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【発明の名称】 無線統合型自動照射制御モジュール
【発明者】 【氏名】ロウランド・エフ・サウンダーズ

【要約】 【課題】統合型自動照射制御(AEC)サブシステムを提供する。また、自動照射制御(AEC)における改善された信号雑音比、精度及び小信号感度を提供する。

【構成】X線システムに対し、独立した照射線量検出、X線スペクトル補償及びタイミング補償を提供すると共に、照射停止信号を提供するシステム(400)及び方法(600)である。このシステムは、kVp、スペクトル・フィルタ及び焦点スポットのような照射特性データを受け取るインタフェイス(406)を組み入れている。システムは、プログラムされた制御器(410)を介して、受け取った照射特性データに基づいて1又は複数の制御パラメータを決定して、X線源(15)を制御する制御信号を発生する(412)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像用線源(15)及び撮像用検出器(22)を有し、前記撮像用線源(15)からの信号の検出時に画像を形成するイメージング・システム(400)であって、
照射特性データを受け取ることが可能なインタフェイス(406)と、
前記受け取った照射特性データに基づいて1又は複数の制御パラメータを決定する制御器(410)と、
撮像用線源と撮像用検出器との間に配置されて、1又は複数の制御パラメータの生起時に制御信号を発生する装置(402)と、
を備えたイメージング・システム(400)。
【請求項2】
前記インタフェイス(406)は、1又は複数の赤外線通信、低出力無線周波数(RF)通信、超音波シリアル通信、光通信又は専用線に基づく通信をサポートするように動作可能なインタフェイスをさらに含んでいる、請求項1に記載のイメージング・システム。
【請求項3】
前記照射特性データ(602)は、
少なくとも1枚の後続の診断画像についての1若しくは複数の関心領域、1若しくは複数のシステム・レベルの性能限界、照射情報、照射開始、又は較正情報
をさらに含んでいる、請求項2に記載のイメージング・システム。
【請求項4】
前記1又は複数の制御パラメータ(402、406、410)は、
スペクトル補償、タイミング補償、照射開始、照射停止、及び撮像関連情報
をさらに含んでいる、請求項3に記載のイメージング・システム。
【請求項5】
撮像用線源と撮像用検出器との間に配置されている前記装置を独立に較正する較正モジュール(402、410)をさらに含んでいる請求項4に記載のイメージング・システム。
【請求項6】
X線画像を形成するために受光したX線の線量を制御する方法であって、該方法は、信号源(15)、信号検出器(22)、及び前記信号源と前記信号検出器との間に配置されてX線画像を形成する装置(302)を有するX線イメージング・システムにより実行され、
前記X線イメージング・システムから照射特性データを受け取るステップ(602)と、
前記生成された検出データから関心のあるデータを抽出するステップ(604)と、
X線量レベルに対して相関のある信号対雑音比を有する信号を発生するように、前記抽出された関心のあるデータを変換するステップ(608)と、
前記検出器において受光されたX線の線量を制御するために、前記X線システムへの照射制御データを生成するステップ(610)と、
をさらに備えた方法。
【請求項7】
前記関心のあるデータに応答して、実測の信号対雑音比を生成するステップ(608)と、
照射モジュールに記憶されている予め決められている選択された解剖学的構造/ビューから所要の信号対雑音比を生成するステップ(608)と、
前記所要の信号対雑音比及び前記実測の信号対雑音比から前記信号対雑音比を生成するステップ(608)と、
をさらに含んでいる請求項6に記載の方法。
【請求項8】
照射時間を調節するか又はX線源の電流及び照射時間を調節することにより、前記X線量を制御するステップ(412)
をさらに含んでいる請求項7に記載の方法。
【請求項9】
X線源の選択された解剖学的構造/ビューについての電圧レベルを決定するステップ(412)と、
前記X線源に前記電圧レベルを印加するステップ(412)と、
をさらに含んでいる請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記照射制御データの生成のステップは、前記生成された照射制御データを1又は複数の赤外線通信、低出力無線周波数(RF)通信、超音波シリアル通信、光通信又は専用線を介して送信するステップ(402、406、410)をさらに含んでおり、
前記受け取るステップは、前記照射特性データを1又は複数の赤外線通信、低出力無線周波数(RF)通信、超音波シリアル通信、光通信又は専用線を介して受け取るステップ(410、406、402)をさらに含んでいる、
請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、X線イメージング・システムであり、具体的には、無線統合型自動照射制御モジュールを介したX線システムの自動照射制御及び照射線量最適化である。
【背景技術】
【0002】
自動照射制御(AEC)は、X線撮像装置において画像当たりの照射線量を制御するのに用いられている。目標は、患者の被曝線量を最小限に抑えつつ画質を保つことにある。AECは、受像器に入射するX線束に比例した信号を発生する。この信号を用いて、照射を停止するか又はX線束量を調節するかのいずれかによって、各々の画像について総照射線量を調整する。この利用時には、X線手法(kVp、スペクトル・フィルタ、焦点スポット等)が操作者によって指定される。しばしば、これらの値は予め設定されており、撮像される患者の寸法及び解剖学的構造に基づいて選択される。このように、AECの役割は正確な総照射線量を調整することにある。
【0003】
一般的には、入射する放射線量は、各々の患者毎に又は各回の撮像毎に調節しなければならない。従来、AEC制御センサは、撮像用放射線検出器から独立に配置されている。放射線を約5%だけ減弱させる複数の薄型AECセンサが、撮像用放射線検出器の前面に別個に配置される。AECセンサからの出力に基づいて放射線の入射が停止され、これにより撮像に適した放射線量が得られる。AECセンサとしては、電離箱を用いることにより放射線を電荷として直接抽出するセンサ、又は蛍光物質によって放射線を可視光へ変換し、光ファイバを介してこの可視光を抽出して光電子増倍管に可視光を電荷へ変換させるセンサが用いられている。このアナログ出力は長いケーブルを通ってX線制御へ送られ、ここで信号は所要の照射線量を表わす基準電圧と比較される。電離箱に対する典型的なインタフェイスは、入力として電離箱選択、照射開始信号及び電源装置を、また出力としてアナログ積算輝度を含んでいる。
