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【発明の名称】 認証装置および認証方法
【発明者】 【氏名】神瀬 陽二郎

【氏名】三木 博貴

【氏名】野村 則雄

【氏名】大西 弘之

【要約】 【課題】精巧な模造品によるなりすましを防止でき、また、本人認証および生体認証を効率的に行うことができるとともに、認証対象者の負担を軽減することを課題とする。

【構成】認証装置は、認証画像を撮像するカメラ10と、カメラ10の後ろに配置され、鏡12を介して情報を表示するディスプレイ11と、認証対象者が撮像位置に位置しない場合は表示された情報を遮蔽するように配置された遮蔽板13と、表示された情報に対する認証対象者の応答を受け付けるタッチパネル14とで構成される。このような構成のもと、認証装置は、カメラ10による認証画像を撮像する状態でディスプレイ11より表示する所定の情報に対する応答が正しいかどうかで生体か否かを判断する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
認証画像として認証対象者を撮像し、前記認証画像を用いて本人認証を行うとともに、前記認証対象者が生体か否かの生体認証を行う認証装置であって、
前記認証画像を撮像する状態で、前記認証対象者に所定の情報を表示する表示手段と、
前記表示手段より表示された情報に対する前記認証対象者の応答に基づいて生体か否かを判別する判別手段と
を備えたことを特徴とする認証装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記認証対象者が前記認証画像を撮像する位置に位置する場合にのみ、前記所定の情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の認証装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記認証画像として前記認証対象者の顔を撮像する状態で、所定の情報を表示することを特徴とする請求項1または2に記載の認証装置。
【請求項4】
前記表示手段は、前記認証画像として前記認証対象者の目を撮像する状態で、所定の情報を表示することを特徴とする請求項1または2に記載の認証装置。
【請求項5】
前記表示手段より表示された内容に応答する応答受付手段をさらに備え、
前記判別手段は、前記応答受付手段で受け付けた応答に基づいて生体か否かを判別することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の認証装置。
【請求項6】
前記判別手段は、前記表示手段による表示の変化に対する前記認証対象者の瞳孔反射に基づいて生体か否か判別することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の認証装置。
【請求項7】
認証画像として認証対象者を撮像し、前記認証画像を用いて本人認証を行うとともに、前記認証対象者が生体か否かの生体認証を行う認証装置であって、
前記認証画像を撮像するカメラの後ろに配置され、鏡を介して前記認証対象者に所定の情報を表示する表示手段と、
前記認証対象者が前記認証画像の撮像位置に位置する場合のみ、前記所定の情報を確認できるように表示を制御する表示制御手段と、
前記表示手段より表示された情報に対する、前記認証対象者の応答に基づいて生体か否かを判別する判別手段と
を備えたことを特徴とする認証装置。
【請求項8】
認証画像として認証対象者を撮像し、前記認証画像を用いて本人認証を行うとともに、前記認証対象者が生体か否かの生体認証を行う認証方法であって、
前記認証画像を撮像する状態で、前記認証対象者に所定の情報を表示する表示工程と、
前記表示工程より表示された情報に対する前記認証対象者の応答に基づいて生体か否かを判別する判別工程と
を含んだことを特徴とする認証方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、認証画像として認証対象者を撮像し、認証画像を用いて本人認証を行うとともに、認証対象者が生体か否かの生体認証を行う認証装置および認証方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、認証画像として指紋または虹彩、顔の画像を撮像し、認証画像を用いて本人認証行うとともに、認証対象者が生体か否かの生体認証を行う認証装置および認証方法が発明されてきた。
【0003】
