| 【発明の名称】 |
拡大観察用内視鏡 |
| 【発明者】 |
【氏名】斉田 信行
【氏名】池谷 浩平
【氏名】高橋 昭博
【氏名】岡田 慎介
【氏名】沼澤 吉延
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| 【要約】 |
【課題】顕微鏡的拡大観察の対象部位を通常観察像により確実に確認することができる拡大観察用内視鏡を提供すること。
【構成】挿入部1の先端2に、被写体の観察像を被写体との間に距離をおいた位置から取り込むための通常観察用観察窓12と、被写体の表面に当接又は極近接されて被写体の拡大観察像を取り込むための拡大観察用観察窓14とが配置された拡大観察用内視鏡において、通常観察用観察窓12から前方の観察光軸Xを拡大観察用観察窓14の前方方向に向けて傾けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 挿入部の先端に、被写体の観察像を上記被写体との間に距離をおいた位置から取り込むための通常観察用観察窓と、上記被写体の表面に当接又は極近接されて上記被写体の拡大観察像を取り込むための拡大観察用観察窓とが配置された拡大観察用内視鏡において、 上記通常観察用観察窓から前方の観察光軸を上記拡大観察用観察窓の前方方向に向けて傾けたことを特徴とする拡大観察用内視鏡。 【請求項2】 上記拡大観察用観察窓が上記挿入部の先端部分の軸線に対して垂直の向きに配置され、上記通常観察用観察窓が上記拡大観察用観察窓の前方位置に向けて上記挿入部の先端部分の軸線に対して斜め向きに配置されている請求項1記載の拡大観察用内視鏡。 【請求項3】 上記拡大観察用観察窓が上記通常観察用観察窓より前方に出っ張った突出部の先端に配置されていて、上記通常観察用観察窓と上記拡大観察用観察窓との間に位置する上記突出部の壁が透明に形成されている請求項1又は2記載の拡大観察用内視鏡。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、被写体の観察像をその被写体との間に距離をおいた位置から取り込むための通常観察用観察窓と、被写体の表面に当接又は極近接されて被写体の顕微鏡的拡大観察像を取り込むための拡大観察用観察窓とが挿入部の先端に併設された拡大観察用内視鏡に関する。 【背景技術】 【0002】 体内の管腔臓器内を内視鏡で視覚的に観察して病変等の有無を検査する手技が広く一般に行われている。しかし、そのような内視鏡検査で病変を見つけても、その病変が癌であるか否か等の診断を行うのは困難な場合が多い。 【0003】 そこで、内視鏡検査で怪しいと思われた部分については生検鉗子等を用いて組織採取が行われるが、癌でも何でもない場合が大半であるにもかかわらず、単なる検査のために体内の管腔壁の粘膜を損傷させて出血させてしまうことになる。 【0004】 そこで近年は、例えば共焦点内視鏡等のように1mmに満たない範囲の顕微鏡的拡大像を得ることができる拡大観察用内視鏡が開発され、生検組織を採取することなく、内視鏡による直接観察だけで癌であるか否かの診断を行えるようになってきている(例えば、特許文献1、2、3)。 【特許文献1】特開2004−344201 【特許文献2】特開2005−80769 【特許文献3】特開2005−640 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 顕微鏡的拡大観察像を得ることしかできない単機能の拡大観察用内視鏡では、広い範囲をくまなく観察してその中から怪しい部分を見つけるいわゆるスクリーニング検査を行うことができない。 【0006】 そこで、拡大観察用内視鏡には、被写体の観察像をその被写体との間に距離をおいた位置から取り込むための通常観察用観察窓と、被写体の表面に当接又は極近接されて被写体の拡大観察像を取り込むための拡大観察用観察窓とが併設されて、通常観察用観察窓からのスクリーニング検査で異常が疑われる部分を見つけたら、その部位に対して拡大観察用観察窓からの顕微鏡的拡大観察を行うようにしている。 【0007】 しかし、そのような通常観察用観察窓からの観察と拡大観察用観察窓からの観察との間には視差(パララックス)があるので、通常観察から拡大観察に切り換える際には、通常観察用観察窓からのスクリーニング検査で見つけた異常部分に拡大観察用観察窓を誘導する必要がある。 【0008】 ところが、拡大観察用観察窓を通して得られる顕微鏡的拡大像は細胞レベルのものでスクリーニング検査像とは全く様相が異なるものなので、顕微鏡的拡大観察を行おうとする被写体が実際にスクリーニング検査で異常が疑われた部位なのかどうかはっきりと判断できない問題が生じていた。 