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【発明の名称】 X線CT装置
【発明者】 【氏名】吉田 亮

【要約】 【課題】X線CT装置のスキャナ回転速度やチルト角度による計測中のビーム位置変動に伴うX線検出器素子の感度補正データの変動を補正し、CT値のずれやアーチファクトが少ないX線CT装置を提供する。

【構成】基準とするスキャナの回転時間S1とチルト角度A1、基準以外のスキャナの回転時間Smとチルト角度Amの各エア補正データ2を予め計測し、スキャナの回転時間S1とチルト角度A1のエア補正データからスキャナの回転時間Smとチルト角度Amのエア補正データへの変換値算出手段と、算出した変換値を用いて日常的な計測で得られる基準のスキャナの回転時間S1'とチルト角度A1'のエア補正データ1から本計測のエア補正に用いるエア補正データに変換する手段と、変換されたエア補正データを用いて本計測の投影データを補正する手段を備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線を被検体に曝射するX線管と、
前記被検体をはさみ前記X線管と対向配置され前記被検体の透過X線を検出するX線検出器と、
前記X線管とX線検出器とを搭載しそれぞれを前記被検体の周囲を回転するスキャナと、
前記X線検出器によって検出された透過X線を投影データとして収集するデータ収集手段と、
このデータ収集手段によって収集された投影データに対しエア補正を含む前処理補正を行う補正手段と、
この補正手段によって補正された投影データから前記被検体の断層画像を再構成する再構成処理部と、を備えたX線CT装置において、
上記補正手段は、パラメータ(計測角度、X線スキャナの設定可能な回転速度、X線スキャナの設定可能なチルト角度)毎に求めたエア補正データをこのパラメータに対応づけて格納する格納手段と、実際の被検体計測で得た被検体投影データに対して、実際の計測パラメータ(計測角度、設定したX線スキャナ回転速度、設定したチルト角度)に対応して前記格納手段から読出されたエア補正データによって、エア補正を行うエア補正手段と、を備えたことを特徴とするX線CT装置。
【請求項2】
上記エア補正データは、基準パラメータ(計測角度、基準回転速度、基準チルト角度)で得たエア計測データを基準にして求めた、他パラメータ(計測角度、回転速度、チルト角度)のエア計測データとの相対値とすることを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
【請求項3】
上記エア補正データは、パラメータの1つであるチルト角度にあっては、設定可能なチルト角度の中の間欠的な一部により計測で得た値と、それ以外のチルト角度に対してこの計測で得た値の補間で求めた値と、で算出されることを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、投影データの補正処理にエア補正を含むX線CT装置に関連し、特にスキャナのチルト角度と回転速度とによる出力変動を含めたX線検出器感度に関するエア補正を行い、スキャナのチルト角度や回転速度に依るCT値のずれやアーチファクトが少ない画像を得るX線CT装置に関する。
【背景技術】
【0002】
X線CT装置は、被写体(被検体)を挟むようにX線管とX線検出器を対向配置し、X線管とX線検出器の位置関係を保ったまま被写体の周りを回転し、X線を被写体に向けて曝射する。被写体を透過したX線を角度方向に複数回計測し、計測された複数の投影データから被写体の断面像を得ることが可能な装置である。特に医療の分野においては人体の断面像を容易に得られることで診断に広く利用されている。
従来例には特許文献1、2がある。
【特許文献1】特開平9−248301
【特許文献2】特開2003−61948
【0003】
特許文献1はキャリブレーションスキャンを行って補正データを得る例であるが、スキャナの回転速度を実回転速度に一致させて補正データを得、これを感度補正に利用する。しかしチルト角度をパラメータの1つとしてキャリブレーションスキャンを行う記載はない。
【0004】
特許文献2は、チルト角による検出器別の移動の補正に関するものであり、収集した投影データにその移動補正を行わせるものである。従って、チルト角によるエア補正データの収集と蓄積及びその利用についての記載はない。
【0005】
