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【発明の名称】 内視鏡装置
【発明者】 【氏名】市橋 政樹

【要約】 【課題】挿入部の先端部において放熱を行うことができるだけでなく、挿入部の先端部を容易に細径化することができる内視鏡装置を提供すること。

【構成】被検体に挿入される長尺状の挿入部2と、この挿入部2の先端部に設けられ、前記被検体に照明光を照射する照明部と、前記先端部の内部のうち前記照明部よりも前記挿入部2の基端側に設けられ、前記挿入部2に取り込まれた反射光を撮像する撮像部23と、前記照明部又は前記撮像部23の少なくとも一方から発せられる熱を放熱する放熱部材77とを備え、前記先端部が、熱伝導部材からなっており、前記放熱部材77の先端が、前記先端部の内部のうち前記撮像部23の最大外径部よりも前記挿入部2の基端側に配置されていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に挿入される長尺状の挿入部と、
この挿入部の先端部に設けられ、前記被検体に照明光を照射する照明部と、
前記先端部の内部のうち前記照明部よりも前記挿入部の基端側に設けられ、前記挿入部に取り込まれた反射光を撮像する撮像部と、
前記照明部又は前記撮像部の少なくとも一方から発せられる熱を放熱する放熱部材とを備え、
前記先端部が、熱伝導部材からなっており、
前記放熱部材の先端が、前記先端部の内部のうち前記撮像部の最大外径部よりも前記挿入部の基端側に配置されていることを特徴とする内視鏡装置。
【請求項2】
前記先端部に、この先端部の内部を封止する封止材が設けられ、
この封止材が、熱伝導性を有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項3】
前記放熱部材が、前記先端部の内面に、半田により固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
前記先端部の断面形状が円形に形成されており、
前記放熱部材が、前記先端部の内周面にならって配される円弧面を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の内視鏡装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、被検体を観察するための内視鏡装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、医療分野や工業分野などの様々な分野において、被検体に挿入される挿入部と、この挿入部の先端部に設けられたLEDと、被検体からの反射光を撮像するCCDとを備える内視鏡装置が利用されている。
LEDやCCDは、熱を発する素子であり、これら熱を放置すると、観察画像の画質の劣化、LED発光効率の低下が起こり、LEDやCCDに故障が生じたりしてしまう。
【0003】
そこで、長尺状の放熱線材の先端側をLEDに近接させ、その放熱線材の基端側をCCDの近傍を通して挿入部の基端側に向けて延ばしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。これにより、LEDやCCDなどから発せられる熱を、放熱線材を介して挿入部の基端側に放熱することができる。
【0004】
ここで、挿入部の先端部は、CCDなどの各種部品を内部に設置する必要があるため、ある程度の径を必要とするが、それが被検体に挿入されるものであるため、全体の径をなるべく細くするよう要求されている。
【特許文献1】特開2004−248835号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような特許文献1に記載の内視鏡装置では、一般的に最も径の大きくなるCCDの近傍に放熱線材が通されており、挿入部の先端部全体の径が大きくなってしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、挿入部の先端部において放熱を行うことができるだけでなく、挿入部の先端部を容易に細径化することができる内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明に係る内視鏡装置は、被検体に挿入される長尺状の挿入部と、この挿入部の先端部に設けられ、前記被検体に照明光を照射する照明部と、前記先端部の内部のうち前記照明部よりも前記挿入部の基端側に設けられ、前記挿入部に取り込まれた反射光を撮像する撮像部と、前記照明部又は前記撮像部の少なくとも一方から発せられる熱を放熱する放熱部材とを備え、前記先端部が、熱伝導部材からなっており、前記放熱部材の先端が、前記先端部の内部のうち前記撮像部の最大外径部よりも前記挿入部の基端側に配置されていることを特徴とする。
【0008】
この発明に係る内視鏡装置においては、照明部又は撮像部の少なくとも一方から発せられた熱が、先端部を介して放熱部材などに伝わり、さらにこれらの熱は、放熱部材などを介して挿入部の基端側に伝わっていく。