【非特許文献1】“The Scientist and Engineer's Guide to Digital Signal Processing”、Steven W. Smith、1998年
【非特許文献2】“Handbook of Medical Imaging Display & Pacs”、Jacob Beutel、SPIE Press、(ISBN:0819436232)2000年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの装置のスペクトル感度は、所要のkVp範囲にわたって一定である訳ではなく、また記録媒体の特性にも正確に適合することができない。記録媒体は、フィルム・スクリーン・カセット、CRカセット又はフラット・パネル検出器であってよい。
【0005】
電離箱設計の時間応答は、照射制御システムの限界を考慮していない。極めて長いフィルム照射では、所要の照射線量を増加させて、シュバルツシルト効果(Swarzschild effect)とも呼ばれる相反則損を補償するシステム・レベルのAEC補償が必要である。極く短い照射では、所要の照射線量を減少させて、電離箱自体の遅延及びX線発生器の立ち上がり/立ち下がり時間の制限を補償する期待関数が必要である。
【0006】
これらのスペクトル応答特性及び時間応答特性は、許容可能なシステム性能を提供するためにシステム・レベルでの較正を必要とする。幾つかのシステムでは、必要とされる補償は部分的には、システム・レベルのAECの設計に組み入れられている。幾つかの例では、AEC較正はシステム較正工程における比較的長いタスクの一つとなっている。
【0007】
従来の自動照射制御に関するさらにもう一つの欠点は、電離箱特性がシステム・レベルのAEC設計に埋め込まれている場合に、電離箱設計又は電離箱の供給業者を変更すると、如何なるものでも何らかの性能差を組み入れるために新たなソフトウエアの公開が必要になることである。
【0008】
上述の理由、及び本明細書を精読して理解すると当業者には明らかとなる以下に述べるその他の理由から、当業界では統合型自動照射制御(AEC)サブシステムが必要とされている。また、自動照射制御(AEC)における改善された信号雑音比、精度及び小信号感度が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本書では以上に述べた短所、欠点及び問題点を扱い、このことについては以下の明細書を精読して検討することにより理解されよう。
【0010】
一実施形態では、照射制御装置が、X線システムに対し、独立した照射線量検出、X線スペクトル補償及びタイミング補償を提供すると共に、照射停止信号を提供する。この照射制御装置は、kVp、スペクトル・フィルタ、焦点スポットのような照射特性データを受け取るインタフェイスと、受け取った照射特性データに基づいて1又は複数の制御パラメータを決定する制御器と、1又は複数の制御パラメータの生起時に制御信号を発生する装置とを組み入れている。
【0011】
さらに他の実施形態では、統合型自動照射制御が、単純なセンサからスマート・サブシステムとしばしば呼ばれるものに改められた電離箱設計を採用する。必要とされるスペクトル情報、タイミング情報及び他の関連する取得関連の情報の知識は、システム設計からサブシステムへ移行される。照射開始は明示的な指令であってもよいし、積分信号の解析を通じて決定されてもよい。システム・レベルの性能限界をこのサブシステムに組み入れて、信号対雑音比を高めることができる。
【0012】
もう一つの実施形態では、照射制御装置が、X線システムに対し、独立した照射線量検出、X線スペクトル補償及びタイミング補償を提供すると共に、照射停止信号を提供する。この照射制御装置は、照射特性データを受け取るインタフェイスを組み入れている。この照射特性データは、区域選択、kVp、グリッド情報、及び用いられる「速度」を含み得る。速度は、何らかの基準点でのmRで表わした所要の照射線量に関係している。また、受け取った照射特性データに基づいて1又は複数の制御パラメータを決定する制御器と、1又は複数の制御パラメータの生起時に制御信号を発生する装置とを組み入れている。インタフェイスは完全にディジタル式であってもよいし、電気式又は光学式であってもよい。このAEC設計のSNR(信号対雑音比)は、信号源の可能な限り近くでアナログ信号をディジタルへ変換することにより高められる。このことは、小児患者に対するもののような幾つかの放射線検査形式について、線量を最小限に抑えることへの関心を支持する。
【0013】
さらに他の実施形態では、較正モジュールを用いて、サブシステム・レベルで較正を達成する。システム・レベルでは機能点検のみが必要とされる。較正は、さらに制御された環境で行なわれる。代替的な一組の較正をサブシステムにダウンロードして、システム設計の変更に対処する又は実験的調査を行なうことができる。多数のシステム形式のための較正をサブシステムに含めることができる。追加の較正の更新は、パーソナル・コンピュータのドライバ更新に典型的に用いられているものと同じ態様で取り扱うことができる。
【0014】
様々な観点のシステム、クライアント、サーバ、方法及びコンピュータ読み取り可能な媒体について本書で説明する。図面を参照して以下の詳細な説明を精読することにより、この概要に記載した観点及び利点に加えて、さらに他の観点及び利点が明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下の詳細な説明では、説明の一部を成す添付図面を参照し、図面では、実施可能な特定の実施形態が説明のために図示されている。これらの実施形態は、当業者が実施形態を実施することを可能にするように十分に詳細に記載されており、他の実施形態を利用することも可能であること、並びに実施形態の範囲から逸脱せずに論理的変形、機械的変形、電気的変形及び他の変形を施してよいことが理解されよう。従って、以下の詳細な説明は、制限のためのものと解釈すべきではない。
