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【発明の名称】 患者の体温を測定するためのデバイスおよび方法
【発明者】 【氏名】チャールズ アール. ムーニー

【氏名】マーク コンノ

【要約】 【課題】血液温度を正確に測定するために配置を組み入れるCVC、末梢性カテーテルまたは導入器のようなデバイスを提供すること。

【構成】患者の温度媒体の温度を測定するデバイス。該デバイスは、本体容器内に適合するようなサイズに作られた、押し出された細長アクセスデバイス本体であって、該アクセスデバイス本体は、近位端および遠位端、外壁ならびに該近位端と該遠位端との間の該デバイス本体において予め決定された位置に熱塊を備える、アクセスデバイス本体;該デバイス本体の予め決定された位置に配置された温度センサー;および、該デバイス本体とは異なる物質の断熱構造体であって、かつ該温度センサーと該熱塊との間に延びる該デバイス本体と共押出しされる、断熱構造体、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の温度媒体の温度を測定する血管アクセスデバイスであって、該血管アクセスデバイスは
体管内に適合するようなサイズに作られた細長アクセスデバイス本体であって、該アクセスデバイス本体は、近位端および遠位端、外壁、ならびに該外壁内の少なくとも1つの管腔を備え、該管腔は、熱塊を備え、該熱塊は、該デバイス本体の、該近位端と該遠位端との間の予め決定された位置を通って流動し得る、アクセスデバイス本体;
該デバイス本体によって、該予め決定された位置に支持され、そして該デバイス本体の該外壁に隣接している温度センサー;および、
該温度センサーの近くであり、かつ該温度センサーより内側で、該アクセスデバイスに形成された断熱ギャップであって、該温度センサーを、該温度センサーの内側で取り囲み、該温度センサーを、該熱塊を備える該管腔を含めた該デバイス本体の残りの部分から、隔離するような形状にされている、断熱ギャップ、
を備える、血管アクセスデバイス。
【請求項2】
前記デバイス本体が、前記外壁において、前記予め決定された位置に開口部を有し、そして、前記温度センサーが、該開口部内に位置し、それによって、該外壁が、該温度センサーと、前記体管内の流体との間に流体との間に存在しない、請求項1に記載のデバイス
【請求項3】
前記外壁の開口部内に前記温度センサーを固定するポッティング化合物をさらに備える、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記ポッティング化合物は、前記温度センサーが前記体管内の流体と直接接触することを可能にするように、溶解可能である、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記デバイス本体が、前記外壁において、前記予め決定された位置に開口部を備え、そして前記温度センサーが、該開口部に隣接して、該デバイス本体の外壁の外側に位置し、該温度センサーが、該温度センサーに取り付けられたシグナルワイヤーを有し、該シグナルワイヤーは、該開口部を通り、そして該デバイス本体を通って、該デバイス本体の近位端まで延びている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記温度センサーが、キャリア内に取り付けられており、該キャリアは、該デバイス本体に沿って、該デバイス本体の外壁内で、前記近位端から、少なくとも前記予め決定された位置まで延び、そして前記断熱ギャップが、該キャリア内に形成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記断熱ギャップが、前記デバイス本体の長さの一部に沿って延びる一般的に細長いスリットを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記断熱ギャップが、拡張可能である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記デバイス本体が、押出しされ、そして前記断熱ギャップが、該押出しプロセスの間に、該デバイス本体内の断熱管腔として形成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記断熱管腔が、ガスで満たされる、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記断熱管腔が、
セラミックペレット;
ゲル;および
断熱物質の小片
からなる群より選択される物質で満たされる、請求項9に記載のデバイス。
【請求項12】
前記断熱管腔が、前記デバイス本体に沿って、少なくとも前記近位端から前記予め決定された位置まで延び、そしてプラグが、該断熱管腔内に、該予め決定された位置の近くに配置される、請求項9に記載のデバイス。
【請求項13】
複数の断熱ギャップが、前記温度センサーと、前記熱塊を備える前記管腔との間に提供される、請求項1に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、患者内におけるアクセスデバイス(例えば、カテーテルまたは導入器)の位置に関連して、患者の体温を測定するための方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
(関連分野の概要)
患者を適切に処置し、かつ患者の生理学的状態についてできる限りたくさんの情報を得る必要は、しばしば、できる限り患者の不快感を減らす要望に相反する。例えば、頻繁に必要なことは、種々の薬剤を患者に送達し、そしてまた患者の体温をモニターすることである。従って、カテーテルをしばしば患者の血管系に挿入して、種々の薬剤、水和した流体などの送達を可能にし、そして血圧を測定する。しかし、患者の体温は、別々に挿入される分離デバイスでモニターされる。
【0003】
温度を測定する慣習的なデバイスとしては、周知の腔体温計、直腸体温計、腋窩(axillary)(armpit)温度計および鼓膜(耳)体温計およびプローブ、ならびにフォーリーカテーテル(膀胱温度)および鼻咽頭プローブ(食道)プローブが挙げられる。これらのデバイスの各々は、1つ以上の欠陥を有する。第一に不都合なことは、患者になったことがある人になら誰にでも明らかである:直腸、膀胱、耳もしくは鼻の内部に、または喉に沿って分離デバイスもまた挿入されなければならないことを除いても、静脈または動脈にカテーテルが挿入されていることはあまり心地よくはない。
【0004】
第二に不都合なことは、精度に関係する。わきの下または口内に体温計を入れることで患者の温度を測ることは、患者にほとんど不快感を与えないが、これが与えるこの温度値は、通常は正確さが低く、そして主要な血中の血液の温度測定よりも、位置により依存する。
【0005】
これらの不都合を克服する1つの方法としては、挿入されるカテーテルそれ自体の内部での温度センサーのいくつかの形態が挙げられる。これによって血液温度の測定は可能となり、この血液温度は、ほとんどの場合において、患者の実際の身体芯の温度に近い。次いで、問題は、このカテーテルシステムの他の要素が、それら自体がセンサーの検出する温度に影響を与える熱的特性を有し得ることに起因する。この問題は、心臓の流量を測定するための熱希釈システムに関連して生じる。例えば、特許文献1(Newbower、1989年4月4日)、特許文献2(Yoshikoshi、1993年1月5日)および特許文献3(発明者:Williamsら、1990年3月7日)は、このようなシステムを記載する。周知なように、このような熱希釈システムにおいて、心臓の血流温度は、通常は相対的により冷たい流体か、または温かい流体のいずれかの一連のボーラスである指示薬の注射によって引き起こされる、予め決定された形態によって調節される。温度調節に対する下流の応答は、サーミスタによって検出され、そして血流を算出し、かつ評価するために使用される。
【0006】
Newbowerのようなシステムにおいて、温度調節は、血液よりも冷たい熱的によく制御された流体の正確な用量のボーラスを介して、血液を冷却することによって達成される。Williamsにおいて、調節された血液の冷却は、血流中へのいかなるボーラスの実際の注射をも必要としない、熱交換機構を用いて達成される。Yoshikoshiのようなシステムにおいて、血液は、代わりに心臓カテーテルの遠位(far(dis
tal))端の近くに取り付けられた加熱要素を用いて、局所的に温められる。以前のように、サーミスタが下流応答プロフィールを検出し、それらの特性は心臓の流量を算出するために使用される。
【0007】
このような熱希釈システムは、これらのシステムが本出願の特異的ないくつかの問題を処理しなければならないので、特定の臨床的な制限を有する。1つ目は、逆流の問題である:このサーミスタが、加熱器またはボーラス注射ポートの近位に位置する場合、加熱/冷却血液はカテーテル先端部から逆流する。この時、このカテーテル(種々の他の管腔、注射器、制御ワイヤーなどを含み得る)自体の温度は、熱的に調節された血液の温度プロフィールに影響を与え得、そして流量計算の程度を下げ得る。
