トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学

【発明の名称】 把持器具
【発明者】 【氏名】アーネスト アランイ

【要約】 【課題】漏れおよび/または患者の身体器官もしくは組織と衝突することなくアンビルのシャフトを固定するジョーを有し、腹腔内で空間をほとんど必要としない外科用把持器具の提供。

【構成】細長用具を把持するための外科用把持器具であって、フレーム;このフレームに接続され、そしてこのフレームから遠位に延び、長手軸を規定する細長部材;および細長部材に操作可能に接続される一対のジョー部材102、104であって、開位置と閉位置との間での移動のために適合され、少なくとも1つが、そのジョー部材に規定されるレセス140、142を有し、細長部材の長手軸に対して約35°以下の角度で延びる中心レセス軸の周りに配置され、ジョー部材が閉位置へ移動するとき、ジョー部材が保持溝を形成し、この保持溝が、細長用具を係合し、しっかり固定し得るジョー部材を備える、把持器具。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンビルヘッドおよび頂部を備えるシャフトを有するアンビルアセンブリを把持する外科用把持器具であって、該シャフトがアンビル軸を規定し、該器具が:
使用者による係合のための寸法のフレーム;
該フレームに連結され、そしてそれから遠位方向に延びる細長部材であって長手軸を規定する細長部材;および
該細長部材に作動可能に連結された一対のジョー部材であって、該ジョー部材の少なくとも1つが開位置と閉位置との間を旋回可能であり、該細長部材の長手軸に対して角度をなして延びる面表面を有し、該ジョー部材の少なくとも1つがその中にレセスを有し、ここで該ジョー部材の該閉位置への移動に際し、該ジョー部材が該アンビルアセンブリを係合し得、そして該アンビルアセンブリをその中に固定して取り付ける保持溝を形成し、該面表面および溝が、該アンビル軸が該長手軸と実質的に整列されるように配列される、把持器具。
【請求項2】
前記ジョー部材の一方がその中に第1のレセスを有し、該ジョー部材の他方がその中に第2のレセスを有し、そして該第1のレセスおよび第2のレセスが前記保持溝を形成する、請求項1に記載の把持器具。
【請求項3】
各ジョー部材が遠位グリッパー部材を含み、少なくとも1つの遠位グリッパー部分がそれを通るレセスを有し、そして各遠位グリッパー部分が前記細長部材の長手軸に対して約55゜〜約75゜の範囲にある軸に沿って延びる、請求項1に記載の把持器具。
【請求項4】
前記各グリッパー部分の軸が、前記長手軸に対して約65゜である、請求項3に記載の把持器具。
【請求項5】
前記溝が前記長手軸に対して約30゜より小さい角度で配向される軸を有し;そして前記ハンドル部材に作動可能に連結された作動機構が前記シャフトを通って延び、そして前記一対のジョー部材の近位端に、該一対のジョー部材がフレーム部材の作動に応答して開き、そして閉じるような様式で作動可能に連結される、請求項1に記載の把持器具。
【請求項6】
前記保持溝の軸が、前記長手軸に対して約15゜〜約29゜の間である角度で配向される、請求項5に記載の把持器具。
【請求項7】
前記保持溝の軸が、前記長手軸に対して約25゜である角度で配向される、請求項5に記載の把持器具。
【請求項8】
前記保持溝の軸が、前記長手軸に平行である、請求項5に記載の把持器具。
【請求項9】
各ジョーが:前記シャフトの遠位端を係合するように適合された基部部分;および長手軸を有し、そして前記グリッパー部分と該基部部分との間に位置する遠位端部分を備える、請求項5に記載の把持器具。
【請求項10】
各ジョー部材が、それを通じ、そしてその周りで前記一対のジョーが旋回するジアメトリックホールを有する基部部分を含む、請求項9に記載の把持器具。
【請求項11】
各基部部分が前記ジアメトリックホールの近位方向に形成されたカムスロットを含み、ここで該カムスロットが互いと協働し、前記作動手段の軸方向移動を前記一対のジョー部材の開口および閉鎖に変換する、請求項9に記載の把持器具。
【請求項12】
各ジョー部材が:第1の軸を規定する基部部分;該基部部分の遠位方向にあり、そして該第1の軸を横断し、そして細長いフレームの前記長手軸に対して斜めの関係にある第2の軸に沿って延びる中間部分;および該中間部分の遠位方向にあり、そして該第2の軸を横断し、そして該細長いフレームの該長手軸に対して斜めの関係にある第3の軸に沿って延びるグリッパー部分を含み、該グリッパー部分がその中にレセス部分を規定する内部表面を有する、請求項1に記載の把持器具。
【請求項13】
前記第3の軸が、前記細長いフレームの長手軸に対して約55゜〜約75゜の範囲の角度を規定する、請求項12に記載の外科用把持器具。
