応じた画面を当該表示手段に表示させる、ことを特徴とする。
【0018】
また、請求項6に記載の発明は、被検体の内部形態を反映するデータを検出し、この検出データに基づいて前記被検体の内部形態を表す医用画像の画像データを生成する医用画像診断装置の操作方法の遠隔指導を提供するための制御装置と、通信回線を介して前記制御装置に接続され、前記遠隔指導を受講するための受講装置と、を備える医用画像診断装置の遠隔操作指導システムであって、前記受講装置は、前記医用画像診断装置を操作するための操作手段と、表示手段と、当該操作手段による操作に応じた画面を当該表示手段に表示させる制御手段と、当該操作に応じた操作信号を前記通信回線を介して前記制御装置に送信する送信手段と、前記医用画像診断装置により生成された医用画像の画像データ及びその付帯情報を記憶する記憶手段と、前記記憶された画像データの付帯情報に含まれる患者情報を削除又は改変する患者情報処理手段と、を含み、前記送信手段は、前記患者情報が削除又は改変された付帯情報を当該画像データとともに前記通信回線を介して前記制御装置に送信し、前記制御装置は、表示手段と、前記受講装置から前記送信された操作信号に応じた画面を当該表示手段に表示させるとともに、前記送信された画像データに基づく医用画像を当該表示手段に表示させる制御手段と、を含む、ことを特徴とする医用画像診断装置の遠隔操作指導システムである。
【0019】
また、請求項7に記載の発明は、被検体の内部形態を反映するデータを検出し、この検出データに基づいて前記被検体の内部形態を表す医用画像の画像データを生成する医用画像診断装置の操作方法の遠隔指導を、通信回線を介して接続され、操作手段及び表示手段を有する前記受講装置に対して提供するための遠隔操作指導制御装置であって、複数の前記受講装置のそれぞれに前記通信回線を介して接続され、表示手段と、前記複数の受講装置のうちの一の受講装置の前記操作手段により前記医用画像診断装置の操作がなされたときに、前記一の受講装置から前記通信回線を介して送信される操作信号に応じた画面を当該表示手段に表示させる制御手段と、前記操作信号に応じた制御信号を他の受講装置のそれぞれに前記通信回線を介して送信して、前記制御信号に応じた画面を前記他の受講装置のそれぞれの前記表示手段に表示させる送信手段と、を備える、ことを特徴とする。
【0020】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の医用画像診断装置の遠隔操作指導制御装置であって、操作手段を更に備え、前記制御手段は、当該操作手段による操作に応じた画面を前記表示手段に表示させ、前記送信手段は、当該操作に応じた制御信号を前記通信回線を介して前記複数の受講装置のそれぞれに送信して、当該制御信号に応じた画面を前記複数の受講装置のそれぞれの前記表示手段に表示させる、ことを特徴とする。
【0021】
また、請求項9に記載の発明は、被検体の内部形態を反映するデータを検出し、この検出データに基づいて前記被検体の内部形態を表す医用画像の画像データを生成する医用画像診断装置の操作方法の遠隔指導を、表示手段を有する制御装置により、前記制御装置に通信回線を介して接続されて操作手段及び表示手段を有する受講装置に対して提供する、医用画像診断装置の遠隔操作指導方法であって、複数の前記受講装置のうちの一の受講装置のオペレータが、当該操作手段により前記医用画像診断装置の操作を行うステップと、当該操作がなされたときに、前記一の受講装置が、当該操作に応じた画面を当該表示手段に表示させるステップと、前記一の受講装置が、当該操作に応じた操作信号を前記通信回線を介して前記制御装置に送信するステップと、前記制御装置が、前記一の受講装置から前記送信された操作信号に応じた画面を当該表示手段に表示させるステップと、前記制御装置が、前記操作信号に応じた制御信号を他の受講装置のそれぞれに前記通信回線を介して送信するステップと、前記他の受講装置のそれぞれが、前記制御装置から前記送信された制御信号に応じた画面を当該表示手段に表示させるステップと、
を含んでいる、ことを特徴とする。
【0022】
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の医用画像診断装置の遠隔操作指導方法であって、前記制御装置は、操作手段を更に有しており、前記制御装置が、当該操作手段による操作に応じた画面を当該表示手段に表示させるステップと、前記制御装置が、当該操作に応じた制御信号を前記通信回線を介して前記複数の受講装置のそれぞれに送信するステップと、前記複数の受講装置のそれぞれが、前記制御装置から前記送信された制御信号に応じた画面を当該表示手段に表示させるステップと、を更に含んでいる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、一の受講装置における操作に対応する画面を、当該一の受講装置、制御装置及び他の受講装置に表示させることができるので、他の受講装置のオペレータは、制御装置が当該一の受講装置に実施している遠隔指導を傍聴することができる。それにより、複数の受講装置のオペレータが一度に遠隔指導の指導内容を把握することができ、医用画像診断装置の操作方法の指導の効率化を図ることが可能になる。
【0024】
また、この発明によれば、一の受講装置に記憶されている撮影画像を用いて操作方法を指導する場合に、その撮影画像に関わる患者情報を削除又は改変してから制御装置に送信するように構成されているので、患者の個人情報の外部流出を防止することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
この発明に係る医用画像診断装置の遠隔操作指導システム、遠隔操作指導制御装置及び遠隔操作指導方法の好適な実施の形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
[全体構成]
まず、この発明に係る遠隔操作指導システムの好適な実施形態の全体構成について説明する。図1は、遠隔操作指導システムの全体構成の一例を表している。同図に示す遠隔操作指導システムは、指導者端末1及び複数(ここでは3台)の受講者端末2、3、4を含んで構成されている。これらの端末1〜4は、たとえばインターネットや電話回線や専用回線等の通信回線Nを介して互いに通信可能に接続されている。
【0027】
端末1〜4には、それぞれ、LAN(Local Area Network)や専用線等のローカルな通信回線を介して、スキャナ1A、2A、3A、4Aが通信可能に接続されている。
【0028】
各スキャナ1A〜4Aは、同じ種類の医用画像診断装置における、被検体の内部形態を反映するデータを検出(収集)する装置である。たとえば医用画像診断装置としてX線診断装置を用いる場合、各スキャナ1A〜4Aは、X線管、X線検出器、これらを指示するアーム、寝台装置、アームや寝台装置を駆動する駆動機構などを含むX線診断装置の装置本体に相当する。また、医用画像診断装置としてX線CT装置を用いる場合、各スキャナ1A〜4Aは、X線管、X線検出器、これらを回転、傾斜させる駆動機構等を含むガントリと、寝台装置とを含んで構成される。また、医用画像診断装置としてMRI装置と用いる場合、各スキャナ1A〜4Aは、静磁場磁石、傾斜磁場コイル、RF(Radio Frequency)コイル、これらのコイルを駆動する駆動電源装置、寝台装置、この寝台装置を駆動する駆動機構などを含んで構成される。また、医用画像診断装置としてPETやSPECTを用いる場合、各スキャナ1A〜4Aは、被検体に投与されたRI(RadioIsotope)から放出される陽電子や光子を検出する検出装置と、寝台装置と、検出装置や寝台装置を駆動する駆動機構とを含んで構成される。また、医用画像診断装置として超音波診断装置を用いる場合、各スキャナは、超音波プローブと、この超音波プローブによる超音波ビームの送信及び受信を制御する送受信制御回路とを含んで構成される。
【0029】
この実施形態における各端末1〜4は、対応するスキャナ1A〜4Aにより得られた検出データを解析して被検体の内部形態を表す医用画像の画像データを生成する回路基板やコンピュータプログラムを有するとともに、スキャナ1A〜4A(医用画像診断装置)の操作を行うためのコンソールとして機能するコンピュータである。
【0030】
指導者端末1は、この発明の「制御装置」及び「遠隔操作指導制御装置」の一例に相当している。また、各受講者端末2〜4は、この発明の「受講装置」の一例に相当している。なお、この発明における受講装置の個数は任意(2台以上の任意の台数)である。
【0031】
また、当該実施形態における「制御装置」及び「受講装置」は、前述のように医用画像診断装置の一部(画像データ生成処理を実施するものであり、コンソールとして使用される。)として作用するコンピュータにより構成されているが、この発明に係る「制御装置」及び「受講装置」は、医用画像診断装置の外部に設けられたコンピュータであってもよい。その場合、医用画像診断装置(スキャナ)を実際に設置する必要はなく、医用画像診断装置の操作状況を表す画像やメッセージ(文字列等)を当該コンピュータに表示させるように構成することができる。
【0032】
以下、指導者端末1及び受講者端末2〜4の構成をそれぞれ説明する。
【0033】