例えば、特許文献1(特開平2−144684号公報)では、指紋を用いて本人認証を行うとともに、その指紋に複数の波長の光を当てて、その分光反射率あるいは吸収率を用いて生体認証を行う技術が開示されている。特許文献2(特許第3562970号公報)では、虹彩を用いて本人認証行うとともに、認証対象者の視線を誘導させ、視線を検出し、誘導させた方向と検出した方向とが一致したか否かで生体認証を行う技術が開示されている。特許文献3(特開2000−306090号公報)では、あらかじめ複数の文字を発声している顔画像をそれぞれ登録しておき、認証時に複数の文字を発声させて顔画像を撮像し、登録しておいた顔画像と比較して本人認証を行うとともに、生体であることを担保する技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平2−144684号公報
【特許文献2】特許第3562970号公報
【特許文献3】特開2000−306090号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、分光反射率あるいは吸収率を用いるものなので、紙やプラスチックを使用した模造品によるなりすましには対応できるが、悪意のある認証者がより生体に近い材料を使用した精巧な模造品を作成したような場合は、生体であると認証されてしまい、なりすましが成功するという問題があった。
【0006】
また、特許文献2では、最初に本人認証を行って次に生体認証を行うという2段階の認証が必要であるので、処理が効率的でなく、認証対象者の負担が大きいという問題があった。
【0007】
また、特許文献3では、あらかじめ複数の認証画像を用意する必要があり、認証時にも複数の認証画像を撮像しなければならないので、処理が効率的でなく、認証対象者の負担が大きいという問題があった。
【0008】
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、精巧な模造品によるなりすましを防止でき、また、本人認証および生体認証を効率的に行うことができるとともに、認証対象者の負担を軽減することができる認証装置および認証方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に係る発明は、認証画像として認証対象者を撮像し、前記認証画像を用いて本人認証を行うとともに、前記認証対象者が生体か否かの生体認証を行う認証装置であって、前記認証画像を撮像する状態で、前記認証対象者に所定の情報を表示する表示手段と、前記表示手段より表示された情報に対する前記認証対象者の応答に基づいて生体か否かを判別する判別手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記表示手段は、前記認証対象者が前記認証画像を撮像する位置に位置する場合にのみ、前記所定の情報を表示することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、前記表示手段は、前記認証画像として前記認証対象者の顔を撮像する状態で、所定の情報を表示することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に係る発明は、上記の発明において、前記表示手段は、前記認証画像として前記認証対象者の目を撮像する状態で、所定の情報を表示することを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に係る発明は、上記の発明において、前記表示手段より表示された内容に応答する応答受付手段をさらに備え、前記判別手段は、前記応答受付手段で受け付けた応答に基づいて生体か否かを判別することを特徴とする。
【0014】
また、請求項6に係る発明は、上記の発明において、前記判別手段は、前記表示手段による表示の変化に対する前記認証対象者の瞳孔反射に基づいて生体か否か判別することを特徴とする。
【0015】
また、請求項7に係る発明は、上記の発明において、認証画像として認証対象者を撮像し、前記認証画像を用いて本人認証を行うとともに、前記認証対象者が生体か否かの生体認証を行う認証装置であって、前記認証画像を撮像するカメラの後ろに配置され、鏡を介して前記認証対象者に所定の情報を表示する表示手段と、前記認証対象者が前記認証画像の撮像位置に位置する場合のみ、前記所定の情報を確認できるように表示を制御する表示制御手段と、前記表示手段より表示された情報に対する前記認証対象者の応答に基づいて生体か否かを判別する判別手段と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項8に係る発明は、上記の発明において、認証画像として認証対象者を撮像し、前記認証画像を用いて本人認証を行うとともに、前記認証対象者が生体か否かの生体認証を行う認証方法であって、前記認証画像を撮像する状態で、前記認証対象者に所定の情報を表示する表示工程と、前記表示手段より表示された情報に対する前記認証対象者の応答に基づいて生体か否かを判別する判別工程と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
