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内視鏡用撮像装置 - 特開2008−6215 | j-tokkyo
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【発明の名称】 内視鏡用撮像装置
【発明者】 【氏名】岩▲崎▼ 誠二

【氏名】石井 広

【要約】 【課題】外形を小さく抑えることができ、また、駆動用ケーブルの接続のための必要スペ−スも少なく、コンパクト化が可能な内視鏡用撮像装置を提供する。

【構成】内視鏡用撮像装置である撮像ユニット1は、第二群レンズ17を光軸O方向に進退移動する静電アクチュエータ10を備えており、該静電アクチュエータ10は、第二群レンズ17を保持する移動レンズ枠16の連結桿16aを介して連結される移動体20と、第二群レンズ17と移動体20との間に介在して移動体20を振動により光軸O方向に移動させ得る静電振動基板19とを有し、また、静電振動基板19は、移動体20より後方に延出する延出部19bを有しており、延出部19bの下部に配線ケーブル用空間が形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学レンズと、上記光学レンズを光軸方向に移動させる静電アクチュエータとを備えた内視鏡用撮像装置において、
上記静電アクチュエータは、上記光学レンズに連結桿を介して連結される移動体と、上記光学レンズと移動体との間に介在して上記移動体を振動により光軸方向に移動させ得る静電振動基板とを有しており、
上記静電振動基板は、上記移動体より後方に延出する延出部を有しており、上記延出部の下部に配線ケーブル用空間を形成するものであることを特徴とする内視鏡用撮像装置。
【請求項2】
上記静電振動基板が上記移動体に設けた突部を挿通させることができる挿通溝を有するものであり、上記移動体には上記突部の内側に上記移動体を静電振動基板に付勢させることができる付勢部材が設けられているものであることを特徴とする請求項1に載の内視鏡用撮像装置。
【請求項3】
光学レンズと、上記光学レンズを光軸方向に移動させる静電アクチュエータとを備えた内視鏡用撮像装置において、
上記静電アクチュエータは、上記光学レンズに連結桿を介して連結される2つの移動体と、上記2つの移動体を内包するように存在して上記移動体を振動により光軸方向に移動させ得る静電振動基板とを有していることを特徴とする内視鏡用撮像装置。
【請求項4】
光学レンズと、上記光学レンズを光軸方向に移動させる静電アクチュエータとを備えた内視鏡用撮像装置において、
上記静電アクチュエータは、上記光学レンズに連結桿を介して連結される2つの移動体と、上記2つの移動体の間に介在して上記移動体を振動により光軸方向に移動させ得る静電振動基板とを有していることを特徴とする内視鏡用撮像装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、光学レンズの駆動源として静電アクチュエータを適用する内視鏡用撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の内視鏡用撮像装置にて光学レンズの駆動源として静電アクチュエータを適用する撮像装置であって、圧電素子と静電振動基板と移動体とにより進退駆動され、上記光学レンズに連結された移動レンズ枠を有する撮像ユニットがある。
【0003】
図14は、上記従来の撮像ユニットのレンズ光軸に沿った断面図を示し、図15は、図14のD−D断面図である。
【0004】
図14に示すようにこの従来の撮像ユニット101は、固定レンズ枠112に保持され、絞り115が装着される第一群レンズ114と、光軸O(レンズ光軸)方向に沿って進退可能な移動レンズ枠116に保持される第二群レンズ117と、静電アクチュエータ110と、CCDユニット130と、固定レンズ枠112,移動レンズ枠116,CCDユニット130を支持する筒体111と、静電アクチュエータ110を収納する収納枠126と、撮像ユニット101全体を覆う熱収縮チューブ129とからなる。
【0005】
CCDユニット130は、第二群レンズ117の後方に配されるユニットであって、CCDマスク109,カバーガラス103,撮像素子であるCCD102と、CCD102に接続され、IC撮像回路104,コンデンサ105が実装された実装基板106と、実装基板106に接続されるケーブル108とを有している。
【0006】
また、静電アクチュエータ110は、圧電素子からなる振動子125と、振動子125に結合され、電極面を有する静電振動基板119と、静電振動基板119の電極面に接触する電極面を有する移動可能な移動体120と、振動子125,静電振動基板119,移動体120にそれぞれ接続されるケーブル127,128a,128bと、静電振動基板119を光軸O方向に常に付勢する付勢バネ124と、ベアリングボール122を介して移動体120を静電振動基板119側に付勢する押圧バネ121とを有している。
【0007】
なお、静電振動基板119は、ケーブル接続部以外は絶縁コートが施されており、電気的ショートを防止している。また、移動体120は、押圧バネ121の付勢力により静電振動基板119に圧接されてているので進退駆動時以外は静止保持される。
【0008】