ここで、放熱部材の先端は、前記先端部のうち撮像部の最大外径部よりも挿入部の基端側に配置される。
以上より、撮像部の最大外径部の外周に放熱部材を通さないようにすることができるだけでなく、照明部又は撮像部の少なくとも一方から発せられた熱を挿入部の基端側に容易に伝えることができる。
【0009】
また、本発明に係る内視鏡装置は、前記先端部に、この先端部の内部を封止する封止材が設けられ、この封止材が、熱伝導性を有することを特徴とする。
【0010】
この発明に係る内視鏡装置においては、照明部又は撮像部の少なくとも一方から発せられた熱が、先端部及び封止材を介して放熱部材などに伝わっていく。
以上より、照明部又は撮像部の少なくとも一方から発せられた熱を効率よく容易に放熱することができる。
【0011】
また、本発明に係る内視鏡装置は、前記放熱部材が、前記先端部の内面に、半田により固定されていることを特徴とする。
【0012】
この発明に係る内視鏡装置においては、放熱部材が先端部の内面に半田により固定されていることから、照明部又は撮像部の少なくとも一方から発せられた熱をさらに効率よく容易に放熱することができる。
【0013】
また、本発明に係る内視鏡装置は、前記先端部の断面形状が円形に形成されており、前記放熱部材が、前記先端部の内周面にならって配される円弧面を備えることを特徴とする。
【0014】
この発明に係る内視鏡装置においては、放熱部材が円弧面を備えることから、放熱用の表面積が増大する。また、円弧面が先端部の内周面にならって配されることから、先端部に伝わった熱が放熱部材に容易に伝わっていく。
以上より、照明部又は撮像部の少なくとも一方から発せられた熱をさらに効率よく容易に放熱することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、撮像部の最大外径部の外周に放熱部材を通さないようにすることができるだけでなく、照明部又は撮像部の少なくとも一方から発せられた熱を挿入部の基端側に容易に伝えることができることから、挿入部の先端部において効果的に放熱を行うことができ、さらに挿入部の先端部を容易に細径化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(実施形態)
以下、本発明の実施形態における内視鏡装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態としての内視鏡装置1を示したものである。
内視鏡装置1は、全体の制御を行う矩形状の内視鏡本体部3を備えている。
内視鏡本体部3の天面には、各種設定を行うためのフロントパネル4が設けられている。また、内視鏡本体部3の側面には、観察画像を表示するためのLCDなどのモニタ5が取り付けられている。また、内視鏡本体部3には、ベルト8が装着可能となっており、ユーザが肩から吊り下げて、ハンズフリーで作業が行えるようになっている。
【0017】
さらに、内視鏡本体部3には、スコープユニット11が着脱可能に取り付けられている。
スコープユニット11は、操作を行うためのコントロールユニット10と、コントロールユニット10に設けられた挿入部2とを備えている。
コントロールユニット10には、ユニバーサルケーブル12が設けられており、このユニバーサルケーブル12の一端には、スコープコネクタ9が設けられている。スコープコネクタ9は、内視鏡本体部3に着脱可能に取り付けられるようになっている。
【0018】
また、挿入部2は、長尺状の挿入本体部16と、この挿入本体部16の先端に着脱可能に連結される内視鏡用アダプタ17とを備えている。なお、内視鏡用アダプタ17と後述する先端筒状部22は、挿入部2の先端部を構成するものである。
挿入本体部16の後端は、コントロールユニット10に取り付けられている。
【0019】
一方、挿入本体部16の先端部近傍には、湾曲可能な湾曲部21が設けられている。湾曲部21は、コントロールユニット10を操作することにより、所望の方向に湾曲するようになっており、これにより、挿入部2の先端が、湾曲部21を介して所望の方向に向けられるようになっている。
湾曲部21の先端には、図2に示すように、略筒状の連結部材24を介して、円筒状に形成された先端筒状部(先端部)22が取り付けられている。先端筒状部22の内部には、被検体の観察画像を得るための撮像部23が設けられている。撮像部23は、撮像本体部26と、適正な波長の光を得るためのフィルタ部27とを備えている。
【0020】
撮像本体部26は、先端筒状部22内に取り込まれた被検体からの反射光を光電変換するCCD28及びCCD基板33を備えている。これらCCD28及びCCD基板33からの電気信号は、信号線31を介して出力されるようになっている。CCD28の前方(挿入本体部16の先端側)には、CCD28の前面を保護するカバーガラス37が設けられている。これらCCD28及びカバーガラス37は、略半円筒状の撮像カバー41内に配されている。撮像カバー41はCCD28及びカバーガラス37保護するためのものである。カバーガラス37の前方には、先端筒状部22内に取り込まれた被検体からの反射光のうち赤外線をカットするための光学フィルタ38が設けられている。光学フィルタ38は、筒状のフィルタ支持枠42内に配されており、このフィルタ支持枠42により、光学フィルタ38は、先端筒状部22の内部において支持されている。フィルタ支持枠42の後端には、上述の撮像カバー41が設けられており、これらフィルタ支持枠42と撮像カバー41とは一体的に形成されている。
