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【発明の名称】 超音波診断装置
【発明者】 【氏名】福喜多 博

【氏名】秋山 恒

【要約】 【課題】ディジタル回路が発生するノイズが受信信号に混入しにくく、回路規模や消費電力の削減が可能な超音波診断装置を提供する。

【構成】配列振動子1は複数の部分配列振動子21、22から構成される。配列振動子1は超音波振動子3を2次元に配列されている。部分配列振動子21、22には部分ビームフォーマ41、42が設けられ、ビームフォーマ41、42は制御信号発生器6が出力する書込み信号51と読出し信号52で共通に制御され、それぞれ整相加算を行い、前記部分ビームフォーマ41、42の出力が主ビームフォーマ7で遅延加算される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の超音波振動子を含む複数の部分配列振動子と、
分周データおよびクロックに基づいて書込み信号および読出し信号を生成する制御信号発生器と、
前記制御信号発生器から供給される前記書込み信号および読出し信号に基づいて、前記部分配列振動子の出力信号を整相する複数の部分ビームフォーマと、
前記複数の部分ビームフォーマの出力信号を整相する主ビームフォーマと、
を備え、
前記部分ビームフォーマは、
前記超音波振動子から出力される受信信号を整相する複数の受信チャンネルと、
前記複数の受信チャンネルの出力信号を加算する加算器と、
を備え、
前記受信チャンネルは、
遅延データに基づいて重み付け制御信号を生成するデコーダと、
前記重み付け制御信号に基づいて、前記超音波振動子から出力される受信信号に所定の係数を乗算する重み付け回路と、
前記制御信号発生器から供給される前記書込み信号および読出し信号に基づいて、前記重み付け回路の出力信号を遅延させる配列スイッチと、
前記配列スイッチの出力信号と前記重み付け回路の出力信号を加算するチャンネル加算器と、
を備え、
前記配列スイッチは、前記重み付け回路と前記チャンネル加算器の間に並列接続される複数のスイッチ回路を備え、
前記スイッチ回路は、
前記制御信号発生器から供給される前記書込み信号に基づいて制御される書込みスイッチと、
前記制御信号発生器から供給される前記読出し信号に基づいて制御される読出しスイッチと、
前記書込みスイッチと前記読出しスイッチの間に接続される容量素子と、
を備える超音波診断装置。
【請求項2】
前記配列スイッチは、前記重み付け回路の出力信号を、前記超音波振動子から出力される受信信号の1周期の1/4に相当する遅延時間Δt遅延させる請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記制御信号発生器は、
前記分周データに基づいて前記クロックを分周するカウンタと、
前記カウンタの出力信号をデコードするデコーダと、
前記デコーダの出力信号を前記クロックに応答してラッチし、前記読出し信号を生成する読出しラッチと、
前記読出しラッチの出力信号を前記クロックに応答して遅延し、前記書込み信号を生成する書込みラッチと、
を備える請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項4】
基本波受信モードまたは高調波受信モードに対応して、前記デコーダに供給する前記遅延データをシフトするシフタを備える請求項1記載の超音波診断装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置に関し、特に、配列振動子を部分配列振動子で構成し、部分配列振動子の受信信号を部分ビームフォーマで整相し、整相された出力を遅延加算する超音波診断装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、医療分野において一般に使用される。超音波診断装置は、人体の内部をリアルタイムで非破壊的に観察するとともに、2次元又は3次元画像を形成することができるので、病気の早期発見および診断に役立っている。
【0003】