上述した構成を有する撮像ユニット101において、振動子125による静電振動基板119の振動に同期して静電振動基板119と移動体120とに電圧が印加されると移動体120は、光軸O方向の前方、または、後方に移動する。移動体120には、上面側に移動レンズ枠116の連結桿118が嵌入しているので、移動レンズ枠116は、移動体120とともに光軸O方向に進退移動する。
【0009】
図15に示すように撮像ユニット101の光軸Oと直交する断面の外形の大きさは、上方部が移動レンズ枠116を保持する筒体111の外形で決まり、下方部が静電振動基板119や振動子125を収納する収納枠126の幅で決まる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した従来の撮像ユニット101によると、光学レンズから離れた位置に占有エリアの大きい静電振動基板119や振動子125が配されており、その部分が出張ったエッジ部C11,C12を有する形状になっている(図15)。このエッジ部C11,C12は、静電振動基板119が薄板部材であることから側面を面取り状にカットすることができず、また、振動子125をカットすることも圧電性能が低下することなどから好ましくない。したがって、上述したエッジ部C11,C12を有する撮像ユニット101を内視鏡の挿入部先端等に収納すると該先端部が大きくなる可能性があった。
【0011】
また、静電アクチュエータユニット110ではケーブル127,128a,128bの接続部が各構成部材の筒体111側に配されているので、接続のためのスペ−スが増え、静電アクチュエータユニット110のコンパクト化が妨げられていた。
【0012】
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、外形を小さく抑え、さらに、駆動用ケーブルの接続のための必要スペ−スが少なく、コンパクト化が可能な内視鏡用撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の請求項1記載の内視鏡撮像装置は、光学レンズと、上記光学レンズを光軸方向に移動させる静電アクチュエータとを備えた内視鏡用撮像装置において、上記静電アクチュエータは、上記光学レンズに連結桿を介して連結される移動体と、上記光学レンズと移動体との間に介在して上記移動体を振動により光軸方向に移動させ得る静電振動基板とを有しており、上記静電振動基板は、上記移動体より後方に延出する延出部を有しており、上記延出部の下部に配線ケーブル用空間を形成するものである。
【0014】
本発明の請求項2に記載の内視鏡撮像装置は、請求項1に載の内視鏡用撮像装置において、上記静電振動基板が上記移動体に設けた突部を挿通させることができる挿通溝を有するものであり、上記移動体には上記突部の内側に上記移動体を静電振動基板に付勢させることができる付勢部材が設けられているものである。
【0015】
本発明の請求項3に記載の内視鏡撮像装置は、光学レンズと、上記光学レンズを光軸方向に移動させる静電アクチュエータとを備えた内視鏡用撮像装置において、上記静電アクチュエータは、上記光学レンズに連結桿を介して連結される2つの移動体と、上記2つの移動体を内包するように存在して上記移動体を振動により光軸方向に移動させ得る静電振動基板とを有している。
【0016】
本発明の請求項4に記載の内視鏡撮像装置は、光学レンズと、上記光学レンズを光軸方向に移動させる静電アクチュエータとを備えた内視鏡用撮像装置において、上記静電アクチュエータは、上記光学レンズに連結桿を介して連結される2つの移動体と、上記2つの移動体の間に介在して上記移動体を振動により光軸方向に移動させ得る静電振動基板とを有している。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、外形を小さく抑え、さらに、駆動用ケーブルの接続のための必要スペ−スが少なく、コンパクト化が可能な内視鏡用撮像装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態の内視鏡用撮像装置である撮像ユニットのレンズ光軸に沿った断面図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3は、上記撮像ユニットが組み込まれる内視鏡挿入部先端の断面図である。図4は、上記撮像ユニットに適用される静電アクチュエータの組み立て状態の斜視図である。
【0019】
なお、以下の説明において、撮像ユニットの光学レンズの光軸Oに沿った光軸方向をH0 とし、H0 方向の被写体側を前方、撮像素子側を後方とする。また、撮像ユニットの光軸O側に対して静電アクチュエータが配される側を下方側とする。
【0020】
本実施形態の撮像ユニット1は、図1に示すように固定レンズ枠12に保持され、絞り15が装着される光学レンズであって、光軸O上に配される第一群レンズ14と、光軸O方向に沿って進退可能な移動レンズ枠16と、移動レンズ枠16に保持される光学レンズとしての第二群レンズ17と、移動レンズ枠16を進退駆動する静電アクチュエータ10と、第二群レンズ17の後方に配される撮像素子としてのCCDユニット8と、固定レンズ枠12,移動レンズ枠16,CCDユニット8を収容する筒体11と、撮像ユニット1全体を覆う熱収縮チューブ29とからなる。
【0021】
移動レンズ枠16には、下方に突出する連結桿16aが設けられおり、連結桿16aの先端部は、移動体20の嵌合孔20aに嵌入している。したがって、移動体20が光軸O方向に進退移動すると、移動レンズ枠16が共に移動する。なお、筒体11には、連結桿16aを挿通させるための開口部11aが設けられている。