[指導者端末の構成]
指導者端末1の構成の一例を図2に示す。この指導者端末1は、制御部10、画像データ生成部11、コンソール部12、音声通信部13、データ記憶部14及びデータ通信部15を含んで構成される。
【0034】
〔制御部〕
制御部10は、指導者端末1の各部の制御及びスキャナ1Aの動作制御を行う。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)等のマイクロプロセッサ、RAM(Random Access Memory)、コンピュータプログラムをあらかじめ記憶したハードディスクドライブ等の記憶装置などを含んで構成される。後述する制御部10の動作は、マイクロプロセッサが上記コンピュータプログラムに基づいて実行するものである。この制御部10は、この発明の「制御手段」の一例として機能する。
【0035】
この制御部10には、接続受付部101、装置状態管理部102及び接続先管理部103が設けられている。
【0036】
(接続受付部)
接続受付部101は、受講者端末2〜4から指導者端末1に入力される指導要求(遠隔操作指導の提供の要求)を受け付ける処理を行う。より具体的に説明すると、接続受付部101は、受講者端末2〜4から入力された指導要求に基づいて、この指導要求の送信元の特定処理や認証処理を行って要求を許容するか否かを判定する処理を行う。この処理の具体例については後述する。更に、接続受付部101は、指導者端末1やスキャナ1Aの動作状態に基づいて、当該指導要求を受け付けて遠隔操作指導を提供するか否かを判定する処理を行う(後述)。
【0037】
また、接続受付部101は、受講者端末2〜4から指導者端末1に入力される傍聴要求(他の受講者端末が受けている遠隔操作指導の傍聴の要求)を受け付ける処理を行う。より具体的には、接続受付部101は、受講者端末2〜4から入力された傍聴要求に基づいて、この傍聴要求の送信先の特定処理や認証処理を行って要求を許容するか否かを判定する。更に、接続受付部101は、指導者端末1やスキャナ1Aの動作状態に基づいて、当該傍聴要求を受け付けるか否かを判定する(後述)。
【0038】
(装置状態管理部)
装置状態管理部102は、指導者端末1やスキャナ1Aの動作状態を管理している。装置状態管理部102は、たとえば制御部10による指導者端末1やスキャナ1Aの制御内容に基づいて、それらの動作状態を判別するようになっている。判別された動作状態は、たとえば各動作状態であることを表すフラグを立てることなどして識別可能に管理される。管理対象とする動作状態としては、たとえば「検査実施状態」、「遠隔操作指導状態」、「非動作状態」などがあらかじめ設定されている。
【0039】
検査実施状態は、スキャナ1Aによる検査が現に実施されている状態(たとえばX線CT装置によりX線スキャンを行っている状態)や、指導者端末1が医用画像の画像データの生成処理を実行している状態など、指導者端末1やスキャナ1Aが医用画像診断装置としての本来の動作を実施している状態に相当する。
【0040】
遠隔操作指導状態は、指導者端末1が受講者端末2〜4の少なくともいずれかに対する遠隔操作指導を現に実施している状態に相当する。
【0041】
非動作状態は、指導者端末1やスキャナ1Aの動作状態が検査実施状態でも遠隔操作指導状態でもない場合に相当する。なお、「非」動作状態と記載したが、指導者端末1等が完全に動作していない状態だけでなく、遠隔操作指導を新たに開始できる状態も含むものとする(たとえば、指導者端末1のオペレータが撮影画像を観察しているだけの状態である場合など)。
【0042】
なお、装置状態管理部102が管理する装置状態は、これらに限定されるものではなく、医用画像診断装置の種別など、その他の要因に基づいて各種の装置状態を管理することができる。また、装置自体の状態の他にも、遠隔操作指導を行う者(指導者)の在/不在など、装置以外の状況についても管理することが可能である。
【0043】
受講者端末2〜4からの指導要求や傍聴要求を接続受付部101が許容すると、装置状態管理部102は、現在の装置状態を表す情報(装置状態情報:フラグが立っている装置状態を表す情報など)を接続受付部101に送る。
【0044】
ここで、接続受付部101による指導要求の受け付け処理について説明する。接続受付部101は、装置状態管理部102が管理する装置状態情報に基づいて、指導要求を受け付けるか否かを判定する。たとえば、接続受付部101は、この装置状態情報に示す装置状態が「検査実施状態」又は「遠隔操作指導状態」である場合、指導者端末1は指導要求を受け付けられない状態であると判定して当該指導要求を拒否する。
【0045】
指導要求が拒否された場合、制御部10は、指導要求を拒否する旨のメッセージ等の通知情報(たとえば電子メールなど)を生成するとともに、データ通信部15を制御して、当該指導要求の送信元の受講者端末2〜4に通知情報を送る。当該指導要求の送信元は、受信したメッセージ等を表示するなどして、当該送信元のオペレータに報知する。
【0046】
一方、装置状態情報に示す装置状態が「非動作状態」である場合、指導者端末1は指導要求を受け付けられる状態であると判定して当該指導要求を受け付ける。指導要求が受け付けられた場合、制御部10は、その旨のメッセージ等の通知情報を生成するとともに、データ通信部15を制御して当該指導要求の送信元に送る。当該指導要求の送信元は、受信したメッセージ等を表示するなどして、当該送信元のオペレータに報知する。
【0047】
次に、接続受付部101による傍聴要求の受け付け処理について説明する。接続受付部101は、装置状態管理部102が管理する装置状態情報に基づいて、傍聴要求を受け付けるか否かを判定する。たとえば、接続受付部101は、この装置状態情報に示す装置状態が「検査実施状態」又は「非動作状態」である場合、指導者端末1は傍聴要求を受け付けられない状態であると判定して当該傍聴要求を拒否する(傍聴の対象となる遠隔操作指導自体が実施されていないため)。制御部10は、その旨のメッセージ等の通知情報を、当該傍聴要求の送信元の受講者端末2〜4に送信して表示させる。
【0048】
一方、装置状態情報に示す装置状態が「遠隔操作指導状態」である場合、指導者端末1は傍聴要求を受け付けられる状態であると判定して当該傍聴要求を受け付ける。制御部10は、その旨のメッセージ等の通知情報を、当該指導要求の送信元に送信して表示させる。
【0049】
(接続先管理部)
接続先管理部103は、接続受付部101により指導要求や傍聴要求が受け付けられたときに、当該要求の送信先の受講者端末2〜4を登録する処理を行う。より具体的に説明すると、接続先管理部103は、接続受付部101により指導要求や傍聴要求が受け付けられたことに対応して、この指導要求や傍聴要求の送信元のアドレス情報を記憶するように動作する。
【0050】
このアドレス情報は、通信回線Nにおける当該送信先の位置を特定するために割り当てられた情報であり、たとえば、URL(Uniform Resourse Locator)、URI(Uniform Resourse Identifier)、IP(Internet Protocol)アドレス、電子メールアドレス、電話番号などが使用される。
【0051】
記憶されたアドレス情報は、指導者端末1に対する接続が受け付けられた受講者端末2〜4に対する各種データの送信先アドレスとして使用される。また、このアドレス情報は、指導者端末1が受信したデータの送信元の特定に使用される。
【0052】
接続先管理部103にアドレス情報が記憶されると、制御部10は、そのアドレス情報により特定される受講者端末2〜4に対して遠隔操作指導又は傍聴用の情報(後述)を提供するように指導者端末1の各部の設定を行う。
【0053】
〔画像データ生成部〕
画像データ生成部11は、スキャナ1Aにより検出(収集)されたデータに基づいて、被検体の内部形態を反映する医用画像の画像データを生成する処理を行う。
【0054】
たとえば医用画像診断装置としてX線CT装置を用いる場合、画像データ生成部11は、ガントリにより収集されたデータに前処理(データの対数計算、リファレンス補正、水補正、ビームハードニング補正、体動補正等)を施して投影データを生成するとともに、この投影データに基づいて断層画像の画像データを再構成する。また、この断層画像の画像データに基づいてボリュームデータ(ボクセルデータ)を生成する処理や、ボリュームデータに基づくMPR(Multi−Planar Reconstruction)処理などを実行するようにしてもよい。
【0055】
〔コンソール部〕
コンソール部12は、医用画像診断装置(この実施形態では指導者端末1及びスキャナ1A)のコンソールとして用いられ、表示部121及び操作部122を含んで構成される。また、コンソール部12は、医用画像診断装置の操作方法を遠隔指導するためのコンソールとして用いられる。
【0056】
(表示部)
表示部121は、医用画像診断装置を操作するための操作画面を含む各種画面や、画像データ生成部11により生成された画像データに基づく医用画像などを表示する。また、表示部121は、医用画像診断装置の操作方法の遠隔指導に使用される遠隔操作指導画面を表示する。表示部121に対する画面や画像の表示処理は、制御部10が実行する。
【0057】
