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【発明の名称】 磁気共鳴イメージング装置
【発明者】 【氏名】大澤 卓浩

【要約】 【課題】天板が撮影空間外に位置している状態における作業にケーブルが支障してしまうことを防止する。

【構成】内部に撮影空間を有した架台と、撮影空間に配置された被検体から放射される磁気共鳴信号を受信処理するRF送受信部と、被検体を載置するための寝台部200とを備え、寝台装置200は、被検体を載置する天板211aと、天板211aに載置された被検体を撮影空間に位置付けるように天板211aを移動することが可能なように天板211aを支持する寝台支持部212と、磁気共鳴信号を電気信号に変換するRFコイルのケーブルを接続するために天板211aに設けられた接続ポート231〜234,241〜245と、上記のケーブルを寝台支持部212の内部を介してRF送受信部に電気的に接続するための接続手段とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に撮影空間を有した架台と、
前記撮影空間に配置された被検体から放射される磁気共鳴信号を受信処理する受信回路と、
前記被検体を載置するための寝台装置とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
前記寝台装置は、
前記被検体を載置する天板と、
前記天板に載置された前記被検体を前記撮影空間に位置付けるように前記天板を移動することが可能なように前記天板を支持する寝台支持部と、
前記磁気共鳴信号を電気信号に変換するRFコイルの信号伝達用ケーブルを接続するために前記天板に設けられた接続ポートと、
前記信号伝達用ケーブルを前記寝台支持部の内部を介して前記受信回路に電気的に接続するための接続手段とを具備することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項2】
前記接続ポートは、前記天板の前記架台に近い側の第1の端部および前記架台から遠い側の第2の端部にそれぞれ複数有し、
前記第1の端部に設けられた接続ポートの数は、前記第2の端部に設けられた接続ポートの数より少ないことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項3】
前記接続手段は、
前記接続ポートと前記受信回路とを電気的に接続するための配線ケーブルと、
前記天板の下面と前記寝台支持部との間の空間部に配置され、前記配線ケーブルをガイドするための屈曲可能なケーブルガイド部材とを更に具備することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項4】
前記ケーブルガイド部材は、一端が前記天板に固定され、他端が前記寝台支持部の中央部付近に固定されることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項5】
前記寝台装置は、前記接続ポートの一部の近傍に配置され、当該接続ポートに接続される前記RFコイルからの信号を増幅するための増幅器をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項6】
前記天板およびストレッチャーの双方に載置可能であり、前記被検体を載置するためのストレッチャー用天板を更に具備し、当該ストレッチャー用天板は、前記天板に載置されたときに前記接続ポートに干渉しない形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項7】
前記寝台装置は、前記天板の向きを水平方向に変化させるように水平方向に回転可能であることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、被検体から放出される磁気共鳴信号を、被検体を載置する天板側に配置された受信コイルで受信する磁気共鳴イメージング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気共鳴イメージング装置は、被検体内から検出される磁気共鳴信号(MR信号)に基づいて被検体についての画像データを生成する。より具体的には磁気共鳴イメージング装置は、静磁場空間に配置された被検体に対し、励起用磁場(RF磁場)および静磁場に位置情報を付加するための傾斜磁場を印加することにより取得されるMR信号に基づき、当該被検体に関する磁気共鳴画像(MR画像)を再構成する。磁気共鳴イメージング装置は、解剖学的診断情報のみならず生化学的情報や機能診断情報など多くの診断情報を得ることができるため、今日の画像診断の分野では重要なものとなっている。
【0003】
磁気共鳴イメージング装置は、中央に略円筒状の撮影空間を形成する架台を有する。静磁場コイル、傾斜磁場コイルおよび励起コイルは、静磁場、傾斜磁場および励起用磁場を撮影空間に発生させるように架台に設けられている。
【0004】
MR信号は被検体から放出される微弱な信号であり、極力被検体の近傍で受信するのが好ましい。そのため、例えば頭部のMR画像を得る場合には、寝台の天板に筒状の受信コイルを取り付け、天板に載置された被検体の頭部を上記の受信コイルに挿入する。
【0005】
ところで、MR信号に基づく画像の再構成は、信号処理部で行われる。そこで、受信コイルで受信されたMR信号は、受信コイルと信号処理部とを接続するケーブルを介して信号処理部へ送られる。ケーブルは従来、架台の撮影空間内に、天板の移動に適応するためのたるみをもたせて這わせられる。すなわち、天板が架台撮影空間外に位置している状態では、ケーブルはほぼ撮影空間の開口部から引き出されている。天板を架台撮影空間へ送り込むと、その送り込み量に応じて、ケーブルは撮影空間部内にたるみ量を増しながら引き込まれていく。そして、このケーブルの信号処理部に接続される側は、撮影空間のほぼ中央から架台内を経由して架台の外部へ引き出されて、架台から離れて設置されている信号処理部に接続されているこのような構成は、例えば、特許文献1により知られている。
【特許文献1】特開平8−593号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような従来の構成によると、天板が撮影空間外に位置している状態では、ケーブルが撮影空間内から撮影空間外の天板上まで引き延ばされている。このような状態のケーブルは、被検者を天板上に載置するための作業等の邪魔になり、作業能率や安全性の低下の原因となる。
【0007】
特に近年は、広範囲の画像データを収集したり、複数部位の画像データを収集したりするために、複数の受信コイルを同時使用の要望が高まっている。このように架台複数の受信コイルを使用する場合には、架台これらの受信コイルにそれぞれ接続される複数のケーブルが撮影空間内から撮影空間外へと引き延ばされることになるために、作業能率や安全性のさらなる低下の原因となる。
【0008】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、天板が撮影空間外に位置している状態における作業にケーブルが支障してしまうことを防止することができる磁気共鳴イメージング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様による磁気共鳴イメージング装置は、内部に撮影空間を有した架台と、前記撮影空間に配置された被検体から放射される磁気共鳴信号を受信処理する受信回路と、前記被検体を載置するための寝台装置とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、前記寝台装置は、前記被検体を載置する天板と、前記天板に載置された前記被検体を前記撮影空間に位置付けるように前記天板を移動することが可能なように前記天板を支持する寝台支持部と、前記磁気共鳴信号を電気信号に変換するRFコイルの信号伝達用ケーブルを接続するために前記天板に設けられた接続ポートと、前記信号伝達用ケーブルを前記寝台支持部の内部を介して前記受信回路に電気的に接続するための接続手段とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、天板が撮影空間外に位置している状態における作業にケーブルが支障してしまうことを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、一実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)について、図1乃至図19を参照して詳細に説明する。なお、これらの図において同一部分には同一符号を付して示してある。