【0008】
この影響を克服するために、この注射は、新たな定常状態ベースラインを得るために、指示薬の連続的な注入によって交換されるが、これは患者にロードする容量に起因する望ましくない臨床的制限である。このサーミスタが、相対的に加熱器/ボーラスポートの遠位に位置する場合でさえ、この問題はなお生じ得る。
【0009】
これらの熱希釈システムのカテーテルは、通常は、サーミスタまたは温度センサーの下を通過し、かつカテーテルの先端部において出る、遠位注入管腔を有する。このような注入管腔における流量が、温度センサー測定正確さの程度をひどく下げるので、この流量は、血流測定がなお正確であるために最大値まで制限される。もちろん、このような注入管腔流量に対する制限はまた、臨床的展望からは望まれていない。
【0010】
断熱の類似した問題は、特許文献4(Edwardsら、1997年11月18日)に記載されるカテーテルに基づく心臓剥離システムのような、他の心臓デバイスにおいて同様に生じる。Edwardsのシステムにおいて、熱を用いて局所的に組織を殺すために剥離電極が使用され、そして1つ以上の温度を感知する要素は、剥離されるべき組織の温度を感知するために使用され、そして剥離温度および時間の正確な制御を可能にする。従って、物理的分離によって主に提供される単離は、電極と温度センサーとの間で要求される;さもなければ、このセンサーは高すぎる読み込みを与える傾向がある。
【0011】
少なくとも1つの因子は、患者の体温を測定するための一般的な使用において、これらの公知なシステムの使用を制限する:これらのシステムは、患者の実際の、自然な体温を測定するようには全く準備されておらず、システム自体が故意に変化させる血液または何らかの体組織の温度をむしろ測定する。
【0012】
中心静脈カテーテル(CVC)、末梢性カテーテルおよび他のカテーテル様器具(例えば、導入器)のような他のデバイスが存在する。これらの名称が意味するように、このようなカテーテルは、心臓内での位置を必要とせず、従って、病院の種々の分野において、より頻繁に使用される。心臓カテーテル(これらはしばしば100cmを越える長さであり、そして挿入のために導入器を必要する)とは異なり、これらのデバイスは、約20〜30cmより長いことはめったになく、そしてセルディンガー法によって挿入され得る。例えば、CVCは、しばしば患者の頸静脈に配置され、そしてデバイス内部の多数の管腔を通して、種々の注入のため、血圧をモニターするためなどに使用される。
【0013】
CVCのような器具は、ある種の流体(例えば、薬剤および他の浸剤)を運び得るいくつかの種々の管腔、および器具(例えば、圧力変換器)をしばしば含む。これらの流体および器具の各々は、異なる温度においてであり得るか、もしくは異なる熱的特性を有し得るか、またはその両方であり得る。従って、このようなカテーテルを用いた温度の任意の測定は、カテーテルの他の部分からの重大な熱的影響の危険性がある。
【特許文献1】米国特許第4,817,624号明細書
【特許文献2】米国特許第5,176,144号明細書
【特許文献3】欧州特許第0357334号明細書
【特許文献4】米国特許第5,688,266号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
血液温度を正確に測定するために配置を組み入れるCVC、末梢性カテーテルまたは導入器のようなデバイスは、現在公知でない。従って、カテーテルおよび導入器のようなアクセスデバイスと共に温度を正確に測定することが可能であり、一方で、現在の慣習のように温度を測定するために、患者に二次デバイスを挿入する必要性をなくすことは有利である。このようなデバイスはまた、非侵襲性デバイスまたは侵襲性の低いデバイスより正確で、かつ消費時間が短い体温測定を提供する。本発明は、このような配置を提供する。
【0015】
CVCまたは類似のカテーテルを標準患者モニターに接続し得ることもまた有利である。これは、患者の温度が、他のモニターパラメーターと共に一瞥され得る明らかな利点をもたらすだけでなく、要求されれば、他の工程のために利用可能な温度値を与えることである。しかし、多数の患者モニターは、大きなサーミスタまたは温度センサーと両立され得、肺動脈カテーテルに使用される小型温度センサーの出力とは両立し得ないシグナル基準を使用する。小型サーミスタの使用は、カテーテルサイズを相対的に小さくし得るので望ましい。もちろんモニターを再プログラムし得るが、この問題に対するこのような解決手段は、コストがかかり、かつ複雑であり、現存のモニターにおいて不可能であるか、または実際的ではないかもしれない。本発明は、カテーテルに基づく温度センサーを、現存のモニターに接続させる配置を提供する。
【0016】
さらなる問題点は、多数の患者は自分の状況の改善に伴って、温度の継続したモニタリングを要求せず、従ってカテーテルとモニターとの間の専用の接続を要求しないことである。現在、専用の接続は、システムがモニターし得る患者の数、および必要とされるケーブルおよびコネクターの増加数を限定する。このシステムが、1人より多くの患者をモニターすることが自由であるということは有利である。これは例えば、看護婦または内科医が患者の温度をすばやく見ることを可能にし、あるいは、それを患者のカルテにつけて、次いで他の仕事または患者に移るのを可能にする。従って、この融通性および単純性を提供する配置を有することは有益である。本発明は同様に、これを行う。
【課題を解決するための手段】
【0017】
項.1 患者の温度媒体の温度を測定するためのデバイスであって、上記デバイスは、以下:
上記温度媒体の位置において上記患者内に挿入可能なアクセスデバイスであって、上記アクセスデバイスは、上記温度媒体以外に熱塊を有する、少なくとも1つの熱管腔を備える複数の管腔を有する、アクセスデバイス;
上記アクセスデバイスによって支持される温度センサー;および、
上記温度センサーの近くであり、かつ上記温度センサーと上記複数の管腔との間の位置に延び、上記熱塊から上記温度センサーを熱的に隔離する、少なくとも1つの断熱ギャップ、
を備える、デバイス。
項.2 上記温度センサーが、上記アクセスデバイスの外壁におけるくぼみ内に位置する、項1に記載のデバイス。
項.3 上記温度センサーが、上記アクセスデバイスの外表面に外面的に位置する、項1に記載のデバイス。
項.4 上記温度センサーが、上記アクセスデバイスのセンサー管腔内に位置する、項1に記載のデバイス。
項.5 上記温度センサーが、キャリアに取り付けられる、項1に記載のデバイス。
項.6 5に記載のデバイスであって、上記デバイス内において、上記断熱ギャップは上記キャリア内の障壁として形成され、そして上記キャリアは、上記温度センサーと
上記熱管腔との間に上記障壁を延ばして、上記アクセスデバイスの管腔のうちの1つに保有される、デバイス。
項.7 上記キャリアが、上記アクセスデバイスの管腔に取り外し可能に挿入できる、項6に記載のデバイス。
項.8 上記キャリアが、上記アクセスデバイスの管腔に取り外し可能に挿入できる、項5に記載のデバイス。
項.9 上記断熱ギャップが、上記アクセスデバイス長の少なくとも一部分に沿って延びる、一般的に細長いスリットを備える、項1に記載のデバイス。
項.10 1に記載のデバイスであって、上記デバイスが、以下:
上記アクセスデバイスの外壁に形成される1対のポート;
上記アクセスデバイス内に形成され、そして上記1対のポートの間に延びる流動チャネルであって、ここで、上記温度媒体が、上記流動チャネルを占有する流動チャネルをさらに備え;そして、
上記流動チャネルが、上記温度センサーと上記熱管腔との間に位置し、それによって、上記流動チャネルが、上記温度センサーと上記温度媒体との間の熱的接触を増加して、そしてまた、上記温度センサーをさらに上記熱管腔から熱的に単離する、デバイス。
項.11 上記流動チャネルが、上記断熱ギャップである、項10に記載のデバイス。
項.12 上記流動チャネルが、上記断熱ギャップと上記熱管腔との間に位置する、項10に記載のデバイス。
項.13 1に記載のデバイスであって、上記デバイスにおいて:
上記アクセスデバイスが、外壁において開口部を有し;そして、
展開された位置における場合、上記温度センサーが、上記開口部内に延び、それによって、上記温度センサーと上記温度媒体との間の熱的接触を増加し、そして、上記温度センサーを上記熱塊からさらに断熱する、デバイス。
項.14 13に記載のデバイスであって、上記デバイスにおいて:
上記温度センサーが、キャリアに取り付けられ;
上記キャリアの端が、上記アクセスデバイス内部に固定され;そして、
上記キャリアが、上記温度センサーと各熱管腔との間に位置し、それによって、上記断熱ギャップを形成する、デバイス。
項.15 上記温度センサーが、上記アクセスデバイスの中心軸に対して主に垂直な開口部から延びるように取りつけられた直角サーミスタである、項13に記載のデバイス。
項.16 上記温度センサーが、ポッティング化合物によって上記アクセスデバイスに装着される、項1に記載のデバイス。
