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【発明の名称】 角膜内皮細胞画像処理装置及び角膜内皮細胞画像処理プログラム
【発明者】 【氏名】高地 伸夫

【氏名】加藤 健行

【要約】 【課題】セル密度をより正確に算出することができる角膜内皮細胞画像処理装置及び角膜内皮細胞画像処理プログラムを提供する。

【構成】細胞壁検出手段18bによる細胞壁20の検出を補助する細胞壁検出補助手段18fは、細胞壁検出手段18bによる細胞壁20の自動検出後にセル画像の所定の領域が入力手段14により指定されたとき、前記領域内に存在するセル19の細胞壁20を細胞壁検出手段18bに再度検出させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段に表示された角膜内皮細胞画像の複数のセルの細胞壁を自動的に検出する細胞壁検出手段と、該細胞壁検出手段により検出された前記細胞壁に基づいて前記各セルの中心点である核状基準点を算出する基準点算出手段と、前記核状基準点の数から前記角膜内皮細胞画像内の前記セルの数を求め、該セルの数から該セルの密度を算出するセル密度算出手段と、前記角膜内皮細胞画像の所定の領域を指定する入力手段と、前記細胞壁検出手段による前記細胞壁の検出を補助する細胞壁検出補助手段とを備え、該細胞壁検出補助手段は、前記細胞壁検出手段による前記細胞壁の自動検出後に前記角膜内皮細胞画像の所定の領域が前記入力手段により指定されたとき、前記領域内に存在する前記セルの前記細胞壁を前記細胞壁検出手段に再度検出させることを特徴とする角膜内皮細胞画像処理装置。
【請求項2】
前記入力手段は、その前記角膜内皮細胞画像への入力位置を指示するためのカーソルを前記角膜内皮細胞画像上で移動させる機能を有し、前記細胞壁検出補助手段は、前記カーソルにより前記入力位置が指示されたとき、前記入力手段により指定される領域を規定する円を前記表示手段に前記入力位置で表示させ、前記円の大きさを前記入力手段の入力に応じて拡大及び縮小させることを特徴とする請求項1に記載の角膜内皮細胞画像処理装置。
【請求項3】
前記細胞壁検出補助手段は、前記カーソルにより前記入力位置が指定されたとき、前記表示手段に前記円を表示させるに先立って、前記入力位置に応じた前記セルの前記細胞壁検出手段により自動検出された前記細胞壁を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項2に記載の角膜内皮細胞画像処理手段。
【請求項4】
表示手段に表示された角膜内皮細胞画像の複数のセルの細胞壁を自動的に検出する細胞壁検出ステップと、検出した前記細胞壁に基づいて前記各セルの中心点である核状基準点を算出する基準点算出ステップと、前記核状基準点の数から前記角膜内皮細胞画像内の前記セルの数を求め、該セルの数から該セルの密度を算出するセル密度算出ステップと、前記角膜内皮細胞画像の所定の領域を指定する入力ステップと、前記細胞壁の自動検出後に前記角膜内皮細胞画像の所定の領域が指定されたとき、前記領域内に存在する前記セルの前記細胞壁を再度検出するステップとを有することを特徴とする角膜内皮細胞画像処理プログラム。
【請求項5】
表示手段に表示された角膜内皮細胞画像の複数のセルの細胞壁を自動的に検出する細胞壁検出手段と、該細胞壁検出手段により検出された前記細胞壁に基づいて前記各セルの中心点である核状基準点を算出する基準点算出手段と、前記指定点及び前記核状基準点の数から前記セルの数を求め、該セルの数から該セルの密度を算出するセル密度算出手段と、前記角膜内皮細胞画像の所定の領域を指定する入力手段と、前記細胞壁検出手段による前記細胞壁の検出を補助する細胞壁検出補助手段とを備え、該細胞壁検出補助手段は、前記細胞壁検出手段による前記細胞壁の自動検出が行われる前に前記角膜内皮細胞画像の所定の領域が前記入力手段により指定されたとき、前記領域内に存在する前記セルの前記細胞壁を前記細胞壁検出手段に検出させ、前記基準点算出手段は、前記領域内の前記セル及び該セル以外の前記各セルの前記細胞壁に基づいて前記核状基準点を算出することを特徴とする角膜内皮細胞画像処理装置。
【請求項6】
前記入力手段は、その前記角膜内皮細胞画像への入力位置を指示するためのカーソルを前記角膜内皮細胞画像上で移動させる機能を有し、前記細胞壁検出補助手段は、前記カーソルにより前記入力位置が指示されたとき、前記入力手段により指定される領域を規定する円を前記表示手段に前記入力位置で表示させ、前記円の大きさを前記入力手段の入力に応じて拡大及び縮小させることを特徴とする請求項5に記載の角膜内皮細胞画像処理装置。
【請求項7】