【0016】
詳細な説明は、本発明の幾つかの観点を説明する目的のために節に分かれている。一つの節では、システム・レベルの全体像及び/又は特定の具現化形態について説明されている。他の節では、実施形態の方法が説明されている。さらに他の節では、実施形態を実施する場合に共に用いることのできるハードウェア及び動作環境が説明されている。最後の節は、それまでの節に掲げられた詳細な説明の結論である。
〔システム・レベルの全体像〕
図1は、システム・レベルの全体像を掲げるブロック図である。実施形態は、図5のコンピュータ502のようなコンピュータ上で多重処理及び多重スレッド型の動作環境において動作するものとして記載されている。
【0017】
図1のX線システム14は、電源16によって励起されるとX線ビーム17を放出するX線管15又はX線源15を含んでいる。図示のように、X線ビームはX線透過性のテーブル20に横臥する患者18に向けて照射される。ビームの一部は、テーブル及び患者を透過してX線検出器アセンブリ22に入射する。X線検出器アセンブリ22は、X線フォトンを可視スペクトルにある比較的低エネルギのフォトンへ変換するシンチレータ24を含んでいる。シンチレータ24には画像光検出器アレイ26が隣接しており、光フォトンを電気信号へ変換する。検出器制御器27が、画像を取得し、また各々の光検出器素子からの信号を読み出すように検出器アレイ26を動作させる電子回路を含んでいる。
【0018】
画像光検出器アレイ26からの出力信号は、X線画像信号を収集し処理して強調するためのサーキットリを含んでいる画像プロセッサ28に結合されている。処理された画像はビデオ・モニタ32に表示され、また画像記憶装置30に記憶させてもよい。システム及び画像検出器制御器36が、準備(prep)スイッチ39及び照射スイッチ41を含む操作者インタフェイス・パネル38を介して利用者から指令を受け取り、X線装置14の全般的な動作を制御する。後述するような様々な動作モードの間にはライト43が点灯する。
【0019】
画像光検出器アレイ26は、ガラス基材の上に設けられたアモルファス・シリコン素子から成っている。シンチレータ24からの光の一部がこれらのシリコン素子及び各素子の間の空間を通過する。加えて、X線の一部は、シンチレータ24及び画像光検出器アレイ26の両方を透過する。アレイ26からの出力信号はまた、照射制御回路(図示されていない)に結合されており、この回路については図2〜図4において説明する。
【0020】
一般的には、イメージング・システムは、ディジタル検出器26からの「プリショット」画像を利用する。「プリショット」画像は、患者の画像を生ずるX線照射の前に発生する低線量のX線から得られる。プリショット画像での関心領域(ROI)の数、位置及び寸法が照射制御に用いられ、これらの値は、指定した「解剖学的構造/ビュー」に基づいて定義されるか、又は検出器26において生成された画像データから自動的に算出される。典型的な解剖学的構造のビューは胸部のビューである。このようにして、所望の形状及び寸法の1又は複数のROIからの信号を選択的に結合することにより、AECの「視野」を様々な撮像手順毎に調節することができる。
【0021】
様々な画像ベースのアルゴリズムを用いて適当なROIを導き出すことができる。最も簡単なアプローチは、電離箱セルと同じ寸法及び形状を有するROIを作成することである。この場合には、選択された電離箱での平均X線信号が算出される。X線検出器は、画像の濃淡レベル(グレイ・レベル)が変換係数伝達関数によって照射線量レベルへ変換され得るように較正される。
【0022】
照射線量(mR)=F1(濃淡レベル)
この関数は線形であり、傾き及び切片はX線エネルギ・スペクトルに依存すると想定して差し支えない。完全線量ショットに必要とされるmAsを算出するためには、プリショットのmAsを、プリショット画像での実測の平均濃淡レベル、及び変換後の濃淡レベルでの所望の照射線量レベルによってスケーリングする。
【0023】
所要mAs
=プリショットmAs*F1(所望の照射線量)/プリショットROI濃淡レベル
例えば、mAs(ミリアンペア秒)を0.1としたプリショットが所与のkVp、焦点スポット寸法、mA等と共に用いられ、所望の検出照射線量レベルが3.4マイクロRであるとする。システムは、変換係数が300カウント/マイクロRであることが既知となるように較正されている。平均値は電離箱の位置を表わすROIにおいて50カウントとなるように算出されている。従って、上記の所要mAsの関係を用いると、
所要mAs=0.1*(300*3.4)/50=2.04
となる。
【0024】
自動照射制御器はここで、システムにこの所要mAs値で動作するように命令する。
【0025】
「準備」スイッチ39が押された後に、システムは、システムの利用者によって指定されたパラメータすなわち「解剖学的構造/ビュー」、「患者被曝線量」選択及び「患者寸法」に基づいて、プリショット・パラメータを定義する。患者の寸法は一般的には、小、中、大に限定されている。利用者は操作者インタフェイス38からパラメータを入力する。「プリショット」・パラメータとしては、X線照射手法、検出器タイミング、及びこれら二つの間の同期がある。X線照射手法は、kV、mA、mAs値及びX線技術者に公知のその他多くのパラメータを含む。検出器タイミングは、オフセット・タイミング及び読み出し時間を含む。インタフェイス38を介して、利用者は「プリショット」・パラメータの全てを入力する。
【0026】
「照射」スイッチ41が押された後に、システムは以下の動作を実行して「オフセット」画像を形成する。すなわち、プリショット画像を取得する、例えば照射時間を調節することによる最適X線量の算出、及び算出された最適X線量に基づいて「照射」又は「最終画像」を発生する等である。
【0027】
システムは以下のステップを実行することにより、所要の信号対雑音比(SNR)に基づいて照射時間を算出する。すなわち、特定の「解剖学的構造/ビュー」についての所要SNRreq値を記憶するステップ、「プリショット」画像において予め定義されている(又は算出されている)ROIの内部でのSNRmeasを測定するステップ、比SNRreq/SNRmeas=K、SNR.about.Tを算出するステップ、及びTexp=K×Tpreshotを算出するステップである。
【0028】