また、請求項1または8の発明によれば、認証画像を撮像する状態で表示する所定の情報に対する応答が正しいかどうかで生体か否かを判断しており、なりすましを行っていた場合は所定の情報を確認できず正当な応答ができないので、精巧な模造品によるなりすましを防止できる。また、認証画像を撮像する状態で認証対象者に所定の情報を表示しているので、二段階の処理が必要なく、本人認証および生体認証を効率的に行うことができるとともに、認証対象者の負担を軽減できる。また、あらかじめ複数の認証画像を用意する必要がなく、認証時にも複数の画像を撮像する必要がないので、本人認証および生体認証を効率的に行うことができるとともに、認証対象者の負担を軽減できる。
【0018】
また、請求項2の発明によれば、認証対象者が撮像位置に位置する場合にのみ、認証対象者に所定の情報を表示するので、なりすましを行っていた場合は表示された情報を確認することができず、精巧な模造品によるなりすましを効果的に防止することが可能になる。
【0019】
また、請求項3の発明によれば、認証対象者の顔を撮像する状態で、認証対象者に所定の情報を表示するので、顔画像を用いた本人認証において、精巧な模造品によるなりすましを防止でき、また、本人認証および生体認証を効率的に行うことができるとともに、認証対象者の負担を軽減することができる。
【0020】
また、請求項4の発明によれば、認証対象者の目を撮像する状態で、認証対象者に所定の情報を表示するので、目画像を用いた本人認証において、精巧な模造品によるなりすましを防止でき、また、本人認証および生体認証を効率的に行うことができるとともに、認証対象者の負担を軽減することができる。
【0021】
また、請求項5の発明によれば、例えば表示手段より画像を表示し、表示された画像を応答受付手段により受付けた情報に基づいて生体か否かを判別しているので、知能があるかどうか(画像を認識できるかどうか)を検査していることになり、精巧な模造品を用いたなりすましを防止することができる。
【0022】
また、請求項6の発明によれば、例えば表示手段より画像を表示し、表示された文字を画像に変化させて引き起こる認証対象者の瞳孔反射に基づいて生体か否かを判別しているので、精巧な模造品によるなりすましを防止することができる。また、瞳孔反射は自然に行われる現象なので、認証対象者が意識的に目を動かす必要がなく認証時の認証対象者の負担を軽減することができる。
【0023】
また、請求項7の発明によれば、認証対象者が撮像位置に位置し認証画像を撮像する状態で表示する所定の情報に対する応答が正しいかどうかで生体か否かを判断しており、なりすましを行っていた場合は所定の情報を確認できず正当な応答ができないので、精巧な模造品によるなりすましに対しても効果的に防止することができる。また、認証画像を撮像する状態で認証対象者に所定の情報を表示しているので、二段階の処理が必要なく、効率良く本人認証と生体認証を行うことができるとともに、認証対象者の負担を軽減できる。また、あらかじめ複数の画像を用意する必要がなく、認証時にも複数の画像を撮像する必要がないので、処理が効率的で認証対象者の負担を軽減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る認証装置および認証方法の実施例(実施例1、2)を詳細に説明する。
【実施例1】
【0025】
以下の実施例1では、本発明に係る認証装置の概要および特徴、認証装置の構成および処理の流れ、実施例1による効果等を順に説明する。
【0026】
[認証装置の概要および特徴(実施例1)]
まず最初に、図1を用いて、実施例1に係る認証装置の概要および特徴を説明する。図1は、実施例1に係る認証装置の全体構成を示す構成図である。
【0027】
この認証装置は、認証画像として認証対象者を撮像し、認証画像を用いて本人認証を行うとともに、認証対象者が生体か否かの生体認証を行うことを概要とするものであり、精巧な模造品によるなりすましを防ぐことができる点と、本人認証と生体認証を効率的に行うことができる点と、認証対象者の負担を軽減することができる点とに主たる特徴がある。
【0028】
この主たる特徴を具体的に説明すると、同図に示すように、実施例1に係る認証装置は、認証画像を撮像するカメラ10と、カメラ10の後ろに配置され、鏡12を介して情報を表示するディスプレイ11と、認証対象者が撮像位置に位置しない場合は表示された情報を遮蔽するように配置された遮蔽板13と、表示された情報に対する認証対象者の応答を受け付けるタッチパネル14とで構成される。
【0029】
このような構成において、カメラ10は、認証対象者が撮像位置に位置する状態で目画像を撮像し、あらかじめ登録しておいた登録画像と照合して本人認証を行う(図1の(1)参照)。そして、ディスプレイ11は、カメラ10による目画像を撮像する状態で、認証対象者に対して画像を表示する(図1の(2)参照)。その後、タッチパネル14は、認証対象者に表示された画像を応答させ、応答内容に基づいて生体認証を行う(図1の(3)参照)。例えば、ディスプレイ11を介して認証対象者に最初に画像Aを表示し、次に画像Dを表示したような場合、タッチパネル14に表示された複数の画像の中から認証対象者により最初に画像A、次に画像Dが選択されれば生体であると認証する。