表示手段に表示された角膜内皮細胞画像の複数のセルの細胞壁を自動的に検出する細胞壁検出ステップと、検出した前記細胞壁に基づいて前記各セルの中心点である核状基準点を算出する基準点算出ステップと、前記指定点及び前記核状基準点の数から前記セルの数を求め、該セルの数から該セルの密度を算出するセル密度算出ステップと、前記角膜内皮細胞画像の所定の領域を指定する入力ステップと、前記細胞壁の自動検出を行う前に前記角膜内皮細胞画像の所定の領域が指定されたとき、前記領域内に存在する前記セルの前記細胞壁を検出し、前記領域内の前記セル及び該セル以外の前記各セルの前記細胞壁に基づいて前記核状基準点を算出するステップとを有することを特徴とする角膜内皮細胞画像処理プログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像手段で撮像された角膜内皮細胞像を解析するための角膜内皮細胞画像処理装置及び角膜内皮細胞画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被検者の角膜内皮細胞(以下、セルと称す。)を撮影した画像を取り込むための画像入力手段と、該画像入力手段で得られた画像信号に基づき、撮影されたセルのうち選択された任意のセルの外形を識別するための外形識別手段と、該外形識別手段で識別された外形データに基づき、撮影されたセルの面積を算出するためのセル面積演算手段と、該セル面積演算手段で算出された複数のセルの面積データに基づき、各セルの密度を演算するセル密度演算手段とを備える角膜内皮細胞計測装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
外形識別手段は、撮影されたセルの画像上で任意のセルの略中央に入力表示された指定点から半径方向に延びる複数の動径線とセルの細胞壁であるエッジとの交点を検出することにより、各セルの外形を識別する。また、上記した角膜内皮細胞測定装置とは別に、撮影されたセル画像を表示するモニタと、該モニタに表示されたセル画像の各細胞の中心に指定点を入力する入力装置と、入力された指定点の座標を特定し、入力された指定点同士の間にある細胞壁を検出し、この検出結果に基づいて各セルの面積を演算する演算処理装置とを備える角膜内皮細胞測定装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
これらの角膜内皮細胞測定装置では、セル内に指定点を付す際、例えばモニタのような表示手段に表示されたセルを作業者が視認し、例えばマウスのような入力手段を用いて各セル内に手動により指定点を入力する。入力手段によりセル内に入力された指定点は、各セルの密度の算出のための基準指定点として用いられる。
【特許文献1】特開平9−313442号公報
【特許文献2】特開2001−314374号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、セル画像上で各セルに指定点を付す作業が従来のいずれの角膜内皮細胞計測装置においても作業者が表示手段に表示されたセルを視認した上で手動により行われていることから、特に、集団検診時のように長時間に亘る作業が必要となる場合、作業者の眼の疲労等により、各セルの中心に指定点を正確に付すことが困難になる。指定点が各セルの中心に付されないと、その後の指定点を用いた画像処理によるセル密度の算出を適正に行うことができなくなる。
【0006】
各セルの細胞壁の検出及び指定点の入力を作業者による手動ではなく自動で行うことが考えられるが、セル画像が不鮮明である場合には、各セルの細胞壁が作業者により視認することができるものであっても正確に検出されない虞がある。
【0007】
そこで、本発明は、セル密度をより正確に算出することができる角膜内皮細胞画像処理装置及び角膜内皮細胞画像処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、表示手段に表示された角膜内皮細胞画像の複数のセルの細胞壁を自動的に検出する細胞壁検出手段と、該細胞壁検出手段により検出された前記細胞壁に基づいて前記各セルの中心点である核状基準点を算出する基準点算出手段と、前記核状基準点の数から前記角膜内皮細胞画像内の前記セルの数を求め、該セルの数から該セルの密度を算出するセル密度算出手段と、前記角膜内皮細胞画像の所定の領域を指定する入力手段と、前記細胞壁検出手段による前記細胞壁の検出を補助する細胞壁検出補助手段とを備え、該細胞壁検出補助手段は、前記細胞壁検出手段による前記細胞壁の自動検出後に前記角膜内皮細胞画像の所定の領域が前記入力手段により指定されたとき、前記領域内に存在する前記セルの前記細胞壁を前記細胞壁検出手段に再度検出させることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記入力手段は、その前記角膜内皮細胞画像への入力位置を指示するためのカーソルを前記角膜内皮細胞画像上で移動させる機能を有し、前記細胞壁検出補助手段は、前記カーソルにより前記入力位置が指示されたとき、前記入力手段により指定される領域を規定する円を前記表示手段に前記入力位置で表示させ、前記円の大きさを前記入力手段の入力に応じて拡大及び縮小させることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記細胞壁検出補助手段は、前記カーソルにより前記入力位置が指定されたとき、前記表示手段に前記円を表示させるに先立って、前記入力位置に応じた前記セルの前記細胞壁検出手段により自動検出された前記細胞壁を前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、角膜内皮細胞画像処理プログラムであって、表示手段に表示された角膜内皮細胞画像の複数のセルの