【0012】
図1は、本実施形態に係るMRI装置1の構成を示したブロック図である。このMRI装置1は、撮影部100、寝台200、操作部300およびシステム制御部400を含む。撮影部100は、被検体10から磁気共鳴信号(MR信号)を収集し、収集したMR信号に基づく演算を行う。寝台200は、撮影部100の撮影位置に被検体10を設定する。操作部300は、撮影部100および寝台200の制御のための操作者による操作を受け付ける。システム制御部400は、操作部300からの信号に基づいて撮影部100および寝台200を制御する。
【0013】
撮影部100は、架台120、架台制御部130および信号処理部140を含む。
【0014】
架台120は、磁石121、傾斜磁場コイル122、RFコイル123、受信コイル124およびレール125を含む。架台120の内部には、被検体10の撮影を行うための円筒状の撮影空間126が形成されている。この撮影空間126を軸として囲むように、磁石121、傾斜磁場コイル122およびRFコイル123が配置されている。撮影空間126の底面127には、レール125が設けられている。
【0015】
磁石121は、撮影空間126内に静磁場を発生する。この磁石121としては、例えば超伝導磁石が利用できる。磁石121として超電導磁石を用いる場合には、静磁場電源(図示せず)が設けられる。傾斜磁場コイル122は、磁石121の内周に配置される。傾斜磁場コイル122は、図示しない傾斜磁場電源から電力が供給されることで撮影空間126内の傾斜磁場を発生する。RFコイル123は、傾斜磁場コイル122の内周に配置される。架台制御部130からRF信号が供給されることによって、被検体10内部の水素原子核を励起するために高周波磁場を撮影空間124に照射する。RFコイル123は、被検体10から電磁波として放出されるMR信号を電気信号状態に変換し、変換後のMR信号を架台制御部130に出力する。受信コイル124は、寝台200に配置され、撮影時に寝台200によって撮影空間126内に送り込まれる。受信コイル124は、被検体10から電磁波として放出されるMR信号を電気信号状態に変換し、変換後のMR信号を架台制御部130に出力する。
【0016】
架台制御部130は、傾斜磁場制御部131、静磁場制御部132およびRF送受信部133を含む。
【0017】
傾斜磁場制御部131は、傾斜磁場電源を制御する。静磁場制御部132は、静磁場電源を制御する。RF送受信部133は、RFコイル123へRF信号を供給する。RF送受信部133は、RFコイル123および受信コイル124から出力されるMR信号についての受信処理を施した上で、信号処理部140へ出力する。またRF送受信部133は、傾斜磁場の発生、RF信号の送信およびMR信号の受信を所定のシーケンスに従って行うためのシーケンス制御を行う。
【0018】
信号処理部140は、演算部141および表示部142を含む。演算部141は、RF送受信部133から送られてきたMR信号から画像を再構成する。表示部142は、演算部141によって再構成された画像を表示する。表示部142としては、例えばCRT(cathode-ray tube)が利用可能である。
【0019】
寝台200は、寝台移動部210および機構部220を含む。寝台移動部210は、水平移動部211および寝台支持部212を含む。水平移動部211は、天板211aおよびミドルフレーム211bを含む。天板211aは、その上面に被検体10が載置される。また天板211aには、受信コイル124が配置される。ミドルフレーム211bは、天板211aを水平方向に移動可能に支持する。寝台支持部212は、水平移動部211を上下方向に移動可能に支持する。
【0020】
機構部220は、水平移動機構部221、位置検出器222および上下移動機構部223を含む。水平移動機構部221は、天板211aを水平移動させる。位置検出器222は、天板211aの位置を検出する。上下移動機構部223は、寝台支持部212を上下移動させる。
【0021】
操作部300は、操作部310および操作部320を含む。操作部310は、キーボードなどの入力デバイスや表示デバイスなどを含む。操作部310は、撮影を行うための撮影条件の入力などのような撮影部100の操作のためや、天板211a上に載置された被検体10を撮影空間126内の適切な位置に設定するための入力などのような寝台200の操作のために操作者により使用される。操作部320は、寝台200の操作だけを行うために操作者により使用される。そして、被検体10を移動する際に被検体10の近くでの操作が可能なように、操作部320は架台120に配置される。操作部310および操作部320は、操作者による操作の内容を示した信号をシステム制御部400に送る。
【0022】
システム制御部400は、CPUや記憶回路などを有する。システム制御部400は、操作部300からの入力信号に基づいて、MRI装置1の各部を総括制御する。
【0023】
次に、寝台200について説明する。
【0024】
図2は、寝台200の外観を示した斜視図である。
【0025】
上下移動機構部223は、床面に置かれ、蛇腹状のカバー部材によりカバーされている。寝台支持部212は、上下移動機構部223の上方に取り付けられている。水平移動機構部221および位置検出器222は、寝台支持部212に収納されている。天板211aは、寝台支持部212の上面に載置されている。
【0026】
この寝台200は、上下移動機構部223によって寝台支持部212を上下方向に移動させることにより、天板211aを上下方向に移動させることができる。また水平移動機構部221によって、天板211aを水平方向に移動させ、天板211aを撮影空間126に送り込むことができる。水平移動機構部221および上下移動機構部223の構造および動作は周知であるが、その詳細については図8乃至図15を参照しながら後述する。
【0027】
なお寝台200は、図2における左側が撮影空間126側を向くように設置される。そこで以下においては、図2の左側を前方と呼び、右側を後方と呼ぶこととする。
【0028】
天板211aには、撮影時に受信コイル124が載置される。受信コイル124としては、例えば頭部用、頭頸部用、胸部用、腹部用、脊椎用、肩用、心臓用などのような様々なタイプのものが適宜に使用される。複数の受信コイル124が、天板211aに同時に載置されることもある。なお、1つの受信コイル124が複数のエレメントを内蔵していることもある。
【0029】
図3は、受信コイル124の利用状態の一例を示した図である。
【0030】
図3においては、4つの受信コイル124が利用される状態を示している。なお、図3においてはこれら4つの受信コイル124を区別するために、これら4つの受信コイルに符号124a,124b,124c,124dをそれぞれ付している。受信コイル124a,124b,124c,124dはそれぞれ、胸部用、腹部用、脊椎用および頭頸部用である。以下においては、胸部用受信コイル124a、腹部用受信コイル124b、脊椎用受信コイル124cおよび頭頸部用受信コイル124dとそれぞれ称することとする。
【0031】
胸部用受信コイル124aは、被検体10の腹側に配置される。腹部用受信コイル124bは、被検体10の腹側に配置される。胸部用受信コイル124aおよび腹部用受信コイル124bは、それぞれ4列×4行のマトリクス状に配置された8つのコイルエメントを備えている。脊椎用受信コイル124cは、天板211aと被検体10の背との間に配置される。脊椎用受信コイル124cは、4列×8行のマトリクス状に配置された32個のコイルエレメントを備えている。脊椎用受信コイル124cに備えられたコイルエレメントは、体幅方向の両端に位置するコイルエレメントに比べて、これらのコイルエレメントに挟まれた中央行に位置するコイルエレメントが小さい。頭頸部用受信コイル124dは、天板211a上のヘッドレスト(図示せず)に組み合わせて使用される。
【0032】
図3に示した受信コイル124a〜124cは、全部で64(=16+16+32)個のコイルエレメントを備えている。これらのコイルエレメントは、必要に応じて選択的に使用することができる。すなわち、被検体10の腰部を撮影しようとする場合は、図3に太線FR1および太線FR4で囲って示されたコイルエレメントのみを有効とすれば良い。また、被検体10の膝部を撮影しようとする場合は、図3に太線FR2および太線FR5で囲って示されたコイルエレメント、あるいは、太線FR3および太線FR6で囲って示されたコイルエレメントのみを有効とすれば良い。