図6は、従来の超音波診断装置100を説明するための概略図である。超音波診断装置100は、インタフェースケーブル104を介してプローブアセンブリ106に接続されるプロセッサ102を含んでいる。プローブアセンブリ106は、複数の超音波トランスデューサ素子204を含む超音波トランスデューサアレイ202を含んでいる。超音波トランスデューサアレイ202は、それぞれの超音波トランスデューサ素子204が送信サイクル及び受信サイクルの間に個々に制御される2次元アレイである。
【0004】
プローブアセンブリ106は、ターゲット108に音響エネルギーを送り、反射された音響エネルギーをターゲット108から受ける。ターゲット108から反射される音響エネルギーは、超音波トランスデューサアレイ202により受けて、それぞれの超音波トランスデューサ素子204により電気信号に変換される。
【0005】
プローブアセンブリ106が処理回路を含んでいる場合、受けた音響エネルギーは、プローブアセンブリ106において部分的に処理して、更なる処理のためにプロセッサ102に送出することができる。プロセッサ102には、複数の遅延回路により受信信号を整相し、超音波トランスデューサアレイ202の出力信号からビーム成形された信号を生成するビームフォーマが含まれる。ビームフォーマによる処理の後、音響エネルギーから生成された画像が、プロセッサ102に接続されるディスプレイに表示される。
【0006】
このように超音波診断装置100は、超音波トランスデューサアレイ202から受信した信号を遅延させて整相する遅延回路と、遅延回路の出力を加算してビーム成形された信号を出力するビームフォーマとを備える。
【0007】
図7は、従来の超音波診断装置100において、受信信号の整相のための遅延を実現する遅延回路350の概略構成図である。従来の遅延回路350は、増幅器304と、書込みスイッチ358と、容量素子362と読出しスイッチ364と、書込みシフトレジスタ351と、読出しシフトレジスタ371と、電荷インテグレータ378とで構成されており、書込みシフトレジスタ351と読出しシフトレジスタ371の制御により受信信号を遅延している(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−93385号公報(段落40〜51)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の超音波診断装置100においては、受信信号毎に、シフトレジスタ351,371等のディジタル回路を用意する必要があり、受信期間中に、連続クロックにより動作するシフトレジスタ351,371等の回路が発生するディジタルノイズが受信信号に混入しやすいという事情があった。
【0009】
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、ディジタル回路が発生するノイズが受信信号に混入しにくく、回路規模や消費電力の削減が可能な超音波診断装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の超音波診断装置は、複数の超音波振動子を含む複数の部分配列振動子と、分周データおよびクロックに基づいて書込み信号および読出し信号を生成する制御信号発生器と、前記制御信号発生器から供給される前記書込み信号および読出し信号に基づいて、前記部分配列振動子の出力信号を整相する複数の部分ビームフォーマと、前記複数の部分ビームフォーマの出力信号を整相する主ビームフォーマと、を備え、前記部分ビームフォーマが、前記超音波振動子から出力される受信信号を整相する複数の受信チャンネルと、前記複数の受信チャンネルの出力信号を加算する加算器と、を備え、前記受信チャンネルが、遅延データに基づいて重み付け制御信号を生成するデコーダと、前記重み付け制御信号に基づいて、前記超音波振動子から出力される受信信号に所定の係数を乗算する重み付け回路と、前記制御信号発生器から供給される前記書込み信号および読出し信号に基づいて、前記重み付け回路の出力信号を遅延させる配列スイッチと、前記配列スイッチの出力信号と前記重み付け回路の出力信号を加算するチャンネル加算器と、を備え、前記配列スイッチが、前記重み付け回路と前記チャンネル加算器の間に並列接続される複数のスイッチ回路を備え、前記スイッチ回路が、前記制御信号発生器から供給される前記書込み信号に基づいて制御される書込みスイッチと、前記制御信号発生器から供給される前記読出し信号に基づいて制御される読出しスイッチと、前記書込みスイッチと前記読出しスイッチの間に接続される容量素子と、を備える。