SNRは信号対雑音比であり、Kは最終的な照射線量のプリショット照射線量に対する予め定義されている比であり、TはX線パルスの照射時間である。
【0029】
「プリショット」照射(画像)は、余分な時間を最小限にするために、同じ視野(FOV)について縮小されたマトリクス寸法(例えば2,000×2,000ピクセルに対して128×128)として取得することができる。例えば、プリショットX線手法は、プリショット照射ウィンドウの範囲内に「収まる」照射時間(<10msec(ミリ秒))での予め決められたkVp、及び所要の照射線量を送達するmA(患者の診断画像を形成するのに用いられる「通常の」線量の5%〜10%)として定義される。換言すると、通常の照射でのX線量は、照射前のプリショット・ステップでのX線量の10倍〜50倍である。予め決められたkVpは典型的には、例えば40kVp〜150kVpで変動してよい。「プリショット照射ウィンドウ」は、選択された患者の解剖学的構造及び選択されたビューに依存して、必要に応じて約10ミリ秒までで変動する。「プリショット」機能は、総取得時間に約20msを加える。
【0030】
単純な一実施形態では、「プリショット」解析は単に、現在の電離箱の位置を模した矩形の関心領域について画像統計を算出する(但し、好適実施例では電離箱は用いられない)。最終画像手法は、特定の平均目標信号レベル(又は目標線量)を達成するように、又は特定の信号対雑音比を達成するように、算出することができる。さらに高度なアルゴリズムで画像を解析して、特定の解剖学的特徴の位置を求めることもできる。例えば、閾値処理又は解析を用いて画像をセグメント分割し、統計的解析を実行する関心領域を特定することができる。好適なセグメント分割方法は、空間的アルゴリズム及び統計的アルゴリズムの混成を利用する。コリメータ及び未処理放射線の区域は、予め選択されたカーネル寸法等での拡張(dilation)演算及び収縮(erosion)演算のようなモルフォロジィ演算を用いて除去される。次に、境界を識別する勾配フィルタを用いて解剖学的内容が画定される。勾配画像では、エッジ又は物体境界には大きい絶対値が割り当てられ、平坦な区域には0の値が割り当てられる。エッジ強度閾値は、X線システムの患者入力線量、及び患者の解剖学的構造に基づく期待値(ヒューリスティック値)に基づいて算出される。例えば、画像閾値は、画像での雑音推定値(平坦な領域での標準偏差を用いる等による値)を、患者への入力線量に解剖学的構造に依存するスカラを乗じたもので除したものに基づいて算出することができる。出力は、様々な解剖学的特徴に由来すると考えられる一組の非矩形の関心領域となる。セグメント分割アルゴリズムの出力は、様々な解剖学的区域についての多数の関心領域(ROI)である。幾つかのROIが、寸法、形状、並びに最小値、平均値、最大値及び標準偏差のような画像濃淡レベル統計を用いた一組の予め定義されている規則に基づいて選択される。セグメント分割では、システムは関心のある解剖学的構造の周囲の区域に注目し、画像の残部は無視される。一例として、咽喉/喉頭及び脊柱は、頸部画像取得について患者における関心のあるセグメントを形成する。システムは、頸部画像を解析する際には、医用診断画像の咽喉、喉頭及び脊柱を含むセグメントに注目する。一例として、両肺及び横隔膜は、胸部画像取得について患者画像の関心のあるセグメントを形成する。医用診断画像の両肺及び横隔膜を含むセグメントが特定され、胸部画像取得での関心のあるセグメントが特定される。関心のある解剖学的構造を解析して、患者の厚みのような一組の解剖学的画像特性の少なくとも一つを特定する。
【0031】
これらの特性を用いて、関心のある解剖学的セグメントを特徴評価する(characterize)ことができる。関心のある解剖学的セグメントは、セグメントの減弱のような患者パラメータについて特徴評価され得る。患者パラメータはまた、関心のある解剖学的構造の最も明るい領域及び最も暗い領域を含み得る。解析はまた、現在のデータと正規化された患者との相関を求めること、及び/又は関心のある解剖学的構造の数学的モデルを用いてパラメータを特徴評価することを含み得る。
【0032】
最終画像用の最適照射線量は、同じプリショットX線スペクトル(kVp及びスペクトル・フィルタ)にあってよいが、算出されたmAs値(患者の動きを最小限にし、且つ管の寿命を最大限にするように選択されたmA及び照射時間による計算値)にある。代替的には、「プリショット」解析は、予め定義されている手法チャート、又は推定された患者の厚み及び解剖学的構造/ビューに基づいて算出された手法チャートに基づいて、X線スペクトルを変化させることができる。これらの画像取得パラメータ又は設定を用いて、線量を最小限にしつつX線取得手法、見易さ、並びに/又は関心のある解剖学的構造及び病変の明瞭さを調節する。例えば、kVp(X線エネルギ、X線ビームのキロボルト・エネルギ)及びスペクトル・フィルタを、関心のあるセグメントで骨/軟組織分離を最適化するように選択することができる。また、mAs値(ミリアンペア×秒)及びX線検出器ゲインを、関心のあるセグメントの最も稠密な区域に十分な信号を保ちつつ目標線量を最小にするように選択することができる。
【0033】
図2は、一実施形態によるスマート電離箱200のシステム・レベルの全体像を掲げるブロック図である。スマート電離箱200は、スマート電離箱202、信号を発生し、また外部発生源からの信号を受け取るインタフェイス装置206、及び検出器22から成っている。尚、スマート電離箱200は基本的作用を果たすのに検出器22を必要としないことを特記しておく。検出器22を省いてもよく、すると残りはスマート電離箱202であり、この電離箱202を用いて自動照射制御用の1又は複数の制御信号を発生することができる。スマート電離箱は、改善された信号対雑音比を有する統合型自動照射制御(AEC)サブシステムの当技術分野における必要を解決する。
【0034】
