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【発明の名称】 吸込口体および電気掃除機
【発明者】 【氏名】杉山 善崇

【氏名】真野 文樹

【氏名】市野 雄之

【氏名】和田 宗幸

【要約】 【課題】メンテナンス性を向上した吸込口体を提供する。

【構成】吸込口本体11の一部をなす前カバー19を、吸込口15に回転可能に設けた回転清掃体26の回転軸に着脱可能に取り付け、回転清掃体26と一体的に吸込口本体11に対して着脱可能とする。回転清掃体26と前カバー19とを、吸込口本体11からワンタッチで同時に取り外しできるので、回転清掃体と前カバーとを別個に取り外す場合と比較して、メンテナンス性が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口を備えたケース体と、
このケース体の一部をなすケース部材と、
前記吸込口に臨んで前記ケース体に回転可能に設けられた回転清掃体とを具備し、
前記ケース部材は、前記回転清掃体の回転軸に着脱可能に取り付けられ、この回転清掃体と一体的に前記ケース体に対して着脱可能である
ことを特徴とした吸込口体。
【請求項2】
電動送風機を収容した掃除機本体と、
前記電動送風機の吸込側に連通するように前記掃除機本体に対して接続可能な請求項1記載の吸込口体と
を具備したことを特徴とした電気掃除機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、吸込口に臨んでケース体に回転可能に設けられた回転清掃体を有する吸込口体およびこれを備えた電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の電気掃除機は、電動送風機を収容した掃除機本体を備え、この掃除機本体には、電動送風機の吸込側に連通した集塵室が内部に区画されているとともに、前端部に、集塵室の上流側である吸込側に連通する本体吸込口が開口形成されている。この本体吸込口には、ホース体の、延長管および吸込口体が順次連通接続される。そして、この吸込口体としては、壁際などの塵埃を除去するために、横長のケース体としての吸込口本体の下面前部に吸込口を切り欠き形成し、この吸込口に回転清掃体を回転可能に設けるとともに、吸込口本体の前端部に、吸込口と連続する前側吸込口を開口し、この前側吸込口に、前後方向に回動可能なケース部材としての前カバーを設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2006−187640号公報(第4−6頁、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
回転清掃体は、清掃中、例えば絨毯の目などに入り込んだ塵埃を掻き出したり掻き取ったりするように、回転軸に対して径方向に突出した複数の清掃部材を有しているため、このような回転清掃体には、掃除中に毛ごみなどが絡み付きやすくなるから、回転清掃体に対しては、このような塵埃を定期的に除去することが、良好な掃除性能を維持するために望ましい。
【0004】
しかしながら、上述の吸込口体では、回転清掃体をケース体から取り外すに当たって、まず蓋体をケース体から取り外し、次いで、回転清掃体をケース体から取り外さなければならないなど、メンテナンス性が良好でない問題点を有している。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、メンテナンス性を向上した吸込口体およびこれを備えた電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、吸込口を備えたケース体の一部をなすケース部材と、吸込口に臨んでケース体に回転可能に設けられた回転清掃体とを具備し、ケース部材は、回転清掃体の回転軸に着脱可能に取り付けられ、この回転清掃体と一体的にケース体に対して着脱可能であるものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、回転清掃体の回転軸にケース部材を着脱可能として、この回転清掃体と一体的にケース部材を着脱可能とすることで、これら回転清掃体とケース部材とを吸込口本体から同時に取り外しでき、メンテナンス性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の一実施の形態の電気掃除機の構成を図1ないし図10を参照して説明する。
【0009】
図10において、1は掃除機本体で、この掃除機本体1は、内部に収容された電動送風機2の駆動にて生じる吸気風とともに吸い込んだ塵埃を、着脱可能な図示しない集塵パックにて集塵する。
【0010】