【0033】
さて、図2に示すように天板211aには、その前方の端部および後方の端部に、接続ポート取付部230、240がそれぞれ設けられている。接続ポート取付部230,240は、天板211aの幅とほぼ同じ幅に形成されている。接続ポート取付部230は、接続ポート231〜234を備えている。接続ポート取付部240は、接続ポート241〜245を備えている。すなわち、天板211aには合計9個の接続ポートが取り付けられているが、前方の4個の接続ポート231〜234と、後方の5個の接続ポート241〜245とに分散して配置されている。
【0034】
接続ポート231〜234,241〜245には、受信コイル124のケーブルが接続される。接続ポート231には、例えば頭頸部用受信コイル124dのケーブルが接続される。接続ポート232には、例えば胸部用受信コイル124aが接続される。接続ポート233,234には、例えば図3に示されていない局所用の受信コイル124が接続される。接続ポート241には、例えば腹部用受信コイル124bのケーブルが接続される。接続ポート242,243には、脊椎用受信コイル124cのケーブルがそれぞれ接続される。脊椎用受信コイル124cは、コイルエレメントの数が多いために2本のケーブルを備えており、これらの2本のケーブルが接続ポート242,243にそれぞれ接続される。接続ポート244,245には、図3に示されていない受信コイル124が接続される。
【0035】
なお接続ポート231〜234,241〜245の全てまたは一部は、開閉可能な保護用の蓋をそれぞれ備えている。この蓋は、対応する対応する接続ポートが未使用である場合には閉じられる。
【0036】
胸部用受信コイル124a、腹部用受信コイル124b、脊椎用受信コイル124cおよび頭頸部用受信コイル124dなどは、微弱なMR信号を確実に信号処理部140へ伝送するためにMR信号を増幅する増幅器を備えていることが多い。しかし、例えば接続ポート233,234に接続される局所用の受信コイルは、それ自体が小型のために増幅器を組み込むことが困難である。このため、増幅器を接続ポート233、234付近に設置しておき、この増幅器により受信コイル124から出力されたMR信号を増幅した上で信号処理部140へ伝送することもある。
【0037】
図4は天板211aに脊椎用受信コイル124cおよび頭頸部用受信コイル124dを載置した状態における寝台200を示した斜視図である。
【0038】
天板211aの前方の端部に頭頸部用受信コイル124dが設置されている。また頭頸部用受信コイル124dの後端から天板211aの後方の端部の近傍までの間の天板211aの上部に脊椎用受信コイル124cが載置されている。ただし、脊椎用受信コイル124cは、接続ポート取付部240に接触しない程度の長さに形成されている。図4では図示していないが、被検体10は脊椎用受信コイル124cの上に横たわり、その頭部は頭頸部用受信コイル124dによって覆われる。なお、脊椎用受信コイル124cおよび頭頸部用受信コイル124dを所望の接続ポートに接続するためのケーブルは、図4では図示を省略している。
【0039】
次に、接続ポート231〜234,241〜245をRF送受信部133に電気的に接続するための信号伝送経路について説明する。
【0040】
受信コイル124は、通常は被検体10から放出されるMR信号の受信のために使用されるが、RF信号を送信するために使用されることもある。従って、接続ポート231〜234,241〜245は、RF送受信部133にケーブルによって電気的に接続される。そのケーブルは天板211aの移動に応じて引き摺られることになるが、そのような場合でも、伝送する信号のロスを少なくするとともに、ケーブルの捩れや絡みを防止する必要がある。
【0041】
この実施形態においては、受信コイル124のケーブルを架台120内に引き込むことなく、天板211aから寝台200を経てRF送受信部133へ接続している。このために、天板211aと寝台支持部212との間に形成される空間に、長さ方向に屈曲可能なケーブルガイドを配置し、接続ポート231〜234,241〜245のそれぞれに接続された配線ケーブルを、このケーブルガイドの内側に通らせている。なお、ケーブルガイドについては、図6および図7を参照して後述することとし、それに先立って図5を参照しながら、接続ポート231〜234,241〜245に接続された配線ケーブルをケーブルガイドに導く様子について説明する。
【0042】
図5は、天板211aの裏面を模式的に示した平面図である。
【0043】
図5に示すように、天板211aの裏面の接続ポート取付部240の付近に、寝台支持部212側へ向けて第1のケーブルガイド固定部251が設けられている。この第1のケーブルガイド固定部251に、ケーブルガイド260の一端が取り付けられている。そして、全ての接続ポート231〜234,241〜245にそれぞれ接続された配線ケーブル270が第1のケーブルガイド固定部251に集められ、さらにこの第1のケーブルガイド固定部251を経て、全ての配線ケーブル270がケーブルガイド260の内側に納められる。
【0044】
なお、接続ポート231〜234,241〜245から第1のケーブルガイド固定部251に至る配線ケーブル270をそれぞれ1本の線で示しているが、これは図が複雑になるのを避けるために簡略化したためであって、実際には各配線ケーブル270はそれぞれ信号の授受などに必要な数の芯線を備えている。また、配線ケーブル270はたるみがないように、天板211aの裏面に例えば接着などの方法で固定してある。よって、各接続ポート231〜234,241〜245、第1のケーブルガイド固定部251および配線ケーブル270は、天板211aとともに移動し、図5に示す状態が常に維持される。
【0045】
図6はケーブルガイド260の概略構成を示す図である。図6(a)は平面図であり、図6(b)は側面図である。
【0046】
ケーブルガイド260は、断面がコの字状をした第1のパーツ261と、平板状の第2のパーツ262と、連結用の軸263と、蓋部材(図示せず)とから構成されている。このケーブルガイド260は、多数の第1のパーツ261を同じ向きで一定の間隔で並べた状態で、隣接する第1のパーツ261どうしを第2のパーツ262でそれぞれ連結して構成される。第2のパーツ262は、2つが第1のパーツ261の上面と下面にそれぞれ当てられて配置される。第2のパーツ262はその両端で、それぞれ異なる第1のパーツ261に対して軸263によって回転可能に支持される。かくしてケーブルガイド260は、多数の第1のパーツ261と第2のパーツ262とを交互に配列して連結することによって帯状に形成されている。そしてケーブルガイド260は、第1のパーツ261と第2のパーツの接続部のそれぞれにおいて、軸263によって自由に屈曲することができる。なお、第1のパーツ261、第2のパーツ262および軸263により達成された構造においては、第1のパーツ261が開放されている側の側面が、全長に渡って開放された状態となっている。
【0047】
このように形成されたケーブルガイド260の一方の端部260Xは、図5に示すように第1のケーブルガイド固定部251に固定される。第1のケーブルガイド固定部251に集められた配線ケーブル270が、このケーブルガイド260の開放されている側面側からケーブルガイド260の内部に引き込まれる。そして、第1のパーツ261の開放されている側面に、適宜図示しない蓋部材を嵌め込むことによって、配線ケーブル270がケーブルガイド260からはみ出さないように抑えられる。
【0048】
図7は寝台200におけるケーブルガイドの装着状態および天板211aの移動に伴うケーブルガイド260の状態変化を示す斜視図である。
【0049】
ケーブルガイド260の他方の端部260Yは、第2のケーブルガイド固定部252に固定される。第2のケーブルガイド固定部252は、寝台支持部212の長手方向の中間部付近にて寝台支持部212に取り付けられている。第2のケーブルガイド固定部252には、ケーブルダクト253が取り付けられている。ケーブルダクト253は、寝台支持部212の長手方向に伸びている。ケーブルダクト253はさらに、上下移動機構部223を覆っている蛇腹状のカバー部材の内側を経由してRF送受信部133に達する。
【0050】
