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【発明の名称】 生体信号測定装置
【発明者】 【氏名】李 宗 淵

【氏名】山越 憲一

【氏名】申 建 洙

【氏名】鄭 惠 眞

【要約】 【課題】生体信号測定装置を提供する。

【構成】ユーザの手首に着用される腕輪部材と、前記腕輪部材の第1側面に設置されて前記手首の第1側面を支持する固定支持台と、前記腕輪部材の第2側面に設置されて、前記固定支持台方向に移動して前記手首の第2側面に密着する移動支持台と、前記移動支持台が移動した距離を感知して前記手首の第1側面および前記手首の第2側面の間の距離を算出し、前記算出した手首の第1側面および前記手首の第2側面の間の距離と所定の定数を用いて前記手首の橈骨動脈変位を算出する情報制御手段とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの手首に着用される腕輪部材と、
前記腕輪部材の第1側面に設置されて前記手首の第1側面を支持する固定支持台と、
前記腕輪部材の第2側面に設置されて、前記固定支持台方向に移動して前記手首の第2側面に密着する移動支持台と、
前記移動支持台が移動した距離を感知して前記手首の第1側面および前記手首の第2側面の間の距離を算出し、前記算出した手首の第1側面および前記手首の第2側面の間の距離と所定の定数を用いて前記手首の橈骨動脈変位を算出する情報制御手段とを含むことを特徴とする生体信号測定装置。
【請求項2】
前記所定の定数値は、0.1ないし0.2範囲内の値で設定されることを特徴とする請求項1に記載の生体信号測定装置。
【請求項3】
前記移動支持台は所定の弾性素子を含み、前記弾性素子の弾性運動によって前記手首の第2側面に密着し、
前記情報制御手段は、前記弾性素子の前記弾性運動が行われる前の前記固定支持台および前記移動支持台の間の距離および前記弾性運動による前記弾性素子の変位を用いて前記手首の第1側面および前記手首の第2側面の間の距離を算出することを特徴とする請求項1に記載の生体信号測定装置。
【請求項4】
前記移動支持台は所定のボルト素子を含み、前記ボルト素子の回転運動によって前記手首の第2側面に密着し、
前記情報制御手段は、前記ボルト素子の前記回転運動が行われる前の前記固定支持台および前記移動支持台の間の距離および前記回転運動による前記ボルト素子の回転数を用いて前記手首の第1側面および前記手首の第2側面の間の距離を算出することを特徴とする請求項1に記載の生体信号測定装置。
【請求項5】
前記情報制御手段は、前記算出した手首の第1側面および前記手首の第2側面の間の距離と前記定数を互いに掛けて前記手首の橈骨動脈変位を算出し、
前記橈骨動脈変位は、前記手首の第1側面から前記橈骨動脈の位置までの距離であることを特徴とする請求項1に記載の生体信号測定装置。
【請求項6】
前記腕輪部材に設置されて前記橈骨動脈から前記ユーザの生体信号を測定するセンサ手段と、
前記センサ手段と連結して前記センサ手段を移動させるためのセンサ駆動手段とを更に含み、
前記情報制御手段は、前記算出した前記手首の橈骨動脈変位を用いて前記センサ駆動手段を駆動して前記センサ手段を前記橈骨動脈の位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載の生体信号測定装置。
【請求項7】
前記センサ手段は、
前記橈骨動脈から前記ユーザの脈波を測定する一つ以上の脈波センサと、
前記手首にそれぞれ赤色光および赤外線を発光させて前記ユーザの酸素飽和度を測定する二つ以上の発光素子と、
前記橈骨動脈の圧力を測定して前記ユーザの血圧を測定する圧力センサとを含むことを特徴とする請求項6に記載の生体信号測定装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、生体信号測定装置に関し、より詳細には、ユーザ手首の幅の長さを測定して前記ユーザの手首に位置する橈骨動脈(Radial Artery)の位置を追跡し、前記橈骨動脈から前記ユーザの生体信号を測定することで、ユーザの性別、年齢、体重、手首周りの長さに係わらず、誰でも簡便かつ正確に生体信号を測定することができる生体信号測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、産業界全般に渡って重要視されているイシューの一つであるユビキタス関連技術は、人間の生活のあらゆる分野に適用することができるが、近来では特に、健康(Well−Being)現象に伴ってユビキタスヘルスケア(U−Health Care)が注目されており、技術分野において脚光を浴びている。