この表示部121は、たとえば、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなどの任意の表示デバイスによって構成される。表示部121は、この発明の「表示手段」の一例として機能するものである。
【0058】
(操作部)
操作部122は、医用画像診断装置の操作や医用画像診断装置による検査において必要な情報の入力などに使用される。特に、操作部122は、表示部121に表示されている操作画面や遠隔操作指導画面などの画面に対する操作や情報入力などに使用される。
【0059】
この操作部122は、たとえば、キーボード、マウス、ハードキーなどを含んで構成される。このハードキーには、医用画像診断装置を操作するための各種のボタンやダイアルなどが設けられている。また、このハードキーには、指導者端末1やスキャナ1Aの動作状態を表す表示画面やLED(Light Emitting Diode)等が設けられていてもよい。操作部122は、この発明の「操作手段」の一例として機能するものである。
【0060】
なお、たとえば指導者端末1がサポートセンタに設置されている場合など、スキャナ1Aが接続されていないコンピュータを用いて遠隔操作指導を行う場合においては、ハードキーを設ける代わりに、このハードキーと同様のソフトキーを表示部121に表示させるように構成することができる。
【0061】
〔音声通信部〕
音声通信部13は、指導者端末1のオペレータが、受講者端末2〜4のオペレータと音声によるやりとりを行うために使用される。この音声通信部13は、たとえば、音声を収集して電気信号等の音声信号に変換する音声収集装置(マイクロフォン等)と、音声信号の送信及び受信を行う音声信号受信装置と、受信された音声信号に基づく音声を出力する音声出力装置(スピーカ、ヘッドフォン等)とを含んで構成される。
【0062】
なお、音声通信部13による通信形態としては、たとえば、電話回線を用いた通話(電話による通話)や、インターネット回線を用いた通話(IP電話による通話)や、専用回線を用いた通話など、任意の通信形態を適用することが可能である。
【0063】
〔データ記憶部〕
データ記憶部14は、指導者端末1により処理される各種のデータを記憶するものである。記憶されるデータの代表的なものとしては、画像データ生成部11により生成された画像データや、この画像データに付帯される付帯情報や、コンソール12から入力されたデータなどがある。
【0064】
ここで、画像データの付帯情報としては、たとえば、医用デジタル画像及び通信に関する標準規格であるDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)において、医用画像の画像データに付帯される情報(DICOM付帯情報などと呼ばれる。)がある。この(DICOM)付帯情報には、その医用画像の被検体である患者の氏名、性別、年齢など、患者に関わる情報(患者情報)や、医用画像を撮影したときの撮影条件の情報などが含まれている。
【0065】
データ記憶部14は、たとえばハードディスクドライブなどの比較的大容量の記憶装置を含んで構成されている。また、データ記憶部14は、PACS(Picture Archiving and Communication System)など、医用画像の画像データを管理するデータベースを含んでいてもよい。データ記憶部14は、この発明の「記憶手段」の一例として機能するものである。
【0066】
〔データ通信部〕
データ通信部15は、通信回線Nを介してデータを送信及び受信する処理を行う。特に、各受講者端末2〜4に対するデータの送信処理と、各受講者端末2〜4から送信されたデータの受信処理とを行う。このデータ通信部15は、この発明の「送信手段」の一例として機能するものである。
【0067】
[受講者端末の構成]
次に、受講者端末2〜4の構成について説明する。受講者端末2〜4の構成の一例を図3に示す。なお、各受講者端末2〜4は、同様の構成を有しているので、受講者端末2の構成についてのみ詳細に説明し、受講者端末3、4の構成については詳細説明を省略することにする。
【0068】
受講者端末2は、指導者端末1と同様に、制御部20、画像データ生成部21、コンソール部22、音声通信部23、データ記憶部24及びデータ通信部25を含んで構成される。
【0069】
〔制御部〕
制御部20は、受講者端末2の各部の制御及びスキャナ2Aの動作制御を行う。制御部20は、マイクロプロセッサ、RAM、コンピュータプログラムをあらかじめ記憶したハードディスクドライブ等の記憶装置などを含んで構成される。後述する制御部20の動作は、マイクロプロセッサが当該コンピュータプログラムに基づいて実行するものである。制御部20は、この発明の「制御手段」の一例として機能するものである。
【0070】
この制御部20には、接続要求部201、装置状態管理部202、接続先管理部203及び撮影データ処理部204が設けられている。
【0071】
(接続要求部)
接続要求部201は、受講者端末2のオペレータからの指示に基づいて、指導者端末1に接続要求(指導要求、傍聴要求)を行う。より具体的に説明すると、接続要求部201は、接続要求に関わる情報(接続要求情報)を生成する処理や、この接続要求に対する指導者端末1の応答に対する処理などを実行する(後述)。
【0072】
接続要求情報には、たとえば、遠隔操作指導又は傍聴を要求するコマンド、受講者端末2のアドレス情報などの情報が含まれている。
【0073】
(装置状態管理部)
装置状態管理部202は、受講者端末2やスキャナ2Aの動作状態を管理している。装置状態管理部202は、たとえば制御部20による受講者端末2やスキャナ2Aの制御内容に基づいて、それらの動作状態を判別し、その判別結果を表すフラグを立てるなどして、受講者端末2等の動作状態を識別可能に管理する。管理対象とする動作状態としては、たとえば「検査実施状態」、「遠隔操作指導受講状態」、「非動作状態」などがあらかじめ設定されている。
【0074】
検査実施状態は、指導者端末1と同様に、スキャナ2Aによる検査が現に実施されている状態や、受講者端末2が医用画像の画像データの生成処理を実行している状態など、受講者端末2やスキャナ2Aが医用画像診断装置としての本来の動作を実施している状態に相当する。
【0075】
遠隔操作指導受講状態は、指導者端末1による遠隔操作指導を受講者端末2によって現に受講している状態に相当する。なお、遠隔操作指導受講状態として、指導者端末1による指導を直接に受講している場合に相当する「直接受講状態」と、指導者端末1が他の受講者端末3、4に対して実施している指導を傍聴している場合に相当する「傍聴状態」との二つの装置状態を別々に設定しておくことが望ましい。
【0076】
非動作状態は、受講者端末2やスキャナ2Aの動作状態が検査実施状態でも遠隔操作指導受講状態でもない場合に相当する。ここでも、指導者端末1のときと同様に、受講者端末2等が完全に動作していない状態以外にも、たとえば受講者端末2のオペレータが撮影画像を観察している状態である場合などの動作状態についても、「非」動作状態に含まれるものとする。
【0077】
なお、装置状態管理部202が管理する装置状態は、これらに限定されるものではなく、医用画像診断装置の種別など、その他の要因に基づいて各種の装置状態を管理することができる。
【0078】
受講者端末2のオペレータがコンソール部12を用いて指導要求又は傍聴要求を指示すると、装置状態管理部202は、現在の装置状態を表す装置状態情報を接続要求部201に送る。
【0079】
ここで、接続要求部201による指導要求処理について説明する。接続要求部201は、装置状態管理部202が管理する装置状態情報に基づいて、指導要求のための接続要求情報(指導要求情報)を生成して指導要求を行うか否かを判定する。たとえば、接続要求部201は、この装置状態情報に示す装置状態が「検査実施状態」又は「直接受講状態」である場合、この受講者端末2は、指導者端末1による直接の指導を要求できない状態であると判定してオペレータの指示を拒否する(ここで、直接受講状態である場合には、現に受講中であるので、新たな指導要求を行う必要がない)。
【0080】
指導要求の指示が拒否された場合、制御部20は、この指示を拒否する旨のメッセージ等を表示部221に表示させる。
【0081】
一方、装置状態情報に示す装置状態が「傍聴状態」又は「非動作状態」である場合、受講者端末2は、直接の指導を要求できる状態であると判定して指導要求の指示を受け付ける。制御部20は、その旨のメッセージを表示部221に表示させる。なお、装置状態が傍聴状態であるときに指導要求の指示を行う場合(傍聴時に指導に割り込む場合)については後述することにする。
【0082】
次に、接続要求部201による傍聴要求処理について説明する。接続要求部201は、装置状態管理部202が管理する装置状態情報に基づいて、傍聴要求のための接続要求情報(傍聴要求情報)を生成して傍聴要求を行うか否かを判定する。たとえば、接続要求部201は、この装置状態情報に示す装置状態が「検査実施状態」又は「傍聴状態」である場合、この受講者端末2は、他の受講者端末3、4に対する指導の傍聴を要求できない状態であると判定してオペレータの指示を拒否する。(ここで、傍聴状態である場合には、現に傍聴中であるので、新たな傍聴要求を行う必要がない)。制御部20は、その旨のメッセージ等を表示部221に表示させる。