【0011】
この構成により、複数の部分ビームフォーマに関連する複数の受信チャンネルに関連して対応する複数のスイッチ回路をひとつの制御信号発生器で共通に制御することが可能になるため、受信信号毎に独立したディジタル回路を設ける必要がなく、ディジタル回路が発生するディジタルノイズが受信信号に混入しにくくなる。また、スイッチ回路ごとに制御信号発生器を設ける場合に比べ、回路規模や消費電力の削減が可能になる。
【0012】
また、本発明の超音波診断装置は、前記配列スイッチが、前記重み付け回路の出力信号を、前記超音波振動子から出力される受信信号の1周期の1/4に相当する遅延時間Δt遅延させるものである。
【0013】
この構成により、超音波振動子から出力される受信信号を部分ビームフォーマで整相し、整相された出力を遅延加算して、音響エネルギーに対応した超音波画像を生成することができる。
【0014】
また、本発明の超音波診断装置は、前記制御信号発生器が、前記分周データに基づいて前記クロックを分周するカウンタと、前記カウンタの出力信号をデコードするデコーダと、前記デコーダの出力信号を前記クロックに応答してラッチし、前記読出し信号を生成する読出しラッチと、前記読出しラッチの出力信号を前記クロックに応答して遅延し、前記書込み信号を生成する書込みラッチとを備えるものである。
【0015】
この構成により、制御信号発生器は、デコーダの出力信号をラッチして読出し信号を生成し、読出し信号を遅延して書込み信号を生成するので、書込み信号を容易に発生させることができる。
【0016】
また、本発明の超音波診断装置は、基本波受信モードまたは高調波受信モードに対応して、前記デコーダに供給する前記遅延データをシフトするシフタを備える。
【0017】
この構成により、デコーダに供給する遅延データをシフトし、基本波受信モードまたは高調波受信モードに切り替えるので、高調波映像において低周波の送信と高周波の受信を容易に行なうことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の部分ビームフォーマに関連する複数の受信チャンネルに関連して対応する複数のスイッチ回路をひとつの制御信号発生器で共通に制御することが可能になるため、受信信号毎に独立したディジタル回路を設ける必要がなく、ディジタル回路が発生するディジタルノイズが受信信号に混入しにくくなる。また、スイッチ回路ごとに制御信号発生器を設ける場合に比べ、回路規模や消費電力の削減が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態の超音波診断装置について、図面を用いて説明する。
【0020】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態における超音波診断装置の要部ブロック図を、図1〜図4に示す。図1において、2次元配列振動子1は、部分配列振動子21、22等から構成される。2次元配列振動子1は、超音波振動子3を少なくとも2次元に配列され構成される。部分配列振動子21の各受信信号は部分ビームフォーマ41に供給され、部分配列振動子22の各受信信号は部分ビームフォーマ42に供給される。
【0021】
部分ビームフォーマ41、部分ビームフォーマ42には制御信号発生器6の書込み信号51と読出し信号52が供給される。部分ビームフォーマ41、部分ビームフォーマ42の出力は主ビームフォーマ7に供給され、ビームフォーマ出力が得られ、ビームフォーマ出力は図には示さない信号処理部に供給され、画像等として表示される。
【0022】
図2は、部分ビームフォーマ41のより詳細な構成を示す図であり、図2において、超音波振動子31は、重み付け回路8に接続される。重み付け回路8には、デコーダ9が出力する重み付け制御信号が加えられる。デコーダ9には遅延データが加えられる。重み付け回路8の2つの出力10、11のうちの出力10は、配列スイッチ12に入力される。
【0023】
配列スイッチ12の出力と出力11はチャンネル加算器13で加算される。重み付け回路8、デコーダ9、配列スイッチ12、チャンネル加算器13で受信チャンネル61を構成する。
【0024】
