| 【発明の名称】 |
拡大観察用内視鏡装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】斉田 信行
【氏名】池谷 浩平
【氏名】高橋 昭博
【氏名】岡田 慎介
【氏名】沼澤 吉延
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| 【要約】 |
【課題】早期の癌病変等をスクリーニングで見つけてそれを顕微鏡的な超拡大観察で診断する一連の内視鏡検査を連続的に短時間で行うことができる拡大観察用内視鏡装置を提供すること。
【構成】通常観察用観察窓12と拡大観察用観察窓15とが併設された拡大観察用内視鏡装置において、生体組織から自家蛍光を発生させるための励起光を照明窓11から射出させるための励起光射出手段54を設けると共に、励起光の波長域の光はカットして自家蛍光の波長域の光は通過させる励起光カットフィルタ24を通常観察用観察窓12内に設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 照明光を放射するための照明窓と、上記照明窓から放射された照明光により照明された被写体の光学像を上記被写体との間に距離をおいた位置から取り込むための通常観察用観察窓と、上記被写体の表面に当接又は極近接されて上記被写体の拡大観察像を取り込むための拡大観察用観察窓とが併設された拡大観察用内視鏡装置において、 生体組織から自家蛍光を発生させるための励起光を上記照明窓から射出させるための励起光射出手段を設けると共に、上記励起光の波長域の光はカットして上記自家蛍光の波長域の光は通過させる励起光カットフィルタを上記通常観察用観察窓内に設けたことを特徴とする拡大観察用内視鏡装置。 【請求項2】 上記拡大観察用観察窓内には、光軸に垂直な2次元方向に走査される光学単ファイバの先端面の位置と上記拡大観察用観察窓の表面付近の位置とを共焦点の位置関係に配置した共焦点光学系が設けられている請求項1記載の拡大観察用内視鏡装置。 【請求項3】 上記照明窓からは、生体組織から自家蛍光を発生させるための第1の波長域のレーザ光が射出され、上記拡大観察用観察窓からは、上記光学単ファイバから射出されたレーザ光であって上記第1の波長域と相違する第2の波長域のレーザ光が射出される請求項2記載の拡大観察用内視鏡装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、被写体の表面に当接又は極近接されて被写体の拡大観察像を取り込むための拡大観察用観察窓と通常観察用観察窓とが併設された拡大観察用内視鏡装置に関する。 【背景技術】 【0002】 体内の管腔臓器内を内視鏡で視覚的に観察して病変等の有無を検査する手技が広く一般に行われている。しかし、そのような内視鏡検査で病変を見つけても、その病変が癌であるか否か等の診断を行うのは困難な場合が多い。 【0003】 そこで、内視鏡検査で怪しいと思われた部分については生検鉗子等を用いて組織採取が行われるが、癌でも何でもない場合が大半であるにもかかわらず、単なる検査のために体内の管腔壁の粘膜を損傷させて出血させてしまうことになる。 【0004】 そこで近年は、例えば共焦点内視鏡等のように1mmに満たない範囲を顕微鏡的に超拡大観察することができる拡大観察用内視鏡装置が開発され、生検組織を採取することなく、内視鏡による直接観察だけで癌であるか否かの診断を相当の確率で行える可能性がでてきている(例えば、特許文献1、2、3)。 【特許文献1】特開2004−344201 【特許文献2】特開2005−80769 【特許文献3】特開2005−640 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 顕微鏡的超拡大観察しかできない拡大観察用内視鏡装置では、広い範囲をくまなく観察してその中から怪しい部分を見つけるいわゆるスクリーニング検査を行うことができない。そこで、拡大観察用内視鏡装置は、スクリーニング検査を行うことができる通常の内視鏡に超拡大観察機能が併設された構成になっている。 【0006】 しかし、通常の内視鏡観察では、粘膜表面に明らかな変形や変色等がある病変等は容易に見つけることができるが、表面的な変化が極めて小さい早期癌等は見つけるのが困難なので、顕微鏡的な超拡大観察機能があってもそれを診断に有効に活用することができず、宝の持ち腐れになってしまうケースが少なくなかった。 【0007】 また、顕微鏡的な超拡大観察機能が有効に活かされて早期癌等の診断を行うことができた場合でも、通常観察状態に切り換えた途端に病変部位の位置がわからなくなって、病変に対するその後の処置を円滑に行うことができなくなる場合が少なくなかった。 