【0083】
一方、装置状態情報に示す装置状態が「直接受講状態」又は「非動作状態」である場合、受講者端末2は、指導の傍聴を要求できる状態であると判定して傍聴要求の指示を受け付ける。制御部20は、その旨のメッセージを表示部221に表示させる。なお、装置状態が直接受講状態であるときに傍聴要求の指示を行う場合(直接指導を受けている時に自ら傍聴状態に移行する場合)については後述することにする。
【0084】
(接続先管理部)
接続先管理部203は、オペレータによる指導要求や傍聴要求の指示が接続要求部201により受け付けられたときに、指導や傍聴の情報を提供する端末、すなわち指導者端末1を登録する処理を行う(特に、指導者端末1を切り換え可能である場合に有効である。)。より具体的に説明すると、接続先管理部203は、接続要求部201により要求の指示が受け付けられたことに対応し、指導者端末1のアドレス情報を記憶するように動作する。
【0085】
記憶されたアドレス情報は、指導者端末1に対してデータを送信するときの送信先アドレスとして使用される。また、このアドレス情報は、受講者端末2が受信したデータの送信元の特定に使用される。
【0086】
接続先管理部203にアドレス情報が記憶されると、制御部20は、そのアドレス情報により特定される指導者端末1による遠隔操作指導の受講や傍聴を受けられる状態に、受講者端末2の各部を設定する。
【0087】
(撮影データ処理部)
撮影データ処理部204は、データ記憶部24に記憶された撮影データD(後述)に対する処理を行うものである。特に、撮影データ処理部204は、撮影データDに含まれる画像データを用いて遠隔操作指導を受講する場合に動作して、たとえば、その画像データに付帯された患者情報を無意味化する処理などを行う(後述)。撮影データ処理部204は、この発明の「患者情報処理手段」の一例として機能するものである。
【0088】
ここで、患者情報を「無意味化する処理」とは、患者情報を削除する処理や、改変する処理などを含むものとする。なお、患者情報を「削除する処理」とは、付帯情報から患者情報を消去してしまうことを意味する。また、患者情報を「改変する処理」とは、本来の患者情報を別の文字列等に変換する処理(たとえば、患者氏名を「XXXXX」などの無意味な文字列に変換する処理等)や、本来の患者情報に別の情報を重畳させる処理(たとえば、患者氏名を塗りつぶす処理等)などを含んでいる。
【0089】
なお、無意味化される患者情報は、当該付帯情報に含まれる全ての患者情報であってもよいし、或る特定の患者情報(たとえば患者氏名のみ)であってもよい。
【0090】
〔画像データ生成部〕
画像データ生成部21は、指導者端末1の画像データ生成部11と同様に、スキャナ2Aにより検出(収集)されたデータに基づいて、被検体の内部形態を反映する医用画像の画像データを生成する処理を行う。
【0091】
〔コンソール部〕
コンソール部22は、指導者端末1のコンソール部12と同様に、受講者端末2及びスキャナ2Aのコンソール、更には遠隔操作指導を受講するときや傍聴するときのコンソールとして用いられ、表示部221及び操作部222を含んで構成される。
【0092】
表示部221には、医用画像診断装置(受講者端末2、スキャナ2A)を操作するための操作画面や、指導者端末1による遠隔操作指導を受講したり傍聴したりするための遠隔操作指導受講画面などの各種の画面が制御部20によって表示される。表示部221は、この発明の「表示手段」の一例として機能し、操作部222は、この発明の「操作手段」の一例として機能する。
【0093】
〔音声通信部〕
音声通信部23は、指導者端末1の音声通信部13と同様に、受講者端末2のオペレータが、指導者端末1のオペレータと音声によるやりとりを行うために使用される。また、他の受講装置3、4のオペレータともやりとりできるように構成してもよい。
【0094】
〔データ記憶部〕
データ記憶部24は、受講者端末2により処理される各種のデータを記憶するものである。記憶されるデータとしては、画像データ生成部21により生成された画像データや、この画像データに付帯される付帯情報や、コンソール12から入力されたデータなどがある。このデータ記憶部24は、この発明の「記憶手段」の一例として機能するものである。
【0095】
ここで、図3に示す撮影データDは、受講者端末2及びスキャナ2Aを含んで構成される医用画像診断装置により撮影された医用画像の画像データ(すなわち画像データ生成部21により生成された画像データ)と、その付帯情報とを含んでいる。撮影データDは、たとえば、DICOMにしたがって、検査(Study)ファイル、シリーズ(Series)ファイル、画像(Image)ファイルとして階層的に管理されている。
【0096】
〔データ通信部〕
データ通信部25は、通信回線Nを介してデータを送信及び受信する処理を行う。特に、指導者端末1に対するデータの送信処理と、指導者端末1から送信されたデータの受信処理とを行う。データ通信部25は、この発明の「送信手段」の一例として機能するものである。
【0097】
[使用形態]
以上のような構成を有するこの実施形態の遠隔操作指導システムの使用形態について説明する。図4〜図7のフローチャートは、この遠隔操作指導システムの使用形態の一例を表している。
図4のフローチャートは、受講者端末を用いて遠隔操作指導を受講するときの使用形態の一例を表している。また、図5のフローチャートは、受講者端末に保存されている医用画像の画像データを使用して遠隔操作指導を行うときの使用形態の一例を表している。また、図6のフローチャートは、他の受講者端末に対して提供されている遠隔操作指導を傍聴するときの使用形態の一例を表している。また、図7のフローチャートは、他の受講者端末に対して提供されている遠隔操作指導を傍聴しているときに、遠隔操作指導の提供先を切り換える場合(傍聴時において指導に割り込みを行う場合;前述)の使用形態の一例を表している。なお、直接指導を受けている時に自ら傍聴状態に移行する場合(前述)については、指導に割り込む場合と同様であるので、詳細説明は省略する。
【0098】
〔遠隔操作指導を受講するときの使用形態:図4〕
最初に、受講者端末2を用いて遠隔操作指導を受講するときの使用形態の一例について、図4を参照しながら説明する。
【0099】
まず、受講者端末2のオペレータ(受講者)は、操作部222により所定の操作を行って、前述の遠隔操作指導受講画面を表示部221に表示させる(S1)。
【0100】
この遠隔操作指導受講画面には、直接に指導を受講するための「指導受講モード」と、他の受講者端末に提供されている指導を傍聴するための「指導傍聴モード」とを選択するための機能が設けられている。たとえば、各モード毎にソフトキーを設けてもよいし、プルダウンメニューを設けてもよい。ユーザは、操作部222(たとえばマウス)を操作して、所望のモード(ここでは「指導受講モード」)を選択する(S2)。
【0101】
なお、各モード毎のハードキーを操作部222に設け、所望のハードキーを択一的に操作することによりモード選択を行うようにしてもよい。
【0102】
指導受講モードが選択されると(つまり、前述の指導要求の指示がなされると)、その操作信号を受けた接続要求部201は、装置状態管理部202により管理されている装置状態に基づいて、指導要求の指示に対する許諾/拒否を判定する(S3)。
【0103】
すなわち、装置状態管理部202が管理する装置状態情報に示す装置状態が「検査実施状態」又は「直接受講状態」である場合、接続要求部201は、その指導要求の指示を拒否する(S3;N)。制御部20は、指導要求の指示を拒否した旨のメッセージを表示部221に表示させて、この指導要求の指示に対する処理を終了する。
【0104】
一方、装置状態情報に示す装置状態が「非動作状態」である場合、接続要求部201は、この指導要求の指示を許諾する(S3;Y)。そして、接続要求部201は、遠隔操作指導を要求するコマンドや受講者端末2のアドレス情報などを含む指導要求情報を生成し、データ通信部25を制御して、この指導要求情報を指導者端末1に送信させる(S4)。なお、装置状態情報が「傍聴状態」であるときに指導要求の指示がなされた場合については後述する(図7参照)。
【0105】
ここで、指導要求情報の送信先アドレスは、たとえばデータ記憶部24にあらかじめ記憶されている。なお、指導者端末が2つ以上ある場合には、それらのうちのいずれか一つを自動的に選択して指導要求情報を送信するように構成することもできるし(たとえば事前に優先順位付けしておく構成や、指導を実施中でない指導者端末を自動検出する構成など)、ユーザが所望の指導者端末を指定するように構成することもできる。
【0106】
指導者端末1が受講者端末2からの指導要求情報を受信すると(S5)、指導者端末1の接続受付部101は、この指導要求情報の送信元に対する接続の可否を判定する(S6)。
【0107】
たとえば、送信元のアドレス情報に基づいて遠隔操作指導を提供する契約の有無を判断する。より具体的には、遠隔操作指導の提供先として契約している受講者端末のアドレス情報のリストをあらかじめデータ記憶部14に保持しておき、送信されてきたアドレス情報が当該リストに含まれているか否かを判断して、契約の有無を判断する。
