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【発明の名称】 組織穿通および止血用のエネルギー生検装置
【発明者】 【氏名】ギャビン・エム・モンソン

【氏名】ジョン・エイ・ヒブナー

【氏名】フォスター・ビー・シュテューレン

【氏名】ロバート・エフ・ウェイケル・ジュニア

【要約】 【課題】穿通力が低減され、組織の病変への穿通を改善し、組織へのアクセスをよりよくし、手術室から手術用鋭利部をなくし、止血能力が改善された生検システムを提供する。

【構成】側方組織アクセスポートを有する生検システムは、硬腫瘍を都合よく穿通でき、止血を強化し、増大した組織入手手段を提供する、エネルギーを使って組織を穿通するシステムを含んでいる。エネルギーを使って組織を穿通するシステムは、生検システム内に取り外し可能に配置された振動部材を有し、振動部材の遠位先端部は、組織を穿通するために生検システムから延びている。スリーブが、振動部材と側方アクセスポートとの間に位置していて、組織が側方アクセスポートを通って振動部材に接触することを防いでいる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織を穿通し除去するための生検装置において、
側方組織収容開口部を有する外側カニューレと、
前記外側カニューレ内部に配置されており、前記外側カニューレの遠位端において露出する遠位先端部を有する振動部材であって、前記遠位先端部が組織を穿通するように構成されている、振動部材と、
前記振動部材と前記カニューレとの間にある内側スリーブであって、前記振動部材の前記遠位先端部を露出させており、かつ、前記外側カニューレの前記側方組織収容開口部を塞いでいる、内側スリーブと、
を備える、生検装置。
【請求項2】
請求項1に記載の生検装置において、
前記振動部材は、超音波周波数で振動する、生検装置。
【請求項3】
請求項1に記載の生検装置において、
前記振動部材、および前記内側スリーブは、前記振動部材と前記内側スリーブとの間に延びる少なくとも1つの絶縁素子を有し、
前記絶縁素子は、前記振動部材を前記内側スリーブから動作可能に絶縁する、生検装置。
【請求項4】
請求項1に記載の生検装置において、
前記振動部材、および前記内側スリーブは、前記外側カニューレ内に挿入可能であり、かつ前記外側カニューレから取り外し可能であり、
前記振動部材、および前記内側スリーブは、挿入および取り外しの間、互いに対する位置を保持する、生検装置。
【請求項5】
請求項1に記載の生検装置において、
前記内側スリーブは、前記振動部材の周りに取り外し可能に取り付けられている、生検装置。
【請求項6】
請求項1に記載の生検装置において、
前記内側カニューレの断面の少なくとも一部は、弧状となっている、生検装置。
【請求項7】
請求項1に記載の生検装置において、
前記遠位先端部は、少なくとも1つの面を有し、
前記少なくとも1つの面は、凹状、凸状、傾斜状、弧状、平坦状、球状、円錐形状、および、鋭利な形状からなる群から選択されている、生検装置。
【請求項8】
請求項1に記載の生検装置において、
前記遠位先端部は、組織を切除する、生検装置。
【請求項9】
請求項1に記載の生検装置において、
前記振動部材は、損傷部位で止血を行う、生検装置。
【請求項10】
請求項1に記載の生検装置において、
前記外側カニューレ、前記振動部材、または、前記内側スリーブのうちの少なくとも1つは、MRIに適合性のある、生検装置。
【請求項11】
組織を穿通し、除去するための生検装置において、
側方組織収容開口部を有する中空カニューレと、
前記側方組織収容開口部に組織を引き込むための吸引口と、
前記中空カニューレの遠位端から延びている遠位先端部を有する振動部材であって、前記遠位先端部が組織を穿通するように構成されている、振動部材と、
前記側方組織収容開口部と前記振動部材との間に配置された内側スリーブであって、前記側方アクセスポートを通って組織が前記振動部材と接触することを防止する、内側スリーブと、
を備える、生検装置。
【請求項12】
組織を穿通し、除去するための生検装置において、
中空プローブであって、前記中空プローブ中を長さ方向に延びる第1通路、および、前記第1通路の中へと延びる側方組織収容開口部を有する、中空プローブと、
前記側方組織収容開口部を介して前記第1通路内に組織を引き込むように動作可能に構成された吸引口と、
前記第1通路内にスライド可能に配置された中空切断スリーブであって、前記側方組織収容開口部を介して前記通路に引き込まれた組織を切断するための、中空切断スリーブと、
前記中空プローブの遠位端に、動作可能に配置されたエネルギー送出組立体であって、組織に穴をあけるための穿孔先端部に取り付けられた少なくとも1つの電気導電性素子を含む、エネルギー送出組立体と、
を備える、生検装置。
【発明の詳細な説明】【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、全般に、画像化支援による組織サンプリングの方法に関し、より詳細には、硬組織を刺し通し、病変を除去し、止血を改善し、かつよりよい組織へのアクセスを与えるために、エネルギーを利用した組織穿通システムを備えた、改善された生検プローブに関する。
【0002】
〔発明の背景〕
コア生検装置(core biopsy device)は、乳房組織の病変をよりよく標的化するように、画像技術と組み合わされてきた。市販されているこのような製品の1つが、商標名マンモトーム(MAMMOTOME)(登録商標)で、エシコン・エンド‐サージェリー・インコーポレイティッド(Ethicon Endo-Surgery, Inc.)により販売されている。このような装置の実施形態が、1996年6月18日にバーバンクら(Burbank, et al.)に発行された米国特許第5,526,822号に記載されており、米国特許第5,526,822号は、ここで参照することにより本明細書に組み込まれる。この装置のハンドルは、磁気共鳴映像(MRI)装置の高磁場から離れている遠隔配置制御モジュールから、機械的な力および電気的な力、ならびに、吸引補助(vacuum assist)を受ける。
【0003】
上記参考文献から判るように、その器械は、一種の画像誘導式の、経皮的なコアリング(coring)を行う乳房生検器械である。この器械は吸引補助されており、組織サンプルを回収するステップのうちいくつかが自動化されている。医師は、この装置を用いて、身体から組織を切断する前に、「能動的に(actively)」(吸引を利用して)その組織を捕捉する。これにより、さまざまな硬さの組織をサンプリングすることができる。さらに、側面にあいた開口部が用いられており、腫瘤(mass)を押しのけがちである場合がある、病変内に突き進む行為の必要性が回避されている。側面開口部は、プローブの長さ方向軸周りに回転可能であり、これにより、別にプローブを再配置する必要なく、複数の組織サンプルを収集することができる。これらの特徴により、大きな病変を多量にサンプリングでき、小さな病変を完全に除去することができる。医師が手動で組織を穿刺し、プローブを置くことができる手持ち式乳房生検器械もまた、利用可能である。
【0004】
乳房への組織の穿通は、乳房生検器械の遠位端にある手術用鋭利部(surgical sharp)で行われる。この手術用鋭利部は、組織を切断して押し入り、堅い病変、または密な病変を穿通しようとするときに特に、穿通力が高くなりうる。挿入する力は、乳房生検装置が、手術用鋭利部以外の手段を利用して、その乳房生検装置が挿入される際に通路、つまり、トンネルを作るのであれば小さくすることができ、密な病変は、押しのけられること無く穿通されうる。超音波、RF、熱によるヒーター、およびレーザーのようなエネルギー送出装置を用いて、通路を作り、組織を切断し、なおかつ低減された穿通力を提供する。エネルギー送出装置もまた、止血を改善でき、前述したような生検システムと組み合わせると、前立腺、腎臓、肝臓、肺、子宮などの他の生検様式に応用した場合に有用な利点を提供する。
【0005】
例えば、イーストブルックら(Eastbrook et al.)に付与された米国特許第6,274,963号は、その開示内容を参照することによりその全体を本明細書に組み込むが、組織を穿通、切断、および、凝固させるのに用いることができる、超音波ハンドルまたは超音波ハンドピースを開示している。
【0006】
さらに、乳房の病変によっては、肋骨の隣のような、患者の体内の困難な場所に位置するものがある。エネルギー送出装置を生検システムと組み合わせて用いることにより、手術用鋭利部を省いて、困難な手術部位により幅広くアクセスできる。さらに、遠位先端部にあるエネルギー送出装置は、病変組織を取り除くのではなく、病変組織を切除するか、または、焼灼するのに用いることができる。結果として、生検システムであって、穿通力が低減され、組織の病変への穿通を改善し、組織へのアクセスをよりよくし、手術室から手術用鋭利部をなくし、止血能力が改善された、生検システムに対する相当なニーズが存在する。
【0007】
〔発明の簡単な概要〕
本発明は、エネルギーを使用する組織穿通システムを含んだ生検システムを提供することにより、従来技術の上記の欠点または他の欠点を克服する。この生検システムは、手術用鋭利部を排除し、組織を穿通する力を小さくし、密度の高い腫瘍、つまり、硬腫瘍を穿通でき、難しい手術部位へのアクセスを増大し、止血を強化し、組織を焼灼または切除し、そして、乳房以外の体組織の生検を取得するのに有効な特徴を提供できる、このようなシステムを使うと、外科医は、吸引補助コア生検システムの十分な機能性を有することができ、さらにエネルギーを増大することで、システムの有効性を増大し、外科医に利益を与える。
【0008】
本発明のこれらの目的および利点、ならびに他の目的および利点は、添付の図面およびその図面の説明から明らかとなるであろう。