さて、寝台支持部212は、上下移動機構部223によって上下方向には移動されるものの、水平方向には移動しない。このため寝台支持部212は、水平方向に移動する天板211aに対しては静止状態に置かれるものである。そして、ケーブルガイド260は、移動する天板211aに取り付けられている第1のケーブルガイド固定部251と、静止している寝台支持部212に取り付けられている第2のケーブルガイド固定部252との間を結合することとなる。このため、ケーブルガイド260は、水平移動機構部221による水平方向への天板211aの最大移動距離を端部260Xが移動可能な長さとする。
【0051】
従ってケーブルガイド260は、天板211aがホームポジションから最大移動距離を移動した位置にあるときに、第1ケーブルガイド固定部251と第2のケーブルガイド固定部252との間をほぼ直線状に結合する状態をなす。ケーブルガイド260は、天板211aが上記以外の位置にあるときに、途中で折り返すように所定の曲率を維持した状態で第1ケーブルガイド固定部251と第2のケーブルガイド固定部252との間を結合する。なお、接続ポート231〜234,241〜245に接続される配線ケーブル270は極力短いことが、MR信号の減衰を防止したりRF信号の影響を低減したりするために好ましい。このため、寝台支持部212内に置かれるケーブルガイド260の長さをできるだけ短くすることが好ましいことから、第2のケーブルガイド固定部252は、寝台支持部212の長手方向の中間部付近に、位置の調整を可能とするように設けるのが良い。
【0052】
天板211aの移動に伴うケーブルガイド260の様子について、図7を参照してさらに説明する。
【0053】
ここで図7(a)は、天板211aがホームポジションにある場合におけるケーブルガイド260の状態を示している。図7(b)は、天板211aがホームポジションから前方へとかなり進んだ場合におけるケーブルガイド260の状態を示している。ただし、図7(a)および図7(b)では、ケーブルガイドの状態を分かり易くするために、ケーブルガイド260を寝台200から引き出して示している。図7(c)は、天板211aがホームポジションから最大移動距離近くまで前方へ進んだ場合におけるケーブルガイド260の様子を示ている。図7(c)に示す状態では、天板211aが撮影空間126内に位置することになる。なお、図7(c)では、ケーブルガイド260が寝台支持部212に収まった状態として示している。
【0054】
さて既に述べたように、ケーブルガイド260の端部260Xは、天板211aの後方に設けられた第1のケーブルガイド固定部251に結合され、ケーブルガイド260の端部260Yは、寝台支持部212の中間部付近に設けられた第2のケーブルガイド固定部252に結合されている。そこで図7(a)に示すように、天板211aがホームポジションにある状態では、ケーブルガイド260は、第1のケーブルガイド固定部251側から直線状に伸び、第2のケーブルガイド固定部252側で屈曲して略J字状になって寝台支持部212の内側に這っている。なお、図7(a)における太い矢印は、ケーブルガイド260の端部260X,260Yが結合される概略位置を表している。
【0055】
そして、天板211aが前方へと移動されるのに従って、ケーブルガイド260の端部260Xも前方へと進み、端部260Yは同じ位置に留まっている。天板211aがあある程度移動されると、やがて端部260Xと端部260Yとが近接して、ケーブルガイド260は略U字状を呈することとなる。
【0056】
その後、さらに天板211aが前方へ進んだ状態では、図7(b)に示すように、ケーブルガイド260は逆J字状に屈曲することとなる。なお図7(b)においても、太い矢印はケーブルガイド先端部260X,260Yが結合される概略位置を表している。そして、天板211aがホームポジションから最大移動距離前方へ進んだ状態では、図7(c)に示すように、ケーブルガイド260はほぼ直線状となる。
【0057】
なお、図8乃至図15を参照して後述するように、天板211aは寝台支持部212よりも前方へ迫り出して支持することが可能となっている。これは、水平移動部211にミドルフレーム211bを備え、ミドルフレーム211bに天板211aを支持させることによって実現している。このようなミドルフレーム211bを備えることによって天板211aの最大移動距離を大きくしていても、本実施形態のケーブルガイド260により配線ケーブル270を常に適正な姿勢に維持することができる。
【0058】
以下、図8乃至図15を参照して寝台200のより詳細な構成について説明する。
【0059】
図8は天板211aの構成の詳細を示した図である。図8(a)は寝台200を上方から見た平面図であり、図8(b)は寝台200の側面図である。そして図8は、天板211aがホームポジションに位置している状態を示している。以下の説明においては、図8(a)における左側を前方、右側を後方、上側を右方、下側を左方とそれぞれ呼ぶことにする。なお、接続ポート取付部230、240の図示は省略してある。
【0060】
天板211aは、天板本体51、複数のローラ付支持脚52、天板連結部53および2つのミドルフレーム保持部54とにより構成される。天板本体51は、被検体10を載置するための長方形の薄板である。ローラ付支持脚52は、天板本体51を前方および後方の長手方向への移動を滑らかに行うことを可能としつつ寝台支持部212上に支持する。天板連結部53は、水平移動機構部221からの駆動力を天板本体51に伝達する。ミドルフレーム保持部54は、ミドルフレーム211bを保持する。
【0061】
ローラ付支持脚52は、天板本体51の長辺側両端部近傍の位置にて天板本体51の下面に取り付けられている。ローラ付支持脚52は、天板本体51の長辺の全体に亘って、一定の間隔で配置されている。このローラ付支持脚52によって、天板本体51は寝台支持部212上を天板本体51の長手方向に滑らかに移動することができる。また、天板本体51は、撮影空間126ではレール125上を長手方向に円滑に移動することができる。
【0062】
天板連結部53は、天板本体51の下面の後方の端部近傍に配置され、天板本体51と水平移動機構部221の一部とを連結している。そして、水平移動機構部221から伝達される駆動力を天板本体51に伝達し、天板211aを前方または後方に移動させる。
【0063】
2つのミドルフレーム保持部54は、複数のローラ55を軸支するため、天板本体51の下面の天板連結部53の左右に平行に離間して配置され固定されている。そして、ミドルフレーム保持部54が配置された対向側の面にはそれぞれミドルフレーム211bに係合する複数のローラ55が配置され、ローラ55を介してミドルフレーム211bを長手方向に移動可能に保持している。
【0064】
天板本体51の上に被検体10が載置され、さらに水平移動機構部221が駆動されると、ミドルフレーム211bおよび天板連結部53を介して天板本体51が駆動されることにより、天板本体51はローラ付支持脚52のローラの回転によって寝台支持部212上を長手方向(前後方向)に滑らかに移動する。
【0065】
図9はミドルフレーム211bの構成の詳細を示した図である。図9(a)は天板本体51の一部を切り欠いて示した平面図であり、図9(b)は寝台200の側面図である。そして図9は、天板211aがホームポジションに位置している状態を示している。
【0066】
ミドルフレーム211bは、ミドルフレーム本体61およびミドルフレーム連結部62とにより構成される。ミドルフレーム本体61は、天板211aの下側に配置される。ミドルフレーム連結部62は、水平移動機構部221からの駆動力をミドルフレーム本体61に伝達する。ミドルフレーム本体61は、天板211aの下面に天板211aの長手方向に沿って配置されている。ミドルフレーム本体61は、前方端部が天板211aの前方端部よりも後方に位置し、後方端部が天板211aの後方端部よりも前方の端部近傍に位置している。
【0067】
図10は寝台200を前方から見て水平移動機構部221を抽出して示した構成図である。
【0068】
この図10に示すようにミドルフレーム本体61は、天板211aの幅方向に平行した鉛直断面の形状がI形をなし、そのI形の両側にローラ55が係合している。図10に示すようにミドルフレーム連結部62は、ミドルフレーム本体61の下面の後方端部よりも前方にあって、かつ天板211aの天板連結部53の右斜め下に配置され、ミドルフレーム本体61と水平移動機構部221の一部とを連結している。そして、水平移動機構部221から伝達される駆動力をミドルフレーム本体61に伝達し、ミドルフレーム本体61をホームポジションから前方に移動させる。寝台支持部212は、天板本体51とほぼ同じ長方形の上面を有していて、この上面にローラ付支持脚52が載置される。そして、水平移動機構部221からの駆動力をミドルフレーム211bおよび天板211aに伝達するための寝台支持部連結部13を備え、天板211aを長手方向へ水平移動可能に支持している。