【請求項14】
前記基部部分の第1の軸が、前記細長いフレームの長手軸に実質的に平行である、請求項12に記載の外科用把持器具。
【請求項15】
中央のレセス軸が、前記細長いフレームの長手軸に対して平行である、請求項12に記載の外科用把持器具。
【請求項16】
外科用把持器具であって:
長手軸を規定する細長いフレーム;および
該細長フレームに連結された第1および第2のジョー部材であって、
少なくとも該第1のジョー部材が、該第2のジョー部材に対して初期位置と把持位置との間を移動するように適合され、各ジョー部材が:
第1の軸を規定する基部部分;該基部部分の遠位方向にあり、そして該第1の軸を横断し、そして該細長いフレームの長手軸に斜めの関係にある第2の軸に沿って延びる中間部分を含むジョー部材;および
該中間部分の遠位方向にあり、そして該第2の軸を横断し、そして該細長いフレームの長手軸に対して斜めの関係にある第3の軸に沿って延びるグッリパー部分であって、該グリッパー部分がその中に外科用インプラントを少なくとも部分的に受容するために適合されたレセスを規定する内部表面を有し、該ジョー部材の把持位置にあるとき該器具の把持を容易にし、該レセスが中央のレセス軸の周りに整列され、該中央のレセス軸が、該細長いフレームの長手軸に対して約35゜より少ない角度を規定するグリッパー部分;および
該第1のジョー部材および第2のジョー部材をその初期位置と把持位置との間で移動するための手動で移動可能な作動部材、を備える、外科用把持器具。
【請求項17】
前記第3の軸が、前記細長いフレームの長手軸に対して約55゜〜75゜の範囲の角度を規定する、請求項16に記載の外科用把持器具。
【請求項18】
前記基部部分の第1の軸が、前記細長いフレームの長手軸に実質的に平行である、請求項16に記載の外科用把持器具。
【請求項19】
前記中央のレセス軸が、前記細長いフレームの長手軸に対して平行関係にある、請求項16に記載の外科用把持器具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2001年3月5日に出願された米国仮出願番号60/273,522号の優先権を主張し、この内容全体が、本明細書によって参考として援用される。
【0002】
(背景)
(1.技術分野)
本発明は、外科用器具、より詳細には、外科用具を所望の配向で係合しそしてしっかり固定して、外科手術部位におけるこの用具の操作、および/またはこの用具の他の外科用デバイス(例えば、外科用ステープラー)への取り付けを容易にするために有利に設計されたジョー部材を有する内視鏡把持器具に関する。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の背景)
輪状吻合は、別々の中空身体器官部分を、その部分が相互連絡するように外科的に接合することである。代表的には、吻合手順は、中空組織の疾患部分または欠損部分を取り除く外科手術に続いて行われ、残った端部部分が接合される。このような手順に従って、手術組織は、少なくとも1つの広範囲な組織切開を身体腔壁に作製し、そして外科手術部位へのアクセスを提供するために切断された組織を折り返すことによって、露出される。器官の疾患部分は、取り除かれ、それによって、器官の2つの別々の端部部分を残し、その後、ステープリング器具による吻合によって結ばれる。ステープリング器具は、端部部分を通してステープルの環状アレイを打ち込み、そして同時に、管状通路を自由にするように任意の重なる組織の中心部分を除く。
【0004】
中空器官の吻合を実行するためのこのような器具の例は、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5および特許文献6(これらのそれぞれの全体が、本明細書中において参考として援用される)に記載される。これらの特許によって例示される型の器具において、ステープルで留められる器官の対向する端部部分が、アンビル構成要素とステープル保持構成要素(すなわち、ステープルカートリッジ)との間でクランプ留めされ、これらの構成要素の両方が、吻合器具の遠位端に配置される。クランプ留めされる組織は、ステープルカートリッジから1つ以上のステープルを打ち込み、その結果、ステープルの端部が組織を通り、そしてアンビル構成要素によって打ち曲げることによってステープル留めされる。
【0005】