【0009】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、本明細書の実施形態を図示し、そして、上述した本発明の一般手的な説明、および、後述する実施形態の詳細な説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たす。
【0010】
〔発明の詳細な説明〕
生検装置は、都合よくは、組織を穿通する力を小さくし、硬腫瘍の穿通、切除を改善し、また、止血を改善するために、超音波組織穿通システムのようなエネルギー送出システムを含む。さらに、超音波組織穿通システムは、生検装置の穿通端部からの手術用鋭利部(surgical sharp)の余分な長さを無くすこと、および側方生検口を、増大した組織入手手段を与える穿通端部に、より近づけるように動かすことによって、側方生検口のアクセスを改善する。エネルギーを使った穿通システムはまた、手が届きにくい組織を除去でき、よりよりよく止血を行い、血友病患者(bleeders)を取り扱うことができる。側方生検口を塞いで、エネルギー送出システムの能動素子と接触することによる組織の損傷を防ぐこともできる。このエネルギー送出システムは、MRI生検装置および手持ち式生検装置を含む、さまざまな生検システムと共に利用するように構成可能である。
【0011】
MRI生検装置
いくつかの図面を通じて同様の符号が同様の部品を示している図面を見ると、図1〜図3において、磁気共鳴映像法(MRI)に適合性のある生検システム10は制御モジュール12を有し、この制御モジュール12は、通常、MRI装置の強い磁場および/または高感度の無線周波数(RF)信号検出アンテナとの有害な相互作用を軽減するために、MRI装置(不図示)が入っているシールドルームの外に置かれているか、少なくとも離して配置されている。参照することにより本明細書にその全体が組み込まれる米国特許第6,752,768号に記載されているように、ある範囲の予めプログラムされた機能性が、これら組織サンプルを採取しやすくするために、制御モジュール12に組み込まれている。制御モジュール12は、MRI生検装置(「ハンドピース」)14を制御し、この生検装置14に電力を供給する。MRI生検装置14は、MRI装置のガントリー(不図示)の上に置かれたブレストコイル(breast coil)18に取り付けられた定位取り付け具(localization fixture)16によって配置され、案内される。
【0012】
ケーブル管理スプール20は、制御モジュール12の側面から突出しているケーブル管理取り付けサドル22に置かれている。ケーブル管理スプール20に巻かれているのは、対になった電気ケーブル24および機械ケーブル26であり、電気ケーブル24および機械ケーブル26は、それぞれ、制御信号、および、カッターの回転/前進運動を伝えるために、シースケーブル(sheathed cable)27の中に束ねられている。具体的には、電気ケーブル24および機械ケーブル26は、各々、制御モジュール12の電気ポート28および機械ポート30それぞれに接続されている一端と、MRI生検装置14の再利用可能ホルスター部分32に接続された他端とを有する。使用していないときにホルスター部分32を保持することができるMRIドッキングカップ34が、ドッキングステーション据え付けブラケット36によって制御モジュール12に引っ掛けられている。
【0013】
壁部に取り付けられたインターフェイス・ロック・ボックス38は、制御モジュール12にあるロックアウトポート42までのつなぎ鎖(tether)40を提供している。つなぎ鎖40は、都合よくは、独自に終端をなし、かつ、短くて、不注意により制御モジュール12の配置がMRI装置に近くなり過ぎることを防止している。直列筐体(in-line enclosure)44が、都合よくは、つなぎ鎖40、電気ケーブル24、および、機械ケーブル26を制御モジュール12のそれぞれのポート42、28、30に正しく位置を合わせることができる。
【0014】
吸引補助(vacuum assist)が第1吸引管46によって与えられ、この第1吸引管46は、制御モジュール12と、液体および固体の破片を捕獲する吸引カニスタ50の流出口48との間を接続している。配管キット52により、制御モジュール12とMRI生検装置14の間における気体の連絡(pneumatic communication)が完成している。具体的には、第2吸引管54が吸引カニスタ50の流入口56に接続されている。第2吸引管54は、2本の吸引管58、60に分かれていて、この2本の吸引管58、60がMRI生検装置14に取り付けられている。MRI生検装置14をホルスター部分32に取り付けた状態で、制御モジュール12が機能の点検を行う。生理食塩水が、潤滑剤としての役割を果たすために、かつ、吸引による密閉を助けるために、手作業で生検装置14に注入される。制御モジュール12は、MRI生検装置14のカッター機構(不図示)を作動させ、運動の全てを監視する。機械ケーブル26における、または、生検装置14内での結合(binding)は、機械ケーブル26を巻くのに加えられるモータの力、および/または、機械ケーブル26の各端部で回転速度、つまり位置を比較することで監視される機械ケーブル26でのねじれの量に関して、監視される。
【0015】
再使用可能ホルスター部分32にある表示領域61の直ぐ近くで、再使用可能ホルスター部分32から取り外し可能である遠隔キーパッド62が、電気ケーブル24を介して制御モジュール12と通信を行っていて、これにより、このように通信させなければMRI生検装置14自体に設けられるであろう制御部が、定位取り付け具16に挿入した後に容易に利用できなくなった場合、および/または、制御モジュール12が不便なほど離れたところ(例えば914.40cm(30フィート)離れたところ)に置かれている場合に特に、臨床医がMRI生検装置14を制御しやすいようにしている。再使用可能ホルスター部分32の後端部サムホイール(thumbwheel)63もまた、挿入後に簡単に利用することができ、組織サンプルを採取する側面を回転させる。
【0016】
定位枠部(localization framework)68の左右の平行上側ガイド部64、66は、それぞれ、左右の平行上側トラック部70、72内に、横方向に調整可能に受け入れられており、左右の平行上側トラック部70、72は、ブレストコイル18の患者支持プラットフォーム78に形成した、選択された乳房用開口部76の下側74、および、その乳房用開口部76の両側に取り付けられている。ブレストコイル18の土台80は、乳房用開口部76の間において患者支持プラットフォーム78に取り付けられたセンターライン柱状部82によって接続されている。さらに、それぞれの乳房用開口部76の周りに間隔をあけて配置された、両側の一対の外側垂直支持柱状部84、86は、それぞれ、側方凹部88を定め、この側方凹部88の中に定位取り付け具16がある。
【0017】
図1および図2では、選択した方の乳房が、定位枠部68の内側三面フレーム92に下向きに受け入れられた内側プレート90によって、内側面(正中線に近い側面)に沿って押圧される。乳房は、乳房の外側面(正中線から外れた側面)から、定位枠部68の外側三面フレーム96に下向きに受け入れられ、X−Y平面を画定する外側柵部94によって押圧される。X軸は、直立している患者に対して垂直(矢状方向)であり、定位取り付け具16の、外部に露出した部分を向いている臨床医からみて左から右への軸に対応している。
【0018】
このX−Y平面に垂直に、乳房の内側に向かって延びるのがZ軸であり、このZ軸は、通常、MRI生検装置14の使い捨てプローブ組立体100におけるプローブ98の挿入の向きおよび深さ方向、または、導入器密閉装置(introducer obturator)104を挿入した状態のスリーブトロカール102の挿入の向きおよび深さ方向に一致する。分かりやすいように、Z軸という言葉は、「穿通軸(axis of penetration)」と交換して用いてもよいが、後者は、患者における挿入点を突き止めるために用いる空間座標に対して垂直であってもよいし、垂直でなくてもよい。本明細書に記載の定位取り付け具16の変形例では、便利な角度、つまり、臨床上有利な角度で、病変に対するX−Y軸に対して直角ではない穿通軸を可能にする。空間座標の原点は、組織に与えられたくぼみ(dents)を、外側柵部94によって画像化することができる。あるいは、基準ホルダー108により保持された使い捨ての基点ポインタ106が、MRI画像化可能材料(例えば、KYゼリー、生理食塩水、ガドリニウム)で満たされ、キャップ110で密閉される。
【0019】
プローブ98、スリーブトロカール102、および基点ポインタ106は、定位取り付け具16によって案内される。特に図2を参照すると、外側柵部支持台座120が左右の第1標的レール121、122を空間的に配置し、この左右の第1標的レール121、122は、次に、生検装置14(図1)の基点ポインタ106、スリーブ/トロカール102、または、プローブ98を案内する。第1標的レール121、122は、各々、取り付け軸(attachment axle)124を含み、この取り付け軸124は、(Y軸)高さヨーク126の右側または左側アクセルハブ125のどちらかに収まっており、高さヨーク126は、台座の主要本体128上で垂直の方向に調節可能であり、さらに台座の主要本体128は、外側柵部94上で横方向に調節可能である。あるいは、内側に接近するために、ブレストコイルは、台座の主要本体を内側プレート90に取り付けることを可能にしてもよい。台座の主要本体128は、近位直立角柱部132を含み、この近位直立角柱部132は、近位直立角柱部132の遠位側面から突出した薄壁部134を備え、薄壁部134は、ブラケット140の一部として横方向外側に広がっており(左右の垂直矩形スロット136、138を定めており)、ブラケット140は、上部ハンガーアーム部144および底部ハンガーアーム部146を備えていて、この上部ハンガーアーム部144および底部ハンガーアーム部146は、外側柵部94に形成された上部トラック部148および近位に開口した下部トラック部150上でそれぞれ横方向にスライドする。横方向調節レバー151を横方向測定ガイド部145に対し、所望の位置へと左に、または右に再配置するときに、横方向(X軸)調節レバー151を持ち上げて、レバー151の遠位端149を引き上げて外側柵部94に形成された底部トラック部147との係合から外すことができる。