項.17 1に記載のデバイスであって、上記デバイスにおいて、上記温度センサーは粘着して装着され、そしてこの粘着剤は体温で溶解し、それによって、上記患者内の適切な位置における場合、上記温度センサーは上記温度媒体との接触を増加させる、デバイス。
項.18 上記断熱ギャップが、上記アクセスデバイス内に形成され、そして上記温度センサーと上記熱塊との間に延びる、少なくとも1つの内部断熱管腔を備える、項16に記載のデバイス。
項.19 13に記載のデバイスであって、ここで:
上記温度センサーは、上記アクセスデバイスの外壁において、上記開口部を通って出る環として突出するキャリア内に取り付けられ、そして上記キャリアの端部は、上記アクセスデバイス内部に固定され;
上記断熱ギャップは、上記開口部の位置において、上記キャリアと上記アクセスデバイスとの間、従って、上記温度センサーと上記熱塊との間に形成される上記温度媒体のための流動チャネルを備え;そして、
上記温度センサーは、上記キャリアのみを介して、上記温度センサーの実質的に全外周
を越えて上記温度媒体に露出される、デバイス。
項.20 1に記載のデバイスであって、ここで:
上記温度センサーは、断熱部材における凹部に取り付けられ;そして、
上記断熱部材は、上記温度センサーと共に、上記アクセスデバイスの1つの管腔内に取り付けられ、その結果、上記断熱部材は、上記温度センサーと上記熱管腔との間に延びる、デバイス。
項.21 上記断熱ギャップが、上記アクセスデバイスと共押出しされ、そして各熱管腔の少なくとも一部分を取り囲む、断熱物質を備える、項1に記載のデバイス。
項.22 上記断熱ギャップが、上記アクセスデバイスと共押出しされ、そして上記温度センサーを取り囲む、断熱物質を備える、項1に記載のデバイス。
項.23 1に記載のデバイスであって、ここで:
上記アクセスデバイスは、管腔およびセンサーポートを有し;そして、
上記温度センサーは、上記アクセスデバイスの管腔内に挿入可能なプローブの遠位先端部に取り付けられ、その結果、上記温度センサーは上記センサーポートを介して延びる、デバイス。
項.24 1に記載のデバイスであって、ここで:
上記断熱ギャップは、分離部材として断熱物質から形成された上記アクセスデバイスの遠位先端部を備え;そして、
上記温度センサーは、上記遠位先端部の内部に取り付けられる、デバイス。
項.25 1に記載のデバイスであって、ここで:
上記アクセスデバイスは、長さ方向に延びるスリットを有する遠位先端部を有し;
上記温度センサーは、上記遠位先端部の第一側面に取り付けられ;
上記熱塊を運ぶ少なくとも1つの熱管腔は、上記遠位先端部の第二側面を介して延び;そして、
一旦配置された位置において、上記遠位先端部は、上記スリットに沿って分離され、ここで上記先端部の第一および第二側面は、上記スリットのいずれかの側面に配置されている、デバイス。
項.26 1に記載のデバイスであって、ここで:
上記アクセスデバイスは、複数の管腔を含む中心静脈カテーテルであり;
上記温度媒体は、血液であり;
上記熱塊は、上記管腔の1つの内部を運ばれる注入流体であり;そして、
上記温度センサーは、サーミスタである、デバイス。
項.27 上記断熱ギャップが、上記温度センサーと上記熱塊との間の距離を増加するように拡張可能である、項1に記載のデバイス。
項.28 上記断熱ギャップが、上記温度センサーを取り囲むように形成される、項1に記載のデバイス。
項.29 2つの断熱ギャップを備える、項2に記載のデバイス。
項.30 上記アクセスデバイスが、外壁を有し、上記外壁が開口部を有し、かつ上記温度センサーが上記開口部に位置している、項1に記載のデバイス。
項.31 上記外壁の開口部内に温度センサーを固定するポッティング化合物をさらに備える、項30に記載のデバイス。
項.32 患者の温度媒体の温度を測定するデバイスであって、上記デバイスは、以下:
上記温度媒体の位置において、上記患者内に挿入可能なアクセスデバイスであって、上記アクセスデバイスは、上記温度媒体以外に、少なくとも1つの熱塊を備え、このような少なくとも1つの熱塊は、上記アクセスデバイスの熱管腔内に配置される、アクセスデバイス;
上記アクセスデバイスの外壁において形成される1対のポート;
上記アクセスデバイスによって支持される温度センサー;および、
上記熱塊から温度センサーを断熱する断熱構造体、
を備えるデバイスであって、
ここで、上記断熱構造体は、上記アクセスデバイス内に形成され、かつ上記1対ポートの間に延びる流動チャネルを備え、この結果、上記温度媒体は、上記流動チャネルを占有し、上記流動チャネルは、上記温度センサーと上記熱管腔との間に位置し、それによって上記流動チャネルは、上記温度センサーと上記温度媒体との間の熱的接触を増加し、そしてまた上記温度センサーをさらに上記熱管腔から熱的に単離する、デバイス。
項.33 患者の温度媒体の温度を測定するデバイスであって、上記デバイスは、以下:
体管内に適合するようなサイズに作られた、押し出された細長アクセスデバイス本体であって、上記アクセスデバイス本体は、近位端および遠位端、外壁ならびに上記近位端と上記遠位端との間の上記デバイス本体において予め決定された位置に熱塊を備える、アクセスデバイス本体;
上記デバイス本体の予め決定された位置に配置された温度センサー;および、
上記デバイス本体とは異なる物質の断熱構造体であって、かつ上記温度センサーと上記熱塊との間に延びる上記デバイス本体と共押出しされる、断熱構造体、
を備える、デバイス。
項.34 上記断熱構造体が、上記温度センサーを取り囲む、項33に記載のデバイス。
項.35 上記断熱構造体が、上記デバイス本体の少なくとも一部分に沿った上記温度センサーを取り囲む管を形成する、項34に記載のデバイス。
項.36 上記熱塊が、上記デバイス本体において形成された管腔内に流体を含み、ここで、上記断熱構造体が、上記管腔を取り囲む、項33に記載のデバイス。
【0018】
(発明の要旨)
一般的に、本発明は、アクセスデバイス(カテーテル、導入器またはカテーテル、導入器、プローブなどの組み合わせなど)を提供し、このアクセスデバイスは、例えば、熱塊(例えば、アクセスデバイスの一部分に導入される注入流体または器具)によって引き起こされる熱的影響から温度センサーを断熱することによって、血液のような温度媒体の体温のさらに正確な感知を可能にする。本発明の好ましい実施形態において、このアクセスデバイスは、サーミスタ、熱電対などのような温度センサーを備える、中心静脈デバイスである。
【0019】
このアクセスデバイスは、温度媒体の位置において患者内に挿入可能であり、そしてこのアクセスデバイスは、この温度媒体の他に少なくとも1つの熱塊を備える。このアクセスデバイスは、温度センサーを支持し、そして熱塊からこの温度センサーを断熱する、少なくとも1つの断熱構造体を備える。
【0020】
本発明の特定の実施形態において、各熱塊は、アクセスデバイス内部の熱管腔内に配置される。温度センサーは、このアクセスデバイスの外表面に外面的に、またはアクセスデバイスのセンサー管腔内に取り付けられる。断熱構造体は、好ましくは温度センサーと各熱管腔との間に延びる。
【0021】
この温度センサーはまた、キャリア内またはキャリア上に取り付けられ得る。次いで、この断熱構造体は、好ましくはキャリア内の障壁として形成され、そしてこのキャリアは、温度センサーと熱管腔との間に障壁を延ばして、アクセスデバイスの管腔のうちの1つに保有される。このキャリアは、アクセスデバイスの管腔において取り外し可能に挿入され得る。
【0022】
本発明の他の実施形態において、1対のポートはアクセスデバイスの外壁に形成され、そして流動チャネルはアクセスデバイス内に形成され、かつ1対のポートの間に延びる。次いで、血液のような温度媒体は、この流動チャネルを占有する。この流動チャネルは、温度センサーと熱管腔との間か、または断熱構造体と熱管腔との間に位置し、それによっ
て、温度センサーと温度媒体との間の熱的接触を増加するだけでなく、温度センサーをさらに該熱管腔から熱的に単離する。従って、この流動チャネルは、それ自体が断熱構造体を形成し得る。
【0023】
本発明の別の実施形態において、アクセスデバイスは、外壁において開口部を有し、そして温度センサーは、展開された位置における場合、開口部内に延びる。これは、温度センサーと温度媒体との間の熱的接触を増加し、そして、温度センサーを熱塊からさらに断熱する。温度センサーがキャリアに取り付けられる場合、キャリアの端部はアクセスデバイス内部に固定され得る。次いで、キャリアは、温度センサーと各熱管腔との間に位置し、それによって、断熱構造体を形成する。
【0024】
この温度センサーは、あるいはキャリア内に取り付けられ得、次いでアクセスデバイスの外壁において開口部を通って出る環として突出する。次いで、このキャリアの端部は、好ましくはアクセスデバイス内部に固定される。この実施形態において、断熱構造体は、開口部の位置において、キャリアとアクセスデバイスとの間、従って、温度センサーと熱塊との間に形成される温度媒体のための流動チャネルを備える。この実施形態の1つの利点は、温度センサーがキャリアのみを介して、温度センサーの実質的に全外周を越えて該温度媒体に露出されることである。