細胞壁を自動的に検出する細胞壁検出ステップと、検出した前記細胞壁に基づいて前記各セルの中心点である核状基準点を算出する基準点算出ステップと、前記核状基準点の数から前記角膜内皮細胞画像内の前記セルの数を求め、該セルの数から該セルの密度を算出するセル密度算出ステップと、前記角膜内皮細胞画像の所定の領域を指定する入力ステップと、前記細胞壁の自動検出後に前記角膜内皮細胞画像の所定の領域が指定されたとき、前記領域内に存在する前記セルの前記細胞壁を再度検出するステップとを有することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、表示手段に表示された角膜内皮細胞画像の複数のセルの細胞壁を自動的に検出する細胞壁検出手段と、該細胞壁検出手段により検出された前記細胞壁に基づいて前記各セルの中心点である核状基準点を算出する基準点算出手段と、前記指定点及び前記核状基準点の数から前記セルの数を求め、該セルの数から該セルの密度を算出するセル密度算出手段と、前記角膜内皮細胞画像の所定の領域を指定する入力手段と、前記細胞壁検出手段による前記細胞壁の検出を補助する細胞壁検出補助手段とを備え、該細胞壁検出補助手段は、前記細胞壁検出手段による前記細胞壁の自動検出が行われる前に前記角膜内皮細胞画像の所定の領域が前記入力手段により指定されたとき、前記領域内に存在する前記セルの前記細胞壁を前記細胞壁検出手段に検出させ、前記基準点算出手段は、前記領域内の前記セル及び該セル以外の前記各セルの前記細胞壁に基づいて前記核状基準点を算出することを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記入力手段は、その前記角膜内皮細胞画像への入力位置を指示するためのカーソルを前記角膜内皮細胞画像上で移動させる機能を有し、前記細胞壁検出補助手段は、前記カーソルにより前記入力位置が指示されたとき、前記入力手段により指定される領域を規定する円を前記表示手段に前記入力位置で表示させ、前記円の大きさを前記入力手段の入力に応じて拡大及び縮小させることを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、角膜内皮細胞画像処理プログラムであって、表示手段に表示された角膜内皮細胞画像の複数のセルの細胞壁を自動的に検出する細胞壁検出ステップと、検出した前記細胞壁に基づいて前記各セルの中心点である核状基準点を算出する基準点算出ステップと、前記指定点及び前記核状基準点の数から前記セルの数を求め、該セルの数から該セルの密度を算出するセル密度算出ステップと、前記角膜内皮細胞画像の所定の領域を指定する入力ステップと、前記細胞壁の自動検出を行う前に前記角膜内皮細胞画像の所定の領域が指定されたとき、前記領域内に存在する前記セルの前記細胞壁を検出し、前記領域内の前記セル及び該セル以外の前記各セルの前記細胞壁に基づいて前記核状基準点を算出するステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、細胞壁検出手段が角膜内皮細胞画像の各セルの細胞壁を自動的に検出し、基準点算出手段が細胞壁検出手段により検出された細胞壁に基づいて各セルの中心である核状基準点を算出することから、各セルに指定点を付す作業を従来のように作業者が角膜内皮細胞画像上で全てのセルを視認した上で全てのセル内に手動により行う場合に比べて、集団検診時のように長時間に亘る作業が必要となる場合でも、作業者の眼の疲労度を確実に緩和することができる。これにより、セル内に手動により入力した指定点がセルの中心からずれることによる従来のようなセル密度の算出の精度の低下を確実に抑制することができる。
【0016】
また、細胞壁検出手段による細胞壁の検出を補助する細胞壁検出補助手段が、細胞壁検出手段による細胞壁の自動検出後に角膜内皮細胞画像の所定の領域が入力手段により指定されたとき、前記領域内に存在するセルの細胞壁を細胞壁検出手段に再度検出させることから、角膜内皮細胞画像が不鮮明である場合に例えば作業者が視認することができる細胞壁であって細胞壁検出手段により自動検出されない虞がある細胞壁があるとき、細胞壁検出手段による細胞壁の自動検出後に、細胞壁検出手段により自動検出されなかった虞がある細胞壁を含む領域を入力手段により指定し、細胞壁検出補助手段の制御下で細胞壁検出手段に細胞壁を再度検出させることにより、細胞壁検出手段により自動検出されなかった細胞壁を適正に検出することができる。