【0020】
高さヨーク126は、矩形のカフ(cuff)であり、固定用の左右ハンド部152を形成するために、遠位側面の中央部分で遮られている。この固定用の左右ハンド部152は、それぞれ、左右の垂直矩形スロット136、138に垂直に乗る。固定用左右ハンド部152は、それぞれ隆起した近位面(不図示)を有し、この隆起した近位面は、高さ固定レバー156により選択的に近位へ引っ張られ、各垂直矩形スロット136、138の近位側面にある隆起面158と固定係合(locking engagement)する。高さ固定レバー156を持ち上げることで、高さヨーク126を垂直方向に再配置するときに、高さヨーク126が台座の主要本体128との固定係合から外れる。高さを調整する場合、高さヨーク126の近位上面は、高さ固定レバー156の近位面にある高さ測定目盛り162を読むための照準器(sight)160としての役割を果たす。
【0021】
取り付け軸124は回転を可能とし、このため、穿通軸は、上向きまたは下向きの軌道を含みうる。図示のバージョンでは、高さヨーク126の近位側角部は、角度止め(angle detents)164(例えば、−15°、0°、+15°)を含み、この角度止め164は、角度固定レバー166によって選ぶことができる。第1標的レール122は遠位戻り止め167を含み、この遠位戻り止め167は、基準ホルダー108(図1)のホームリファレンス(home reference)としての役割を果たす。
【0022】
図3および図4において、図2の外側柵部支持台座120に取り付けることができる誘導組立体200は受け台202を含み、この受け台202の上部外側面202aは、第1標的レール122の底部チャネル203と係合するために、上方へと広がっている。下部外側面202bは、穿通軸の下に位置するホルスターガイドトラック部204を設けるために、横に広がっている。MRI生検装置14(図1)にさらなる誘導部を設けるために、第2標的レール206は側方チャネル208を含み、この側方チャネル208は、第1標的レール122の長さ方向ガイドタブ210に沿って案内される。長手方向ガイドタブ210に完全に係合している場合、第2標的レール206中に近位側に配置された側方窓部218の中の垂直爪ピン216周りに、爪バネ214に押されて軸回転する爪部212が、第1標的レール122上に近位側に配置された近位戻り止め220に落ち込む。爪バネ214は、爪部212を中立位置に保持でき、この中立位置は両方の組立体で役立ち、後に第2標的レール206を取り除くのに役立ち、あるいは、この目的のために、一対の向き合った爪バネ(不図示)を備えている。
【0023】
図4および図5において、スリーブトロカール102は中空シャフト(またはカニューレ)223を含み、この中空シャフト223は、近位側で円筒ハブ224に取り付けられており、かつ、開口した遠位端228近傍に側方開口部226を有する。円筒ハブ224は、側方開口部226を回転させるために、外側に設けられたサムホイール230を有する。円筒ハブ224は、内側凹部232を有し、この内側凹部232は、シャフト223が空であるときに液密にするために、かつ、挿入された導入器密閉装置104に対して密閉を行うために、ダックビルシール(duckbill seal)234、ワイパーシール(wiper seal)236、および、シール保持器238を取り囲んでいる。
【0024】
導入器密閉装置104は、都合よくは、対応する特徴部を備えたいくつもの部品を組み込む。中空シャフト242は流体用内腔部244を含み、この流体用内腔部244は、画像化可能な側面ノッチ246と、近位出入口248との間で通じている。中空シャフト242は、穿孔先端部249に完全に係合した場合、スリーブトロカール102の遠位端228から延びるように長さ方向に寸法決めされている。密閉装置ハンドル250が近位出入口248を取り囲んでおり、かつ、可視角度表示部254を含む固定特徴部252を含む。スリーブトロカール102の側方開口部226に対して、画像化可能な側面ノッチ246の位置が合わせられることを確実にするように、固定特徴部252は、スリーブのサムホイール230に係合する。密閉装置シールキャップ256を密閉装置ハンドル250内に近位側に係合し、流体用内腔部244を閉じることができる。密閉部シールキャップ256は、ロックまたは位置特定特徴部258を含み、この位置特定特徴部258は、密閉装置サムホイールキャップ230にある可視角度表示部254に対応する可視角度表示部259を含む。この密閉装置シールキャップ256は、硬質材料、軟質材料、または、エラストマー材料のいずれからも作ることができる。
【0025】
図3および図4に戻ると、スリーブトロカール102は、組織を穿通している間、スリーブマウント部260によって案内され、このスリーブマウント部260は、スリーブトロカール102の円筒ハブ224を受け入れるスリーブハブ262を有する。スリーブマウント部260は側方スリーブハブチャネル264を有し、側方スリーブハブチャネル264は、第2標的レール206の上部ガイドフランジ266および底部ガイドフランジ268に沿ってスライドする。上部ガイドフランジ266および底部ガイドフランジ268の各々は、一列に並んだ凹凸ラチェット面270を有し、このラチェット面270は、上部および底部レール固定用振り子式ラッチ276、278それぞれにある上部および底部ラチェット特徴部272、274それぞれと相互作用を行う。上部および底部レール固定用振り子式ラッチ276、278は、それぞれ上部および底部ラッチピン280、282によって、スリーブマウント部260のそれぞれの側面で係合されている。ラチェット特徴部272、274は、遠位へ動けるように、近位側に向かって傾斜している。各レール固定用振り子式ラッチ276、278の遠位部分は、それぞれのレール固定用圧縮バネ284、286によってスリーブマウント部260から離れるように付勢されて、ガイドフランジ266、268の隆起面270と接触するようラチェット特徴部272、274を付勢している。レール固定用振り子式ラッチ276、278を同時に押し下げると、スリーブマウント部260が第2標的レール206の近位端に達するまでスリーブマウント部260が近位へ引っ張られ、スリーブマウント部260で支持されているどのようなスリーブトロカール102をも引っ込めることができる。スリーブマウント部260が第2標的レール206の近位端に達したとき、スリーブマウント260は、爪212を(上から見たときに)時計回りに回転させ、これにより、第2標的レール206が第1標的レール122から外れたときに第2標的レール206と係合し、そのまま近位へ動かすことで第1標的レール122から取り外される。
【0026】
第2標的レール206を第1標的レール122に第1の場所において取り付ける前に、スリーブマウント部260は、所望の穿通深度を設定するために、都合よくは、第2標的レール206に調節可能に配置される。具体的には、深度ガイド部290が、三日月形状深度表示器292によって形成されており、この三日月形状深度表示器292は、上部および底部ガイドフランジ266、268と係合するように成形された側方チャネル296を有する。側方チャネル296の上部および底部にある前方へ向かって傾斜する面298は、第2標的レール206の隆起ラチェット面270と係合ように配置されていて、深度表示器292を第2標的レール206の遠位端から挿入することで組み立てられるようにしている。摩擦による係合が、その後、さらに近位へ移動することを妨げ、また、遠位への任意の動きに対し、特に、深度ガイド部290の深度親ネジ300からの遠位への任意の動きに対し強く抗する。深度親ネジ300の遠位端302は、深度表示器292の外側寄り孔部304内で回転し、深度親ネジ300の近位端は、深度作動レバー305として横に屈曲し、深さ親ネジ300を回転させ、孔部304内で長さ方向に配置するのに用いられる。深度親ネジ300の中央部分は、スリーブマウント部260中に、その側方チャネル208の外側寄りに形成された長さ方向貫通孔306に受け入れられている。深度の粗調整の場合、深度親ネジ300の外側親ネジ山307が、上部および底部粗調整ボタン308、310がスリーブマウント部260内に内側に押し込まれ、上部および底部粗調節圧縮バネ312、314のそれぞれを圧縮するまで、スリーブマウント部260と選択的に係合する。各粗調節ボタン308、310は、それぞれ、垂直方向に細長い開口部316、318を含み、開口部316、318の内面は、ゆるんだ粗調整圧縮バネ312、314によって係合するように押圧されると、外側親ネジ山307と係合するウォーム歯車部320、322をもたらす。
【0027】
図3に戻って、スリーブマウント部260のスリーブハブ262に係合されたサムホイール230が、スリーブトロカール102の他の部分を省略した状態で描かれている。本発明と一致する応用例は、穿孔先端部を含んでいるMRI生検装置のプローブ、あるいは、そうでなければ、中空シャフト(カニューレ)223を通さずに用いられるMRI生検装置のプローブを含むことができる。このため、同じような密閉部材を備えたサムホイールをスリーブマウント部260に組み込むことができる。
【0028】