X線CT装置に使用される様々な補正の中にX線検出素子の感度特性ばらつきを補正するエア補正がある。エア補正のフローについて図2を用いて説明する。被写体を撮影する本計測Aを行う前に、被写体がスキャナ内に入っていない状態Bで空気を計測する。この計測をエア計測と言い、データ収集回路1で収集したその投影データに、処理回路2内にて各種補正3(オフセット補正、対数変換など)を施し、メモリ4にエア補正データとして記憶しておく。本計測Aで得られた投影データは上記各種補正を施した後に、記憶したエア補正データを減算するエア補正5が施される。エア補正後は各種補正6を施して画像再構成部7にて画像再構成処理を行う。エア計測中はスキャナを回転させるために、X線ビーム位置の回転中の変動による出力変動が計測データに含まれる。X線ビーム位置が計測中に変動する要因として以下のような点が挙げられる。
(1)スキャナの回転速度やX線管の位置によるX線管内部の陽極軸にかかる遠心力や重力の影響
(2)連続曝射や曝射休止に伴う陽極軸方向の熱による伸縮
(2)に関しては、X線検出器などの検出手段を用いて常にビーム位置を検出し、正規の位置になるようにX線管もしくは、コリメータなどを移動させる手法が用いられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記手法によると体軸方向のX線ビーム位置ずれのみを調整しているため、得られるエア補正データはチャネル方向や遠心力方向のX線ビーム位置ずれによる出力変動を含んでいる。図3に複数あるX線検出器素子の内、任意のnチャネルにおけるエアを計測したデータの一例を示す。横軸を計測角度θ(計測時の管球位置)、縦軸を投影データとし、1回転分のデータの変動を示している。点線の曲線がスキャナ回転速度Si、チルト角度Aiにおけるエア計測データ(Air1(θ, Si, Ai))、一点鎖線の曲線が上記条件とは異なる計測条件(スキャナ回転速度Sj、チルト角度Aj)で計測したエア計測データ(Air2(θ, Sj, Aj))である。図中の曲線は一例であり、種々の形態がある。このように一回転中のデータの変動が両者で異なっており、全チャネルにおいてエア補正を行って画像再構成するとCT値のずれやアーチファクトが発生する可能性がある。
【0007】
この両者のデータ変動差の原因について図4を用いて説明する。図4上段図(a)がスキャナ回転速度Si、チルト角度Aiの条件において上記エア補正データAir1(θ, Si, Ai)を計測した場合、図4下段図(b)がスキャナ回転速Sj 、チルト角度Aj の条件においてAir2(θ,Sj, Aj)を計測した場合とし、それぞれのX線管に位置によって陽極にかかる重力と遠心力の方向を正面と側面から示している。図4下段図(b)のようにスキャナを図4上段図(a)と比べて(Aj-Ai)°チルトさせた場合、X線管にかかる重力方向が変わることで、回転中のX線ビーム位置変動(出力変動)が図4の上下の図で異なる。また、スキャナの回転速度が図4上段図(a)と比べて速く、もしくは遅くなると陽極にかかる遠心力の大きさが変わり、回転中のX線ビーム位置変動(出力変動)が図4の上下の図で異なる。
【0008】
こうした相異があるにもかかわらず、エア補正にあっては、基準とするスキャナの回転速度、チルト角度の条件(例えばSi,Ai)で計測したエア補正データを全てのスキャナの回転速度やチルト角度の本計測のデータ対して用いている。従ってエア計測と本計測の間でスキャナの回転速度やチルト角度が異なると出力変動の差が生じ、CT値のずれやアーチファクトの要因となり得る。これはエアを計測したときに限らず、被写体を計測した場合も起こる現象である。上記変動差を補正するためには、単純に必要とするスキャナの回転速度とチルト角度の条件で行われたエア補正データが有ればよい。しかしエア計測は、例えば毎日一回といったように日常的に本計測前の準備として行われるため、エア計測回数の増加はユーザーに対して装置の使用時間を制限することになる。
【0009】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、スキャナの回転測度やチルト角度に依らずCT値のずれやアーチファクトが少ない再構成画像を得ることを可能とするX線CT装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、X線を被検体に曝射するX線管と、
前記被検体をはさみ前記X線管と対向配置され前記被検体の透過X線を検出するX線検出器と、
前記X線管とX線検出器とを搭載しそれぞれを前記被検体の周囲を回転するスキャナと、