【0025】
あるいは、この温度センサーは、アクセスデバイスの中心軸に対して主に垂直に、開口部から外に延びるように取り付けられた直角サーミスタであり得る。
【0026】
本発明の別の実施形態において、温度センサーは、アクセスデバイスに粘着して装着される。この粘着剤は体温で溶解し得、それによって、患者内の適切な位置における場合、この温度センサーはアクセスデバイスとの接触から分離する。
【0027】
このアクセスデバイスは、複数の管腔を備え得、それによって温度センサーは、断熱部材における凹部に取り付けられる。次いで、この断熱部材は、温度センサーと共に、アクセスデバイスの1つの管腔内に取り付けられ、その結果、断熱部材は、温度センサーと熱管腔との間に延びる。
【0028】
本発明の別の実施形態において、この断熱構造体は、アクセスデバイスと共押出しされ、そして各熱管腔の少なくとも一部分か、または温度センサーそれ自体かのいずれかを取り囲む、断熱物質を備える。
【0029】
本発明のなお別の実施形態において、このアクセスデバイスは、管腔およびセンサーポートを有し、そして、温度センサーは、分離デバイス(例えば、プローブ)の遠位先端部に取り付けられる。このプローブは、アクセスデバイスの管腔内に挿入可能であり、それによって、この温度センサーはセンサーポートを介して延びる。
【0030】
この断熱構造体はまた、アクセスデバイスそれ自体の遠位先端部を備え得る。次いでこの先端部は、好ましくは分離部材として断熱物質から形成され、そして温度センサーは、遠位先端部内に取り付けられる。あるいは、アクセスデバイスの遠位先端部は、長さ方向に延びるスリットを提供され得る。次いで、この温度センサーは、遠位先端部の第一側面に取り付けられ、そして熱塊を運ぶ少なくとも1つの熱管腔は、遠位先端部の第二側面を介して延びる。次いで、展開された位置において、遠位先端部は、スリットに沿って分離され、ここで先端部の第一側面および第二側面は、スリットのいずれかの側面に配置されている。
【0031】
本発明の別の実施形態において、この断熱構造体は、温度センサーと熱塊との間の距離
を増加するように拡張可能であるアクセスデバイスにおける管腔またはチャンバーである。
【0032】
本発明によるアクセスデバイスは、好ましくは患者の体温をモニターするためのより一般的なシステムにおける感知部材として備えられる。このシステムにおいて、アクセスデバイスは、患者内に挿入可能であり、そしてアクセスデバイスのセンサー出力シグナルを、患者の温度シグナルに変換し、そして患者の温度シグナルを表示するための温度モニターに接続される。次いで、コネクターは、この温度センサーを温度モニターと接続するために提供される。
【0033】
本発明によるシステムは、好ましくは温度モニターにおけるアダプターをさらに備える。このアダプターは、センサー出力シグナルを予め決定した表示形式に変換する。この温度モニターはまた、表示装置および電力源を備え得、この場合において、全モニタリングシステムは、種々の患者の間で携帯可能な手動の独立式として実行され得る。
【0034】
本発明はまた、患者の体温を測定する方法を含む。本発明に従う方法の主要な工程は、アクセスデバイス上で温度センサーを支持する工程;血管内にアクセスデバイスを挿入する工程;少なくとも1つの熱塊をアクセスデバイス内に導入する工程;および、熱塊から
温度センサーを断熱する工程、を包含する。本発明による好ましい方法において、熱塊は、アクセスデバイス内に配置される熱管腔を通して導入される。次いで、アクセスデバイス内のセンサー管腔において温度センサーを取り付け、そして温度センサーと熱管腔との間に少なくとも1つの熱的に断熱な構造体を形成する。いくつかの実施形態において、熱
的に断熱な構造体を提供するために、熱的に断熱な物質をアクセスデバイス内部の管腔に導入し得る。
【0035】
本発明はまた、アクセスデバイスを製造する方法を含む。好ましい実施形態において、この方法は、アクセスデバイスを押出す工程、熱塊が導入される熱管腔を形成する工程、温度センサーが導入されるセンサー管腔を形成する工程、およびセンサー管腔を熱塊から分離する断熱構造体を形成する工程を包含する。アクセスデバイスの製造において、温度センサーは、このアクセスデバイスの遠位端において、センサー管腔に取り付けられ得る。次いで単一ワイヤーは、温度センサーから外部患者モニターまで牽引される。
【0036】
(詳細な説明)
もっとも広範な場合において、本発明は、温度センサーが、患者の体内に挿入するためのアクセスデバイス(好ましくは血管アクセスデバイス)を用いて使用される、配置またはデバイスを提供する。本発明はまた、アクセスデバイス内部の他の部分からの温度センサーの熱的影響を減らす種々の断熱構造体を提供する。この温度センサーは、患者の体内における何らかの温度媒体(例えば、血液)を感知するように設計される。
【0037】
本発明の好ましいアクセスデバイスの1つの例は、中心静脈カテーテル(CVC)であるが、これは、温度センサーにおいて温度に影響を与え得る流体または他のデバイス(漸増的に「熱塊」)を輸送するまたは備える、何らかの他の器具であり得る。他のアクセスデバイスの例としては、末梢性カテーテル、導入器、閉塞具およびプローブが挙げられる。実際には、「アクセスデバイス」はまた、これらのデバイスの任意の組み合わせ(例えば、1つ以上の導入器、カテーテルおよびプローブの組み合わせ)を考慮する。例えば、カテーテルは導入器内部にしばしば挿入され、そしていずれか、または両方が、本発明の適した実施例に従って、温度測定の精度を向上するように配置され得る。
【0038】
本発明の状況において、熱塊は、この塊に流入するかまたはこの塊から流出する熱が、感知される温度に有意に影響を与え得る、温度および熱容量を有するかまたは有し得る、
アクセスデバイス内に運ばれる任意の物質または構造体である。ここで、「有意に」とは、温度測定が、臨床的使用のために受容可能に正確でないことを単に意味する。
【0039】
本発明において使用される場合、「断熱構造体」は、温度センサーを熱塊から断熱する、任意の構造体である。以下に記載および図示されるように、本発明において使用される断熱構造体としては、デバイス管腔またはデバイス管腔の任意の一部分、チャネル、ギャップ、チャンバーまたは温度センサーのすぐ周囲に提供される、まさにその領域が挙げられるそれに限定されない。断熱構造体としてはまた、例えば、セラミックのような断熱物質または分離デバイス(例えば、アクセスデバイス内部にまたはアクセスデバイスを介して挿入されるプローブ)が挙げられ得る。
【0040】
以下に記載される、適したアクセスデバイスの例は、好ましくは、生体適合性ポリマー製物質から作製される。なぜなら、ほとんどの場合においてこれらは、少なくとも部分的に患者内に挿入されるからである。ポリウレタンは、患者における場合、熱的および機械的な安定性についての全ての規定要求を満たすため、最も一般的な物質である;PVCおよびテフロン(登録商標)はまた、他の従来の物質と同様に受容可能である。本発明の使用のためのアクセスデバイスは、さらに、抗菌物質から作製され得るか、あるいは抗菌または凝塊抵抗特性を有する物質またはコーティングで被覆され得る。
【0041】
本発明において使用される温度センサーは、任意の従来のデバイスであり得る。最も簡単に実施されるセンサーは、小さく、広範に利用可能で、かつ検定するのが比較的簡単なサーミスタである。しかし、他の温度センサーもまた、使用され得る。代替物は、従来の熱電対および光ファイバーの温度センサーを含む。このセンサーが、測定可能な物理的特性(例えば、その電気抵抗または光学スペクト)を温度変化に対して予測可能に変化させるべきであり、そしてこの変化が、電気コンダクターまたは光学コンダクターを介して、温度が電気シグナルに変換され得るような様式において外面的に検出可能であるべきことは、唯一の必要条件である。これらのデバイス、およびさらなるプロセシングのためにそのシグナルが調整される方法は、周知である。
【0042】
本発明の種々の例示的な実施形態の以下の議論において、単に例として、そのアクセスデバイスがCVCであること、温度センサーはサーミスタであること、カテーテルは、静脈のような体管内に挿入されること、および温度が決定されるべき温度媒体は血液であることが想定される。本発明は、当業者に明らかなように、他のアクセスデバイスおよびセンサー、挿入点、ならびに温度媒体を用いてと全く同様に作用する。
【0043】
図1は本発明の一般的な構造体を図示する。カテーテル100は、従来の様式において患者の静脈110に挿入される。この静脈110内の矢印は、流動している血液を示す。サーミスタ120はカテーテルの遠位端に位置しており、このカテーテルは、管腔、チャネルまたはチューブを備える、これを通して、流体が患者内に導入され得るか、あるいは他の器具を保持する。2つの従来の注入コネクター130、132は、カテーテルにおけるそれぞれの管腔に挿入されて示される。管腔およびコネクターの数は、もちろん、用いられる特定のカテーテルおよび適用に依存する。本発明は、任意の数のカテーテルの管腔または内部チャネルを用いて作用する。
