| 【発明の名称】 |
内視鏡システム、処置具カートリッジ、及び収納ケース |
| 【発明者】 |
【氏名】村上 和士
【氏名】小宮 孝章
【氏名】市川 裕章
【氏名】小貫 喜生
【氏名】倉 康人
【氏名】西家 武弘
【氏名】本田 一樹
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| 【要約】 |
【課題】処置具を構成する細長なシースを、安定した状態でシース収納部内に収容してことが可能で、かつ、術者が単独で、処置具カートリッジの処置具を処置具チャンネル内に導入させる作業を行える内視鏡システムを提供すること。
【構成】内視鏡システム1は、処置具チャンネル11eを備える挿入部を有する内視鏡10と、シース52、処置部51、及びハンドル部53を有する処置具50と、シース52を巻回する凹部38c、巻回されたシース52の先端が延出される導出孔33a、ハンドル部53を保持する保持部32を有するケース体30とを備える処置具カートリッジ9と、モータ44を備え、導出孔33aから延出されたシース52を引き出す、又は押し込む電動進退装置40と、モータ44に電気的に接続され、その動作を制御する制御装置20と、制御装置20に対して、モータ44の動作に関する指示を行う操作指示装置2とを具備している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 処置具チャンネルを備える挿入部を有する内視鏡と、 前記処置具チャンネルに挿通される、所定の剛性、若しくは弾発性を備えた処置具挿入部、該処置具挿入部の先端を構成する処置部、及び処置具挿入部の基端側に設けられた前記処置部を操作する操作部を有する処置具と、前記処置具挿入部を巻回する内面を備えた挿入部収納部、巻回された前記処置具挿入部の先端が延出される延出口、巻回された前記処置具挿入部の基端側、若しくは前記操作部を保持する保持部を有する収納ケースとを備える処置具カートリッジと、 駆動力を発する駆動源を備え、前記処置具挿通チャンネルと前記延出口との間に設けられ、前記延出口から延出された前記処置具挿入部を前記延出口から引き出す、および前記延出口に向かって押し込む進退装置と、 前記駆動源に電気的に接続され、前記駆動源の動作を制御する制御装置と、 前記制御装置に対して、前記駆動源の動作に関する指示を行う操作指示装置と、 を具備することを特徴とする内視鏡システム。 【請求項2】 前記制御装置に電気的に接続され、前記処置具の操作部が着脱自在で、該操作部を電動で操作する動作装置を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。 【請求項3】 前記収納ケースは、 前記挿入部収納部と外部とを連通して、前記挿入部収納部に収容された前記処置具挿入部の一方側の外部への導出方向を規制する第1の貫通孔を有する第1の規制部と、 前記挿入部収納部と外部とを連通して、前記挿入部収納部に収容された前記処置具挿入部の他方側の外部への導出方向を規制する第2の貫通孔を有する第2の規制部と、 を具備することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。 【請求項4】 前記第1の貫通孔の中心軸と前記第2の貫通孔の中心軸とは、それぞれの中心軸同士は交叉することなく、かつ、前記第1の貫通孔の中心軸を含む平面と、前記第2の貫通孔の中心軸を含む平面とが直交する位置関係であることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。 【請求項5】 前記第1の規制部は前記挿入部収納部の中央に位置し、前記第2の規制部は前記挿入部収納部の外側面に対して位置することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。 【請求項6】 前記第2の規制部が有する第2の貫通孔の中心軸は、前記挿入部収納部の外周面に対して接する接線に対して平行であることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡システム。 【請求項7】 前記収納ケースは、 前記収納ケースの前記第1の規制部と前記第2の規制部との間に、 前記第1の貫通孔の中心軸に対して直交する位置関係で設けられた平面で構成される誘導面と、 前記誘導面に対して立設し、前記処置具挿入部が該処置具挿入部の有する弾発力によって当接配置される収納面と、 を具備することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡システム。 【請求項8】 前記第2の規制部は、さらに、前記処置具の操作部を保持する操作部保持部を備えることを特徴とする請求項3の内視鏡システム。 さらに、 【請求項9】 前記操作部保持部は、前記処置具の操作部を遊嵌状態に保持することを特徴とする請求項8に記載の内視鏡システム。 【請求項10】 前記収納ケースは2つの挿入部収納部を備え、 それぞれの挿入部収納部に設けられている前記第1の貫通孔は同軸上に位置することを特徴とする請求項5に記載の内視鏡システム。 【請求項11】 内視鏡の処置具が備える処置具挿通チャンネルに挿通される所定の剛性、若しくは弾発性を備えた処置具挿入部と、この処置具挿入部の先端を構成する処置部と、前記処置具挿入部の基端側に設けられ前記処置部を操作する操作部とを備える処置具と、 前記処置具挿入部の先端が挿通される挿通口と、この挿通口を介して挿入された処置具挿入部を所定の方向誘導する誘導面と、この誘導面によって誘導された処置具挿入部を巻回する内面を備えた挿入部収納部と、巻回された前記処置具挿入部の基端側を位置決めするとともに前記操作部を保持する保持部とを有する収納ケースと、 を具備することを特徴とする処置具カートリッジ。 【請求項12】 前記保持部は貫通孔を備え、その貫通孔の中心軸は、前記挿入部収納部の外周面に対して接する接線に対して平行であることを特徴とする請求項11に記載の処置具カートリッジ。 【請求項13】 前記挿通口の中心軸と前記保持部の貫通孔の中心軸とは、それぞれの中心軸同士は交叉することなく、かつ、前記挿通口の中心軸を含む平面と、前記保持部の貫通孔の中心軸を含む平面とが直交する位置関係であることを特徴とする請求項11に記載の処置具カートリッジ。 【請求項14】 前記保持部は、前記処置具の操作部を遊嵌状態に保持することを特徴とする請求項11に記載の処置具カートリッジ。 【請求項15】 前記保持部は、溝、又は突部で構成される回転保持部を備え、 前記操作部は、前記溝に対応する凸部、又は前記突部に対応する凹部を備えることを特徴とする請求項11に記載の処置具カートリッジ。 【請求項16】 前記挿通口から導出される前記処置具挿入部の先端側部を覆う保護カバーを、さらに有することを特徴とする請求項11に記載の処置具カートリッジ。 【請求項17】 内視鏡の処置具が備える処置具挿通チャンネルに挿通される所定の剛性、若しくは弾発性を備えた処置具挿入部の先端が挿通される挿通口と、 前記挿通口を介して挿入された処置具挿入部を所定の方向誘導する誘導面と、 前記誘導面によって誘導された処置具挿入部を巻回する内面を備えた挿入部収納部と、 前記挿入部収納部の内面に前記処置具挿入部の基端側を位置決めするとともに前記操作部を保持する保持部と、 を具備することを特徴とする収納ケース。 【請求項18】 前記保持部は貫通孔を備え、その貫通孔の中心軸は、前記挿入部収納部の外周面に対して接する接線に対して平行であることを特徴とする請求項17に記載の収納ケース。 【請求項19】 前記挿通口の中心軸と前記保持部の貫通孔の中心軸とは、それぞれの中心軸同士は交叉することなく、かつ、前記挿通口の中心軸を含む平面と、前記保持部の貫通孔の中心軸を含む平面とが直交する位置関係であることを特徴とする請求項17に記載の収納ケース。 【請求項20】 収納ケースは、 前記挿通口の中心軸に対して直交する位置関係で設けられた平面で構成される誘導面と、 前記誘導面に対して立設し、前記処置具挿入部が該処置具挿入部の有する弾発力によって当接配置される収納面と、 をさらに備えることを特徴とする請求項19に記載の収納ケース。 【請求項21】 前記保持部は、前記処置具の操作部を遊嵌状態に保持することを特徴とする請求項17に記載の収納ケース。 【請求項22】 前記保持部は、溝、又は突部で構成される回転保持部を備え、 前記操作部は、前記溝に対応する凸部、又は前記突部に対応する凹部を備えることを特徴とする請求項17に記載の収納ケース。 