ユビキタスヘルスケアとは、人間の生活空間の至る所に医療サービスと関連するチップやセンサを設置することで、あらゆる人々にいつどこででも自然に医療サービスを提供することができるユビキタス技術を意味する。このようなユビキタスヘルスケアによると、各種健康診断や疾病管理、応急管理、医師との面談など、病院でのみ成されていた医療行為が病院に行かなくとも日常生活で自然に具現することができるようになる。
【0003】
例えば、糖尿患者の場合、血糖管理プログラムが搭載された血糖管理用ベルトを着用することがある。前記ベルトに付着した血糖センサは、前記糖尿患者の血糖を随時チェックし、それに適合したインシュリン量を算出する。もし、前記糖尿患者の血糖が急激に低くなったり高くなったりする場合には、該血糖情報を無線通信網を介して主治医に提供することができるし、前記血糖情報の提供を受けた主治医は、前記応急状況による最適な処方や措置を取ることができる。
【0004】
このようなユビキタスヘルスケアの一環として、日常生活で誰でも簡単に自分の脈波を測定することができる携帯型脈波測定装置がある。前記携帯型脈波測定装置の大部分は腕時計または腕輪の形態で具現され、平常時に手首につけて歩きながら誰でも簡単に自分の脈波を測定することができるものである。
【0005】
一般的に手首を介して脈波を測定する場合、前記脈波は手首の橈骨動脈から測定される。従って、正確な脈波を測定するためには、ユーザの橈骨動脈の位置を正確に把握する動作を先行する必要がある。しかし、各者の手首のサイズや周囲はすべて相違しており、ユーザごとに手首の橈骨動脈の位置はすべて異なる。
【0006】
従って、従来技術によると、ユーザごとにその位置が相違する橈骨動脈の位置を把握するために、ユーザが直接自分の橈骨動脈の位置にセンサを移動させたり、数箇所で脈波を測定した後に最も正確な信号が測定される地点を橈骨動脈として把握するなど、多くの不便さかつ不正確性が問題となっている。
【0007】
このような従来技術による問題点の指摘によって、ユーザの年齢、性別、手首サイズ、体重などに係わらず、各ユーザの手首に位置する橈骨動脈の位置を正確に把握し、前記ユーザの生体信号を前記橈骨動脈から正確に測定することができる生体信号測定装置の開発が求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記のような従来技術を改善するために案出されたものであって、ユーザ手首の幅の長さを測定した後、所定の定数と掛けて前記手首の橈骨動脈の位置を正確に把握し、前記ユーザの生体信号を前記橈骨動脈から測定することで、ユーザの身体条件に係わらず、誰でも簡便かつ正確に自分の生体信号を測定することができる生体信号測定装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、橈骨動脈からユーザの生体信号を測定するセンサ手段に一つ以上の光センサ、赤色光および赤外線をそれぞれ発光する二つ以上の発光センサ、および一つ以上の圧力センサを備えることで前記ユーザの脈波を測定することができるだけでなく、前記ユーザの酸化および還元ヘモグロビンの光吸収度差による酸素飽和度の測定も可能であり、前記圧力センサを介して前記橈骨動脈の圧力を測定して前記ユーザの血圧も測定することができる生体信号測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成して従来技術の問題点を解決するために、本発明に係る生体信号測定装置は、ユーザの手首に着用される腕輪部材(membrane)と、前記腕輪部材の第1側面に設置されて前記手首の第1側面を支持する固定支持台と、前記腕輪部材の第2側面に設置されて、前記固定支持台方向に移動して前記手首の第2側面に密着する移動支持台と、前記移動支持台が移動した距離を感知して前記手首の第1側面および前記手首の第2側面の間の距離を算出し、前記算出した手首の第1側面および前記手首の第2側面の間の距離と所定の定数を用いて前記手首の橈骨動脈の変位を算出する情報制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0011】