【0009】 そこで本発明は、顕微鏡的拡大観察の対象部位を通常観察像により確実に確認することができる拡大観察用内視鏡を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 上記の目的を達成するため、本発明の拡大観察用内視鏡は、挿入部の先端に、被写体の観察像を被写体との間に距離をおいた位置から取り込むための通常観察用観察窓と、被写体の表面に当接又は極近接されて被写体の拡大観察像を取り込むための拡大観察用観察窓とが配置された拡大観察用内視鏡において、通常観察用観察窓から前方の観察光軸を拡大観察用観察窓の前方方向に向けて傾けたものである。 【0011】 なお、拡大観察用観察窓が挿入部の先端部分の軸線に対して垂直の向きに配置され、通常観察用観察窓が拡大観察用観察窓の前方位置に向けて挿入部の先端部分の軸線に対して斜め向きに配置されていてもよい。 【0012】 また、拡大観察用観察窓が通常観察用観察窓より前方に出っ張った突出部の先端に配置されていて、通常観察用観察窓と拡大観察用観察窓との間に位置する突出部の壁が透明に形成されていてもよい。 【発明の効果】 【0013】 本発明によれば、通常観察用観察窓から前方の観察光軸を拡大観察用観察窓の前方方向に向けて傾けたことにより、拡大観察用観察窓のすぐ前方部分を通常観察用観察窓からの観察画面中に含ませることができるので、通常観察用観察窓からのスクリーニング検査で異常が疑われた部分に対して拡大観察用観察窓からの拡大観察を行う際に、通常観察用観察窓からの観察により、目的部位を見失うことなく拡大観察用観察窓の直前位置に誘導することができ、顕微鏡的拡大観察を、スクリーニング検査で異常が疑われた部位に対して確実に行うことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 挿入部の先端に、被写体の観察像を被写体との間に距離をおいた位置から取り込むための通常観察用観察窓と、被写体の表面に当接又は極近接されて被写体の拡大観察像を取り込むための拡大観察用観察窓とが配置された拡大観察用内視鏡において、通常観察用観察窓から前方の観察光軸を拡大観察用観察窓の前方方向に向けて傾ける。 【実施例】 【0015】 図面を参照して本発明の実施例を説明する。 図2は、本発明の拡大観察用内視鏡の全体構成を略示しており、体内に挿入される可撓性の挿入部1の最先端部に、観察窓や照明窓等が配置された先端部本体2が連結され、挿入部1の基端には、各種操作部材が配置された操作部3が連結されている。 【0016】 操作部3から延出するコードの先端には、内視鏡の外部に配置されたビデオプロセッサ5と共焦点像プロセッサ6とに分かれて接続される第1のコネクタ7と第2のコネクタ8とが設けられている。 【0017】 9は、ビデオプロセッサ5から出力される映像信号による通常観察画像を表示するためのメインモニタ、10は、共焦点像プロセッサ6から出力される映像信号による顕微鏡的拡大観察画像を表示するための拡大像モニタである。 【0018】 図3は、挿入部1の最先端部分の斜視図であり、先端部本体2の先端には、照明光を放射するための照明窓11と、その照明窓11から放射された照明光により照明された被写体の観察像を被写体との間に距離をおいた位置から取り込むための通常観察用観察窓12とが、斜め前方に向けて並んで配置されている。13は処置具突出口である。なお、送気送水ノズル等の図示は省略されている。 【0019】 14は、被写体の表面に当接又は極近接されてその被写体の顕微鏡的拡大観察像を取り込むための拡大観察用観察窓であり、先端部本体2の先端面から前方に突出した突出部2aの先端面に前方に向けて配置されている。 【0020】 図1は挿入部1の最先端部分の側面断面図であり、拡大観察用観察窓14は、先端部本体2の軸線に対して垂直の向きに配置されていて、その拡大観察用観察窓14内には共焦点光学系25が配置され、その奥に配置された光学単ファイバ26(シングルモードファイバ)の先端面26aの位置と拡大観察用観察窓14の外表面位置(又は、それよりごく僅かに前方の位置)とが共焦点の位置関係になるようにセットされている。 【0021】 光学単ファイバ26の先端面26aは、例えば電磁力等を用いた走査機構27により共焦点光学系25の光軸に対して垂直な平面上で2次元的に走査され、光学単ファイバ26内を伝送されてきてその先端面26aから射出されたレーザ光が拡大観察用観察窓14の外表面付近の被写体で焦点を結んでそこから反射されると、その反射光が光学単ファイバ26の先端面26aに焦点を結ぶ。体内の粘膜面に蛍光色素が散布されている場合には、レーザ光により励起された蛍光が被写体になる。 