【0069】
図9に示すように、寝台支持部連結部13は、ミドルフレーム本体61の前方端部よりも後方に配置され、寝台支持部212と水平移動機構部221の一部とを連結している。そして、寝台支持部連結部13は、水平移動機構部221からの駆動力をミドルフレーム本体61に伝達する。
【0070】
次に、図10および図11を参照して水平移動機構部221の構成の詳細を説明する。
【0071】
図11は天板211aがホームポジションに位置する状態における水平移動機構部221を示す図である。図11(a)は、寝台200の上部を上方から見て水平移動機構部221を抽出した構成図であり、図11(b)は寝台200の側部を左方から見て水平移動機構部221を抽出した構成図である。
【0072】
水平移動機構部221は、寝台支持部212およびミドルフレーム211bに配置される。寝台支持部212に配置される水平移動機構部221の機構は、モータ40、駆動プーリ41、ベルト42、入力プーリ43、ベルト45およびアイドルプーリ46とを含む。モータ40は、水平移動部211を駆動して天板211aを移動させるための動力源でる。駆動プーリ41は、モータ40の駆動力をベルト42に伝達する。入力プーリ43は、駆動プーリ41と対をなし、ベルト42からの駆動力を出力プーリ44に伝達する。ベルト45は、出力プーリ44からの駆動力をミドルフレーム211bに伝達する。出力プーリ44は、ベルト45が巻回される。アイドルプーリ46は、出力プーリ44と対をなす。
【0073】
また、ミドルフレーム211bに配置される水平移動機構部221の機構は、アイドルプーリ47、ベルト48およびアイドルプーリ49を含む。ベルト48は、ミドルフレーム211bに伝達されたベルト45からの駆動力を天板211aに伝達する。アイドルプーリ47,49は対をなし、ベルト48が巻回される。そして、対をなす駆動プーリ41と入力プーリ43およびその間のベルト42、対をなす出力プーリ44とアイドルプーリ46およびその間のベルト45、ならびに対をなすアイドルプーリ47,49およびその間のベルト48には、駆動力を伝達するためにそれぞれ噛み合い歯が形成されている。なお、アイドルプーリ46およびアイドルプーリ49や、出力プーリ44およびアイドルプーリ47は、ホームポジションではそれぞれ同じ位置に配置されている。また下段のベルト45と上段のベルト48は、同じ長さを有している。
【0074】
モータ40は、寝台支持部212に固定されている。そして、システム制御部400により、モータ40の回転数、回転方向、および回転速度などが制御される。ベルト42は、モータ40の回転軸に固定された駆動プーリ41および入力プーリ43に巻回されている。モータ40の駆動力は、駆動プーリ41およびベルト42を介して入力プーリ43に伝達される。入力プーリ43は、駆動プーリ41よりも多い歯数を有する。入力プーリ43は、ミドルフレーム211bのミドルフレーム連結部62の後方の近傍に配置され、回転可能に寝台支持部212に支持されている。入力プーリ43の回転軸は、寝台支持部212の幅方向に平行するとともに水平である。そして、出力プーリ44は、入力プーリ43と共有の回転軸を有し、入力プーリ43と同じ方向に同じ回転数だけ回転して、入力プーリ43からの駆動力をベルト45に伝達する。
【0075】
ベルト45は、寝台支持部212の長手方向に平行に、かつ上側および下側のベルト面がそれぞれ水平になるように配置され、出力プーリ44とアイドルプーリ46との間に巻回されている。また、出力プーリ44近傍のベルト45の上側の一部とミドルフレーム本体61とがミドルフレーム連結部62で連結されている。そして、出力プーリ44からの駆動力を、ミドルフレーム連結部62を介してミドルフレーム本体61に伝達して、ミドルフレーム211bを長手方向に水平移動させる。
【0076】
ベルト48は、ミドルフレーム本体61の上面および下面のそれぞれの近傍に上側および下側のベルト面が水平になるように配置され、アイドルプーリ47,49に巻回されている。アイドルプーリ47,49は、ミドルフレーム211bに回転移動可能に支持されている。アイドルプーリ47の近傍のベルト48の上側の一部と天板211aとが天板連結部53で連結されている。アイドルプーリ49の近傍のベルト48の下側の一部と寝台支持部212とが寝台支持部連結部13で連結されている。そして、ベルト45からミドルフレーム本体61に伝達された駆動力を、寝台支持部連結部13および天板連結部53を介して天板本体51に伝達して、天板211aをミドルフレーム211bと同じ方向に水平移動させる。
【0077】
位置検出器222は、図10に示すように入力プーリ43に取り付けられ、エンコーダなどを用いて入力プーリ43の回転方向および回転数を検出する。システム制御部400は、位置検出器222からの出力信号に基づいてモータ40を制御して、天板211aの位置を設定する。
【0078】
このように構成された水平移動機構部221は、一系統の簡単な構成でミドルフレーム211bを長手方向に水平移動すると共に、天板211aをミドルフレーム211bと同じ方向に水平移動することができる。
【0079】
次に、図12を参照して、上下移動機構部223の構成の詳細について説明する。
【0080】
図12は上下移動機構部223の構成を示した側面図である。
【0081】
上下移動機構部223は、リンク機構71、油圧シリンダ72、油圧ユニット73およびリンクベース74を含む。リンク機構71はさらに、アーム75a,75b,76a,76b、回動軸77、支持軸78a,78bおよびガイド79a〜79dを含む。
【0082】
アーム75a,75bは同じ長さを持ち、寝台支持部212の幅方向(図12の奥行き方向)に離間して互いに平行に配置されている。このため図12では、手前側に位置するアーム75aのみが図示され、アーム75bはアーム75aの背面に隠れている。アーム75a,75bは、リンクベース74の幅方向の両端部にそれぞれ一端が回動可能に支持されている。また、アーム75a,75bのそれぞれの他端が、ガイド79a,79bに水平方向にスライド可能に支持されている。ガイド79a,79bは、寝台支持部212の下面の幅方向の両端部に設けられている。このため図12では、手前側に位置するガイド79aのみが図示され、ガイド79bはガイド79aの背面に隠れている。アーム76a,76bは、アーム75a,75bと同じ長さを持ち、寝台支持部212の幅方向に離間して互いに平行に配置されている。このため図12では、手前側に位置するアーム76aのみが図示され、アーム76bはアーム76aの背面に隠れている。アーム76a,76bは、その中央部でアーム76a,76bとそれぞれ交差している。そして、アーム76a,76bの一端は、アーム75a,75bの一端の上方に位置し、寝台支持部212の下面に回動可能に支持されている。また、アーム76a,76bの他端は、アーム75a,75bの他端の下方に位置し、ガイド79c,79dに水平方向にスライド可能に保持されている。ガイド79c,79dは、リンクベース74の幅方向の両端部に設けられている。このため図12では、手前側に位置するガイド79cのみが図示され、ガイド79dはガイド79cの背面に隠れている。
【0083】
回動軸77は、その一端がアーム75aとアーム76aとの交差部分にてアーム75aおよびアーム76aのそれぞれに形成された穴に挿入され、他端がアーム75bとアーム76bとの交差部分にてアーム75bおよびアーム76bのそれぞれに形成された穴に挿入されている。支持軸78a,78bは、それぞれ水平に、かつ互いに平行して配置される。支持軸78aは、その一端がアーム76aのアーム75aとの交差部分の上方に固定され、他端がアーム76bのアーム75bとの交差部分の上方に固定されている。また、支持軸78bは、その一端がアーム75aのアーム76aとの交差部分の下方に固定され、他端がアーム75bのアーム76bとの交差部分の下方に固定されている。
【0084】
油圧シリンダ72は、支持軸78a,78bのそれぞれの中央部に一端および他端が支持されている。油圧ユニット73は、油圧シリンダ72へ圧油を送る油圧ポンプおよび切換弁などを内蔵し、油圧シリンダ72の長さを調整する。
【0085】