【0044】
シグナルワイヤーを形成するコンダクター(破線125として示す)は、サーミスタを電気的に(または用いられる温度センサーの型によっては光学的に)外部の調整、プロセシングおよび表示回路構成150と接続する。図1において、この例示的な回路構成は、外部の回路構成150にサーミスタのシグナルワイヤー125を接続している従来の電気カプラー180およびガイドチューブ185を有する、シグナルアダプター160および患者モニター170を備えるように示される。従来の電源172はまた、別個の表示デバ
イスまたは現存するモニター表示の単に一部分のいずれかであり得る、温度表示174と同じように備えられる。そのいくつかは必要に応じてか、またはその実施形態に依存して変化し得るこれらの特徴は、より詳細に以下に記載される。任意の従来のデバイスおよび回路はまた、サーミスタ120の出力シグナルを外部のモニターまたは表示装置に伝達するために使用され得る。
【発明の効果】
【0045】
血液温度を正確に測定するために配置を組み入れるCVC、末梢性カテーテルまたは導入器のようなデバイスを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
図1はまた、断面線A−Aを示す。本発明によるカテーテルの種々の実施形態の記載は、断面図によって図示される。線A−Aは、これらの断面図のための参照線である。
【0047】
図2は、本発明の1つの例示的な実施形態を図示する。この実施形態において、サーミスタ120は、カテーテル100内の専用の開口部または管腔210の内部に配置される。この図において、サーミスタの管腔210は主に環状であるように示される。これは必ずしも必要ではない;任意の適切でかつ所望な管腔の形状が使用され得る。しかし、標準サーミスタは、しばしば主に丸い断面を有するガラスに包まれたビーズとして提供されるので、ほとんどの場合において、環状または少なくとも丸い管腔の断面が好ましい。3つの他の管腔220、222、224もまた図示される(しかし、任意の数の管腔が含まれ得る)。
【0048】
ここで、管腔220、222、224の1つ以上が、サーミスタ120によって測定される温度に影響を与え得る熱塊および温度を有する、何らかの流体を輸送する(または何らかの器具を含む)と仮定する。例えば、注入流体は、管腔220を介して投与され得る。その流体の温度が、患者の血液の温度よりも高いまたは低い場合、サーミスタと流体との間のカテーテル材料の熱伝導性に起因して、温度の測定に影響を及ぼし得る。従って、管腔またはギャップ250のような、さらなる断熱構造体は、例えば、サーミスタと他の管腔220、222、224の全てとの間に側方に延びるように、カテーテルにおいて好ましくは押し出される。
【0049】
断熱管腔(ギャップ)250は、カテーテルおよび管腔の安定性ならびにデバイスの最大外径を維持するために必要とされる、最小の許容可能な物質の厚みを考慮して、サーミスタの熱的な断熱の程度を最大限にするように、好ましくはできる限り広くかつ厚い。しかし、このサーミスタ管腔210とカテーテル100の外表面との間の最小距離は、サーミスタと周囲の血液との間の最も良い熱的接触を確保するように、好ましくはできる限り小さい。
【0050】
図2の管腔またはギャップ250のような断熱構造体は、好ましくは空気で満たされるか、または何らかの他の従来のガス、セラミックペレット、従来の高インピーダンスゲルなどで満たされ、その熱的インピーダンスをさらに増加する。この断熱物質はまた、管腔250内に挿入される断熱物質の小片または層または同様な分離片であり得る。この断熱物質はまた、任意の公知な方法において、カテーテルに必要に応じて接合され得る。この断熱管腔の最も遠位端は、血液の流入および熱的に断熱なガスまたは他の断熱物質の流出を防ぐように、好ましくはシールされる。
【0051】
図2において、1つの断熱管腔のみが示される。これは例としてのみが目的である。空間に余裕がある場合、1つより多くのギャップが、サーミスタと他の管腔との間に延びるように作製され、このサーミスタの熱的単離をさらに増加し得る。また、この断熱管腔は
、任意の長さの管腔であり得、これはアクセスデバイスの全長またはその長さの任意の適切な一部分を介して延び得る。例えば、管腔250の一部分は、薬剤またはガイドワイヤーの導入のための注入管腔またはデバイス管腔として使用され得る。プラグは、このような管腔の長さに沿ったどこかに位置し得、注入/デバイス管腔の残りを閉鎖し、その結果、この残った一部分は断熱構造体として作用する。このプラグの位置は、注入/デバイス管腔の閉鎖部分が、温度センサーの位置に隣接するように選択されなければならない。この注入/デバイスをアクセスデバイスから退去できるように、プラグの配置前に側面ポートを提供することが必要である。
【0052】
管腔250はまた、図2に示されるように、一般的に側方に延びるスリットとして形成される必要はないが、これは代表的に、他の管腔からのサーミスタの単離を最大にする。代わりに、管腔250は、半月形として形成され得るか、またはサーミスタの管腔と同心であり得るか、またはさもなければ、サーミスタ管腔240を取り囲むように押出され得る。また、ギャップは、サーミスタと他の管腔220、222、224との間に展開する、いくつかの主として円柱状または他の曲線状の管腔によって作製され得る。
【0053】
断熱管腔250のなお別の構造において、この断熱管腔(つまり、その周囲のおよびそれを形成する、カテーテル物質)は、カテーテルが患者内に挿入される後に、管腔250が膨張可能であるために十分に弾性にされる。例えば、管腔250は、可撓性のウェブを有するように形成され得る。一旦カテーテルが挿入されれば、任意の加圧するのに適した物質(例えば、空気、不活性ガス、フォームまたは何れかの他の熱抵抗物質)は、管腔250内にポンピングされ、これによってその断面積は拡大され、そしてサーミスタと熱塊との間のギャップまたは距離を増加させる。断熱管腔または構造体は、デバイスが適所にきた後にのみ膨張されるので、この実施形態は、その外径を小さく保つことによって、デバイスの簡単な挿入を容易にする。
【0054】
管腔220、222、224はまた、任意の従来の目的のために使用され得る。例えば、それらのいずれかまたは全ては、流体を輸送し得るか、または他の器具(例えば、プローブ、変圧器など)を先導するためのチャネルとして作用し得る。もちろん、これらの全てが同じ機能を有する必要はない(1つの管腔は注入流体を輸送しているかもしれないが、別の管腔は器具のためのチャネルである)。
【0055】
図3aおよび3bは、サーミスタ120および熱的に断熱な管腔/ギャップ350が、現存する管腔310に挿入され得る別個の主として管状の部材300においてか、またはカテーテル100内のチャネルにおいて提供される、本発明の実施形態を図示する。この管状部材300は、カテーテルそれ自体と同じか、または少なくとも同じ型の物質(つまり、ポリウレタンのような熱的に安定で、生体適合性のポリマー)から好ましくは作製される。しかし、この管状部材カテーテル内に取り付けられるので、この物質要求は、カテーテル自体に対するほど厳密ではない。次いで、管腔250について上記のようにさらなる断熱物質で満たされ得るギャップ350は、サーミスタとカテーテル内の他の管腔320、322、324、326との間に延びるように、管腔310内で方向付けられる。必要な場合、管腔310内において管状部材の適した配向を提供するために、ギャップ350に一致するように形成される杆状体のようなキー(示さない)が提供され得る。次いで、ユーザはまず、サーミスタと共に管腔310内に部材300を挿入し得、次いでギャップ350の近位端内にキーを挿入して、そして部材350を適した配置に回転させ得る。
【0056】
図4および図5は、血液自体が、サーミスタ120と1つ以上の他の管腔424との間に導かれ、この管腔は注入流体のような熱的「ノイズ」の供給源を輸送しているかもしれない、本発明の実施形態を図示する。これらの実施形態において、ポート410、412は、カテーテル100の外壁の主に正反対に対向している部分において形成され、そして
チャネルが(2つのポートの間の通常の押出しの部分として)形成される。このポート410、412は、温度センサーと熱塊との間に血液が流動し得る限り、カテーテル壁の周囲に沿ったいずこかに配置され得るが、まさに正反対に対向しない。図4において、チャネルは3つのチャンバー(2つの外部チャンバー440、444および1つの中間チャンバー)を有し、これらを介して血液は流れ得る(チャネルを通り越す矢印によって示される)。ポート410、412は、サーミスタ120の領域においてのみ形成されることが必要であり、従って、カテーテル壁において刻まれる単純なホールまたはスリットであり得ることに注意のこと。このチャネルは、小さなチャンバーとして形成され得るか、または押出しを単純化するのに必要とされる結果として、任意の長さのカテーテルにわたって伸長し得る。心臓カテーテルとは異なり、CVCまたは末梢性カテーテルは、代表的には約30cm長にすぎず、そのため、チャネルを他の管腔424の距離まで伸長することは、一般的に問題ではない。