【請求項23】 誘導面を構成する一対の平面を備える固定用平板と、 処置部、処置具挿入部、及び操作部を備えて構成される処置具のうち細長で弾発性を有する前記処置具挿入部の導出方向を規制する第1の貫通孔、及び、前記処置具挿入部の導出方向を規制する第2の貫通孔を備えるシース導出部材が配置される連通孔を備え、前記固定用平板のそれぞれの平面側に立設配置されて、前記処置部側の処置具挿入部が巻回状態で収容される第1挿入部収納部と、前記操作部側の処置具挿入部が巻回状態で収容される第2挿入部収納部とを構成する一対の筒状部材と、 前記第1挿入部収納部の連通孔に配置されたシース導出部材と、前記第2挿入部収納部の連通孔に配置されたシース導出部材とを連通して、前記処置具挿入部が挿通される連結路を構成するガイドチューブと、 を具備することを特徴とする収納ケース。 【請求項24】 前記第2の貫通孔の中心軸は、前記挿入部収納部の外周面に対して接する接線に対して平行であることを特徴とする請求項23に記載の収納ケース。 【請求項25】 前記第1の貫通孔の中心軸と前記第2の貫通孔の中心軸とは、それぞれの中心軸同士は交叉することなく、かつ、前記第1の貫通孔の中心軸を含む平面と、前記第2の貫通孔の中心軸を含む平面とが直交する位置関係であることを特徴とする請求項23に記載の収納ケース。 【請求項26】 前記収納ケースは、前記第1の貫通孔の中心軸は、前記誘導面を構成する平面に対して直交する位置関係であって、 さらに、前記挿入部収納部は前記平面に対して立設し、前記処置具挿入部が該処置具挿入部の有する弾発力によって当接配置される収納面を有することを特徴とする請求項23に記載の収納ケース。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、内視鏡と、この内視鏡と併用される処置具と、この処置具の細長な処置具挿入部を収容する収納ケースとを備える内視鏡システム、処置具カートリッジ及び収納ケースに関する。 【背景技術】 【0002】 近年、内視鏡は、医療分野において広く利用されている。医療分野において用いられる内視鏡では、挿入部を被検体の体腔内に挿入して、観察を行う。また、この内視鏡において、挿入部に設けられている処置具チャンネルを介して処置具を体腔内に導入することにより、各種処置を行える。 【0003】 術者が内視鏡の処置具チャンネル内に処置具を挿入して処置を行う場合、該術者は処置具を処置具チャンネルを介して体腔内に導入する。その際、術者は、一方の手で内視鏡の操作部を把持している。そのため、術者は、処置具を処置具チャンネルに挿通させる際、他方の手で処置具の挿入部であるシースを保持し、手作業で該シースを処置具チャンネル内に挿入していく。このとき、シースの基端側はナース等のスタッフによって把持されている。これは、例えば2mにも達するシースの一部が挿通作業の際に不潔領域である床等に触れてしまうことを防止するためである。 【0004】 一方、処置具を用いて例えば体組織の採取を行う場合、術者は、一方の手で内視鏡操作部を把持している。このため、術者が他方の手で内視鏡の挿入部を保持して、かつ処置具の操作部を操作することは不可能である。したがって、内視鏡挿入部の保持、或いは処置具操作部の操作は、スタッフによって行われる。 【0005】 つまり、内視鏡の処置具チャンネル内に処置具のシースを挿入する際、及び処置具を操作する際、スタッフの補助が必要であった。 【0006】 例えば、特開2004−208961号公報には、ブラシカセットを備える内視鏡管路洗滌装置が示されている。この内視鏡管路洗滌装置には送り出しローラが設けられている。送り出しローラの回転方向は適宜変更可能である。このため、ブラシカセットに収容された内視鏡管路洗滌ブラシを先端ガイド部から内視鏡管路内に送り出すこと、及び送り出した該内視鏡管路洗滌ブラシを再びブラシカセット内に巻き取り収納することが可能である。 【0007】 また、特開2005−334132号公報には、挿入部を巻回するロール状部材を回転自在に設けた収納装置、いわゆるドラムを有する内視鏡用処置具が示されている。この内視鏡用処置具では、シースを手元操作すること、或いはドラムを手元操作することによって、挿入部の引き出しと、収納とを行える。そして、この内視鏡用処置具では、収納本体の側面に処置具の操作部を取り付けることが可能である。 【特許文献1】特開2004−208961号公報 【特許文献2】特開2005−334132号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 しかしながら、特許文献1の内視鏡管路洗滌装置では、ワイヤを進退させることによってブラシ部を移動させて送り出しと収納とは可能であるものの、ブラシの進退のみ規定されるものであった。また、特許文献2の収納装置では、シースの引き出し、巻き取りを行う場合、手元側の処置具操作部まで回転してしまうため、処置中に処置具を進退させる場合には、操作部から手を離す必要があり、術者、若しくは介助者からなる操作者に不便を強いるおそれがある。 【0009】 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、処置具を構成する細長なシースを、安定した状態でシース収納部内に収容して、使用前においては処置具を滅菌状態を保持して術者近傍、或いは手術室内に放置しておくこと、及び使用後においては処置具を速やかに術者の近傍から移動させて放置しておくことが可能で、かつ、術者が単独で、処置具カートリッジの処置具を処置具チャンネル内に導入させる作業を行える内視鏡システムを提供することを目的にしている。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本発明の内視鏡システムは、処置具チャンネルを備える挿入部を有する内視鏡と、前記処置具チャンネルに挿通される、所定の剛性、若しくは弾発性を備えた処置具挿入部、該処置具挿入部の先端を構成する処置部、及び処置具挿入部の基端側に設けられた前記処置部を操作する操作部を有する処置具と、前記処置具挿入部を巻回する内面を備えた挿入部収納部、巻回された前記処置具挿入部の先端が延出される延出口、巻回された前記処置具挿入部の基端側、若しくは前記操作部を保持する保持部を有する収納ケースとを備える処置具カートリッジと、駆動力を発する駆動源を備え、前記処置具挿通チャンネルと前記延出口との間に設けられ、前記延出口から延出された前記処置具挿入部を前記延出口から引き出す、および前記延出口に向かって押し込む進退装置と、前記駆動源に電気的に接続され、前記駆動源の動作を制御する制御装置と、前記制御装置に対して、前記駆動源の動作に関する指示を行う操作指示装置とを具備している。 【発明の効果】 【0011】 本発明によれば、処置具を構成する細長なシースを、安定した状態でシース収納部内に収容して、使用前においては処置具を滅菌状態を保持して術者近傍、或いは手術室内に放置しておくこと、及び使用後においては処置具を速やかに術者の近傍から移動させて放置しておくことが可能で、かつ、術者が単独で、処置具カートリッジの処置具を処置具チャンネル内に導入させる作業を行える内視鏡システムを実現できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。 図1乃至図12は本発明の第1実施形態にかかり、図1は内視鏡システムの全体構成を説明する図、図2は電動進退装置の内部構成を示す縦方向の断面図、図3は電動進退装置の内部構成を示す横方向の断面図、図4は処置具カートリッジを構成する収納ケース、及び処置具及び電動進退装置を説明する分解斜視図、図5は収納ケースの構成を説明する斜視図及び処置具カートリッジを説明する斜視図、図6は図4の収納ケース及び処置具カートリッジを上方から見たときの平面図、図7は図6のVII−VII線断面図、図8は図6のVIII−VIII線断面図、図9は処置具を収納ケースに配置する状態を説明する図、図10は分割面の異なる収納ケースの一構成例を示す図、図11Aは収納ケースに巻回されているシースが導出されている状態を説明する図、図11Bは収納ケースの誘導面上に配置されているシースが導出され始めた状態を説明する図、図11Cは収納ケースの誘導面上に配置されているシースがさらに導出された状態を説明する図、図11Dは収納ケースの誘導面上に配置されているシースがまたさらに導出された状態を説明する図、図11Eは収納ケース内のシースが全て導出された状態を示す図、図12は図11EのXII−XII線断面図である。 