また、この掃除機本体1には、外部から空気を吸引する本体吸込口3が開口されている。この本体吸込口3には、可撓性を有し湾曲可能な細長略円筒状のホース体4が連通接続されている。このホース体4の先端には、電動送風機2の動作モードなどが選択可能な手元操作部5が設けられている。この手元操作部5には、掃除する際に作業者が把持する把持部6が基端側に向けて突設され、この把持部6には、掃除機本体1内の電動送風機2などを複数の動作モードに設定する複数の設定ボタン7が設けられている。
【0011】
さらに、手元操作部5の先端には、伸縮可能な細長略円筒状の延長管8が着脱可能に連通接続されている。すなわち、延長管8は、ホース体4を介して電動送風機2の吸込側に連通接続されている。また、この延長管8の先端には、例えば室内の被掃除面としての床面の絨毯などの上に載置させて、この絨毯上の塵埃を吸い込む床ブラシである吸込口体9が着脱可能に連通接続されている。したがって、吸込口体9は、延長管8、ホース体4および本体吸込口3を介して、電動送風機2の吸込側に連通接続される。
【0012】
そして、吸込口体9は、図5および図8に示すように、ケース体としての横長の吸込口本体11と、この吸込口本体11の後部に回動可能に設けられた略円筒状の回転管12と、この回転管12に回動可能に設けられた接続管部としての接続パイプ13とを備えている。
【0013】
吸込口本体11は、前端部に横長の吸込口15が切り欠き形成され上側が開放された下ケース16と、この下ケース16の上部の後側を覆い、下ケース16との間で回転管12を回転可能に挟持する上ケース17と、この上ケース17の前部に吸込口15と連通して形成された前側吸込口18を覆うケース部材としての前蓋である前カバー19とを備えている。さらに、吸込口本体11内には、吸込口15と前側吸込口18とが連通する吸込室21と、この吸込室21の後部にて回転管12の一側に設けられたモータ室22と、このモータ室22の一側部に連通して設けられた駆動伝達室23と、吸込室21の後部にて回転管12の他側に設けられた制御室24とがそれぞれ区画されている。そして、吸込室21内には、回転体としての回転ブラシである回転清掃体26が回転可能に配設され、モータ室22内には、回転清掃体26を回転駆動させる駆動手段としてのモータ27が配設され、かつ、制御室24内には、モータ27の駆動を制御する制御手段28が配設されている。
【0014】
ここで、回転清掃体26は、図1および図8に示すように、長尺状の軸体である回転軸31と、この回転軸31の周囲に設けられたブラシ台32と、このブラシ台32に取り付けられた複数の清掃部材としての塵埃掻き上げ部材33とを備え、回転軸31の両端部に受板としての軸受34,34が取り付けられている。これら軸受34,34は、下ケース16の下部に設けられた凹部35,35に回動可能に軸支される。また、塵埃掻き上げ部材33は、例えば軟質の合成樹脂製のブレード33a、あるいは、帯状のブラシ毛33bなどにより構成され、ブラシ台32により、回転軸31の周方向に螺旋状で、かつ、回転軸31の軸方向に沿って、径方向に向けて壁状に突出している。ここで、例えば回転清掃体26の径方向へのブレード33aの突出量は、ブラシ毛33bの突出量よりも小さく設定されている。
【0015】
凹部35,35は、側部カバー36,36によりそれぞれ覆われている。また、これら凹部35,35は、連通孔37,37を介して吸込室21の両側部に連通している。さらに、これら連通孔37,37の下部には、回転清掃体26の両端部の下部を受ける受け部38,38が吸込室21内へと突設されている。
【0016】
側部カバー36,36は、回転清掃体26を吸込口本体11から取り外す際に下ケース16に対して取り外されるもので、下ケース16の左右両側縁部に沿って前端部から後端部まで連続する略四角形状に形成されている。また、各側部カバー36には、この側部カバー36を下ケース16に対して着脱可能にするロック部36aが回動可能に設けられ、このロック部36aの前方に、吸込口本体11の側部と吸込口15とを連通させる溝部36bが左右方向に沿って設けられ、かつ、前後両端部に、床面上の塵埃を拭き取る起毛布などの拭き取り部材36c,36dがそれぞれ配設されている。
【0017】
各ロック部36aは、周方向に沿って一方向へと回動させることで、上端部が下ケース16に係止され、他方向へと回動させることで、この係止が解除されることにより、各側部カバー36が下ケース16に対して係止/解除されるように構成されている。
【0018】
また、モータ27は、吸込口本体11の左右方向に沿って配設され、モータ回転軸27aが駆動伝達室23内に突出し、この駆動伝達室23に連通した一方の凹部35を介して、一方の軸受34の外側面へと、駆動伝達手段としてのベルト39により連結されている。さらに、このモータ27は、図示しない電源部からの給電により駆動可能となっている。
