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【発明の名称】 医用画像診断装置
【発明者】 【氏名】武内 雄介

【氏名】増尾 克裕

【氏名】磯野 浩孝

【要約】 【課題】被検者を載置する天板の高さを調整できる寝台を備えた医用画像診断装置において、ストレッチャにより検査室に搬入された被検者を検査用寝台の天板上に移すとき、作業者のうちの1名はまず天板の高さをストレッチャの高さに合わせる操作を行わねばならない。この操作は作業者にとって負担になるとともに、被検者の検査用寝台の天板上への移動を遅れさせる。

【構成】ストレッチャ4の側面に取り付けられた高さ計測用センサ5により測定され送信装置6によって送信されたストレッチャ4の上面の高さ情報を制御キャビネット7内の受信装置9により受信し、その情報に基づいて制御部8が天板駆動部3を制御して天板2の高さがストレッチャ4の上面の高さと一致するように自動調整する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者を載置する天板の高さが調整可能な寝台を備えた医用画像診断装置において、被検者の載置テーブルを有する搬送装置から供給される載置テーブルの高さ情報を入力する入力手段と、前記入力手段から入力される高さ情報に基づき前記寝台の天板の高さが前記載置テーブルの高さと同じになるよう制御する制御手段を備えたことを特徴とする医用画像診断装置。
【請求項2】
被検者を載置する載置テーブルの高さを測定する測定手段、または前記載置テーブルの高さをあらかじめ記憶する記憶手段と、前記測定手段により測定された、または前記記憶手段に記憶された前記載置テーブルの高さ情報を出力する出力手段を備えたことを特徴とする搬送装置。
【請求項3】
請求項1記載の医用画像診断装置と請求項2記載の搬送装置を備えた医用画像診断システム。
【請求項4】
入力手段が請求項2記載の搬送装置から無線により出力される載置テーブルの高さ情報を受信する受信装置により構成されることを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
【請求項5】
入力手段が請求項2記載の搬送装置の測定手段または記憶手段と請求項1記載の医用画像診断装置の制御手段を接続するケーブルにより構成されることを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
【請求項6】
入力手段が被検者の載置テーブルを有する搬送装置に表示された前記載置テーブルの高さ情報を読み取る読取装置であることを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は被検者を載置する天板の高さを調整できる寝台を備えた医用画像診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
X線透視撮影装置やCT、MRI等の医用画像診断装置の中には、例えばストレッチャで搬送されてきた被検者を容易に載置できるように、天板の高さを調整できる寝台を備えたものがある(例えば特許文献1参照)。すなわち検査のため被検者が検査室内に搬送されて来た場合検査業務にかかわる医師や技師等はストレッチャを検査用寝台に横付けして人力で被検者をストレッチャから検査用寝台の天板上に載置しなければならないが、このとき被検者を搬送してきたストレッチャの上面の高さと検査用寝台の天板の高さが一致していないと、被検者を載せ変える作業を行う医師や技師等に大きな負担がかかるだけでなく、被検者にとっても落下等の危険がある。そのためこれらの装置の中には、例えば図2に示すように、技師等の操作者(図示しない)による検査室内外に配置された操作卓10の天板昇降レバー11の操作により、操作卓10からの信号を受けた制御キャビネット7内の制御部8が検査用寝台1に内蔵された天板駆動部3を制御して天板2を上下させる機能を用いて、天板2の上面の高さを被検者13を搬送するストレッチャ4の上面の高さと一致させることができるように構成されたものがある。
【特許文献1】特開2002−209885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のように構成された寝台を備えた医用画像診断装置は天板高さが固定された装置に比べると前述の問題点が解消され有用であるが、それでも天板2の上面の高さをストレッチャ4の上面の高さと一致させるために技師等の操作者が操作卓10の天板昇降レバー11を操作しなければならない。その結果その間は載せ変えを行う人数が1名減少するので、操作者が操作を終えて戻ってくるまで待たなければ被検者13を安全に載せ変えることは困難であるとともに、天板高さを調整する操作者にとっては短時間で2種類の作業を行わねばならないため負担が大きい。本発明はこの問題を解決するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1記載の発明は上記の目的を達成するために、被検者を載置する天板の高さが調整可能な寝台を備えた医用画像診断装置において、被検者の載置テーブルを有する搬送装置から供給される載置テーブルの高さ情報を入力する入力手段と、前記入力手段から入力される高さ情報に基づき前記寝台の天板の高さが前記載置テーブルの高さと同じになるよう制御する制御手段を備えた医用画像診断装置を提供する。