【0013】 図1に示すように内視鏡システム1は、操作指示装置2と、内視鏡10と、光源装置、及びビデオプロセッサを兼ねる制御装置20と、処置具50と、処置具50の処置具挿入部であるシース52が収容される収納ケース(以下、ケース体と記載する)30と、進退装置である処置具挿入部電動進退装置(以下、電動進退装置と記載する)40とで主に構成されている。なお、本実施形態において、処置具50の少なくとも処置具挿入部がケース体30に収容されて処置具カートリッジ9が構成される。 【0014】 操作指示装置2は略円柱形状で、硬質な本体部3と、該本体部3に連設される例えば弾性部材であるグリップ体4とで構成されている。本体部3とグリップ体4とは、該本体部3の基端面中央から突設する嵌合突起部(不図示)をグリップ体4の先端面に穿設された嵌合穴(不図示)に嵌入することによって、一体に構成される。グリップ体4の基端面側から信号ケーブル2aが延出されている。この信号ケーブル2aの基端側は制御装置20に電気的に接続される。 【0015】 本体部3の側周面には操作指示部5が設けられている。一方、グリップ体4には凹凸形状で構成されたグリップ部4aが設けられている。このことによって、術者がグリップ部4aを把持したとき、操作指示装置2を確実に把持することができるようになっている。グリップ部4aは、本体部3の操作指示部5と反対側の位置関係になるように側周面に設けられている。 【0016】 このように構成された操作指示装置2では、以下の説明において、操作指示装置2を構成する本体部3の先端面側を先端側、グリップ体4の基端面側を基端側と記載する。 【0017】 操作指示部5は、例えばジョイスティックタイプの操作レバー5aである。術者が操作レバー5aを先端側に傾倒操作することによって、操作指示部5から制御装置20の制御部21に、シース52を前進させる指示信号が出力される。また、操作レバー5aを基端側に傾倒操作することによって、操作指示部5から制御装置20の制御部21に、シース52を後退させる指示信号が出力される。 【0018】 内視鏡10は、挿入部11と、操作部12と、ユニバーサルコード13とを備えて構成されている。操作部12は把持部を兼ね、挿入部11の基端側に設けられている。ユニバーサルコード13は操作部12の側部から延出され、その基端は制御装置20に接続される。 【0019】 挿入部11は先端側から順に、硬質な先端部11a、湾曲自在な湾曲部11b、及び可撓性を有する可撓管部11cを連設して構成されている。先端部11aには先端開口11dが設けられている。操作部12には可撓管部11cの基端が接続される折れ止め部12aが設けられている。操作部12の先端側には処置具開口12bが設けられた、基端側には送気・送水を行うための送気・送水ボタン14a、吸引を行うための吸引ボタン14b、湾曲部11bを湾曲操作するための湾曲ノブ15a,15b、先端部11aに設けられている撮像素子で得られる内視鏡画像に対する制御を行う各種スイッチ16等が備えられている。 【0020】 なお、内視鏡10の挿入部11には、処置具開口12bと先端開口11dとを連通する処置具チャンネル11eが備えられている。 【0021】 制御装置20には制御部21、照明光を供給するランプ(不図示)、及び信号処理回路(不図示)等が設けられている。信号処理回路は、内視鏡の先端部に設けられているCCD等の撮像素子(不図示)を駆動する駆動信号を生成する処理、及び撮像素子から伝送される電気信号を映像信号に生成する処理等を行う。制御装置20には内視鏡画像を表示する液晶ディスプレイ(不図示)等の表示装置が接続される。 【0022】 処置具50は例えば生検鉗子(以下、生検鉗子50と記載する)であって、所定の弾発性を有する可撓性のチューブ体であるシース52を備えている。シース52は、その先端部52aの先端側に、処置部である組織採取部51を備えている。組織採取部51は一対の生検カップで開閉自在に構成される。生検鉗子50のシース52内には図示しない操作ワイヤが挿通している。操作ワイヤは、ハンドル部53の操作によって進退移動される。そして、組織採取部51は、ハンドル部53の操作に伴って操作ワイヤが進退移動されることによって、開状態から閉状態、またはその逆に状態が変化する。ハンドル部53は、指掛けリング54とスライダ55とを備えて構成される。指掛けリング54は、使用者の例えば親指が配置される孔部54aを有する。スライダ55には、使用者の中指と薬指とが配置される一対のフランジ55aが設けられている。 【0023】 ケース体30はシース52を収容する収納ケースであって、シース収納部31と、処置具保持部32と、シース導出部33とを備えて構成されている。シース収納部31はシース52を収容するための収納空間である。 【0024】 具体的に、シース収納部31は、収納空間を形成する凹部(後述する図7の符号38c)を有する第1部材34と、凹部の開口を塞ぐように配置される第2部材35とを一体固定して構成される。 【0025】 処置具保持部32は、生検鉗子50のハンドル部53が設置されるハンドル配置孔32a有する。ハンドル配置孔32aは、シース52の基端部52b側の導出方向を所定方向に規制する第2貫通孔であって第2の規制部として構成されている。 【0026】 シース導出部33は、第1部材34の中央部に凸部として設けられている。シース導出部33には、収納空間内に収納されたシース52をケース体30の外部に導出する延出口、言い換えれば挿通口を構成する第1貫通孔であって第1の規制部としての導出孔33aが形成されている。 【0027】 本実施形態においては、ケース体30に導出孔33aとハンドル配置孔32aとを設定するとき、図5に示すように導出孔33aの中心軸を含む平面33Pと、ハンドル配置孔32aの中心軸を含む平面32Pとが直交する位置関係に設定する一方、導出孔33aの中心軸とハンドル配置孔32aの中心軸とが交差しない位置関係に設定している。 【0028】 つまり、導出孔33aの中心軸とハンドル配置孔32aの中心軸との位置関係は、軸同士が交差することなく、かつ導出孔33aの中心軸は誘導面36aに対して略直交してハンドル配置孔32aの中心軸は誘導面36aに対して平行である。したがって、シース導出部33は誘導面36aに対して直立するように設けられる。そして、処置具保持部32は誘導面36aに対して平行に設けられる。なお、この配設状態において、導出孔33aの中心軸とハンドル配置孔32aの中心軸とは交差しない。 【0029】 加えて、本実施形態においてハンドル配置孔32aの中心軸は、図6に示すようにその誘導面36a上に形成される導出孔33aの中心軸との交点を中心とする二点鎖線に示す仮想円33Sと接する接線である。したがって、図5に示す矢印方向からケース体30を見たとき、ハンドル配置孔32aの中心軸と導出孔33aの中心軸とが直交する。 【0030】 電動進退装置40は、ケース体30を構成するシース導出部33に着脱自在に設置される。電動進退装置40は、信号線を内挿した電気ケーブル40aによって、制御装置20と電気的に接続される。電動進退装置40は、前記操作指示装置2の操作レバー5aの操作に基づいて、生検鉗子50のシース52を前進させる作用、或いは後退させる作用を有している。 【0031】 なお、符号6は連結チューブである。連結チューブ6の一端部は処置具開口12bに取り付けられ、他端部は電動進退装置40に取り付けられる。したがって、ケース体30の外部に導出されたシース52は、連結チューブ6を介して処置具チャンネル11e内に導入される。 【0032】 図1、図2、図3を参照して電動進退装置40について説明する。 図2に示すようにシース導出部33には外部とシース収納部31内とを連通する導出孔33aが形成されている。また、シース導出部33には電動進退装置40が配置される取付部33bが設けられている。 【0033】 図1、図2、図3に示すように電動進退装置40は、箱体41の内部に、2つの回動自在なローラ43a,43bを備えている。箱体41の対向する面の一面側には、シース導出部33から導出されたシース52が通過する、シース挿通孔41aが設けられている。シース挿通孔41aの周囲には、箱体41を取付部33bに連結するための連結固定部41bが設けられている。連結固定部41bは、取付部33bに対して気密的に接続されるように構成されている。 【0034】 箱体41の他面側にはシース挿通孔41aを通過したシース52が挿入する処置具挿入部42が配設されている。