超音波振動子32は受信チャンネル62へ、超音波振動子33は受信チャンネル63へ、超音波振動子34は受信チャンネル64へ接続される。超音波振動子31、32、33、34で部分配列振動子21を構成する。受信チャンネル61、62、63、64の各出力は加算器14で加算される。受信チャンネル61、62、63、64と加算器14で部分ビームフォーマ41を構成する。加算器14の出力は主ビームフォーマ7へ供給される。
【0025】
図3は、配列スイッチ12のより詳細な構成を示す図であり、図3においてスイッチ回路SC0は書込みスイッチWS0と容量素子C0と読出しスイッチRS0から構成され、書込みスイッチWS0の入力には重み付け回路8からの信号が入力され、書き込みスイッチWS0の出力には容量素子C0と読出しスイッチRS0の入力が接続され、読出しスイッチRS0の出力は加算器13へ接続される。
【0026】
この様にして、スイッチ回路SCj(j=0〜N)は書込みスイッチWSj、容量素子Cj、読出しスイッチRSjで構成される。この場合N=5としたが、実際にはNは2以上の任意の値が選ばれる。書込みスイッチWSjには書込み信号51が接続され、読出しスイッチRSjには読出し信号52が接続される。
【0027】
この場合、書き込みスイッチは(N+1)個あるので書込み信号51は(N+1)本の信号線で構成され、読出し信号51も(N+1)本の信号線で構成される。スイッチ回路SCj(j=0〜N)で配列スイッチ12を構成する。
【0028】
図4は、制御信号発生器6のより詳細な構成を示す図であり、図においてカウンタ13には分周データとクロックが入力される。カウンタ13の出力はデコーダ14に入力される。デコーダ14の出力は読出しラッチRLjに入力される。
【0029】
読出しラッチRLjの出力はそれぞれ、書込みラッチWLjに入力されるとともに、読出し信号52となる。書込みラッチWLjの出力は書込み信号51となる。分周カウンタ13、デコーダ14、読出しラッチRLj、書込みラッチWL0jで制御信号発生器6を構成する。
【0030】
制御信号発生器6の出力である書込み信号51、読出し信号52は、部分ビームフォーマ41、42へ入力される。複数の部分ビームフォーマ41、42に関連する複数の受信チャンネル61、62、63、64に関連して対応する複数のスイッチ回路SCjが制御信号発生器6の読出しラッチRLjと書込みラッチWLjの出力で共通に制御される。
【0031】
より具体的には、1例として、読出しラッチRL1の出力は各ビームフォーマ41、42等の受信チャンネル61、62、63、64のスイッチ回路SC1の読出しスイッチRS1に接続され、書込みラッチWL1の出力はスイッチ回路SC1の書込みスイッチWS1に接続される。
【0032】
以上のように構成された超音波診断装置について、図2、3、4を用いてその動作を説明する。
【0033】
まず、図2において、デコーダ9には遅延データが入力され、デコーダ9は遅延データに対応する重み付け制御信号を発生する。重み付け回路8には超音波振動子31から受信信号r(t)が入力される。受信信号r(t)は次式であらわされる。
r(t)=a(t)・cos(ωt+θ)・・・(1)
【0034】
重み付け回路8は、重み付け制御信号に基づき乗数sin(Δθ)、cos(Δθ)を発生し、受信信号r(t)に対し乗数してsin(Δθ)、cos(Δθ)の重み付けを行い、出力10にはa(t)・cos(ωt+θ)・sin(Δθ)、出力11にはa(t)・cos(ωt+θ)・cos(Δθ)が出力される。
【0035】
更に、出力10の信号は配列スイッチ12において受信信号の1周期の1/4に相当する遅延時間Δtが、
Δt=(2・π/ω)/4・・・(2)
のように与えられる。その結果、配列スイッチの出力d(t)は、
a(t−Δt)・cos(ω(t−Δt)+θ)・sin(Δθ)
=a(t−Δt)・cos(ωt+θ−π/2)・sin(Δθ)
=a(t−Δt)・sin(ωt+θ)・sin(Δθ)・・・(3)
となる。
【0036】
ここで、a(t−Δt)≒a(t)と近似すれば、加算器13、すなわち受信チャンネル61の出力sd(t)は、
sd(t)=a(t)・sin(ωt+θ)・sin(Δθ)
+a(t)・cos(ωt+θ)・cos(Δθ)
=a(t)・cos(ωt+θ−Δθ)・・・(4)
となる。
【0037】