本明細書で主に言及される脈波とは、心臓の物理的な変化に基づいて血管系と弁膜の圧力と容積の変化による波形を意味する。本発明に係る生体信号測定装置は、ユーザの手首部位から橈骨動脈波を測定することができる。前記生体信号測定装置は、腕時計または腕輪など手首に着用可能なアクセサリの一部構成で具現されたり、腕輪形態の単一物品で具現されたりする。本明細書においては、説明の便宜のため、前記生体信号測定装置が腕輪形態の単一物品で具現される場合を例として説明する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の生体信号測定装置によると、ユーザ手首の幅の長さを測定した後、所定の定数と掛けて前記手首の橈骨動脈の位置を正確に把握して前記ユーザの生体信号を前記橈骨動脈から測定することで、ユーザの身体条件に係わらず、誰でも簡便かつ正確に自分の生体信号を測定することができるという効果を得ることができる。
【0013】
また、本発明の生体信号測定装置によると、橈骨動脈からユーザの生体信号を測定するセンサ手段に一つ以上の光センサ、赤色光および赤外線をそれぞれ発光する二つ以上の発光センサ、および一つ以上の圧力センサを備えることで、前記ユーザの脈波を測定することができるだけでなく、前記ユーザの酸化および還元ヘモグロビンの光吸収度差による酸素飽和度の測定も可能であり、前記圧力センサを介して前記橈骨動脈の圧力を測定してユーザの血圧も常時測定することができるという効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を詳しく説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る生体信号測定装置の形状および構成を示した図である。
【0016】
本発明の一実施形態に係る生体信号測定装置は、腕輪部材110、固定支持台120、移動支持台130、情報制御手段140、センサ手段151、およびセンサ駆動手段152を含んで構成される。
【0017】
腕輪部材110は、ユーザの手首161に着用可能な一般的な腕輪形態の構造物で具現可能である。腕輪部材110のサイズは、一般成人の手首に着用可能な程度の大きさで具現されたりする。
【0018】
固定支持台120は、腕輪部材110の第1側面に設置されて手首161の第1側面163を支持する。すなわち、ユーザが腕輪部材110を手首161に着用した場合、固定支持台120は、手首161の第1側面163に接触したり密着して手首161を支持することができる。例えば、前記ユーザが腕輪部材110を左手首に着用した場合、固定支持台は、前記左手首の左側面に接触又は密着する。
【0019】
移動支持台130は、腕輪部材110の第2側面に設置され、固定支持台120方向に移動して手首161の第2側面164に密着する。すなわち、ユーザが腕輪部材110を手首161に着用した場合、固定支持台120は、手首161の第1側面163に接触又は密着して手首161を支持し、移動支持台は、図1に示されたように、手首161の第2側面164と所定距離程度に離隔して位置するように具現可能である。
【0020】
このとき、移動支持台130は、固定支持台120方向に移動して手首161の第2側面164に密着して手首161を支持することができる。すなわち、移動支持台130が第2側面164方向に移動して第2側面164に密着することで、固定支持台120および移動支持台130が手首161にそれぞれ密着して支持することができる。
【0021】
移動支持台130の移動方法としては、ユーザが移動支持台130を駆動して直接移動させたり、一般的な血圧測定装置のように、ユーザが手首161に腕輪部材110を着用する瞬間に自動的に移動して手首161の第2側面164に密着するように具現されたりする。
【0022】
移動支持台130の移動原理としては、スプリングなどの弾性運動を用いる方法、またはボルト手段などの回転運動を用いる方法が適用される。
【0023】