【0022】 したがって、光学単ファイバ26内を通って基端側に戻される反射光をその先端面26aの走査運動に対応する位置に表示させることにより、拡大観察用観察窓14の表面付近の被写体の1mm以下程度の領域(例えば0.5mmの領域)の鮮明な顕微鏡的拡大観察像を得ることができる。ただし、拡大観察用観察窓14内の光学系が、光学単ファイバ26の先端面26aをピンホールの代用とする共焦点光学系25を用いていない、いわゆる通常の拡大観察光学系により顕微鏡的拡大観察を行えるようにしたものであっても差し支えない。 【0023】 通常観察用観察窓12は拡大観察用観察窓14の前方位置に向けて先端部本体2の軸線対して斜め向きに配置されていて、通常観察用観察窓12の観察光軸Xが、図3にも示されるように、拡大観察用観察窓14の前方方向に向けて傾いた状態になっている。Zは、通常観察用観察窓12から真っ直ぐ前方方向(先端部本体2の軸線と平行方向)を示している。 【0024】 図1に示されるように、そのような通常観察用観察窓12内には、広い視野角(例えば100°〜140°程度)を得るための対物光学系21が配置されて、その対物光学系21による被写体の投影位置に固体撮像素子22の撮像面が配置されている。23は、固体撮像素子22で得られた撮像信号を伝送するための信号ケーブルである。 【0025】 対物光学系21には光軸を偏角させるための偏角プリズム21pが含まれており、通常観察用観察窓12から前方に向かう観察光軸Xが、通常観察用観察窓12より前方では先端部本体2の軸線と平行な方向(図3に示されるZ方向)に対して例えば30°程度斜めに傾けられている。 【0026】 その結果、通常観察用観察窓12を通して得られる通常観察の領域は、図1に示されるように、通常観察用観察窓12の真っ直ぐ前方方向Zを含むと同時に、拡大観察用観察窓14が設けられている突出部2aの側壁部分を含んでいる。 【0027】 そして、この実施例においては、通常観察用観察窓12からの観察領域に含まれる先端部本体2の突出部2aの壁が透明なプラスチック材によって形成されている(透明壁部15)。なお、図3にはその外観が図示されている。その結果、その突出部2aの部分が不透明であれば遮られることになる拡大観察用観察窓14のすぐ前方位置にある被写体を、通常観察用観察窓12からの通常観察で観察することができる。 【0028】 このようにして、通常観察用観察窓12を通しての通常観察により、挿入部1の先端から遠い前方領域のスクリーニング検査を行うことができると同時に、拡大観察用観察窓14のすぐ前方部分がその観察画面中に含まれるので、通常観察用観察窓12からのスクリーニング検査で異常が疑われる部分を見つけて、その部分に対して拡大観察用観察窓14からの拡大観察を行う場合には、通常観察用観察窓12からの観察により、目的部位を見失うことなく拡大観察用観察窓14の直前位置に誘導することができ、顕微鏡的拡大観察を、スクリーニング検査で異常が疑われた部位に対して確実に行うことができる。 【図面の簡単な説明】 【0029】 【図1】本発明の実施例の拡大観察用内視鏡の挿入部の先端部分の側面断面図である。 【図2】本発明の実施例の拡大観察用内視鏡の全体構成を示す略示図である。 【図3】本発明の実施例の拡大観察用内視鏡の挿入部の先端部分の斜視図である。 【符号の説明】 【0030】 1 挿入部 2 先端部本体 2a 突出部 12 通常観察用観察窓 14 拡大観察用観察窓 15 透明壁部 21 対物光学系 21p 偏角プリズム 22 固体撮像素子 25 共焦点光学系 26 光学単ファイバ 26a 先端面 X 観察光軸 Z 前方方向
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000527 【氏名又は名称】ペンタックス株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月10日(2006.7.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091317 【弁理士】 【氏名又は名称】三井 和彦
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| 【公開番号】 |
特開2008−12213(P2008−12213A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−188997(P2006−188997) |
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