【0022】
CCDユニット8は、第二群レンズ17の後方に配されるユニットであって、CCDマスク7と、カバーガラス3と、撮像素子であるCCD2とを有し、さらに、CCD2に接続され、IC撮像回路4,コンデンサ5が実装された実装基板6と、実装基板6に接続されるリード線9aおよび静電アクチュエータ10に接続されるリード線27,28a,28bを有するケーブル9とからなる。
【0023】
静電アクチュエータ10は、積層圧電素子からなる振動子25と、振動子25の前面側に結合され、電極面を有する静電振動基板19と、静電振動基板19の下面側に配され、静電振動基板19に対して電極面を介して接触し、移動可能な移動体20と、リード線27,28a,28bと、静電振動基板19を振動子側に常時付勢する付勢バネ24と、ベアリングボール22を介して移動体20を静電振動基板19側に付勢する付勢部材であるボール付勢バネ21と、静電アクチュエータ10を収容する収納枠26とからなる。
【0024】
収納枠26は、導電性材料からなるボックス形状を有しており、振動子25,静電振動基板19,移動体20を収納した状態で筒体11の底面部に嵌め込んで取り付けられる。なお、収納枠26の後部上面には、リード線28bが電気接続される。
【0025】
静電振動基板19は、絶縁材料に導電体被膜が形成された部材からなる。静電振動基板19の下面部が移動体20と接触する電極部19f(図4)となり、移動体20よりも後方に長く延出してた形状を有している。この延出部19bの下面部が配線ケーブル用空間部となり、リード線28aが電気的に接続される。該リード線の接続部以外は酸化シリコン膜により絶縁コーティングされており、他部材との電気的ショートを防止している。
【0026】
静電振動基板19には、図4に示すように移動レンズ枠16の連結桿16aが挿通するための光軸O方向に沿った切欠19aが設けられている。したがって、移動体20と連結桿16aの光軸O方向への進退移動が静電振動基板19により妨げられない。
【0027】
また、静電振動基板19は、前端面部で付勢バネ24により後方に向けた付勢力を受けて振動子25と当接している。
【0028】
振動子25は、後端部両側面にリード線27が電気接続され、前端面が静電振動基板19に当接している。
【0029】
移動体20は、導電性材料からなり、上面部に静電振動基板19の下面の電極部19fと接触する電極部20f(図4)を有し、連結桿16aの先端部が嵌入可能な嵌合孔20aが設けられている。下面部にボール付勢バネ21およびベアリングボール22が挿入される凹部20bが設けられている。この凹部20bは、後述する面取り部20d,20eを避けた中央底部に配されている。
【0030】
ベアリングボール22は、導電部材からなり、同様に導電部材のボール付勢バネ21の付勢力によって導電部材の収納枠26に当接している。したがって、収納枠26への印加電圧は、ボール付勢バネ21とベアリングボール22を介して移動体20の電極部19fに伝わる。また、ボール付勢バネ21の適切な付勢力により移動体20の電極部20fは、静電振動基板19の電極部19fに圧接され、進退駆動時以外は移動体20が静止した状態で保持される。
【0031】
移動体20の下面部両側には面取り部20d,20eが形成されている(図2)。静電振動基板19との静電吸着力を維持するために移動体20の電極部20fの面積を狭くすることはできない。しかし、上述のように面取り部20d,20eを設けることによって、移動体20の電極部20fの幅を狭くすることなく、内視鏡挿入部先端における収納枠26を含む熱収縮チューブ29の外形下方両サイドに面取りコーナー部C1 ,C2 が形成できる(図2)。したがって、後述するように撮像ユニット1を細径の内視鏡挿入部先端へ配置することが容易になる。
【0032】
内視鏡挿入部先端30には、図3の断面図に示すように2つのライトガイド32a,32bと、送気送水チューブ33と、鉗子チャンネル34と、撮像ユニット1とが配されており、4本の固定ビス31a〜31dにより内視鏡挿入部に取り付けられる。
【0033】
上述したように撮像ユニット1は、その外形に面取りコーナー部C1 ,C2 が形成されていることからコンパクトな内視鏡挿入部先端30内の固定ビス31aと鉗子チャンネル34に極めて接近させた状態で収納することができる。したがって、この撮像ユニット1が組み込まれた内視鏡挿入部の細径化、コンパクト化が実現できる。
【0034】
上述した構成を有する撮像ユニット1における静電アクチュエータ10の進退動作について、図5の進退動作状態図を用いて説明する。
【0035】
静電アクチュエータ10において、静電振動基板19と移動体20への電圧印加による静電気力を発生させて、静電振動基板19と移動体20を吸着させるタイミングと、振動子25に駆動電圧を印加し、静電振動基板19を移動させるタイミングとの組み合わせによって、移動レンズ枠16をH0 方向に進退移動させることができる。以下、その駆動方法の一例について、図5を用いて説明する。
【0036】
まず、移動レンズ枠16をH0 方向前方に移動させる場合、図5の初期状態であるA1 状態において、リード線28aと28bに高電圧の正電圧と負電圧とをそれぞれ印加すると、上記正電圧は、静電振動基板19の電極部19fを正電位に帯電させる。一方、上記負電圧は、収納枠26からベアリングボール22,ボール付勢バネ21を介して移動体20の電極部20fを負電位に帯電させる。静電振動基板19と移動体20間は、静電気により吸着状態となる。