【0005】
請求項2記載の発明は上記の目的を達成するために、被検者を載置する載置テーブルの高さを測定する測定手段、または前記載置テーブルの高さをあらかじめ記憶する記憶手段と、前記測定手段により測定された、または前記記憶手段に記憶された前記載置テーブルの高さ情報を出力する出力手段を備えた搬送装置を提供する。
【0006】
請求項3記載の発明は上記の目的を達成するために、請求項1記載の医用画像診断装置と請求項2記載の搬送装置を備えた医用画像診断システムを提供する。
【0007】
請求項4記載の発明は上記の目的を達成するために、入力手段が請求項2記載の搬送装置から無線により出力される載置テーブルの高さ情報を受信する受信装置により構成される請求項1記載の医用画像診断装置を提供する。
【0008】
請求項5記載の発明は上記の目的を達成するために、入力手段が請求項2記載の搬送装置の測定手段または記憶手段と請求項1記載の医用画像診断装置の制御手段を接続するケーブルにより構成される請求項1記載の医用画像診断装置を提供する。
【0009】
請求項6記載の発明は上記の目的を達成するために、入力手段が被検者の載置テーブルを有する搬送装置に表示された前記載置テーブルの高さ情報を読み取る読取装置である請求項1記載の医用画像診断装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明により寝台の天板高さを人手を要することなくストレッチャの上面の高さに合わせることが可能になり、技師等の操作者も他の作業者とともに被検者を載せ変える作業に専念できるので操作者の負担が軽減されるとともに、操作者が天板高さの調整を終えて戻ってくるまで被検者を載せ変える作業を待つ必要がなくなるので、特に多人数の検査を順次行う場合には後の被検者の待ち時間が短縮される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
被検者を搬送するストレッチャに高さ計測用センサと送信装置を取り付け、検査用寝台に取り付けられた受信装置にストレッチャの高さに関する情報を送信することにより、検査用寝台の天板の高さが自動的にストレッチャの高さと一致するように調整される例について説明する。
【実施例1】
【0012】
本発明の実施例を図1を用いて説明する。ただし図1において図2と同じ符号で示される部品等は図2と同じものなのでそれらについての説明は省略する。まず技師等の操作者(図示しない)は検査用寝台1の天板2の上に被検者13が載置されていないことを確認した後、操作卓10に設けられた自動昇降許可ボタン12を押してその内蔵ランプを点灯させる。なお自動昇降許可ボタン12は押されるごとに点灯、消灯を繰り返し、点灯時には後述するストレッチャ4の高さ情報に基づいて検査用寝台1の天板2の高さを自動的に調整する機能を許可し、消灯時には作業者が天板昇降レバー11を操作して検査用寝台1の天板2の高さを調整する機能を許可するためのものである。
【0013】
この状態で被検者13を載せたストレッチャ4が検査室内に入り、ストレッチャ4の側面に取り付けられ無線信号を出力する送信装置6と、検査室内に設置された検査用寝台1に取り付けられ送信装置6から出力される無線信号を受信する受信装置9が送受信可能な距離内に入ると、受信装置9はストレッチャ4の上面から一定距離だけ下方の側面に取り付けられた、例えば超音波距離センサや赤外線距離センサからなる高さ計測用センサ5により常時測定され、送信装置6によって常時送信される高さ計測用センサ5の床面からの高さ情報を受信して、検査室内に設置された制御キャビネット7に内蔵された、例えばマイクロコンピュータ等により構成される制御部8に出力する。なお送信装置6の無線出力の強度と受信装置9の感度は例えばストレッチャ4が検査室内に入った位置が受信装置9の受信限界になるように調整され、ごく近距離での送受信しかできないように調整されている。
【0014】
制御部8は受信装置9から得られた高さ情報とあらかじめ記憶している高さ計測用センサ5とストレッチャ4の上面までの距離を加算して床からストレッチャ4の上面までの高さを算出した後、検査用寝台1に内蔵された天板駆動部3を制御して天板2の高さがストレッチャ4の上面の高さと一致するように調整する。
【0015】
その後操作者は他の作業者(図示しない)とともに被検者13を検査用寝台1の天板2上に載せ換えてから自動昇降許可ボタン12を押してその内蔵ランプを消灯させストレッチャ4からの高さ情報に基づく天板2の高さの自動調整機能を禁止し、天板昇降レバー11の操作による高さ調整機能を許可する。これによりその後の検査中操作者による天板昇降レバー11の操作、あるいは制御部8による自動制御等により天板2は検査に適した高さに調整される。
【0016】