処置具挿入部42には連通孔42aが設けられており、その連通孔42aには弾性部材で形成された鉗子栓42bが配設される。鉗子栓42bにはシース52が挿通配置されるスリット42cが形成されている。 【0035】 箱体41内に設けられた2つのローラ43a,43bは、それぞれ弾性を有する樹脂部材で構成されている。ローラ43a、43bは、それぞれの回動軸43A,43Bに一体的に固定される。シース挿通孔41aを通過して箱体41内に導入されたシース52はローラ43a、43b間に配置される。このことによって、シース52の外面は、ローラ43a、43bによって押圧挟持される。回動軸43Aは駆動軸であって、箱体41内に配設された駆動源であるモータ44によって回動される。一方、回動軸43Bは従動軸であって箱体41に回動自在に配設される。 【0036】 この構成によれば、ローラ43a、43bの間にシース52を挟持させた状態で、モータ44を駆動させることによって、ローラ43aの回転に伴って、ローラ43a、43bの間に挟持されているシース52が移動する。即ち、モータ44の回転方向を駆動制御することによって、シース52は処置具チャンネル11e内を前進、或いは後退する。モータ44の駆動制御は、操作レバー5aの操作に基づいて制御装置20の制御部21で行われる。 【0037】 なお、回動軸43A、43Bは、該回動軸43A,43Bどうしが平行となるように、かつ、該回動軸43A、43Bに固設される各ローラ43a,43bのローラ面が所定間隔で離間するように、箱体41の側壁と支持板体41cとによって回動自在に支持されている。 【0038】 図1、図4、図5、図6および図7を参照してケース体30と処置具50との関係を説明する。 図4、図5に示すようにケース体30は例えば、第1部材34と第2部材35とに分割されて構成されている。第1部材34と第2部材35との分割面は、接着、或いは溶着等によって一体的に固定される。ケース体30を構成する部材34、35のうち少なくとも一方は、透明、或いは半透明な樹脂部材によって構成されることが望ましい。このことによって、術者等は、第1部材34、又は第2部材35を通して、シース収納部31内に収納されているシース52の収納状態等の確認を目視にて行える。 【0039】 第2部材35は例えば、平板部36と、第2保持部構成部37とを備えている。平板部36は例えば円形平板であり、平板部36の一平面はシース52が突き当たる誘導面36aである。なお、誘導面36aの外周部は分割面であって、第1部材34が配置される配置面部36bである。平板部の形状は円形に限定されるものではなく、正四角形、正六角形等、多角形形状であってもよい。 【0040】 第2保持部構成部37は略直方体形状であり、生検鉗子50のハンドル部53の径寸法を考慮して、平板部36の平板部36より所定寸法突出した厚み寸法である。第2保持部構成部37の一側面は、図6に示すように処置具保持部32を構成したとき、その一側面32bが平板部36の外周に対して略接する位置関係となるように形作られている。 【0041】 第2保持部構成部37の分割面側には、ハンドル部53が配置されるハンドル配置孔32aを構成するハンドル配置溝37aが形成されている。 【0042】 ハンドル配置溝37aは、ハンドル載置溝37bと回動保持溝37cとを有している。回動保持溝37cには、ハンドル部53に設けられた突部56が配置される。回動保持溝37cは、ハンドル部53が処置具保持部32の長手軸方向に対して脱落することを防止する。また、ハンドル配置溝37aは、ハンドル部53が遊嵌状態で配置されるように、該ハンドル部53の外形寸法より大きく形作られている。このことによって、ハンドル部53は処置具保持部32に対して回動自在に配置される。なお、ハンドル部53に突部56を設ける代わりに、凹部が設ける構成の場合、ハンドル配置溝37aに回動保持溝37cの代わりに、回動保持突部を設ける。 【0043】 これに対して、第1部材34は例えば、筒状部38と、第1保持部構成部39とを備えて構成されている。筒状部38は段付き形状であって、大径な収納空間形成部38aと、該収納空間形成部38aより細径な導出形状調整部38bと、該導出形状調整部38bより細径なシース導出部33とを備えている。収納空間形成部38aの外形形状と平板部36の外形形状とは略同一形状である。本実施形態において収納空間形成部38aと導出形状調整部38bとシース導出部33とは同心で形成されている。そして、導出孔33aはシース導出部33の中央に位置している。 【0044】 収納空間形成部38aは、挿入部収納部であって、図7、図8に示すようにシース収納部31を構成する凹部38cが設けられている。凹部38cの内面はシース52が当接して配置される収納面38dとして構成されている。このため、凹部38cの内法寸法である径寸法φLは、生検鉗子50を構成するシース52のこし、いわゆるシース52の弾発力と、長さ寸法とを考慮して設定される。 【0045】 このようにシース52の弾発力を考慮して内法寸法を設定することによって、凹部38c内に巻回状態で配置されるシース52は、このシース52の有する弾発力によって巻回状態を解除する方向である外側に広がろうとして、収納面38dに対して押圧配置されて当接状態になる。 【0046】 また、凹部38cの深さ寸法Dは、シース52の径寸法、及び長さ寸法を考慮して設定される。具体的には、シース52が凹部38cの収納面38dに当接して積層巻回された状態において、巻回状態のシース高さHと深さDとの間に以下の関係を設定している。 【0047】 H<D かつ D≒H このことによって、巻回状態で凹部38cに収容されるシース52は、収納面38dに密着した巻回状態でシース収納部31を構成する凹部38cに安定した状態で収納される。 【0048】 また、導出形状調整部38bの深さ寸法dは、シース52のこしを考慮して設定される。具体的な深さ寸法dは、シース52がシース収納部31内に積層して巻回された状態のとき、最上層のシース52が誘導面36aに当接して導出孔33aに至る該シース52の導出孔近傍形状(以下、導出形状と記載する)が緩やかな半径を有する曲線を形作るように設定される。言い換えれば、導出形状調整部38bは、巻回されているシース52が導出孔33aに向かう状態において、屈曲部が形成されることを防止するために設けられる。 【0049】 なお、前記内法寸法の値をシース長に比べて予め大きめに設定すると、導出形状調整部38bを設けることなくシース52の導出形状が緩やかな曲線を形作る。このことによって、第1部材34にシース導出部33だけが設けられる構成になる。符号38eは密着面であって、配置面部36b上に配置される。 【0050】 図4、図5に示すように第1保持部構成部39は、第2保持部構成部37と略同様な直方体形状である。第1保持部構成部39の分割面側には、生検鉗子50のハンドル部53が配置されるハンドル配置孔32aを構成するハンドル配置溝39aが形成されている。ハンドル配置溝39aの構成は第2保持部構成部37に形成されているハンドル配置溝37aと同様であって、ハンドル載置溝39b、回動保持溝39cとが同形状に形成されている。 【0051】 ここで、前記生検鉗子50のシース52を、ケース体30に収容して処置具カートリッジ9を構成する手順を説明する。 まず、作業者は、滅菌済みの例えば生検鉗子50、及びケース体30を構成する第1部材34、第2部材35等を準備する。 【0052】 次に、作業者は、図9に示すように生検鉗子50の組織採取部51を備えるシース52の先端部52aを筒状部38の凹部38c側から導出孔33aを介して外部に突出させる。その後、作業者は、生検鉗子50のシース52を凹部38cの収納面38dに対して該シース52の有する弾発力によって巻回状態に配置し、ハンドル部53をハンドル配置溝39a内に配置する。 【0053】 次いで、作業者は、第1部材34に対して第2部材35を所定状態に配置する。すなわち、密着面38eに対して配置面部36bを所定状態に配置させる。そして、作業者は、第1部材34と第2部材35とを例えば接着剤によって一体的に固定する。このことによって、図1、図5、図6に示すようにシース収納部31、処置具保持部32を備えるケース体30が構成される。 【0054】 図1、図7、図8に示すようにシース52は、ケース体30のシース収納部31を構成する誘導面36aに対して立設する収納面38dに当接して積層配置される。 【0055】 図6、図8に示すように処置具カートリッジ9において、シース52の先端部52aはケース体30の中央部に配置される。