これにより、細胞壁検出手段により細胞壁が自動検出されないことによる従来のような核状基準点の不算出を招くことはないので、細胞壁の検出を自動でのみ行う場合に比べて、セル密度をより正確に算出することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、細胞壁検出補助手段は、入力手段により角膜内皮細胞画像上を移動したカーソルで角膜内皮細胞画像への入力手段による入力位置が指示されたとき、入力手段により指定される領域を規定する円を表示手段に入力位置で表示させ、円の大きさを入力手段の入力に応じて拡大及び縮小させることから、角膜内皮細胞画像が不鮮明である場合、例えば作業者が視認することができる細胞壁であって細胞壁検出手段により自動検出されなかった虞がある細胞壁を含む領域をカーソルで指示し、表示手段に表示された円を細胞壁検出手段により拡大又は縮小することによって円で前記領域を例えば囲むことにより、自動検出されなかった虞がある細胞壁を含む領域を容易に指定することができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、細胞壁検出補助手段は、カーソルにより入力位置が指定されたとき、表示手段に円を表示させるに先立って、入力位置に応じたセルの細胞壁検出手段により自動検出された細胞壁を表示手段に表示させることから、例えば角膜内皮細胞画像処理装置の操作者が細胞壁検出補助手段によって表示手段に表示された細胞壁を視認することにより、角膜内皮細胞画像上で視認可能な細胞壁が全て細胞壁検出手段により適正に自動検出されているか否かを容易に判断することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、角膜内皮細胞画像処理プログラムが、細胞壁の自動検出後に角膜内皮細胞画像の所定の領域が指定されたとき、領域内に存在するセルの細胞壁を再度検出するステップを有することから、該ステップの実行により、角膜内皮細胞画像が不鮮明である場合に例えば作業者が視認することができる細胞壁であって細胞壁検出手段により自動検出されない虞がある細胞壁がある場合でも、細胞壁検出手段により自動検出されなかった細胞壁を適正に検出することができる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、細胞壁検出手段が角膜内皮細胞画像の各セルの細胞壁を自動的に検出し、基準点算出手段が細胞壁検出手段により検出された細胞壁に基づいて各セルの中心である核状基準点を算出することから、各セルに指定点を付す作業を従来のように作業者が角膜内皮細胞画像上で全てのセルを視認した上で全てのセル内に手動により行う場合に比べて、集団検診時のように長時間に亘る作業が必要となる場合でも、作業者の眼の疲労度を確実に緩和することができる。これにより、セル内に手動により入力した指定点がセルの中心からずれることによる従来のようなセル密度の算出の精度の低下を確実に抑制することができる。
【0021】
また、細胞壁検出手段による細胞壁の検出を補助する細胞壁検出補助手段が、細胞壁検出手段による細胞壁の自動検出が行われる前に角膜内皮細胞画像の所定の領域が入力手段により指定されたとき、前記領域内に存在するセルの細胞壁を細胞壁検出手段に検出させることから、角膜内皮細胞画像が不鮮明である場合に例えば作業者が視認することができる細胞壁であって細胞壁検出手段により自動検出されない虞がある細胞壁があるとき、細胞壁検出手段による細胞壁の自動検出が行われる前に、細胞壁検出手段により自動検出されない虞がある細胞壁を含む領域を入力手段により指定し、細胞壁検出補助手段の制御下で細胞壁検出手段に細胞壁を予め検出させることにより、該細胞壁が細胞壁検出手段による自動検出時に検出されない場合でも、基準点算出手段による核状基準点の算出時に、細胞壁検出手段により自動検出された細胞壁に加えて前記領域内のセルの細胞壁を認識させることができる。これにより、基準点算出手段により前記領域内のセル及び該セル以外の各セルの細胞壁に基づいて核状基準点を算出することができるので、細胞壁の検出を自動でのみ行う場合に比べて、セル密度をより正確に算出することができる。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、細胞壁検出補助手段は、入力手段により角膜内皮細胞画像上を移動したカーソルで角膜内皮細胞画像への入力手段による入力位置が指示されたとき、入力手段により指定される領域を規定する円を表示手段に入力位置で表示させ、円の大きさを入力手段の入力に応じて拡大及び縮小させることから、角膜内皮細胞画像が不鮮明である場合に例えば作業者が視認することができる細胞壁であって細胞壁検出手段により検出されない虞がある細胞壁があるとき、細胞壁検出手段による細胞壁の自動検出が行われる前に、細胞壁検出手段により自動検出されない虞がある細胞壁を含む領域をカーソルで指示し、表示手段に表示された円を細胞壁検出手段により拡大又は縮小することによって円で前記領域を例えば囲むことにより、自動検出されない虞がある細胞壁を含む領域を容易に指定することができる。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、角膜内皮細胞画像処理プログラムが、細胞壁の自動検出を行う前に角膜内皮細胞画像の所定の領域が指定されたとき、該領域内に存在するセルの細胞壁を検出し、領域内のセル及び該セル以外の各セルの細胞壁に基づいて核状基準点を算出するステップを有することから、該ステップの実行により、角膜内皮細胞画像が不鮮明である場合に例えば作業者が視認することができる細胞壁であって細胞壁検出手段により自動検出されない虞がある細胞壁があるとき、細胞壁検出手段による細胞壁の自動検出が行われる前に、細胞壁検出手段により自動検出されない虞がある細胞壁を含む領域を入力手段により指定し、細胞壁検出補助手段の制御下で細胞壁検出手段に細胞壁を予め検出させることにより、該細胞壁が細胞壁検出手段による自動検出時に検出されない場合でも、基準点算出手段による核状基準点の算出時に、細胞壁検出手段により自動検出された細胞壁に加えて前記領域内のセルの細胞壁を認識させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明を図示の実施例に沿って説明する。