図6〜図7では、MRI生検装置14が、使い捨てプローブ組立体100を有し、この使い捨てプローブ組立体100は、再使用可能ホルスター部分32から取り外されているのが描かれており、遠隔キーパッド62も再使用可能なホルスター部分32から外されている。シースケーブル27は、再使用可能ホルスター部分32の下面に、後端部サムホイール63の遠位において接合されていて、再使用可能ホルスター部分のバランス、および支持を高める。再使用可能ホルスター部分は、Iビーム形状ホルスターレール324によってホルスターガイドトラック204(図4)にさらに係合することができる。Iビーム形状ホルスターレール324の上面326は、ホルスターベースプレート330の底部チャネル328内に係合されている。ホルスターベースプレート330上の隆起部材331は、使い捨てプローブ組立体100を係合中に案内する。ホルスターレール324の幅の狭い上側遠位面332もまた、使い捨てプローブ組立体100の遠位サムホイール336のすぐ近くにおいて下方に延びている下向き把持フランジ334と係合する。下側ぶら下げシェル(under slung shell)337は、ホルスターベースプレート330の近位下面部分に留められている。
【0029】
使い捨てプローブ組立体100はまた、後ろ向きにスライドして再使用可能ホルスター部分32と係合する下面を有する。具体的には、幅の狭い近位端338が上側カバー340内に遠位ロッキングアーム342付きで形成されており、遠位ロッキングアーム342は、近位側を除いて、両側が上部カバー340から分離されていて、上側カバー340の露出面346にロック解除ボタン344を設けている。ロック解除ボタン344は、押し下げられて、ホルスタープレート330の再使用可能ホルスター部分32において遠位に開口した収容開口部352の遠位縁部350からロック面348(図6)を外す。
【0030】
再使用可能ホルスター部分32の近位上部カバー356の上側近位面にある凹状デッキ部354は、遠隔キーパッド62を受け入れるように成形されている。下側シェル(lower shell)358は、近位上部カバー356とかみ合う。近位上部カバー356は、収容開口部352の上側部分をも定める。凹状デッキ部354は、前側ガイドホール360と、後側ロック用開口部362とを有し、前側ガイドホール360と後側ロック用開口部362とは、キーパッド62を再使用可能ホルスター部分32と選択的に係合および係合解除させるために、前側歯部363と、遠隔キーパッド62の後端にある屈曲ロック解除タブ364とをそれぞれ受け入れるように位置が合わせてある。キーパッド62は、遠位前進用、デフォルト中立用、および後方後退用のコマンド位置を有する平行移動用ロッカーボタン(translation rocker button)366も含む。後方ボタン368には、生理食塩水による洗浄のようなモードファンクション(mode functions)がプログラムされていてもよい。
【0031】
特に図6を参照すると、使い捨てプローブ組立体100は、後方結合端部(aft docking end)370に設けられた複数の相互連結部を有する。右側へ斜めになっている吸引ホース尖端部372は、吸引導管(不図示)を受け入れるように配置されており、この吸引導管は、不注意に外れてしまうことを防ぐためにこの吸引導管の下および後方に延びている摩擦クリップ373によって把持される。右側スロット374は、使い捨てプローブ組立体100を再使用可能ホルスター部分32に係合させたときにこのような吸引導管を受け入れるために、遠位側が開口しており、ホルスターベースプレート330と近位上部カバー356との間に形成されている。中央のスプライン付き駆動軸375は、後端部サムホイール63と係合しており、かつ、遠位サムホイール336と連絡しており、プローブ98の側面開口部376を、遠位サムホイール336にある矢印指示部378で視覚的に確認しながら所望の側へ回転させる。右のスプライン付き駆動軸380は、カッターを平行移動させ、左のスプライン付き駆動軸382は、カッターを回転させる。
【0032】
遠位サムホイール336およびプローブ98は、円筒ハブ384に取り付けられている。円筒ハブ384は、上側カバー340との結合部分を越えて延びている下側シェル358の遠位部分である。サンプル貫通孔386は、プローブ98に進入する、回転および平行移動するカッターチューブ388(図9)を受け入れるため、かつ、カッターチューブ388を引っ込めることにより置いていかれる組織サンプル(不図示)を受け取るために、円筒ハブ384を通っている。カッターチューブ388が完全に後退し、上側カバー340と下側シェル358の近位部分との間に形成された運搬キャビティ(carriage cavity)390に入ると、そのカッターチューブ388によって取り囲まれている吸引管394から遠位へ延びている先端部392が、引き込んだ組織サンプルを取り除いてサンプル回収用プラットフォーム396に載せる。サンプル回収用プラットフォームは、上側カバー340と、円筒ハブ384との間にある解放領域(relieved area)である。
【0033】
図8において、シースケーブル27は、ホルスターベースプレート330に接続されており、そのホルスターベースプレート330に取り付けられた固定比変速機(fixed ratio transmission)398に単一の機械駆動式回転を伝え、かつ、収容開口部352の後方において、固定比変速機398に連結されたエンコーダー400と電気的に通信していることが理解されるべきである。シースケーブル27はまた、配線束(不図示)によって表示領域61と、そしてケーブル組立体402を介してキーパッド62と電気的に通信しており、後者は、キーパッドケーブル406を把持し、かつシースケーブル27の近傍に留められる歪み緩和ブラケット404を含む。固定比変速機398は、通過ポート408を有しており、この通過ポート408は、中央のスプライン付き駆動軸375(図6)の遠位端を受け入れ、近位側に収容された傾斜シャフト(beveled shaft)410に回転するように係合している。傾斜シャフト410は、後端部サムホイール63近くの遠位に設けられていて、O−リング412によって密閉されている。固定比変速機398近くの遠位に設けられた右ポート414は、カッターチューブ388を前進および後退(「平行移動」)させるために使い捨てプローブ組立体100からの右スプライン駆動軸380を回転させるように係合する。固定比変速機398近くの遠位に設けられた左ポート416は、カッターチューブ388の遠位切断エッジがプローブ98の側面開口部376を通過してスライドするときにカッターチューブ388を回転させるために使い捨てプローブ組立体100からの左スプライン駆動軸382を回転させるように係合する。
【0034】
図9および図10において、使い捨てプローブ組立体100の運搬キャビティ390は、カッター輸送部418があり、カッター輸送部418は、細長い平行移動シャフト422を取り囲むネジ山付き長さ方向ボア部420を有し、細長い平行移動シャフト422の近位終端部は、右のスプライン付き駆動軸380であり、下側シェル358の後方壁部425に収まっている後方右の円筒形軸受け424によって支持されている。円筒形軸受け424の外周面周りのレースは、O−リング426を収容している。ネジ山付き平行移動シャフト422の遠位端428は、下側シェル358の前方壁部432に係合した遠位右の円筒形軸受け430内で回転する。円筒形軸受け430の外周面周りのレースは、O−リング434を収容している。細長い平行移動シャフト422のネジ山付き中央部分436は、ネジ山無し遠位オーバーラン部分438と、ネジ山無し近位オーバーラン部分440との間にある。ネジ山無し遠位オーバーラン部分438およびネジ山無し近位オーバーラン部分440は、いずれも、カッター輸送部418のネジ山付き長さ方向ボア部420をネジ山付き中央部分436から外すことが可能となるようにサイズ決めされている。
【0035】
遠位圧縮バネ442および近位圧縮バネ444は、それぞれ、ネジ山無し遠位および近位オーバーラン部分438、440にあり、細長い平行移動シャフト422を逆回転させると、カッター輸送部418のネジ山付き長さ方向ボア部420をネジ山付き中央部分436と係合するように押し戻す。具体的には、カッター輸送部418は、上側カバー340の下面(不図示)とスライドするように係合する上部長さ方向チャネル446と、下側シェル358の上面にある長さ方向トラック部450と係合する底部長さ方向ガイド部448とを含む。このように回転方向に拘束されているので、細長い平行移動シャフト422の回転により、カッター輸送部418は、対応する長さ方向の平行移動を行う。このとき、遠位把持フランジ452および後方把持フランジ454の対が左へ向けて横方向に保持され、カッター平歯車462の歯部460の両側に形成された遠位レース456および近位レース458とそれぞれ係合した状態である。カッター平歯車462は、吸引を行うための長さ方向ボア部を有する。
【0036】
吸引を行うために、吸引ホース尖端部372が取り付け構造体464に取り付けられており、取り付け構造体464は、上部カバー340と下側シェル358との間に把持され、運搬キャビティ390内に開口部466を設け、この開口部466は、カッター歯車462の長さ方向ボア部と一直線となっており、かつ、吸引ホース尖端部372と流体連通している。
【0037】