X線源15に関して上述したように、X線管によって生成され、検出器22に至る行程で患者又は対象を透過する。尚、検出器22は、フィルム又はディジタル検出器のようなX線ビームを受光するための任意の形態のシステム又は装置であることを特記しておく。例えば、ディジタル検出器は典型的には、X線から電荷担体への直接変換、又は代替的にはX線が光へ変換され次いで光が電荷担体へ変換される間接変換に頼っている。動作時には、直接変換型及び間接変換型のディジタルX線検出器は、電荷蓄積マトリクスを用いて画像情報を保持し、次いでこの情報が次回の照射の前に電子的に処理される。記憶マトリクス(検出器)の積分放射線値を繰り返し読み出して、秒当たり十分に多いフレーム数を提供することにより、実時間撮像が達成される。医用診断には、許容可能なコントラスト及び輝度を有する画像を形成する最低限のX線照射線量を用いることが望ましい。自動照射制御装置を用いて、装置を透過する放射線を感知し、所望の放射線密度レベルを生ずる予め決められた線量値に達したときにX線照射を停止させる信号を供給する。代替的には、特定のX線検査のための実際のX線照射線量を、予め決められている撮像照射パラメータと、定期的に更新されるルックアップ・テーブルからX線システム・コンソールにロードされる患者特性とを用いて、選択してもよい。このテーブルは、周知の統計的手法を用いることにより事前照射から収集されてもよい。
【0035】
対象を透過するとX線はスマート電離箱200と相互作用し、スマート電離箱200はX線画像には無視できる干渉しか及ぼさないように、弱吸収X線検出器を用いてX線を感知する。スマート電離箱202は、積分電子回路に結合されているX線感受性電離箱及びフィードバック制御信号(AEC)を利用してX線源15を制御する。スマート電離箱は自動照射制御と電離箱とが一体化したものであって、AECは、AEC装置によって感知されたX線を示す信号を発生する。一旦、十分なX線が患者及び電離箱を透過してフィルムに適正なフィルム暗部を形成するか、又はディジタル検出器の適正な応答を発生したら、X線発生装置15は外部刺激による指令を受けてX線の発生を停止する。
【0036】
十分なX線がスマート電離箱200を透過してビデオ・カセット・レコーダ(カセット)等まで達したか否かを決定するために、イメージング・システム100の予め決められた条件の組の各々について目標AEC出力を決定することにより、AEC出力を較正しなければならない。イメージング・システム100の予め決められた条件の組に影響を及ぼす幾つかの変数が存在しており、これらの変数としては、システム・レベルの性能限界、X線の減弱及びスペクトルに影響を及ぼす患者の厚み又は解剖学的構造、X線を発生するのに用いられるX線発生器電圧kV、用いられているX線発生器15及びX線管、X線フィルタ、コリメータ、並びに電離箱がある。イメージング・システム100は、これらの変数の各々について様々な値を表わしている条件の複数の組を有し得る。従って、予め決められている条件の組の各々についてシステム100を較正して、フィルム、検出器22の素子、又は画像を感知するために現在存在しているその他の画像感知装置若しくは将来開発されるべき画像感知装置への適正な照射を生ずる正しいAEC出力又は目標のAEC出力を決定しなければならない。スマート電離箱200は、上述の性能限界の観点で適正な動作を保証する較正モジュールを含んでいる。較正手順の間に、スマート電離箱はその様々な変数を第一の予め決められた条件に設定し、X線発生装置15は予め決められた時間にわたってX線を発生させる。較正はサブシステム・レベルで実行される。イメージング・システム・レベルでは機能点検のみが必要とされる。較正は、さらに制御された環境で実行される。代替的な一組の較正をサブシステムにダウンロードして、システム設計の変更に対処する又は実験的調査を行なうことができる。多数のシステム形式のための較正をサブシステムに含めることができる。追加の較正の更新は、パーソナル・コンピュータのドライバ更新に典型的に用いられているものと同じ態様で取り扱うことができる。
【0037】
スマート電離箱は、信号を受信するため及び送信するための両方でインタフェイス206を用いる。スマート電離箱へのインタフェイス206は、完全にディジタル式であってもよいし、ディジタル/アナログのハイブリッド型であってもよい。ディジタル・インタフェイスは、データを受け取って送信するために無線RF、IR、光学式又は他の方法を用いることを可能にする。固定システムでは、完全ディジタルを用いることにより安価な有線インタフェイスによる改善されたSNRの可能性を与える。スマート電離箱のSNR(信号対雑音比)は、信号源の可能な限り近くでアナログ信号204をディジタルへ変換することにより改善される。このことは、特に小児科又は整形外科等の幾つかの放射線検査形式について、線量を最小限に抑えることへの関心を支持する。照射特性データ又は照射情報のようなデータ又は情報は、照射開始に先立ってサブシステムへ転送208される。この情報は、区域選択、kVp、グリッド情報、及び用いられる「速度」を含み得る。速度は、何らかの基準点でのmRで表わした所要の照射線量に関係している。照射開始は明示的な指令であってもよいし、積分信号の解析を通じて決定されてもよい。設計のオフセット及びドリフトは、待機時間中に継続的な漏れ補償を用いて最小限にすることができる。この方法は、積分器ドリフトをゼロにするのに必要とされるアナログ・オフセットを算出する。これにより、特に長時間にわたる低強度の照射について、全般的な性能の実質的な改善が得られる。必要な場合には、非利用時の低電流の待機モードでは設計を電池式にすることができる。システムは照射開始に先立って目覚まし信号(wake-up)を送る。ユニットは、一定の非動作時間後に待機状態に戻る。
【0038】
詳細な説明のこの節では、一実施形態の動作のシステム・レベルの全体像を説明した。システム100又は200は如何なる特定の検出器又はハードウェアにも限定されないが、分かり易くするために単純化されたシステムについて説明した。
〔実施形態の方法〕
前節では、一実施形態の動作のシステム・レベルの全体像を説明した。本節では、一連の流れ図を参照してかかる実施形態のスマート電離箱によって実行される特定の方法について説明する。流れ図を参照してこれらの方法を説明することにより、当業者は、コンピュータ読み取り可能な媒体からの命令を実行するクライアントのプロセッサのような適当な処理装置においてこれらの方法を実行するような命令を含むプログラム、ファームウェア又はハードウェアを開発することが可能になる。同様に、サーバ・コンピュータのプログラム、ファームウェア又はハードウェアによって実行されるこれらの方法もまた、コンピュータ実行可能な命令で構成されている。方法600は、計算装置において実行されるクライアント・プログラムによって、又は計算装置の一部であるファームウェア若しくはハードウェアによって実行されるものであり、適当にプログラムされたコンピュータによって実行されることを必要とする動作を含んでいる。