【0025】
本発明に係る角膜内皮細胞画像処理装置10は、図1に示すように、被検眼の角膜内皮細胞を撮影するCCDカメラ等の撮像手段11と、撮像手段11で撮像された角膜内皮細胞像から角膜内皮細胞を計測や画像処理をする角膜内皮細胞計測装置12とを備える。
角膜内皮細胞計測装置12は、処理した画像やデータを表示する液晶表示器(ディスプレイ)等の表示手段13と、表示手段13に表示された画像やデータに操作を加える入力手段14と、演算処理手段15とを備える。入力手段14は、本実施例では、図示しないが従来よく知られたマウス及びキーボードで構成されている。
【0026】
演算処理手段15は、画像メモリ16と、図示しないCPU,ROM,RAM,入出力インターフェース及び動作制御回路等を有する演算制御回路17と、該演算制御回路により制御される画像処理手段18とを有する。
【0027】
演算制御回路17は、起動時にROMに記憶された角膜内皮画像処理プログラムをRAMに読み込んで記憶することにより、RAMに読み込まれた角膜内皮画像処理プログラムに従って角膜内皮細胞画像処理装置10全体の演算や制御を実行する。
画像メモリ16は、撮像手段11により撮像された元の画像を記憶する原画像メモリ部16aと、画像処理された画像を記憶する処理画像メモリ部16bとを有する。原画像メモリ部16aには、撮像手段11で撮像された角膜内皮細胞像が演算制御回路17を介して記憶される。
【0028】
尚、演算制御回路17は、画像メモリ16に記憶された画像を表示手段13に表示させると共に、入力手段14の操作により表示手段13に表示された画像の処理を行う。
画像処理手段18は、図2に示すように、角膜内皮細胞画像(以下、セル画像と称す。)の拡大縮小やセル画像の指定された範囲を拡大処理して表示手段13に表示させるズーム手段18aと、各セル19の細胞壁20(図4参照。)を検出する細胞壁検出手段18bと、該細胞壁検出手段により検出された細胞壁20に基づいて各セル19の重心点又は頂点若しくは中心点等を求めるための核状基準点21(図5参照。)を算出する基準点算出手段18cとを有する。
【0029】
また、画像処理手段18は、表示手段13に表示されたセル画像の各セル19の細胞壁20の部分を細線化する細線化手段18dと、最終的に処理されたセル画像を解析してセル密度を求めるセル密度算出手段18eとを有する。細線化手段18dは、細線化したセル19の細胞壁20から延びるヒゲ28や細胞壁20から浮いているエッジ22(図7参照。)をその長さを限定して除去し、或いは点を除去する。
更に、画像処理手段18は、後述する細胞壁検出補助処理を行うときに演算制御回路17の制御下で作動する細胞壁検出補助手段18fを有する。
【0030】
以下、このように構成された角膜内皮細胞画像処理装置10を用いてセル密度を解析する際の演算制御回路17による制御作用を図3に示すフローチャートに沿って説明する。
【0031】
演算制御回路17は、撮像手段11により被検眼の角膜内皮細胞が撮影されると、撮影されたセル画像を原画像メモリ部16aに記憶し、また、図4(a)に示すように、角膜内皮細胞像をズーム手段18aにより表示手段13にズーム表示させる(ステップS1)。
【0032】
演算制御回路17は、表示手段13にセル画像を表示させた後、画像処理手段18の細胞壁検出手段18bの作動を制御して、図4(b)に示すように、各セル19間の細胞壁20を検出させる(ステップS2)。
【0033】
演算制御回路17は、細胞壁検出手段18bにより細胞壁20を検出した後、基準点算出手段18cで、細胞壁20に基づいて各セル19の重心点又は頂点若しくは中心点等の核状基準点21を算出させる(ステップS3)。この算出は、図5(a)に示すように、各細胞壁20上の複数の位置から各セル19の中央又は中心側に向けて延びる法線23を想定して、該法線方向における平均長さのところに投票を行う(平均長さの位置を求める)。これにより、図5(b)に示すような核状基準点21が算出される。
【0034】
演算制御回路17は、核状基準点21を算出した後、該核状基準点21の中央位置のアドレスを算出し、算出したアドレスを処理画像メモリ部16bに記憶させる(ステップS4)。このような記憶はセル19毎に順に実行される。
【0035】
本発明に係る角膜内皮細胞画像処理装置10では、例えばセル画像に不鮮明な部分があり、該部分において細胞壁20が適正に自動検出されているか否かを確認する細胞壁検出補助処理を行うことができる。
【0036】
細胞壁検出補助処理を行う際、先ず、表示手段13に表示されたカーソル25を、前記マウスを操作することにより、図6(a)に示すように、セル画像の各セル19のうち例えば操作者がセル画像上で視認することができる細胞壁20であって細胞壁検出手段18bにより自動検出されていない虞がある細胞壁20で囲まれたセル19内に表示手段13に表示された細線化後のセル画像上で移動させる。カーソル25はセル画像への入力位置を指示すべく表示手段13に表示される像であり、図示の例では矢印状をなしている。