一方、ハンドル部53近傍に位置するシース52の基端部52bは、収納面38dと誘導面36aとに当接した状態で配置されている。そして、シース52の中途部分は収納面38dに密着した巻回状態である。 【0056】 そして、巻回積層されたシース52は、最上層位置から誘導面36aに一旦当接した後、導出孔33aを経て外部に延出される。このとき、シース収納部31内であって導出孔33aの収納側開口から誘導面36aに接触して収納面38dに至るシース52の導出形状は、緩やかな半径の曲線部52Rを形作る。 【0057】 なお、曲線部の曲線形状は導出孔33aとハンドル配置孔32aとの位置関係によって規定される。また、曲線部52Rの曲線形状である半径は、シース52の弾発力と、凹部38cの内法寸法、及び深さ寸法Dとによって変化する値である。 【0058】 また、本実施形態においては分割面を接着或いは、溶着によって一体固定するとしている。しかし、ケース体30の構成はこれに限定されるものでなく、第1部材34と第2部材35とをネジ等の締結部材によって一体的に固定する構成であってもよい。その構成において、例えば分割面に水密保持部材としてOリングを配置して水密を保持する構成を採るようにしてもよい。そして、接着、溶着において一体固定する場合においても水密状態を確保するようにしてもよい。 【0059】 さらに、本実施形態においては第1部材34に凹部38cを設けてケース体30を構成するとしている。しかし、図10に示すように第2部材35Aに凹部36cを設ける構成であってもよい。 【0060】 この構成において、第2部材35Aは、誘導面36a、及び凹部36cを有する筒状部36Aと、前記第1保持部構成部と略同様に構成される第2保持部構成部(不図示)を備える。凹部36cの内周面は収納面36dであって、この収納面36dは誘導面36aに対して立設している。 【0061】 これに対して、第1部材34Aは、凹部38cを有する収納空間形成部38aの代わりに、載置面部38fを有する平板部38gと、前記導出形状調整部38bと、前記シース導出部33とを備える筒状部38Aとして構成される。載置面部38fには筒状部36Aの先端面である密着面36eが配置された後、一体固定されて、シース収納部が構成される。 【0062】 又、図示は省略するが、第1部材、及び第2部材に凹部を設け、第1部材の凹部と第2部材の凹部とを一体にすることによって、シース収納部が構成されるようにしてもよい。 【0063】 上述のように構成した処置具カートリッジ9の作用を説明する。 【0064】 まず、処置具カートリッジ9を構成するシース収納部31内に巻回状態で収容されたシース52を導出孔33aから引き出していくときのシース収納部31内のシース52の動きについて説明する。 図5に示すように突出しているシース52を導出孔33aから引き出していく。すると、シース52の外部への導出に伴って、図11Aに示すように収納面38dから誘導面36aに向かう誘導位置52pが実線の位置から矢印に示すように反時計方向に移動していく。そして、シース52が外部へ導出されるにしたがって、シース52の積層数が徐々に減少していく。そのとき、シース52は、このシース52の有する弾発力によって収納面38dに当接配置されている。このため、導出形状は、実線に示す収容状態のときと略同形状の曲線部52Rの状態である。そして、シース52がさらに引き出されることによって、最下層、つまり、収納面38dに当接して誘導面36a上に巻回配置されているシース52が引き出される状態になる。 【0065】 ここで、シース52の引き出しを続ける。すると、図11B、図11C、図11Dに示すように曲線部52Rが略同形状に保たれた状態で、上述したように誘導位置52pが矢印に示すように反時計方向に移動していく。そして、シース収納部31内のシース52が全て引き出される。このとき、ハンドル配置孔32aに配置されたハンドル部53から延出されて導出孔33aに向かうシース52の導出形状は、図11E、図12に示すように略直線形状になる。 【0066】 次に、処置具カートリッジ9のシース収納部31内に、再び、導出されたシース52を収容するときの該シース52のシース収納部31内での動きについて説明する。 【0067】 シース52のシース収納部31内への収容を開始する。すると、図12の破線に示すようにシース52の基端部側が徐々に誘導面36a側に向かって行く。そのとき、図11E、図12の破線の矢印に示すようにシース52が移動するに伴って、直線状であったシース52に曲線部52rが生じてくる。すなわち、シース52が収容されるにつれて、シース52の基端部側は該シース52の有する弾発力等によって収納面38dと誘導面36aとに当接する。 【0068】 その後、シース52がシース収納部31内に収容されるに伴って、図11D、図11C、図11Bに示すようにシース52が時計方向に順に収納面38dに押し付けられるように収納されていく。そして、一回り巻回されたシース52は、シース52のさらなるシース収納部31内への収容によって、図11Aに示すように巻回されているシース上に巻回されていく。そして、再び、図6、図8に示した収納状態になる。 【0069】 このように、処置具を構成する所定の弾発力を有するシースは、シース収納部に収容される。そして、シース収容部を構成する凹部の内法寸法、及び深さ寸法は、シースの弾発力と、シースの径寸法、及び長さ寸法とを考慮して構成される。このことによって、処置具の細長なシースを、シース収納部に安定した状態で収容することができる。 【0070】 また、収納ケースは、処置具を構成する所定の弾発力を有するシースが導出される導出孔と、処置具を構成してシースが延出されるハンドル部が配置されるハンドル配置孔とを有する。収納ケースに設けられる導出孔の中心軸とハンドル配置孔の中心軸との位置関係は所定の関係に設定される。即ち、導出孔から延出されるシースの方向と、ハンドル部から延出されるシースの方向とを一致させることなく、交叉する位置関係となるように設定している。このことによって、導出孔の収納側開口から誘導面に接触して収納面に至るシースの導出形状を、緩やかで一定方向に湾曲した半径の曲線部を形作るように規定することができる。 【0071】 したがって、シースを均一な力量で押し引きすることによって、収納ケースのシース収納部内に収容されているシースを外部にスムーズに引き出すこと、及び外部に引き出されていたシースを押し込んでスムーズに所定の巻き状態に収容することができる。 【0072】 また、シース収納部にシースを巻き取るための回転ドラムを設けることなく、シースがシース収納部内に巻回収容されるので、安価な構成の収納ケースを実現することができる。 【0073】 なお、前記図4に示す符号8は保護キャップである。保護キャップ8は、シース導出部33の外周面に対して例えば圧入配置される。図7、図8に示すように保護キャップ8をシース導出部33に装着することによって、処置具カートリッジ9において、導出孔33aから突出されているシース52の先端部分、及び組織採取部51を外部から隔離することができる。そして、滅菌済みの保護キャップ8を装着した滅菌済みの処置具カートリッジ9は、例えば滅菌パック内に収容された状態で、ユーザーに提供される。 【0074】 また、処置具カートリッジ9を構成するに当たって、滅菌済みの生検鉗子50、及びケース体30を構成する第1部材34、第2部材35等を準備するとしたが、処置具カートリッジ9を構成した後、滅菌処理を施し、滅菌パック内に収容するようにしてもよい。 【0075】 上述のように構成した処置具カートリッジ9を備える内視鏡システム1の作用を説明する。 まず、手術を行うに当たって、スタッフは、手術目的に対応する処置具を収容した処置具カートリッジ9を1つ、又は複数用意する。そして、処置具カートリッジ9を手術室内の所定位置に配置する。また、スタッフは、電動進退装置40を一端部に取り付けた状態の連結チューブ6、及び操作指示装置2を処置具カートリッジ9近傍に配置しておく。なお、操作指示装置2は、制御装置20に電気的に接続されている。 【0076】 内視鏡検査中に処置具を使用する際、術者はスタッフにその旨を指示する。すると、スタッフは、図示しないカートに用意されている処置具カートリッジ9の保護キャップ8をシース導出部33から取り外し、露出された組織採取部51、及びシース52の先端部分を電動進退装置40の箱体41内に挿入する。そして、スタッフはその組織採取部51、及びシース52の先端部分を、箱体41内のローラ43a、43b間、鉗子栓42bのスリット42cを通過させて連結チューブ6内に配置させる。