このように構成された上下移動機構部223は、システム制御部400の制御の下に油圧ユニット73によって油圧シリンダ72を伸縮させて、支持軸78a,78bを駆動する。そうすると、支持軸78a,78bの駆動力により、アーム75a,75b,76a,76bがそれぞれの一端部および回動軸77を軸として回動すると共に、他端がガイド79a,79b,79c,79dをスライドして、寝台移動部210を上下方向に移動させる。
【0086】
次に、寝台200の動作を説明する。
【0087】
天板211aに被検体10が載置された後、寝台移動部210の上下位置設定操作が操作部300にて操作者により行われると、システム制御部400は、上下移動機構部223を制御して、寝台支持部212の上面が撮影空間126に設けられたレール125の高さに一致する位置に寝台移動部210を設定する。そして、撮影空間126内の撮影位置に被検体10を移動するために、天板位置設定操作が操作部300にて操作者により行われると、システム制御部400は、水平移動機構部221を制御して水平移動部211を移動させて、天板211aを撮影空間126の撮影位置に設定する。また、撮影が終了した後、ホームポジションへの復帰操作が操作部300にて操作者により行われると、システム制御部400は、水平移動機構部221を制御して水平移動部211を移動させて、天板211aを寝台支持部212上のホームポジションに水平移動する。
【0088】
図13は撮影空間126の撮影位置へと天板211aが移動しつつある状態を示す図である。図13(a)は、寝台200の上部を上方から見た図であり、図13(b)は寝台200の側部を左方から見た図である。
【0089】
天板211aをホームポジションから例えば矢印L1方向に距離2Lを移動させる操作が操作部300にて操作者により行われると、システム制御部400は、水平移動機構部221に天板211aの位置設定を指示する。水平移動機構部221は、システム制御部400の指示に応じて、モータ40が矢印R1方向に回転することにより、水平移動部211をホームポジションからL1方向へ水平移動させる。そして、ミドルフレーム211bをホームポジションから距離L離れた位置に設定し、天板211aを撮影空間126のレール125および寝台支持部212上の距離2L離れた位置に設定する。また、ホームポジションへの復帰操作が操作部300にて操作者により行われると、システム制御部400の指示の下にモータ40が矢印R2方向に回転することにより、水平移動部211をL2方向へ水平移動してホームポジションに設定する。
【0090】
続いて、水平移動部211をL1方向へ移動する際の水平移動機構部221の動作を、図14を参照して説明する。図14は水平移動機構部221の動作を説明するための図である。なお、図14(a)は、寝台200の上部を上方から見た図であり、図14(b)は寝台200の側部を左方から見た図である。
【0091】
水平移動機構部221のうちの寝台支持部212に支持される機構では、モータ40がR1方向に回転することにより、駆動プーリ41およびベルト42を介して、入力プーリ43および出力プーリ44をR1方向に回転させる駆動力が伝達される。この出力プーリ44の駆動力は、ベルト45をL1方向に移動させる駆動力として伝達される。
【0092】
水平移動機構部221のうちのミドルフレーム211bに支持される機構では、ベルト45の駆動力により、ミドルフレーム連結部62を介してベルト45と連結されたミドルフレーム本体61に、ミドルフレーム211bをL1方向に移動させる駆動力が伝達される。このミドルフレーム本体61の駆動力により、ミドルフレーム本体61に保持されたアイドルプーリ47,49にL1方向への駆動力が伝達される。このアイドルプーリ47,49の駆動力により、アイドルプーリ47,49に巻回されているベルト48にL1方向への駆動力が伝達される。しかしながら、ベルト48は、寝台支持部連結部13を介して寝台支持部212と連結されているので、アイドルプーリ47,49をR1方向に回転させてベルト48をL1方向に移動させる駆動力として伝達される。そして、ベルト48の駆動力により、天板連結部53を介してベルト48と連結された天板本体51に天板211aをL1方向に移動する駆動力が伝達され、天板211aがL1方向に移動される。
【0093】
次に、ミドルフレーム211bおよび天板211aの移動距離について説明する。
【0094】
モータ40のR1方向への所定の回転数の回転により、ベルト45の上側のほうがL1方向に距離Lを移動すると、ミドルフレーム連結部62を介してベルト45と連結されたミドルフレーム本体61も距離Lを移動する。そして、ミドルフレーム211bの移動により、ベルト48の上側がL1方向に距離Lを移動し、天板連結部53を介してベルト48と連結された天板211aはミドルフレーム本体61上でL1方向に距離Lを移動する。即ち、ミドルフレーム本体61がL1方向に距離Lを移動する間に、天板211aは、ミドルフレーム本体61上を距離L移動する。これにより、天板211aは、寝台支持部212に対してミドルフレーム本体61の倍の速度で、ミドルフレーム本体61と同じ方向に2倍の距離2Lを移動し、寝台支持部212からミドルフレーム本体61よりも離れた位置に設定される。
【0095】
そして、ミドルフレーム本体61は、ミドルフレーム連結部62がアイドルプーリ46近傍に達する位置まで移動可能である。また、天板211aは、天板連結部53がアイドルプーリ49近傍に達する位置まで移動可能である。ここで、ホームポジションにおけるミドルフレーム連結部62とアイドルプーリ46近傍の間、および天板連結部53とプーリ49近傍の間を図8(b)に示した距離Lmax(Lmax>L)とする。そうすると図15に示すように、ミドルフレーム本体61はホームポジションからL1方向に距離Lmax離れた寝台支持部212および撮影空間126の底面127の上方まで移動する。また、天板211aは、ホームポジションからL1方向に距離Lmaxの2倍の距離2Lmax離れた撮影空間126のレール125上まで移動する。このように、天板211aを寝台支持部212から距離2Lmax離れた撮影空間126に設定することができる。
【0096】
なお、ホームポジションにおけるミドルフレーム連結部62とアイドルプーリ46近傍の間、および天板連結部53およびアイドルプーリ49近傍の間を距離Lmaxよりも更に広げることにより、天板211aを更にホームポジションから離れた位置に設定することができる。
【0097】
以上述べたように、天板211aの下側にミドルフレーム211bおよび寝台支持部212を配置し、寝台支持部212およびミドルフレーム211bに一系統の簡単な構成による水平移動機構部221を配置することにより、ミドルフレーム211bを天板211aと共に長手方向に移動し、更にミドルフレーム211bの移動により天板211aをミドルフレーム211bと同じ方向に移動し、天板211aをミドルフレーム211bよりも離れた位置に設定することができる。これにより、長手方向における天板211aの延長を防ぐことができるので、寝台200の大型化を防ぐことができる。
【0098】
そして寝台200によれば、天板211aを寝台支持部212に対して離れた位置へ水平に移動することができる。すなわち、撮影空間126内へ、天板211aを長い距離にわたって水平に連続的に移動させることができる。従って、均一な磁場を呈する静磁場領域が限られている中で、近時被検体の全身撮影をしたいとの要望が強く、それに応えて、被検体10の全身像のような広範囲にわたるMR画像を撮影することが容易となる。
【0099】
なお、被検体10を載置した天板211aを移動して、被検体10の体軸方向における複数の撮影部位で収集したシリーズ画像データの各々に対して、付帯情報として撮影部位や撮影条件を付加しておく。これによって、所望の撮影条件における複数撮影部位のシリーズ画像データを効率よく選択して表示することが可能となる。
【0100】
すなわち、通常の撮影では、1つの撮影部位においてコロナル断面(被検体の正面から見た縦断面)、サジタル断面(被検体の側面から見た縦断面)、アキシャル断面(被検体の体軸に垂直な横断面)等の複数の撮影断面を設定する。更に、これらの撮影断面の各々に対して、例えば、T1強調画像、T2強調画像、MRA(MRアンギオ)画像等の複数の画像種の画像データが所定スライス間隔で複数枚収集される。なお、上述の撮影断面や画像種を纏めて撮影条件と呼び、この撮影条件の各々において所定スライス間隔で時系列的に収集される複数枚の画像データをシリーズ画像データと呼ぶ。
【0101】