【0037】
そこで、リード線27により振動子25に駆動電圧を印加すると、A2 状態に示すように振動子25が膨張し、振動子25の先端位置P25AがP25Bまで移動する。したがって、静電振動基板19も先端位置P19AからP19Bに移動する。このとき、静電振動基板19と移動体20間は吸着状態にあるので、静電振動基板19とともに移動体20が前進し、移動レンズ枠16が連結桿16aを介してその先端位置P16AからP16Bに移動する。
【0038】
続いて、リード線28a,28bの印加電圧を切ると、静電振動基板19と移動体20間はフリー状態に切り換わる。そして、リード線27の駆動電圧を切ると、A3 状態に示すように、振動子25が収縮するので移動体20,移動レンズ枠16がA3 状態の位置に止まった状態で静電振動基板19が付勢バネ24の付勢力を受けてその先端位置P19Aに戻る。
【0039】
上述したA1 状態からA2 状態を経てA3 状態の動作により移動レンズ枠16は、その先端位置P16Bまで1ステップ分だけ前進したことになる。このような動作を繰り返すことによって、例えば、A4 状態に示すように移動レンズ枠16を任意の先端位置P16Cまで移動させることができる。
【0040】
一方、移動レンズ枠16をH0 方向後方に移動させる場合、まず、図5のA3 状態を初期状態として、リード線28a,28bの印加電圧を切り、静電振動基板19と移動体20間をフリー状態にする。そして、リード線27に駆動電圧を印加すると、振動子25が膨張し、静電振動基板19がA2 状態に示す先端位置P19Bまで移動する。しかし、静電振動基板19と移動体20間がフリー状態にあるので移動レンズ枠16は、先端位置P16Bに止まる。
【0041】
続いて、リード線28a,28bに高電圧を印加すると、静電振動基板19と移動体20との電極部を吸引状態となり、さらに、リード線27に駆動電圧を印加すると、振動子25は、A1 状態に示すように収縮し、静電振動基板19は、付勢バネ24の付勢力によりその先端位置P19Aまで後退する。そのとき、静電振動基板19と移動体20との電極部が吸引状態にあるので移動レンズ枠16は、先端位置P16Bから先端位置P16Aまで1ステップ分だけ後退する。このような動作を繰り返すことによって、移動レンズ枠16を任意位置に後退させることができる。
【0042】
上述した本実施形態の撮像ユニット1によれば、静電アクチュエータ10を収納する収納枠26が光学レンズやCCDユニット8を収納している筒体11の底面部に取り付けられることから静電アクチュエータ10の組み付け作業が容易になる。
【0043】
さらに、外形の大きい静電振動基板19と振動子25を光学レンズ側近傍に配し、また、移動体20の電極部20fをその下側に配し、また、移動体20の厚い中央部分に移動体20に付勢を与えるボール付勢バネ21とベアリングボール22からなる付勢機構を設けて静電アクチュエータ10を含めた全体的なコンパクト化を図っている。
【0044】
そして、移動体20の静電振動基板19に対する電極面20fの広さには関与しない下部の両側面部を面取り部20d,20eとすることにより収納枠26,熱収縮チューブ29の外形下部に面取りコーナー部C1 ,C2 を形成することができる。この面取りコーナー部C1 ,C2 を有する撮像ユニット1は、細径である内視鏡挿入部先端30へ無駄なスペースを生じることなく収納することが可能となる。
【0045】
また、配線スペ−ス効率をよくするために移動体20との長さの違いにより生じる静電振動基板19の後方の延出部19bの下面部にてリード線28aの電気的接続を行うことから配線のための占有スペ−スが少なくなり、撮像ユニット1としてさらなるコンパクト化が可能となる。
【0046】
次に、本発明の第二の実施形態の内視鏡用撮像装置である撮像ユニットに適用される静電アクチュエータについて、図6,7を用いて説明する。
図6は、本実施形態の撮像ユニットの静電アクチュエータまわりのレンズ光軸に沿った断面図である。図7は、上記静電アクチュエータの組み立て状態の斜視図である。
【0047】
本実施形態の撮像ユニットの静電アクチュエータ10Aは、第一の実施形態における静電アクチュエータ10に対して静電振動基板に貫通孔を設け、その貫通孔に移動体の凸部(突部)を挿入させ、該凸部に嵌合孔やバネ付勢機構部を配した構造が異なっている。その他の構成は、静電アクチュエータ10と同様である。以下、同一構成部材には同一の符号を付して、異なる部分について説明する。
【0048】
本実施形態の静電アクチュエータ10Aは、図6,7に示すように静電振動基板39と、振動子25と、移動レンズ枠37を進退駆動する移動体38と、静電アクチュエータ10Aを収納する収納枠26とを有している。
【0049】
静電振動基板39は、静電振動基板19と同様に絶縁材料からなり、表面に導電体被膜が形成され、さらに、リード線の接続部以外は酸化シリコン膜により絶縁コートが施されてている。
【0050】
そして、静電振動基板39は、挿通溝を形成する貫通孔39aと、移動体38よりも後方に延びる延出部39bを有している。そして、静電振動基板39には、貫通孔39aおよび延出部39bの下面のリード線接続部を除いた下面部に電極面39fが形成される。
【0051】
移動体38は、移動体20と同様に導電性材料からなり、貫通孔39aに嵌入し、H0 方向に相対移動可能な凸部(突部)38cが設けられている。凸部38cには、移動レンズ枠37の連結桿37aが嵌合する嵌合孔38aと、下面側に開口する凹部38bが設けられる。凸部38c以外の上面部に電極面38fが形成される。移動体38の下面部の両側面には、面取り部38d,38eが設けられる。