【0030】
したがって、実施例1に係る認証装置は、カメラ10による認証画像を撮像する状態でディスプレイ11より表示する所定の情報に対する応答が正しいかどうかで生体か否かを判断しており、なりすましを行っていた場合は所定の情報を確認できず正当な応答ができないので、精巧な模造品によるなりすましを防止できる。また、認証画像を撮像する状態で認証対象者に所定の情報を表示しているので、二段階の処理が必要なく、本人認証および生体認証を効率的に行うことができるとともに、認証対象者の負担を軽減できる。また、あらかじめ複数の認証画像を用意する必要がなく、認証時にも複数の画像を撮像する必要がないので、効率的に認証を行うことができ、認証対象者の負担を軽減できる。
【0031】
[認証装置の構成]
次に、図1に示した認証装置の構成を説明する。図2は、実施例1に係る認証装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、この認証装置20は、カメラ21と、記憶部22と、制御部23とから構成される。
【0032】
カメラ21は、認証対象者を撮像する手段である。具体的には、認証前の登録時ならびに認証時に認証対象者の目を撮像する。
【0033】
記憶部22は、認証対象者の認証に用いる情報を記憶する手段である。具体的には、認証対象者別に、後述する検出部24aにより作成した認証対象者の登録目画像(図8参照)と、同じく検出部24aにより作成された認証対象者の登録血管画像(図9参照)とを登録画像22aとして記憶する。また、後述する表示処理部25aにより決定されて、表示部25bに表示される複数の画像を画像パターン22bとして記憶する。
【0034】
制御部23は、本人認証と生体認証を行うものであり、特に本発明に密接に関連するものとしては、本人認証部24と、生体認証部25と、判別部26とを備える。また、本人認証部24は、検出部24aと照合部24bを備える。さらに、生体認証部25は、表示処理部25aと、表示部25bと、応答受付部25cとを備える。
【0035】
このうち、検出部24aは、登録画像を作成して、記憶部22に登録画像22aとして登録する手段である。具体的には、登録時には、カメラ21より撮像された目画像より目を検出して目からなる登録目画像(図8参照)を作成するとともに、同じく目画像から血管パターンを検出して血管パターンからなる登録血管画像(図9参照)を作成して、記憶部22に登録する。また、認証時には、カメラ21より撮像された目画像より目を検出して目からなる認証目画像(図10参照)を作成するとともに、同じく目画像から血管パターンを検出して血管パターンからなる認証血管画像(図11参照)を作成する。
【0036】
照合部24bは、認証時に登録血管画像と認証血管画像とを照合して照合値を算出する手段である。具体的には、検出部24aにより作成された認証血管画像と、その認証対象者に対応付けて記憶部22に記憶されている登録血管画像とを照合して、両者の類似度を表す照合値を算出する。
【0037】
表示処理部25aは、認証対象者に対して表示する画像パターンを決定する手段である。例えば、記憶部22に記憶されている複数ある画像の中から最初に画像A、次に画像Dを表示することを決定して、表示部25bに対して決定した画像A、画像Dを順に出力する。
【0038】
表示部25bは、認証対象者に画像を表示する手段である。具体的には、登録時および認証時に認証対象者の目を撮像する状態で、鏡12を介して認証対象者に画像を表示するディスプレイ(若しくはモニタ)であり、例えば、最初に画像A、次に画像Dを表示する。また、この表示部25bは、登録時および認証時に認証対象者が目を撮像する位置に位置する場合のみ画像を表示するものであり、撮像する位置に位置しない場合は、遮蔽版13により表示は遮蔽される。
【0039】
応答受付部25cは、認証対象者による応答を受け付ける手段であり、タッチパネルやマイクを備えて構成される。具体的には、表示部25bより表示された画像に対する認証対象者の応答を受け付ける手段であり、後述する判別部26は、この応答受付部25cにより受け付けた応答に基づいて生体か否かを判別する。例えば、登録時および認証時に表示部25bより最初に画像A、次に画像Dが表示されたような場合、タッチパネル14は、複数の画像を表示して、その中からどの画像が、どの順番で、表示されたかを認証対象者に選択させる。そして、判別部26は、その画像選択の内容に基づいて認証対象者が生体か否かを判別する。
【0040】