【0108】
また、ステップS6には、指導要求情報の送信元に対する認証処理も含まれることが望ましい。その場合、データ記憶部14に各受講者端末に対応する受講ID(識別情報)やパスワードをあらかじめ記憶させておく。接続受付部101は、データ通信部15を制御して、受講IDやパスワードの入力を指示する情報を受講者端末2に送信させる。受講者端末2は、受信した情報に基づいて、受講ID、パスワード入力用の画面を表示部221に表示する。そして、オペレータが受講ID等を入力すると、この入力内容を指導者端末1に返信する。要求受付部101は、受信した入力内容と、記憶された情報とを照合することにより認証を行う。なお、ステップS4において、指導要求情報に受講IDやパスワードを含めて送信するようにしてもよい。
【0109】
さて、ステップS6において接続が拒否されると(S6;N)、指導者端末1は、その旨のメッセージ等を含む情報を受講者端末2に送信し、この情報を受信した受講者端末2は、このメッセージを表示部221に表示する。この場合における処理は、これで終了となる。
【0110】
一方、ステップS6において接続が許可されると(S6;Y)、接続受付部101は、装置状態管理部102が管理する装置状態情報に基づいて、この指導要求を受け付けるか否かを判定する(S7)。
【0111】
すなわち、接続受付部101は、この装置状態情報に示す装置状態が「検査実施状態」又は「遠隔操作指導状態」である場合には、受講者端末2からの指導要求を拒否する(S7;N)。そして、指導者端末1は、指導要求を拒否する旨のメッセージを受講者端末2に送信する。受講者端末2は、受信したメッセージを表示する。この場合における処理は、これで終了となる。
【0112】
一方、装置状態情報に示す装置状態が「非動作状態」である場合、接続受付部101は、受講者端末2からの指導要求を受け付ける(S7;Y)。これに対応し、装置状態管理部102により管理される装置状態情報が「遠隔操作指導状態」に切り換えられる。
【0113】
受講者端末2からの指導要求が受け付けられると、接続先管理部103は、遠隔操作指導の提供先のアドレス情報として、受講者端末2のアドレス情報を登録する(S8)。
【0114】
また、指導者端末1は、指導要求が受け付けられたことに対応して、その旨のメッセージ等を含む情報を受講者端末2に送信する(S9)。この情報を受講者端末2が受信すると、当該メッセージを表示部221に表示するとともに、接続先管理部203が、遠隔操作指導の提供元のアドレス情報として、指導者端末1のアドレス情報を登録する(S10)。このとき、装置状態管理部202により管理される装置状態情報が「直接受講状態」に切り換えられる。
【0115】
以上により、指導者端末1は、医用画像診断装置の遠隔操作指導を受講者端末2に提供するための装置状態(遠隔操作指導状態)となる。具体的には、たとえば、遠隔操作指導用の画面(前述の遠隔操作指導画面)が表示部121に表示されたり、音声通信部13が受講者端末2の音声通信部23に接続されて通話可能な状態とされたりする。
【0116】
また、この遠隔操作指導状態において、制御部10は、表示部121の表示内容や、操作部122に対する操作内容を受講者端末2に送信するように動作する。なお、その他のデバイス(たとえば、メディア記録用のドライブ装置など)が設けられている場合、制御部10は、そのデバイスに対する処理内容を受講者端末2に送信するように動作する。
【0117】
このとき、受講者端末2に対して送信される情報(操作内容や処理内容)は、当該操作や処理に対応する画面表示に関わるもののみであってもよい。特に、スキャナ1Aを動作させるための操作については、スキャナを実際に動作させるための信号と、この操作に対応する画面表示を制御する信号とのうち、後者の信号のみを受講者端末2に送信することが望ましい。すなわち、受講者端末2側のスキャナ2Aが指導者端末1から操作できないようにするためである。このような信号の送信態様は、指導者端末1と各受講者端末2〜4の間(双方向)における各信号送信時に適用することが望ましい。
【0118】
一方、受講者端末2についても、指導者端末1による遠隔操作指導を受講するための装置状態(直接受講状態)となる。具体的には、たとえば、その音声通信部23が指導者端末1の音声通信部13と通話可能な状態とされる。
【0119】
また、この直接受講状態において、制御部20は、表示部221の表示内容や、操作部222に対する操作内容を指導者端末1に送信するように動作する。その他のデバイス(たとえばドライブ装置など)が設けられている場合、制御部20は、そのデバイスに対する処理内容を指導者端末1に送信するように動作する。
【0120】
指導者端末1及び受講者端末2は、それぞれ、他方から送信された情報を受信して、その情報に対応する動作を実行するように動作する。たとえば、受講者端末2は、前述の表示内容、操作内容、処理内容の情報を指導者端末1から受信すると、それぞれ、当該表示内容に対応する画面や画像を表示部221に表示し、当該操作内容に示す操作に対応する処理を実行し、当該処理内容に示す処理(たとえば、ドライブ装置によるメディアへのデータ書き込み処理など)を実行する。逆に、受講者端末2からの情報を受信した指導者端末1も同様に動作する。なお、このような共通の処理を実行するときのデータの送信には、接続先管理部103、203に記録されたアドレス情報が用いられる。
【0121】
以上により、遠隔操作指導の直接受講では、指導者端末1と受講者端末2との間において:(1)医用画像診断装置を操作するための同様の操作画面が表示される;(2)同じ医用画像やメッセージ(ダイアログ等)が表示される;(3)他方の端末にて実施された操作内容が反映される;(4)双方向の通話が可能である;(5)他方の端末のデバイスに対する処理が反映される。
【0122】
なお、指導者端末1の表示部121には、医用画像診断装置の操作画面とともに、指導者端末1に特有の画面(たとえば、直接指導先を切り換えるためのソフトキー等の各種キーを含む指導者用画面など)が表示されている。また、受講者端末2の表示部221には、医用画像診断装置の操作画面とともに、受講者端末2に特有の画面(たとえば、受講/傍聴を切り換えるためのソフトキー等の各種キーを含む受講者用画面など)が表示されている。
【0123】
このような状態において、指導者端末1のオペレータ(指導者)は、操作画面を用いた医用画像診断装置の操作方法等に関わる操作指導を行い、受講者端末2のオペレータ(受講者)は、この操作指導を受講する(S11)。
【0124】
指導者又は受講者は、操作部122、222により所定の操作を行って、遠隔操作指導を終了する(S12)。以上で、受講者端末2を用いて遠隔操作指導を受講するときの使用形態の説明を終わる。
【0125】
〔受講者端末に保存された画像を用いて遠隔操作指導を行うときの使用形態;図5〕
次に、受講者端末2に保存されている医用画像の画像データを使用して遠隔操作指導を行うときの使用形態の一例について、図5を参照しながら説明する。
【0126】
受講者端末2の表示部221に表示される遠隔操作指導受講画面には、データ記憶部24に記憶された医用画像の画像データ(前述のように撮影データDに含まれる。)のリストを表示する領域と、その医用画像の画像データを使用して指導を受けることを要求するためのソフトキーとが設けられている。
【0127】
受講者が、操作部222によって医用画像を指定するとともに当該ソフトキーを操作すると(S21)、撮影データ処理部204は、データ記憶部24のたとえばハードディスクドライブの記憶領域の一部を仮想ドライブ(virtual drive)として設定する(S22)。
【0128】
次に、撮影データ処理部204は、ステップS21で指定された医用画像の画像データについて、その付帯情報に含まれる患者情報を無意味化し(S23)、この画像データと付帯情報を仮想ドライブに記憶させる(S24)。なお、仮想ドライブに記憶されるデータは、当該画像データや付帯情報(撮影データD)のコピーに基づいて生成することが望ましい。
【0129】
更に、撮影データ処理部204は、この仮想ドライブのマウント(mount)を指示するコマンド等を含む情報を、データ通信部25を介して指導者端末1に送信する(S25)。
【0130】
指導者端末1は、受講者端末2からの情報を受信すると、上記コマンドにしたがって仮想ドライブをマウントする(S26)。それにより、指導者端末1は、受講者端末2のデータ記憶部24内に作成された仮想ドライブを認識し、通信回線Nを介してアクセスし操作することができるようになる。
【0131】
指導者端末1は、必要に応じて、仮想ドライブ内の画像データや付帯情報を送るように受講者端末2に要求を送信する(S27)。受講者端末2は、この要求に対応して、仮想ドライブ内の画像データや付帯情報を指導者端末1に送信する(S28)。このとき、指導者端末1に送信される付帯情報内の患者情報は、ステップS23において無意味化されたものである。指導者端末1は、受講者端末2から送信された画像データや付帯情報に基づいて、たとえば3次元画像の作成方法などの各種の指導を受講者に提供する(S29)。
【0132】