【0037】
このとき、演算制御回路17は、図3に示すように、ステップS5で前記リターンキーが押されていないことを検出すると同時に、表示手段13に表示されたセル画像の複数のセル19のうちいずれかのセル19内に前記カーソル25が位置しているか否かを判断する(ステップS6)。演算制御回路17は、いずれのセル19内にも前記カーソル25が位置していないと判断した場合には、ステップS6を繰り返す。他方、演算制御回路17は、いずれかのセル19内に前記カーソル25が位置していると判断した場合には、その旨を示す制御信号を細胞壁検出補助手段18fに送り、該細胞壁検出補助手段を作動させる(ステップS7)。
【0038】
細胞壁検出補助手段18fは、演算制御回路17から前記制御信号を受けると、図6(b)に示すように、カーソル25に対応するセル19の自動検出された細胞壁20及びその核状基準点21をそれぞれ表示手段13に表示させる(ステップS8)。
【0039】
次に、操作者は、細胞壁検出補助手段18fによって表示手段13に表示された細胞壁20を視認し、操作者がセル画像上で視認することができる細胞壁20が全て細胞壁検出手段18bにより自動検出されていると判断した場合、前記したキーボードの図示しないリターンキーを押す。このとき、演算制御回路17は、図3に示すように、前記キーボードのリターンキーが押されたことを検出すると(ステップS9)、細線化手段18dに、図7(a)に示すように細胞壁20を細線化させ(ステップS10)、ヒゲ28や浮いているエッジ22を長さを限定して除去させると共に点24を除去させる(ステップS11)。このとき、細線化手段18dは、各細胞壁20のうち+−90°以内で最短距離になる2つの端点を延長して結んで細胞壁20の一つのエッジ22とする。例えば、図7(a)のセル19aの端点a1とa2、セル19bの端点a3とa4、a5とa6、セル19cの端点a7とa8を結んで、図7(b)に示すような細胞壁20を得る。尚、図7(a)において修正がないセルは、図7(c)の19d1〜19d5及び19e1〜19e4のようになる。続いて、演算制御回路17は、細線化手段18dにより細線化処理されたセル画像を表示手段13に表示させる(ステップS12)。
【0040】
その後、演算制御回路17は、基準点算出手段18cにより自動検出した核状基準点21の数からセル19の数をセル密度算出手段18eに算出させ、そのセル19の数に基づいてセル密度をセル密度算出手段18eに算出させる(ステップS13)。このとき、セル密度算出手段18eは、核状基準点21をセル密度の算出のための基準指定点として用いる。更に、演算制御回路17は、図8に示すように、セル密度算出手段18eによる解析結果を表示手段13に表示させる(ステップS14)。これにより、角膜内皮細胞画像処理装置10を用いたセル密度の解析が終了する。尚、各ステップで処理された画像は処理画像メモリ部16bに適宜記憶される。
【0041】
他方、操作者は、図6(b)に示す状態で、細胞壁検出補助手段18fによって表示手段13に表示された細胞壁20を視認し、細胞壁20が細胞壁検出手段18bにより所期したように自動検出されていないと判断した場合、前記キーボードの前記リターンキーを押さずに、以下の操作を行う。
【0042】
先ず、前記カーソル25を所定のセル19内に配置した状態で、例えば前記マウスに設けられた図示しない左ボタンを押すことにより前記所定のセル19を確定する。このとき、演算制御回路17は、図3に示すように、ステップS9で前記リターンキーが押されていないことを検出すると同時に、前記マウスの前記左ボタンが押されたことを検出し(ステップS15)、前記マウスの前記左ボタンが押されたことを示す制御信号を細胞壁検出補助手段18fに送る。
【0043】
細胞壁検出補助手段18fは、演算制御回路17から前記制御信号を受けると、図9(a)に示すように、該演算制御回路の制御下で表示手段13に前記カーソル25の先端を中心とした円Rを表示させる(ステップS16)。演算制御回路17は、ステップS15で前記マウスの前記左ボタンが押されていないと判断した場合には、ステップS15を繰り返す。
【0044】
次に、操作者は、例えば画面をスクロールさせるために前記マウスに設けられた図示しないダイヤルスイッチを回転操作する。このとき、演算制御回路17は、前記ダイヤルスイッチが操作されたことを検出すると、その旨を示す制御信号を細胞壁検出補助手段18fに送る。これにより、細胞壁検出補助手段18fは、図9(a)に示すように、表示手段13に表示された円Rの大きさを前記ダイヤルスイッチの回転方向に応じて拡大及び縮小させる(ステップS17)。
【0045】
続いて、操作者は、表示手段13に表示された円Rの大きさが前記所定のセル19を取り囲む大きさになるように前記ダイヤルスイッチを操作し、前記マウスの前記左ボタンを再度押すことによりセル画像の所定の領域を指定する。このとき、演算制御回路17は、表示手段13に表示された円Rによりセル画像の所定の領域が指定されたことを検出すると共に前記領域内に細胞壁検出手段18bにより検出されなかった細胞壁20が存在することを認識し、細胞壁検出補助手段18fにその旨を示す信号を送る。