判別部26は、認証対象者について本人認証と、生体認証とを行う手段である。具体的には、照合部24bにより算出された照合値が閾値以上であるか否かの本人認証を行う。また、表示部25bより表示された画像に対する認証対象者の応答を応答受付部25cにて受け付けて、その受け付けた応答に基づいて生体か否かの生体認証を行う。そして、両者の結果により認証成功または認証失敗の結果を導き出す。
【0041】
[認証装置による処理(実施例1)]
次に、図3を用いて、認証装置による認証前の登録処理を説明する。図3は、実施例1における登録処理の流れを示すフローチャートである。
【0042】
図3に示すように、カメラ21は、認証対象者が撮像位置に位置した場合、目を撮像する(ステップS301)。
【0043】
続いて、検出部24aは、撮像した目画像より目を検出して登録目画像を作成する(ステップS302)。そして、撮像した目画像より血管パターンを検出して(ステップS303)、登録血管画像を作成する(ステップS304)。
【0044】
一方、目を撮像後、表示処理部25aは、認証対象者に表示する画像パターンを決定し、表示部25bは、決定された画像パターンを認証対象者に表示する(ステップS305)。そして、応答受付部25cは、表示された画像パターンを確認した認証対象者からの画像選択を受け付ける(ステップS306)。
【0045】
ここで、判別部26は、認証対象者からの画像選択が正しいか否かを判別する(ステップS307)。例えば、ディスプレイ11を介して認証対象者に最初に画像Aを表示し、次に画像Dを表示したような場合、タッチパネル14に表示された複数の画像の中から認証対象者により最初に画像A、次に画像Dが選択されれば生体であると認証する。そして、判別部26は、画像選択が正しくない場合(ステップS307否定)、撮像した目は生体でないと判断し、検出部24aは、作成した登録目画像および登録血管画像を登録画像22aとして記憶部22に登録しない(ステップS309)。
【0046】
これとは反対に、判別部26は、画像選択が正しい場合(ステップS307肯定)、撮像した目は生体であると判断し、検出部24aは、登録目画像および登録血管画像を登録画像22aとして記憶部22に登録する(ステップS308)。つまり、認証前の登録時に目画像を撮像したとしても、表示された画像パターンを正確に選択できない場合は、生体を撮像したことにはならないので、登録画像として記憶部22に登録されない。
【0047】
次に、図4を用いて、認証装置による認証時の認証処理を説明する。図4は、実施例1における認証処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
図4に示すように、カメラ21は、認証対象者が撮像位置に位置した場合、目を撮像する(ステップS401)。
【0049】
続いて、検出部24aは、撮像した目画像より血管パターンを検出して(ステップS402)、認証血管画像を作成する(ステップS403)。
【0050】
照合部24bは、検出部24aより作成した認証血管画像と、認証対象者に対応付けて記憶部22に登録されている登録血管画像とを照合して(ステップS404)、照合値を算出する(ステップS405)。
【0051】
一方、目を撮像後、表示処理部25aは、認証対象者に表示する画像パターンを決定すし、表示部25bは、決定された画像パターンを認証対象者に表示する(ステップS407)。そして、応答受付部25cは、表示された画像パターンを確認した認証対象者からの画像選択を受け付ける(ステップS408)。
【0052】
ここで、判別部26は、照合部24bにて算出した照合値が閾値以上か否かを判別するとともに(ステップS406)、応答受付部25cにより受け付けた画像選択が正しいか否かを判別する(ステップS409)。そして、判別部26は、照合値が閾値未満の場合(ステップS406否定)、認証失敗という結果を導き出す(ステップS411)。また、応答受付部25cにより受け付けた画像選択が正しくない場合は(ステップS409否定)、認証失敗という結果を導き出す(ステップS411)。
【0053】
これらとは反対に、判別部26は、照合部24bにて算出した照合値が閾値以上の場合(ステップS406肯定)、かつ、応答受付部25cにより受け付けた画像選択が正しい場合(ステップS409肯定)は、認証成功という結果を導き出す(ステップS410)。つまり、認証成功という結果を導き出すためには、認証時に撮像した認証血管画像と登録血管画像との照合値が閾値以上で、かつ、表示された画像に対する認証対象者の画像選択が正しい結果でなければならない。
【0054】
[実施例1の効果]
上述してきたように、実施例1によれば、認証画像を撮像する状態で表示する画像に対する応答が正しいどうかで生体か否かを判断しており、精巧な模造品によるなりすましに対しても防止することができる。
【0055】