【0057】
図4で示される本発明の実施形態について、血液は、サーミスタ120にすぐ隣接した(つまり、真下に伸長する、図4に示す)領域(中間チャンバー442)に向かい;その温度が上下両方で測定されるべき血液からサーミスタを分離する最大距離は、カテーテル物質の構造的に許容される最小の厚さと同じくらい小さく作製され得る。従って、血液は、サーミスタを管腔424から単離するのを手助けするだけでなく、熱的にサーミスタにより接触する。なぜなら、これは片側のみからでなく、両側から接触するからである。サーミスタを通り越えて流入血液を方向づけるためだけでなく、血液の断熱層をサーミスタと管腔424との間に依然として流動させながら、カテーテル内の血液量を減らすために中心隆線またはタブ470は、2つの外部チャンバー440、444の間および管腔424からサーミスタの方へ伸長するように押出され得る。しかし、この隆線は、本発明のこの実施形態において必要ではない。
【0058】
図5に図示される本発明の実施形態において、チャンバー440、444および442ならびに隆線470(図4)は除去された。代わりに、中間チャンバー442は血流から封鎖され、従って、図2における管腔/ギャップ250と類似の断熱ギャップまたは管腔550を形成する。この実施形態において、単一チャネル540を通る血流は、サーミスタを管腔424から熱的に単離するように、主に働く。特に、チャネルを通る血流が、熱塊(チャネルは、この熱塊からサーミスタを分離する)に対するまたは熱塊からの有意な熱伝達を防ぐのに十分速い場合、この管腔/ギャップ550は、さらなる断熱障壁を提供するが、これは必要とはされない。図5に示される実施形態の別の利点は、チャネル540の中の血液がまた、ギャップ550内の温度を血液温度にする傾向があり、従って熱塊をさらに断熱すること、に注意のこと。
【0059】
図4および図5の両方に示される本発明の実施形態において、チャネル540は、サーミスタ自体の近位に配置される制限されたチャンバーであり得るか、またはアクセスデバイスの長さの任意の一部分を通り越す管腔であり得る。いずれの場合においても、チャネル540自体(通り越す血液を有する)は、断熱構造体として働く。
【0060】
図6aおよび6bは、本発明の他の実施形態のそれぞれ部分的に切り取られた側面図および端面図であり、ここでサーミスタ120はキャリア600に取り付けられ、このキャリアは、好ましくは生体適合性物質から作製され、そしてまた、向上された熱的断熱を提供する。例えば、これはプラスチック、金属またはセラミックから作製され得る。このサーミスタは、任意の従来の物質(例えば、ポッティング化合物または非毒性、防湿、熱的に安定な接着剤のような標準粘着剤)を用いて、キャリア上へしっかりと取り付けられ得る。
【0061】
この実施形態において、ポートは、カテーテル100の外壁において切り取られた開口
部605として形成される。次いで、このサーミスタは、カテーテルにおける開口部内に位置するように配置され、従って、間にカテーテルのどんな一部分をも介さずに、その表面積の大部分にわたって血液に対して直接的に露出される。このサーミスタの単一ワイヤー125はまた、図6aに示される。
【0062】
サーミスタ120およびそのキャリア600は、カテーテルの現存するまたは専用の管腔610内に挿入され得、その結果、キャリアはサーミスタと他の管腔620、622またはカテーテルの熱的ノイズ供給源との間に延びる。開口部605は、好ましくは管腔610内に延び、サーミスタと周囲の血液との間の最大直接接触を確保することに注意のこと。
【0063】
このサーミスタおよびキャリア600は、カテーテルが患者内に配置される前に、開口部605の適所にサーミスタがある状態でこのカテーテル内に挿入され得る。あるいは、挿入の前に、キャリアが十分に可撓性の物質から作製されると想定すると、サーミスタおよびキャリア600の遠方の遠位端は、開口部605から外へ突出され得、好ましくは、曲げられてカテーテル壁に沿って戻され、そして挿入方向とは逆方向に向く。一旦サーミスタのカテーテルが患者内に配置されると、次いで医師は、サーミスタが開口部605の位置に引かれるまで、キャリアの近位端を引っ張り得る。次いで、キャリアの遠位端は短くされ、サーミスタから短い距離のみ延び、この結果、この近位端のみがカテーテル内部にある。次いで、管状であり得るこのキャリアは、上記の前実施形態におけるギャップ250、350および550と同様に、サーミスタの真下に断熱ギャップを形成する。
【0064】
図7aおよび7bは、本発明の実施形態のそれぞれ部分的に切り取られた側面図および端面図であり、ここでサーミスタ120は、カテーテル100自体の外壁に取り付けられる。サーミスタのシグナルワイヤーまたは繊維125が、カテーテルの外表面に沿って外部まで動かされるのを避けるために、それは、カテーテル壁において、好ましくは、サーミスタ120の真後ろ(サーミスタ120に対して近位)に作製される小さなホール705を通してカテーテル100内に予め貫通される。このサーミスタは、任意の従来の方法または物質(例えば、標準ポッティング化合物710もしくは非毒性、防湿、熱的に安定な接着剤、またはカテーテルチュービングに溶剤結合するカテーテル物質の液化性溶液)を用いて、カテーテル上へしっかりと取り付けられ得る。このポッティング化合物は、ホール705および少なくともサーミスタの大部分を覆うように広げられるべきであるが、温度変化に対してすばやくかつ正確に応答するその能力を妨害するほどには、サーミスタの上を厚く覆わない。カテーテルの最大直径を減少し、それによって挿入をより簡単にするために、カテーテルの外壁においてくぼみが作製され得る。次いで、このサーミスタは、くぼみにおいてそれをしっかりとポッティングすることによって、カテーテルに取り付けられ得る(示されない)。
【0065】
図7aおよび7bに示される本発明の実施形態において、血液に対して露出される場合に溶解する非毒性ポッティング物質(または他の粘着剤)を用いて、温度センサーを取り付けることはまた可能である。一旦カテーテルが適所にくると、それによってこのポッティング物質は溶解する。これは、温度センサーを血液に対して直接露出し、従って、より正確な温度測定さえ可能にする。さらに、次いでこの温度センサーは、カテーテルの外壁から分離し、そしてカテーテルの外壁から離れて移動し、それによってカテーテル内の任意の熱塊からそれをさらに断熱する傾向がある。
【0066】
この「展開」作用はまた、シグナルワイヤーに形状記憶合金製のエルボ接合部を提供することによって配置され得、このエルボ接合部は、挿入間はまっすぐであるが(カテーテルの方向に延びる)、これはゆるんだ状態において曲がっている。ポッティング化合物が溶解する場合、この接合部はゆるみそして曲がり、従ってカテーテル壁から離して温度セ
ンサーを移動する。センサーのシグナルワイヤー自体において、この形状記憶のエルボ接合部を形成することが実用的でない場合、形状記憶合金の小片は、このエルボ接合部が必要とされる位置でワイヤーに装着され得る。次いで、このセンサーはまた、図6aのようにくぼみ内にポッティングされ得、その結果カテーテルは、突出部のない外表面を有し得る。
【0067】
図7aおよび7bに示されるように、外面的に取り付けられたサーミスタ120と注入剤を輸送する管腔との間に断熱ギャップを提供するために、いくつかの管腔700〜705または管状部材が、カテーテル内に好ましくは備えられる。図2を参照して示され、そして記載される管腔250のような、単一管腔/ギャップ、または図4および図5に示されるチャネルと類似の血液チャネルは、サーミスタを管腔724から熱的にさらに断熱するように、管腔700〜705の代わりに、または管腔700〜705に加えて含まれ得る。
【0068】
図8aおよび図8bは、本発明の実施形態のそれぞれ部分的に切り取られた側面図および端面図であり、ここでサーミスタ120は、カテーテル100の外壁に作製される開口部805を通して外へ突出する、短管状部材800内に取り付けられる。管状部材800の2つの端部は、任意の公知の技術を用いてカテーテル内に固定される。それによって、チャネル810は、管状部材800の「ループ」とカテーテルとの間に形成される。それによって、血液は、サーミスタ120の実質的には完全に周囲に流動され得、そしてまた、サーミスタをカテーテル内の任意の内部管腔824から熱的に単離する。カテーテルの挿入の間、部材800は好ましくは平ら、すなわち、ほとんどまっすぐで、カテーテル内に位置する。
【0069】
一旦カテーテルが適所にくると、次いで医者は、例えばワイヤーを用いてそれを押込むことによってサーミスタを挿入し得、次いでサーミスタおよび部材800のループを、開口部805を通して外へ押出して、温度センサー、すなわちサーミスタを展開し得る。これを行う1つの方法は、例えば、部材800が位置する管腔内(または単に、カテーテルの内部)に、屈曲部を有する別個の器具を挿入することである。次いで、屈曲部を有するサーミスタの下で器具をひねることによって、開口部805を通して外へそのサーミスタを押出す。あるいは、管状部材800のはるか遠くの遠位端が、カテーテル内に固定され、そして部材800がさほど可撓性ではない場合、医者が近位端を内側に押すことによって、開口部を通して外へ突出する。