仮想ドライブ内のデータを用いた指導を終了する要求がなされると(S30)、指導者端末1は、受講者端末2の仮想ドライブをアンマウント(unmount)する(S31)。それにより、指導者端末1による仮想ドライブの認識が解除され、この仮想ドライブへのアクセスや操作も禁止される。以上で、受講者端末2に保存されている画像データを使用して遠隔操作指導を行うときの使用形態についての説明を終了する。
【0133】
(変形例)
以上では、受講者端末2に仮想ドライブを作成して指導者端末1とデータを共有する構成について説明したが、指導に用いるデータを単に指導者端末1に送信するように構成することも可能である。
【0134】
その場合、たとえば、まず受講者は、操作部222によって医用画像を指定し、上記ソフトキーを操作する。それを受けて、撮影データ処理部204は、指定された医用画像の画像データの付帯情報に含まれる患者情報を無意味化する。そして、この画像データと付帯情報を指導者端末1に送信する。指導者端末1は、受講者端末2から送信された画像データや付帯情報に基づいて指導を提供する。
【0135】
〔他の受講者端末に対する指導を傍聴するときの使用形態;図6〕
次に、他の受講者端末に提供されている遠隔操作指導を受講者端末2で傍聴するときの使用形態の一例について、図6を参照しながら説明する。ここでは、受講者端末3に対して遠隔操作指導が提供されているものとする。
【0136】
まず、受講者端末2のオペレータ(傍聴者)は、操作部222により所定の操作を行って遠隔操作指導受講画面を表示部221に表示させ(S31)、「指導傍聴モード」を選択する(S32)。
【0137】
指導受講モードが選択されると(つまり、前述の傍聴要求の指示がなされると)、その操作信号を受けた接続要求部201は、装置状態管理部202により管理されている装置状態に基づいて、傍聴要求の指示に対する許諾/拒否を判定する(S33)。
【0138】
すなわち、装置状態管理部202が管理する装置状態情報に示す装置状態が「検査実施状態」又は「傍聴状態」である場合、接続要求部201は、その傍聴要求の指示を拒否する(S33;N)。制御部20は、傍聴要求の指示を拒否した旨のメッセージを表示部221に表示させて、この傍聴要求の指示に対する処理を終了する。
【0139】
一方、装置状態情報に示す装置状態が「非動作状態」である場合、接続要求部201は、この傍聴要求の指示を許諾する(S33;Y)。そして、接続要求部201は、指導の傍聴を要求するコマンドや受講者端末2のアドレス情報などを含む傍聴要求情報を生成し、データ通信部25を制御して、この傍聴要求情報を指導者端末1に送信させる(S34)。
【0140】
なお、受講者端末2が「直接受講状態」であるときに受講者端末2自身において傍聴要求がなされた場合、他の受講者端末から指導要求がなされているときに限ってこれを許諾するように構成することができる。すなわち、他の受講者端末から指導要求がなされていない場合には、受講者端末2の受講者が傍聴すべき指導自体が存在しないからである。
【0141】
傍聴要求情報の送信先アドレスは、前述の指導要求情報の場合と同様に、たとえばデータ記憶部24にあらかじめ記憶されている。
【0142】
指導者端末1が受講者端末2からの傍聴要求情報を受信すると(S35)、指導者端末1の接続受付部101は、指導要求の場合と同様の契約の有無の判断や認証処理を行って、この傍聴要求情報の送信元に対する接続の可否を判定する(S36)。
【0143】
接続が拒否された場合(S36;N)、指導者端末1は、その旨のメッセージ等を含む情報を受講者端末2に送信し、この情報を受信した受講者端末2は、このメッセージを表示部221に表示する。この場合における処理は、これで終了となる。
【0144】
一方、接続が許可された場合(S36;Y)、接続受付部101は、装置状態管理部102が管理する装置状態情報に基づいて、この傍聴要求を受け付けるか否かを判定する(S37)。
【0145】
すなわち、接続受付部101は、この装置状態情報に示す装置状態が「検査実施状態」又は「非動作状態」である場合には、受講者端末2からの傍聴要求を拒否する(S37;N)。そして、指導者端末1は、傍聴要求を拒否する旨のメッセージを受講者端末2に送信する。受講者端末2は、受信したメッセージを表示する。この場合における処理は、これで終了となる。
【0146】
一方、装置状態情報に示す装置状態が「遠隔操作指導状態」である場合、接続受付部101は、受講者端末2からの傍聴要求を受け付ける(S37;Y)。
【0147】
受講者端末2からの傍聴要求が受け付けられると、接続先管理部103は、遠隔操作指導の傍聴先のアドレス情報として、受講者端末2のアドレス情報を登録する(S38)。
【0148】
また、指導者端末1は、傍聴要求が受け付けられたことに対応して、その旨のメッセージ等を含む情報を受講者端末2に送信する(S39)。この情報を受講者端末2が受信すると、当該メッセージを表示部221に表示するとともに、接続先管理部203が、遠隔操作指導の傍聴用の情報の提供元のアドレス情報として、指導者端末1のアドレス情報を登録する(S40)。このとき、装置状態管理部202により管理される装置状態情報が「傍聴状態」に切り換えられる。
【0149】
以上により、指導者端末1は、医用画像診断装置の遠隔操作指導を受講者端末3に提供し、かつ、その受講内容を受講者端末2に傍聴させる装置状態となる。
【0150】
それにより、指導者端末1と受講者端末3との間においては、前述の直接受講の場合と同様に、次のように情報の共有を行う:(1)医用画像診断装置を操作するための同様の操作画面が表示される;(2)同じ医用画像やメッセージ(ダイアログ等)が表示される;(3)他方の端末にて実施された操作内容が反映される;(4)双方向の通話が可能である;(5)他方の端末のデバイスに対する処理が反映される。
【0151】
一方、指導者端末1と受講者端末2との間においては:(1)医用画像診断装置を操作するための同様の操作画面が表示される;(2)同じ医用画像やメッセージ(ダイアログ等)が表示される;(3)指導者端末1又は受講者端末3にて実施された操作内容が反映される;(4)双方向の通話が可能である;(5)指導者端末1又は受講者端末3のデバイスに対する処理が反映される。ここで、特に(3)、(5)に示すデータの反映は、指導者端末1の操作部122や受講者端末3の操作部222によりなされた操作に対応する操作信号に応じた信号(制御信号)を受講者端末2に送信することによって実現されるようになっている。
【0152】
なお、受講者端末2は、指導者端末1と受講者端末3との間のやりとりを傍聴するだけであるので、受講者端末2の操作部222を用いて行った操作内容は、指導者端末1や受講者端末3の表示画面には反映されない。また、受講者端末2のデバイスに対して実行した処理は、指導者端末1や受講者端末3の処理には反映されない。
【0153】
このとき、「傍聴状態」の受講者端末2の操作部222に対する操作を制御部20が無効と判断するように構成したり、受講者端末2に対する操作に応じた操作信号を指導者端末1が受け付けないように制御するように構成することにより、受講者端末2での操作や処理が指導者端末1や受講者端末3に反映されることを禁止することが可能である。
【0154】
このような状態において、指導者端末1のオペレータ(指導者)は、操作画面を用いた医用画像診断装置の操作方法等に関わる操作指導を受講者端末3のオペレータ(受講者)に提供し、受講者端末2のオペレータ(傍聴者)は、この指導者が受講者に提供する操作指導の内容を傍聴する(S41)。
【0155】
指導者又は受講者が遠隔操作指導を終了したとき、又は、傍聴者が傍聴を終了したときに、受講者端末2による遠隔操作指導の傍聴は終了となる(S42)。以上で、他の受講者端末に提供されている遠隔操作指導を傍聴するときの使用形態についての説明を終了する。
【0156】
なお、この使用形態において、指導者端末1の接続先管理部103は、たとえば図8に示すような接続先管理テーブル103aによって複数の接続先を管理するようになっている。
【0157】
図8(A)は、受講者端末2からの傍聴要求を受け付けて受講者端末2のアドレス情報を登録する前(つまり、図6のステップS38以前)に、接続先管理テーブル103aに記憶されている情報を表している。すなわち、傍聴要求をした受講者端末2の登録前には、受講者端末3に対して直接に指導を提供しているだけであるので、図8(A)に示すように、「遠隔指導の種類」の欄に「直接指導」が記憶され、「接続先」の欄に「受講者端末3」が記憶されている。なお、実際には、受講者端末3のアドレス情報が「接続先」の欄に記憶されることになる。
【0158】
また、図8(B)は、受講者端末2からの傍聴要求を受け付けて受講者端末2のアドレス情報を登録した後(ステップS38以後)における接続先管理テーブル103aの記憶内容を表している。同図に示す接続先管理テーブル103aにおいては、受講者端末3に対する直接指導に対応する情報として、「遠隔指導の種類」の欄に「直接指導」が記憶され、「接続先」の欄に「受講者端末3」が記憶されている。更に、受講者端末2が傍聴していることに対応する情報として、「遠隔指導の種類」の欄に「傍聴」が記憶され、「接続先」の欄に「受講者端末2(実際はアドレス情報である)」が記憶されている。