また、実施例1によれば、認証画像を撮像する状態で認証対象者に画像を表示しているので、二段階の処理が必要なく、登録時には登録画像作成と生体認証を並行して行うことができ、認証時には本人認証と生体認証を並行して行うことができるので、効率良く本人認証と生体認証を行うことができるとともに、認証対象者の負担を軽減できる。
【0056】
また、実施例1によれば、あらかじめ複数の認証画像を用意する必要がなく、認証時にも複数の画像を撮像する必要がないので、本人認証および生体認証を効率的に行うことができるとともに認証対象者の負担を軽減できる。
【0057】
また、実施例1によれば、認証対象者が撮像位置に位置する場合にのみ、認証対象者に画像を表示するので、なりすましを行っていた場合は表示された画像を確認することができず、精巧な模造品によるなりすましを効果的に防止することが可能になる。
【0058】
また、実施例1によれば、認証対象者の目を撮像する状態で、認証対象者に画像を表示するので、目画像を用いた本人認証において、精巧な模造品によるなりすましを防止でき、また、本人認証および生体認証を効率的に行うことができるとともに、認証対象者の負担を軽減することができる。
【0059】
また、実施例1によれば、例えば表示部25bより画像A、画像Dを表示して、表示された画像A、画像Dをタッチパネル14により画像選択させた情報に基づいて生体か否かを判別しているので、知能があるかどうか(画像を認識できるかどうか)を検査していることになり、精巧な模造品によるなりすましを防止することができる。
【実施例2】
【0060】
ところで、上記の実施例1では、認証対象者に画像を表示して画像選択させることで生体認証を行う場合を説明したが、本発明は必ずしもこれに限定するものではなく、認証対象者の瞳孔反射を生体認証に利用してもよいものである。
【0061】
そこで、実施例2では、認証対象者の瞳孔反射を利用して生体認証を行う場合を説明する。なお、全体構成図は実施例1と同様であるので、以下では、認証装置の構成および処理の流れ、実施例2による効果を順に説明する。
【0062】
[認証装置の構成(実施例2)]
先ず、図5に示した認証装置の構成を説明する。図5は、実施例2に係る認証装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、この認証装置50は、カメラ51と、カメラ52と、記憶部53と、制御部54とから構成される。制御部54は、本人認証と生体認証を行うものであり、特に本発明に密接に関連するものとしては、本人認証部55と、生体認証部56と、判別部57とを備える。また、本人認証部55は、検出部55aと照合部55bを備える。また、生体認証部56は、表示処理部56aと、表示部56bとを備える。
【0063】
このうち、カメラ51と、記憶部53と、本人認証部55と、表示部56bは、実施例1で説明したカメラ21と、記憶部22と、本人認証部24と、表示部25bと同じ機能であるため、その詳細な説明は省略する。以下では、実施例2において、実施例1とは異なる機能を有するカメラ52と、表示処理部56aと、判別部57について説明する。
【0064】
カメラ52は、認証対象者の瞳孔を撮像する手段である。具体的には、登録時および認証時に認証対象者を撮像する状態で、後述する表示部56bより大小の画像を順に表示する大小変化させた際の認証対象者の瞳孔を撮像する。つまり、大小の画像を順に表示する前後において、それぞれ認証対象者の瞳孔を撮像する。
【0065】
表示処理部56aは、認証対象者に対して表示する画像パターンを決定する手段である。例えば、記憶部53に記憶されている複数ある画像の中から画像Aを表示することを決定して、決定した大きいサイズの画像A、小さいサイズの画像Aを表示部56bに対して順に出力する。
【0066】
判別部57は、認証対象者について本人認証と、生体認証とを行う手段である。具体的には、照合部55bにて算出した照合値が閾値以上であるか否かの本人認証を行う。また、表示部56bにより表示された画像の大小変化で引き起こる認証対象者の瞳孔反射に基づいて生体か否かの生体認証を行う。つまり、大小の画像を順に表示する前後においてカメラ52により撮像した瞳孔の画像に基づいて、瞳孔反射が正しく行われたか否かを判断して、正しく行われていた場合は、生体であると認証する。さらに、両者の結果により認証成功または認証失敗という結果を導き出す。
【0067】
[認証装置による処理(実施例2)]
次に、図6を用いて、認証装置による認証前の登録処理を説明する。図6は、実施例2における登録処理の流れを示すフローチャートである。なお、認証対象者の目を撮像し、登録画像を作成するステップは、実施例1と同様の動作なので、ここでは省略する(ステップS601〜ステップS604)。
【0068】
一方、目を撮像後、表示処理部56aは、認証対象者に表示する画像パターンを決定し、表示部56bは、決定された画像パターンを認証対象者に表示する(ステップS605)。例えば、表示部56bより最初に大きいサイズの画像Aを表示し、次に小さいサイズの画像Aを表示する。