検査終了後操作者は再度自動昇降許可ボタン12を点灯させて自動的に天板2をストレッチャ4の上面の高さと一致させ、被検者13をストレッチャ4に戻し検査室から搬出した後、自動昇降許可ボタン12を消灯させる。
【0017】
上記の実施例ではストレッチャ4からの高さ情報により天板2の高さがストレッチャ4の高さと一致するように自動調整された後、操作者の操作により自動昇降許可ボタン12が消灯されて自動調整機能が禁止されたが、天板2の高さがストレッチャ4の高さと一致するように自動調整された後、制御部8の制御により自動昇降許可ボタン12を消灯して自動調整機能を禁止してもよい。
【0018】
上記の実施例では特に言及していないが、ストレッチャ4に被検者13のID番号を設定し記憶する機能を付加するとともに、制御部8に病院内の患者情報管理を行うコンピュータ(図示しない)から検査対象となる被検者13のID番号を受け取り記憶する機能を付加して、制御部8が受信装置9から検査対象となる被検者13のID番号を入力されたときのみ天板2の高さを自動調整するようにしてもよい。
【0019】
上記の実施例では高さ計測用センサ5から出力されるストレッチャ4の高さ情報を送信装置6および受信装置9により無線で送受信して制御部8に入力したが、ストレッチャ4が検査室内に入り検査用寝台1の近傍に来た時点で高さ計測用センサ5と制御部8をケーブルにより接続して、高さ計測用センサ5の高さ情報をケーブルにより有線で制御部8に入力してもよい。この場合制御部8は前記ケーブルにより高さ計測用センサ5と接続された時点で高さ情報を読み取って天板2の高さの自動調整を行う。
【0020】
上記の実施例では受信装置9を検査用寝台1に取り付けたが、制御キャビネット7等検査室内の他の装置等に取り付けてもよい。
【0021】
上記の実施例ではストレッチャ4に高さ計測用センサ5を取り付けてストレッチャ4の上面の高さに関する情報を取得したが、ストレッチャ4の高さが固定されている場合、高さ計測用センサ5の代わりに床からストレッチャ4の上面までの高さを設定し記憶する、例えばdipスイッチ等の設定記憶機能を有する素子を取り付けてもよい。
【0022】
上記の実施例ではストレッチャ4に高さ計測用センサ5および送信装置6を取り付けてストレッチャ4の上面の高さに関する情報を受信装置9に無線で送信したが、ストレッチャ4の高さが固定されている場合、高さ計測用センサ5および送信装置6の代わりに床からストレッチャ4の上面までの高さをあらかじめ記憶し、かつ受信装置9に無線で送信する非接触RF−IDタグを取り付けてもよい。
【0023】
上記の実施例ではストレッチャ4に高さ計測用センサ5および送信装置6を取り付けてストレッチャ4の上面の高さに関する情報を受信装置9に無線で送信したが、ストレッチャ4の高さが固定されている場合、高さ計測用センサ5および送信装置6の代わりに床からストレッチャ4の上面までの高さを表示したバーコードを貼り付け、受信装置9の代わりに制御部8に接続されたバーコードリーダによって高さを読み取ってもよい。
【0024】
上記の実施例では被検者13を搬送する装置をストレッチャ4として説明したが、本発明は搬送装置が車椅子等ストレッチャ4以外のものであっても適用可能で、例えば車椅子の被検者13を載せ変えるのに適した高さになるように天板2の高さを自動調整してもよいし、ストレッチャ4や車椅子を必要としない被検者13について、被検者13の腰等に高さ計測用センサ5および送信装置6を装着させて、あるいは被検者13の腰等の高さを記憶させた非接触RF−IDタグを装着させて、被検者13が乗り降りしやすい高さに天板2の高さを自動調整してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は被検者を載置する天板の高さを調整できる寝台を備えた医用画像診断装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施例を説明するための図である。
【図2】従来の方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0027】
1:検査用寝台
2:天板
3:天板駆動部
4:ストレッチャ
5:高さ計測用センサ
6:送信装置
7:制御キャビネット
8:制御部
9:受信装置
10:操作卓
11:天板昇降レバー
12:自動昇降許可ボタン
13:被検者
【出願人】 【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
【出願日】 平成18年6月28日(2006.6.28)
【代理人】 【識別番号】100098671
【弁理士】
【氏名又は名称】喜多 俊文

【識別番号】100102037
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 裕之


【公開番号】 特開2008−5958(P2008−5958A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−177662(P2006−177662)