前記X線検出器によって検出された透過X線を投影データとして収集するデータ収集手段と、
このデータ収集手段によって収集された投影データに対しエア補正を含む前処理補正を行う補正手段と、
この補正手段によって補正された投影データから前記被検体の断層画像を再構成する再構成処理部と、を備えたX線CT装置において、
上記補正手段は、パラメータ(計測角度、X線スキャナの設定可能な回転速度、X線スキャナの設定可能なチルト角度)毎に求めたエア補正データをこのパラメータに対応づけて格納する格納手段と、実際の被検体計測で得た被検体投影データに対して、実際の計測パラメータ(計測角度、設定したX線スキャナ回転速度、設定したチルト角度)に対応して前記格納手段から読出されたエア補正データによって、エア補正を行うエア補正手段と、を備えたことを特徴とするX線CT装置を開示する。
【0011】
更に本発明は、上記エア補正データは、基準パラメータ(計測角度、基準回転速度、基準チルト角度)で得たエア計測データを基準にして求めた、他パラメータ(計測角度、回転速度、チルト角度)のエア計測データとの相対値とすることを特徴とするX線CT装置を開示する。
【0012】
更に本発明は、上記エア補正データは、パラメータの1つであるチルト角度にあっては、設定可能なチルト角度の中の間欠的な一部により計測で得た値と、それ以外のチルト角度に対してこの計測で得た値の補間で求めた値と、で算出されたされることを特徴とするX線CT装置を開示する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、スキャナの各回転速度やチルト角度に適したエア補正データを持つことで、あらゆる条件に対してCT値のずれやアーチファクトが少ない再構成画像の提供が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
チルト角度は、スキャナ(ガントリ)の傾斜角度であり、チルト角駆動機構により、連続的又は離散的に種々の角度設定が可能である。設定すべき角度は、撮影目的、撮影方法、撮影部位の位置・形状並びに構造、X線を照射しにくい部位や他の部位に隠れた部位、とかで定めている。従って、X線CT装置にとって、チルト角度は、極めて重要な制御パラメータである。
【0015】
スキャナにとってチルト角度と共に重要なパラメータは、回転速度である。最近は高速・中速・低速などの種々の回転速度が、回転速度駆動機構により種々設定可能になっている。
【0016】
本発明は、かかるチルト角度、回転速度と共に計測角度(0°〜360°とか、0°〜180°とか)との3つのパラメータに注目しながらエア投影データを随時に計測し、これからエア補正データを得ると共に、経時的なエア補正データの変化に対処すべく、日常的にエア撮影データを得て、補正データの更新を経時的に行わしめるようにするものである。
【0017】
ここで経時的(経年的)なエア補正データの変化について述べる。
スキャナやガントリは数百Kg〜数トンにも達する重さがあり、一日に稼働する回数も多く、且つ回転速度・チルト角度を頻繁に変更しながら撮影を行う。回転速度もチルト角度も駆動機構によって制御しているが、スキャナやガントリの重さのためその機械的な負担は大きい。また、コンピュータによる処理や制御が正確に行われる関係上、駆動機構自体に多少の経年変化があっても、最終的に設定回転速度、チルト角度にすることは可能である。こうした状況の中で、エア補正データが経時変化をしており、それが回転速度とチルト角度の経時変化に対応する。
【0018】
以下、本発明は添付図面に従って実施の形態を説明する。
図5は、一般的なX線CT装置の基本構造を示している。X線を照射するX線管400、X線のビーム幅の決定するコリメータ401、X線を検出して電気信号に変換するX線検出器402、X線検出器402からの投影データを収集するデータ収集回路403、X線管400とコリメータ401とX線検出器402とデータ収集回路403を搭載したスキャナ404、スキャナ404を前後に傾斜させるためのスキャナチルト機構405、被写体を載せる寝台406、データ収集回路403からの信号(投影データ)の補正処理を行う投影データ補正処理装置407、補正処理を施した投影データから断面像を再構成する画像再構成処理装置408、投影データ補正処理装置407と画像再構成処理装置408を搭載した画像処理装置409、画像処理の結果を表示する表示装置410、撮影開始やパラメータの設定,入力を行う入力装置411、X線管400とコリメータ401とX線検出器402を制御する制御装置412、ビーム位置が正規の位置になるようにX線管400やコリメータ401を移動させるビーム位置調整制御・駆動装置413からなる。