【0021】
光学フィルタ38の前方には、先端筒状部22内に取り込まれた被検体からの反射光をCCD28に結像させるための先端側対物光学系43が設けられている。先端側対物光学系43は、筒状の光学支持ブロック46内に配されている。光学支持ブロック46は、先端筒状部22の後端側に配された大内径部47と、先端側に配され、かつ大内径部47よりも径の小さい小内径部48とが一体的に連結されて構成されている。すなわち、光学支持ブロック46の内部には、径の異なる複数の筒孔47a,48aが形成されている。大内径部47の筒孔47aには、その後端からフィルタ支持枠42が嵌合されて固定されている。小内径部48の筒孔48aには、上述の先端側対物光学系43が設けられており、この小内径部48により、先端側対物光学系43が、先端筒状部22の内部において支持されている。
【0022】
さらに、先端筒状部22の内部には、図3に示すように、後述するLED(照明部)71に電源を供給するための一対の先端側FPC51が設けられている。先端側FPC51の後端は、内視鏡本体部3の電源部から挿入本体部16内を延ばされたリード52に電気的に接続されている。先端側FPC51の先端は、先端筒状部22の先端に設けられた一対の挿入側電極部35に電気的に接続されている。挿入側電極部35の先端は、先端筒状部22の先端面から前方に突出している。
【0023】
また、先端筒状部22の外周面には、その全周にわたって雄ネジ部36が形成されている。さらに、先端筒状部22の先端部には、被検体からの反射光を取り込んで挿入本体部16に送るための直視用の内視鏡用アダプタ17が着脱可能に取り付けられるようになっている。
内視鏡用アダプタ17は、略円筒状に形成されたアダプタ本体部63と取付フード部62とを備えている。これらアダプタ本体部63と取付フード部62とは、同一軸線上に配されて互いに回転可能に連結されている。
アダプタ本体部63内には、画角や観察深度、明るさなどを調整するためのアダプタ側対物光学系66が設けられている。また、アダプタ本体部63の先端には、ドーナツ状のLED基板部70が設けられている。LED基板70の表面には、照明光を照射するLED71が設けられている。
さらに、アダプタ本体部63の先端には、被検体からの反射光を取り込むための観察窓58が設けられている。
【0024】
また、アダプタ本体部63の後端部には、導電部材からなる一対の接点ピン68が設けられている。接点ピン68は、棒状に延ばされて形成されており、その一端が、アダプタ本体部63の後端面から後方に突出している。接点ピン68は、アダプタ側FPC73を介して、LED71と電気的に接続されている。
また、アダプタ本体部63の外周には、円筒状の先端カバー61が取り付けられている。
【0025】
また、上述の取付フード部62の内周面のうち、その後端部には、全周にわたって延びる雌ネジ部75が形成されている。
このような構成のもと、取付フード部62の開放端から先端筒状部22の先端を挿入し、取付フード部62を回転させると、雌ネジ部75と雄ネジ部36とが螺合し、これにより、内視鏡用アダプタ17が先端筒状部22に取り付けられるようになっている。
そして、内視鏡用アダプタ17が先端筒状部22に取り付けられると、挿入側電極部35と接点ピン68とが接触し、挿入側電極部35と接点ピン68とが電気的に接続されるようになっている。これにより、内視鏡本体部3の電源部から、リード52、先端側FPC51、挿入側電極部35、接点ピン68及びアダプタ側FPC73を介して、LED71に電源が供給されるようになっている。
【0026】
さらに、本実施形態においては、アルミなどの線材が束ねられて構成された一対の放熱線材(放熱部材)77が挿入部2内に設けられており、この放熱線材77の先端は、撮像部23の最大外径部よりも後方側(挿入部2の基端側)に配置されている。
ここで、図2に示すように、撮像部23の外径のうち、一般に径の大きくなるCCD28を保護する撮像カバー41の外径φが最も大きくなっている。すなわち、本実施形態においては、撮像カバー41が、撮像部23の最大外径部を構成する。
【0027】
また、放熱線材77の先端には、図4及び図5に示すように、他よりも幅広にして形成された幅広部79が形成されている。この幅広部79は、放熱線材77の先端に熱収縮チューブを設けて、放熱線材77の先端から半田をしみこませ、半田が固まった後、熱収縮チューブを除去することにより形成されている。放熱線材77の先端部のうち幅広部79の基端側には、熱を加えることにより収縮する部材からなる熱収縮チューブ80が被覆されている。