【0052】
凹部38bには、導電部材からなる付勢部材のボール付勢バネ21とベアリングボール22が挿入される。ボール付勢バネ21の付勢力でベアリングボール22が収納枠26に当接し、移動体38が上方に付勢され、電極面38fが静電振動基板39の電極面39fに当接する。
【0053】
上述した構成を有する本実施形態の撮像ユニットの静電アクチュエータ10Aにおいても移動レンズ枠37を進退駆動する場合は、静電アクチュエータ10と同様に静電振動基板39と移動体38への電圧印加による静電気力を発生させて、静電振動基板39と移動体38を吸着させるタイミングと、振動子25に駆動電圧を印加し、静電振動基板を移動させるタイミングとの組み合わせによって、移動レンズ枠37がH0 方向に進退移動される。
【0054】
本実施形態の撮像ユニットによっても撮像ユニット1と同様の効果を奏するが、特に移動体38の凸部38cを静電振動基板39の貫通孔39aに挿入させていることから、その挿入寸法だけ移動体38の厚みを減らすことができる。したがって、静電アクチュエータ10Aを含む撮像ユニットの全体を薄くすることができ、該撮像ユニットが組み込まれる内視鏡挿入部先端のさらなる細径化が可能となる。
【0055】
次に、本発明の第三の実施形態の内視鏡用撮像装置である撮像ユニットに適用される静電アクチュエータについて、図8を用いて説明する。
図8は、本実施形態の撮像ユニットにおける静電アクチュエータまわりのレンズ光軸に沿った断面図である。
【0056】
本実施形態の撮像ユニットにおける静電アクチュエータ10Bは、第一の実施形態における静電アクチュエータ10に対して静電振動基板を挟持する状態の2つの移動体を配したことが異なっている。その他の構成は、静電アクチュエータ10と同様である。以下、同一構成部材には同一の符号を付し、異なる部分について説明する。
【0057】
本実施形態の撮像ユニットの静電アクチュエータ10Bは、図8に示すように静電振動基板45と、振動子25と、導電部材からなる移動レンズ枠16Bを進退駆動する2つの移動体41,42と、収納枠26とを有している。
【0058】
静電振動基板45は、導電体被膜が形成されたシリコン材よりなり、さらに、後述する電極面以外の表面は絶縁材であるシリコン酸化膜で絶縁コーティングされている。この静電振動基板45には、挿通溝となる貫通孔45aが設けられ、移動体41より後方に延出する延出部45bを有している。延出部45bの下面部は、リード線28aが電気接続されるリード線接続部となる。そして、該貫通孔45aおよび上記リード線接続部を除いた下面に下方電極面45fが形成され、さらに、該貫通孔45aを除いた上面に上方電極面45gが形成されている。
【0059】
2つの移動体41,42は、ともに導電性材料からなる。そのうち、一方の移動体41には貫通孔45aに挿入される凸部(突部)41cと凸部42b(後述)のための逃げ用凹部41dが設けられている。凸部41cには、上面側に嵌入凹部41aと、下面側に開口する凹部41bが設けられる。凸部41c,凹部41d以外の上面部に電極面41fが形成される。また、移動体41の下面部の両側面には、移動体20と同様に面取り部(図示せず)が設けられ、さらに、後端部下面にリード線28bを電気的に接続するためのカット面状の接続部41eが設けられている。
【0060】
凹部41bには、付勢部材であるボール付勢バネ43aとベアリングボール44aとが挿入される。ボール付勢バネ43aの付勢力でベアリングボール44aが収納枠26に当接し、移動体41が上方に付勢され、電極面41fが静電振動基板45の下方電極面45fに当接する。
【0061】
嵌入凹部41aには、凹部を有する導電性弾性部材46aが嵌入する。この導電性弾性部材46aの凹部には移動レンズ枠16Bの連結桿16Baの先端が嵌入される。なお、導電性弾性部材46aとしては、例えば、ゴム部材などの弾性部材の表面にメッキを施した部材が適用される。
【0062】
他方の移動体42は、貫通孔42aと、下方の凸部(突部)42bとが設けられており、凸部42bには、上面側に開口する凹部42cが設けられる。凸部42b以外の下面部には電極面42gが形成される。
【0063】
貫通孔42aには、嵌合孔を有する導電性弾性部材46bが嵌入する。この導電性弾性部材46bの嵌合孔には導電部材からなる移動レンズ枠16Bの連結桿16Baが嵌入して挿通する。連結桿16Baは、挿通後、上述したように移動体41の導電性弾性部材46aの凹部に嵌入する。なお、導電性弾性部材46bも導電性弾性部材46aと同様にゴム部材などの弾性部材の表面にメッキを施した部材が適用される。
【0064】
凹部42cには、付勢部材であるボール付勢バネ43bとベアリングボール44bが挿入される。ボール付勢バネ43bの付勢力でベアリングボール44bが筒体11の底面部に当接し、移動体42が下方に付勢され、電極面42gが静電振動基板45の上方電極面45gに当接する。したがって、静電振動基板45は、上下の電極面45g,45fが移動体42,41の電極面42g,41fで挟持された状態で支持される。
【0065】
移動体41にリード線28bを介して電圧が印加された場合、該印加電圧は、移動体41から導電性弾性部材46aを介し、連結桿16Baを経て移動体42側の導電性弾性部材46bに伝達され、移動体42にも印加される。