そして、磁石121、傾斜磁場コイル122、RFコイル123によって静磁場、傾斜磁場およびRF磁場が形成された撮影空間126に、天板211aに載置された被検体10をその体軸方向に所定間隔で移動させることによって設定される複数の撮影部位(頭部、胸部、腹部、脚部など)の各々において、複数の撮影条件におけるシリーズ画像データを生成し、このシリーズ画像データに上述の撮影条件および撮影部位の情報を付加して一旦保存する。
【0102】
次に、所望の撮影条件が付加されている複数撮影部位におけるシリーズ画像データの中から、所望の撮影条件が付加されているシリーズ画像データを抽出し、抽出した複数撮影部位におけるシリーズ画像データに対する代表サムネールデータを撮影部位毎に生成する。そして、得られた複数の代表サムネールデータを被検体10の人体モデルに示された撮影部位に対応させて表示し、更に、表示された複数の代表サムネールデータの中から選択した代表サムネールデータに対応するシリーズ画像データを一覧表示する。
【0103】
これにより、被検体10を載置した天板211aを移動させながら、前記被検体10の体軸方向における複数の撮影部位にて広範囲のシリーズ画像データを収集することが可能となり、収集した広範囲のシリーズ画像データを連続して表示する際、シリーズ画像データの各々に付帯情報として付加された撮影部位や撮影条件の情報に基づいて所望の撮影条件における複数撮影部位のシリーズ画像データを効率よく選択して表示することが可能となる。
【0104】
また、所望の撮影部位におけるシリーズ画像データを選択する際、撮影部位毎に生成されたシリーズ画像データの代表サムネールデータを用いてシリーズ画像データの選択を行なうことにより選択作業は更に容易となる。更に、上述の代表サムネールデータは、当該被検体10の人体モデルに示された撮影部位に対応させて表示されるため、代表サムネールデータから撮影部位を判定することが困難な場合であっても所望の撮影部位に対する代表サムネールデータを正確に選択することが可能となる。
【0105】
ところで寝台200は、ストレッチャーとで共用可能なストレッチャー用天板をさらに含む。
【0106】
図16はストレッチャー用天板250の外観およびその寝台200への装着状態を示した図である。
【0107】
ストレッチャー用天板250は、天板211a上に載置される。ストレッチャー用天板250の使用時には、脊椎用受信コイル124cや頭頸部用受信コイル124dは、ストレッチャー用天板250に載置される。ストレッチャー用天板250は、接続ポート取付部230,240、あるいは接続ポート231〜234,241〜245に干渉しない形状に予め形成されていて、天板211a上に密接する。
【0108】
図17は天板211aの前方側の端部を上方から見た平面図である。
【0109】
この図17に示すように、ストレッチャー用天板250は、前方端部の幅方向の両側は、接続ポート取付部230との干渉を避けるために段状に切欠してある。またストレッチャー用天板250の後端が、接続ポート取付部240に当たらないように、ストレッチャー用天板250の長さを天板211aよりも短くしてある。
【0110】
従って、天板211a上にストレッチャー用天板250が載置された状態では、接続ポート231〜234,241〜245を避けて天板211aにストレッチャー用天板250が密着する。そして、ストレッチャー用天板250が載置されていても、受信コイル124のケーブルと接続ポート231〜234,241〜245との接続には何ら支障を来すことがない。
【0111】
さて、ストレッチャー用天板250は、天板221a上から取り外して、ストレッチャーに載置することができる。そして、被検体10を、ストレッチャーに載置されたストレッチャー用天板250に寝かせた状態でMRI装置1まで搬送してくれば、被検体10をストレッチャー用天板250ごとに天板221a上に載置することが可能である。
【0112】
一方、ストレッチャーは、一部が大きく開放した構造をなし、載置しているストレッチャー用天板250を天板221aの上方に位置させるような位置まで、寝台200に干渉することなく移動可能となっている。なお、ストレッチャーに載置されたストレッチャー用天板250を天板221aの上方に位置するようにストレッチャーを位置させることを、以下においては寝台200とストレッチャーとの結合と称する。
【0113】
ストレッチャーは、寝台200の左方または右方から寝台200に結合させる第1のタイプと、寝台200の後方から寝台200に結合させる第2のタイプとが考えられる。
【0114】
図18は第1のタイプのストレッチャー500を寝台200に結合させる以前の状態を示す斜視図である。
【0115】
図18に示す状態では、寝台200は架台120の正面を向くように真直ぐの向き、すなわち撮影空間126の延長線に沿う向きに配置されている。このとき寝台200の高さは、上下移動機構部223によって低位置になるように下げてある。そして、被検体10を載せて運んできたストレッチャー500を寝台200の右方に止めている。
【0116】
このストレッチャー500の図18に示す状態における右方には、長手方向のフレーム501が設けられている。しかしストレッチャー500の図18に示す状態における左方には、フレーム501に対応したフレームが存在せず、ストレッチャー500を寝台200側へ移動させ、結合させることが可能である。つまり、ストレッチャー500に載置されたストレッチャー用天板250を天板211aの真上に位置させることができる。なお被検体10は、ストレッチャー用天板250上に載置されている。
【0117】
この状態では、天板211aとストレッチャー用天板250との間に、かなりの空間がある。しかし、上下移動機構部223を駆動して寝台支持部212を上昇させることによって、天板211aの表面がストレッチャー用天板250の裏面に密着し、その状態で被検体10を撮影空間126へ送り込むことができる。
【0118】
以上のようにMRI装置1は、第1のタイプのストレッチャー500に適応する。しかしながら第1のタイプのストレッチャー500は、長手方向のフレームを片側にしか設けることができないために、必要な強度を確保するためには、高強度な材質や特殊な構造を採用する必要があり、コスト面で不利となる。
【0119】
これに対して第2のタイプのストレッチャーならば、その長手方向を寝台200の長手方向に合わせた状態で、寝台200の後方から寝台200の長手方向へとストレッチャーを移動させることにより、寝台200に結合させることができる。このことから、ストレッチャーの長手方向のフレームは両側共に設けておくことができるから、第1のタイプに比べて容易に強度を向上することができる。
【0120】
しかしながら、第2のタイプのストレッチャーを寝台200に結合させるためには、寝台200の長手方向とストレッチャーの長手方向とを一致させた状態で、寝台200とストレッチャーとを直線状に並べる必要がある。このため、寝台200の後方に十分なスペースが必要となるが、そのスペースを確保するのが難しい場合も多い。
【0121】
そこでMRI装置1は、第2のタイプのストレッチャーの使用時における利便性を向上するための機能として、寝台200を水平方向に回転させる機能を有している。
【0122】
図19は第2のタイプのストレッチャー600を寝台200に結合させるときの経過を示した模式図である。なお図19においては、被検体10の図示は省略している。
【0123】
寝台200は、円筒形の撮影空間126の中心軸に対して所定角度範囲内で向きを変えられるように、床上を水平に回転できるように設置されている。上記の角度範囲は、寝台200の長手方向が撮影空間126の中心軸方向に一致する状態(以下、基準状態と称する)に対して最大90度とする。寝台200は、時計回り方向および反時計回り方向のいずれか一方のみに回転可能であっても良いが、勿論両方向に回転可能であっても良い。
【0124】
図19(a)は、寝台200を基準状態から時計回り方向へ約45度回転させた状態を示している。この状態にある寝台200の後方から、図19(a)に示したようにストレッチャー600を接近させる。そのままストレッチャー600を寝台200方向へ進めると、図19(b)に示すように、寝台200の所定位置にストレッチャー600が結合される。その後、ストレッチャー600とともに寝台200を反時計回り方向に回転させ、基準状態に戻すと、図19(c)に示すように、寝台200およびストレッチャー600は、それぞれの長手方向が撮影空間126の中心軸方向に一致される。
【0125】