第一腸管部および第二腸管部を一緒に接合する、代表的な適用において、当該腸管部は取り除かれ、残っている第一腸管端部および第二腸管端部が、吻合によって接合される。操作的に連結されたアンビル部品を備えるステープリング器具が、操作部位に適用される。次いで、結合されるべき腸管部の各端部は、周知の巾着縫合糸によって、それらのそれぞれのステープラーカートリッジおよびアンビルアセンブリに固定され、その組織部分が締められて、ステープルによって永久的に結合するために、装置を適所に留める。その後、このアンビル部品は、ステープラーカートリッジのかなり近位に、手動で移動される。この器具が発射され、そして腸管部は、ステープルまたはファスナーの環状ローによって結合される。
【0006】
輪状吻合技術のいくつかの適用において、アンビル部品(代表的には、アンビルヘッドおよびシャフトから構成されるアンビルアセンブリ)が、ステープルカートリッジに取り外し可能に取り付けられている外科用器具を使用することが、必要である。このような場合において、このステープリング器具は、アンビルアセンブリを適所に有することなく、外科的にかまたは経肛門的にか(transanally)のいずれかで、第一腸管部に導入される。その後、このアンビルアセンブリは、第二腸管部内で、外科的に挿入される。次いで、腸管部の両方が、それぞれ、アンビルアセンブリおよびステープラーカートリッジに、巾着型縫合によって固定される。次いで、アンビルアセンブリのシャフトを把持および保持して、アンビルアセンブリまたはアンビル部品を、この機器のカートリッジアセンブリ部分上にかまたはこのアセンブリ部分内に適切に取り付けることが、必要である。次いで、この器具は、吻合を完全にするように発射される。
【0007】
しかしながら、アンビルを把持し、このアンビルを吻合器具に取り付ける作業は、特に、近接した器官、組織などによって取り囲まれている制限された操作部位において、非常に困難であることが証明されている。従来の手段は、従来型の鉗子または類似のデバイスの使用を組み込んでいる。しかしながら、公知の鉗子は、代表的には、平坦な鉗子ジョー表面を備え、この表面は、円形のインプラント(例えば、アンビルまたはアンビルシャフト)を把持するのに適していない。また、この把持ジョーは、代表的には、その鉗子の長手軸に沿って配置される。このような配置は、しばしば、器具を把持および操作するために、腹腔内に十分な空間を必要とする。さらに、体液、血液などの存在もまた、この手順を複雑にする。
【特許文献1】米国特許第4,304,236号明細書
【特許文献2】米国特許第4,379,457号明細書
【特許文献3】米国特許第4,573,468号明細書
【特許文献4】米国特許第4,576,167号明細書
【特許文献5】米国特許第4,603,693号明細書
【特許文献6】米国特許第4,646,745号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本開示は、内視鏡外科用器具に関する。この器具は、ジョーを有し、このジョーは、漏れおよび/あるいは患者の身体器官もしくは組織、または他の妨害物と衝突することなく、患者の体内で外科用器具が向上された自由な移動をしながら、アンビルのシャフトまたはこのアンビル用のシャフトの固定グリップを提供するように適用される。さらに、この外科用ジョーは、所望の方向での、円筒形対象物またはロッド様対象物の改善された保持を提供するように、適切に配置され、この所望の方向において、円筒形対象物またはロッド様対象物の長手方向の中心軸は、この外科用器具の細長シャフトの長手方向の中心軸に対して、実質的に平行であるかまたはわずかに斜めになっている。このような配置は、この器具を把持および操作するのに、腹腔内において空間をほとんど必要としない。なおさらに、アンビルシャフトは、このシャフトへの吻合器具の取り付けを容易にするように、適切に設計されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(要旨)
本発明に従う外科用ジョーは、内視鏡外科用器具とともに使用するために適合されており、環状の外科用ステープリングデバイスのアンビルアセンブリのシャフトまたはアセンブリ用のシャフトの把持、および操作部位の周りのアンビルアセンブリの操作を容易にするように、有利に構成されている。一般的には、本発明は、フレーム部材またはハンドル部材、および長手軸を有し、このフレーム部材またはハンドル部材に操作的に連結されている細長シャフト部材を備える、外科用器具に関する。
【0010】
好ましい実施形態において、一対のジョー部材が、細長部材に操作的に取り付けられ、そして開位置と閉位置との間の移動に適合される。一対のジョー部材の少なくとも一方は、前面を備え、この前面は、その中にレセスを有し、かつ細長部材の長手軸に対して約35°以下の角度で延びる中心レセス軸周囲に配置されている。使用において、近接した位置までこのジョー部材を移動させる際に、このジョー部材は、保持溝を形成し、この保持溝は、細長インプラントと係合しかつその中にこの細長インプラントをしっかり固定する。ジョー部材の各々は、その中に形成されたレセスを有し得る。