【0008】 そこで本発明は、早期の癌病変等をスクリーニングで見つけてそれを顕微鏡的な超拡大観察で診断する一連の内視鏡検査を連続的に短時間で行うことができる拡大観察用内視鏡装置を提供することを目的とし、また、超拡大観察状態から通常観察状態に切り換えたときに、超拡大観察で観察した部位を容易に特定することができる拡大観察用内視鏡装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上記の目的を達成するため、本発明の拡大観察用内視鏡装置は、照明光を放射するための照明窓と、照明窓から放射された照明光により照明された被写体の光学像を被写体との間に距離をおいた位置から取り込むための通常観察用観察窓と、被写体の表面に当接又は極近接されて被写体の拡大観察像を取り込むための拡大観察用観察窓とが併設された拡大観察用内視鏡装置において、生体組織から自家蛍光を発生させるための励起光を照明窓から射出させるための励起光射出手段を設けると共に、励起光の波長域の光はカットして自家蛍光の波長域の光は通過させる励起光カットフィルタを通常観察用観察窓内に設けたものである。 【0010】 なお、拡大観察用観察窓内には、光軸に垂直な2次元方向に走査される光学単ファイバの先端面の位置と拡大観察用観察窓の表面付近の位置とを共焦点の位置関係に配置した共焦点光学系が設けられていてもよい。 【0011】 そして、照明窓からは、生体組織から自家蛍光を発生させるための第1の波長域のレーザ光が射出され、拡大観察用観察窓からは、光学単ファイバから射出されたレーザ光であって第1の波長域と相違する第2の波長域のレーザ光が射出されるようにしてもよい。 【発明の効果】 【0012】 本発明によれば、通常観察用観察窓と拡大観察用観察窓とが併設された拡大観察用内視鏡装置において、生体組織から自家蛍光を発生させるための励起光を照明窓から射出させるための励起光射出手段を設けると共に、励起光の波長域の光はカットして自家蛍光の波長域の光は通過させる励起光カットフィルタを通常観察用観察窓内に設けたことにより、自家蛍光観察により早期の癌病変等をスクリーニングで見つけてそれを顕微鏡的な超拡大観察で診断する一連の内視鏡検査を連続的に短時間で行うことができ、さらに、照明窓からは生体組織から自家蛍光を発生させるための第1の波長域のレーザ光を射出させ、拡大観察用観察窓からは第1の波長域と相違する第2の波長域のレーザ光を射出させることにより、各波長域のレーザ光により性質が変化する特性の色素液等を併用して、超拡大観察状態から通常観察状態に切り換えたときに、超拡大観察で観察した部位を容易に特定することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 照明光を放射するための照明窓と、照明窓から放射された照明光により照明された被写体の光学像を被写体との間に距離をおいた位置から取り込むための通常観察用観察窓と、被写体の表面に当接又は極近接されて被写体の拡大観察像を取り込むための拡大観察用観察窓とが併設された拡大観察用内視鏡装置において、生体組織から自家蛍光を発生させるための励起光を照明窓から射出させるための励起光射出手段を設けると共に、励起光の波長域の光はカットして自家蛍光の波長域の光は通過させる励起光カットフィルタを通常観察用観察窓内に設ける。 【実施例】 【0014】 図面を参照して本発明の実施例を説明する。 図2は、本発明の拡大観察用内視鏡装置のシステム全体を略示しており、体内に挿入される可撓性の挿入部1の最先端部に、観察窓や照明窓等が配置された先端部本体2が連結され、挿入部1の基端には、各種操作部材が配置された操作部3が連結されている。 【0015】 挿入部1内には、全長にわたって処置具挿通チャンネル4が挿通配置されていて、そこに通された散布チューブ30の手元口金31に注液具40等を接続して、蛍光色素液等を散布チューブ30の先端から散布することができる。 【0016】 操作部3から延出するコードの先端には、内視鏡の外部に配置されたビデオプロセッサ5と共焦点像プロセッサ6とに分かれて接続される第1のコネクタ7と第2のコネクタ8とが設けられている。 【0017】 9は、ビデオプロセッサ5から出力される映像信号による画像を表示するためのメインモニタ、10は、共焦点像プロセッサ6から出力される映像信号による拡大画像を表示するための拡大像モニタである。 【0018】 図3は、挿入部1の最先端部分の斜視図であり、先端部本体2の先端面に、照明光を放射するための照明窓11と、その照明窓11から放射された照明光により照明された被写体の光学像を被写体との間に距離をおいた位置から取り込むための通常観察用観察窓12とが、前方に向けて並んで配置されている。4aは、処置具挿通チャンネル4の出口開口である。 