【0019】
本発明は上記構成のX線CT装置において、エア補正データ取得及びそれに伴う更新処理を繰り返し実施するときの処理フローを図1に示す。パラメータであるエア計測の基準とするスキャナの回転速度とチルト角度の条件をS1、A1とし、その他のスキャナのすべての設定可能な回転速度とすべての設定可能なチルト角度の条件をまとめてSm、Am(m=2,3,,,)する。図1の500が非日常的なエア計測と処理のフロー、510が日常的なエア計測と処理のフロー、520が被写体を撮影する本計測と処理のフローをそれぞれ示している。
【0020】
最初に500の計測と処理について説明する。
[S501]に示すS1とA1、SmとAmの条件のエア計測2を、例えば出荷前の検査時、装置の据付時やメンテナンス時といった非日常的なタイミングで行う。ここでエア計測2を行うタイミングは上記に限ったことではない。エア計測2で得られたデータは[S502]で補正1を施され、[S503]でエア補正データ2として記憶する。
【0021】
[S504]でスキャナの回転速度をS1、チルト角度をA1のエア補正データを基準とし、エア計測2で計測した全てのエア補正データに変換するための変換値を算出し、記憶する。S1 とA1自身の変換についても行うが変換値は当然0となる。この算出方法については後述する。
【0022】
次に510の計測と処理について説明する。
日常的には510の[S511]に示すように基準条件であるスキャナの回転速度をS1'、チルト角度をA1'(S1'= S1、A1'= A1条件としては同じだが計測タイミングは異なるので、説明上記号を分けることとする)のエア計測1を行い、[S512]で補正1を施した後、[S513]でエア補正データ1を記憶する。[S504]で記憶した変換値を用いて、[S514]で記憶したエア補正データ1から必要とするスキャナの回転速度とチルト角度に対するエア補正データに変換し、記憶する。変換方法については後述する。ここで、日常的とは、休日を除くCT稼働日の朝と昼とか、CT稼働日の3時間おきにとかで、エア計測を行うことを意味する。
【0023】
次に520の計測と処理について説明する。
[S521]で計測した本計測のデータは[S522]で補正1を施され後、[S523]で本計測のスキャナの回転速度とチルト角度条件に対応するエア補正データを読み出してエア補正を行う。エア補正後は[S524]で補正2を行ってから[S525]の画像再構成処理にて画像を作成する。
【0024】
上記に示したように基準条件のエア計測(510)は日常的に行い、変換値を算出するためのエア計測(500)は非日常的に行うことで、エア計測回数を増加すること無くあらゆるスキャナの回転速度とチルト角度に対するエア補正データを持つことが可能となる。
【0025】
次に上記で述べたエア補正データの変換値算出手段と変換手段について図6を用いて説明する。最初に変換値算出手段([S504])について説明する。図6(a)はエア計測2で計測されるエア補正データの一例である。点線の曲線がスキャナの回転速度とチルト角度がS1 、A1のエア補正データ(Air1(θ, S1, A1))であり、一点鎖線の曲線がスキャナの回転速度とチルト角度がSm、Amのエア補正データ(Air2(θ, Sm, Am)であり、それぞれnチャネルにおける一回転中のデータ変動を示している。最初に各計測角度θにおける両者の差分値を以下の数式1により算出する。
【0026】
〔数1〕Sub(θ, Sm- S1, Am-A1)=Air2(θ, Sm, Am )-Air1(θ, S1, A1)
(図6(b))
【0027】
こうして算出したSub(θ, Sm- S1, Am-A1)を変換値とし、記憶する。以上の変換値算出手段を計測したスキャナの回転速度とチルト角度に対して行う。
【0028】
次に変換手段([S514])について説明する。日常的なエア計測1によりエア補正データ1(Air1'(θ, S1', A1'))は更新される。以下の数式2に示すように、更新されたエア補正データ1(Air1'(θ, S1', A1'))は数式1で算出した変換値を各計測角度で加算することで変換される。
【0029】
〔数2〕Air2'(θ, Sm', Am')=Air1'(θ, S1', A1')+Sub(θ, Sm- S1, Am-A1)
(図6(c))