【0011】
好ましくは、中心レセス軸は、細長部材の長手軸に対して、約25°である。
【0012】
さらに好ましい実施形態において、各ジョー部材は、遠位グリッパー部分を備え、ここで、この一対の遠位グリッパー部分の少なくとも一方が、それを通るレセスを有する。各遠位グリッパー部分は、細長部材の長手軸に対して約55°〜約75°の範囲で、軸に沿って延びる。好ましくは、各グリッパー部分の軸は、その長手軸に対して約65°である。
【0013】
代替の好ましい実施形態において、本発明に従って、内視鏡外科用器具は、フレーム部材および細長シャフトを備え、ここで、この細長シャフトは、フレーム部材および遠位端に操作的に連結された近位端を有する。この細長シャフトは、長手軸を規定する。この内視鏡外科用器具はさらに、フレーム部材およびジョー部材に連結された作動機構を備え、かつ細長シャフトの遠位端に操作的に連結された一対のジョー部材を備える。この一対のジョー部材は、開位置と閉位置との間を移動するように適合されている。一対のジョー部材の各々は、ジョー軸を備え、かつその中にレセスを有する遠位グリッパー部分を備える。このレセスは、その中のアンビルのシャフトまたはこのアンビル用のシャフトを把持するために、互いに並列している。このように、ジョー部材が近接した位置にある場合、そのレセスは、このジョー軸に対して約35°以下の角度で方向付けられる軸を有する保持溝を規定する。
【0014】
好ましくは、保持溝の軸は、ジョー軸に対して約15°と約35°との間の角度で方向付けられる。より好ましくは、この保持溝の軸は、ジョー軸に対して約25°の角度で方向付けられる。この保持溝の軸は、ジョー軸と平行であり得る。
【0015】
さらなる実施形態において、この内視鏡外科用器具の各ジョー部材は、基部部分を備え、この基部部分は、細長シャフトの遠位端および長手軸を有する遠位端部分に係合するように適合されており、この遠位端部分は、グリッパー部分とこの基部部分との間に位置している。この保持溝の軸は、この遠位端部分の長手軸に対して約35°以下の角度で方向付けられる。好ましくは、この保持溝の軸は、ジョー軸に対して約25°の角度で方向付けられる。この保持溝の軸は、ジョー軸と平行であり得る。
【0016】
なお別の実施形態において、各ジョー部材は、基部部分を備え、この基部部分は、それを通るジアメトリックホール(diametrichole)を有し、そしてこの周囲で、一対のジョーが旋回し、ここで、各基部部分は、そのジアメトリックホールの近位に形成されたカムスロットを備え、ここで、このカムスロットは、作動手段の軸移動を、一対のジョー部材の開閉に変換するように、互いに協同している。
【0017】
なおさらなる実施形態において、各ジョー部材は、基部部分および隣接した中間本体部分を備え、この中間本体部分は、ジョー軸と平行でかつ各基部部分によって規定された軸から横に離れて間隔を空けた、遠位端部分を備える。
より特定すれば、本願発明は以下の項目に関し得る。
(項目1)細長用具を把持するための外科用把持器具であって、上記器具は、以下:使用者による係合のための寸法にされた、フレーム;上記フレームに接続され、そして上記フレームから遠位に延びる、細長部材であって、上記細長部材が、長手軸を規定する、細長部材;および上記細長部材に操作可能に接続される一対のジョー部材であって、上記ジョー部材が、開位置と閉位置との間での移動のために適合され、上記ジョー部材のうちの少なくとも1つが、レセスを有する接面を有し、そして上記細長部材の長手軸に対して約35°以下の角度で延びる中心レセス軸の周りに配置され、ここで、上記ジョー部材が閉位置へ移動するとき、上記ジョー部材が、保持溝を形成し、上記保持溝が、細長用具を上記保持溝に係合しそしてしっかり固定し得る、ジョー部材、を備える、把持器具。
(項目2)項目1に記載の把持器具であって、ここで、上記ジョー部材のそれぞれが、レセスを有する、把持器具。
(項目3)項目1に記載の把持器具であって、ここで、上記中心レセス軸が、上記細長部材の長手軸に対して、約25°である、把持器具。
(項目4)項目1に記載の把持器具であって、ここで、上記それぞれのジョー部材が、遠位グリッパー部分を備え、少なくとも1つの遠位グリッパー部分が、上記グリッパー部分を通るレセスを有し、そして各遠位グリッパー部分が、上記細長部材の長手軸に対して約55°〜約75°の範囲の軸に沿って延びる、把持器具。
(項目5)項目4に記載の把持器具であって、ここで、上記各グリッパー部分の軸が、上記長手軸に対して約65°である、把持器具。