【0066】
なお、本実施形態の場合、移動レンズ枠16Bを導電部材で形成するが、収納枠26、および、ボール付勢バネ43a,43bとベアリングボール44a,44bは、必ずしも導電性部材で形成する必要はない。
【0067】
上述した構成を有する本実施形態の撮像ユニットの静電アクチュエータ10Bにより移動レンズ枠16Bを進退駆動する場合、リード線28aと28bを介して静電振動基板45と、該基板を挟持する2つの移動体41,42とに或るタイミングで電圧印加し、静電気力を発生させて、静電振動基板45を移動体41と42で挟んだ状態で吸着させる。その吸着タイミングと、リード線27を介して振動子25に駆動電圧を印加することによる静電振動基板45の移動タイミングとの組み合わせによって、移動レンズ枠16BをH0 方向に進退移動させことができる。
【0068】
本実施形態の撮像ユニットの静電アクチュエータ10Bによれば、上述のように静電振動基板45を上下の移動体41,42で挟持して静電気力を発生させることから、静電振動基板45に対する単位面積あたりの静電気力が増え、静電振動基板45および移動体41,42の長さ、および/または、幅を減じることが可能となる。したがって、静電アクチュエータ10Bの外形をコンパクトにまとめることができ、静電アクチュエータ10Bを収納する内視鏡挿入部先端のさらなる細径化が可能となる。
【0069】
また、静電アクチュエータ10Bにおいては、移動体41の後方下面にカット面状のリード線接続部41eを配したのでリード線28aの接続部に加えてリード線28bの接続部も少ない空間に効率的に配することができる。その他、静電アクチュエータ10と同様の効果も奏する。
【0070】
次に、本発明の第四の実施形態の内視鏡用撮像装置である撮像ユニットに適用される静電アクチュエータについて、図9,10を用いて説明する。
図9は、本実施形態の撮像ユニットの静電アクチュエータまわりのレンズ光軸に沿った断面図である。図10は、図9のB−B断面図であり、本図のC−C断面が図9の断面に対応する。
【0071】
本実施形態の撮像ユニットにおける静電アクチュエータ10Cは、第一の実施形態における静電アクチュエータ10に対して静電振動基板の貫通孔内部に2つのコの字状の移動体を配したことが異なっている。その他の構成は、静電アクチュエータ10と同様である。以下、同一構成部材には同一の符号を付し、異なる部分について説明する。
【0072】
本実施形態の撮像ユニットの静電アクチュエータ10Cは、図9,10に示すように静電振動基板55と、振動子25と、移動レンズ枠16Cを進退駆動する2つの移動体51,52と絶縁体からなる収納枠26を有している。
【0073】
静電振動基板55は、導電体皮膜が形成されたシリコン材よりなり、さらに、後述する電極面以外の表面は絶縁材であるシリコン酸化膜で絶縁コーティングされている。この静電振動基板55は、上下に貫通する貫通孔55aを有しており、該貫通孔55aの両側内面に電極面55f,55gが形成され、後方側面部の傾斜したカット面にリード線接続部55cが設けられ、さらに、後方から貫通孔55aに向けて斜めに貫通するリード線挿通孔55bが設けられている。リード線接続部55cには、リード線28aが電気接続される。リード線挿通孔55bには、リード線28bが挿通する。
【0074】
なお、この静電振動基板55は、付勢バネ24により振動子25側に付勢されている。振動子25の両側面には、リード線27a,27bが電気接続される。
【0075】
2つの移動体51,52は、ともにコの字形状を有する導電性材料からなり、そのうち一方の移動体51は、コの字形状内部に移動レンズ枠16Cの連結桿16Caが嵌入する嵌合凹部51aを有している。コの字形状側面部が電極面51fを形成している。また、移動体51は、コの字形状部の端面に開口する2つの凹部51b,51cが設けられており、凹部51b,51cには、それぞれ導電材料からなるベアリングボール53a,53bと、付勢部材であって導電材料からなるボール付勢バネ54a,54bとが挿入されている。
【0076】
他方の移動体52は、コの字形状内部に移動体51が嵌入する嵌合凹部52aを有しており、コの字形状側面部が電極面52gを形成している。また、移動体52には、コの字形状部の端面に開口する2つの凹部52b,52cが設けられており、凹部52b,52cには、それぞれベアリングボール53c,53dと、付勢部材であるボール付勢バネ54c,54dとが挿入されている。
【0077】
なお、移動体52の後方端部底面部には、切欠形状のリード線接続部52eが設けられている。リード線接続部52eには、リード線28bが電気接続される。
【0078】
静電振動基板55の貫通孔55aには、移動体51を凹部52aに嵌入させた状態の移動体52が嵌入される。移動体52は、ボール付勢バネ54c,54dの付勢力を受けて、その電極面52gが静電振動基板55の電極面55gに当接した状態で支持される。移動体51は、ボール付勢バネ54a,54bの付勢力を受け、ベアリングボール53a,53bが移動体52の凹部52aの底面に当接した状態で電極面51fが静電振動基板55の電極面55fに当接した状態で支持される。
【0079】
移動体52にリード線28bを介して電圧が印加された場合、該印加電圧は、移動体52からベアリングボール53a,53bとボール付勢バネ54a,54bを介して移動体51側にも印加される。なお、収納枠26は、導電部材である必要はない。
【0080】