【0070】
図9は、本発明の実施形態を図示する。この実施形態において、このサーミスタ120は、直角デバイスである(すなわち、このサーミスタをそのシグナルワイヤー125に接続する杆状体またはワイヤーにおいて、実質的に直角の屈曲部が存在する)。もちろん、90°以外の屈曲部の角度もまた、使用され得る(屈曲部の適した角度は、特定の実施に依存し、そして公知の方法によって決定され得る)。次いで、この直角サーミスタ120は、開口部605および805と類似してカテーテル壁に形成される、開口部905においてしっかりとポッティングされ、その結果サーミスタは、カテーテルの長手方向の拡張方向(中心軸)にほぼ垂直に、外側に延びる。すでに述べたように、サーミスタを固定するために最小量のポッティング化合物が使用され得る。なぜなら、このことがまた、血液温度を感知するためのサーミスタの性能に対して、化合物自体によって引き起こされる影響を最小化するからである。すでに述べたように、1つ以上の断熱管腔900はまた、サーミスタを流体輸送管腔924から単離するために、カテーテル内に備えられ得る。
【0071】
図10aおよび図10bは、本発明の実施形態の、それぞれ背面図およびやや上方からの側面図であり、ここで、サーミスタ120は、分離断熱部材1000における凹部内に位置するように取り付けられ、これは、閉鎖した、円形の、滑らかな前表面およびスロッ
ト1010を有する、部分的にくり抜かれたシリンダー(サーミスタが取付けのためにこの内部に位置し得る)として一般的に形成される。この断熱部材は、滑らかで、熱的に断熱な物質(例えば、セラミック、金属、発泡体またはテフロン(登録商標))から作製されるべきである。ポリウレタンのようなポリマーはまた、使用され得、これは、部材1000の射出成形を可能にする。次いで、この断熱器/サーミスタのサブアセンブリは、例えば、杆状体を用いて適したカテーテルの管腔(例えば、本発明の他の実施形態について上に示される管腔210、310、610)内にそれを押込むことによって挿入される。従ってこのスロットは、キーまたは類似の道具を用いて、例えば、流体および器具のような熱塊を輸送する他のカテーテルの管腔から離れた定位置に置かれるべきである。
【0072】
図11において、温度センサー120が、アクセスデバイス100内に挿入され得る分離デバイス(例えば、ガイドワイヤーまたはプローブ1100)の先端部1110に取り付けられる、本発明の実施形態が示される。センサー120を展開するために、一旦アクセスデバイスが適所にくると、このプローブの先端部はデバイス100の管腔内に挿入され、次いでプローブの先端部1110が、ポート1140から突出するまで押し込まれ、ここで、ポート1140はカテーテルの側壁において切断されるか(上記のいくつかの他の実施形態のように)、または単にプローブが挿入される管腔1142の最も深い開口部であるかのいずれかである。(プローブの先端部の代替の出口は、破線で示される。)従って、このプローブ自体は、温度センサーを熱塊から分離する(および、従って断熱する)構造体として働く。このプローブの先端部は、好ましくは、主に「J」形状に曲げられ、その結果それは、ポート1140を通して、およびアクセスデバイスの部分の熱的影響から離れてより簡単に延びる;しかし、まっすぐな先端部はまた受容可能である。本発明のこの実施形態の1つの利点は、必要とされる場合にのみ挿入され得、この場合において、従来の止血弁により血液漏れに対して封鎖され得ることである。
【0073】
図12aおよび図12bは、断熱物質がカテーテル自体と共押出しされる、本発明の実施形態を図示する。図12aにおいて、この断熱物質1200は、注入(または、器具を輸送する)管腔1210、あるいは少なくとも温度センサーの位置に近いそれの一部分を取り囲むように、カテーテル100と共に押出される。この断熱物質は、次いで管腔1210の内容物と温度センサー120との間の熱的障壁として働く、任意の公知の押出し可能な型であり得る。図12bにおいて、この断熱物質は、温度センサー120自体を取り囲み、それによって断熱する障壁層1220を形成するように、カテーテルと共押出しされる。
【0074】
図13aおよび図13bは、本発明のなお別の実施形態を図示し、ここで、温度センサー120は、最初は、カテーテル本体100自体とは別体部材として形成されるが、例えば従来の粘着剤を用いてカテーテルの遠位端に装着または結合されるカテーテルの先端部1300内に取り付けられる。次いで、管腔または貫通ホール1310は、先端部1300に形成され、主要なカテーテル本体100内の、任意の適切なおよび所望な管腔の延長として働き、連続した流動をさせる。次いで、この実施形態における先端部1300は、全体的に高度に断熱性の物質で作製され得る。これは、カテーテルの大部分または全体にさえわたって断熱部材を押出す必要性を完全に回避する。共押出しの必要なく、そして全デバイスについてさらに高価な物質を使用せずに、断熱部材および主要なカテーテル本体において、種々の物質の使用もまた可能にされる。
【0075】
図14aおよび図14bは、カテーテル100の遠位先端部がスリット1400を有する、本発明のなお別の実施形態を図示する。温度センサー120は、このスリットの一方の側の遠位先端部上か、または遠位先端部内に取り付けられ、一方で、熱塊を輸送する管腔1410が、このスリットの他方の側の先端部を通して延びる。簡単に言えば、この実施形態において、カテーテルの遠位先端部は、デバイスが患者内に配置された後に分裂す
る。患者内への挿入の前に、このカテーテルの先端部1300は、例えば、カテーテルの近位端から延びるワイヤーを用いて外され得る内部留め具を用いて機械的にか、または血液に対して露出される場合に溶解する粘着剤、もしくは任意の他の適切な方法を用いて、一緒に保持される。適所にある間、スリット1400は、サーミスタ120と管腔1410における熱塊との間に、断熱ギャップを形成するように開口する(図14bに示されるように)。
【0076】
本発明のいくつかの異なる実施形態は上記される。しかし、全実施形態に共通であることは、患者の体温が、アクセスデバイスによって支持される温度センサーによって感知されることによる発明に従う方法を実施することである。ここで用いられる場合に、用語「支持される」は、温度センサーが、アクセスデバイス上またはアクセスデバイス内部に取り付けられ得ること;温度センサーが、アクセスデバイスにまたはアクセスデバイス内部に持続的に取り付けられ得ること;あるいは、温度センサーが、アクセスデバイスに取り外し可能に接続されるかまたはアクセスデバイス内部に挿入され得ることを意味する。この用語はまた、図11に対する参考における例のために記載されるような任意の配置を含み、ここで、温度センサーは、別個のデバイスに配置され、このデバイスがアクセスデバイス内に挿入され、そしてアクセスデバイスを通して延びる。
【0077】
このアクセスデバイスは、患者内に(例えば、静脈内に)挿入され、そして少なくとも1つの熱塊は、アクセスデバイス内に導入される。この温度センサーは、熱塊から熱的に
断熱される。シグナルワイヤーは、温度センサーから外部の患者温度モニターまで導かれる。
【0078】
本発明はまた、アクセスデバイスを製造する方法を含む。上記の実施形態の大部分において、この製造方法は、複数の管腔(温度センサーが導入され、そしてシグナルワイヤーが導かれる一つの管腔(センサー管腔)、ならびに熱塊を輸送するかまたは先導するための少なくとも1つの他の管腔)を有するアクセスデバイスを押出す工程を包含する。この製造方法はまた、温度センサーを熱塊から熱的に分離する断熱構造体を形成する工程を包含する。この温度センサーは、センサー管腔の遠位端において、持続的にまたは取り外し可能に取り付けられ得る。この温度センサーはまた、センサー管腔に配置される別個のキャリアに取り付けられ得る。この製造方法はまた、当業者に理解されるような、上記の実施形態に従ういくつかの他の工程、またはさらなる工程を包含する。
【0079】
図1を再度参照する。サーミスタ120のような従来の温度センサーからの出力シグナルは、周知の特徴を有する。一般的には、出力シグナルは、振幅がセンサーの温度に機能的に関係する電圧または電流シグナルである。さらに、センサー温度と出力シグナルの振幅との間の機能的関係は、直線的であり得るが、めったに直線ではない。実際には、ほとんどの温度センサーは、製造者によって個々に較正されるか、または実際の使用前にユーザによって較正が必要である。どのように得られるにしても、機能的関係が存在する。
【0080】