【0039】
図6は、一実施形態に従ってクライアントによって実行される方法の流れ図である。本書で用いられるクライアントとの用語は、外部の装置又はシステムからの入力を受け取って、受け取った入力を処理し又は受け取った入力に従って動作し、受け取った入力に従って外部の装置又はシステムに応答を与えることが可能な全ての装置を含んでいる。ここの文脈で用いられる場合には、クライアントとは、イメージング・システムから受け取った照射特性に基づいて自動照射制御の作用を果たすサブシステムである。このサブシステムは、イメージング・システムから比較的独立してこれらの作用を果たす。方法600は、改善された信号対雑音比、精度及び小信号感度を有する統合型自動照射制御(AEC)の当技術分野における必要を解決する。
【0040】
方法600は、電離箱設計データ及び性能限界データのような照射データを受け取る動作602から開始する。照射データは、イメージング・システム100、スマート電離箱の内部の不揮発性メモリ、RAMのような揮発性メモリ、外部ソース、又はインターネットのようなネットワークを用いた他の外部ソースから受け取ることができる。照射データの主な目的は、必要とされるスペクトル、タイミング及び他の関連取得の知識を統合して、較正及びイメージング・システム制御を実行するように、スマート電離箱に情報を伝達することである。照射データは、照射サイクルの開始前に伝達されることを条件に、一つの単独のダウンロードとして、又は一連のダウンロードとして伝達され得る。照射サイクルの開始前にスマート電離箱に伝達され得る情報の例としては、区域選択、kVp、グリッド情報、照射の開始、較正プログラミング、及び照射サイクル中に用いられる「速度」が含まれ得る。速度は、何らかの基準点でのmRで表わした所要の照射線量に関係している。較正プログラミングから、スマート電離箱202は、イメージング・システム100において機能点検のみが必要となるように、サブシステムのための較正手順を定式化することができる。較正と共に、スマート電離箱は、継続的な漏れによるオフセット及びドリフトについて、待機時間中に補償を行なうことができる。この方法は、積分器ドリフトをゼロにするのに必要とされるアナログ・オフセットを算出する。これにより、特に長時間にわたる低強度の照射について、全般的な性能の実質的な改善が提供される。一旦、動作602において照射データが受け取られると、制御はさらなる処理のために動作604に移る。
【0041】
動作604では、スマート電離箱202によって関心のあるデータが決定される。関心のあるデータは、照射検出、X線スペクトル補償及びタイミング補償、照射停止信号、オフセット補正、又は受け取った照射データ及びX線源検出データから導かれるその他任意のデータであってよい。一旦、関心のあるデータが決定されると、制御はさらなる処理のために動作606に移る。
【0042】
動作606では、完了が判定される。動作606の作用は、関心のあるデータの全ての成分が、イメージング・システムに伝達されたり他のモジュールによって用いられたりする前にスマート電離箱によって決定されていることを保証することである。生データ又は選択されたデータ群が望まれる状況では、判定ブロック606を除く又は抑制してよい。判定ブロック606は、所望の論理に基づいて動作604又は動作608のいずれかに進む。
【0043】
動作608では、動作604からの取得された関心のあるデータがディジタル化される。予め決められた読み出し方法によって電気信号が読み出され、アナログからディジタルへの変換を受け、信号対雑音比が改善されたディジタル化信号が提供される。アナログからディジタルへの変換の背景については、“The Scientist and Engineer's Guide to Digital Signal Processing”、Steven W. Smith、1998年、及び“Handbook of Medical Imaging Display & Pacs”、Jacob Beutel、SPIE Press、(ISBN:0819436232)、2000年を参照されたい。一旦、信号がディジタル化されたら、制御はさらなる処理のために動作610に移る。
【0044】
動作610では、照射制御信号を発生する。照射制御信号は、1又は複数の照射開始信号、非利用時の弱電流待機信号、照射開始目覚まし信号、スペクトル補償、タイミング補償、又は照射停止であってよい。一旦、動作610において照射信号が発生されると、制御は、装置又は処理モジュールの作用に整合した動作のために、適当な装置又は適当な処理モジュールに移る。
【0045】
幾つかの実施形態では、方法600は、図5のプロセッサ504のようなプロセッサによって実行されるとプロセッサにそれぞれの方法を実行させる一連の命令を表わす搬送波に実装されたコンピュータ・データ信号として具現化される。他の実施形態では、方法600は、図5のプロセッサ504のようなプロセッサにそれぞれの方法を実行するように指示することが可能な実行可能な命令を有するコンピュータによるアクセスが可能な媒体として具現化される。様々な実施形態において、媒体は磁気媒体、電子式媒体又は光学式媒体である。
〔ハードウェア及び動作環境〕
図5は様々な実施形態を実施することのできるハードウェア及び動作環境500のブロック図である。図5の説明は、幾つかの実施形態を具現化し得る場合に共に用いられるコンピュータ・ハードウェア及び適当な計算環境の全体像を掲げている。コンピュータで実行可能な命令を実行するコンピュータに関して実施形態を説明する。しかしながら、幾つかの実施形態は、コンピュータで実行可能な命令が読み出し専用メモリに実装されているようなコンピュータ・ハードウェアで専ら具現化することができる。また、幾つかの実施形態は、タスクを実行する遠隔装置が通信網を介して連結されているようなクライアント/サーバ型計算環境において具現化することができる。プログラム・モジュールは、分散型計算環境ではローカルのメモリ記憶装置及び遠隔のメモリ記憶装置の両方に位置していてよい。
【0046】