【0019】
そして、制御手段28は、図示しない各種素子が実装されて制御回路が形成された基板41、および、この基板41からモータ27および設定ボタン7(図10)などへと電気的に接続される配線42などにより構成され、設定ボタン7からの入力信号に応じてモータ27の回転をオンオフ制御可能となっている。
【0020】
また、下ケース16の後部の中央部には、回転管12を受ける回転管受け部44が突設され、この回転管受け部44の先端部には、従動輪45が回転自在に軸支されている。さらに、下ケース16の吸込口15よりも後方には、モータ室22の下側の位置に、吸込口体9の被掃除面との接触を検出する接触検出手段としての安全装置47が設けられ、かつ、制御室24の下側の位置に、旋回部としての旋回輪48が設けられている。
【0021】
安全装置47は、下ケース16に穿設された角孔状の取付孔部51に嵌合された装置本体部52と、この装置本体部52の下端部に前後方向に回転自在に軸支された検出部材としてのローラ部53と、モータ室22内にてモータ27の近傍に配設された図示しない安全装置スイッチとを有している。
【0022】
装置本体部52は、上下方向に移動可能に設けられ、この上下動により安全装置スイッチのオンオフを設定するものである。
【0023】
また、安全装置スイッチは、モータ27と電源部との間に電気的に接続されており、吸込口本体11の下ケース16から下方に突出したローラ部53が床面に接地して装置本体部52が上方に移動するとオンされて電源部からのモータ27への給電を許可するとともに、ローラ部53が床面から離間して装置本体部52が下方に移動するとオフ状態となって電源部からのモータ27への給電を遮断するように構成されている。
【0024】
旋回輪48は、図1、図2、図7ないし図9に示すように、下ケース16に設けられた円形状の取付凹部56に360°旋回可能に軸支された旋回部本体としての旋回輪本体57と、この旋回輪本体57の下端部に回動自在に軸支され床面に対して接触して回動する接触部材としての車輪であるローラ58とを備えている。
【0025】
旋回輪本体57は、取付凹部56の中央部に穿設された旋回軸孔61に挿通された本体軸部62と、この本体軸部62の下端部に設けられた回転板部63と、この回転板部63から下方に突設された一対の軸支板部64,64とを有し、本体軸部62を回転可能に保持する取付板部65を介して下ケース16に取り付けられている。
【0026】
本体軸部62は、制御室24内へと突出した上端部に、旋回輪本体57の旋回角度を検出する検出手段67を動作させる略円形状のカム部68が一体に設けられている。
【0027】
ここで、検出手段67は、制御室24内に配設され、図6に示すように、検出手段本体としての検出スイッチ71を有し、この検出スイッチ71には、オンオフを設定する検出片部としてのアーム部72が吸込口本体11(図1)の後方へと延設され、このアーム部72の先端部に後方へ向けてL字状に突設された軸支部73に、カム部68の外周部に常時接する検出体としての従動節である検出ローラ74が旋回自在に軸支されている。
【0028】
アーム部72は、基端部が検出スイッチ71に軸支され、先端側がカム部68側へと突出する方向へと付勢されて、この先端側が基端部に対して揺動可能となっている。
【0029】
一方、カム部68は、本体軸部62の中心軸である旋回輪本体57の旋回軸Aに対して偏心した略円板状の偏心カムである。すなわち、カム部68は、本体軸部62に対して、径方向への突出量が相対的に小さい第1領域75と、径方向への突出量が相対的に大きい第2領域76とを有している。
【0030】
第1領域75は、アーム部72が検出スイッチ71側から離間されてこの検出スイッチ71をオフ状態に設定することで吸込口本体11の走行方向を前進方向と検出する領域であり、カム部68の平面視の中心に対する中心角が、カム部68の平面視の中心に対する中心角が略180°となる半円形状の領域である。
【0031】
第2領域76は、検出ローラ74を介してアーム部72を検出スイッチ71側へと押し込んでこの検出スイッチ71をオン状態に設定することで吸込口本体11の走行方向を後進方向と検出する領域であり、カム部68の平面視の中心に対する中心角が、第1領域75の中心角との和が360°となる角度、すなわち、本実施の形態では略180°となる半円形状の領域である。
【0032】
そして、各領域75,76の外周部に沿って検出手段67の検出ローラ74が転がり接触することで、アーム部72の検出スイッチ71に対する突出量が変化することにより、検出手段67にて旋回輪48の旋回輪本体57の旋回角度を検出し、この検出結果が制御手段28へと出力されるように構成されている。