その後、スタッフは、連結チューブ6の他端部である先端部を術者に手渡す。ここで、術者は、先端部を処置具開口12bに取り付け、操作指示装置2を手元操作してシース52等の体腔内への導入を行う。 【0077】 なお、術者がシース52を体腔内に導入するとき、体腔内を観察し易くするために例えば、内視鏡10による送気を行って該体腔内を膨張させている場合がある。この状態において、シース52は、鉗子栓42bのスリット42cを介して挿抜されるので、シース52の挿抜によって体腔内の圧力が低下する不具合が防止される。 【0078】 また、シース52は、鉗子栓42bのスリット42cを介して挿抜されるので、シース52を連結チューブ6から挿抜する際に、連結チューブ6内に付着した体液等が外部に漏れ出ることが防止される。 【0079】 術者は、組織採取部51、及びシース52の先端部分を連結チューブ6内に配置させた後、操作指示装置2を操作してローラ43を所定方向に回転させる。すると、ローラ43の回転に伴ってシース52が前進する。すなわち、組織採取部51、及びシース52の先端部分は、連結チューブ6内を移動して、内視鏡10の処置具チャンネル11e内へ挿入され、その後、この処置具チャンネル11e内を移動していく。そして、組織採取部51は、先端部11aに設けられている先端開口11dから体腔内に導出される。このとき、術者の操作指示装置2の傾倒操作に伴って、ケース体30のシース収納部31内に巻回状態で収容されていたシース52は、図11A、図11B、図11C、図11Dに示すように外部に送り出される。 【0080】 この後、術者は、スタッフにハンドル部の操作を指示する。スタッフは、ハンドル部53に設けられている指掛けリング54、フランジ55aに手指を配置して、組織採取部51を開状態から閉状態に変化させる手元操作、或いは回転させる操作等を行って図示しない組織の採取を行う。 【0081】 組織採取完了後、術者はシース52を後退させる操作を行う。このことによって、ローラ43が前述とは逆方向に回転されて、シース52、及び組織採取部51が処置具チャンネル11e内を後退していく。そして、シース52、及び組織採取部51が連結チューブ6の先端側に到達したとき、術者はシース52の後退を停止させる。シース後退時、シース52は、ケース体30のシース収納部31内に、図11D、図11C、図11B、図11Aに示すように巻回状態に収容される。 【0082】 ここで、術者は、連結チューブ6の先端部を処置具開口12bから取り外す。そして、組織採取部51が先端側に位置する状態で連結チューブ6をスタッフに手渡す。スタッフは、連結チューブ6内から組織採取部51を抜き取り、予め準備されていたビーカー等の収容容器に採取した組織の残存作業を行う。その後、スタッフは、操作指示装置2を操作してシース52をさらに後退させて、組織採取部51を箱体41内のローラ43a、43b間から外れた状態にする。 【0083】 この後、スタッフは、電動進退装置40の箱体41をシース導出部33から取り外し、保護キャップ8をシース導出部33に取り付ける。このことによって、一度体腔内に挿入されたシース52及び組織採取部51が外部に露出することなく、収納状態になる。なお、操作指示装置2の操作は、術者が行うようにしても、スタッフが術者の指示の基で行うようにしてもよい。 そして、体腔内に新たな処置具を導入する場合には、新たな処置具カートリッジ9内に備えられている処置具の処置部、及びシース先端部分を、上述した手順で、処置具開口12bに取り付けられている連結チューブ6を介して体腔内に導入して処置を行う。 【0084】 なお、本実施形態においては、術者によって電動進退装置40が取り付けられている連結チューブ6を処置具開口12bに取り付け、その後、組織採取部51、及びシース52の先端部分を電動進退装置40の箱体41内に挿通配置させるとしている。しかし、予め、電動進退装置40が取り付けられている連結チューブ6の他端部を処置具開口12bに取り付けておくようにしてもよい。或いは、予め、組織採取部51、及びシース52の先端部分を電動進退装置40の箱体41内に挿通させておいて、連結チューブ6の他端部を処置具開口12bに取り付けるようにしてもよい。このことによって、術者の負担が軽減される。 【0085】 このように、内視鏡の処置具チャンネルに挿通される処置具の処置部を収納ケースの外部に配置させ、処置具の細長なシースを収納ケースのシース収納部内に収納し、処置具のハンドル部を収納ケースの処置具保持部に配置させて処置具カートリッジを構成している。このことによって、処置具を構成する細長なシースを、安定した状態でシース収納部内に収容することができる。したがって、内視鏡の処置具チャンネルに処置具を挿通して処置を行う手術を行う場合、使用前の処置具を滅菌状態を保持して術者近傍、或いは手術室内に放置しておくこと、及び使用後の処置具を速やかに術者の近傍から移動させて放置しておくことが可能になる。そして、この放置中において、弾発性を有するシースがほぐれることが防止される。このため、シースが床に垂れ下がってしまうことが無くなる。 【0086】 また、処置具カートリッジを内視鏡の操作部近傍に配置させて、処置具の処置部、及びシースを内視鏡の処置具チャンネル内に導入する。このことによって、シースの露出状態を必要最小限にして、処置具の処置部を体腔内に導入する作業を行うことができる。このため、シースが長く露出されて床等に触れることが確実に防止されるので、術者は単独で、処置具カートリッジの処置具を処置具チャンネル内に導入させる作業を行える。 【0087】 内視鏡の処置具開口に連結チューブを連結する一方、収納ケースのシース導出部に配設される電動進退装置の本体に連結チューブを連結する。このことによって、処置具を体腔内に導入させる際、処置具カートリッジのシース収納部から延出される処置具の処置部、及びシースが露出されることなく、連結チューブを介して処置具チャンネルに挿通させることができる。 【0088】 したがって、弾発性を有するシースを内視鏡の処置具開口から抜去するときに、汚液飛散の可能性が皆無となる。このため、抜去時において、スタッフが処置具開口付近でシースをガーゼで抑えながら抜去するという手間の係る作業から解放される。 【0089】 なお、上述した実施形態において、処置具を生検鉗子50としている。しかし、処置具は生検鉗子に限定されるものではなく、例えば、高周波スネア、造影チューブ、バスケット鉗子等であってもよい。 【0090】 図13は本発明の第2実施形態に係る内視鏡システムの全体構成を説明する図である。 【0091】 本実施形態の内視鏡システム1Aにおいては、前述した操作指示装置2、内視鏡10、制御装置20、処置具50のシース52がケース体30のシース収納部31に収容された処置具カートリッジ9、及び電動進退装置40に加えて、電動操作装置60が備えられている。 【0092】 電動操作装置60には板状のベース体61が備えられている。ベース体61には、リング押さえ部62と、保持ボックス67と、載置部68とが設けられている。保持ボックス67は一対の固定部材67a、67bを介してベース体61に固設される。保持ボックス67には直線歯形65aを形成したラック65が進退自在に直進保持される。保持ボックス67内にはラック65の直線歯形65aに噛合するピニオンギア66aが配設される。ピニオンギア66aは図示しないモータのモータ軸に固設される。したがって、ラック65に設けられている直線歯形65aにピニオンギア66aが噛合している状態においてモータを回動させる。すると、モータ軸に固設されているピニオンギア66aが回動して、ラック65が進退移動する。 【0093】 保持部63aを有するスライダ押さえ部63は、ラック65の一端部に止めねじ64によって取り付けられる。スライダ押さえ部63を構成する保持部63aは、ハンドル部53を構成するスライダ55に挟持配置される。具体的に、保持部63aは、スライダ55に設けられた一対のフランジ55aの間の胴部を挟むように保持する。 【0094】 リング押さえ部62はリング台62aと凸部62bとを有している。リング台62aはベース体61に固定される。ハンドル部53を構成する指掛けリング54の孔部54aは凸部62bに配置される。このことによって、ハンドル部53は電動操作装置60に一体的に固定保持される。 【0095】 指掛けリング54を凸部62bに所定状態で配置すると、該指掛けリング54の一面がリング台62aに当接する。