上述した構成を有する本実施形態の撮像ユニットにおける静電アクチュエータ10Cにて移動レンズ枠16Cを進退駆動する場合、リード線28aと28bを介して或るタイミングで静電振動基板55と、該基板の貫通孔55a内に当接している2つの移動体51,52とに電圧が印加され、電極面51f,55f間および電極面52g,55g間に静電気力を発生させ、静電振動基板55と、移動体51,52とを吸着させる。その吸着タイミングと、リード線27a,27bを介した振動子25への駆動電圧を印加による静電振動基板55の移動タイミングとの組み合わせによって、移動レンズ枠16CをH0 方向に進退移動させることができる。
【0081】
本実施形態の撮像ユニットの静電アクチュエータ10Cによれば、上述のように静電振動基板55の貫通孔55a内部に移動体51,52を収納して貫通孔55a内部両面で静電気力を発生させることから、移動体51,52の上下方向の配置スペ−スを減らすとともに電極面が幅方向2面となることから接触面が増え、静電アクチュエータ10Cのさらなる小型化が可能になる。また、リード線接続部も静電振動基板55の側面の傾斜したカット面や移動体52の底面切欠形状部に配したことからリード線接続のための占有スペ−スが減り、コンパクト化が容易になる。その他、静電アクチュエータ10と同様の効果も奏する。
【0082】
次に、本発明の第五の実施形態の内視鏡用撮像装置である撮像ユニットについて、図11〜13を用いて説明する。
図11は、本実施形態の撮像ユニットのレンズ光軸に沿った断面図である。図12は、上記撮像ユニットに組み込まれる静電アクチュエータの斜視図である。図13は、上記静電アクチュエータの進退動作状態図である。
【0083】
本実施形態の撮像ユニット1Dにおける静電アクチュエータ10Dは、第一の実施形態における静電アクチュエータ10に対して専用の移動体を設けず、移動レンズ枠を導電性部材で形成し、移動体としての機能を持たせ、該移動レンズ枠をガイドするケーブルパイプの付勢力によりを静電振動基板に当接させるように構成したものである。その他の撮像ユニット1Dの構成は、撮像ユニット1と同様である。以下、同一構成部材には同一の符号を付し、異なる部分について説明する。
【0084】
本実施形態の撮像ユニット1Dは、図11に示すように移動レンズ枠16Dを含む静電アクチュエータ10D以外は、撮像ユニット1と同様の構成を有している。
【0085】
静電アクチュエータ10Dは、図12に示すように移動レンズ枠16Dと、静電振動基板61と、積層圧電素子からなる振動子25と、収納枠26とを有している。
【0086】
移動レンズ枠16Dは、導電性部材で形成され、第二群レンズ17を保持しているが、下部に両側に突出する突起部16Da,16Dbを有している(図12)。突起部16Da,16Dbの下面が電極面16Dfを形成している。
【0087】
また、移動レンズ枠16Dは、突起部16Da,16Dbの上面に当接する2本のケーブルパイプ63,64によりガイドされて進退可能に支持されている。ケーブルパイプ63と64は、そのパイプ部内をそれぞれリード線28a,28bとリード線27a,27b,が挿通している。ケーブルパイプ63にはパイプ部側面にリード線導出孔63aが配され、ケーブルパイプ64には、先端開口部がリード線導出部になっている。そして、ケーブルパイプ63は、図示しない付勢部材により下方に付勢された状態で保持されており、移動レンズ枠16Dの下部の電極面16Dfが後述する静電振動基板61の電極面61fに当接している。
【0088】
静電振動基板61は、導電皮膜で覆われたシリコン材より形成され、さらに、後述する電極面以外の表面は絶縁材であるシリコン酸化膜で絶縁コーティングされている。この静電振動基板61の上面には、移動レンズ枠16Dの電極面16Dfと当接する電極面61fが形成され、付勢バネ24により、前方の振動子25側に付勢された状態で支持されている。静電振動基板61には、ケーブルパイプ63のリード線導出孔63aから導出されたリード線28bが電気的に接続される。また、リード線導出孔63aから導出されたリード線28aは、移動レンズ枠16Dの突起部16Daに電気的に接続される。
【0089】
振動子62は、静電振動基板61の後方にて付勢バネ24の付勢力で当接した状態で配される。振動子62にはケーブルパイプ64の先端リード線導出孔から導出されたリード線27a,27bが電気的に接続される。なお、収納枠26は特に導電部材である必要はない。
【0090】
上述した構成を有する撮像ユニット1Dの静電アクチュエータ10Dによる移動レンズ枠16Dの進退動作の一例について、図13の進退動作状態図を用いて説明する。
【0091】
まず、移動レンズ枠16DをH0 方向の前方に移動させる場合、図13の初期状態であるB1 状態において、リード線28aと28bの印加電圧を切り状態とし、静電振動基板61と移動レンズ枠16Dの突起部16Da,16Db間をフリー状態とする。
【0092】
続いて、リード線27a,27bにより振動子62に駆動電圧を印加し、B2 状態に示すように振動子62を膨張させて静電振動基板61を先端位置P61AからP61Bまで移動させる。このとき、静電振動基板61と移動レンズ枠16D間はフリー状態にあるので、移動レンズ枠16Dは、先端位置P16DAに止まっている。
【0093】