コンピュータ502は、Intel社、Motorola社、Cyrix社その他から市販されているプロセッサ504を含んでいる。コンピュータ502はまた、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)506、読み出し専用メモリ(ROM)508、1又は複数の大容量記憶装置510、及び様々なシステム構成要素を処理ユニット504に結合して動作させるシステム・バス512を含んでいる。メモリ506、508、及び大容量記憶装置510は、コンピュータによるアクセスが可能な媒体の形式である。大容量記憶装置510はさらに明確に述べると、コンピュータによるアクセスが可能な不揮発性の媒体の形式であり、1又は複数のハード・ディスク・ドライブ、フレキシブル・ディスク・ドライブ、光ディスク・ドライブ、及びテープ・カートリッジ・ドライブを含み得る。プロセッサ504は、コンピュータによるアクセスが可能な媒体に記憶されているコンピュータ・プログラムを実行する。
【0047】
コンピュータ502は、通信装置516を介してインターネット514に接続されて通信することができる。インターネット514への接続性については当技術分野では周知である。一実施形態では、通信装置516は、当技術分野で「ダイヤル・アップ接続」として公知のものを介してインターネットに接続する通信ドライバに応答するモデムである。もう一つの実施形態では、通信装置516は、閉域網(LAN)に接続されているEthernet(商標)又は類似のハードウェア・ネットワーク・カードであり、LAN自体は当技術分野で「直接接続」(例えばT1回線等)として公知のものを介してインターネットに接続される。
【0048】
利用者は、キーボード518又はポインティング・デバイス520のような入力装置を介してコンピュータ502に命令及び情報を入力する。キーボード518は、当技術分野で公知のようにコンピュータ502へのテキスト情報の入力を可能にし、実施形態は如何なる特定の形式のキーボードにも限定されない。ポインティング・デバイス520は、Microsoft Windows(商標)の各バージョンのようなオペレーティング・システムのグラフィック・ユーザ・インタフェイス(GUI)によって提供される画面ポインタの制御を可能にする。実施形態は、如何なる特定のポインティング・デバイス520にも限定されない。かかるポインティング・デバイスとしては、マウス、指触パッド、トラックボール、遠隔制御及びポイント・スティック等がある。他の入力装置(図示されていない)としては、マイクロフォン、ジョイスティック、ゲーム・パッド、衛星放送用パラボラ・アンテナ又はスキャナ等がある。
【0049】
幾つかの実施形態では、コンピュータ502は表示装置522に結合されて動作する。表示装置522はシステム・バス512に接続されている。表示装置522は、コンピュータの利用者による観察に供するためにコンピュータ情報、ビデオ情報及び他の情報を含めた情報の表示を可能にする。実施形態は如何なる特定の表示装置522にも限定されない。かかる表示装置としては、陰極線管(CRT)表示器(モニタ)、及び液晶表示器(LCD)のようなフラット・パネル表示器等がある。モニタに加えて、コンピュータは典型的には、プリンタのような他の周辺入出力装置(図示されていない)を含んでいる。スピーカ524及び526が、信号の音響出力を提供する。スピーカ524及び526もシステム・バス512に接続されている。
【0050】
コンピュータ502はまた、コンピュータによるアクセスが可能な媒体であるRAM506、ROM508及び大容量記憶装置510に記憶されてプロセッサ504によって実行されるオペレーティング・システム(図示されていない)を含んでいる。オペレーティング・システムの例としては、Microsoft Windows(商標)、Apple MacOS(商標)、Linux(商標)、UNIX(商標)等がある。但し、実施例は如何なる特定のオペレーティング・システムにも限定されず、またかかるオペレーティング・システムの構築及び用法は当技術分野で周知である。
【0051】
コンピュータ502の実施形態は、如何なる形式のコンピュータ502にも限定されない。様々な実施形態において、コンピュータ502は、PC互換コンピュータ、MacOS(商標)互換コンピュータ、Linux(商標)互換コンピュータ、又はUNIX(商標)互換コンピュータを含む。かかるコンピュータの構築及び動作は当技術分野で周知である。
【0052】
コンピュータ502は、利用者による制御が可能なポインタを含むグラフィック・ユーザ・インタフェイス(GUI)を提供する少なくとも一つのオペレーティング・システムを用いて動作させることができる。コンピュータ502は、少なくとも一つのオペレーティング・システムの内部で走行する少なくとも一つのウェブ・ブラウザ・アプリケーション・プログラムを有することができ、コンピュータ502の利用者が構内網、又はユニバーサル・リソース・ロケータ(URL)のアドレスによって指定されるようなインターネットのワールド・ワイド・ウェブ・ページにアクセスすることを可能にする。ブラウザ・アプリケーション・プログラムの実例としては、Netscape Navigator(商標)及びMicrosoft Internet Explorer(商標)等がある。
【0053】
コンピュータ502は、遠隔のコンピュータ528のような1又は複数の遠隔のコンピュータに対する論理的な接続を用いたネットワーク化された環境で動作することができる。これらの論理的接続は、コンピュータ502に結合されている通信装置又はコンピュータ502の一部によって達成される。実施形態は、特定の形式の通信装置に限定されない。遠隔のコンピュータ528は、もう1台のコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、クライアント、ピア装置又は他の共通ネットワーク・ノードであってよい。図5に示す論理的接続は、閉域網(LAN)530及び広域網(WAN)532を含んでいる。かかる網構築環境は、オフィス、企業内コンピュータ網、構内網及びインターネットとして広く普及している。
【0054】
LAN型網構築環境で用いる場合には、コンピュータ502及び遠隔のコンピュータ528は、通信装置516の一形式であるネットワーク・インタフェイス又はアダプタ534を介して閉域網530に接続される。遠隔のコンピュータ528もまた、ネットワーク装置536を含んでいる。従来のWAN型網構築環境で用いる場合には、コンピュータ502及び遠隔のコンピュータ528は、モデム(図示されていない)を介してWAN532と通信する。モデムは内部モデムであっても外部モデムであってもよく、システム・バス512に接続される。ネットワーク化された環境では、コンピュータ502に対して図示されているプログラム・モジュール又はプログラム・モジュールの各部分を遠隔のコンピュータ528に記憶させることもできる。