特に図10を参照すると、吸引管394の近位端が開口部466に入れられている。矩形ガイド部467が吸引管394の遠位に延びた先端部392を支持しており、かつ、上側カバー340と下側シェル358との間で係合している。カッターチューブ388は、吸引管394を取り囲んでおり、吸引管394に対して平行移動する。カッター歯車462の近位端に取り付けられた密封キャップ468は、吸引管394の外周面を動的に密封し、これにより、遠位へ延びている先端部392の近傍に加えた吸引用の圧力が運搬キャビティ390内に放出されない。カッターチューブ388は、吸引管394の開口した遠位端周りを前進し、サンプル回収プラットフォーム396を横切って、近位開口部472を実質的に閉じるバックシール部470を密閉し、円筒ハブ384内で回転するスリーブユニオン474に入る。スリーブユニオン474は、遠位サムホイール336と共に回転するように係合した遠位端476を有する。遠位および近位O−リング478、480は、スリーブユニオン474の側方通路486をまたぐ遠位および近位レース482、484内にそれぞれあり、不注意に回転することを防ぐための多少の摩擦抵抗を与えるとともに、組織を脱出させる(prolapse)ため、およびサンプルを後退させるために吸引補助を行うように側方通路486を都合よく密閉する。非円形開口部488が遠位サムホイール336の遠位面の中央に設けられている。プローブ98のプローブチューブ490の近位端は、カッターチューブ388の遠位端を受け入れるように、非円形開口部488を通って延びる。プローブチューブ490に長さに沿って取り付けられた側方管492は、ユニオンスリーブ474の側方通路486とつながっている。側方管492は、側方内腔部を定め、この側方内腔部は、プローブチューブ490/カッターチューブ388によって側方開口部376の下に定められたカッター内腔部と、内腔孔部494(図9)を介してつながっている。
【0038】
後端部サムホイール63によって回される中央のスプライン付き駆動軸375は、次にシャフト496を回転させ、シャフト496のキー付き遠位端498は、さらにピニオンギヤ500に係合されて、かつ、ピニオンギヤ500を回転させ、ピニオンギヤ500は、近位平歯車502と歯車により係合をしており、平歯車502は、スリーブユニオン474の近位外周面を形成している。キー付き遠位端498の円筒遠位先端部504は、下側シェル358の軸孔(不図示)内で回転する。このため、後端部サムホイール63の回転により、プローブ98が回転する。
【0039】
遠位エルボー型空気式付属品(distal elbow pneumatic fitting)506が、上端508をスリーブユニオン474の側方通路486とつなげ、かつ、後端510を下側シェル358で支持されている排気導管(vent pneumatic conduit)512に取り付けるように、下側シェル358に支持されている。排気導管512の他方の端部は、近位エルボー型空気式付属品516の遠位端514に取り付けられており、その近位エルボー型空気式付属品516の側方端部518は大気に開口している。内腔孔部494を介して側方端部518から大気圧を逃がすさまざまな部品のサイズは、プローブチューブ490を通して組織サンプルを引き込むことができるようなものである。組織サンプルを切断する前に吸引ホース尖端部372を介して空気をさらに強く抜き取ると、切断のために組織を脱出させるのに十分なだけ側方開口部376の圧力が下がる。
【0040】
細長い回転シャフト520は、左のスプライン付き駆動軸382で近位に終端をなし、左のスプライン付き駆動軸382は、回転のために左後方の円筒形軸受け522によって支持されており、この左後方の円筒形軸受け522は、O−リング524を受け入れるレースを外周面周りに有し、かつ、下側シェル358の後方壁部425に収容されている。細長い回転シャフト520の遠位端526は、回転のために左遠位の円筒形軸受け528に収容されており、この軸受け528は、O−リング530を受け入れ、かつ下側シェル358の前方壁部425内に収容されるレースを外周面周りに有する。カッター輸送部418が前進して、カッターチューブ388を配置し側面開口部376を通過してスライドすると、カッター平歯車460が細長い回転シャフト520の平歯車部分532と係合する。カッターチューブ388を回転利益(rotation advantages)の量に比例して回転させると、組織が確実に効果的に切断される。切断していないときに回転を排除すると、有利なことに組織サンプルを後へ引きやすくなる。
【0041】
使用時、図11では、定位取り付け具16をブレストコイル18に取り付けた。誘導組立体200は、所望の挿入点、所望の穿通軸、および、穿通の深さに予め設定した。スリーブトロカール102/導入器密閉装置104を挿入し、配置を確かめるために画像化した後、導入器密閉装置104を取り外し、生検装置14のプローブ98を、図12に描かれているように挿入した。スリーブトロカール102の形状は、プローブ98を一列にそろえ、遠位サムホイール336にある矢印表示部378をスリーブトロカール102のサムホイール230にある視認可能角度表示部と並べることによって視覚的に補助する。外科医は、キーパッド62にある平行移動用ロッカーボタン366および後方ボタン368を押しながら、表示領域61にある生検装置14に関するステータス情報を参照することで、生検装置14を操作することができる。図13において、表示領域61は、都合よくは、カッター位置棒グラフ534を含み、このカッター位置棒グラフ534は、遠位指示部536および近位指示部538を有し、遠位支持部536および近位支持部538は、いくつのライトセグメント540が点灯されたかということと比較することで、カッターチューブ388が側面開口部376に対して進んだ程度を示すことができる。後方ボタン368をトグル式に切り替えて、生検装置14を3つのモードの間で順に変えることができる。3つのモードは、そのモードでの生検装置の動作を図で描いた、対応するラベルを備えた、ポジションLED指示部542、サンプルLED指示部544、および、クリアLED指示部546によって示される。具体的には、ポジションモード描画部548は、カッターチューブ388が前進および後退でき、例えば、プローブ98をスリーブトロカール102に挿入する前に側面開口部376を閉じることができることを図示している。サンプルモード描画部550では、吸引補助が実行され、カッターチューブ388を通して十分な空気を抜き取り、組織を開口した側面開口部376内に脱出させ、カッターチューブ388が平行移動している間、この組織を保持する。クリアモード描画部522では、吸引を維持しつつ、カッターチューブ388を完全に後退させ、組織サンプルを引き込む。図14では、マーカーデバイス548がサンプル貫通孔386を介して円筒ハブ388の中に配備される。
【0042】
エネルギーを使って組織を穿通する生検装置
図15では、エネルギーを使って組織を穿通するシステムを有する手術用生検システム610が示されている。エネルギーを用いるシステムは、硬腫瘍を穿通するのに必要な力を小さくでき、止血を改善することができ、そして、都合よくは、外側カニューレまたはスリーブトロカール102の組織収容側方開口部226をスリーブトロカール102の遠位端に、より近づけることができる。さらに、エネルギーを用いるシステムは、側方開口部226からは届かない組織を切除および焼灼するのに用いることができる。図示のように、限定はしないが超音波穿通システム615のような、エネルギーを用いるシステムを提供することができ、この超音波穿通システム615は、スイッチ621によって作動されることができるジェネレータ620と、ジェネレータ620にケーブル622によって動作可能に接続されているハンドピース組立体625とを含む。スリーブトロカール102は、ハンドピース組立体625の、固定して取り付けられた要素であってもよいし、必要ならば、ハンドピース組立体625に取り外し可能に取り付けられてもよい。図16は、組織を穿通するために手術システム610に挿入された超音波穿通システム615を示している。
【0043】
次に図17に移ると、ジェネレータ620は、ケーブル622を介して、選択された振幅、周波数および位相で電気信号をハンドピース組立体625に送る。ハンドル組立体625は、音響組立体630を含み、この音響組立体630は、電気信号に反応することができる1つ以上の圧電素子631を有する。圧電素子631は、電気信号に応答して膨張収縮を行い、これにより電気エネルギーを機械運動に変換する。この機械運動は、超音波エネルギーの縦波になり、この縦波が音響組立体630を音響定在波として伝搬し、音響組立体630を、選択された周波数、振幅および位相で振動させる。この周波数、振幅および位相は、いずれも、時間または他の変数の関数であってもよい。ブレード、すなわち、振動部材635は、音響組立体630に取り外し可能に取り付けられている。ハンドル組立体625は、着脱可能振動部材635までの、着脱可能振動部材635から遠位へ延びる音響組立体630の近位部分を含む。ハンドル626が音響組立体630の近位部分を囲んでおり、外科医が振動素子と接触することを防いでいる。スリーブ640は、キャップ642を用いてハンドル626に取り外し可能に取り付けられ、遠位先端部650を露出させたまま振動部材635を囲うことができる。アイソレータ641は、静止しているスリーブ640から振動部材635を振動により絶縁する。
【0044】
音響組立体630の部品は、同一の共鳴周波数で振動、すなわち、共振することができる。音響組立体630に収容されている素子は、遠位先端部650の運動を増幅するように調整さており、その音響システムの残りの部分と共振して、遠位先端部650の前後運動を最大にする共振を行うことができる。音響組立体630の遠位先端部650を置いて患者の組織に接触させて、その組織に超音波エネルギーを伝えることができる。
【0045】