この様にして超音波振動子31の受信信号r(t)の位相を任意にΔθシフトさせることができる。同様に、超音波振動子32、33、34の受信信号の位相をそれぞれ所定の値にシフトし、超音波振動子31、32、33、34の受信信号の位相を同相にした後、加算器14で加算することにより、部分ビームフォーマ41における整相加算が行われる。
【0038】
次に、図3を用いて配列スイッチ12の動作を説明する。書込み信号51により書込みスイッチWSjのうちの1個、および読出し信号52により読出しスイッチRSk(k=mod(j+1,N))のうちの1個が循環的にオンとなることにより重み付け回路8からの信号に遅延時間Δtを与え、加算器13へ出力する。ここでmod(j+1,N)はj+1をNで除したときの剰余である。
【0039】
書き込みスイッチWSjがj=0、1、2、3、、M、0、(1≦M≦N)で循環的にオンになる場合、書込みスイッチWSjがオンし、次に、隣接する書込みスイッチWSk(k=mod(j+1,M))がオンするまでの時間間隔がΔTである時、遅延時間ΔtはΔT・Mとなる。Δtが受信信号の1周期の1/4に相当する時間となるようにΔT、およびMの値を決定する。
【0040】
次に、図4を用いて書込み信号と読出し信号の発生を説明する。図4においてカウンタ13には周波数1/ΔTのクロックと分周データが与えられ、1/(M+1)分周カウンタとして動作する。カウンタ13の出力はN個の出力を有するデコーダ14に入力され、デコーダ14はN個の出力のうちの1個を読出しスイッチRSjの1個がオンとなるように出力する。
【0041】
デコーダ14の出力はラッチRLjで整形され読出し信号52となり、同時にラッチWLjに入力される。ラッチWLjの出力は書込み信号51となる。この様に書込み信号51は読出し信号52より1クロック、ΔT遅れるため図3で説明した遅延が可能になる。書込み信号51、読出し信号52は複数の部分ビームフォーマ41、42へ送られる。
【0042】
このような本発明の第1の実施の形態の超音波診断装置によれば、超音波診断装置は、配列振動子を有し、前記配列振動子は複数の部分配列振動子から構成され、前記複数の部分配列振動子には部分ビームフォーマが設けられ、前記部分配列振動子を構成する複数の超音波振動子のそれぞれに受信チャンネルが設けられることにより前記部分ビームフォーマは構成され、前記受信チャンネルは重み付け回路と、配列スイッチとチャンネル加算器から構成され、前記配列スイッチは並列接続された複数のスイッチ回路で構成され、前記スイッチ回路は書き込みスイッチと読み出しスイッチと容量素子で構成され、複数の部分ビームフォーマに関連する複数の前記受信チャンネルに関連して対応する複数の前記スイッチ回路が制御信号発生器で共通に制御され、前記部分ビームフォーマの出力が主ビームフォーマで遅延加算される構成を有している。
【0043】
この構成により、複数の部分ビームフォーマに関連する複数の前記受信チャンネルに関連して対応する複数の前記スイッチ回路を、1個の制御信号発生器で共通に制御することが可能になる。これにより、受信信号毎に前記スイッチ回路のための独立したディジタル回路を設ける必要がなく、ディジタル回路が発生するディジタルノイズが受信信号に混入しにくくすることができる。また、スイッチ回路ごとに制御信号発生器を設ける場合に比べ、回路規模や消費電力の削減が可能になる。
【0044】
また、本実施の形態の超音波診断装置は、制御信号発生器の書込み信号が、制御信号発生器の読出し信号を遅延して得られる構成を有している。この構成により、書込み信号の発生を容易にすることができる。
【0045】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施形態における超音波診断装置の部分ビームフォーマの重み付け回路の周辺部を図5(A)、(B)に示す。
【0046】
図5(A)、(B)において、重み付け回路8には超音波振動子からの受信信号と、デコーダ9からの重み付け制御信号が入力され、重み付け回路8の出力は配列スイッチ12と加算器13に供給される。シフタ15には遅延データが入力され、シフタ15の出力はデコーダ9へ入力される。
【0047】
以上のように構成された超音波診断装置について、図5(A)、(B)を用いてその動作を説明する。
【0048】
まず、基本波受信モードにおいてシフタ15は、図5(A)に示す様に遅延データのLSB(Least Significant Bit)を除くデータを選択する。次に、高調波受信モードにおいてシフタ15は図5(B)に示す様に遅延データのMSB(Most Significant Bit)を除くデータを選択する。