また、放熱線材77の後端部は、半田により固定されている。なお、放熱線材77の後端部も、上記と同様に、後端部に熱収縮チューブを設けて、放熱線材の後端から半田をしみこませ、半田が固まった後、熱収縮チューブを除去することにより形成されている。
【0028】
さらに、図2及び図6に示すように一対の幅広部79は、CCD基板33を挟むようにして先端筒状部22の幅方向の両端に配されている。また、放熱線材77の後端は、挿入本体部16の所定の位置まで延ばされている。
なお、一対の放熱線材77の長さ寸法はそれぞれ異なるように設定されており、放熱線材77の先端部が揃えられていることから、放熱線材77の後端部は互いに異なる位置に配されるようになっている。なぜなら、放熱線材77の後端は、半田により径寸法が大きくなり硬くなることから、放熱線材77の後端同士が挿入部2の幅方向に重ならないようにするためである。これにより、放熱線材77の組み込み作業を容易にすることができるだけでなく、湾曲部21の湾曲動作に影響を与えないようにすることができる。
【0029】
また、本実施形態における先端筒状部22、光学支持ブロック46、先端カバー61、取付フード部62及びアダプタ本体部63は、SUSやアルミ、真鍮などの熱伝導部材からなっている。
さらに、先端筒状部22内には、この先端筒状部22の内部を封止する封止材82が充填されている。封止材82は、熱伝導性を有する接着剤であり、撮像部23や放熱線材77、先端側FPC51などを先端筒状部22内で固定するものである。
【0030】
次に、このように構成された本実施形態における内視鏡装置1の作用について説明する。
まず、挿入本体部16の先端に内視鏡用アダプタ17を取り付ける。そして、内視鏡本体部3の電源部を駆動すると、電源部からの電源が各種ケーブル等を介してLED71に供給され、LED71から照明光が照射される。この状態で挿入部2を被検体に挿入する。すると、被検体からの反射光が観察窓58を介して内視鏡用アダプタ17に取り込まれる。この取り込まれた反射光は、アダプタ側対物光学系66及び先端側対物光学系43を介して、先端筒状部22内のCCD28上において結像する。そして、CCD28及びCCD基板33からの出力信号が、信号線31を介して、信号処理を行うCCUに送られて、さらにモニタ5に供給される。これにより、モニタ5に観察画像が映し出され、この観察画像を見ながら、被検体の所定の検査が行われる。
【0031】
ここで、LED71やCCD28を駆動すると、これらLED71やCCD28から熱が発せられる。この熱を放置しておくと、先端筒状部22内の温度が上がり、観察画像にノイズが生じたりしてしまう。
本実施形態においては、以下のようにしてそれら熱が放熱される。
すなわち、LED71から発せられた熱は、アダプタ本体部63や先端カバー61に伝わり、さらに取付フード部62や光学支持ブロック46、先端筒状部22に伝わっていく。LED71から伝わった先端筒状部22の熱と、CCD28からの熱は、放熱線材77の幅広部79に伝わり、放熱線材77の基端側へと放熱される。
【0032】
以上より、本実施形態における内視鏡装置1によれば、放熱線材77の先端が撮像部23の最大外径部よりも後方側に配置されており、さらにLED71及びCCD28などから発せられた熱を、放熱線材77を介して挿入部2の基端側に容易に伝えることができることから、先端筒状部22において効果的に放熱を行うことができるだけでなく、先端筒状部22を容易に細径化することができる。
また、先端筒状部22内に熱伝導性を有する封止材82が設けられていることから、光学支持ブロック46や先端筒状部22に伝わってきた熱を、封止材82を介して放熱線材77に容易に伝えることができる。そのため、放熱効率を向上させることができる。
【0033】
また、放熱線材77に熱収縮チューブ80が設けられていることから、先端筒状部22内に封止材82を充填するとき、放熱線材77の各線材を介して、毛細管現象により、封止材82が湾曲部21側にしみ出していくことを防止することができる。そのため、湾曲部21が湾曲し難くなることを防止することができる。また、熱収縮チューブ80は、熱によって収縮するため、放熱線材77の各線材をしっかりと束ねることができ、封止材82がしみ出すことを確実に防止することができる。
【0034】
なお、放熱線材77の幅広部79を先端筒状部22の幅方向の両端に設けるとしたが、先端筒状部22から幅広部79への熱伝導効率を考慮すると、幅広部79を先端筒状部22の内面になるべく近づけて、幅広部79と先端筒状部22の内面とを接触させるようにすることが好ましい。
また、図7から図9に示すように、放熱線材77の幅広部79を、先端筒状部22の内周面に半田により固定してもよい。これにより、一般的に封止材82よりも熱伝導性の高い半田部81を介して、先端筒状部22から幅広部79にさらに効率よく熱を伝えることができる。
【0035】
また、図10に示すように、幅広部79の一側面を、外方に凸状の円弧面84として形成してもよい。円弧面84は、先端筒状部22の内面にならって配される。すなわち、円弧面84と先端筒状部22の内面との曲率を同一に設定する。