【0033】
各軸支板部64は、本体軸部62の中心軸である旋回輪本体57の旋回軸Aに対してこの本体軸部62の径方向に偏心した位置へと先端側が傾斜状に延設され、平面視で旋回軸孔61の周縁部と略重なる位置にてローラ58の両側を軸支している。なお、各軸支板部64の偏心方向は、カム部68の偏心方向と所定の対応関係を有するように設定されており、本実施の形態では、カム部68の偏心方向と同方向へと偏心している。
【0034】
したがって、ローラ58は、旋回輪本体57の旋回軸Aに対して偏心した位置に回動自在に軸支され、床面との接触抵抗により、旋回輪48の旋回輪本体57が、吸込口体9の移動方向である走行方向の後側へとローラ58が追従するように旋回可能に構成されている。
【0035】
ここで、ローラ58は、例えばゴム、あるいはエラストマなどの、可撓性を有する部材により略円筒状に形成された車輪本体としてのローラ本体77を備え、このローラ本体77の外周面に、複数の接触部としてのギア部78が突設されている。
【0036】
ローラ本体77は、軸方向の一端側が閉塞されているとともに、軸方向の他端側が開放されている。
【0037】
ギア部78は、ローラ本体77の軸方向の他端側の外周面全周に亘って、ローラ本体77の軸方向に沿ってリブ状に、かつ、径方向に突出して設けられている。そして、このギア部78は、吸込口体9を床面上に載置した状態で床面に接触する部分である。したがって、ローラ本体77側は、床面に対して殆ど接触しないように構成されている。
【0038】
なお、ローラ58の軸支位置は、旋回輪本体57の旋回軸Aからの距離が遠い方が、旋回輪48が旋回しやすくなるものの、距離を遠くしすぎると吸込口本体9の大型化を招くおそれがあるので、それらのバランスを考慮して適宜設定する。
【0039】
また、上ケース17は、モータ室22および制御室24の上部を覆っている。
【0040】
そして、前カバー19は、図1ないし図4に示すように、第1カバーとしての断面円弧状の横長の上前カバー85と、この上前カバー85の下部にヒンジ86を介して前後方向に回動可能に連結された第2カバーとしての横長の下前カバー87とを有し、吸込室21の上側から前側までを覆って前後方向に回動可能に設けられている。
【0041】
上前カバー85は、長手方向両端部に、接続突出としての支持アームである支持側壁88,88が下方向へと突設されている。各支持側壁88には、接続部としての略円形状の係合切欠89がそれぞれ切り欠き形成され、各係合切欠89は、後部に設けられた着脱開口としての着脱空間90により、支持側壁88の外部と連通している。さらに、上前カバー85は、吸込室21の後部上側を構成する下ケース16の回動規制段差面Sとの間に、ケース部材付勢手段としての図示しないトーションばねが設けられて前方へと付勢されている。
【0042】
係合切欠89は、着脱空間90を介して、回転清掃体26の回転軸31の端部と軸受34との間の位置に嵌合可能となるように形成されている。したがって、係合切欠89は、回転軸31の直径寸法よりも若干大きい内径寸法を有しているとともに、着脱空間90は、回転軸31の直径寸法よりも若干小さい空間に設定され、この着脱空間90が係合切欠89に挿入された回転軸31を抜け止め保持可能に構成されている。
【0043】
ヒンジ86は、上前カバー85の下端部から長手方向すなわち左右方向に離間されて複数突設された突部91と、下前カバー87の上端部から長手方向に離間されて複数突設された突部92とが互いに嵌合し、これら突部91,92を貫通して支持軸93が配設されることにより構成されている。この支持軸93には、回動付勢手段としてのトーションばね94が取り付けられ、このトーションばね94が下前カバー87を上前カバー85に対して前方へと回動付勢するように構成されている。
【0044】
下前カバー87は、下端部に可撓性カバー96が突設されている。この可撓性カバー96は、下端部に複数のスリット97が設けられ、左右方向に分割されている。
【0045】
回転管12は、前後方向に沿って配設され、前端部に、前側へと拡開状に形成されて吸込室21の後部に連通する吸込風路99が接続されている。また、この回転管12は、下ケース16と上ケース17とより、周方向に回動可能に挟持されている。
【0046】
接続パイプ13は、回転管12の回転方向に対して直交する方向である前後方向へと回動可能に設けられている。
【0047】
次に、上記一実施の形態の動作を説明する。
【0048】
まず、作業者は、掃除機本体1の本体吸込口3に、ホース体4、延長管8および吸込口体9を順次連通接続する。
【0049】