【0069】
また、カメラ52は、認証対象者を撮像する状態で、表示部56bより大小の画像を順に表示する大小変化させた際の認証対象者の瞳孔を撮像する(ステップS606)。つまり、大小の画像を順に表示する前後において、それぞれ認証対象者の瞳孔を撮像する。
【0070】
そして、判別部57は、瞳孔反射が正しいか否かを判別する(ステップS607)。つまり、大小の画像を順に表示する前後においてカメラ52により撮像した瞳孔の画像に基づいて、瞳孔反射が正しく行われたか否かを判別する。判別部57は、瞳孔反射が正しく行われない場合(ステップS607否定)、撮像した目は生体でないと判断し、検出部55aは、作成した登録目画像および登録血管画像を登録画像として記憶部53に登録しない(ステップS609)。
【0071】
これとは反対に、判別部57は、瞳孔反射が正しく行われた場合(ステップS607肯定)、撮像した目は生体であると判断し、検出部55aは、作成した登録目画像および登録血管画像を登録画像として記憶部53に登録する(ステップS608)。つまり、目画像を撮像したとしても瞳孔反射が正しく行われない場合は、生体を撮像したことにはならないので、登録画像として記憶部53に登録されない。
【0072】
次に、図7を用いて、認証装置による認証処理を説明する。図7は、実施例2における認証処理の流れを示すフローチャートである。なお、認証対象者の目を撮像し、認証血管画像を作成するステップ(ステップS601〜ステップS604)および、作成した認証血管画像と記憶されている登録血管画像を照合して照合値を算出するステップ(ステップS704〜ステップS705)は、実施例1と同様の動作なので、ここでは省略する。
【0073】
一方、目を撮像後、表示処理部56aは、認証対象者に表示する画像パターンを決定し、表示部56bは、決定された画像パターンを順に認証対象者に表示する(ステップS707)。例えば、表示部56bより最初に大きいサイズの画像Aを表示して、次に小さいサイズの画像Aを表示する。
【0074】
また、カメラ52は、認証対象者を撮像する状態で、表示部56bより大小の画像を順に表示する大小変化させた際の認証対象者の瞳孔を撮像する(ステップS708)。つまり、大小の画像を順に表示する前後において、それぞれ認証対象者の瞳孔を撮像する。
【0075】
そして、判別部57は、照合部55bにて算出した照合値が閾値以上か否かを判別する(ステップS706)。判別部57は、照合値が閾値未満の場合(ステップS706否定)、本人を認証したことにならないので、認証失敗という結果を導き出す(ステップS711)。また、瞳孔反射が正しく行われない場合も(ステップS709否定)、生体を認証したことにならないので、認証失敗という結果を導き出す(ステップS711)。
【0076】
これらとは反対に、判別部57は、照合部55bにて算出した照合値が閾値以上の場合(ステップS706肯定)、かつ、瞳孔反射が正しく行われた場合(ステップS709肯定)は、本人を認証したことと、生体を認証したことになるので、認証成功という結果を導き出す(ステップS710)。つまり、認証成功という結果を導き出すためには、認証時に撮像した認証血管画像と登録血管画像との照合値が閾値以上で、かつ、表示された画像に対する認証対象者の瞳孔反射が正しく行わなければならない。
【0077】
[実施例2の効果]
上述してきたように、実施例2によれば、実施例1と同様の効果が得られる。具体的には、精巧な模造品によるなりすましに対しても防止することができ、本人認証および生体認証を効率的に行うことができるとともに、認証対象者の負担を軽減することができる。
【0078】
さらに、実施例2によれば、登録時および認証時の目を撮像する際に、認証対象者に表示する画像を大小変化させることで引き起こる瞳孔反射に基づいて生体認証を行っているので、精巧な模造品によるなりすましを防止することができる。
【0079】
また、実施例2によれば、認証対象者の瞳孔反射に基づき生体認証を行っており、瞳孔反射は自然に起こる現象であるので、認証対象者が意識的に目を動かす必要がなく認証対象者の負担を軽減することができる。
【実施例3】
【0080】
さて、これまで実施例1および2に係る認証装置について説明してきたが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では実施例3として、種々の異なる形態について説明する。
【0081】
まず、上述した実施例1および実施例2において、登録時には登録画像作成と生体認証とを並行に行った場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、生体認証を行った後、登録画像作成を行うなど、どちらかを先に行ってもよい。また、認証時には本人認証と生体認証とを並行に行う必要もなく、例えば、生体認証を行った後、本人認証を行うなど、どちらかを先に行ってもよい。