(項目6)環状外科用ステープリングデバイスのシャフトを把持するためまたは環状外科用ステープリングデバイスのアンビルアセンブリのための、内視鏡外科用器具であって、上記外科用器具が、以下:フレーム部材;細長シャフトであって、上記細長シャフトが、上記フレーム部材に操作可能に接続される近位端、および遠位端を有し、上記細長シャフトが、長手軸を規定する、細長シャフト;上記細長シャフトの遠位端に操作可能に接続される一対のジョー部材であって、上記一対のジョー部材が、開位置と閉位置との間で移動するように適合され、上記一対のジョー部材のうちのそれぞれが、ジョー軸を有しそして遠位グリッパー部分を備え、上記遠位グリッパー部分が、上記遠位グリッパー部分にレセスを有し、上記レセスが、シャフトの把持のためまたはアンビルのために互いに並置され、その結果、ジョー部材が閉位置にあるとき、上記レセスが、保持溝を規定し、上記保持溝が、上記ジョー軸に対して約35°以下である角度に配向した軸を有する、ジョー部材;ならびに作動機構であって、上記一対のジョー部材が、上記フレーム部材の作動に応答して開閉するような様式で、上記作動機構が、上記シャフトを通って延びるハンドル部材に操作可能に接続され、そして上記一対のジョー部材の近位端に操作可能に接続される、作動機構、を備える、内視鏡外科用器具。
(項目7)項目6に記載の内視鏡器具であって、ここで、上記保持溝の軸が、上記ジョー軸に対して約15°〜約35°の間である角度で配向される、内視鏡器具。
(項目8)項目6に記載の内視鏡器具であって、ここで、上記保持溝の軸が、上記ジョー軸に対して約25°の角度で配向される、内視鏡器具。
(項目9)項目6に記載の内視鏡器具であって、ここで、上記保持溝の軸が、上記ジョー軸に対して平行である、内視鏡器具。
(項目10)項目6に記載の内視鏡器具であって、ここで、それぞれのジョー部材が、以下:上記シャフトの遠位端を係合するように適合した、基部部分;および遠位端部分であって、上記遠位端部分が、長手軸を有し、そして上記グリッパー部分と上記基部部分との間に配置され、ここで、上記保持溝の軸が、上記遠位端部分の長手軸に対して約35°以下の角度に配向される、遠位端部分、を備える、内視鏡器具。
(項目11)項目10に記載の内視鏡器具であって、ここで、上記保持溝の軸が、上記遠位端部分の長手軸に対して約25°の角度に配向される、内視鏡器具。
(項目12)項目10に記載の内視鏡器具であって、ここで、上記保持溝の軸が、上記遠位端部分の長手軸に対して平行である、内視鏡器具。
(項目13)項目6に記載の内視鏡器具であって、ここで、各ジョー部材が、ジアメトリックホールを有する基部部分を備え、上記一対のジョーが、上記ジアメトリックホールを通ってそして上記ジアメトリックホールの周りで旋回する、内視鏡器具。
(項目14)項目13に記載の内視鏡器具であって、ここで、各基部部分が、上記ジアメトリックホールの近位に形成されるカムスロットを備え、ここで、上記カムスロットが、互いに協同して作動手段の軸運動を、上記一対のジョー部材の開閉に変える、内視鏡器具。
(項目15)項目6に記載の内視鏡器具であって、ここで、各ジョー部材が、基部部分および隣接中間本体部分を備え、上記隣接中間本体部分が、遠位端部分を有し、上記遠位端部分が、上記ジョー軸に対して平行であり、そして各基部部分によって規定される軸から横方向に一定距離離れて配置される、内視鏡器具。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
ここで、本発明において開示された、内視鏡外科用器具のための外科用ジョーの好ましい実施形態は、図面を参照して詳細に記載される。この図面において、同じ参照番号は、類似のまたは同一の部品と一致する。本明細書中で使用される場合、用語「遠位」とは、使用者から離れた部分をいい、一方、用語「近位」とは、使用者に近い部分をいう。
【0019】
以下の記載は、一般的な吻合手順に関するが、本発明は、公に譲渡された国際特許出願番号PCT/US01/07105、公開番号WO01/66020(2001年3月5日に出願された、表題「ApparatusandMethodforPerformingaBypassProcedureinaDigestiveSystem」)(その内容全体が本明細書中で参考として援用される)において開示された、胃バイパス手段において使用される。
【0020】