遠位先端部650が組織と振動により連結すると、空洞化、細胞崩壊(cell disruption)、組織の乳化が生じうる。振動する先端部650の側面で熱エネルギー(thermal energy)、すなわち、熱(heat)を生成し、組織内の内部細胞摩擦の結果として、焼灼を引き起こさせ、止血を向上させることができる。発生した熱は、タンパク質水素結合(protein hydrogen bonds)を壊すのに十分なことがあり、高度に構造化されたタンパク質(つまり、コラーゲンおよび筋タンパク質)を変性させる(つまり、より有機的でなくなってくる)。得られる切断量ならびに凝固の程度は、遠位先端部650の振動振幅、使用者が加える圧力の大きさ、および、遠位先端部650の鋭利さで変えることができる。音響組立体630の遠位先端部650は、振動エネルギーを遠位先端部650と直接接触している組織に集中させることができ、熱エネルギーおよび機械エネルギーの送出を増大させ、局所化することができる。スリーブトロカール102は、ハンドピース組立体623に取り外し可能に取り付けられたところが示されている。断面図18は、線A−Aに沿って取ったものであり、振動部材635、スリーブ640、および中空シャフト、すなわち、カニューレ223からなる組立体を示している。スリーブ640は、カニューレ223にある開口部226を塞いで、組織が振動部材625と接触することを防ぐことができる。
【0046】
以上は、超音波システム615の作用の一般的なあらましに過ぎず、当業者には、特定の部品がどのように作用してエネルギーを用いた手術動作を達成するかは分かるであろう。さらに、これも理解されるであろうが、図15および図16に記載の超音波装置および前述した要素は、発明の名称が「超音波部品の振動を制御するための方法および装置」である、B.エスタブルックら(B. Estabrook et al.)の米国特許第6,274,963号に開示されたもののように、単なる例示である。米国特許第6,274,963号は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0047】
図19は、ハンドピース組立体623およびスリーブトロカール102の要素の分解図を示している。振動部材635は、ハンドル625内の音響組立体630に取り外し可能に取り付けられており、スリーブ640は、振動部材635を覆うようにスライドして、ハンドル625にカラー部642により取り外し可能に取り付けられる。ハンドピース組立体623は、スリーブトロカール102内部にスライドするように、かつ、取り外し可能に取り付ける。
【0048】
図20〜図23は、超音波穿通システム615が生検手術中に如何にして利便性を提供することができるかを示している。ここで図20を参照すると、超音波穿通システム615のハンドピース623の遠位端650の断面図が示されており、この先端部650は、乳房680に、そして、硬腫瘍685に穴をあけている。肋骨686が腫瘍685に隣接して示されており、振動先端部650は、硬腫瘍685を一方の側に押しのける代わりにその硬腫瘍685および肋骨686に隣接する組織に穴をあけている。
【0049】
図21では、ハンドピース組立体623がスリーブトロカール102から引っ込められている。スリーブトロカール102を乳房内の同じ場所に置いたままで、MRI生検装置のハンドピース14のプローブ98(図1)を中空シャフトまたはカニューレ223の中に置かれた。遠位先端部650を使って乳房80および腫瘍85にあけた穴により、スリーブトロカール102の中空シャフト、すなわち、カニューレ223を肋骨686のより近くまで押し込むことができる。スリーブトロカール102が肋骨により近づくので、外科医は腫瘍685の、肋骨686に近い部分にアクセスすることができる。MRI生検装置のハンドピース14のプローブ98が側方開口部226の下の所定位置にあると、吸引を使って組織を硬腫瘍685からスリーブトロカール102の側方開口部226の中へと、そして、プローブ98の側面開口部376の中へと引き込む。
【0050】
図22では、回転かつ平行移動するカッターチューブ388がプローブ98の側方管492内で遠位へ平行移動しており、硬腫瘍685を部分的に切断している。図23では、硬腫瘍685の第1部分687が、回転かつ平行移動するカッターチューブ388内で完全に切断されている。
【0051】
図24は、振動部材635の遠位先端部650のための、いくつかの代りとなる先端部の実施形態を示している。各遠位先端部650は、組織を穿通、切断または凝固するために露出させた少なくとも1つの能動面651を有する。本発明の少なくとも1つの能動面651の各々は、円錐形、傾斜形状、球形、凹状形、凸状形、弧状形、半球形、鋭利な形状、またはこれらの任意の組み合わせであってよい。図24aは、円錐面652を有し、図24bは、少なくとも1つの斜面653を有する。図24cは、球面654を少なくとも1つの斜面653と組み合わせたものを示しており、図24dは、少なくとも1つの弧状面655と、少なくとも1つの凹状面657と、凸状面658とを備えた遠位先端部650を示している。図24eは、半球面656、および少なくとも1つの斜面653を有する遠位先端部650を示している。図24fは、少なくとも1つの斜面653と、少なくとも1つの凹状面657とを有する遠位先端部650を示している。さらに、上述した端部のいずれも切断鋭利部659であってもよい。上述した遠位先端部650は本装置と共に使用できるが、上記に列挙した面は、本発明の範囲内で機能しうる遠位先端部650の数を決して限定しようとするものではない。
【0052】
エネルギーで組織を穿通する手持ち式生検システム
本発明の上記実施形態は、図1に示した手術システム10の要素を超音波穿通システム615と組み合わせたが、本発明の別の実施形態は、その超音波穿通システム615を手持ち式生検装置と組み合わせることで作ることができる。図25〜図28は、超音波穿通システム615と組み合わせることができる完全な手持ち式生検システム710を示している。手持ち式生検システム710は、ハンドピース組立体730を含んでおり、このハンドピース組立体730は、ハンドル732と、取り外し可能に接続されたホルスター734とを備えている。図25において、ハンドピース組立体732は、遠位生検ニードルプローブ788を有し、側面開口部764がこのニードルプローブ788から延びている状態である。ホルスター734は、スイッチ、および制御部を含有してもよい。制御コード766および回転シャフト768は、取り外し可能に連結されたホルスター734を制御モジュール746に接続しており、かつ、生検ニードルプローブ788に接続している。制御モジュール746は、近位プローブ組立体732に、ハンドピース組立体730に電力をおくるための回転運動と、生理食塩水748、圧縮空気750、電力772および吸引源(vacuum delivery)736のマイクロプロセッサによる制御とを提供する。第1側方管738は、プローブ組立体732から制御モジュール746へと延びていて、吸引源736、食塩水源756および圧縮空気源750をハンドピース組立体730へ接続している。
【0053】
ほぼ連続した通路724が、ハンドピース組立体730を通ってプローブ組立体732の近位開口部726から生検プローブ788の遠位端にある遠位ボア部727まで近位方向に延びている。生検プローブ788にある側面開口部764は、連続通路724とつながっている。通路724は、図26に最もよく示されており、より詳細に後述する。通路724の近位開口部726は、超音波穿通システム615または第2軸方向管740を、吸引を利用して受け入れるように配置され、組織サンプルを組織収納組立体562に送る。組織収納組立体562は、制御モジュール746および吸引源736に接続されている。
【0054】
図26および図27は、生検ハンドピース組立体732の断面図を、取り外し可能ホルスター734の外観図とともに示している。管状カッター755が、ニードルプローブ788の金属製カニューレ790の上部カッター内腔部792、および、ハンドピース組立体732の中に回転可能およびスライド可能に設置されている。平歯車装置がカッター755を回転させるために設けられており、スパイラル歯車装置がカッター755を近位および遠位へ動かす。超音波穿通システム615のハンドル組立体626は、取り外し可能ホルスター734(不図示)の下に部分的に隠れるように位置している。ほぼ連続した通路725は、後部内腔部756、中空カッター755のボア部、および、上部カッター内腔部792から形成されている。吸引口すなわち下側吸引内腔部794は、組織を側面開口部764内に引き込むために、開口部によって上側カッター内腔部792に接続されている。
【0055】
図26では、超音波穿通システム615の第1の変形例が示されており、連続した通路725に挿入できる状態であり、外側スリーブ640がキャップ642によって保持されている。第1の変形例の超音波穿通システム615への挿入では、外側スリーブ640を利用して、側面開口部764を塞ぎ、かつ遠位先端部650を遠位ボア部727に通して露出させる。
【0056】
図27は、ハンドピース組立体730に挿入できる状態の超音波穿通システム615の第2の変形例を示しており、外側スリーブ640およびキャップ642が取り除かれており、振動部材635が露出している。この第2変形例を生検ハンドピース組立体730に挿入すると、振動部材の側面が側面開口部764を通って露出したままとなる。この変形例の場合、側面開口部764を介して組織に接触することは、プローブ組立体732のカッター755を遠位へ動かすことによって妨げられる。振動部材640にあるアイソレータ641は、振動部材が、連続した通路725の一部を形成する、カッター755の内壁部と接触することを防止する。超音波穿通システム615を生検ハンドピース730に完全に挿入すると、遠位先端部650が、生検プローブ788の遠位ボア部727(図26)を貫通する。作動すると、手持ち式手術システムの遠位先端部650が組織を穿通し、組織に穴をあける。
【0057】