【0049】
図5(A)、(B)のいずれの場合にも、遅延データは送信信号の発生に用いられる。高調波受信モードが基本波の周波数の2倍の高調波を受信する場合には、部分ビームフォーマの各受信チャンネルにおける位相シフトの量は、基本波受信モードにおける位相シフトの量の2倍である必要がある。
【0050】
このため、遅延データを2倍にする必要があり、シフタ15により遅延データを2倍にすることができる。ただし、MSBのデータが重み付け制御信号に影響を与えていない場合に、シフタ15により遅延データを2倍することが有効である。
【0051】
このような本発明の第2の実施の形態の超音波診断装置によれば、遅延データをシフトするシフタを有し、前記シフタの出力により重み付け回路を制御する構成を有している。この構成により、高調波映像において低周波の送信と高周波の受信を容易にすることができる。
【0052】
なお、以上の説明では、配列振動子を2次元配列で構成した例について説明したが、1次元配列振動子等についても同様に実施可能である。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、複数の部分ビームフォーマに関連する複数の受信チャンネルに関連して対応する複数のスイッチ回路をひとつの制御信号発生器で共通に制御することが可能になるため、受信信号毎に独立したディジタル回路を設ける必要がなく、ディジタル回路が発生するディジタルノイズが受信信号に混入しにくくなる、また、スイッチ回路ごとに制御信号発生器を設ける場合に比べ、回路規模や消費電力の削減が可能になる、という効果を有し、配列振動子を部分配列振動子で構成し、部分配列振動子の受信信号を部分ビームフォーマで整相し、整相された出力を遅延加算する超音波診断装置等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施の形態における超音波診断装置の要部ブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態における超音波診断装置の部分ビームフォーマのブロック図
【図3】本発明の第1の実施の形態における超音波診断装置の配列スイッチのブロック図
【図4】本発明の第1の実施の形態における超音波診断装置の制御信号発生器のブロック図
【図5】本発明の第2の実施の形態における超音波診断装置の重み付け回路の周辺のブロック図
【図6】従来の超音波診断装置を説明するための概略図
【図7】従来の超音波診断装置において受信信号の整相のための遅延を実現する遅延回路の概略構成図
【符号の説明】
【0055】
1 配列振動子
21,22 部分配列振動子
3 超音波振動子
41,42 部分ビームフォーマ
51 書込み信号
52 読出し信号
6 制御信号発生器
7 主ビームフォーマ
61 受信チャネル
12 配列スイッチ
100 超音波診断装置
102 プロセッサ
104 インタフェースケーブル
106 プローブアセンブリ
108 ターゲット
202 超音波トランスデューサアレイ
204 超音波トランスデューサ素子
304 増幅器
350 遅延回路
351 書込みシフトレジスタ
358 書込みスイッチ
362 容量素子
364 読出しスイッチ
371 読出しシフトレジスタ
378 電荷インテグレータ
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成18年7月11日(2006.7.11)
【代理人】 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平

【識別番号】100108589
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 利光

【識別番号】100119552
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 公秀


【公開番号】 特開2008−17907(P2008−17907A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−190303(P2006−190303)