【0159】
なお、受講者端末2が傍聴を要求する前に、他の受講者端末(ここでは受講者端末4)が傍聴を行っている場合には、当該他の受講者端末が傍聴している旨を表す情報が接続先管理テーブル103aに記憶されている。すなわち、受講者端末4が傍聴していることに対応する情報として、「遠隔指導の種類」の欄に「傍聴」が記憶され、「接続先」の欄に「受講者端末4(実際はアドレス情報)」が記憶されている。そして、受講者端末2からの傍聴要求が受け付けられて受講者端末2のアドレス情報が登録されると、受講者端末2が傍聴していることに対応する情報(前述)が追加登録されることになる。
【0160】
〔傍聴から直接指導に切り換えるときの使用形態;図7〕
続いて、他の受講者端末に対して提供されている遠隔操作指導を傍聴しているときに、直接指導に切り換える場合の使用形態の一例について、図7を参照しながら説明する。
【0161】
まず、前提として、受講者端末3に対する指導を受講者端末2にて傍聴しているものとする(図6参照)。この状態における指導者端末1の接続先管理テーブル103aの図8(B)に示す情報を記憶している。
【0162】
この状態において、受講者端末2のオペレータ(傍聴者)は、直接指導に切り換えるために、操作部222により遠隔操作指導受講画面を操作して「指導受講モード」を指定する(S51)。なお、遠隔操作指導受講画面上に割り込み要求用ソフトキーを設け、これを操作して直接指導の割り込み要求を行うようにしてもよい。
【0163】
指導受講モードが指定されると(つまり、直接指導の割り込み要求がなされると)、その操作信号を受けた接続要求部201は、割り込み要求のコマンドや受講者端末2のアドレス情報などを含む割り込み要求情報を生成し、データ通信部25を介して指導者端末1に送信する(S52)。
【0164】
指導者端末1が受講者端末2からの割り込み要求情報を受信すると(S53)、接続受付部101は、直接指導の割り込み要求が有った旨のメッセージと、この要求を許可するか否かをオペレータ(指導者)が選択するためのソフトキーとを含むダイアログ等を表示部121に表示させる(S54)。このとき、割り込み要求の送信先である受講者端末2を特定する情報(たとえば医療機関名、受講者名、アドレス情報等)も表示させるようにしてもよい。
【0165】
また、接続受付部101は、割り込み要求が有ったことを表す情報(コマンド、割り込み要求の送信元の特定情報等)を、データ通信部15を介して受講者端末3に送信する(S55)。受講者端末3は、この情報を受信すると、直接指導の割り込み要求が有った旨のメッセージと、この要求を許可するか否かをオペレータ(受講者)が選択するためのソフトキーとを含むダイアログ等を表示部221に表示させる(S56)。
【0166】
指導者は、ステップ54にて表示されたダイアログにより、割り込みの可否を入力する(S57)。同様に、受講者端末3のオペレータ(受講者)も、割り込みの可否を入力する(S58)。受講者による入力結果は、指導者端末1に送信される。
【0167】
接続受付部101は、指導者と受講者の双方が割り込みを許可したときに(S57;Y、S58;Y)、受講者端末2からの割り込み要求を受け付ける。それ以外の場合には(S57;N、又は、S58;N)、受講者端末2からの割り込み要求を拒否する。
【0168】
割り込み要求を拒否する場合、指導者端末1は、その旨のメッセージ等を含む情報を受講者端末2に送信し、この情報を受信した受講者端末2は、このメッセージを表示部221に表示する。この場合における処理は、これで終了となる。
【0169】
一方、割り込み要求が受け付けられた場合、接続先管理部103は、図8(B)に示す状態の接続先管理テーブル103aの記憶内容を図9に示す状態に変更する(S59)。具体的には、受講者端末3に関する「遠隔指導の種類」を「直接指導」から「傍聴」に変更するとともに、受講者端末2に関する「遠隔指導の種類」を「傍聴」から「直接指導」に変更する。
【0170】
すなわち、指導者端末1の制御部10は、受講者端末2からの割り込み要求を受けたことにより、受講者端末3からの操作信号に応じた画面の表示部121への表示を禁止するとともに、受講者端末2から送信される操作信号に基づく画面を表示部121に表示させるようになる。また、受講者端末2からの割り込み要求を受けたことにより、指導者端末1(データ通信部15)は、受講者端末3からの操作信号に応じた制御信号の受講者端末2への送信を禁止するとともに、受講者端末2からの操作信号に応じた制御信号を受講者端末3に送信するようになる。このように、指導者端末1は、受講者端末2に対して直接指導を提供し、かつ、この直接指導における情報を受講者端末3に提供する状態に移行する(S60)。
【0171】
なお、直接指導を提供されていた受講者端末3を「傍聴」に切り換える代わりに、たとえばこの受講者端末3のオペレータの指示に応じて、受講者端末3に対する情報の提供を終了するようにしてもよい。
【0172】
また、割り込み要求が受け付けられたことに対応し、指導者端末1は、その旨を表す情報を、受講者端末2、3にそれぞれ送信する(S61)。この情報を受信した受講者端末2は、その装置状態を「傍聴状態」から「直接受講状態」に変更し、受講者端末3は、その装置状態を「直接受講状態」から「傍聴状態」に変更する(S62)。
【0173】
このような状態において、指導者端末1のオペレータ(指導者)は、受講者端末2のオペレータ(新たな受講者)に対して操作指導を行うとともに、受講者端末3のオペレータ(新たな傍聴者)は、この操作指導の内容を傍聴する(S63)。以上で、傍聴状態から直接指導状態に切り換えるときの使用形態の説明を終了する。
【0174】
[作用・効果]
以上のようなこの実施形態の作用及び効果について説明する。
【0175】
この実施形態に係る遠隔操作指導システムは、医用画像診断装置の操作方法の遠隔指導を提供するための指導者端末1と、この遠隔指導を受講するための受講者端末2〜4とを通信回線Nを介して接続して構成される。
【0176】
各受講者端末2〜4は、表示部221と、医用画像診断装置を操作するための操作部222と、その操作に応じた画面を表示部221に表示させる制御部20と、その操作に応じた操作信号を通信回線Nを介して指導者端末1に送信するデータ送信部25とを備えている。
【0177】
また、指導者端末1は、表示部121と、一の受講者端末(図6の説明においては受講者端末3)からの操作信号に応じた画面を表示部121に表示させる制御部10と、この操作信号に応じた制御信号を他の受講者端末(同じく受講者端末2)に送信するデータ通信部15とを備えている。そして、受講者端末2は、この制御信号に応じた画面(指導者端末1と受講者端末3とで共有している画面)を表示部221に表示させるように動作する。
【0178】
また、指導者端末1の操作部122にて行った操作内容も、受講者端末2、3の双方に反映されるようになっている。
【0179】
このような遠隔操作指導システムによれば、受講者端末2のオペレータは、指導者端末1のオペレータが受講者端末3のオペレータに提供している遠隔指導を傍聴することが可能である。したがって、直接に指導を受けている者だけでなく、他の者がその操作指導を傍聴することができるので、複数の者(複数の受講者端末)に対して一度に指導を行うことができ、操作指導の効率化を図ることが可能である。
【0180】
また、この実施形態によれば、医用画像診断装置により実際に撮影した医用画像(撮影データD)を用いて操作方法を指導する場合に、その撮影画像に関わる患者情報(個人情報)を無意味化してから操作指導に供するようになっているので、患者の個人情報の外部流出を防止することが可能である。
【0181】
また、この実施形態によれば、他の受講者端末に提供されている操作指導を傍聴しているときに、必要に応じて直接指導に切り換えることができるように構成されているので便利である。
【0182】
医用画像診断装置の操作には、X線等の放射線や強力な磁場等のエネルギーを発生させる操作や、アーム、ガントリ、寝台装置の物理的な移動を実行させる操作などが含まれている。一般的な医用画像診断装置では、アーム、ガントリ、寝台装置等を検査室に設置し、コンソールを操作室に設置している。操作方法の指導は、このコンソールを用いて指導者側のコンピュータと通信しながら行うようになっている。したがって、万一、患者や医療機関の職員が検査室に立ち入った場合に、サポートセンタ側の指導者から確認することができず、不慮の事故が生じるおそれがあった。
【0183】
この実施形態によれば、前述のように、指導者端末1と各受講者端末2〜4との間の信号の送信時に、スキャナを実際に動作させる信号を除いて、画面表示に関わる信号のみを送信することができるので、指導者端末1からの信号によって受講者端末2〜4側のスキャナ2A〜4Aが自動的に動作してしまうことがなく、逆に、受講者端末2〜4からの信号によって指導者端末1側のスキャナ1Aが自動的に動作してしまうこともない。したがって、この実施形態によれば、前述のような不慮の事故を防止することができる。
【0184】
[変形例]
以上に詳述した構成は、この発明を好適に実施するための一具体例に過ぎないものである。したがって、この発明の要旨の範囲内における各種の変形を適宜に施すことが可能である。このような変形の一例を以下に説明する。