ここで、図1〜7を詳細に参照すると、本発明に従う内視鏡外科用器具は、一般に、参照番号100のように設計されている。内視鏡器具100は、一対の外科用ジョー部材102および104を備え、この一対のジョーは、長手軸を規定する細長シャフト105の遠位端に操作的に連結され、ジョー部材102および104は、フレーム上の制御操作またはフレームからの遠隔操作(例えば、ハンドルアセンブリ106の開閉)に応答して、移動(ここでは、旋回)する。ハンドルアセンブリ106は、旋回ハンドル106Aおよび静止ハンドル106Bを備える。使用において、旋回ハンドル106Aの移動の際に、作動機構(ここでは、内部ロッド107として示される)は、細長シャフト105内の矢印「A」によって示される長手方向に往復運動して、ジョー部材102および104を操作する。このような配置は、当業者によって明らかである。細長シャフト105の近位端および内部ロッド107(すなわち、作動手段)の近位端は、ロボットアーマチャー(図示せず)の遠位端に操作的に取り外し可能に連結され得、ここで、この外科用器具は、このロボットアーマチャーに接続されたコンピューター制御システム(図示せず)によって位置付けられかつ操作される。
【0021】
ここで、図2〜4を詳細に参照すると、各ジョー部材102および104は、それぞれ、それらの近位端に基部部分108および110、それらの遠位端にグリッパー部分112および114、ならびに基部部分108および110を、それぞれグリッパー部分112および114に内部連結する、中間本体部分116および118を備える。
【0022】
各基部部分108および110は、ジアメトリックラジアルホール120および122を通るピボットピン(示さず)を受容するために、それぞれこのラジアルホール120および122を備え、このピボットピンを、外科用器具100に固定する。操作において、ジョー部材102および104のグリッパー部分112および114は、開口操作および閉鎖操作の間に、ラジアルホール120および122を通過するピボットピンの周りを旋回する。各基部部分108および110は、さらに、カムスロット124および126をそれぞれ提供し、このスロットは、スロットを通るベアリングポスト127(図1)を受容するように、構成されかつ適用される。好ましくは、カムスロット124および126は、ラジアルホール120および122の近位に形成されるが、カムスロット124および126は、ラジアルホール120および122の遠位に形成され得ることが想定される。
【0023】
好ましくは、ベアリングポスト127は、インナーロッド107を介してハンドルアセンブリ106に作動可能に連結される。使用の際、ハンドルアセンブリ106が作動される場合、このベアリングポストは、近位および遠位に移動する。同時に、ハンドルアセンブリ106が作動される場合、ベアリングポスト127は、ピボットピンの周りのグリッパー部分112および114を旋回するために、カムスロット124および126内をスライドし、これにより、ジョー部材102および104を開閉する。言い換えれば、ハンドルアセンブリ106が閉じるように作動される場合、このベアリングポストは、カムスロット124および126内で、ジョー部材102および104から離れるようにスライドし、これによって、ジョー部材102および104を閉じるように引き出す。
【0024】
ジョー部材102および104の中間本体部分116および118の各々は、基部部分108および110のそれぞれから実質的に軸方向遠位に延びる近位端部分128および130(ここで、近位端部分128および130の軸「A1」は、基部部分108および110の軸「A2」と同一面に存在する(図4を参照のこと);ならびに中間ネック部分136および138のそれぞれから実質的に軸方向に延びる遠位端部分132および138(ここで、遠位端部分132および134の軸「B1」は、基部部分108および110の軸「A1、A2」から距離「X」で間隔が空けられた面に存在する)を備える。中間ネック部分136および138は、近位端部分128および130を遠位端部分132および134に内部連結する。この軸「A1、A2」は、ジョー部材の軸(すなわち、ジョー軸)であるとみなされる。
【0025】
グリッパー部分112および114は、ジョー部材102および104の遠位端部分132および134の端部から遠位に延びる。各グリッパー部分112および114は、レセス140および142(好ましくは、対応する接面(facingsurface)143に形成される半円柱形状)で提供される。このようなジョー部材は、閉じた部分(保持溝「G」を形成するレセス140、142)に存在する。保持溝「G」は、各グリッパー部分112および114の全体の厚さを通して延びる。好ましくは、レセス140、142および保持溝「G」は、グリッパー部分112および114の面に対して直交する中心軸を有するように形成される。
【0026】