【0055】
コンピュータ502はまた、電源538を含んでいる。各々の電源はバッテリであってよい。
〔結論〕
照射線量最適化の方法及び装置について説明した。本書では特定の実施形態を図示して説明したが、当業者は、同じ目的を達成するために考案された任意の構成を図示の特定の実施形態に代えて置換し得ることを認められよう。本出願は、あらゆる適応構成又は変形を網羅するものとする。例えば、オブジェクト指向型について説明したが、当業者には、手続き型の設計環境又は所要の関係を提供するその他任意の設計環境で具現化形態を形成し得ることを認められよう。
【0056】
具体的には、当業者は、方法及び装置の名称が実施形態を限定するものではないことを容易に認められよう。さらに、実施形態の範囲から逸脱せずに、付加的な方法及び装置を各構成要素に追加したり、構成要素間で作用を再構成したり、将来の機能拡張や実施形態で用いられている物理的装置に対応する新たな構成要素を導入したりすることができる。当業者は、各実施形態が将来の通信装置、異なるファイル・システム及び新たなデータ型に応用可能であることを容易に認められよう。
【0057】
システム構成要素は、コンピュータ・ハードウェア・サーキットリとして、若しくはコンピュータ読み取り可能なプログラムとして、又は両方の組み合わせとして具現化することができる。もう一つの実施形態では、アプリケーション・サービス・プロバイダ(ASP)システムでシステム構成要素を具現化することができる。
【0058】
さらに明確に述べると、コンピュータ読み取り可能なプログラムの実施形態では、Java(商標)、Smalltalk(商標)又はC++のようなオブジェクト指向言語を用いてプログラムをオブジェクト指向で構造化することができ、またCOBOL又はCのような手続き型言語を用いてプログラムを手続き指向で構造化することもできる。ソフトウェア・コンポーネントは、リモート・プロシージャ・コール(RPC)、コモン・オブジェクト・リクエスト・ブローカ・アーキテクチャ(CORBA)、コンポーネント・オブジェクト・モデル(COM)、分散型コンポーネント・オブジェクト・モデル(DCOM)、分散型システム・オブジェクト・モデル(DSOM)及びリモート・メソッド・インヴォケーション(RMI)等のアプリケーション・プログラム・インタフェイス(API)又はプロセス間通信の手法のような当業者に周知の多くの手段の任意のもので通信することができる。各コンポーネントは、図5のコンピュータ502のように1台という少数のコンピュータで実行されるか、或いは構成要素と少なくとも同程度に多い数のコンピュータで実行される。また、図面の符号に対応する特許請求の範囲中の符号は、単に本願発明の理解をより容易にするために用いられているものであり、本願発明の範囲を狭める意図で用いられたものではない。そして、本願の特許請求の範囲に記載した事項は、明細書に組み込まれ、明細書の記載事項の一部となる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】一実施形態のシステム・レベルの全体像を示す図である。
【図2】一実施形態によるX線源と検出器との間の装置の位置を示す図である。
【図3】様々な実施形態を実施することのできるスマート電離箱環境のブロック図である。
【図4】様々な実施形態を実施することのできるスマート電離箱及びスマート・インタフェイスのブロック図である。
【図5】様々な実施形態を実施することのできるハードウェア及び動作環境のブロック図である。
【図6】様々な実施形態を実施することのできる方法の流れ図である。
【符号の説明】
【0060】
14 X線システム
15 X線源
16 電源
17 X線ビーム
18 患者
20 テーブル
22 検出器
24 シンチレータ
26 検出器アレイ
27 検出器制御器
28 画像プロセッサ
30 画像記憶装置
32 モニタ
36 システム制御器
38 操作者インタフェイス
39 準備スイッチ
41 照射スイッチ
43 ライト
200、202 スマート電離箱
204 通信リンク
206 スマート・インタフェイス
208 情報転送
300 イメージング・システム
302 スマート電離箱
304 検出器制御コンピュータ
306 システム制御器
308 X線制御器
400 イメージング・システム
402 スマート電離箱
404 データ・リンク
406 スマート・インタフェイス
408 データ・リンク
410 システム制御
412 X線発生器照射制御
500 ハードウェア及び動作環境
502 コンピュータ
504 プロセッサ
506 ランダム・アクセス・メモリ(RAM)
508 読み出し専用メモリ(ROM)
510 1又は複数の大容量記憶装置
512 システム・バス
514 インターネット
516 通信装置
518 キーボード
520 ポインティング・デバイス
522 表示装置
524、526 スピーカ
528 遠隔のコンピュータ
530 閉域網(LAN)
532 広域網(WAN)
534、536 ネットワーク・インタフェイス
538 電源
600 方法
602 照射データ
604 関心のあるデータ
606 完了判定ブロック
608 ディジタル化
610 照射制御を発生する
【出願人】 【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【出願日】 平成19年6月11日(2007.6.11)
【代理人】 【識別番号】100093908
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 研一

【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博

【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久

【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志


【公開番号】 特開2008−595(P2008−595A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2007−153450(P2007−153450)