図28は、乳房組織680を穿通しているときの超音波穿通システム615の第2変形例を示している。エネルギーを与えられた遠位先端部650が、生検ニードル788の遠位端にある開口した遠位ボア部727を通って延びている。遠位先端部650は、乳房680および腫瘍685に穴をあけ、乳房680および腫瘍685を通る通路を作っているところが示されている。外側管状カッター755は、生検ニードル788の側面開口部764を塞ぎ、組織の振動部材635との望ましくない接触を防いでいる。振動部材635にはアイソレータ641が取り付けられており、部材635を管状カッター755の内壁部および後方内腔部756と接触しないように振動により絶縁している。
【0058】
図29では、エネルギーを与えられた遠位先端部650が乳房組織680に穴を掘り進め、側面開口部376を腫瘍685に配置しており、外科医は、超音波パワーを切り、超音波穿通システム615をほぼ連続した通路725から、そしてプローブ組立体532から引き抜く準備ができている。管状カッター755は、側面開口部764を塞ぐように動かされ、組織が振動部材635と接触するのを防ぐ。図30に示されているように、振動部材635を取り除くことにより、ほぼ連続した通路725から障害を取り除くと、第2軸方向チューブ540をほぼ連続した725に取り付けることができる(図15)。ここで吸引を行って組織を側面開口部764に引き込み、管状カッター755を遠位へ動かして腫瘍685を切断することができる。吸引を行うと、硬腫瘍685が側面開口部564に吸い込まれ、乳房組織680が生検ニードル788の遠位端にある開口した遠位ボア部726に吸い込まれる。開口した遠位ボア部726は、振動部材635の遠位先端部650が通過できるが、開口した遠位ボア部726のサイズが最小となり、吸引を行ったときにこの開口した遠位ボア部726を乳房組織680で容易に密閉できるようにするために故意にサイズ決めされている。いったん切断されると、組織サンプル687は、ほぼ連続した通路725から第2軸方向管740を通って、組織収容組立体562に引き込まれることができる。
【0059】
図30は、組織生検システムの遠位端に取り付けられた、エネルギーを用いて組織を穿通するシステムの別の実施形態を開示している。図29では、遠位ブレード812に取り付けられた1つ以上の近位圧電素子811を有する音響組立体810が生検プローブ815の遠位端に取り付けられている。圧電素子811は、電気信号に応答して膨張および収縮し、これにより電気エネルギーを機械運動に変換し、遠位ブレード812を振動させる。この機械運動は、振動エネルギーの縦波になり、音響組立体を通って音響定在波として伝搬して、音響組立体810および遠位ブレード812を特定の周波数および振幅で振動させる。遠位アイソレータ813によって生検プローブ815の遠位端に音響組立体810が取り付けられており、遠位留め金具814が音響組立体810の要素に予加重を加えている。第1および第2の配線820、821の対が生検プローブ815に沿って長さ方向に延びていて、圧電素子811をジェネレータ620に電気的に連結していてもよい。
【0060】
図31は、組織生検システムの遠位端に取り付けられた、エネルギーを用いて組織を穿通するシステムの分解された別の実施形態を開示している。この実施形態の場合、RFジェネレータ930が、RFプローブ組立体910にRFバイポーラエネルギーを送る。第1の極の配線920が、RFプローブ組立体910の遠位先端部に位置する第1の極の電極912に動作可能に接続されている。第1の極の配線920はまた、ジェネレータ930の第1の極に動作可能に接続されている。第2の極の配線921は、第2の極の電極921、およびRFジェネレータ930の第2の極に動作可能に接続されている。第1の極の電極912および第2の極の電極921は、例えばセラミックから作られているが、これには限定されない絶縁体913に取り付けられている。絶縁体913は、プローブ組立体910のシャフト922に取り付けられている。ジェネレータ930にエネルギーを適当な切断波形で供給すると、プローブ組立体910がRFバイポーラ穴あけ装置にすることができる。あるいは、ジェネレータ30において凝固波形に切り替えると、プローブ組立体910をRFバイポーラ焼灼装置にすることができる。必要に応じて、混合波形または任意形状の波形を用いることもできる。
【0061】
エネルギー送出システムによって組織が穿通されている間に組織の特性を測定すべく、少なくとも1つのセンサを組織プローブの近くに加えてもよい。組織の特性の測定値は、ジェネレータコントローラにフィードバックを与えて、エネルギー送出を変えることができる。例えば、温度センサがRFプローブ910に位置し、実時間情報を与えて、プローブ910が組織に穴を掘り進めているときのエネルギー送出を変えることができる。さらに、例えば、この温度センサは、超音波組織穿通システムの組織に対する効果を監視するのに用いてもよい。
【0062】
当然のことながら、参照することにより本明細書に組み込むと述べた全ての特許、刊行物、または、他の開示資料は、その全部または一部は、その組み込まれる資料が、既存の定義、陳述、または、本開示内容に記載の他の開示資料と矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれる。このように、また、必要な限りにおいて、本明細書に明確に記載した開示内容は、参照により本明細書に組み込まれた、あらゆる矛盾する資料にとって代わるものである。参照により本明細書に組み込まれると述べたあらゆる資料またはその一部であるが、既存の定義、陳述、または、本明細書に記載の他の開示資料と矛盾するものは、組み込まれた資料と、既存の開示資料との間で矛盾が生じない範囲においてのみ組み込まれる。
【0063】
本発明のさまざまな実施形態を示し、説明したが、本明細書に記載の方法およびシステムをさらに変えることは、当業者により、本明細書の範囲から逸脱することなく適当な変更を施すことにより行うことができる。このような潜在的な変更のいくつかについては、言及したし、他の変更は当業者にとって明らかであろう。例えば、上述した例、実施形態、外形、材料、寸法、比、段階等は、例示的なものであり、不可欠ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲から見て考慮すべきであり、明細書および図面に示され、記載された構造や作用の詳細に限定されないと理解すべきである。
【0064】
本発明の好ましい実施形態を本明細書に示し、説明したが、このような実施形態が例としてのみ提供されたことは当業者には明らかであろう。今や当業者には、本発明から逸脱することなくさまざまな変形例、変更例および置換例が思い浮かぶであろう。したがって、本発明は、添付した特許請求の範囲の趣旨および範囲によってのみ限定されることが意図されている。
【0065】
〔実施の態様〕
(1) 組織を穿通し除去するための生検装置において、
側方組織収容開口部を有する外側カニューレと、
前記外側カニューレ内部に配置されており、前記外側カニューレの遠位端において露出する遠位先端部を有する振動部材であって、前記遠位先端部が組織を穿通するように構成されている、振動部材と、
前記振動部材と前記カニューレとの間にある内側スリーブであって、前記振動部材の前記遠位先端部を露出させており、かつ、前記外側カニューレの前記側方組織収容開口部を塞いでいる、内側スリーブと、
を備える、生検装置。
(2) 実施態様1に記載の生検装置において、
前記振動部材は、超音波周波数で振動する、生検装置。
(3) 実施態様1に記載の生検装置において、
前記振動部材、および前記内側スリーブは、前記振動部材と前記内側スリーブとの間に延びる少なくとも1つの絶縁素子を有し、
前記絶縁素子は、前記振動部材を前記内側スリーブから動作可能に絶縁する、生検装置。
(4) 実施態様1に記載の生検装置において、
前記振動部材、および前記内側スリーブは、前記外側カニューレ内に挿入可能であり、かつ前記外側カニューレから取り外し可能であり、
前記振動部材、および前記内側スリーブは、挿入および取り外しの間、互いに対する位置を保持する、生検装置。
【0066】
(5) 実施態様1に記載の生検装置において、
前記内側スリーブは、前記振動部材の周りに取り外し可能に取り付けられている、生検装置。
(6) 実施態様1に記載の生検装置において、
前記内側カニューレの断面の少なくとも一部は、弧状となっている、生検装置。
(7) 実施態様1に記載の生検装置において、
前記遠位先端部は、少なくとも1つの面を有し、
前記少なくとも1つの面は、凹状、凸状、傾斜状、弧状、平坦状、球状、円錐形状、および、鋭利な形状からなる群から選択されている、生検装置。
(8) 実施態様1に記載の生検装置において、
前記遠位先端部は、組織を切除する、生検装置。
(9) 実施態様1に記載の生検装置において、
前記振動部材は、損傷部位で止血を行う、生検装置。
(10) 実施態様1に記載の生検装置において、
前記外側カニューレ、前記振動部材、または、前記内側スリーブのうちの少なくとも1つは、MRIに適合性のある、生検装置。
【0067】
(11) 組織を穿通し、除去するための生検装置において、
側方組織収容開口部を有する中空カニューレと、
前記側方組織収容開口部に組織を引き込むための吸引口と、
前記中空カニューレの遠位端から延びている遠位先端部を有する振動部材であって、前記遠位先端部が組織を穿通するように構成されている、振動部材と、
前記側方組織収容開口部と前記振動部材との間に配置された内側スリーブであって、前記側方アクセスポートを通って組織が前記振動部材と接触することを防止する、内側スリーブと、
を備える、生検装置。
(12) 実施態様11に記載の生検装置において、
前記内側スリーブは、前記中空カニューレ内にスライド可能に配置された中空切断管であり、
前記中空切断管は、前記側方組織収容開口部から離れた第1の位置から、前記側方組織収容開口部を塞ぐ第2の位置まで移動可能であり、
前記中空切断管は、前記振動部材を中に受け入れるようにサイズ決めされている、生検装置。
(13) 実施態様12に記載の生検装置において、
前記振動部材は、少なくとも1つの絶縁部材を有し、