第一に、前記弾性運動を用いる場合、移動支持台130は、スプリングなどのような所定の弾性素子を含んで構成されたりする。移動支持台130は、前記弾性素子の弾性運動によって手首161の第2側面164に密着する。例えば、ユーザが移動支持台130に圧力を加える瞬間、前記弾性素子の収縮運動により、移動支持台130は第2側面164に密着する。
【0024】
第二に、前記回転運動を用いる場合、移動支持台130は、所定のボルト素子を含んで構成されたりする。移動支持台130は、前記ボルト素子の回転運動によって手首161の第2側面164に密着する。例えば、前記ユーザが前記ボルト手段を回転させる場合、前記ボルト手段が回転することにより、移動支持台130は固定支持台120方向に移動して手首161の第2側面164に密着する。
【0025】
情報制御手段140は、移動支持台130が移動した距離を感知して手首161の第1側面163および第2側面164の間の距離を算出する。すなわち、情報制御手段140は、移動支持台130が移動した距離を感知することで、手首161の幅の長さを算出することができる。
【0026】
情報制御手段140は、移動支持台130が移動する前、固定支持台120および移動支持台130の間の距離から移動支持台130が移動した距離を差し引くことで、手首161の前記幅の長さを算出することができる。
【0027】
移動支持台130が弾性素子を含んで具現される場合、情報制御手段140は、移動支持台130が手首161の第2側面164に密着するため、前記弾性素子が動いた変位を用いて移動支持台130が移動した距離を算出することができる。
【0028】
また、移動支持台130がボルト素子を含んで具現される場合、情報制御手段140は、移動支持台130が手首161の第2側面164に密着するため、前記ボルト手段が回転した回転数を用いて移動支持台130が移動した距離を算出することができる。
【0029】
上述したように、移動支持台130が移動した距離を感知して手首161の第1側面163および第2側面164の間の距離、すなわち、手首161の幅の長さが算出されると、情報制御手段140は、前記算出した手首161の幅の長さと所定の定数を用いて前記手首の橈骨動脈変位を算出する。
【0030】
前記定数は、0.1719または0.1492の値を有するように設定されたりする。本発明の一実施形態によると、情報制御手段140は、前記定数値と前記算出した第1側面163および第2側面164の間の距離である手首161の幅の長さを掛けて、前記橈骨動脈の変位を算出することができる。前記橈骨動脈の変位は、手首161の第1側面163からの距離で設定されたりする。
【0031】
前記定数値は、所定の実験を介して選定されたりする。以下、図2ないし図4を参照して、前記実験による前記定数値の算出原理に対して説明する。
【0032】
図2は、本発明の一実施形態によって行われる定数値算出のために、手首の橈骨動脈を中心として多様な距離程度に離隔した位置でセンサを介して測定される脈波の強度を測定した実験結果を示した図である。
【0033】
手首に位置する橈骨動脈の測定部位による脈波信号の強度差を比較するために、図2の(a)に示されたように、橈骨動脈を中心として左右にそれぞれ2mm間隔程度に離隔した位置で脈波を測定する場合、図2の(b)に示されたグラフのような結果を得ることができる。
【0034】
前記実験結果によると、橈骨動脈の中心で測定した脈波と前記橈骨動脈から右側に2mm地点(R2)で測定した脈波が最大の振幅を有していることを知ることができる。また、橈骨動脈から遠く離隔した地点である程、脈波の信号が小くなるという傾向を示しており、測定結果が橈骨動脈を中心として対称を成していない。従って、前記実験結果によって、橈骨動脈を中心として左側に2mm、右側に6mm以内にセンサを位置させると、より正確な脈波信号を測定することができることを知ることができる。
【0035】
図3は、本発明の一実施形態によって行われた橈骨動脈の位置を測定するための実験の基準プロトコルおよび前記実験による手首の幅の長さと橈骨動脈変位の比の結果値を示した図である。
【0036】
前記定数値の算出のため、より定量的に橈骨動脈の位置を把握するために、87人の被検者から動脈の位置を測定する実験を実施した。韓国人は19人の男性と15人の女性、日本人は38人の男性と6人の女性、中国人は5人の男性と4人の女性で測定を実施した。
【0037】