【0046】
細胞壁検出補助手段18fは、演算制御回路17の制御下で、細胞壁検出手段18bに前記所定の領域内に存在するセル19の細胞壁20を再度検出させ、図9(b)に示すように、該細胞壁を表示手段13に表示させる(ステップS18)。
その後、操作者は、細胞壁検出手段18bにより細胞壁20を再度検出した結果、表示手段13に表示された細胞壁20を視認し、前記所定のセル19の細胞壁20が所期した通り自動検出されたと判断した場合には、前記リターンキーを押す。他方、操作者は、表示手段13に表示された細胞壁20を視認し、前記所定のセル19の細胞壁20が所期した通り自動検出されていないと判断した場合には、前記リターンキーを押さずに、細胞壁検出補助処理を繰り返し行う。
【0047】
前記リターンキーが押されたとき、演算制御回路17は、図3に示すように、前記キーボードのリターンキーが押されたことを検出すると(ステップS19)、細胞壁検出補助手段18fにより新たに検出した細胞壁20に基づいて前記所定のセル19の核状基準点21を基準点算出手段18cにより算出させる(ステップS20)。続いて、演算制御回路17は、前記したと同様に、細線化手段18dに細胞壁20を細線化させ(ステップS10)、ヒゲ28や浮いているエッジ22を長さを限定して除去させると共に点24を除去させ(ステップS11)、更に、細線化手段18dにより細線化処理されたセル画像を表示手段13に表示させる(ステップS12)。
【0048】
その後、演算制御回路17は、新たに算出された核状基準点21を含む核状基準点21を前記基準指定点としてセル密度算出手段18eにセル密度を算出させ(ステップS13)、セル密度算出手段18eによる解析結果を表示手段13に表示させる(ステップS14)。これにより、角膜内皮細胞画像処理装置10を用いたセル密度の解析が終了する。
【0049】
本実施例によれば、前記したように、細胞壁検出手段18bがセル画像の各セル19の細胞壁20を自動的に検出し、基準点算出手段18cが細胞壁検出手段18bにより検出された細胞壁20に基づいて各セル19の中心である核状基準点21を算出することから、各セル19に指定点26を付す作業を従来のように作業者がセル画像上で全てのセル19を視認した上で全てのセル19内に手動により行う場合に比べて、集団検診時のように長時間に亘る作業が必要となる場合でも、作業者の眼の疲労度を確実に緩和することができる。
【0050】
これにより、セル19内に手動により入力した指定点26がセル19の中心からずれることによる従来のようなセル密度の算出の精度の低下を確実に抑制することができる。
【0051】
また、細胞壁検出手段18bによる細胞壁20の検出を補助する細胞壁検出補助手段18fが、細胞壁検出手段18bによる細胞壁20の自動検出後にセル画像の所定の領域が前記マウスの操作により指定されたとき、前記領域内に存在するセル19の細胞壁20を細胞壁検出手段18bに再度検出させることから、セル画像が不鮮明である場合に例えば操作者が視認することができる細胞壁20であって細胞壁検出手段18bにより自動検出されない虞がある細胞壁20があるとき、細胞壁検出手段18bによる細胞壁20の自動検出後に、細胞壁検出手段18bにより自動検出されなかった虞がある細胞壁20を含む領域を前記マウスにより指定し、細胞壁検出補助手段18fの制御下で細胞壁検出手段18bに細胞壁20を再度検出させることにより、細胞壁検出手段18bにより自動検出されなかった細胞壁20を適正に検出することができる。
【0052】
これにより、細胞壁検出手段18bにより細胞壁20が自動検出されないことによる従来のような核状基準点21の不算出を招くことはないので、細胞壁20の検出を自動でのみ行う場合に比べてセル密度をより正確に算出することができる。
【0053】
本実施例では、画像処理手段18により細胞壁20及び核状基準点21を自動的に算出した後、細胞壁検出補助処理を行った例を示したが、これに代えて、図10に示すように、細胞壁検出手段18bにより細胞壁20を自動検出する前に細胞壁検出補助処理を行うことができる。
【0054】
この場合、操作者は、図10に示すステップS101で演算制御回路17の制御下で表示手段13に表示されたセル画像を視認し、例えばセル画像が不鮮明である場合に作業者が視認することができる細胞壁であって細胞壁検出手段18bにより検出されない虞がある細胞壁がセル画像に存在する場合、前記カーソル25を所定のセル19内に配置した状態で、例えば前記マウスに設けられた図示しない左ボタンを押すことにより前記所定のセル19を確定する。
【0055】
このとき、演算制御回路17は、図10に示すように、前記マウスの前記左ボタンが押されたことを検出すると(ステップS102)、前記したと同様に、細胞壁検出補助手段18fを作動させる(ステップS103)。細胞壁検出補助手段18fは、前記したと同様に、演算制御回路17の制御下で、円Rを表示手段13に表示させ(ステップS104)、円Rを拡大及び縮小させ(ステップS105)、更に、円R内に存在するセル19の細胞壁20を検出し、該細胞壁を表示手段13に表示させる(ステップS106)。
【0056】