さらに、いくつかの場合において、温度出力シグナルは、現存の患者のモニターの入力シグナルと互換性をもち得るが、これは常の場合というわけでない。簡単な例としては、増幅(スケーリング)およびインピーダンス整合(またはインピーダンス分離)は、出力シグナルを、ユーザのために処理されてそして表示され得るシグナル形態およびシグナル型に変換するために、しばしば必要とされる。
【0081】
本発明に従って、a)一方においては、センサー温度とセンサー出力シグナルとの間;およびb)出力シグナル特性(例えば、インピーダンス、振幅範囲および電圧の形式であるかまたは電流の形式であるか)の間の機能的関係は、任意の従来の様式において予め決定される(例えば、通常の較正を通してかまたは製造者の較正データを認容することによ
って)。次いで、この関係を実施するために必要なシグナル条件付けは、アダプター160において実施される。次いで、この条件付シグナルは、プロセシング(必要とされる場合)および表示のために、モニター170に適用される。
【0082】
いくつかの場合において、要求される唯一のシグナル条件付けはスケーリングである。これは、センサー出力シグナルが入力を形成し、そしてシステム出力シグナルが回路において適切な点から得られる、従来の抵抗性回路を用いて行われ得る。次いで、従来の受動的構成成分は、インピーダンス整合のような任意の必要なさらなる条件付けを提供するために使用され得る。これは、全受動的デバイスとしてアダプター160を実施する利点を有する。他の場合において、公知の抵抗性、容量性および誘導性のフィードバックおよびフィードフォワード要素を有する、作動可能な増幅器のような従来の能動的構成成分は、シグナル変換を実施するために使用され得る。
【0083】
多数の場合において、センサー出力と温度との間の関係は、純粋に受動的またはアナログの構成成分を用いて正確に実施するには不規則過ぎる。これらの場合において、アダプターは、アダプター160において、従来のアナログ−デジタル変換器(ADC)、マイクロプロセッサおよび記憶装置を備えることによって実施され得る;単一の従来のデジタルシグナルプロセッサは、全てのこれらの機能を1つの構成成分に組み合わせ、従って多数の適用において適した実施であり得ることに注意のこと。次いで、センサー出力と温度との間の関係は、記憶装置の検索表としてか、または近似関数のパラメーターとして実施され得る。次いで、公知の方法を用いて、マイクロプロセッサは、検索表または近似関数に対する入力として、感知およびADC−変換されたセンサー出力シグナルを獲得し得、そして、任意のさらなる従来の条件付けの後にモニター170に適応される、対応する温度シグナルを発生する。
【0084】
患者の温度を単にすばやくかつ簡単に見ることのみが必要とされる、多忙な背景において特に有用である、本発明の1つの実施形態において、全体の条件、プロセシングおよび表示回路150は、単一携帯型ユニットに備えられる。この場合において、電源は、代表的にはバッテリーであり、モニターは、温度を示す(仮に、小数点以下1桁の精度で、としておく)従来の低電力LCD表示(従来の駆動回路と共に)と同様に単純であり得る。
【0085】
このような内臓型携帯デバイスを用いて、看護婦は、ケーブル190をコネクター180に装着することによって、デバイスを温度センサーに接続し、次いで患者の温度は、予め決定された形式において表示装置174に表示される。コネクター180は、好ましくは、異なる患者から読み取るためにデバイスを看護婦がすばやく接続したり切離したりすることを可能にする、雌雄プラグ対のような従来のデバイスである。これは、従来の温度計が安定するまで待つ必要なしに、かつ患者自身がほとんど不快感を抱かずに、看護婦が多数の患者の温度をすばやく読み取ることを可能にする。実際には、看護婦は、患者が寝ている間に、すでにカテーテル処置された患者の温度を取得し得る。
【0086】
十分に強力なバッテリーを想定すると、システム150の内臓型の実施形態はまた、記憶装置だけでなく、内部の電気スイッチに接続されたボタンのような単純な入力デバイスを含み得る。看護婦がボタンを押す時にはいつでも、瞬間に測定される温度は、患者に対して予め決定された数のために指定された記憶部分に記憶される。測定のタイムスタンプはまた、公知の技術を用いて生じられ得、そして各記憶された温度測定と共に記憶され得る。次いで、例えば、何れかの予め決定された様式に従ってボタンを押すことによる、記憶された後の値の呼び出しによって、看護婦は、患者の最近の温度履歴を調べ得る。このワンボタン記憶および呼び出しシステムを実施するために必要とされ、それぞれの異なる患者についてまで分類される、ソフトウエアおよびハードウエアの構成成分は、例えば、多数の設備のよいヨットにおいて見出される従来の電気ハンド方位コンパスにおいて使用
される構成成分と類似し得る。
【0087】
さらなる機能として、この携帯システムは、このシステムが、その記憶された温度情報を、監視コンピューターまたは患者モニターのような別のシステムにダウンロードするのを可能にする、従来の回路を備えられ得る。このような機能が実施される方法は公知である。時間ごとに記されるまたは記されないこのような温度値が、1人以上の患者について記憶され、次いで表示を見るために呼び出される方法はまた周知である。
【0088】
本発明のいくつかの種々の実施形態は、上記されている。しかし、これらは単に例示にすぎないことが理解されなければならない。本発明は、開示された特定の形態または方法に制限されない;むしろ、本発明は以下の特許請求の範囲の範囲内の全ての変更、等価物および代替物を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】図1は、温度を測定するために患者の静脈に挿入される、本発明に従うアクセスデバイス(例えば、CVCカテーテル)の1つの例を図示する。
【図2】図2は、温度センサーがカテーテルの管腔内に配置されるが、断熱ギャップによって他の管腔から熱的に断熱される、本発明の実施形態の別の例を図示する。
【図3】図3aは、付属の断熱管腔をまた備える専用の管状部材内に提供される温度センサーを図示する。図3bは、カテーテルの適所における図3aの管腔を示す。
【図4】図4は、温度センサーとカテーテルの管腔との間に提供される断熱ギャップを有するおよび有さない、血液がカテーテルのしかるべき位置において、温度センサーを通って流動し得る、本発明の実施形態を示す。
【図5】図5は、温度センサーとカテーテルの管腔との間に提供される断熱ギャップを有するおよび有さない、血液がカテーテルのしかるべき位置において、温度センサーを通って流動し得る、本発明の実施形態を示す。
【図6】図6aおよび図6bは、温度センサーが断熱部材に取り付けられ、これによってその両方が同じカテーテルの管腔に挿入される、本発明の別の例示的な実施形態の、それぞれ側面図および端面図である。
【図7】図7aおよび図7bは、温度センサーがカテーテルの外部表面に取り付けられる、本発明の実施形態の、それぞれ側面図および端面図である。
【図8】図8aおよび図8bは、温度センサーと外部表面との間に配置された血液流動チャネルを有して、温度センサーがカテーテルの外部表面から外に延びるように取り付けられる、本発明の別の実施形態の、それぞれ側面図および端面図である。
【図9】図9は、温度センサーと血液との間に表面接触を提供するように、温度センサーが、カテーテルの外部表面における開口部を通って延びる直角サーミスタである、本発明の実施形態を図示する。
【図10】図10aおよび図10bは、温度センサーが、カテーテルの管腔内にセンサーと共に挿入され得る分離断熱部材に取り付けられる、本発明の実施形態を図示する。
【図11】図11は、温度センサーが、カテーテルのようなアクセスデバイスの内部に挿入され得るプローブの先端部に取り付けられる、本発明の実施形態を図示する。
【図12】図12aおよび図12bは、断熱物質が、カテーテルそれ自体と共押出しされる、本発明の実施形態を図示する。
【図13】図13aおよび図13bは、温度センサーが、カテーテル本体自体とは別個の部材として初期に形成されるカテーテル先端部内に取り付けられる、本発明の別の実施形態を図示する。
【図14】図14aおよび図14bは、カテーテルの遠位先端部が、それが患者内に配置される後、分裂し、次いで温度センサーおよび熱塊を備えるカテーテルの管腔が、裂け目のいずれかの側面に展開される、本発明のなお別の実施形態を図示する。
【出願人】 【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
【出願日】 平成19年8月22日(2007.8.22)
【代理人】 【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策

【識別番号】100062409
【弁理士】
【氏名又は名称】安村 高明

【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹


【公開番号】 特開2008−23349(P2008−23349A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2007−216185(P2007−216185)