なお、円弧面84と先端筒状部22の内面とをなるべく近づけて、円弧面84と先端筒状部22の内面とを接触させるようにすることが好ましい。
このように円弧面84を設けることにより、幅広部79の放熱面積を大きくすることができるだけでなく、幅広部79と先端筒状部22の内面との接触面積を大きくすることができるため、放熱効率をより一層向上させることができる。
【0036】
また、本実施形態においては、挿入本体部16に内視鏡用アダプタ17を着脱可能に設けるとしたが、これに限ることはなく、図11に示すように、挿入部2を、内視鏡用アダプタ17を設けない一体型として構成してもよい。この場合、リード52をLED71に電気的に接続する。この場合には、先端筒状部22が挿入部2の先端部を構成する。
【0037】
また、本実施形態においては、LED71を設けることとしたが、これに代えて、内視鏡本体部3に光源部を設け、この光源部からの光をライトガイドにより案内して、挿入部2の先端から照射するようにしてもよい。図12は、ライトガイドにより光を案内する場合の挿入部2の構成を示す側断面図である。
観察窓58の近傍には、照明用カバーガラス(照明部)88が設けられている。この照明用カバーガラス88の後方側には、光源部からの光を、画角に合うように拡散させるボールレンズ89が設けられ、さらにアダプタ本体部63の後端面から延びるアダプタ側ライトガイド91が設けられている。アダプタ側ライトガイド91は、内視鏡用アダプタ17が先端筒状部22に取り付けられたときに、先端筒状部22に設けられた挿入部側ライトガイド92とつながるようになっている。挿入部側ライトガイド92は、内視鏡本体部3に設けられた光源部に連結されている。
これにより、LEDを設ける場合と比較して、挿入部2の先端における熱の発生を抑制することができる。
【0038】
また、本実施形態において、熱収縮チューブ80を設けるとしたが、これに代えて、熱によって収縮しない通常のチューブであってもよい。
また、封止材82を設けるとしたが、封止材82を設けなくても、先端筒状部22などから幅広部79に熱を伝えることは可能である。ただし、その場合、幅広部79をなるべく先端筒状部22の内面に近づけた方が熱の伝導効率が上昇することは言うまでもない。
【0039】
また、本実施形態においては、最大外径部を撮像カバー41としたが、これに限ることはなく、最大外径部を撮像部23のどの部分とするかについては適宜変更可能である。
さらに、内視鏡用アダプタ17を直視用として構成したが、これに限ることはなく、側視用としてもよい。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態を示す全体構成図である。
【図2】図1の挿入部の先端部を拡大したものであり、挿入部を下方から観察した様子を示す断面図である。
【図3】図1の挿入部の先端部を拡大したものであり、挿入部を側方から観察した様子を示す断面図である。
【図4】本実施形態における放熱線材を示す側面図である。
【図5】図4の放熱線材を正面から示す正面図である。
【図6】図3のA−A線矢視断面図である。
【図7】図2の挿入部の変形例を示す断面図である。
【図8】図7の挿入部を示す図であって、図6の変形例を示す断面図である。
【図9】図8の放熱線材及び先端筒状部の要部を示す説明図である。
【図10】図8の変形例を示す断面図である。
【図11】図2の挿入部の他の変形例を示す断面図である。
【図12】図2の挿入部のさらに他の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 内視鏡装置
2 挿入部
17 内視鏡用アダプタ(先端部)
22 先端筒状部(先端部)
23 撮像部
71 LED(照明部)
77 放熱線材(放熱部材)
82 封止材
84 円弧面
88 照明用カバーガラス(照明部)
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
【出願日】 平成18年7月28日(2006.7.28)
【代理人】 【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄

【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武

【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和

【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義

【識別番号】100086379
【弁理士】
【氏名又は名称】高柴 忠夫

【識別番号】100129403
【弁理士】
【氏名又は名称】増井 裕士


【公開番号】 特開2008−29597(P2008−29597A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−206404(P2006−206404)