さらに、作業者が、掃除機本体1から電源コードを引き出して図示しないコンセントに接続した後、把持部6を把持して所定の設定ボタン7を操作すると、この設定ボタン7により設定された動作モードに応じて電動送風機2が駆動される。
【0050】
そして、作業者は、把持部6を把持して床面上で吸込口体9を前後に走行させ、吸込口15から塵埃を空気とともに吸い込む。
【0051】
このとき、吸込口本体11の前後方向への走行に旋回輪48が追従するように旋回することで、この旋回を検出手段67が検出し、この検出した吸込口本体11の走行方向に対応して制御手段28がモータ27への供給電力を制御して、このモータ27の駆動力がベルト39を介して伝達されることで、回転清掃体26を吸込口本体11の走行方向に対して逆方向、あるは順方向に回転させる。
【0052】
具体的に、旋回輪48の旋回に伴い、カム部68が本体軸部62に対して偏心旋回することで、このカム部68の外周部に転がり接触する検出ローラ74が、カム部68の外周部の凹凸形状に応じてアーム部72の先端側を揺動させ、このカム部68の凹凸形状に対応して検出スイッチ71がオンオフされる。
【0053】
すなわち、検出ローラ74が、カム部68の第1領域75の外周部に沿って転がり接触している場合には、アーム部72が検出スイッチ71側へと押し込まれず、付勢力により検出スイッチ71に対して離間された状態を維持し、本実施の形態では、検出スイッチ71がオフされ、制御手段28により、吸込口本体11が前進していると判断されるとともに、検出ローラ74が、カム部68の第2領域76の外周部に沿って転がり接触している場合には、アーム部72が付勢力に抗して押し込まれ、検出スイッチ71がオンされ、制御手段28により、吸込口本体11が後進していると判断される。
【0054】
この結果、検出スイッチ71が、吸込口体9の走行方向に対応してオンオフされ、このオンオフの検出結果が制御手段28へと出力される。
【0055】
オンオフの検出結果が入力された制御手段28は、モータ27への供給電力を制御して、このモータ27の駆動力がベルト39を介して伝達されることで、回転清掃体26が回転する。
【0056】
この回転に際しては、吸込口本体11の走行方向と所定の関係を有する方向、本実施の形態では、回転清掃体26を吸込口本体11の走行方向に対して逆方向、すなわち反対方向に沿って回転させる。換言すれば、検出スイッチ71がオフ状態の場合に、回転清掃体26を後方向へと回転させ、検出スイッチ71がオン状態の場合には、回転清掃体26を前方向へと回転させる。
【0057】
また、吸込口体9が壁などの障害物Wに接触した際には、図2(a)に示すように、前カバー19がカバートーションばねの付勢力に抗して後方に回動して吸込室21の後部の回動規制段差面Sに当接し、回転清掃体26が吸込口本体11の前側吸込口18に対して相対的に前方へと突出する。
【0058】
さらに、吸込口体9を障害物Wに押し付けた際には、図2(b)に示すように、下前カバー87がトーションばね94の付勢力に抗して上前カバー85に対して後方へと回動し、ブレード33aおよびブラシ毛33bの先端が、それぞれ下前カバー87の下方でこの下前カバー87よりも前方に突出して下前カバー87と床面との間に位置し、これらブレード33aおよびブラシ毛33bにより、壁際の床面上の塵埃を掻き上げて掃除する。吸込口体9を障害物Wから離間させると、トーションばね94の付勢、および、カバートーションばねの付勢により、前カバー19は元の状態に復帰する。
【0059】
吸込口体9から吸い込まれた塵埃は、延長管8およびホース体4を介して、本体吸込口3から集塵パックへと運ばれて捕集される。
【0060】
所定期間使用した後、吸込口体9の回転清掃体26をメンテナンスする場合には、作業者が側部カバー36,36のロック部36a,36aを回動操作して側部カバー36,36を下ケース16から取り外し、前カバー19を把持しつつ、露出した凹部35,35から回転清掃体26の回転軸31の両端部を軸受34,34とともに取り外す。このとき、一方の軸受34は、モータ27との間に巻き掛けられたベルト39からも取り外す。
【0061】
そして、作業者は、回転軸31や塵埃掻き上げ部材33などに絡み付いた塵埃を除去する。
【0062】
この後、前カバー19を手入れする際には、この前カバー19を回転清掃体26から取り外す。手入れが終了すると、着脱空間90から回転清掃体26の回転軸31の両端部を係合切欠89へと押し込んで、前カバー19を回転清掃体26と一体的とする。
【0063】
そして、取り外し時と反対の動作により、前カバー19と回転清掃体26とを吸込口本体11に取り付ける。すなわち、前カバー19を前側吸込口18側に位置させて、回転清掃体26の両端部の軸受34を、凹部35にそれぞれ挿入し、ベルト39を一方の軸受34の外周面に巻き掛けた状態で、各側部カバー36を、各凹部35を覆うように下ケース16の下面の両側部に取り付け、各ロック部36aを回動操作して各側部カバー36を下ケース16に固定する。