なお、ストレッチャー600を寝台200に結合させる際の寝台200の角度は45度には限らず、寝台200の後方にストレッチャー600を配置するための十分な空間を確保できる任意の角度とすれば良い。
【0126】
図20は寝台200に結合されたストレッチャー600に載置されていたストレッチャー用天板250を撮影空間126へ送り込むときの経過を示した模式図である。なお、図20において、被検体10の図示は省略している。
【0127】
図20(a)は、寝台200に結合されたストレッチャー600が結合された状態を示しており、図19(c)と同一の状態を示している。この状態では、天板211aとストレッチャー用天板250との間に、かなりの空間がある。次のステップとして、上下移動機構部223を駆動して寝台支持部212を上昇させる。これによって、天板211aの表面がストレッチャー用天板250の裏面に密着することになる。このまま天板211aが撮影空間126へ挿入するための所定高さに達するまで、寝台支持部212を上昇させる。この状態を図20(b)に示してある。
【0128】
天板211aが所定高さ位置になると上下移動機構部223の駆動を停止し、次に水平移動部211を撮影空間126へと移動させるために、水平移動機構部221を駆動する。従って、ミドルフレーム211bに追従して天板211aが撮影空間126へ送り込まれ、これに伴ってストレッチャー用天板250も撮影空間126へ送り込まれる。図20(c)は、ストレッチャー用天板250を載せた状態で天板211aが撮影空間126に送り込まれた状態を示している。
【0129】
撮影が終了すると天板211aはホームポジションまで水平方向に引き戻される。その後、寝台支持部212を下降させることによって、ストレッチャー用天板250がストレッチャー600に支持されようになり、さらに寝台支持部212を下降させるとストレッチャー用天板250と天板211aとが分離される。これによって図20(a)の状態に戻る。こののち、図19を参照しながら説明した手順を逆に行うことにより、ストレッチャー600を寝台200から離れさせれば、ストレッチャー600によりそのまま被検体10を病室などへ搬送することができる。
【0130】
なお、図20にはストレッチャー600を用いる場合について示してあるが、被検体10を撮影空間126へ送り込むための動作はストレッチャー500を用いる場合でも同様である。
【0131】
以上のように詳述したMRI装置1によれば、次のような効果が達成される。
【0132】
(1) ホームポジションに位置している天板211aに載置された受信コイル124のケーブルや配線ケーブル270が、撮影空間126へと引き込まれる状態で露出して存在することがない。このため、受信コイル124のケーブルや配線ケーブル270が被検者を天板上に載置するための作業等の邪魔になることがなく、作業能率や安全性が向上する。
【0133】
(2) 受信コイル124のケーブルや配線ケーブル270が、天板211aの移動に伴って被検体10や天板211aに絡まるようなことがなく、安全性が向上すると共に、装置の故障が発生しづらくなる。
【0134】
(3) 接続ポート231〜234,241〜245が、天板211aの長手方向の両端に配置されているので、天板211aの長手方向中央付近に接続ポートが配置される場合に比べて、天板211aに載置された被検体10に接続ポート231〜234,241〜245が干渉しづらくなる。
【0135】
さらに、天板211aの側方には接続ポートを設けていないことにより、天板211aに被検体10が乗り降りする際に接続ポートが邪魔にならない。
【0136】
さらに、天板211aの前方側の端部に設けられた接続ポート231〜234は、後方側の端部に設けられた接続ポート241〜245よりも数が少なくしてあるため、天板211aに載置された被検体10に接続ポート231〜234,241〜245がさらに干渉しづらくなる。また例えば、受信コイル124a,124dを接続ポート231〜234のいずれかに接続し、受信コイル124b,124cを接続ポート241〜245のいずれかに接続するとともに、その他の小型な局所用コイルを接続ポート231〜234のいずれかに接続することで、受信コイルのケーブルと被検体10との干渉を少なくすることができる。
【0137】
(4) ケーブルガイド260の端部260Xを天板211a側に結合するとともに、ケーブルガイド260の端部260Yを寝台支持部212の中間部付近に結合しているので、配線ケーブル270のケーブル長を短くすることができ、磁気共鳴信号の伝達ロスを低減することができる。
【0138】
(5) 天板211aおよびストレッチャーの双方に載置可能なストレッチャー用天板250を備えているので、ストレッチャーにより搬送された被検体をMRI装置1に容易にセットすることができ、また撮影が終了した被検体をストレッチャーにより容易に病室などへ搬送することができる。
【0139】
そして寝台200を水平方向に回転可能としていることにより、ストレッチャーをその長手方向に移動させながら寝台200とストレッチャーとを結合する作業を、狭い検査室においても効率的に行うことが可能である。
【0140】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】一実施形態に係るMRI装置1の構成を示したブロック図。
【図2】寝台200の外観を示した斜視図。
【図3】受信コイル124の利用状態の一例を示した図。
【図4】天板211aに脊椎用受信コイル124cおよび頭頸部用受信コイル124dを載置した状態における寝台200を示した斜視図。
【図5】天板211aの裏面を模式的に示した平面図
【図6】ケーブルガイド260の概略構成を示す図。
【図7】寝台200におけるケーブルガイド260の装着状態および天板211aの移動に伴うケーブルガイド260の状態変化を示す斜視図。
【図8】天板211aの構成の詳細を示した図。
【図9】ミドルフレーム211bの構成の詳細を示した図。
【図10】寝台200を前方から見て水平移動機構部221を抽出して示した構成図。
【図11】天板211aがホームポジションに位置する状態における水平移動機構部221を示す図。
【図12】上下移動機構部223の構成を示した側面図。
【図13】撮影空間126の撮影位置へと天板211aが移動しつつある状態を示す図。
【図14】水平移動機構部221の動作を説明するための図。
【図15】天板の移動可能距離について説明するための図。
【図16】ストレッチャー用天板250の外観およびその寝台200への装着状態を示した図。
【図17】天板211aの前方側の端部を上方から見た平面図。
【図18】第1のタイプのストレッチャー500を寝台200に結合させる以前の状態を示す斜視図。
【図19】第2のタイプのストレッチャー600を寝台200に結合させるときの経過を示した模式図。
【図20】寝台200に結合されたストレッチャー600に載置されていたストレッチャー用天板250を撮影空間126へ送り込むときの経過を示した模式図。
【符号の説明】
【0142】
1…MRI装置、100…撮影部、120…架台、121…磁石、122…傾斜磁場コイル、123…RFコイル、124…受信コイル、125…レール、126…撮影空間、130…架台制御部、131…傾斜磁場制御部、132…静磁場制御部、133…RF送受信部、140…信号処理部、141…演算部、142…表示部、200…寝台、210…寝台移動部、211…水平移動部、211a…天板、211b…ミドルフレーム、212…寝台支持部、220…機構部、221…水平移動機構部、222…位置検出器、223…上下移動機構部、230、240…接続ポート取付部、231〜234,241〜245…接続ポート、260…ケーブルガイド、270…配線ケーブル、300…操作部、400…システム制御部。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】東芝メディカルシステムズ株式会社
【出願日】 平成19年5月24日(2007.5.24)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100092196
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 良郎


【公開番号】 特開2008−12290(P2008−12290A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2007−138036(P2007−138036)