【0019】 また、被写体の表面に当接又は極近接されてその被写体の拡大観察像を取り込むための拡大観察用観察窓15が、先端部本体2の先端面から前方に突出した突出部の先端に前方に向けて配置されている。なお、送気送水ノズル等の図示は省略されている。 【0020】 図4は挿入部1の最先端部分の側面断面図であり、通常観察用観察窓12内には、広い視野角(例えば100°〜140°程度)を得るための対物光学系21が配置されて、その対物光学系21による被写体の投影位置に固体撮像素子22の撮像面が配置されている。23は、固体撮像素子22で得られた撮像信号を伝送するための信号ケーブルである。 【0021】 また、対物光学系21と固体撮像素子22との間には、生体組織から自家蛍光を発生させる励起光の波長域の光(例えば、波長が450nmより短い光)はカットして、それより長い波長域の光は通過させる励起光カットフィルタ24が配置されている。 【0022】 この実施例の拡大観察用観察窓15内には共焦点光学系25が配置されていて、その奥に配置された光学単ファイバ26(シングルモードファイバ)の先端面26aの位置と拡大観察用観察窓15の外表面位置(又は、それよりごく僅かに前方の位置)とが共焦点の位置関係になるようにセットされている。 【0023】 光学単ファイバ26の先端面26aは、例えば電磁力等を用いた走査機構27により共焦点光学系25の光軸に対して垂直な平面上で2次元的に走査され、光学単ファイバ26内を伝送されてきてその先端面26aから射出されたレーザ光が拡大観察用観察窓15の外表面付近の被写体で焦点を結んでそこから反射されると、その反射光が光学単ファイバ26の先端面26aに焦点を結ぶ。なお、体内の粘膜面に蛍光色素が散布されている場合には、レーザ光により励起された蛍光が被写体になる。 【0024】 したがって、光学単ファイバ26内を通って基端側に戻される反射光をその先端面26aの走査運動に対応する位置に表示させることにより、拡大観察用観察窓15の表面付近の被写体の1mm以下程度の領域(例えば0.5mmの領域)の鮮明な顕微鏡的超拡大画像を得ることができる。ただし、拡大観察用観察窓15内の光学系が、光学単ファイバ26の先端面26aをピンホールの代用とする共焦点光学系25を用いていない、いわゆる通常の拡大観察光学系により顕微鏡的超拡大観察を行えるようにしたものであっても差し支えない。 【0025】 図1は、本発明の拡大観察用内視鏡装置のシステム構成のブロック図であり、照明窓11に設けられた凹レンズの裏側には、挿入部1内から第1のコネクタ7に至る空間内に配置された照明用ライトガイドファイババンドル28の射出端が配置されている。 【0026】 ビデオプロセッサ5内には、固体撮像素子22で撮像された内視鏡観察画像を処理して映像信号をメインモニタ9に出力するための映像信号処理回路51や、ビデオプロセッサ5内の全体的な動作制御を行うためのシステムコントローラ52等が設けられている。 【0027】 また、光源装置を兼ねているビデオプロセッサ5内には、通常観察用の照明光を供給するための白色光源53と、生体組織から自家蛍光を発生させる励起光(例えば、450nmより短い第1の波長域のレーザ光)を射出するための励起光用レーザ光源54とが併設されている。 【0028】 白色光源53から放射された白色光とレーザ光源54から射出された励起光とは、例えばハーフミラー55等によって共に集光レンズ56に導かれて照明用ライトガイドファイババンドル28の入射端に入射する。 【0029】 したがって、白色光源53とレーザ光源54とを選択的に点灯/消灯させることで、照明窓11から通常観察用の白色光と蛍光発生用の励起光の一方を被写体に向けて照射することができる。 【0030】 また、部分的に切り欠かれた回転円盤57を例えば白色光源53の射出端に配置して駆動モータ58で回転させ、レーザ光源54の発光タイミングを回転円盤57の回転と同期させることにより、照明窓11から励起光と白色光を交互に放射させることができる。なお、レーザ光源54を点灯させたままでも差し支えない。 【0031】 ビデオプロセッサ5のこのような構成により、白色光が照明窓11から被写体に照射されている時は、励起光の照射の有無にかかわらず広視野角の通常の内視鏡観察像が固体撮像素子22で撮像されて、その画像がメインモニタ9に表示される。 【0032】 また、照明窓11から励起光(即ち、450nmより短い第1の波長域のレーザ光)のみが被写体に照射されている時は、被写体から反射された励起光は励起光カットフィルタ24でカットされて固体撮像素子22に到達しないので、生体から発生する蛍光の画像のみがメインモニタ9に表示される。 【0033】 そして、システムコントローラ52の制御により、照明窓11から励起光と白色光を交互に放射させれば(或いは、励起光を常に放射させて白色光を間欠的に放射させれば)、通常の内視鏡観察像と蛍光画像が交互に得られるので、それをメインモニタ9に並べて同時に表示することができる。 