この配置状態において、ハンドル部53の一部が載置部68上に配置される。このことによって、生検鉗子50のハンドル部53は、ベース体61から離間された状態で平行に配置される。 【0096】 この構成によれば、制御装置20に電気的に接続された例えばフットスイッチ69でモータを駆動制御してラック65を移動する。つまり、モータを駆動させて、ラック65に取り付けられているスライダ押さえ部63に保持されたスライダ55をハンドル部53の軸に沿って進退移動させる。すると、生検鉗子50の操作ワイヤがスライダ55の進退移動に伴って移動されて、組織採取部51が開閉される。具体的には、術者がフットスイッチ69のスイッチ69aを操作すると組織採取部51は開状態になり、フットスイッチ69のスイッチ69bを操作すると組織採取部51は閉状態になる。 【0097】 なお、本実施形態において、操作指示装置2を構成する本体部3、及びグリップ体4には装着用溝2bが設けられている。装着用溝2bは、操作指示装置2を挿入部11に対して一体的に配置させるためのものである。図13に示すように操作指示装置2の装着用溝2bを挿入部11に係入配置させることによって、操作指示装置2と挿入部11とが略一体的になる。 【0098】 また、本実施形態において、ハンドル部53は電動操作装置60に配設される。このため、ケース体30にはハンドル配置孔32aの代わりに、シース52が所定方向に延出されるように規定する第2の貫通孔であって第2の規制部であるシース挿通孔32cが形成されている。そして、シース52の一部がシース挿通孔32cで軸方向に移動しないように固定されている。その他の構成は前記第1実施形態と同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。 【0099】 上述のように構成した内視鏡システム1Aの作用を説明する。 内視鏡システム1Aで手術を行うに当たって、スタッフは、手術目的に対応する処置具を収容した処置具カートリッジ9を1つ、又は複数用意する。そして、処置具カートリッジ9を手術室内の所定位置に配置する。また、スタッフは、電動進退装置40を一端部に取り付けた状態の連結チューブ6、電動操作装置60、フットスイッチ69、及び操作指示装置2を処置具カートリッジ9近傍に配置しておく。なお、操作指示装置2の信号ケーブル2a、電動操作装置60の信号ケーブル60a、及びフットスイッチ69の信号ケーブル69cは、制御装置20に、予め、電気的に接続されている。また、術中において最初に使用される処置具のハンドル部は、予め、電動操作装置60に取り付けられている。 【0100】 内視鏡検査中に処置具を使用する際、術者は、第1実施形態と同様に連結チューブ6の他端部を処置具開口12bに取り付ける。また、術者は、処置具カートリッジ9の保護キャップ8をシース導出部33から取り外し、露出された組織採取部51、及びシース52の先端部分を電動進退装置40の箱体41内に挿入して、組織採取部51、及びシース52の先端部分を連結チューブ6内に配置する。 【0101】 次に、術者は、操作指示装置2の装着用溝2bを挿入部11に係入配置させる。このことによって、術者は、操作部を一方の手で把持し、他方の手で操作指示装置2、及び挿入部11を把持することができる。 【0102】 次いで、術者は、操作指示装置2と挿入部11とを把持した状態で該操作指示装置2を操作してローラ43を所定方向に回転させる。このことによって、組織採取部51、及びシース52の先端部分は、連結チューブ6内、処置具チャンネル11e内を移動する。そして、組織採取部51は、先端部11aに設けられている先端開口11dから体腔内に導出される。このとき、ケース体30のシース収納部31内に巻回状態で収容されていたシース52は、前記図11A、図11B、図11C、図11Dで示したように外部に送り出される。 【0103】 この後、術者は、組織の採取を行う。その際、術者は、操作指示装置2を操作して組織採取部51の進退を行う一方、フットスイッチ69のスイッチ69a、69bを操作して組織採取部51の開閉操作を行う。なお、フットスイッチ69でラックを動作させるモータの駆動制御を行う代わりに、操作指示装置2に操作用ハンドスイッチを設けて前記モータの駆動制御を行うようにしてもよい。 【0104】 組織採取完了後、術者は、操作指示装置2を操作してローラ43を前述とは逆方向に回転させる。このことによって、シース52、及び組織採取部51が処置具チャンネル11e、連結チューブ6内を後退していく。そして、組織採取部51が箱体41内のローラ43a、43b間から外れた状態になる。シース後退時、シース52は、前記図11D、図11C、図11B、図11Aに示したようにシース収納部31内に巻回状態に収容される。 【0105】 この後、電動進退装置40の箱体41をシース導出部33から取り外すし保護キャップ8をシース導出部33に取り付ける一方、生検鉗子50のハンドル部53を電動操作装置60から取り外す。このことによって、一度体腔内に挿入されたシース52及び組織採取部51が外部に露出することなく、収納状態になる。 【0106】 そして、体腔内に新たな処置具を導入する場合には、新たな処置具カートリッジ9に備えられている処置具のハンドル部電動操作装置60に取り付けるとともに、新たな処置具カートリッジ9内に備えられている処置具の処置部、及びシース先端部分を、処置具開口12bに取り付けられている連結チューブ6を介して体腔内に導入して処置を行う。 【0107】 このように、内視鏡の処置具チャンネルに挿通される処置具の処置部を収納ケースの外部に配置させ、処置具の細長なシースを収納ケースのシース収納部内に収納し、処置具のハンドル部を電動操作装置に取り付けている。このことによって、術者は単独で、処置具カートリッジの処置具を処置具チャンネル内に導入する作業と、組織採取部を進退移動させながら該組織採取部を開閉操作して組織採取する処置等とを行うことができる。その他の作用、及び効果は第1実施形態と同様である。 【0108】 上述した実施形態においては、生検鉗子50のシース52を収容するシース収納部31を設けてケース体30を構成している。しかし、処置具カートリッジの構成は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、図14、図15に示すようなケース体30Aに処置具である例えば生検鉗子50のシース52を収容して処置具カートリッジ9Aを構成するようにしてもよい。なお、図14は収納ケースの他の構成例を説明する斜視図、図15は図14の収納ケースの長手方向断面図である。 【0109】 図14、図15に示すように本実施形態のケース体30Aは一対のシース収納部70を備えている。ケース体30Aは、一対の筒状部材71と、固定板72と、一対のシース導出部73と、シースガイドチューブ(以下、チューブと略記する)74とで構成される。筒状部材71は、透明、或いは半透明な樹脂部材によって構成されている。このことによって、術者等は、筒状部材71を通して、シース収納部70内に収納されているシース52の収納状態等の確認を目視にて行える。 【0110】 固定板72は例えば厚み寸法に比べて径寸法が大径な円柱であり、両平面部はシース52が突き当たる誘導面72aである。固定板72の外周部には一対の周溝72bが形成されている。周溝72bには筒状部材71に設けられる係入部(後述する符号71g)が係入配置される。なお、固定板72の形状は、断面形状が円形の円柱形状に限定されるものではなく、例えば断面形状が正四角形、或いは、正六角形等の角柱形状であってもよい。 【0111】 筒状部材71は段付き形状であって、大径な収納空間形成部71aと、該収納空間形成部71aより細径な導出形状調整部71bと、該導出形状調整部71bより細径なシース導出部71cとを備えている。シース導出部71cには第1貫通孔であってシース52が導出される導出孔71dが設けられている。なお、収納空間形成部71aの外形形状と固定板72の外形形状とは略同一形状である。また、本実施形態において収納空間形成部71aと導出形状調整部71bとシース導出部71cとは同心で形成されている。導出孔71dはシース導出部71cの中央に位置している。 【0112】 収納空間形成部71aにはシース収納部70を構成する凹部71eが設けられている。凹部71eの内周面はシース52が当接して配置される収納面71fとして構成されている。収納空間形成部71aの開口端側であって凹部71eの内周面側には中央に向かって突出した係入部としての爪部71gが設けられている。