その後、操作者は、表示手段13に表示された細胞壁20を視認し、前記所定のセル19の細胞壁20が所期の通り検出されたと判断した場合には前記リターンキーを押す。これにより、細胞壁検出補助処理が終了する。
演算制御回路17は、前記リターンキーが押されたことを検出すると(ステップS107)、細胞壁検出補助手段18fにより検出された細胞壁20以外の細胞壁20を細胞壁検出手段18bにより検出させる(ステップS108)。
続いて、演算制御回路17は、細胞壁検出補助処理時に細胞壁検出手段18bに検出させた細胞壁20及びステップS108で細胞壁検出手段18bに検出させた細胞壁20に基づいて、各セル19の核状基準点21を基準点算出手段18cにより算出させる(ステップS109)。
【0057】
演算制御回路17は、核状基準点21を算出した後、該核状基準点の中央位置のアドレスを算出し、算出したアドレスを処理画像メモリ部16bに記憶させ(ステップS110)、細線化手段18dに前記したと同様に細胞壁20の細線化(ステップS111)、ヒゲ28、エッジ22及び点24の除去(ステップS112)を行わせ、細線化されたセル画像を表示手段13に表示させる(ステップS113)。
【0058】
その後、演算制御回路17は、セル密度算出手段18eに基準点算出手段18cにより算出した核状基準点21の数からセル19の数を算出させ、そのセル19の数に基づいて前記したと同様にセル密度を算出させ(ステップS114)、解析結果を表示手段13に表示させる(ステップS115)。 図10に示す例によれば、細胞壁検出補助手段18fが、細胞壁検出手段18bによる細胞壁20の自動検出が行われる前にセル画像の所定の領域が前記マウスの操作により指定されたとき、前記領域内に存在するセルの細胞壁20を細胞壁検出手段18bに検出させることから、セル画像が不鮮明である場合に例えば作業者が視認することができる細胞壁20であって細胞壁検出手段18bにより検出されない虞がある細胞壁20があるとき、細胞壁検出手段18bによる細胞壁20の自動検出が行われる前に、細胞壁検出手段18bにより自動検出されない虞があるセル19を含む領域を前記マウスにより指定し、細胞壁検出補助手段18fの制御下で細胞壁検出手段18bに細胞壁20を予め検出させることにより、該細胞壁が細胞壁検出手段18bによる自動検出時に検出されない場合でも、基準点算出手段18cによる核状基準点21の算出時に、細胞壁検出手段18bにより自動検出された細胞壁20に加えて前記領域内のセル19の細胞壁20を認識させることができる。これにより、基準点算出手段18cにより前記領域内のセル19及び該セル以外の各セル19の細胞壁20に基づいて核状基準点21を算出することができるので、細胞壁20の検出を自動でのみ行う場合に比べて、セル密度をより正確に算出することができる。
【0059】
また、図1乃至図10に示す例では、細胞壁検出補助処理を細胞壁20の細線化の前に行った例を示したが、これに代えて、細胞壁20の細線化の後に細胞壁検出補助処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明に係る角膜内皮細胞画像処理装置を概略的に示すブロック図である。
【図2】本発明に係る画像処理手段を概略的に示す説明図である。
【図3】図1に示した演算制御回路による全体のフローチャートである。
【図4】(a)は撮像手段により撮像されて表示手段に表示された角膜内皮細胞画像を概略的に示す説明図であり、(b)は細胞壁検出手段により細胞壁が検出された角膜内皮細胞画像の状態を概略的に示す説明図である。
【図5】(a)は本発明に係る基準点算出手段による核状基準点の算出方法を概略的に示す説明図であり、(b)は基準点算出手段により算出された核状基準点を概略的に示す説明図である。
【図6】(a)は入力手段の操作によりカーソルを所定のセル内に移動させた状態を概略的に示す説明図であり、(b)は所定のセルに自動算出された細胞壁及び核状基準点が表示された状態を概略的に示す説明図である。
【図7】(a)乃至(c)はそれぞれ細線化手段により細胞壁が細線化された状態を概略的に示す説明図である。
【図8】本発明に係るセル密度算出手による算出結果が表示手段に表示された状態を概略的に示す説明図である。
【図9】(a)及び(b)は本発明に係る細胞壁検出補助手段による細胞壁検出補助の方法を概略的に示す説明図である。
【図10】図1に示した例とは別の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
10 角膜内皮細胞画像処理装置
13 表示手段
14 入力手段
18b 細胞壁検出手段
18c 基準点算出手段
18e セル密度算出手段
19 セル
20 細胞壁
21 核状基準点
26 指定点
【出願人】 【識別番号】000220343
【氏名又は名称】株式会社トプコン
【出願日】 平成18年7月10日(2006.7.10)
【代理人】 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄


【公開番号】 特開2008−12204(P2008−12204A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−188837(P2006−188837)