【0185】
〔第1の変形例〕
この変形例は、医用画像診断装置のサポートセンタに指導者端末1が設置されている場合など、多数の受講者端末に対して遠隔操作指導を提供する場合に特に有効に作用するものである。
【0186】
指導者端末1について、受講者端末2〜N(一部の図示を省略する。)に対する遠隔指導に関する遠隔指導情報をデータ記憶部14に記憶するように構成する。この遠隔指導情報としては、たとえば、遠隔指導の実施日時(指導日時)、指導内容、指導提供対象の端末名(受講端末名)、傍聴提供対象の端末名(傍聴端末名)、指導提供対象の医師名や技師名(受講者名)、傍聴提供対象の医師名等(傍聴者名)などを記憶することができる。
【0187】
遠隔指導情報は、既に実施した遠隔指導の履歴を含んでいてもよいし、将来実施予定の遠隔指導に関するものであってもよい。前者の履歴情報については、たとえば遠隔指導の実施後に制御部10が作成するように構成することができる。また、後者の予定情報については、たとえば各受講者端末2〜Nにより受講(又は傍聴)を希望する日時や内容を事前に予約できるように構成することができる。遠隔指導情報は、たとえば指導日時順に整理されたリスト情報として作成される。
【0188】
指導者端末1は、遠隔指導情報を所定のタイミングで受講者端末2〜Nに送信するようになっている。以下、この遠隔指導情報の送信態様について説明する。
【0189】
まず、指導者端末1は、指導日時を参照し、たとえば翌日に指導や傍聴に使用される受講者端末に対して遠隔指導情報を送信し、その遠隔指導情報を当該受講者端末に表示させることで予告を行うことができる。
【0190】
また、指導者端末1は、将来実施予定の遠隔指導のリスト情報を受講者端末2〜Nに送信し、このリスト情報を表示させることにより、いつ、どのような内容の指導を行うかを報知することができる。それにより、受講者端末2〜Nを使用する医師や技師は、所望の指導内容の指導がいつ実施されるかを把握することができ、適宜に傍聴することが可能になる。
【0191】
同様に、将来実施予定の遠隔指導のリスト情報を受講者端末2〜Nに表示させることにより、将来の指導スケジュールを把握でき、指導を受ける日時を決定するときの参考にすることができる。
【0192】
また、指導者端末1は、既に実施した遠隔指導のリスト情報を受講者端末2〜Nに送信し、このリスト情報を表示させることにより、過去にどのような内容の指導を実施したかを報知することができる。それにより、受講者端末2〜Nを使用する医師や技師は、所望の指導内容の指導を既に受けた者に連絡を取るなどして教えを請うことができる。
【0193】
〔第2の変形例〕
この変形例は、医用画像診断装置の遠隔操作指導を円滑に行うためのものである。
【0194】
まず、直接指導を受けたい者は、受講者端末を操作して指導要求を行う。これには、傍聴状態において直接指導を要求して拒否された場合なども含まれる。
【0195】
指導者端末1は、この指導要求の送信元の受講者端末のアドレス情報を記憶しておく。この記憶情報は、たとえば指導要求を受信した時刻の順に優先順位が付与され、直接指導を受けたい者のウェイティングリスト(待ち行列)として用いられる。
【0196】
現在実施中の直接指導が終了すると、指導者端末1は、ウェイティングリストの最上位の受講者端末のアドレス情報を参照し、直接指導の順番が回ってきたことを示すメッセージ等を含む情報を当該受講者端末に送信する。当該受講者端末は、このメッセージを表示する。このような構成により、直接指導を円滑に行うことが可能になる。
【0197】
ここで、受講者端末から指導要求を入力する際に、ウェイティングリストへの割り込みを要求できるようにしてもよい。その場合、たとえば、ウェイティングリストに記録されている各アドレス情報の受講者端末や指導者端末1に、割り込みの可否を選択させるためのダイアログを表示させ、その選択結果に応じて割り込みを行えるように構成することも可能である。
【0198】
〔第3の変形例〕
上記の実施形態のように、ハードディスク等に仮想ドライブを作成する構成を具備する場合、画像データ等をメディアに保存する操作の指導を行うことができる。ここで、メディアとしては、たとえばDVD−RやDVD−RAM等の任意の記録媒体を適用することができる。
【0199】
メディア保存操作の指導を行う場合、たとえば最初に、指導者端末1及び受講者端末のそれぞれのデータ記憶部14、24(ハードディスク等)に仮想ドライブを作成する。そして、この仮想ドライブをメディア記録用のドライブ(たとえばDVDドライブ)として設定する。
【0200】
表示画面にしたがってメディアへの保存要求を入力すると、制御部10、20は、それぞれ、医用画像の画像データや付帯情報等の保存対象の情報を仮想ドライブに出力する。出力が終了すると、実際にメディアに保存したときと同様に、その旨を示すメッセージ等を表示画面に表示させるとともに、当該メディアに相当するファイルの内容などを表示させる。
【0201】
〔第4の変形例〕
上記の実施形態において、受講者端末に記憶された医用画像の画像データ等を用いて操作指導を行うときに患者情報を無意味化してから指導者端末1に送信する構成について説明したが、この構成は、受講者端末を1台のみ有するシステムにおいても有効である。
【0202】
〔その他〕
上記の実施形態では、指導者端末(制御装置、遠隔操作指導制御装置)と複数の受講者端末(受講装置)とを含むシステムとしての発明について説明したが、指導者端末単体でも、この発明に係る遠隔操作指導制御装置の一例を構成するものである。
【0203】
また、受講者端末(受講装置)としては、遠隔受講用のソフトウェアがインストールされた汎用コンピュータであって、その遠隔受講用のソフトウェアによって制御部20、コンソール部22、(音声通信部23、)データ記憶部24及びデータ通信部25として機能するものを適用することが可能である。
【0204】
同様に、指導者端末(制御装置、遠隔操作指導制御装置)についても、遠隔指導用のソフトウェアがインストールされた汎用コンピュータであって、その遠隔指導用のソフトウェアによって制御部10、コンソール部12、(音声通信部13、)データ記憶部14及びデータ通信部15として機能するものを適用することが可能である。
【0205】
また、上記実施形態のシステムは、この発明に係る遠隔操作指導方法を実現するための一具体例である。この発明に係る遠隔操作指導方法は、その他の任意の構成によって実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0206】
【図1】この発明に係る医用画像診断装置の遠隔操作指導システムの好適な実施の形態の全体構成の一例を表す概略構成図である。
【図2】この発明に係る医用画像診断装置の遠隔操作指導システムの好適な実施の形態における指導者端末の構成の一例を表す概略ブロック図である。
【図3】この発明に係る医用画像診断装置の遠隔操作指導システムの好適な実施の形態における受講者端末の構成の一例を表す概略ブロック図である。
【図4】この発明に係る医用画像診断装置の遠隔操作指導システムの好適な実施の形態の使用形態の一例を表すフローチャートである。
【図5】この発明に係る医用画像診断装置の遠隔操作指導システムの好適な実施の形態の使用形態の一例を表すフローチャートである。
【図6】この発明に係る医用画像診断装置の遠隔操作指導システムの好適な実施の形態の使用形態の一例を表すフローチャートである。
【図7】この発明に係る医用画像診断装置の遠隔操作指導システムの好適な実施の形態の使用形態の一例を表すフローチャートである。
【図8】この発明に係る医用画像診断装置の遠隔操作指導システムの好適な実施の形態における指導者端末の接続先管理態様の一例を表す概略図である。
【図9】この発明に係る医用画像診断装置の遠隔操作指導システムの好適な実施の形態における指導者端末の接続先管理態様の一例を表す概略図である。
【符号の説明】
【0207】
1 指導者端末
10 制御部
101 接続受付部
102 装置状態管理部
103 接続先管理部
103a 接続先管理テーブル
11 画像データ生成部
12 コンソール部
121 表示部
122 操作部
13 音声通信部
14 データ記憶部
15 データ通信部
2、3、4 受講者端末
20 制御部
201 接続要求部
202 装置状態管理部
203 接続先管理部
204 撮影データ処理部
21 画像データ生成部
22 コンソール部
221 表示部
222 操作部
23 音声通信部
24 データ記憶部
D 撮影データ
25 データ通信部
1A、2A、3A、4A スキャナ
N 通信回線
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】東芝メディカルシステムズ株式会社
【出願日】 平成18年7月31日(2006.7.31)
【代理人】 【識別番号】100081411
【弁理士】
【氏名又は名称】三澤 正義


【公開番号】 特開2008−29658(P2008−29658A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−207458(P2006−207458)