図3の(a)に示されたように、手首内側の横しわの最上部分をポジション1と設定し、前記ポジション1から2.5cmおよび5cm離隔した手首内側におけるそれぞれの位置をポジション2およびポジション3と設定した。また、C1は前記ポジション1での手首周りを、C2は前記ポジション2での手首周りを、C3は前記ポジション3での手首周りを意味している。
【0038】
また、I1はポジション1における手首の左側面から橈骨動脈までの距離を、I2はポジション2における手首の左側面から橈骨動脈までの距離を、I3はポジション3における手首の左側面から橈骨動脈までの距離を意味している。前記それぞれのポジションにおいて、手首の幅(L1、L2、L3)と手首の左側面から橈骨動脈までの距離(I1、I2、I3)の比(I1/L1、I2/L2、I3/L3)を算出する実験を行った。
【0039】
また、前記ポジションで手首の幅と手首の左側面から橈骨動脈までの距離の比(I1/L1、I2/L2、I3/L3)と手首周り(C1、C2、C3)の相関関係を算出した結果、相関係数が−0.359と算出され、互いに非常に低い相関関係を有することが立証された。従って、手首周りの長さと手首の幅において、橈骨動脈の位置は互いに無関係であると設定することができる。
【0040】
また、性別、年齢、体格などがそれぞれ異なる数十人の被験者を介して前記手首幅と手首の左側面から橈骨動脈までの距離の比(I1/L1、I2/L2、I3/L3)を算出した結果、図2の(b)のような結果値を得ることができた。すなわち、性別による手首幅と左手首の左側面から橈骨動脈までの距離の比(I1/L1)をT−testで比較した結果、男性の平均は0.17±0.04、女性の平均は0.15±0.04と算出され、p−valueが0.053と性別による差がないことを知ることができる。
【0041】
従って、手首周りと性別の影響を受けない手首の幅の長さと左手首の左側面から橈骨動脈までの距離の比を用いて橈骨動脈位置を類推するために、次のような過程を介して誤差を計算した。
【0042】
1)測定された87人のデータから、手首の幅と左手首の左側面から橈骨動脈までの距離の比(I1/L1)の平均を計算
2)該平均値に各個人の手首幅の長さ(L1)を掛けて手首側面から橈骨動脈までの距離(I1_1)の推定値を計算
3)前記2)の過程で得られた推定値と実際の手首左側面から橈骨動脈までの距離の差を求める
4)前記差の平均を求める
【0043】
図4は、上述した実験過程の結果を示した図である。
【0044】
上述した実験過程の結果によると、±2.24mmの誤差が算出されることを知ることができる。しかし、前記±2mmの誤差は、図2に示された実験結果から知ることができるように、脈波信号の測定結果に大きい影響を及ぼすことはない。従って、手首の幅の長さと左手首の左側面から橈骨動脈までの距離の比(I1/L1)の平均とユーザ手首の幅の長ささえ分かれば、前記ユーザの左手首の左側面から橈骨動脈までの位置を推定することができる。
【0045】
このとき、手首の幅の長さと左手首の左側面から橈骨動脈までの距離の比(I1/L1)の平均は、これまで説明した実験から得られた結果値を定数のように用いることができるため、各者の手首の幅の長さのみを測定することで、ユーザの性別や年齢、体形に関わらず、橈骨動脈位置をより正確に推定することができる。
【0046】
再び図1に戻り、情報制御手段140は、これまで図2ないし図4を参照して説明した実験結果によって導き出される前記定数値と前記算出した第1側面163および第2側面164の間の距離である手首161の幅の長さを互いに掛けて前記橈骨動脈の変位を算出することができる。前記橈骨動脈の変位は、上述したように、手首161の左側面である第1側面163から橈骨動脈までの距離で設定される。
【0047】
センサ手段151は腕輪部材110に設置され、橈骨動脈162から前記ユーザの生体信号を測定する。
【0048】
また、センサ駆動手段152は、センサ手段151と連結してセンサ手段151を移動させる。センサ手段151を移動させるために、センサ駆動手段152は、モータ部材などを含んで具現されたりする。また、センサ駆動手段152のセンサ手段151移動のために、腕輪部材の内面には所定のレール手段が設置されることもある。
【0049】