【0082】
また、実施例1および実施例2において、本人認証に目の血管画像を用いた場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、顔画像または目画像を本人認証に用いてもよい。
【0083】
さらに、認証画像を撮像する際に認証対象者に対して画像を表示して、表示された画像をタッチパネルで応答させることで、生体認証を行う場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、文字などを表示して認証他対象者に発音させることで生体認証を行ってもよく、あらゆる応答態様を採用することができる。
【0084】
また、実施例2において、表示した画像を大小に変化させて瞳孔反射を起こさせる場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示した画像の光量を変化させて瞳孔反射を起こさせてもよく、瞳孔反射を引き起こすあらゆる手段を採用することができる。
【0085】
さらに、認証対象者の目を撮像するカメラ51と、瞳孔反射を検出するカメラ52とを2台使用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、同様の手段を備える1台のカメラを使用してもよい。
【0086】
また、図2および図5において、判別部を本人認証部と生態認証部と独立して構成し、判別部で本人認証および生体認証とを行う場合について説明したが、これらの図に示した構成は、任意に分散および統合するようにしてもよい。例えば、本人認証部と生体認証部のそれぞれに判別部を設けて、それぞれで本人認証または生体認証を行うように構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0087】
以上のように、本発明に係る認証装置および認証方法は、認証画像として認証対象者を撮像し、認証画像を用いて本人認証を行うとともに、認証対象者が生体か否かの生体認証を行う場合に有用であり、特に、精巧な模造品によるなりすましを防止でき、また、本人認証および生体認証を効率的に行うことができるとともに、認証対象者の負担を軽減することができることに適する。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】システムの全体構成を示すシステム構成図である。
【図2】実施例1における認証装置の構成を示すブロック図である。
【図3】実施例1における認証前の登録処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】実施例1における認証前の認証処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施例2における認証装置の構成を示すブロック図である。
【図6】実施例2における認証前の登録処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】実施例2における認証前の認証処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】認証前の登録時に作成する登録目画像の例を示す図である。
【図9】認証前の登録時に作成する登録血管画像の例を示す図である。
【図10】認証時に作成する認証目画像の例を示す図である。
【図11】認証時に作成する認証血管画像の例を示す図である。
【符号の説明】
【0089】
10 カメラ
11 ディスプレイ
12 鏡
13 遮蔽版
14 タッチパネル
20 生体認証装置
21 カメラ
22 記憶部
22a 登録画像
23 制御部
24 本人認証部
24a 検出部
24b 照合部
25 生体認証部
25a 表示処理部
25b 表示部
25c 応答受付部
26 判別部
50 生体認証装置
51 カメラ
52 カメラ
53 記憶部
53a 登録画像
53b 画像パターン
54 制御部
55 本人認証部
55a 検出部
55b 照合部
56 生体認証部
56a 表示処理部
56b 表示部
57 判別部
【出願人】 【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
【出願日】 平成18年6月23日(2006.6.23)
【代理人】 【識別番号】100114306
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 史郎


【公開番号】 特開2008−464(P2008−464A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−174337(P2006−174337)