好ましくは、グリッパー部分112および114は、角度「α」で配向され、この角度は、好ましくは、細長シャフト105、ロッド107の長手軸に対して、または近位端部分128および130の軸「A1」、基部部分108および110の軸「A2」もしくは遠位端部分132および134の軸「B1」に対して、約55°〜約75°である。より好ましくは、グリッパー部分112および114の面の角度「α」は、軸「A1」、「A2」または「B1」に対して約70°である。最も好ましくは、グリッパー部分112および114の面の角度「α」は、軸「A1」、「A2」または「B1」に対して約65°である。従って、レセス140、142および保持溝「G」の中心軸は、角度「β」であり、この角度は、軸「A1」、「A2」または「B1」に対して、好ましくは、約15°〜約35°、より好ましくは、約20°、そして最も好ましくは、約25°である。
【0027】
各ジョー部材102および104に、グリッパー部分112および114が提供され得、少なくとも1つ、好ましくは各々が、1以上のレセス140および/または142を有し、このレセス(単数または複数)は、ジョー部材が閉位置にある場合に保持溝「G」を形成することが想定される。好ましくは、各レセスおよび保持溝は、細長シャフト105、ロッド107、または軸「A1」、「A2」もしくは「B1」の長手軸に対して、約35°以下である中心軸を有する。従って、レセス140、142および/または保持溝「G」の中心軸は、任意の1以上のこのような軸と同一軸または同一面であり得る。このような様式で、使用の際に、ジョー部材102および104によりシャフトを掴む場合、このシャフトの軸は、軸「A1」、「A2」または「B1」と実質的に同一面にあり得、これにより、実質的に同一線上の配置を生じる。言い換えると、レセス140、142および/または保持溝「G」の中心軸は、角度「β」であり得、この角度は、細長シャフトの長手軸に対して0°または平行である。
【0028】
好ましくは、使用の際に、ジョー部材102および104が閉位置にある場合、保持溝「G」は、実質的に円形の開口部である。実質的に円形の開口部が、特にアンビルシャフトの円柱形部分を保持するために、好ましいが、この形成された開口部が、任意の形状(この形状は、多角形、矩形、三角形、卵形などが挙げられるが、これらに限定されない)をとりえることが想定される。好ましくは、保持溝140および142の内部表面は、円滑であるが、保持溝140および142の内部表面に、テクスチャード加工された表面(ローレット加工された表面、トゥース加工された(toothed)表面、セレイト加工された(serrated)表面などが挙げられるが、これらに限定されない)が提供され得ることが想定される。この内部表面は、意図される部分(例えば、アンビルシャフトのまたはアンビルシャフトのための1以上のレセス)を把持することが可能なように設計される。
【0029】
図5および6は、本明細書に従う、本発明の使用の1例を例示する。上で議論されるように、中空器官の輪状吻合を実施するための代表的な器具は、シャフト202を有する脱着可能なアンビルアセンブリ200、および装着もしくは脱着可能なアンビルヘッド204、ならびに/またはステープルカートリッジもしくはカートリッジアセンブリ212(図7を参照のこと)を備え、内部分の環状ステープルを提供する。シャフト202はアンビルから脱着され得るか、またはトロカールシャフトであり得ることが、理解されるべきである。患者の腸部分を互いにステープルするために、アンビルアセンブリ200は、挿入器具「T」を補助する、腸部分(示さず)に予め挿入される。この腸部分の開口端は、アンビルヘッド上およびアンビルシャフト202の装着部分の周りに縫合または連結される。カートリッジアセンブリ212(図7を参照のこと)は、対向する腸部分(示さず)に予め挿入され、この開口端を、同様に、カートリッジアセンブリの遠位端の上に配置し、そしてその周りに固定する。
【0030】
腸の縫合された部分が互いに対角線上からずれることが想定される。シャフト202は、その遠位端付近に、減少した断面積の凹形保持部分206を有し、本発明(図6)に従って、ジョー部材102および104のレセス140および142によって係合され得る。この2つの腸部分を一緒にステープルするために、執刀医師は、外科用ジョー部材102および104の保持溝「G」を有するシャフト202の把持部分206を把持する一方で、内視鏡器具10自体のフレームまたはハンドル14を、手動によりまたはロボットにより保持または操作する。次いで、医師は、シャフト202の頂部208を、カートリッジアセンブルの誘導部分、受容部分および係合部分など(示さず)に挿入するために、シャフト202を、カートリッジアセンブリの方に引く。
【0031】