爪部71gは周溝72bに係入配置されるように形成されている。 【0113】 凹部71eの内法寸法である径寸法φLは、上述と同様に生検鉗子50を構成するシース52の弾発力と、長さ寸法とを考慮して設定される。このことによって、凹部71e内に巻回状態で配置されるシース52は、このシース52の有する弾発力によって巻回状態を解除する方向である外側に広がろうとして、収納面71fに対して押圧配置されて当接状態になる。 【0114】 凹部71eの深さ寸法Dは、シース52の径寸法、及び長さ寸法に加えて、誘導面72aから爪部71gが係入配置される周溝72bまでの距離(係入幅と記載する)Wを考慮して設定される。具体的には、シース52が凹部71eの収納面71fに当接して積層巻回された状態において、巻回状態のシース高さHと、深さDと、係入幅Wとの間に以下の関係を設定している。 【0115】 H<D−W このことによって、巻回状態で凹部71eに収容されるシース52は、シース収納部70の凹部71e内に収納される。 【0116】 また、導出形状調整部71bの深さ寸法dは、上述と同様にシース52の弾発力を考慮して設定される。具体的な深さ寸法dは、上述と同様にシース52がシース収納部70内に積層して巻回された状態のとき、最上層のシース52が誘導面72aに当接して導出孔71dに至る該シース52の導出形状が緩やかな半径を有する曲線を形作るように設定される。本実施形態においても、導出形状調整部71bを設けることなく、筒状部材71にシース導出部71cだけが設けられる構成が可能である。 【0117】 シース導出部73は第2の規制部を構成する第2貫通孔となる規制孔73aを有する。シース導出部73の規制孔73aは、この規制孔73aを通過してシース収納部70内に導入されるシース52の導入方向を所定の状態に設定する。シース導出部73は、収納空間形成部71aの外周面に一体的、或いは別部材で構成されて例えば接着によって一体的に固定される。 【0118】 チューブ74は、一方の筒状部材71に設けられたシース導出部73と、他方の筒状部材71に設けられたシース導出部73とに連結される。このことによって、一方のシース導出部73の規制孔73aと、他方のシース導出部73の規制孔73aとが連通状態になる。チューブ74は、例えば固定板72の外周面に巻回された状態で配置される。 【0119】 本実施形態において、ケース体30Aの導出孔71dの中心軸は、誘導面72aに直交するように形成されている。これに対して規制孔73aは、凹部71eの内周面である収納面71f、及び誘導面72aに沿って巻回されているシース52が屈曲することなく延出されて固定板72の外周面に沿って巻回されるように配置されている。 【0120】 本実施形態においても、上述したように導出孔71dの中心軸を含む平面と、規制孔73aの中心軸を含む平面とが直交する位置関係で設定されている。一方、導出孔71dの中心軸と規制孔73aの中心軸とが交差しない位置関係に設定されている。つまり、規制孔73aの中心軸は、その中心軸を含む平面が誘導面72aに対して平行になる。加えて、規制孔73aの中心軸は、導出孔71dの中心軸を中心とする仮想円に接するように設定されている。 【0121】 なお、一対の筒状部材71と固定板72とは、筒状部材71の爪部71gを固定板72の周溝72bに係入配置させた状態で、例えば接着剤で一体的に固定される。筒状部材71を固定板72を挟んで2つ設けることによって、2つのシース収納部70を備えたケース体30Aが構成される。 【0122】 このケース体30Aにおいては、一方のシース収納部70内に組織採取部51を備える側のシース52が所定量巻回状態で収容される。これに対して、他方のシース収納部70にはハンドル部53を備える側の所定量のシース52が巻回状態で収容される。なお、ケース本体30Aにおいて、それぞれのシース収納部70に収納されるシース52のシース長が変化することを防止するために、チューブ74内にシース52の移動を防止するシース固定部を設けるようにしてもよい。 【0123】 このことによって、本実施形態においては、上述したように組織採取部51の導出が可能であるとともに、一方のシース収納部70内のシース52を適量導出させて、ハンドル部53を任意の位置に配置することが可能になる。 【0124】 そして、一方のシース収納部70内に収容されるシース52の量と、他方のシース収納部70内に収容されるシース52の量とを適宜調整することによって、組織採取部51の延出量を変更することが可能である。 【0125】 このように、本実施形態のカートリッジは、2つのシース収納部を有している。そして、一方のシース収納部に組織採取部の体腔内への導入量を考慮した長さ分のシースを巻回状態に収容する。また、他方のシース収納部にはハンドル部の移動を可能にするためのシースを巻回状態で収容する。このことによって、組織採取部の導出量を調整を適宜行って、手技を行うことができる。また、他方のシース収納部に収容されているシースを引き出すことによって、処置具のハンドル部を術者等の所望する位置に配置させて手技を行うことができる。 その他の作用及び、効果は上述した実施形態と同様である。 【0126】 尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。 【図面の簡単な説明】 【0127】 【図1】図1乃至図12は本発明の第1の実施形態に係り、図1は内視鏡システムの全体構成を説明する図 【図2】電動進退装置の内部構成を示す縦方向の断面図 【図3】電動進退装置の内部構成を示す横方向の断面図 【図4】処置具カートリッジを構成する収納ケース、及び処置具と、電動進退装置とを説明する分解斜視図 【図5】収納ケースの構成を説明する斜視図、及び処置具カートリッジを説明する斜視図 【図6】図4の収納ケース及び処置具カートリッジを上方から見たときの平面図 【図7】図6のVII−VII線断面図 【図8】図6のVIII−VIII線断面図 【図9】処置具を収納ケースに配置する状態を説明する図 【図10】分割面の異なる収納ケースの一構成例を示す図 【図11A】収納ケースに巻回されているシースが導出されている状態を説明する図 【図11B】収納ケースの誘導面上に配置されているシースが導出され始めた状態を説明する図 【図11C】収納ケースの誘導面上に配置されているシースがさらに導出された状態を説明する図 【図11D】収納ケースの誘導面上に配置されているシースがまたさらに導出された状態を説明する図 【図11E】収納ケース内のシースが全て導出された状態を示す図 【図12】図11EのXII−XII線断面図 【図13】本発明の第2の実施形態に係る内視鏡システムの全体構成を説明する図 【図14】収納ケースの他の構成例を説明する斜視図 【図15】図14の収納ケースの長手方向断面図 【符号の説明】 【0128】 1…内視鏡システム 2…操作指示装置 6…連結チューブ 9…処置具カートリッジ 10…内視鏡 11e…処置具チャンネル 20…制御装置 21…制御部 30…ケース体 31…シース収納部 32…処置具保持部 33…シース導出部 40…電動進退装置 41…箱体 42…処置具挿入部 43a、43b…ローラ 43A、43B…回動軸 44…モータ 50… 処置具 60…ハンドル部電動操作装置
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| 【出願人】 |
【識別番号】304050923 【氏名又は名称】オリンパスメディカルシステムズ株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年11月7日(2006.11.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076233 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 進
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| 【公開番号】 |
特開2008−580(P2008−580A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月10日(2008.1.10) |
| 【出願番号】 |
特願2006−302070(P2006−302070) |
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