【0034】 このようにして、広視野の通常の内視鏡観察像は内視鏡挿入操作時の観察及び明瞭な病変をスクリーニング的に見つけるのに役立ち、癌細胞からは励起光を照射しても蛍光が発生しないので(或いは、発生が極めて微弱なので)、通常の内視鏡観察像では見つけ難い癌細胞等を蛍光画像によりスクリーニング的に見つけることができる。 【0035】 共焦点像プロセッサ6内には、前述の第1の波長域と相違する第2の波長域(即ち、450nmより長い波長域であって、具体的には例えば488nm)のレーザ光を射出する共焦点用レーザ光源61が配置されている。 【0036】 そして、そのレーザ光源61と受光素子62とが、光カプラ63によって光学単ファイバ26の後端面26bに並列に接続されている。したがって、レーザ光源61から第2の波長域のレーザ光が光学単ファイバ26に入射されるだけでなく、光学単ファイバ26の後端面26bから射出された光(第2の波長域のレーザ光の反射光)が受光素子62に入射する。 【0037】 レーザ光源61から光カプラ63を経由して光学単ファイバ26に入射したレーザ光は、光学単ファイバ26の先端面26aから射出されて拡大観察用観察窓15の表面付近の焦点位置で被写体に当たって反射され、その反射光が光学単ファイバ26の先端面26aに焦点を結んで入射し、光学単ファイバ26内を通って受光素子62に入射する。 【0038】 光学単ファイバ26の先端面26aを走査する走査機構27の動作制御は同期制御回路65によって行われており、さらに受光素子62からの出力信号が光学単ファイバ26の先端面26aの動きと同期して映像信号処理回路64で画像化されてその映像信号が拡大像モニタ10に出力され、拡大観察用観察窓15の表面付近の被写体の1mm以下程度の領域の顕微鏡的超拡大画像が拡大像モニタ10に表示される。 【0039】 したがって、本発明の拡大観察用内視鏡装置を用いれば、通常の内視鏡観察像だけでなく、生体から発生する自家蛍光を観察することにより早期の癌病変等をスクリーニングで見つけ、引き続いてそれを顕微鏡的な超拡大観察で診断するという一連の内視鏡検査を連続的に短時間で行うことができる。 【0040】 また、超拡大観察を行う際には注液具40から散布チューブ30を経由して蛍光色素液を体内の粘膜面に散布しておくとよいが、その蛍光色素液として、光学単ファイバ26を通って射出される第2の波長域のレーザ光が照射されると照明窓11からの第1の波長域のレーザ光照射下において他の部分と異なる状態の蛍光を発生する特性のものを用いる等の手法により、共焦点観察位置を事後の蛍光観察で容易に確認することができる。 【図面の簡単な説明】 【0041】 【図1】本発明の実施例の拡大観察用内視鏡装置のシステム構成を示すブロック図である。 【図2】本発明の実施例の拡大観察用内視鏡装置のシステム全体の略示図である。 【図3】本発明の実施例の拡大観察用内視鏡装置の挿入部の最先端部分の斜視図である。 【図4】本発明の実施例の拡大観察用内視鏡装置の挿入部の最先端部分の側面断面図である。 【符号の説明】 【0042】 1 挿入部 2 先端部本体 11 照明窓 12 通常観察用観察窓 15 拡大観察用観察窓 21 対物光学系 22 固体撮像素子 24 励起光カットフィルタ 25 共焦点光学系 26 光学単ファイバ 26a 先端面 27 走査機構 53 白色光源 54 第1の波長域のレーザ光を射出するレーザ光源(励起光射出手段) 61 第2の波長域のレーザ光を射出するレーザ光源
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000527 【氏名又は名称】ペンタックス株式会社 【識別番号】500299492 【氏名又は名称】オプティスキャン ピーティーワイ リミテッド
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| 【出願日】 |
平成18年7月10日(2006.7.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091317 【弁理士】 【氏名又は名称】三井 和彦
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| 【公開番号】 |
特開2008−12211(P2008−12211A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−188995(P2006−188995) |
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