本発明のジョー部材102および104は、アンビルアセンブリ200のシャフト202を、これに対して種々の配置および配向で、係合および取り囲むように適合されることが、想定される。例えば、図7に見られるように、ジョー部材102および104は、スプライン210の上の位置または遠位の位置(例えば、レセス「R」(点線))でシャフト202を把持し、このスプライン210を使用して、シャフト202を、ステープル発射機構212(すなわち、カートリッジアセンブリ)と、アンビルアセンブリ200を用いて整列させることが想定される。この様式で、ジョー部材102および104は、シャフト202のカートリッジアセンブリ212への挿入に干渉しない。従って、この目的のために、アンビルシャフト202は、好ましくは、十分に取り除かれる位置(例えば、シャフトの近位端から測定されるシャフト202の長さの、1/3を越える位置、またはその長さの1/2もしくは1/2を越える位置)で把持されるように適合される。
【0032】
内視鏡外科器具10が、15mmまたは10mmのトロカールを介して患者に挿入され得るような、内視鏡外科器具10のサイズおよび全直径であることが、さらに想定される。15mmまたは10mmのトロカールを介して挿入可能である器具が開示されるが、この器具は、任意のサイズおよび直径を有し得ることが想定される。
【0033】
本発明は、先行技術のデバイスと比較して、使用者に実質的な利点を提供する。本発明のジョーは、物体(例えば、アンビルアセンブリ200のシャフト202)の把持および操作、ならびに標的構造上にまたは標的構造内へのそれの装着を容易する。しかし、本発明の外科器具が、任意の他の細長外科器具とともに使用され得ることが理解される。この器具の設計によって提供される操作の容易さは、特に、操作スペースが制限される場合、例えば、把持器具の移動経路を制限する特定の障害が存在する場合に有利である。より具体的に、本発明のジョーは、外科医が、物体(例えば、アンビルのシャフトもしくはアンビルのためのシャフト、またはトロカール)を、このジョーを有する外科器具に対して実質的に長手軸方向に配置された方向からアプローチおよび把持することを可能にする。
【0034】
種々の改変が、本発明の精神から逸脱することなく、本明細書中に記載される本発明の実施形態に対してなされ得ることが、理解される。従って、より広い局面において、本発明は、示され、そして記載される本明細書中の特定の実施形態に限定されないが、本発明の原理から逸脱することなく、そして本発明の主な利点を犠牲にすることなく、新展開が、添付の特許請求の範囲内でなされ得る。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本明細書の一部として組み込まれかつ本明細書の一部を構成する、添付の図面は、本発明の実施形態を例示しており、上で与えられる本発明の一般的な記載、および上で与えられる実施形態の詳細な説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図1】図1は、本発明に従う内視鏡外科用器具の概略図である。
【図2】図2は、外科用器具のジョー部材の概略図である。
【図3】図3は、図2に示されるジョー部材の概略展開図である。
【図4】図4は、図2に示されるようなジョー部材の側面図である。
【図5】図5は、環状締結装置のアンビルアセンブリのシャフトの近位端部分の周りのジョー部材の近接位置を例示した、図2に示されるジョー部材の概略図である。
【図6】図6は、アンビルアセンブリのシャフトの近位端部分の周りの開位置におけるジョーを例示した、図2に示されるジョー部材の概略図である。
【図7】図7は、アンビルアセンブリの代替のシャフトの周りのジョー部材の近接位置を例示した、図2に示されるジョー部材の側面図である。
【符号の説明】
【0036】
102、104 ジョー部材
112、114 グリッパー部分
108、110 基部部分
116、118 中間本体部分
120、122 ラジアルホール
124、126 カムスロット
128、130 近位端部分
132,134 遠位端部分
136、138 中間ネック部分
140、142 レセス
200 アンビルアセンブリ
202 シャフト
204 アンビルヘッド
206 シャフト把持部分
208 シャフト頂部
210 スプライン
212 カートリッジアセンブリ
【出願人】 【識別番号】501289751
【氏名又は名称】タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ
【出願日】 平成19年8月24日(2007.8.24)
【代理人】 【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志


【公開番号】 特開2008−6299(P2008−6299A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2007−218998(P2007−218998)