そして、リード線28a,28bに印加電圧を掛け、静電振動基板61と移動レンズ枠16Dの突起部16Da,16Db間を吸着状態とする。そこで、リード線27a,27bの駆動電圧を切ると、B3 状態に示すように、振動子62が収縮し、静電振動基板61が先端位置P61Aに戻る。移動レンズ枠16Dは、静電振動基板61と吸着状態にあるので静電振動基板61とともに先端位置P16DAからP16DBに移動する。
【0094】
上述したB1 状態からB2 状態を経てB3 状態の動作により移動レンズ枠16Dは、先端位置P16DAからP16DBまで1ステップ分だけ前進したことになる。このような動作を繰り返すことによって、例えば、B4 状態に示す移動レンズ枠16Dを任意の先端位置P16DCまで前進移動させることができる。
【0095】
一方、移動レンズ枠16をH0 方向の後方に移動させる場合、まず、図5のB3 状態を初期状態として、リード線28a,28bに電圧を掛け、静電振動基板61と移動レンズ枠16Dに高電圧を印加し、両者を吸着状態とする。そして、リード線27a,27bに駆動電圧を印加すると、B2 状態に示すように振動子62が膨張するので、静電振動基板61が先端位置P61AからP61Bまで移動する。移動レンズ枠16Dは、静電振動基板61と吸着状態にあるので先端位置P16DBからP16DAに後退移動する。
【0096】
続いて、リード線28a,28bに電圧を切り、静電振動基板61と移動レンズ枠16Dとをフリー状態にして、リード線27a,27bに駆動電圧を切ると、振動子62は、B1 状態に示すように収縮して後端位置P62Aに前進し、静電振動基板61も付勢バネ24の付勢力によりその先端位置P61Aまで前進移動する。そのとき、静電振動基板61と移動レンズ枠16Dとの電極部はフリー状態にあるので移動レンズ枠16Dは、その先端位置P16DAに止まり、1ステップ分だけ後退することになる。このような動作を繰り返すことによって、移動レンズ枠16Dを任意位置に後退させることができる。
【0097】
本実施形態の撮像ユニット1Dによれば、ケーブルパイプ63,64にリード線を挿通させ、静電振動基板61,振動子62,移動レンズ枠16Dの突起部16Daの電気的接続部まで導いている構造を採用しているのでリード線の配線が容易で、配線スペ−スも少なくなる。
【0098】
また、移動レンズ枠16Dには連結桿部を設ける必要がなく、また、移動体を兼ねるので構成部品が少なく、必要な配置スペ−スも少なくなる。そして、静電振動基板61に対して移動レンズ枠16Dを当接させるためのベアリングボールやボール付勢バネが不要になっており、構造が簡単化され、コンパクト化も実現できるといった効果が得られる。
【0099】
この発明は、上記各実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記各実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明による内視鏡用撮像装置は、外形を小さく抑えることができ、さらに、駆動用ケーブルの接続のための必要スペ−スが少なく、コンパクト化が可能な内視鏡用撮像装置として利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】図1は、本発明の第一の実施形態の内視鏡用撮像装置である撮像ユニットのレンズ光軸に沿った断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1の撮像ユニットが組み込まれる内視鏡挿入部先端の断面図である。
【図4】図1の撮像ユニットに適用される静電アクチュエータの組み立て状態の斜視図である。
【図5】図1の撮像ユニットの進退動作状態図である。
【図6】本発明の第二の実施形態の撮像ユニットに適用される静電アクチュエータまわりのレンズ光軸に沿った断面図である。
【図7】図6の静電アクチュエータの組み立て状態の斜視図である。
【図8】本発明の第三の実施形態の撮像ユニットに適用される静電アクチュエータまわりのレンズ光軸に沿った断面図である。
【図9】本発明の第四の実施形態の撮像ユニットに適用される静電アクチュエータまわりのレンズ光軸に沿った断面図である。
【図10】図9のB−B断面図である。
【図11】本発明の第五の実施形態の撮像ユニットのレンズ光軸に沿った断面図である。
【図12】図11の撮像ユニットに組み込まれる静電アクチュエータの斜視図である。
【図13】図12の静電アクチュエータの進退動作状態図である。
【図14】従来の撮像ユニットのレンズ光軸に沿った断面図である。
【図15】図14のD−D断面図である。
【符号の説明】
【0102】
1,1D
…撮像ユニット(内視鏡用撮像装置)
10,10A,10B,10C,10D
…静電アクチュエータ
17 …第二群レンズ(光学レンズ)
16a,16Ba,16Ca,37a
…連結桿
16D…移動レンズ枠(移動体を兼ねる部材)
19,39,45,55,61
…静電振動基板
19b,39b,45b
…延出部
20,38,41,42,51,52
…移動体
21,43a,43b,54a,54b,54c,54d
…ボール付勢バネ(付勢部材)
38c…凸部(突部)
39a…貫通孔(挿通溝)
【出願人】 【識別番号】304050923
【氏名又は名称】オリンパスメディカルシステムズ株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進


【公開番号】 特開2008−6215(P2008−6215A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−182358(P2006−182358)