【0064】
上述したように、上記一実施の形態によれば、回転清掃体26の回転軸31に前カバー19を着脱可能として、この回転清掃体26と一体的に前カバー19を着脱可能とすることで、これら回転清掃体26と前カバー19とを、吸込口本体11からワンタッチで同時に取り外しできるので、回転清掃体と前カバーとを別個に取り外す場合と比較して、メンテナンス性が向上する。
【0065】
そして、このようにメンテナンス性を向上できることで、回転清掃体26での掃除性能を維持できる。
【0066】
また、前カバー19を把持しつつこれら前カバー19と回転清掃体26とを取り外しできるので、塵埃により汚れた回転清掃体26を作業者が把持することなく取り外しでき、衛生的になる。
【0067】
さらに、吸込口本体11から取り外した回転清掃体26は、前カバー19を載置面上などに載置することで、回転軸31の両端部近傍のみで前カバー19に支持され、他の部分が前カバー19に接触したり、載置面などに接触したりすることがないため、例えば回転清掃体を単独で取り外す従来の場合のように、回転清掃体を載置面上などに載置しておくことで載置面と接触する塵埃掻き上げ部材のブラシ毛が回転清掃体の自重により折れ曲がって寝てしまうことなどもなく、回転清掃体26の塵埃掻き上げ部材33を保護でき、塵埃の掻き取り性能を確保できる。
【0068】
そして、このような吸込口体9を備えることにより、電気掃除機の使い勝手を向上できる。
【0069】
なお、上記一実施の形態において、旋回輪48および検出手段67などの構成、前カバー19の回転清掃体26への取り付け構造、すなわち、着脱空間90および係合切欠89の形状などは、上記構成に限定されるものではない。
【0070】
また、ケース部材としては、前カバー19以外でも、例えば回転清掃体26の近傍などで、かつ吸込口本体11の一部をなす部分などであれば、上記構成を適用できる。
【0071】
さらに、電気掃除機の細部は、上記構成に限定されるものではなく、電気掃除機としては、キャニスタ型に限らず、例えば自走式の電気掃除機などでもよく、また、例えば吸込口体9が掃除機本体1の下面に直接形成されたアップライト型、あるいはハンディ型などであっても対応させて用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一実施の形態の吸込口体を示す側面断面図である。
【図2】(a)は同上吸込口体のケース部材の障害物への接触状態を示す側面断面図、(b)は同上ケース部材の障害物への押し付け状態を示す側面断面図である。
【図3】同上吸込口体のケース部材を裏面から示す斜視図である。
【図4】同上吸込口体のケース部材と回転清掃体とを一体的に取り外した状態を示す斜視図である。
【図5】同上吸込口体の上ケース、ケース部材および回転清掃体を取り外した状態を示す斜視図である。
【図6】同上吸込口体の検出手段の近傍を示す説明平面図である。
【図7】同上吸込口体の旋回部を示す側面図である。
【図8】同上吸込口体を底部側から示す平面図である。
【図9】同上吸込口体の掃除時の移動を示す平面図である。
【図10】同上吸込口体を備えた電気掃除機を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0073】
1 掃除機本体
2 電動送風機
9 吸込口体
11 ケース体としての吸込口本体
15 吸込口
19 ケース部材としての前カバー
26 回転清掃体
31 回転軸
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【識別番号】502285664
【氏名又は名称】東芝コンシューママーケティング株式会社
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝家電製造株式会社
【出願日】 平成18年8月30日(2006.8.30)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄

【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡

【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也


【公開番号】 特開2008−54815(P2008−54815A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−233657(P2006−233657)