前記少なくとも1つの絶縁部材は、前記振動部材を前記中空切断管および前記中空カニューレからスライド可能に絶縁するように構成されている、生検装置。
(14) 実施態様13に記載の生検装置において、
前記振動部材は、前記中空切断管および前記中空カニューレの中にスライド可能に配置されており、
前記振動部材は、前記中空切断管および前記中空カニューレに挿入可能であり、前記中空切断管および前記中空カニューレから取り外し可能である、生検装置。
【0068】
(15) 実施態様11に記載の生検装置において、
前記中空カニューレ内にスライド可能に配置された中空切断管であって、前記側方組織収容開口部から離れた第1の位置から、前記側方組織収容開口部を塞ぐ第2の位置まで移動可能である、中空切断管、
をさらに含み、
前記内側スリーブ、および前記振動部材は、前記中空切断管内にスライド可能に配置されている、生検装置。
(16) 実施態様11に記載の生検装置において、
前記内側スリーブ、および前記振動部材は、互いに対して固定されており、前記中空切断管内にスライド可能かつ移動可能に配置されており、
前記内側スリーブ、および前記振動部材は、前記側方組織収容開口部から間隔おいて離れている第1の位置から、前記内側スリーブが前記側方組織収容開口部を塞ぐ第2の位置まで移動可能であり、
前記振動部材の前記遠位先端部は、前記中空カニューレから延びている、生検装置。
(17) 実施態様13に記載の生検装置において、
前記振動部材は、前記振動部材上に設けられた少なくとも1つの絶縁部材を有し、
前記少なくとも1つの絶縁部材は、前記振動部材を前記中空スリーブから絶縁するように構成されている、生検装置。
【0069】
(18) 組織を穿通し、除去するための生検装置において、
中空プローブであって、前記中空プローブ中を長さ方向に延びる第1通路、および、前記第1通路の中へと延びる側方組織収容開口部を有する、中空プローブと、
前記側方組織収容開口部を介して前記第1通路内に組織を引き込むように動作可能に構成された吸引口と、
前記第1通路内にスライド可能に配置された中空切断スリーブであって、前記側方組織収容開口部を介して前記通路に引き込まれた組織を切断するための、中空切断スリーブと、
前記中空プローブの遠位端に、動作可能に配置されたエネルギー送出組立体であって、組織に穴をあけるための穿孔先端部に取り付けられた少なくとも1つの電気導電性素子を含む、エネルギー送出組立体と、
を備える、生検装置。
(19) 実施態様18に記載の生検装置において、
前記穿孔先端部は、凹状、凸状、傾斜状、弧状、平坦状、球形状、円錐形状、および、鋭利な形状からなる群から選択された、少なくとも1つの組織穿孔面を有する、生検装置。
(20) 実施態様18に記載の生検装置において、
前記穿孔先端部を前記中空プローブから隔離するアイソレータ、
をさらに含む、生検装置。
(21) 実施態様20に記載の生検装置において、
前記アイソレータは、前記穿孔先端部を前記中空プローブから隔離するように電気的絶縁体、または振動絶縁体からなる群から選択された少なくとも1つである、生検装置。
【0070】
(22) 実施態様21に記載の生検装置において、
前記エネルギー送出組立体は、少なくとも1つの圧電素子を含み、
前記少なくとも1つの圧電素子は、前記電気伝導性素子のうち少なくとも1つに動作可能に連結されていて、前記穿孔先端部を振動させて組織に穴をあける、生検装置。
(23) 実施態様21に記載の生検装置において、
前記エネルギー送出組立体は、前記電気伝導性素子のうち少なくとも1つによって動作可能にRFジェネレータに連結されていて、前記穿孔先端部を前記RFジェネレータの第1の極に動作可能に連結している、生検装置。
(24) 実施態様23に記載の生検装置において、
前記電気伝導性素子のうち少なくとも1つの第2のものは、前記中空プローブを前記RFジェネレータの第2の極に動作可能に連結する、生検装置。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の態様に合う、直感的に認識できるグラフィックを用いた制御部を有するハンドピース(「生検装置」)を含む磁気共鳴映像法(MRI)生検システムの分解斜視図である。
【図2】図1のMRI生検システムにおける定位取り付け具の外側柵部および台座の等角図である。
【図3】図2の右の第1標的レールに取り付けられた誘導組立体の等角図である。
【図4】図3の誘導組立体、ならびに、図1のスリーブトロカールおよび導入器密閉装置の分解等角図である。
【図5】図1および図4のスリーブトロカールに挿入された導入器密閉装置の等角図である。
【図6】図1のMRI生検装置の後方右側等角図であって、使い捨てプローブ組立体およびキーパッド制御部が再使用可能ホルスター部分から外された状態の図である。
【図7】図1のMRI生検装置の前方左側等角図であって、使い捨てプローブ組立体およびキーパッド制御部が再使用可能ホルスター部分から外された状態の図である。
【図8】図7の再使用可能ホルスター部分の前方左側の分解等角図である。
【図9】図7の使い捨てプローブ組立体の上面図であって、上側カバーが取り去られ、運搬キャビティの内部部品が露出している図である。
【図10】図7の使い捨てプローブ組立体の前方左側の分解等角図である。
【図11】図1のブレストコイルに設置された定位取り付け具および誘導組立体の後方左側等角図である。
【図12】図11の誘導組立体に入っている図7のMRI生検装置の後方等角図である。
【図13】図7のMRI生検装置における表示部分の詳細な上面図である。
【図14】図12のMRI生検装置、定位取り付け具およびブレストコイルの後方右側等角図であり、使い捨てプローブ組立体のプローブを介してマーカー配備器具を挿入している状態の図である。
【図15】超音波組織穿通システムを備えた、図1の生検システムの分解斜視図である。
【図16】図12のMRI生検装置の後方等角図であり、超音波組織穿通システムが図11の誘導組立体内に置かれ、組織を穿通している図である。
【図17】図15の超音波組織穿通システム組立体の側面図であり、スリーブトロカールを含む超音波ハンドピース組立体の断面図を示している。
【図18】図17の超音波ハンドピース組立体のシャフトおよびスリーブトロカールの断面図である。
【図19】図17の超音波ハンドピース組立体の等角側面図であり、分解したシャフト要素を示している。
【図20】スリーブトロカールを備えた、図17の超音波ハンドピース組立体の超音波により活動している遠位先端部の断面図であり、超音波ハンドピース組立体が乳房組織および硬腫瘍に穴をあけているときの図である。
【図21】図20の別の断面図であり、超音波遠位先端部がスリーブトロカールから取り除かれており、図1のMRI生検装置が挿入されており、硬腫瘍の一部がMRI生検装置のプローブに引き込まれている状態の図である。
【図22】図21の別の断面図であり、図1のMRI生検装置が挿入されており、MRI生検装置のカッターチューブが、MRI生検装置に引き込んだ腫瘍を部分的に切断している状態の図である。
【図23】図22の別の断面図であり、図1のMRI生検装置が挿入されており、MRI生検装置のカッターチューブが、MRI生検装置に引き込んだ腫瘍を完全に切断している状態の図である。
【図24a】遠位先端部構成を示す等角図である。
【図24b】異なる遠位先端部構成を示す等角図である。
【図24c】異なる遠位先端部構成を示す等角図である。
【図24d】異なる遠位先端部構成を示す等角図である。
【図24e】異なる遠位先端部構成を示す等角図である。
【図24f】異なる遠位先端部構成を示す等角図である。
【図25】超音波穿通システムと組み合わせる準備のできた手持ち式手術用生検システムを示す等角図である。
【図26】図25の手持ち式手術用生検システムの等角図であり、手持ち式手術用生検装置のほぼ連続した通路に挿入する準備のできた、超音波穿通システムの第1変形例を示している図である。
【図27】図25の手持ち式手術用生検システムの等角図であり、手持ち式手術用生検装置のほぼ連続した通路に挿入する準備のできた、超音波穿通システムの第2変形例を示している図である。
【図28】図26の手持ち式手術用生検システムのエンドエフェクターおよび超音波穿通システムの断面図であって、乳房組織に穴をあけているときの図である。
【図29】図26の手持ち式手術用生検システムのエンドエフェクターの断面図であって、超音波穿通システムが取り去られており、硬腫瘍の一部が側面開口部に引き込まれ、切断されている状態の図である。
【図30】手術用生検システムの別のエンドエフェクターの断面図であり、超音波穿通焼灼システムが手術用生検システムの遠位端に取り付けられている図である。
【図31】手術用生検システムの別のエンドエフェクターの断面図であり、バイポーラRF穿通焼灼システムが手術用生検システムの遠位端に取り付けられている図である。
【出願人】 【識別番号】595057890
【氏名又は名称】エシコン・エンド−サージェリィ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Ethicon Endo−Surgery,Inc.
【出願日】 平成19年6月29日(2007.6.29)
【代理人】 【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延

【識別番号】100123434
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 英昭

【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音


【公開番号】 特開2008−12312(P2008−12312A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2007−172593(P2007−172593)