数式2によって得られたAir2'(θ, Sm', Am')を記憶し、本計測のエア補正に用いる。以上の変換手段を必要なスキャナの回転速度とチルト角度について行う。
以上の説明では複数あるX線検出器素子の内nチャネルについて述べたが、同様の処理を全チャネルについて行う。また、全計測角度分扱うとデータ点数が多いため、記憶装置の容量に対して大きい場合はデータ点数を縮退させてもよい。
【0030】
X線CT装置のスキャナの回転速度Sは装置によって異なるが、通常数種類に限られている。一方、スキャナのチルト角度Aも装置によって異なるが、例えば正立の状態から±30°チルト可能なX線CT装置があるとする。スキャナの回転速度Sは数種類に限られているため全て計測することは問題にならない。しかし、上記のように±30°チルト可能でチルトピッチが1°だとすると、全てを計測したとすると、61通りとなってしまう。日常的な事例では当然に、またたとえ非日常的な計測とはいえ、これでは計測数が膨大になってしまう。そこでエア計測2のチルト角度に関する計測数を減らす目的で以下の手段を示す。
【0031】
第1の手段として例えば上記±30°チルト可能な装置において、図7に示すように0°を挟んで±方向に10°ピッチでエア計測を行う。数式1により各チルト角度に対するSubを算出し、算出したSubは計測チルト角度±5°のSub値として適用する。例として、A1=0、A2=+20の場合を示す。数式1により
【0032】
〔数3〕Sub(θ,Sm-S1,20-0)=Air2(θ, Sm,+20)- Air1(θ, S1,0)
数式3によって算出されたSub(θ,Sm-S1,20-0)を+15°〜+25°のSub値として扱う。
【0033】
第2の手段として、補間等による相対値としての差分の算出による事例がある。例えば、同じく10°ピッチで計測し、数式1により各チルト角度に対するSubを算出し、算出したSub(θ, Sm- S1, Am-A1)の各計測角度θにおいて、チルト角度に対する差分値Subの多項式近似式を算出する。例として、A1=0、A2=±10, ±20の場合を示す。数式1によりSub(θ, Sm-S1,20-0)〜Sub(θ, Sm-S1,-20-0)の5つの差分値を算出する。各計測角度θにおいて5点のSub値を用いて数式4のようなN次の多項近似式App(A)を算出する。
【0034】
〔数4〕 App(A)=CNAN+ CN-1AN-1+…+ C1A+C0
数式4の多項近似式を全計測角度θにおいて算出し、測定したチルトピッチ間のSub値を上記多項近似式から算出する。
【0035】
尚、基準パラメータでのエア投影データと他パラメータでのエア投影データとの差分を補正データとしたが、両者の比率や平均値を補正データとする例もある。
【0036】
以上の2つの手段によってエア計測2のスキャナのチルト角度に対する計測数を減らすことが可能となる。上記に示した可能チルト角度や計測するチルト角度ピッチはこの限りではない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施例としてのフロー図である。
【図2】一般的な補正処理のフロー図である。
【図3】計測条件によるエア補正データの変動の違いを示した概略図である。
【図4】計測条件によるX線管にかかる重力と遠心力の方向の違いを示した概略図である。
【図5】本発明の一実施形態に係わるX線CT装置の基本構成を示した構成図である。
【図6】本発明に係わる変換値算出及び変換手段の一例を示した概略図である。
【図7】本発明に係わるチルト角度に対するエア計測数低減の一例を示した概略図である。
【符号の説明】
【0038】
100 X線管
101 コリメータ
102 X線検出器
102 データ収集回路
103 スキャナ
105 寝台
106 前処理
107 再構成画像処理
108 画像処理装置
109 表示装置
110 入力装置
111 制御装置
112 X線管やコリメータの駆動機構
113 スキャナチルト機構
500 非日常的な処理
501 日常的な処理
【出願人】 【識別番号】000153498
【氏名又は名称】株式会社日立メディコ
【出願日】 平成18年7月20日(2006.7.20)
【代理人】 【識別番号】100093872
【弁理士】
【氏名又は名称】高崎 芳紘


【公開番号】 特開2008−23039(P2008−23039A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−198329(P2006−198329)