情報制御手段140は、前記算出した橈骨動脈変位を用いてセンサ駆動手段152を駆動させ、センサ手段151を橈骨動脈162の位置に移動させる。以後、センサ手段151を介して、ユーザの生体信号を常時測定することができる。
【0050】
センサ手段は、一つ以上のセンサ部を含んで具現可能である。これは、図5を参照して詳しく説明する。
【0051】
図5は、本発明の一実施形態によるセンサ手段の構造を示した図である。
【0052】
図5に示されたように、本発明の一実施形態によるセンサ手段501は、4個のセンサ部、すなわち、第1センサ部510、第2センサ部520、第3センサ部530、および第4センサ部540を含んで構成可能である。また、それぞれのセンサ部は、一つの光センサ513〜543、一つの圧力センサ512〜542、および二つの発光素子511〜541を含んで構成されたりする。
【0053】
光センサ513〜543は、前記橈骨動脈から前記ユーザの脈波を測定することができる。圧力センサ512〜542は、前記橈骨動脈の圧力を測定して前記ユーザの血圧を測定することができる。二つの発光素子511〜541は、それぞれ赤色光および赤外線帯域の波長を用いて酸化および還元ヘモグロビンが光吸収度差による酸素飽和度を測定することができる。
【0054】
本発明の一実施形態によるセンサ手段501は、図5に示されたように、横方向に30mm、縦方向に15mmの長さを有するように設計可能である。また、第1センサ部510および第4センサ部540の間の横距離は20mm、縦距離は10mmで設計可能である。このように、センサ手段501に一つ以上のセンサ部を設置して橈骨動脈の測定可能な面積を広げることで、ユーザ別に現れる恐れのある橈骨動脈の位置変化による誤差を最小化することができるという効果を期待することができる。
【0055】
また、上述したように、脈波を測定するための光センサだけでなく、圧力センサまたは発光素子などを一つのセンサ部に共に設置することで、ユーザの脈波測定だけでなく、橈骨動脈の圧力測定による前記ユーザの血圧測定または酸素飽和度など、前記ユーザの多様な生体信号を同時に測定することができるという効果を期待することができる。
【0056】
上述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができるであろう。
【0057】
すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態に係る生体信号測定装置の形状および構成を示した図である。
【図2】本発明の一実施形態によって行われる定数値算出のために手首の橈骨動脈を中心として多様な距離程度に離隔した位置でセンサを介して測定される脈波の強度を測定した実験結果を示した図である。
【図3】本発明の一実施形態によって行われた橈骨動脈の位置測定のための実験の基準プロトコルおよび前記実験による手首の幅の長さと橈骨動脈変位の比の結果値を示した図である。
【図4】本発明の一実施形態による実験過程の結果値画面を示した図である。
【図5】本発明の一実施形態によるセンサ手段の構造を示した図である。
【符号の説明】
【0059】
110 腕輪部材
120 固定支持台
130 移動支持台
140 情報制御手段
151、501 センサ手段
152 センサ駆動手段
161 ユーザ手首
162 橈骨動脈
163 手首の第1側面
164 手首の第2側面
【出願人】 【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【識別番号】504160781
【氏名又は名称】国立大学法人金沢大学
【出願日】 平成19年6月29日(2007.6.29)
【代理人】 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦

【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介

【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重


【公開番号】 特開2008−12311(P2008−12311A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2007−172222(P2007−172222)